JP3824532B2 - 粉粒体の搬送制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路舗装用材料として用いられるアスファルト混合物(以下、合材という)等の各種の粉粒体を貯蔵する粉粒体サイロ等の施設や設備に付設されていて、粉粒体供給部から粉粒体サイロ等の粉粒体投入部まで粉粒体を搬送するための粉粒体の搬送制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粉粒体の搬送制御装置として、例えば実公平4−15772号公報記載のものがある。この搬送装置は、搬送用バケットの前側に電動ウインチで巻き取り可能なワイヤを案内レール全長にわたって繰り出し可能に配設すると共に、搬送用バケットの後ろ側にウエイトを有する動滑車を吊り下げた別のワイヤロープを設けた搬送装置である。この装置では、粉粒体を収容した搬送用バケットをサイロの投入口まで搬送するにはウインチを巻き取ることで搬送用バケットを案内レールに沿って搬送し、粉粒体供給のためのミキサに戻すにはウインチを繰り出すと共に動滑車のウエイトの重量を利用して搬送用バケットを戻すようにしている。
また、別の先行技術(特願2001−83723)による粉粒体の搬送装置は、搬送用バケットを搬送するための上部水平レールと下部水平レールを垂直状レールの上下に挟んで備えていて、搬送時にはウインチでワイヤロープを巻き取ることで搬送用バケットを搬送し、逆転時にはクラッチを接続して電動機によって駆動機構を上部水平レールと下部水平レールで作動させて搬送用バケットを移動させるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の搬送装置では、ウエイトを吊り下げる分だけウインチの所要動力が大きくなって不経済であると共に、長尺のワイヤロープや多数の滑車を必要とするために構造が複雑になるうえに占有スペースが大きくなり、それらの摩耗による作動不良が生じ易く、ウエイトが落下するおそれがある等、保守点検が煩雑になるという問題があった。
また、後者の搬送装置では、搬送用バケットが上部水平レールと下部水平レールで粉粒体の材料投入口側に移動する場合、合材等を搭載して重量の増した搬送用バケットの搬送時の慣性力でワイヤロープの張力が小さくなりワイヤロープが振動して摩耗を早めるという欠点があった。更に、慣性で作動する搬送用バケットをサイロ上部の材料投入口の位置で正確に停止させることが難しいという欠点があった。
本発明は、このような実情に鑑みて、搬送用バケットの作動が確実で耐久性を高くした粉粒体の搬送制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明による粉粒体の搬送制御装置は、粉粒体供給部と粉粒体投入部とにわたって架設されていて垂直状レールの上下に上部水平レール及び下部水平レールが接続されてなる案内レールと、該案内レールに移動可能に支持されていて粉粒体を搬送する搬送用バケットと、該搬送用バケットに連結したワイヤロープを巻き取り及び繰り出しするウインチとを備え、ウインチ用モータによって前記ウインチを作動させることによって搬送用バケットを粉粒体供給部と粉粒体投入部との間で往復移動させるようにした粉粒体の搬送制御装置において、案内レールの上部水平レール及び下部水平レールにそれぞれ設けられていて搬送用バケットを連動させると共にワイヤロープ繰り出し時に搬送用バケットを強制的に搬送させる駆動機構と、該駆動機構を作動させる駆動機構用モータと、ウインチ用モータ及び駆動機構用モータの速度を可変制御する制御手段とを備えていて、ワイヤロープの巻き取り時及び繰り出し時にワイヤロープに張力がかかるようにウインチ用モータ及び駆動機構用モータの速度を制御するようにしたことを特徴とする。
この粉粒体の搬送制御装置においては、ウインチの巻き取りによって粉粒体供給部から粉粒体投入部へ移動した搬送用バケットが粉粒体を粉粒体投入部に投入し終わると、ウインチが繰り出されることで、上部水平レールでは駆動機構によって搬送用バケットを粉粒体供給部に向けて強制的に移動させることができ、垂直状レールでは搬送用バケットの自重で下降することになり、搬送用バケットが垂直状レールの下端に来たとき、下部水平レールの駆動機構が作動して上部水平レールの駆動機構と同様に搬送用バケットを強制的に粉粒体供給部に移動させる。しかも、搬送用バケットが粉粒体供給部と粉粒体投入部との間を往復移動する際に、搬送用バケットを作動させるウインチ用モータ及び駆動機構用モータによってワイヤロープの巻き取り時や繰り出し時にワイヤロープに張力を与えるように各モータを制御することで、ワイヤロープの振動を抑制して摩耗を抑えて搬送用バケットを正確に作動させる。
【0005】
また、制御手段はインバータであってもよい。
インバータで周波数を変化させることでウインチ用モータ及び駆動機構用モータの速度(回転数)を可変制御して各モータの速度制御を行うことができ、搬送用バケットの往復移動と、ウインチ用モータ及び駆動機構用モータの速度(回転数)差によるワイヤロープへの張力の付与を確実に行える。
即ち、制御手段は、ウインチ用モータの巻き取り時には駆動機構による搬送用バケットの搬送速度をワイヤロープの巻き取り速度より低速に制御するようにしてもよい。
ワイヤロープの巻き取りによる搬送用バケットの搬送速度をVw1として、引っ張られる搬送用バケットに連動する駆動部材による搬送バケットの搬送速度Vd1を例えばVd1=0.9Vw1程度に低減することで、巻き取り時のワイヤロープの張力を制御できる。
また、制御手段は、ウインチ用モータの繰り出し時には駆動機構による搬送用バケットの搬送速度をワイヤロープの繰り出し速度より高速に制御するようにしてもよい。
ワイヤロープの繰り出し時における駆動機構による搬送用バケットの搬送速度をVd2として、ワイヤロープの繰り出し速度Vw2を例えばVw2=0.9Vd2程度に低減することで、繰り出し時のワイヤロープの張力を制御できる。
【0006】
また、駆動機構は、駆動輪及び従動輪に巻き付けられた無端状の索状部材と、該索状部材に設けられていて前記搬送用バケットと連動する駆動部材とを有していてもよい。
駆動機構用モータの駆動によって駆動輪が回転して索状部材が周回することで駆動部材が一体に回動し、搬送用バケットを押動することになる。
搬送用バケットが上部水平レールまたは下部水平レールでウインチの巻き取りによって粉粒体投入部側に移動する場合は、駆動機構も制御手段で制御された速度で駆動部材を移動させ、逆にウインチの繰り出し時に搬送用バケットを粉粒体供給部側へ移動させる場合には、駆動機構の駆動によって搬送用バケットを駆動部材で引っ張ることになり、その際にワイヤロープに張力がかかるような速度で駆動する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による粉粒体サイロの搬送制御装置を図1乃至図6に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態による搬送制御装置の概略構成図、図2は上部駆動機構の平面図、図3は上部駆動機構の側面図、図4はウインチ用モータ及び駆動機構用モータの制御手段を示すブロック図、図5は下部駆動機構の側面図、図6は粉粒体サイロの材料投入口を示す側面図である。
図1に示す実施の形態による粉粒体サイロの搬送制御装置は合材を貯蔵する加熱貯蔵サイロ(以下、合材サイロという)の搬送制御装置に関するものである。図1において、1は架台2上に設置された合材サイロ(粉粒体サイロ)であり、隣接して設置されているアスファルトプラントAで製造された合材を一時的に貯蔵する施設である。この合材サイロ1は、その上部に合材を投入する材料投入口3(粉粒体投入部)が設けられ、下部に開閉可能なゲート4aを有する排出口4が設けられている。
アスファルトプラントAと合材サイロ1の間には、アスファルトプラントAのミキサ(粉粒体供給部)Mと合材サイロ1の材料投入口3との間を往復する搬送用バケット5を案内移動させる案内レール6が架設されている。
【0008】
案内レール6は、合材サイロ1の側部に沿って上下方向に延長された垂直状レール6aと、垂直状レール6aの上端から材料投入口3の上部にわたり略水平に設けられた上部水平レール6bと、垂直状レール6aの下端からミキサMの下部にわたり略水平に設けられた下部水平レール6cとが湾曲部を介して滑らかに接続されて形成されている。垂直状レール6aは正確な垂直に限らず、多少傾斜していてもよい。
さらに、案内レール6は、各一対の溝形鋼等をその溝形を対向させて左右に所定間隔をあけて配置された第1レール材6Aと第2レール材6Bとで構成され、各一対の第1及び第2レール材6A、6Bは垂直状レール6a部では水平方向に所定間隔を開けて配列され、上部水平レール6b及び下部水平レール6cではそれぞれ上下にわずかに位置をずらして近接した位置で平行に配設されて構成されている。
搬送用バケット5は、例えば図2、図3に示すように上部が開口していて下部の排出口5dに開閉ゲート5aを有するロート状箱に形成され、前後左右に回転自在に取付けた二対のローラ5b、5cを上部に設けている。そして、前側の一対のローラ5bが案内レール6の一対の第1レール材6Aの溝内に挿入され、後側の一対のローラ5cが一対の第2レール材6Bの溝内に挿入されて案内レール6に沿って案内移動するようになっている。
さらに、搬送用バケット5の前端にはワイヤロープ7の一端部が連結されており、ワイヤロープ7の他端部側は案内滑車8に巻き掛けられて後、架台2の側部に設置されたウインチ9に連結されている(図1参照)。ウインチ9にはウインチ駆動用のウインチ用モータM9が設けられている。
【0009】
案内レール6の上、下部水平レール6b、6cの上方には、それらに沿って搬送用バケット5をアスファルトプラントAのミキサM側に移動させる上、下部駆動機構B1、B2がそれぞれ設けられている。
上部駆動機構B1は、図2、図3に示すように、上部水平レール6bの上部において前後に位置して軸受12a、12bで支持されている回転軸15に固着された駆動チェーンホイール(駆動輪)10aおよび従動チェーンホイール(従動輪)10b、10cと、これらの駆動、従動チェーンホイール10a、10b、10cに掛け渡した一対の無端状の駆動チェーン13、13(索状部材)と、駆動チェーンホイール10aの回転軸15の一端部にはチェーンホイール16が設けられ、このチェーンホイール16にはチェーン17を介して駆動力を伝達する駆動機構用モータM14のチェーンホイール14aが連結されている。
一対の駆動チェーン13、13間を連結する連結片13aには、搬送用バケット5の前側上端部に設けた当接部材18を押動するための駆動部材13bが取付けられている。駆動チェーン13の下部には従動チェーンホイール10b、10c側寄りの位置に駆動チェーン13の案内部材19が当接して設けられている。
【0010】
更に、上部駆動機構B1には、図4に示すように、ウインチ用モータM9に電気的に接続されたウインチ用インバータ22と駆動機構用モータM14に電気的に接続された駆動機構用インバータ23とが備えられており、インバータ22、23は相互に電気的に接続されていて制御手段24を構成する。
ウインチ用インバータ22は、上部駆動機構B1において適宜の減速比による定数Xwとウインチ用モータM9の設定周波数との関係によってウインチ用モータM9の可変の周波数を設定し、この周波数信号をウインチ用モータM9に出力して回転数(速度)を可変制御することになる。トルクリミッタも内蔵している。
同様に、駆動機構用インバータ23は、適宜の減速比による定数Xdと駆動機構用モータM14の設定周波数との関係によって駆動機構用モータM14の可変の周波数を設定し、この周波数信号を駆動機構用モータM14に出力して回転数(速度)を可変制御することになる。
尚、下部駆動機構B2にも同一構成の制御手段24が設けられている。
【0011】
この上部駆動機構B1は、ウインチ9のワイヤロープ巻き取り時にウインチ用モータM9の駆動によるワイヤロープ7の巻き取り速度(搬送用バケット5の移動速度)をVw1(m/分)とし、駆動機構用モータM14による駆動チェーンの移動速度をVd1(m/分)として、Vd1=0.9Vw1程度になるようにそれぞれのインバータ22、23によって設定される。
そのため、ワイヤロープ巻き取り時にはウインチ9によるワイヤロープ7の巻き取り速度Vw1(m/分)による移動のために、搬送用バケット5の当接部材18及び駆動部材13bを介して駆動チェーン13が図3で矢印ハ方向に連動するが、駆動機構用モータM14による駆動チェーンの速度Vd1(m/分)はVd1=0.9Vw1に設定されているためにワイヤロープ7には両者の速度差による張力が働き、振動は発生しない。
また、駆動機構用モータM14のトルクはウインチ用モータM9のトルクより小さいために、駆動機構用モータM14の速度(回転数)はウインチ9のトルクによる外力で強制的に速度Vd1に変化させられることになるが、両インバータ22、23による制御にはトルクリミット制御も含まれるので、ウインチ用モータM9のインバータ22による負荷制御のために駆動機構用モータM14が過負荷になることはない。
【0012】
また、ワイヤロープ7の繰り出し時には、駆動機構用モータM14による駆動チェーンの移動速度をVd2(m/分)とし、ウインチ用モータM9の駆動によるワイヤロープ7の繰り出し速度をVw2(m/分)として、Vw2=0.9Vd2程度に両者の速度がそれぞれのインバータ22、23によって設定される。そのため、ワイヤロープ繰り出し時に駆動チェーン13の速度Vd2(m/分)による移動のために、駆動部材13b及び当接部材18を介して搬送用バケット5が図3で矢印ロ方向に連動するが、ワイヤロープ7の繰り出し速度Vw2(m/分)はVw2=0.9Vd2程度に設定されているためにワイヤロープ7には両者の速度差による張力が働き、振動は発生しない。
また、駆動機構用モータM14のトルクはウインチ用モータM9のトルクより小さいために、駆動機構用モータM14の速度(回転数)はウインチ用モータM9のトルクによる外力で強制的に速度Vw2に変化させられ、制動されつつ回転するが、両インバータ22、23による制御にはトルクリミット制御も含まれるので、ウインチ用モータM9のインバータ22による負荷制御のために駆動機構用モータM14が過負荷になることはない。
そして、搬送用バケット5が上部水平レール6bから垂直状レール6a部にさしかかり、その自重で降下し始める位置で、搬送用バケット5は上部駆動機構B1の駆動チェーン13から離れて、駆動機構用モータM14は停止させられる。
【0013】
次に、図5に示す下部駆動機構B2は、アスファルトプラントAの架台A1に支持されており、従動チェーンホイール10bと駆動チェーン13の案内部材19aを設ける位置が垂直状チェーン6a側(図中左側)に寄っていて、駆動チェーンホイール10aと従動チェーンホイール10bの配列位置が左右逆になっている点が上部駆動機構B1と異なっているだけで、概略構成と作動方法は上部駆動機構B1と同一である。制御手段24も上部駆動機構B1のものと同一である。そのため、上部駆動機構B1と同一の部分、要素には同一の符号を付してその作動についての説明は省略する。
ただし、下部駆動機構B2においては、ウインチ9の巻き取り時に、下部水平レール6c上に位置する搬送用バケット5が垂直状レール6a方向に速度Vw1(m/分)で摺動する際に、矢印ハ方向に駆動する駆動チェーン13、13間に設けた連結片13aの駆動部材13bを当接部材18が押動し、垂直状レール6aに近接する位置で駆動部材13bが駆動チェーンホイール10a側に逃げるために、当接部材18から外れることになる。この位置を離脱位置という。
この離脱位置で、速度差(Vw1−Vd1)による駆動機構用モータM14にかかる負荷がなくなるために、これをインバータ23で検出して駆動機構用モータM14を離脱位置で停止させるように制御する。或いは、離脱位置に到達した搬送用バケット5を図示しないリミットスイッチ等で検出して駆動機構用モータM14を停止させてもよい。
【0014】
また、ウインチ9の繰り出し時には、上部水平レール6bに位置する搬送用バケット5は上部駆動機構B1によって垂直状レール6a側へ移動し、垂直状レール6aを自重で降下し下部水平レール6c部に至る。そして、搬送用バケット5の当接部材18が離脱位置にある駆動部材13bを通過して例えば400〜500mmの位置になると、搬送用バケット5は自重による移動力を失う。この位置をリミットスイッチ等で検出することで駆動機構用モータM14を作動させ、駆動チェーン13が矢印ロ方向に走行することになる。
これによって、駆動部材13bが搬送用バケット5の当接部材18を押動してミキサMの位置まで搬送することになる。この繰り出し時のウインチ用モータM9の駆動速度はVw2(m/分)、駆動機構用モータM14の駆動速度はVd2(m/分)で、Vw2=0.9Vd2程度に設定される。これによってワイヤロープ7に張力が付与される。
また、駆動機構用モータM14のトルクはウインチ用モータM9のトルクより小さく、駆動機構用モータM14の回転数はウインチ用モータM9のトルクによる外力で強制的に速度Vw2に変化させられることになるが、両インバータ22、23による制御にはトルクリミット制御も含まれるので、ウインチ用モータM9のインバータ22による負荷制御のために駆動機構用モータM14が過負荷になることはない。
【0015】
なお、合材サイロ1の材料投入口3の上側には、図6に示すように材料投入口3に移動してきた搬送用バケット5の開閉ゲート5aに当接して、開閉ゲート5aを同図で反時計回りに回転させて搬送用バケット5の開閉ゲート5aを開放させる操作部材20が合材サイロ1に固定して設けられている。また、搬送用バケット5がアスファルトプラントA側に移動して操作部材20から離れる際には、開閉ゲート5aは自重で時計回りに回転して排出口5dを閉鎖するようになっている。
尚、固定の操作部材20に代えて油圧シリンダ、空圧シリンダ等のアクチュエータを使用し、開閉ゲート5aを強制的に開閉させるようにしてもよい。
【0016】
次に、上述のように構成された合材サイロの搬送制御装置の作用について説明する。
図1において、ウインチ9からワイヤロープ7が最大量繰り出されており、搬送用バケット5を一対の下部水平レール6c上のミキサMの直下に停止させた状態(二点鎖線で図示)で、アスファルトプラントAにおいて合材が製造されると、ミキサMから搬送用バケット5に合材が投入される。
その後にウインチ用モータM9を作動してウインチ9でワイヤロープ7を可変の速度Vw1で巻き取ると、その一端部に連結されている搬送用バケット5は速度Vw1で移動する。搬送用バケット5はそのローラ5b,5cが一対の案内レール6に案内され、下部水平レール6cに沿って摺動する。そして、搬送用バケット5の当接部材18が駆動部材13bを押動すると、駆動機構用モータM14が駆動し始めて駆動チェーン13を図5で矢印ハ方向に速度Vd1(=0.9Vw1)で搬送するようにインバータ制御する。
そのため、搬送用バケット5と駆動部材13bの搬送速度差(Vw1−Vd1)でワイヤロープ7には張力が付与され、搬送用バケット5が慣性力でワイヤロープ7の巻き取り速度よりも高速にならないように制御する。また、駆動機構用モータM9よりもウインチ用モータM14の方がトルクが大きく、そのために駆動チェーン13及び駆動部材13bは制動されながら速度Vw1で回転することになり、過負荷になる可能性がある。しかし、一定値以上の過負荷に対しては駆動機構用インバータ23によるトルクリミッタでモータ出力をカットするため、駆動機構用モータM14の過負荷は防止される。
そして、搬送用バケット5は離脱位置で下部水平レール6cから上方へ逃げる駆動部材13bから離れる(図5参照)。これによって駆動機構用インバータ23で受ける過負荷がなくなるので、これを検出して駆動機構用モータM14は停止させられる。
【0017】
そして、搬送用バケット5は、更に巻き取られるワイヤロープ7で引かれて垂直状レール6aを上昇し、上部水平レール6bに移動した後は上部駆動機構B1の駆動チェーン13に連結された駆動部材13bを押動し、駆動機構用モータM14を速度Vd1(=0.9Vw1)で駆動させるように設定する。そのため、駆動チェーン13に対して搬送速度差(Vw1−Vd1)でワイヤロープ7に張力を付与し制動されつつ、図4に示すように合材サイロ1の材料投入口3の上方まで速度Vw1で移動する。
ここで、搬送用バケット5の当接部材18が駆動部材13bに当接した後、材料投入口3の手前側の一定位置までは搬送用バケット5は例えば約Vw1=50m/分の速度で搬送され、当該一定位置から投入口3の真上で停止する迄は約Vw1=30m/分に減速されて搬送用バケット5を投入口3の真上で正確に停止させることができる。上述した一定位置はリミットスイッチ等で検出し、ウインチモータM9をインバータ制御することで速度変更する。また、駆動チェーンの速度Vd1をワイヤロープ7の速度Vw1の変化に追従して常にVw1より10%程度低速になるようにインバータ制御する。
搬送用バケット5が材料投入口3の上方位置に来ると、その位置でウインチ9の巻き取りが停止されて搬送用バケット5が停止する。その際、図6に示すように操作部材20に開閉ゲート5aが当接して反時計回りに回転することで搬送用バケット5の排出口5dを開放する。そして、搬送用バケット5内から合材が材料投入口3を通して合材サイロ1内に落下投入される。このようにして搬送用バケット5の往工程が終了する。
【0018】
合材サイロ1内への合材の投入が終わると、ウインチ9がワイヤロープ7を繰り出す。また図4に示すように上部駆動機構B1の駆動機構用モータM14が駆動し始めることで、駆動部材13bは駆動チェーン13によって反時計回り(図3で矢印ロ方向)に移動する。すると、その駆動部材13bが当接部材18を押動して搬送用バケット5を案内レール6の上部水平レール6bに沿って速度Vd2で搬送するよう設定する。材料投入口3の真上からリミットスイッチ等で検知する一定位置迄は駆動チェーン13の設定速度Vd2は低速(例えば約33m/分)に設定され、一定位置から搬送用バケット5が自重で垂直状レール6aを移動(落下)し始めるまでは高速(約55m/分)に設定される。
この搬送用バケット5の速度調整はソフトスタートのためで、駆動機構用モータM14のインバータ制御で行われる。一方、ウインチ用モータM9によるワイヤロープ7の繰り出し速度Vw2は速度Vd2が変化しても常にVw2=0.9Vd2となるようにウインチ用モータM9はインバータ制御される。この結果、ワイヤロープ7には常に引っ張り力が付与され、たるんで振動することはない。駆動機構用モータM14のトルクはウインチ用モータM9のインバータのトルクより小さいので、駆動チェーン13の速度Vd2はワイヤロープ7の繰り出し速度Vw2と同一に制御される。この結果、駆動機構用モータM14は制動されながら回転することになるが、ワイヤロープ7の巻き取り時と同様に駆動機構用インバータ23のトルクリミッタで過負荷を防止する。
【0019】
搬送用バケット5が垂直状レール6aの上端部まで来ると、ウインチ9によるワイヤロープ7の繰り出しにより搬送用バケット5は重力で下降し、下部水平レール6cの他端側の位置に至る。尚、搬送用バケット5と離れた上部駆動機構B1の駆動部材13bは、ワイヤロープ7の巻き取り時に上部水平レール6bに上昇してきた搬送用バケット5の当接部材18に当接する位置に持ち来して停止する。
図5に示す下部水平レール6c上において、落下の慣性によって搬送用バケット5が離脱位置にある下部駆動機構B2の駆動部材13bを通過すると図示しないリミットスイッチで検出される。すると、上部駆動機構B1と同様に駆動機構用モータM14は速度Vd2にインバータ23で設定され、駆動チェーン13が制動されつつ反時計回り(矢印ロ方向)に速度Vw2で駆動され、駆動部材13bが当接部材18に係合して搬送用バケット5をミキサMの下まで押動させる。
このようにして復工程が終了する。
以後は前述したと同様にして、合材がアスファルトプラントAのミキサMから合材サイロ1の材料投入口3まで繰り返し搬送されて、合材サイロ1内に投入されることにより貯蔵される。
尚、搬送用バケット5は、案内レール6の垂直状レール6aを移動するときは、一方のローラ5bを合材サイロ1側に位置する第1の案内レール6Aに案内され、他方のローラ5cをアスファルトプラントA側に位置する第2の案内レール6Bに案内されて移動するので、ほぼ水平状態を保持されて移動する。したがって、搬送用バケット5の上部が開放されていても、合材が搬送用バケット5からこぼれることはない。
【0020】
上述のように、本実施の形態による合材サイロの搬送制御装置によれば、案内レール6の上、下部水平レール6b、6cに沿って搬送用バケット5を往復移動させる際に、各インバータ22、23によってウインチ用モータM9及び駆動機構用モータM14の相対速度に10%程度の差を設定したため、移動する搬送用バケット5に連結されたワイヤロープ7に常に張力を働かせることができ、搬送用バケット5の移動時の慣性力による振動を抑制して摩耗を抑え、合材サイロ1の材料投入口3やミキサMの位置に正確に停止することができる。そのため、搬送用バケット5の作動が確実で耐久性を高めることができる。
【0021】
なお、上述した実施の形態による合材サイロの搬送制御装置においては、搬送用バケット5を移動させる上部駆動機構B1に、駆動チェーンホイール10a、従動チェーンホイール10b、10cと、これらに巻き掛けた駆動チェーン13とを用いたので、合材サイロが複数基で上部水平レール6bが長い場合にも対応できる。また、ウインチ9は電動式でも、油圧式でもよい。
また、実施の形態においては、本発明をアスファルトプラントの合材サイロの搬送制御装置に適用した例を示したが、これに限らず、その他の粉粒体を貯蔵する粉粒体の搬送制御装置に適用することができる。本発明において、粉粒体として合材を用いたが、本発明は合材に限定されることなく、砂や砂利等の各種の粉体や粒体、或いはこれら粉体または粒体を含む液体状物体等各種の物体の搬送制御装置として採用でき、本発明ではこれらを含めて粉粒体という。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による粉粒体の搬送制御装置によれば、案内レールの上、下部水平レールに沿って搬送用バケットを往復移動させる際に、制御手段によってウインチ用モータ及び駆動機構用モータを制御することで移動する搬送用バケットに連結されたワイヤロープに常に張力を働かせることができ、搬送用バケットの移動時の慣性力による振動を抑制して摩耗を抑え、粉粒体投入部や粉粒体供給部に正確に停止することができる。そのため、搬送用バケットの作動が確実で耐久性を高めることができる。
また、制御手段はウインチ用モータ及び駆動機構用モータの相対速度を制御するインバータであるから、インバータでウインチ用モータ及び駆動機構用モータの速度を制御して搬送用バケットが上、下部水平レールでウインチ側に移動する時の慣性力を打ち消すことになって、搬送用バケットを所定位置で停止させることができて確実に自動運転を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る粉粒体の搬送制御装置の概略構成図である。
【図2】 図1に示す搬送制御装置における上部駆動機構の要部拡大平面図である。
【図3】 上部駆動機構の要部拡大側面図である。
【図4】 上部駆動機構におけるウインチ用モータと駆動機構用モータの制御用インバータを示す要部ブロック図である。
【図5】 粉粒体の搬送制御装置における下部駆動機構の要部拡大側面図である。
【図6】 材料投入口の上部に設けた操作部材と搬送用バケットの開閉ゲートを示す側面図である。
【符号の説明】
1 合材サイロ(粉粒体サイロ)
3 材料投入口(粉粒体投入部)
5 搬送用バケット
6 案内レール
6a 垂直状レール
6b 上部水平レール
6c 下部水平レール
7 ワイヤロープ
9 ウインチ
10a 駆動チェーンホイール(駆動輪)
10b、10c 従動チェーンホイール(従動輪)
13 駆動チェーン(索状部材)
13b 駆動部材
18 当接部材
22 ウインチ用インバータ
23 駆動機構用インバータ
B1 上部駆動機構(駆動機構)
B2 下部駆動機構(駆動機構)
M ミキサ(粉粒体供給部)
M9 ウインチ用モータ
M14 駆動機構用モータ
Claims (5)
- 粉粒体供給部と粉粒体投入部とにわたって架設されていて垂直状レールの上下に上部水平レール及び下部水平レールが接続されてなる案内レールと、該案内レールに移動可能に支持されていて粉粒体を搬送する搬送用バケットと、該搬送用バケットに連結したワイヤロープを巻き取り及び繰り出しするウインチとを備え、ウインチ用モータによって前記ウインチを作動させることによって前記搬送用バケットを粉粒体供給部と粉粒体投入部との間で往復移動させるようにした粉粒体の搬送制御装置において、
前記案内レールの上部水平レール及び下部水平レールにそれぞれ設けられていて搬送用バケットを連動させると共に前記ワイヤロープ繰り出し時に搬送用バケットを強制的に搬送させる駆動機構と、該駆動機構を作動させる駆動機構用モータと、前記ウインチ用モータ及び駆動機構用モータの速度を可変制御する制御手段とを備えていて、前記ワイヤロープの巻き取り時及び繰り出し時にワイヤロープに張力がかかるように前記ウインチ用モータ及び駆動機構用モータの速度を制御するようにしたことを特徴とする粉粒体の搬送制御装置。 - 前記制御手段はインバータであることを特徴とする請求項1に記載の粉粒体の搬送制御装置。
- 前記制御手段は、前記ウインチ用モータの巻き取り時には駆動機構による搬送用バケットの搬送速度をワイヤロープの巻き取り速度より低速に制御するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の粉粒体の搬送制御装置。
- 前記制御手段は、前記ウインチ用モータの繰り出し時には駆動機構による搬送用バケットの搬送速度をワイヤロープの繰り出し速度より高速に制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の粉粒体の搬送制御装置。
- 前記駆動機構は、駆動輪及び従動輪に巻き付けられた無端状の索状部材と、該索状部材に設けられていて前記搬送用バケットと連動する駆動部材とを有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の粉粒体の搬送制御装置。
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