JP3832905B2 - 脈動気流型粉体混合装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体同士を脈動気流により混合する粉体混合装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用されている粉体混合装置は、容器固定型、容器回転型、流体運動型に分類され、それぞれ長所と短所があり、原料粉体の性質や物性などに応じて最適な型式のものが選定使用されている。流体運動型の新しい混合装置としては、脈動気流を用いた粉体混合装置(粉体工学会誌 VOL.32,No.5,P319,1995)がある。この装置は、混合器本体が上部を粉体供給口とし、下部を粉体排出口とした四角筒状からなると共に、両側壁に対向しかつ上下方向に多段に設けた複数の横スリットを通じて、混合用の水平気流を内部に間欠的に向きを変えて吹き込むことにより、前記粉体供給口に供給されて多層膜状に流下する各粉体同士を、垂直流から水平方向にずらしながら全体として上下方向の波形に脈動ないしは変化させつつ混合を促進するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した脈動気流型混合装置において、混合器本体への粉体供給手段としては、混合する各粉体を定量ずつ通す複数のスリット付き供給部材を、混合器本体の粉体供給口側に設置しておき、各粉体を対応するスリットを通して連続に落下供給すると共に、その供給量が各スリットの開口面積と個数とに応じた割合で管理されるよう構成されている。ところが、このような構造では、例えば、大量の各粉体を連続的に混合する場合、粉体が時間の経過と共に湿気等の影響を受けて、前記スリットを通過する粉体の量や速度が不安定になり易い。また、この脈動気流型では、各粉体が膜状で供給される際、その膜厚をより薄くし、膜の幅方向の濃度を均一にすることが重要であるが、それを工業的に実施可能な装置構造は未だ完成されていない。
【0004】
本発明の目的は、以上のような背景に鑑み、脈動気流型に適した粉体供給手段を備えることにより工業的に適用可能にした脈動気流型粉体混合装置を提供することにある。他の目的は、脈動気流型粉体混合装置において、各粉体を所定膜幅を持ってより薄く、かつ均一に供給可能にすることにある。更に、他の目的は以下の説明の中で明らかにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の脈動気流型粉体混合装置は、混合器本体が、上部を粉体供給口とし、下部を粉体排出口とした略四角筒状からなると共に、混合器本体の対向する一対の両側壁に上下方向に多段に設けた複数の横スリットを通じて、気流を内部に間欠的に吹き込むことにより、前記粉体供給口に供給されて多層膜状で垂直に流下する各粉体を水平方向にずらし、かつ全体として上下方向の波形に変化しつつ混合する脈動気流型粉体混合装置において、前記混合器本体は、底面の横幅が略等しい複数のトラフを、各トラフの搬送方向先端が上段へ行くほど順次に前方へ突出する逆階段状になるよう上下多段に設けた粉体供給用の多段振動フィーダを備え、前記多段振動フィーダを、前記各トラフの搬送方向先端を前記粉体供給口側に位置し、かつ各トラフの搬送方向先端縁を含む仮想垂直面を前記スリット付き両側壁に対向するよう設置している。
【0006】
この脈動気流型粉体混合装置においては、特に、混合器本体の粉体供給口に供給される各粉体を、脈動気流による混合作用に最も適した各膜厚が薄い多層膜状に形成しつつ供給可能にすることを指向したものである。すなわち、原料である各粉体は、多段振動フイーダにおいて、各トラフの後端側に定量的に連続して供給される。供給された各粉体は、それぞれトラフ上にあって搬送方向と直交する方向に平面的に展開されながらトラフ先端に搬送され、膜状となってトラフ先端から落下し、混合器本体の粉体供給口から内部に供給される。この場合、各トラフ先端から落下する粉体同士は、各トラフの搬送方向先端が上段ほど前方へ突出した逆階段状に設けられているので、構造的に多層膜状となり、混合器本体の粉体供給口に供給される。
【0007】
混合器本体内では公知の脈動気流型と同様な操作が行われる。例えば、前記の公知の脈動気流型混合装置と同様の混合器本体で構成されている場合、混合器本体内では、同一平面上において相対するスリットの一方から空気を吹き込み、他方のスリットから空気の吸い込みが行われ、一定間隔で空気流の方向が反転し、また、上下隣り合うスリットでは空気流の方向が異なるように制御される。この制御により、内部に供給された多層膜状の各粉体は垂直流から水平方向にずらされながら上下方向の波形に脈動(波状の流下模様を形成)し、隣り合う他成分粉体と噛み合い、混合が進行する。なお、スリットから吹き込まれる気体は、空気に限られず、窒素ガスなどの不活性気体であってもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の形態例について図を参照しながら説明する。図1は本発明を適用した混合装置要部の模式縦断面図、図2は前記装置を一部破断した模式外観図、図3は前記装置を上側から見た模式図、図4は前記脈動気流である空気流の回路例を示す模式図である。
この脈動気流型粉体混合装置1は、多段振動フィーダ2を上部側に組み込んだ混合器本体3を主体として構成され、原料である各粉体a,bが多段振動フィーダ2の各トラフ4に対し定量供給されると共に、多層膜状に展開されつつ混合器本体3の内部に供給される。
【0009】
多段振動フイーダ2は、振動搬送板である各トラフ4が保持枠5に対し上下階段状に組み込まれ、下部に設けられる加振機6によって振動される構造である。保持枠5は、図1に示す如く、上面6側の左側部分を切欠することにより設けられた供給用開口部6aと、底面7側の右側部分を切欠することにより設けられた排出用開口部7aとを有している。内部には、4枚の支持板8が底面7と上面6との間に所定の間隔で設けられており、各支持板8上にトラフ4が着脱可能に取り付けられている。
各トラフ4は、底面が平で、横幅(搬送方向と直交する方向)が同じく形成されており、その後端部に設けられた立壁4aを有している。また、各トラフ4は保持枠5の支持板8に対し、上下多段に配置されるとともに、その搬送方向の先端4bが最下段トラフから上段トラフへいくほど順次に前方へ突出する逆階段状になるよう設けられている。このように各トラフ4は、その先端4bが逆階段状に配置されることにより、後端側の立壁4aが逆に上側にいくほど前方へ退避した正規の階段状に配置されている。
【0010】
加振機6は、2枚のプレート9の間に発振手段10を配置したものであり、多段振動フイーダ2の全体を所定の周波数で振動させるものであれば、公知の電磁型、電動型、空気駆動型など何れのものであってもよい。また、このような、加振方式としては、各トラフ4に対し専用の加振機により個々的に加振することも可能であるが、この形態の如く多段振動フイーダ2の全体を加振する構造を採用すると、構成及び管理的にも簡略化でき、トラフ4を均等に作動させるためにも好ましいものとなる。
【0011】
これに対し、混合器本体3は、前後壁3a,3aと、対向側壁3b,3bとを有して上下方向に長い四角筒状をなしている。上部側は片方の側壁3bを切欠した供給口11に設定され、下部側は排出部12に設定されて、貯蔵用容器13が前壁3aに設けられた開口3cから出し入れされるようになっている。本混合装置が工程の一部として組み込まれている場合には、排出部12から流出する粉体は連続的に次工程へ送られる。また、この混合器本体3には、多段振動フイーダ2が設置台14に載せられた状態で供給口11に対し振動可能に組み込まれており、各トラフ4の先端4bが供給口11内に位置し、トラフ先端縁を含む仮想垂直面が両側壁3b,3bに対向するよう設けられている。
【0012】
また、各側壁3b,3bには、吹き出し及び吸い込み兼用のスリット3dが所定間隔を保って上下に複数個(この形態例では4個づつ)設けられている。各スリット3dは、長手方向が水平方向ないしはやや傾斜した横スリットであり、両側壁3b,3bに対向してそれぞれ設けられていると共に、側壁3bの幅とほぼ同じ長さに形成されている。そして、混合器本体3には、両側壁3b,3bにあって各スリット3dと対応して取り付けられているエアチャンバー15を介して、空気が内部に吹き込まれたり、逆に内部の空気が吸い出される。すなわち、このエアチャンバー15は、空気導入管16と空気排出管17とを有している。空気導入管16は、空気源である空気圧送手段18に電磁弁19を介して接続されており、空気をエアチャンバー15側に圧送する。空気排出管17は、真空源である吸引手段28に電磁弁19を介して接続され、エアチャンバー15側を吸引する。また、各スリット3d内には、濾過部材20がエアチャンバー14側から埋設されている。この濾過部材20は、内部から空気を吸い込む際に粉体a,bがスリット3dを通じて出ることを防ぐものである。
【0012】
以上の本発明の脈動気流型粉体混合装置1を運転する場合には、原料である各粉体a,bが不図示の定量供給装置から対応するトラフ4の後端側上に開口部6aを介してそれぞれ供給される。供給された各トラフ4上の粉体a,bは、加振機6の駆動により振動を受け、トラフ4の先端4b側に向けて移動ないしは搬送されながら、各トラフ4上に平面的ないしは膜状に広がり、それが多層膜状になった状態でトラフ4の先端4bから混合器本体3の供給口11に落下する。
【0013】
混合装置本体3の内部は、同一水平面にあって、相対向しているスリット3d,3dの一方からエアチャンバー15により内部に空気を吹き込み、逆に他方のスリット3dから(外部へ)空気の吸い込みが行われ、一定間隔で空気流の方向が反転し、また、上下隣り合うスリット3dでは空気流の方向が異なるように制御される。その結果、各粉体a,bは、図1の想像線で示す如く、膜状に展開された状態で落下されると、各スリット3dを通じて間欠的に行われる空気の吹き込みと吸い込みにより波状の流下模様を形成しつつ落下する。このため、垂直方向に落下される異なる粉体a,b同士が重なり合って混合が進行しつつ、排出口12に達し貯蔵用容器13に溜まる。なお、図1の形態例では、4段のうち、偶数段(下から2段目と最上段)のトラフ4に丸で示した特定の粉体aを供給し、奇数段(最下段と3段目)のトラフ4に×で示した他の粉体bを供給し、二種の原料を混合している状況を示している。
【0014】
以上の形態例において、トラフ4の段数は2以上あれば、任意の数だけ設けることができると共に、各トラフ4にはそれぞれ別種の原料を供給してもよい。また、混合器本体3内での混合を効率よく行なうためには、スリット3dの数、スリット3dの間隔やスリット自体の幅,長さ,また、空気流の速度などについて、粉体a,bの性質や物性などに応じて適宜に調整されることは勿論である。
【0015】
図5は、上記混合器本体に案内板を付設した構成例を図1と同様な態様で示している。したがって、前記案内板を除いた部位には、図1に対応した符号を付して重複した説明を省く。
【0016】
前記案内板30は、多段振動フィーダ2と粉体供給口11との間に5枚設けられて、各トラフ4の搬送方向先端から落下する膜状の粉体a,b同士を区画するしている。また、各案内板30は、各トラフ4から落下する粉体a,b同士の各間隔を下方に向かって減少させる方向に傾斜した状態で前後壁3a,3aに取り付けられている。これら各案内板30は必須ではないが、混合器本体3の脈動気流による混合作用を十分に発揮する上で、この案内板30を設置することが好ましい。各案内板30は平行に配置されていてもよいが、図5に示したように、各トラフ4から落下する粉体a,b間隔を下方に向かって減少させるように傾斜させることにより、混合器本体内における混合を容易にすることができる。
また、上記の具体例は、混合器本体3内の同一平面上で対向する一方のスリット3dからの空気吹き込みと他方のスリット3dからの空気吸い込みとを同時に行う例であるが、本発明はこれに限定されず、上記の具体例の空気吸い込み操作が省略されたもの、スリット3dからの空気吹き込み方向がやや下向きあるいは上向きに設定されたもの等も可能である。このように、本発明はその要部を基本として、更に変形ないしは展開することができるものである。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は以下のような作用効果を有する。
▲1▼、混合機構的には、多段振動フイーダによって各粉体の膜厚がより薄い多層膜状を効率的に形成して混合器本体に供給する前処理と、混合器本体での脈動気流による混合作用とを有機的に結合したものである。これによって、脈動気流型粉体混合装置としては混合品質を充足して量産ないしは工業的に実施可能なものとなる。
▲2▼、装置構造的には、新規な粉体供給用多段振動フィーダを従来の脈動気流型の混合器本体に所定の態様で組み込むだけであることから、構成簡易で、製作も容易である。
▲3▼、また、脈動気流型の特長である、攪拌翼等の装置的な可動部分がなく、摩耗し難く耐久性に優れ、占有面積が小さい等の利点をそのまま具備できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した脈動気流型粉体混合装置を示す模式断面図である。
【図2】前記混合装置を一部破断して示す概略斜視図である。
【図3】前記混合装置を上側から見た状態で示す模式図である。
【図4】前記脈動気流である空気流の回路例を示す模式図である。
【図5】本発明を変形した例を図1に対応した状態で示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 脈動気流型粉体混合装置
2 多段振動フイーダ
3 混合器本体
3a 前後壁
3b 側壁(対向側壁)
3d スリット
4 トラフ
4b トラフの先端(トラフの搬送方向先端)
6 加振機
11 混合器本体の供給口
12 混合器本体の排出口
30 案内板
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体同士を脈動気流により混合する粉体混合装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から使用されている粉体混合装置は、容器固定型、容器回転型、流体運動型に分類され、それぞれ長所と短所があり、原料粉体の性質や物性などに応じて最適な型式のものが選定使用されている。流体運動型の新しい混合装置としては、脈動気流を用いた粉体混合装置(粉体工学会誌 VOL.32,No.5,P319,1995)がある。この装置は、混合器本体が上部を粉体供給口とし、下部を粉体排出口とした四角筒状からなると共に、両側壁に対向しかつ上下方向に多段に設けた複数の横スリットを通じて、混合用の水平気流を内部に間欠的に向きを変えて吹き込むことにより、前記粉体供給口に供給されて多層膜状に流下する各粉体同士を、垂直流から水平方向にずらしながら全体として上下方向の波形に脈動ないしは変化させつつ混合を促進するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した脈動気流型混合装置において、混合器本体への粉体供給手段としては、混合する各粉体を定量ずつ通す複数のスリット付き供給部材を、混合器本体の粉体供給口側に設置しておき、各粉体を対応するスリットを通して連続に落下供給すると共に、その供給量が各スリットの開口面積と個数とに応じた割合で管理されるよう構成されている。ところが、このような構造では、例えば、大量の各粉体を連続的に混合する場合、粉体が時間の経過と共に湿気等の影響を受けて、前記スリットを通過する粉体の量や速度が不安定になり易い。また、この脈動気流型では、各粉体が膜状で供給される際、その膜厚をより薄くし、膜の幅方向の濃度を均一にすることが重要であるが、それを工業的に実施可能な装置構造は未だ完成されていない。
【0004】
本発明の目的は、以上のような背景に鑑み、脈動気流型に適した粉体供給手段を備えることにより工業的に適用可能にした脈動気流型粉体混合装置を提供することにある。他の目的は、脈動気流型粉体混合装置において、各粉体を所定膜幅を持ってより薄く、かつ均一に供給可能にすることにある。更に、他の目的は以下の説明の中で明らかにする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の脈動気流型粉体混合装置は、混合器本体が、上部を粉体供給口とし、下部を粉体排出口とした略四角筒状からなると共に、混合器本体の対向する一対の両側壁に上下方向に多段に設けた複数の横スリットを通じて、気流を内部に間欠的に吹き込むことにより、前記粉体供給口に供給されて多層膜状で垂直に流下する各粉体を水平方向にずらし、かつ全体として上下方向の波形に変化しつつ混合する脈動気流型粉体混合装置において、前記混合器本体は、底面の横幅が略等しい複数のトラフを、各トラフの搬送方向先端が上段へ行くほど順次に前方へ突出する逆階段状になるよう上下多段に設けた粉体供給用の多段振動フィーダを備え、前記多段振動フィーダを、前記各トラフの搬送方向先端を前記粉体供給口側に位置し、かつ各トラフの搬送方向先端縁を含む仮想垂直面を前記スリット付き両側壁に対向するよう設置している。
【0006】
この脈動気流型粉体混合装置においては、特に、混合器本体の粉体供給口に供給される各粉体を、脈動気流による混合作用に最も適した各膜厚が薄い多層膜状に形成しつつ供給可能にすることを指向したものである。すなわち、原料である各粉体は、多段振動フイーダにおいて、各トラフの後端側に定量的に連続して供給される。供給された各粉体は、それぞれトラフ上にあって搬送方向と直交する方向に平面的に展開されながらトラフ先端に搬送され、膜状となってトラフ先端から落下し、混合器本体の粉体供給口から内部に供給される。この場合、各トラフ先端から落下する粉体同士は、各トラフの搬送方向先端が上段ほど前方へ突出した逆階段状に設けられているので、構造的に多層膜状となり、混合器本体の粉体供給口に供給される。
【0007】
混合器本体内では公知の脈動気流型と同様な操作が行われる。例えば、前記の公知の脈動気流型混合装置と同様の混合器本体で構成されている場合、混合器本体内では、同一平面上において相対するスリットの一方から空気を吹き込み、他方のスリットから空気の吸い込みが行われ、一定間隔で空気流の方向が反転し、また、上下隣り合うスリットでは空気流の方向が異なるように制御される。この制御により、内部に供給された多層膜状の各粉体は垂直流から水平方向にずらされながら上下方向の波形に脈動(波状の流下模様を形成)し、隣り合う他成分粉体と噛み合い、混合が進行する。なお、スリットから吹き込まれる気体は、空気に限られず、窒素ガスなどの不活性気体であってもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の形態例について図を参照しながら説明する。図1は本発明を適用した混合装置要部の模式縦断面図、図2は前記装置を一部破断した模式外観図、図3は前記装置を上側から見た模式図、図4は前記脈動気流である空気流の回路例を示す模式図である。
この脈動気流型粉体混合装置1は、多段振動フィーダ2を上部側に組み込んだ混合器本体3を主体として構成され、原料である各粉体a,bが多段振動フィーダ2の各トラフ4に対し定量供給されると共に、多層膜状に展開されつつ混合器本体3の内部に供給される。
【0009】
多段振動フイーダ2は、振動搬送板である各トラフ4が保持枠5に対し上下階段状に組み込まれ、下部に設けられる加振機6によって振動される構造である。保持枠5は、図1に示す如く、上面6側の左側部分を切欠することにより設けられた供給用開口部6aと、底面7側の右側部分を切欠することにより設けられた排出用開口部7aとを有している。内部には、4枚の支持板8が底面7と上面6との間に所定の間隔で設けられており、各支持板8上にトラフ4が着脱可能に取り付けられている。
各トラフ4は、底面が平で、横幅(搬送方向と直交する方向)が同じく形成されており、その後端部に設けられた立壁4aを有している。また、各トラフ4は保持枠5の支持板8に対し、上下多段に配置されるとともに、その搬送方向の先端4bが最下段トラフから上段トラフへいくほど順次に前方へ突出する逆階段状になるよう設けられている。このように各トラフ4は、その先端4bが逆階段状に配置されることにより、後端側の立壁4aが逆に上側にいくほど前方へ退避した正規の階段状に配置されている。
【0010】
加振機6は、2枚のプレート9の間に発振手段10を配置したものであり、多段振動フイーダ2の全体を所定の周波数で振動させるものであれば、公知の電磁型、電動型、空気駆動型など何れのものであってもよい。また、このような、加振方式としては、各トラフ4に対し専用の加振機により個々的に加振することも可能であるが、この形態の如く多段振動フイーダ2の全体を加振する構造を採用すると、構成及び管理的にも簡略化でき、トラフ4を均等に作動させるためにも好ましいものとなる。
【0011】
これに対し、混合器本体3は、前後壁3a,3aと、対向側壁3b,3bとを有して上下方向に長い四角筒状をなしている。上部側は片方の側壁3bを切欠した供給口11に設定され、下部側は排出部12に設定されて、貯蔵用容器13が前壁3aに設けられた開口3cから出し入れされるようになっている。本混合装置が工程の一部として組み込まれている場合には、排出部12から流出する粉体は連続的に次工程へ送られる。また、この混合器本体3には、多段振動フイーダ2が設置台14に載せられた状態で供給口11に対し振動可能に組み込まれており、各トラフ4の先端4bが供給口11内に位置し、トラフ先端縁を含む仮想垂直面が両側壁3b,3bに対向するよう設けられている。
【0012】
また、各側壁3b,3bには、吹き出し及び吸い込み兼用のスリット3dが所定間隔を保って上下に複数個(この形態例では4個づつ)設けられている。各スリット3dは、長手方向が水平方向ないしはやや傾斜した横スリットであり、両側壁3b,3bに対向してそれぞれ設けられていると共に、側壁3bの幅とほぼ同じ長さに形成されている。そして、混合器本体3には、両側壁3b,3bにあって各スリット3dと対応して取り付けられているエアチャンバー15を介して、空気が内部に吹き込まれたり、逆に内部の空気が吸い出される。すなわち、このエアチャンバー15は、空気導入管16と空気排出管17とを有している。空気導入管16は、空気源である空気圧送手段18に電磁弁19を介して接続されており、空気をエアチャンバー15側に圧送する。空気排出管17は、真空源である吸引手段28に電磁弁19を介して接続され、エアチャンバー15側を吸引する。また、各スリット3d内には、濾過部材20がエアチャンバー14側から埋設されている。この濾過部材20は、内部から空気を吸い込む際に粉体a,bがスリット3dを通じて出ることを防ぐものである。
【0012】
以上の本発明の脈動気流型粉体混合装置1を運転する場合には、原料である各粉体a,bが不図示の定量供給装置から対応するトラフ4の後端側上に開口部6aを介してそれぞれ供給される。供給された各トラフ4上の粉体a,bは、加振機6の駆動により振動を受け、トラフ4の先端4b側に向けて移動ないしは搬送されながら、各トラフ4上に平面的ないしは膜状に広がり、それが多層膜状になった状態でトラフ4の先端4bから混合器本体3の供給口11に落下する。
【0013】
混合装置本体3の内部は、同一水平面にあって、相対向しているスリット3d,3dの一方からエアチャンバー15により内部に空気を吹き込み、逆に他方のスリット3dから(外部へ)空気の吸い込みが行われ、一定間隔で空気流の方向が反転し、また、上下隣り合うスリット3dでは空気流の方向が異なるように制御される。その結果、各粉体a,bは、図1の想像線で示す如く、膜状に展開された状態で落下されると、各スリット3dを通じて間欠的に行われる空気の吹き込みと吸い込みにより波状の流下模様を形成しつつ落下する。このため、垂直方向に落下される異なる粉体a,b同士が重なり合って混合が進行しつつ、排出口12に達し貯蔵用容器13に溜まる。なお、図1の形態例では、4段のうち、偶数段(下から2段目と最上段)のトラフ4に丸で示した特定の粉体aを供給し、奇数段(最下段と3段目)のトラフ4に×で示した他の粉体bを供給し、二種の原料を混合している状況を示している。
【0014】
以上の形態例において、トラフ4の段数は2以上あれば、任意の数だけ設けることができると共に、各トラフ4にはそれぞれ別種の原料を供給してもよい。また、混合器本体3内での混合を効率よく行なうためには、スリット3dの数、スリット3dの間隔やスリット自体の幅,長さ,また、空気流の速度などについて、粉体a,bの性質や物性などに応じて適宜に調整されることは勿論である。
【0015】
図5は、上記混合器本体に案内板を付設した構成例を図1と同様な態様で示している。したがって、前記案内板を除いた部位には、図1に対応した符号を付して重複した説明を省く。
【0016】
前記案内板30は、多段振動フィーダ2と粉体供給口11との間に5枚設けられて、各トラフ4の搬送方向先端から落下する膜状の粉体a,b同士を区画するしている。また、各案内板30は、各トラフ4から落下する粉体a,b同士の各間隔を下方に向かって減少させる方向に傾斜した状態で前後壁3a,3aに取り付けられている。これら各案内板30は必須ではないが、混合器本体3の脈動気流による混合作用を十分に発揮する上で、この案内板30を設置することが好ましい。各案内板30は平行に配置されていてもよいが、図5に示したように、各トラフ4から落下する粉体a,b間隔を下方に向かって減少させるように傾斜させることにより、混合器本体内における混合を容易にすることができる。
また、上記の具体例は、混合器本体3内の同一平面上で対向する一方のスリット3dからの空気吹き込みと他方のスリット3dからの空気吸い込みとを同時に行う例であるが、本発明はこれに限定されず、上記の具体例の空気吸い込み操作が省略されたもの、スリット3dからの空気吹き込み方向がやや下向きあるいは上向きに設定されたもの等も可能である。このように、本発明はその要部を基本として、更に変形ないしは展開することができるものである。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は以下のような作用効果を有する。
▲1▼、混合機構的には、多段振動フイーダによって各粉体の膜厚がより薄い多層膜状を効率的に形成して混合器本体に供給する前処理と、混合器本体での脈動気流による混合作用とを有機的に結合したものである。これによって、脈動気流型粉体混合装置としては混合品質を充足して量産ないしは工業的に実施可能なものとなる。
▲2▼、装置構造的には、新規な粉体供給用多段振動フィーダを従来の脈動気流型の混合器本体に所定の態様で組み込むだけであることから、構成簡易で、製作も容易である。
▲3▼、また、脈動気流型の特長である、攪拌翼等の装置的な可動部分がなく、摩耗し難く耐久性に優れ、占有面積が小さい等の利点をそのまま具備できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した脈動気流型粉体混合装置を示す模式断面図である。
【図2】前記混合装置を一部破断して示す概略斜視図である。
【図3】前記混合装置を上側から見た状態で示す模式図である。
【図4】前記脈動気流である空気流の回路例を示す模式図である。
【図5】本発明を変形した例を図1に対応した状態で示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 脈動気流型粉体混合装置
2 多段振動フイーダ
3 混合器本体
3a 前後壁
3b 側壁(対向側壁)
3d スリット
4 トラフ
4b トラフの先端(トラフの搬送方向先端)
6 加振機
11 混合器本体の供給口
12 混合器本体の排出口
30 案内板
Claims (3)
- 混合器本体が、上部を粉体供給口とし、下部を粉体排出口とした略四角筒状からなると共に、混合器本体の対向する一対の両側壁に上下方向に多段に設けた複数の横スリットを通じて、気流を内部に間欠的に吹き込むことにより、前記粉体供給口に供給されて多層膜状で垂直に流下する各粉体を水平方向にずらし、かつ全体として上下方向の波形に変化しつつ混合する脈動気流型粉体混合装置において、
前記混合器本体は、底面の横幅が略等しい複数のトラフを、各トラフの搬送方向先端が上段へ行くほど順次に前方へ突出する逆階段状になるよう上下多段に設けた粉体供給用の多段振動フィーダを備え、
前記多段振動フィーダを、前記各トラフの搬送方向先端を前記粉体供給口側に位置し、かつ各トラフの搬送方向先端縁を含む仮想垂直面を前記スリット付き両側壁に対向するよう設置していることを特徴とする脈動気流型粉体混合装置。 - 前記多段振動フィーダと前記混合器本体の粉体供給口との間に設けられて、前記各トラフの搬送方向先端から落下する膜状の粉体同士を区画する案内板を有している請求項1記載の脈動気流粉体混合装置。
- 前記案内板が、前記各トラフから落下する粉体同士の各間隔を下方に向かって減少させる方向に傾斜している請求項2記載の脈動気流型粉体混合装置。
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| JP24541396A JP3832905B2 (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | 脈動気流型粉体混合装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24541396A JP3832905B2 (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | 脈動気流型粉体混合装置 |
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| JP24541396A Expired - Fee Related JP3832905B2 (ja) | 1996-08-29 | 1996-08-29 | 脈動気流型粉体混合装置 |
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| JPH1066853A (ja) | 1998-03-10 |
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