JP3832591B2 - 指示装置及びこれを備えた光学式座標入力装置 - Google Patents

指示装置及びこれを備えた光学式座標入力装置 Download PDF

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この発明は、光源の反射光を光センサで検出し、その情報に基づき座標を特定する光学式座標入力装置に用いられる指示装置及びこれを備えた光学式座標入力装置に関する。
従来、この種の装置として、バックライトを備えた液晶パネルの表示画素に対応させて光電変換素子を配置し、ペンの先端部を液晶パネル表面に当接させた際、その先端部の指示位置からの反射光を光電変換素子で検出することに基づいて指示位置を特定させる光学式座標入力装置に用いられるペンが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−119898号公報(図2、図3)
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の装置は、その先端部の構成が何ら開示されていない。したがって、通常考え得る構成ではペンの先端部で光が乱反射するので、その指示位置を正確に特定させるための情報を光学式座標入力装置に対して提供することができないという問題がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、電源を不要としつつも正確に指示位置に係る情報を与えることができる指示装置及びこれを備えた光学式座標入力装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、光源の反射光を光センサで検出し、検出した光センサの情報に基づき座標算出部が座標を求める光学式座標入力装置に用いられる指示装置において、前記光源の光を透過する球体レンズと、前記球体レンズを先端部に取り付けるための凹状受部材と、前記球体レンズと前記凹状受部材との間に介在し、前記光源の光を反射する反射部材と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]指示装置で光学式座標入力装置の特定箇所を指示すると、光源からの光が、指示装置の凹状受部材に取り付けられた球体レンズに入射する。入射した光は、反射部材で反射し、わずかに位置がずれて、入射した光と平行に同じ方向へ戻って光センサに入射する。つまり、わずかな位置ずれを伴う再帰反射という性質を備えるので、指示した位置での乱反射が防止できる。したがって、指示装置に電源を不要としつつも、正確に指示位置に係る情報を光学式座標入力装置に対して与えることができる。さらに、反射部材が光学式座標入力装置に当接しないので、摩耗することがなく、長期間にわたってその性能を維持することができる。
なお、上記の反射部材は、高反射率材料のシート状部材、高反射率材料を蒸着やスパッタで形成した厚膜や薄膜、凹状受部材を高反射率材料で形成し、不要部分の表面を荒らして乱反射面とし、凹状受部材の所要部分だけを反射面とする等の種々の構成が挙げられる。
また、前記凹状受部材は、前記光源の光を吸収する材質からなることが好ましい(請求項2)。凹状受部材での反射が抑制され、反射部材で反射した光だけが再帰的に光センサ側へ戻るので、より精度良く指示位置に係る情報を与えることができる。
また、前記反射部材は、前記球体レンズ(請求項3)または前記凹状受部材(請求項4)に被着されていることが好ましい。球体レンズと凹状受部材との間に反射部材を挟み込んで組み立てるよりも、精度良く反射部材の位置決めが可能であり、再帰反射特性を良好にすることができる。
上記の被着は、例えば、アルミニウムに代表される高反射率材料を真空蒸着したりスパッタリングしたり、または反射性シート材を貼り付けたりして行うことができる。
また、前記光センサの配置間隔をwとした場合、前記球体レンズの直径は1.5w〜2wの範囲であることが好ましい(請求項5)。球体レンズ径が1.5wより小さいと、光センサに必要な光量を反射させることができず、球体レンズが2wを超えると隣接する光センサにも光が反射するという不都合が生じるからである。
また、前記反射部材は、蒸着またはスパッタリングにより被着されていることが好ましい(請求項6)。蒸着法やスパッタリングによると反射部材を位置精度良く形成することができる。
また、前記反射部材は、前記球体レンズの中心となす立体角が鋭角となる範囲にわたって設けられていることが好ましい(請求項7)。立体角が鋭角を超えると、隣接する光センサにも光が戻る恐れがあるからである。
また、光学式座標入力装置は、上記いずれかに記載の指示装置を備えていることが好ましい(請求項8)。
この発明に係る指示装置によれば、再帰反射という性質を備えるので、指示した位置での乱反射が防止できる。したがって、指示装置に電源を不要としつつも、正確に指示位置に係る情報を光学式座標入力装置に対して与えることができる。さらに、反射部材が光学式座標入力装置に当接せず摩耗することがないので、長期間にわたってその性能を維持することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明する。
図1は、実施例に係る入力ペン及びこれを備えたタブレットの概略構成図である。図2は、(a)は入力ペンの全体図であり、(b)は先端部を拡大した縦断面図であり、図3は、入力ペン及びタブレットの縦断面図である。
入力ペン1はタブレット7と別体で備えられ、図2(a)に示すように、その外観がペン状を呈するとともに、先端部3に球状を呈するガラスビーズ5を備えている。先端部3は、下向き円錐形状を呈し、その下部に取り付けられたガラスビーズ5側で操作者がタブレット7上の所望の位置を指示するようになっている。上記のガラスビーズ5は、例えば、その屈折率が空気の屈折率の約2倍の材質で形成されている。
なお、上記の入力ペン1が本発明の指示装置に相当し、タブレット3が本発明の光学式座標入力装置に相当し、先端部3が本発明の凹状受部材に相当し、ガラスビーズ5が本発明の球体レンズに相当する。
タブレット7は、例えば、図示しないコンピュータに位置情報を与えるために利用される。その外観は、平板状を呈し、上面には位置検出可能な指示範囲9を備えている。枠線9aは、指示範囲9を明示的に操作者に対して表すために付されている。
図3に示すように、タブレット7は、下層から上層に向かって順に、バックライト11と、裏面ガラス基盤13と、液晶層15と、ブラックマトリクス層17と、表面ガラス基盤19とを備えている。
本発明における光源に相当するバックライト11は、例えば、表示装置等に利用される液晶パネルに備えられたものと同等のものであり、図3において上方に向けて光を放射する。裏面ガラス基盤13は、バックライト11の光を良好に透過し、かつ充分な機械的強度を有するとともに、液晶層15が形成されるベースとなる。液晶層15は、裏面ガラス基盤13の表面に形成され、タブレット7のx−y方向(図1参照)にマトリクス状にTFT21が透明電極とともに形成されている。また、TFT21に隣接し、かつ対となるように光センサ23が形成されている。なお、一対のTFT21と光センサ23とが一つの画素Pを構成している。ここでは、各画素Pの配置間隔、換言すると光センサ23の配置間隔を符号wで表している。
ブラックマトリクス層17は、指示範囲9におけるコントラストを調整するとともに、図示しない接合部分を、指示範囲9側から見えないように覆うブラックマトリクス25が形成されている。指示範囲9を有する表面ガラス基盤19は、バックライト11からの光を透過するとともに、入力ペン1による押圧に対して充分な摩耗強度を有する材質で形成されている。
図1に示すように、タブレット7の側方には、y方向に配置された各光センサ23の出力信号を順次に検出するための第1のマルチプレクサ27が備えられている。また、タブレット7の上方には、x方向に配置された各光センサ23の出力信号を順次に検出するための第2のマルチプレクサ29が備えられている。第1及び第2のマルチプレクサ27,29が検出した情報は、座標算出部31に与えられる。座標算出部31は、その情報に基づいて入力ペン1が先端部3で指示した指示範囲9内の座標を求める。求められた情報は、座標算出部31から位置情報として出力される。
図2(b)に示すように、入力ペン1の先端部3の下部にはガラスビーズ5の外形寸法よりやや大径であって、かつガラスビーズ5の半径よりやや深いの凹部32が形成されている。この凹部32とガラスビーズ5の間には反射部材33が介在している。
反射部材33は、ガラスビーズ5外面に存在し、その半球よりも小さな面積を覆うように形成されている。また、その中心P1が入力ペン1の中心P2と一致するように設けられている。さらに、図3に示すように、ガラスビーズ5の中心となす立体角θが鋭角となるように設定してある。立体角θが鋭角を超えると、後述するように隣接する画素の光センサにまで光が戻る恐れがあるからである。反射部材33の材質は、バックライト11からの光を反射する性質のもので形成されている。その材質としては、高反射率材料が好ましく、アルミニウムが例示される。一方、先端部3は、少なくとも凹部32の表面がバックライト11からの光を吸収する材質であることが好ましい。なお、これに代えて、少なくとも凹部32の表面に、光を乱反射するような処理を施しておいてもよい。
なお、中心P1と中心P2とがある一定角度を有するように構成してもよい。これにより、入力ペン1を傾斜姿勢で保持している場合であっても、位置検出を精度よく行うことができる。
このように構成されている入力ペン1によりタブレット11の指示範囲9内を指示した場合、以下のようにして位置情報が求められる。ここで図4を参照する。なお、図4は、位置検出の説明に供する図である。
すなわち、ガラスビーズ5の直下に位置する画素Pをバックライト11からの光R1が透過し、その光R1がガラスビーズ5に入射したとする。その光R1はガラスビーズ5の表面で屈折して屈折光R2となった後、その上部にある反射部材33で反射して反射光R3となり、その反射光R3がガラスビーズ5の表面で屈折して指示範囲9内における光R1とは離れた位置であって、かつそれとは平行な戻り光R4となって上記と同一の画素Pに入射する。これにより、指示範囲9内に形成されている複数個の画素Pのうち、ガラスビーズ5の直下に位置する画素Pの光センサ23だけがバックライト11の光を最も強く検出することになる。
このようにバックライト11からの光R1が、再帰反射により入射した光R4とは僅かに位置がずれ、かつ入射した光に平行に戻るように構成しているので、ある画素Pを通過した光が同じ画素P内の光センサ23によって検出される。なお、一般的な再帰反射性を備える反射シート等を入力ペン1の先端に貼り付けたような場合には、全く同一の方向へ光りが戻ることになって、同一の画素P内における光センサ23によっては検出することができない。
上記のガラスビーズ5の直径は、画素Pの配置間隔wに対して1.5〜2w程度の大きさであることが好ましい。具体的には、配置間隔wがおよそ300μmである場合には、ガラスビーズ5の直径は450〜600μmとなる。このような直径とすることにより、バックライト11からの光を、透過してきた画素Pに対して確実に戻すことができ、確実に位置検出ができる。換言すると、ガラスビーズ5の直径が1.5wより小さいと、光センサ23がオンするのに必要な光量を反射させることができず、ガラスビーズ5が2wを超えると隣接する画素Pの光センサ23にも光が反射するという不都合が生じるからである。
このように、入力ペン1でタブレット7上の指示範囲9内における特定箇所を指示すると、バックライト11からの光が、入力ペン1のガラスビーズ5に入射する。そして、入射した光は、反射部材33で反射し、わずかに位置がずれて、入射した光と平行に同じ方向へ戻って光センサ23に入射する。つまり、入力ペン1は、わずかな位置ずれを伴う再帰反射という性質を備えるので、入力ペン1で指示した位置での乱反射が防止できる。したがって、入力ペン1に電源を不要としつつも、正確にその指示位置に係る情報をタブレット7に対して与えることができる。さらに、反射部材33がタブレット7の指示範囲9表面に直接的に接触することがないので、反射部材33が摩耗せず長期間にわたってその性能を維持することができる。
次に、図5から図7を参照して、上述した入力ペン1の要部である先端部3の製造手法について説明する。
<第1の製造手法>
図5を参照する。
本手法では、ガラスビーズ5の一部位に反射部材33を被着する工程と、反射部材33を被着したガラスビーズ5を先端部3の凹部32に嵌め込む工程とを備えている。なお、ガラスビーズ5が凹部32内で回転してしまうことを防止するために、ガラスビーズ5を凹部32に接着することが好ましい。
被着する工程では、例えば、真空蒸着を用いる。真空蒸着によると、反射部材33をガラスビーズ5に対して位置精度良く形成することができ、位置検出精度を高くすることができる。
また、反射部材33の被着は、スパッタリングを用いたり、アルミニウム製などのシート状部材をガラスビーズ5に貼り付けたりしてもよい。
<第2の製造手法>
図6を参照する。
本手法では、先端部3の凹部32における一部位に反射部材33を被着する工程と、ガラスビーズ5を凹部32に嵌め込む工程とを備えている。
本手法によると、入力ペン1による位置の指示時に、ガラスビーズ5が指示範囲9に当接して凹部32内で回転したとしても、反射部材33の位置が不変であるので、ガラスビーズ5を凹部32に固着しなくても検出位置精度を維持することができる。
上述した二手法によると、ガラスビーズ5と凹部32との間に反射部材33を挟み込んで組み立てるよりも、精度良く反射部材の位置決めが可能であり、再帰反射特性を良好にすることが可能である。
<第3の製造手法>
図7を参照する。
本手法では、先端部3をバックライト11の光を効率よく反射する材質で形成してある点において上記二手法と相違する。
すなわち、高反射率材料で先端部3を構成し、上述の反射部材33に相当する位置を除く範囲に乱反射面41(図中に点線で示す)を形成する工程と、ガラスビーズ5を凹部32に嵌め込む工程とを備えている。
乱反射面41は、乱反射する性質を有するシート材を貼り付けたり、凹部32面を荒らす処理を施したりして形成する。このように乱反射面41を形成することにより、残った領域が上述した反射部材33に相当する反射面43となる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)指示装置としてペン形状を呈する入力ペン1を例に採って説明したが、本発明はそのような形状に限定されるものではない。例えば、下面に球体レンズ等を備えたマウス形状のものであってもよく、先端に球体レンズ等を備えて指先に取り付けることができる形状のものであってもよい。
(2)球体レンズとしてガラスビーズ5を例示したが、本発明は完全な球体に限らず、上述したような再帰反射性を有するレンズであればどのような形状のものであってもよい。
以上のように、この発明は、コンピュータ等において指示位置に関する情報を与えるための光学式座標入力装置に用いられる入力デバイスとしての指示装置及びこれを備えた光学式座標入力装置に適している。
実施例に係る入力ペン及びこれを備えたタブレットの概略構成図である。 (a)は入力ペンの全体図であり、(b)は先端部を拡大した縦断面図である。 入力ペン及びタブレットの縦断面図である。 位置検出の説明に供する図である。 入力ペンの先端部を製造する第1の手法を示す図である。 入力ペンの先端部を製造する第2の手法を示す図である。 入力ペンの先端部を製造する第3の手法を示す図である。
符号の説明
1 … 入力ペン(指示装置)
3 … 先端部(凹状受部材)
5 … ガラスビーズ(球体レンズ)
7 … タブレット(光学式座標入力装置)
9 … 指示範囲
11 … バックライト(光源)
23 … 光センサ
32 … 凹部
33 … 反射部材

Claims (8)

  1. 光源の反射光を光センサで検出し、検出した光センサの情報に基づき座標算出部が座標を求める光学式座標入力装置に用いられる指示装置において、
    前記光源の光を透過する球体レンズと、
    前記球体レンズを先端部に取り付けるための凹状受部材と、
    前記球体レンズと前記凹状受部材との間に介在し、前記光源の光を反射する反射部材と、
    を備えていることを特徴とする指示装置。
  2. 請求項1に記載の指示装置において、
    前記凹状受部材は、前記光源の光を吸収する材質からなることを特徴とする指示装置。
  3. 請求項1または2に記載の指示装置において、
    前記反射部材は、前記球体レンズに被着されていることを特徴とする指示装置。
  4. 請求項1または2に記載の指示装置において、
    前記反射部材は、前記凹状受部材に被着されていることを特徴とする指示装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の指示装置において、
    前記光センサの配置間隔をwとした場合、前記球体レンズの直径は1.5w〜2wの範囲であることを特徴とする指示装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の指示装置において、
    前記反射部材は、蒸着またはスパッタリングにより被着されていることを特徴とする指示装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の指示装置において、
    前記反射部材は、前記球体レンズの中心となす立体角が鋭角となる範囲にわたって設けられていることを特徴とする指示装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の指示装置を備えたことを特徴とする光学式座標入力装置。
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