JP3833708B2 - 偏光ファイバレーザ源 - Google Patents
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Description
同時係属中の米国特許出願出願番号第08/397,467号、題名“単一偏光ファイバ及び増幅器”は、本願に関連する内容を含んでいる。
技術分野
本発明は、ファイバレーザに関し、より詳細には偏光を制御したファイバレーザに関する。
背景技術
ファイバレーザ分野では、ファイバレーザは、所定長さの光学的に活性なネオジム又はエルビウムと言った希土類イオン(即ち利得媒質)がドープされた光ファイバ(すなわち、レーザキャビティ)と、上記利得媒質を含む上記ファイバに沿って所定間隔で離間された光学的リフレクタと、を有している。上記ファイバは、所定のポンプ波長を有し、上記利得媒質を励起するポンプ光線で光学的にポンプされ、レーザ発振させる遷移において、励起原子の分布が、励起されていない(すなわち、より励起されていない)原子よりも多くなるようにする(すなわち、反転分布を形成する)。上記利得媒質内の原子のエネルギーが、その元の非励起状態(即ちよりエネルギーの低いレベル)へと遷移して戻るにつれ、所定のレーザ発振波長において光子が放出される。この様にして放出された(即ち刺激により)光子は、利得媒質中の別の励起原子に対して同様な放出を生じさせ、良く知られたレーザ効果を生じさせる。上記光学的リフレクタは、上記レーザ発振波長における所定量の光線を反射させるように設計されており、また、上記キャビティ利得の量は、上記キャビティ内で連続的にレーザ発振波長において光線を発生させ、レーザ発振が維持される様に設定される。また、上記リフレクタの少なくとも一つは、ポンプ波長の光を反射せず、これにより、端部のリフレクタの一つを通して、上記キャビティに上記ポンプ光線が入ることができる。
さらにまた、上記リフレクタを、上記光ファイバ内に埋設したブラッググレーティングとすることが知られており、これについてはグレン等(Glenn)の米国特許第4,807,950号,及び米国特許第4,725,110号、題名“ファイバ光学機器内にグレーティングを埋設する方法”に開示されている。
このようなレーザは、狭い波長幅の単一縦モードレーザ発振特性を得、所定の波長範囲内で連続的に波長可変となるように設計及び製造することが可能であり、これらについてはボール(Ball)等による米国特許第5,305,335号、題名“単一縦モードポンプ光導波路レーザ配置”、及びボール等による米国特許第5,317,576号、題名“連続的に波長可変の単一モード希土類ドープポンプレーザ配置”に開示されている。
このようなレーザは、狭い波長幅の単一縦モードレーザ発振特性を得、所定の波長範囲内で連続的に波長可変となるように設計及び製造することが可能であり、これらについてはボール(Ball)等による米国特許第5,305,335号、題名“単一縦モードポンプ光導波路レーザ配置”、及びボール等による米国特許第5,317,576号、題名“連続的に波長可変の単一モード希土類ドープポンプレーザ配置”に開示されている。
この様なファイバレーザ源は、ファイバ光学システムにおいて通常用いられている半導体レーザやダイオードレーザ励起の固体レーザと比較して高出力、かつ、より狭い波長幅と言う改善された特性を与えることができる可能性を有している。
しかしながら、従来の上述のレーザ源は、上記レーザの出力光の偏光状態を制御するための簡単、かつ、低価格の手段を提供できるものではなかった。上記ファイバレーザからの上記出力光線の偏光を制御することは、上記ファイバレーザがファイバカップラ、導波路デバイス、偏光依存光学的変調器といった偏光に依存するファイバ部品に光線を送るための光源として用いる場合に、望ましいものである。また、偏光の制御は、複数のファイバレーザの出力光線を組み合わせる場合にも有益である。
さらには、ほとんどの光ファイバは、複屈折特性(すなわち、2つの偏光について僅かに異なった屈折率を有する)を有し、かつ、ファイバグレーティングを書き込む際のプロセスが僅かに複屈折特性を上記ファイバグレーティング内に生じさせることから、上記ファイバレーザの出力光線は、通常ではランダムな楕円偏光となっている。
これとは別に、上記ファイバレーザキャビティは、偏光面保存(又は保持)ファイバから形成することも可能であるが、この様なファイバは、一つの偏光モードしかレーザ発振させるようなものではない。
従って、レーザ出力光線の偏光制御に適切なファイバレーザを提供することが必要とされていた。
発明の開示
本発明の目的は、所定の偏光に制御された出力光線を有するファイバレーザ源を提供することにある。
本発明に従えば、偏光制御導波路レーザは、第1の偏光モードと、第2の偏光モードに沿った複数の偏光成分を有するレーザ光線を伝搬させる固体光学的導波路と、それぞれが上記レーザ光線を反射し、前記導波路に沿って所定の距離で離間して配設された対となった反射要素と、上記反射要素の間の利得媒質を含んだ導波路部分と、を有し、上記反射要素のうちの一方は、レーザ出力光線として上記レーザ光線の所定量を通過させるものであり、さらに、所定角度,所定のグレーティング間隔,所定のグレーティング長さ,グレーティング強度と、を有したグレーティングタップと、を有しており、上記第1の偏光モードに沿った上記レーザ光線の所定量は、上記導波路から外部へとカップリングされて上記第1の偏光モードに沿って充分に減衰を生じさせることで、上記第1の偏光モードに沿ってレーザ発振をさせないようにして、上記第2の偏光モードに沿ったレーザ光線はほとんどの量を上記導波路外へとカップリングさせることなく、上記第2の偏光モードにのみ沿った偏光の上記出力光線を得るものである。
本発明にさらに従えば、少なくとも1つの上記反射要素は、ブラッググレーティングを含んでなる。さらに、本発明に従えば、上記グレーティングタップの角度は、約45°とされる。さらに本発明に従えば、上記導波路は、偏光面保存光ファイバを含んでなるものである。
本発明は、従来技術に比較して、ファイバレーザからのレーザ光線出力に所定の偏光制御を提供することで著しい改善を与える。本発明は、レーザ発振波長にある一つの偏光状態の光の所定量を、レーザキャビティから外部へカップリングするように、所定の角度および所定のグレーティング間隔を有するブラッググレーティングを配置し、これにより、上記偏光とは直交したものとなるレーザ発振が生じる他方の偏光に大きな損失を与えることなく、上記の偏光状態を抑制するものである。また、上記グレーティングが抑制すべき上記偏光状態を高い割合で排除することは、本質的なことではなく、むしろ、レーザ発振が発生する直交する他方の偏光状態の光よりも、抑制すべき偏光状態に沿った光線をより多く外部へカップリングさせることのみが必要となるのである。特に、本発明は、抑制すべき偏光モードを充分に減衰させることで、これに直交した他方の偏光モードではレーザ条件(すなわち、利得と損失との積が1以上となるようにする)が満たされつつ、抑制すべき偏光モードではこのレーザ条件が満たされないようにするのである。このようにして、上記の角度を有する(すなわち、傾けられた)ブラッググレーティングが、上記ファイバレーザ出力光線の偏光状態を制御する。さらに、上記のように偏光を制御するためにファイバ内ブラッググレーティングを使用するのは、切断、スプライシング、ファイバレーザキャビティの研磨の必要性を排除することができ、このことによって製造が容易となるとともに、キャビティ損失が最低限とでき、ファイバレーザ全体を実際に搭載する際の歪みを最低とすることができる。
本発明の上記目的及びその他の目的、特徴及び効果については、添付の図面をもって説明する代表的な実施例の記載を説明することによってより明確となろう。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による偏光制御ファイバレーザ源の概略的なブロッグダイアグラムである。
図2は、本発明による偏光制御されたマスタ発振器パワー増幅器(MOPA)配置の概略的なブロッグダイヤグラムである。
図3は、本発明による偏光制御された外部キャビティ半導体レーザの概略的ブロッグダイヤグラムである。
図4は、本発明による偏光制御分散フィードバック型ファイバレーザの概略的なブロックダイヤグラムである。
発明の最良の実施態様
図1を参照すると、偏光制御ファイバレーザ10は、所定長さの光ファイバ12を有しており、この光ファイバには、そのファイバコアに上記ファイバ12に沿って所定距離だけ離間しているブラッググレーティング14,16が埋設されている。上記グレーティング14,16の間は、ファイバ領域18とされていて、全領域又は一部が所定の希土類ドーパント(すなわち、利得媒質、又は活性媒質)、例えばエルビウム,ネオジム等がドープされていて、レーザキャビティとして機能している。また、上記グレーティングが位置決めされている上記ファイバ領域にも、所望に応じてドーピングが施されていても良い。ブラッググレーティングは、良く知られているように上記ファイバコアの屈折率が周期的に変化したものであり、光線の所定の狭い波長幅を反射し、それ以外の波長を通過させるものである。上記グレーティング14,16は、グレーティング間隔を有していて、レーザ発振波長λL(例えば、エルビウムドープのキャビティの場合には1550nm)のファイバレーザピーク反射を生じさせるようになっている。
上記グレーティング14,16及び上記ドープされたファイバキャビティ18は、典型的なファイバレーザの3つの基本的な要素を構成するが、これについては、ボール等の米国特許第5,305,335号、題名“単一縦モードポンプ光る導波路レーザ配置”及び米国特許第5,317,576号、題名“連続的に波長可変のシングルモード希土類ドープポンプレーザ配置”、及びジジオバーニ(DiGiovanni)による米国特許第5,237,576号、題名“光ファイバレーザを含んだ物体”に開示されている。
より具体的には、上記ファイバレーザ10は、例えばレーザダイオード等のポンプ光源22からの入力ポンプ光源20によってポンプされる。上記ポンプ光線20は、ポンプ波長λp、例えば980nm又は1480nm(エルビウムドープレーザキャビティについて)を有しており、ランダムに楕円偏光をされていても良い。別のポンプ波長としては、上記レーザキャビティの希土類ドーパントの吸収波長内であれば所望のものが利用できる。上記ポンプ光は、グレーティング14を通過し(上記ポンプ波長λpは、上記グレーティング14の反射波長バンド内ではないためである。)、上記レーザキャビティ12に入る。上記ポンプ波長λpは、上記キャビティ18内の上記利得媒質部分をレーザ発振が起きるように励起する。上記利得媒質は、その後レーザ発振波長λLの光子を放出し、これがライン24で示されている。上記光線24は、上記ファイバの長手方向に対して角度θの角度及び屈折率摂動のピーク間隔Dをもった(傾斜した)埋設ファイバブラッググレーティングタップ26に入射して、効率よく一つの偏光のレーザ発振波長λLの光線を上記ファイバコアの外へとカップリングさせるが、これがライン28で示されている。上記グレーティングタップ26は、上記ファイバコア内にメルツ(Meltz)等に付与された米国特許第5,016,032号、題名“光導波路埋設光反射及び集光ブラッググレーティング配置”及びメルツ等の米国特許第5,042,897号,題名“光導波路埋設光反射ブラッググレーティング配置”に開示されたと同様な方法で上記ファイバコア内に書き込むことができる。上記ファイにグレーティング埋設する方法としては、これ以外の別の方法を使用することもできる。端部のグレーティング14,16の間隔は、角度の付けられたグレーティングタップ26の摂動間隔とは異なるようにされるが(すなわち、より狭い)、これは、同一の波長を反射するためである(すなわち、レーザ波長λLである。)
従来のファイバレーザでは、上記光線24は、レーザキャビティ内で2つの互いに直交した状態(又は軸、即ちモード)の偏光成分を有している。これは、ドット30で示されている“s”偏光状態と、それに直交するライン32で示されている“p”偏光状態とによって示されている。しかしながら、本発明においては、上記グレーティングタップ26は、入射光線のうち“s”偏光の所定量例えば2%を反射させ、“p”偏光の入射光線については0.1%未満の最小量しか反射させない偏光要素として機能する。
この様にして、上記光線28は、上記レーザキャビティの外へとタップされるとともに、ドット34で示すように主に“s”偏光状態に沿った偏光からなるものとなる。従って、上記傾いたグレーティングタップ26を通過した光線は、ライン36で示されるように“p”偏光状態に沿った望ましい偏光状態を有しており、これがライン38で示されている。従って、上記グレーティングタップ26を通過した上記光線36は、上記グレーティングタップ26に入射した光線のうち“s”偏光状態の光線が98%であり、“p”偏光が99.9%となっている。これとは別のグレーティング割合も所望により用いることができるが、これについては後述する。
ファイバレーザのための上記グレーティング14,16は、上述したように、レーザ発振波長λLにおいて狭い反射波長を有するように設計することができる。典型的には、レーザ発振波長λLにおける光線の98%がフロントグレーティング14で反射され、常時レーザ出力光線が放出されるバックグレーティング16は、典型的にはレーザ発振波長λLのキャビティ光線36の98%を反射する。これとは別の反射率も所望に応じて用いることができる。光線36のうち、レーザ発振波長λLで上記バックグレーティング16を通過するものは、出力レーザ光線としてレーザ出力とされ、これがライン40によって示されている。良く知られているように、レーザを維持させるためには、レーザ発振条件(又はレーザー発振しきい値)がマッチングしなければならない(すなわち、反射される微小信号利得と、反射される損失との積が1以上となること)。これは、上記利得量と、上記キャビティ長と上記グレーティングの反射率とを、設定して上記条件に適合するようにして達成される。上記キャビティの長さは、本発明においては重要ではない、すなわち、本発明はいかなるキャビティ長でも発揮されることに留意する必要がある。
同様に、上記キャビティ光線36は、上記バックグレーティング16で反射され、これがライン44によって示されている。上記光線44は、上記グレーティングタップ26へと入射し、このグレーティングタップ26は、上記キャビティの外へとレーザ発振波長にある光線を所定の量で反射させるが、これがライン46の“s”偏光状態に沿った偏光のドット48によって示されている。上記光線44のグレーティングタップ26を通過した光線44部分は、ライン50によって示されており、ライン32で示されているように“p”偏光状態に沿って主に偏光されている。
上記“p”偏光状態を有する光線は、上記グレーティングタップ26によっては上記キャビティの外部へとタップされず、上記グレーティング14,16に伴うキャビティ損失(通過する光線)は、双方の偏光について同一であるため、上記レーザキャビティ内で発振する光線の損失は、“p”偏光光線の方が“s”偏光光線よりも低い。この結果、上記ファイバレーザが最も効率よい光学的縦モードを発振させるため、上記“s”偏光光線は、本質的にレーザ発振が抑制されることになる。具体的に言えば、上記“s”偏光の損失は増加するので、レーザ発振しきい値にまでは達しないが、“p”偏光モードは、上記レーザ発振しきい値を超える。この結果、上記キャビティから放出される出力レーザ光線40は、ライン52で示すように“p”偏光となる。
発振する縦モードの望まれない偏光状態を抑制するために、上記グレーティングタップ26は、キャビティに1%よりも大きな単一通過による損失を与えるようにされている。この特性は、“弱い”、例えば、Δnが2.66x10-4であり、n=1.46であり、従ってΔn/n=0.000182、即ち0.02%の屈折率変化を有する長さ1.0cmのグレーティングといったファイバブラッググレーティングタップを用いることによって容易に達成できる。これとは違うグレーティング長さ及び/又はΔn/nを、所望に応じて使用することができる。入射光線の所定量を外部にカップルさせるようにグレーティングを製造する方法については当業界において知られたものを用いることができる。通常では、上記グレーティングタップが長くなればなるほど、より上記キャビティ外へと光線がカップリングされる。また、より“強い”グレーティングタップ(すなわち、上記グレーティングの屈折率変化が大きくされている)では、より多くの光線が上記キャビティ外へとカップリングされる。所定のグレーティングタップ長さと強度(Δn/n)についてファイバ外部へとカップリングされる光線の量の詳細な議論については、同時係属中の米国特許出願(UTCドケット番号No.R−3912)、題名“単一偏光ファイバ及び増幅器”に行われている。
望ましくない偏光状態がレーザ発振しないように抑制するための導入されるキャビティ内損失の正確な量は、特定のレーザ設計に応じて決定される。しかしながら、1回通過あたり1%の損失する程度で短尺ファイバレーザ、例えば10cm未満でも単一偏光出力を得ることができる。より具体的には、知られているように、隣接した縦モードの抑制は、狭い波長幅、典型的には0.1から0.2nmの半値全幅のブラッググレーティングリフレクタを用いることで達成され、この様にして実質的に単一モードファイバレーザ動作が得られる。レーザ発振から一つの偏光状態を抑制するために必要な差のある損失の程度は、上記ファイバレーザの互いに隣り合った縦モードを抑制するに必要な程度よりも実質的に小さい。このため、上記グレーティングタップ26が1%の一回通過損失であっても出力レーザ光線40を単一偏光とするには十分であり、かつ、多くの例では、1%未満でも十分である。
短い傾いたグレーティングタップでは、偏光依存反射が生じることが、G.メルツ等の論文“ファイバ内ブラッググレーティングタップ”、オプティカルファイバコミニュケーションコンファレンス、(Optical Fiber Communication,Conference)、1990年、テクニカルダイジェストシリーズ、第1巻(1990年1月)において論じられている。この論文では、短い(5mm)のグレーティングタップが偏光面保存ファイバ内に形成されて、この原理が実証されている。また、上記傾いたグレーティングタップ26の上記偏光への感受性がブリュースターの角度の関する光学理論に関連していることが知られている。特に、上記グレーティング26は、入射面に垂直に偏光した光線(又は、上記タップの反射面に平行な、又は図1の“s”偏光)を入射角度に関係なく反射する。しかしながら、上記入射面に平行な偏光光線(又は反射面に垂直又は図1の“p”偏光)及びブリュースター角度で上記グレーティングに入射した光線は、最小の反射で透過される。従って、上記グレーティングタップ26の角度は、上記グレーティングタップの入射するキャビティ光線が上記タップにブリュースター角度で入射するようにして設定される。上記ブリュースター角度は、小さな屈折率変化(Δn/n)、反射界面において例えば0.05〜0.1%(典型的なブラッググレーティング)の場合には、約45°であるが、“強い”グレーティング(例えばΔn/n=0.5%+)であってもこの角度は45°に近い。より具体的には、知られているブリュースターの角度の関係は、
Tan θp=nt/ni [式 1]
であり、上式中、θpは、上記タップに入射する入射光線の角度であり、ntは、上記グレーティングタップの屈折率であり、niは、上記グレーティングタップの外側の屈折率である。従って、上記グレーティングタップ26は、典型的には上記ファイバの長手方向軸に対して約45°で設定され、上記タップが上記グレーティングタップの反射面に平行に偏光した光線のみを反射するようにされる。上記タップ12の角度については別の値も、用いるグレーティングタップのΔnに基づき、所望に応じて用いることができる。
また、本発明は、上記利得キャビティの双方の端部にブラッググレーティングを用いるように説明してきたが、本発明の偏光制御法は、従来の誘電体又はこれ以外の反射面をもったミラーを光学的にキャビティフィードバックさせるために使用する場合でも使用することができる。また、本発明の上記ファイバグレーティングタップはまた、図1の定在波型レーザキャビティの偏光を制御する他にも、同様にしてファイバリング共振器の偏光を制御するのにも使用できる。
また、上記グレーティングタップ26は、上記レーザキャビティ18の中心部に示されているが、上記2つのリフレクタ14,16の間であれば上記レーザに沿ったいかなる位置に配置されていても良い。
また、角度が付けられたグレーティングについて、外部にカップリングして損失する波長幅は、例えば10nmと広く(これは、傾いていないグレーティングの直接反射波長プロファイルよりも広い)ので、本発明は、マルチ縦モード発振ファイバレーザの偏光を制御するためにも用いることができる。すなわち、所定の一つの偏光モードに十分な損失を導入できるので、複数の縦モードが発振しきい値よりも低くできる。このようにして、本発明は単一又はマルチ縦モードファイバレーザにも適用できる。
さらに、上記ファイバレーザは、偏光面保存(保持)光ファイバによって構成することも可能である。この場合には、上記レーザ偏光は容易に下流側の連結される光学機器のため、上記ファイバの端部において容易に規定されることとなる。上記ファイバレーザは、1以上の空間モードを有するファイバから構成されていても良い(すなわち、マルチ−空間モードファイバ)。この場合、それぞれのモードに沿って伝搬する光線の偏光は、1つ以上の傾いたグレーティングタップによって外部へとカップリングすることができる(それぞれの空間モード及び上記グレーティングタップの波長幅の間の違いの大きさに依存する)。これは、メルツ等による米国特許第5,048,913号、題名“光学的導波路埋設横空間モードディスクリミネーションフィルタ”と同様の方法による。
図2を参照すると、本発明が、マスタ発振器パワー増幅器(MOPA)の構成においても、ボールらの米国特許出願第08/013,490、題名“埋設ブラッググレーティングポンプ光学的導波路レーザ源/パワー増幅器配置”にも記載されているように、等しく機能することが示されている。特に、上記偏光制御ファイバレーザ10は、光学的アイソレータ100に連結されている。上記アイソレータ100の出力は、光ファイバ増幅器102に連結されており、この増幅器102は、希土類ドーパント(すなわち、利得媒質)、例えばエルビウムによってドープされている。上記アイソレータ100は、上記増幅器102から放出される光線が、上記ファイバレーザ10に侵入し、その動作を阻害するのを防止している。
上述したように、上記光線40は、レーザ波長λLの光線の他、上記ファイバレーザ10中の利得媒質によって吸収されなかったポンプ波長の光線を含んでいる。上記光線40は、上記ファイバレーザ10から放出され、上記アイソレータ100を通過して上記増幅器102に導入され、上記ポンプ波長λpは、上記増幅器102の利得媒質を励起する。上記利得媒質は、レーザ発振波長を有し、レーザ10が放出したレーザ波長で光線40よりも高強度の光線104を放出する。上記ファイバ増幅器102は、上記レーザ10内部にある上記タップ26と同様にグレーティングタップ108を有しており、このグレーティングタップ108は、上記ファイバ増幅器102の実質的な全長にわたって延びている。上記タップ108は、上記タップ26と同様に、所定の角度及びグレーティング間隔で配列され、一つの偏光(例えばドット111で示す)の光線110を上記ファイバ102の外部へとカップリングさせ、上記光線104のそれに直交する偏光(例えばライン112)を通過させる。上記ファイバレーザ10から放出される上記光線40の偏光は、上記増幅器102を通過する偏光軸に沿ったものである。所望に応じて、これと反対方向の偏光を用いることもできる。
上記グレーティングタップ108を用いることによって、上記レーザ10からの出力光線40の1つの偏光が上記増幅器102を通過することが可能となり、上記出力光線104が、上記レーザ10の出力と同一の偏光に確実に沿うようにすることができる(すなわち、ライン112に沿った方向)。また、上記レーザ10からの上記光線40が、ある程度の望まれない偏光成分を有している場合には、上記タップ108は、さらに上記出力においてその様な成分を弱めることもできる。また、上記グレーティングタップ108のかわり、又はそれに加えて上記ファイバ102は、偏光面保存(保持)ファイバとすることができる。その場合には、上記グレーティングタップ108が用いられる場合には、タップは、上記ファイバ増幅器の全長に沿って延ばされている必要はない。上記MOPA内の上記連続的なグレーティングタップ108は、また、同時係属中の米国特許出願、出願番号(UTCドケット番号No.R−3912)、題名“単一偏光ファイバ及び増幅器”にも記載されている。
これとは別に、図2のファイバレーザとして上記偏光制御ファイバレーザ10を用いるかわりに、偏光制御を用いていない通常のファイバレーザを用いることもできる。この場合には、上記光線40は、楕円偏光とされ、上記グレーティングタップ108は、一方向の偏光(例えばドット111で示す)に沿った所定のレーザ光線を外部へとカップリングして、これと別の偏光モード(例えばライン112で示す)を透過させるようになっている。従って、出力光線104は、上記ライン112に沿った所望の偏光を有することとなる。
図3を参照すると、本発明は、また、外部キャビティ半導体レーザ190とともに用いることもできる。この場合には、半導体レーザ190(例えばレーザダイオード)は、制御回路192によって電気的にポンプされ、ライン194,196に沿って電流ループIを形成する。上記レーザダイオード190は、フロント面202とリア面204と、を有している。上記フロント面202は、アンチリフレクション(AR)コーティングが施されていて、上記半導体レーザ190内にレーザ光線が上記フロント面202によって反射されないようにしている。光学的ファイバ206は、上記レーザダイオードフロント面202に一端が連結され、反対側の端部には、埋設されたまっすぐにされたグレーティング210を有している。上記グレーティング210は、一方のレーザキャビティリフレクタとして機能し、かつ、上記面204は、もう一方のリフレクタとして機能する。傾けられたグレーティングタップ212は、上記ファイバ208内に埋設されており、ライン214,216で示されているように上記ファイバ208の外部へと一方の偏光(例えばドット213で示す)を反射させる。この結果、上記外部キャビティ半導体レーザは、一方の偏光に沿った偏光が他の偏光よりも損失し、そのうちの、より損失の少ない方がレーザ発振することとなる。従って、その出力光線218は、一方向に偏光される(例えばライン280で示されている)。また、上記ファイバ208は、典型的には利得媒質ではない。さらに、図示してはいないが、レンズを上記レーザダイオードと上記ファイバ光学機器の間に用いることもでき、この様にすると上記ファイバ中に効率よく上記光線をカップリングさせることができる。
図4を参照すると、本発明は、また、分布帰還型レーザについても等しく適用できることを示している。この場合には、上記ポンプ源22からの上記ポンプ光線20は、2つのグレーティング252,254を有するファイバ250へと送られる。上記グレーティング252,254は、上記ファイバ250の互いに反対側の端部から上記ファイバの中心に向かって延びているが、互いに所定距離11、例えばレーザ発振波長の1/4だけ離間されていて、単一縦モードレーザ発振を支持するようになっている。これは、J.クリングレボトン(J.Kringlebotn)等の論文、“Er+3:Yb+3−共ドープファイバ分散型−フィードバックレーザ”、オプティクスレターズ(Optics Letters)、第19巻、第24号、2101−2103頁(1994年12月);H.コゲルニック(H.Kogelnik)等の論文“分散型フィードバックレーザのカップルド−ウエーブ理論”、ジャーナルオブアプライドフィジックス,(J.Appl.Phys.)第43巻第5号、第2327−2335頁(1972年5月)に開示されていると同様である。角度を付けられたグレーティングタップ256は、上記タップ26と同様に、上記ファイバ250の全長にわたって延びており、所定の角度で配置され、かつ、所定のグレーティング間隔を有していて、レーザ発振波長の一つの偏光258(例えばドット260)を外部へとカップリングさせ、これとは別の偏光(ライン262)を透過させる。従って、レーザ発振は、より損失の少ない偏光のみに生じ、その出力光線264は、偏光262に沿って偏光している。これとは別に、上記グレーティング252,254は、1/4波長ギャップではなく、一つの連続したグレーティングで置き換えることもできる。この様にすると、典型的にはマルチモードレーザ発振が発生する。
それぞれの偏光モードについての上記レーザ周波数(又は波長)は、キャビティの複屈折率によって異なるが、上記2つの偏光モードの上記レーザ発信周波数の差は、上記ファイバの複屈折率の大きさに依存し、これは典型的には小さい。しかしながら、本発明の特性を最大化させるためには、上記傾けられたグレーティングは、上記キャビティの外へとカップリングさせる偏光モード(レーザ発振しない)に応じたレーザ周波数において、最大の反射率となるように設計することが好ましい。
また、本発明は、光ファイバばかりではなく、例えば平面導波路、リブ導波路、チャンネル導波路等、いかなる固体導波路でも等しく機能する。
Claims (13)
- 偏光制御導波路レーザであって、該レーザは、
第1の偏光モード(30)と第2の偏光モード(32,38,52)に沿った偏光成分を有するレーザ光線(24、36)を伝搬させる固体光導波路(12)と、
それぞれが前記レーザ光線を反射し、前記導波路(12)に沿って所定距離で離間して配設された対となった反射要素(14,16)と、
前記反射要素の間に、利得媒質を含んだ前記導波路(12)部分と、を備え、
前記対となった反射要素のうちの一つ(16)は、レーザ出力光線(40)として前記レーザ光線(24,36)のうちの所定量を通過させるようにされていて、
さらに、前記第1の偏光モード(30)に沿った前記レーザ光線(24)の所定量(28)を前記導波路の外部へとカップリングすることで、前記第1の偏光モード(30)に沿ってレーザ発振が生じないように前記第1の偏光モード(30)に沿った光線を充分に減衰させるとともに、前記第2の偏光モード(32,38,52)に沿ってレーザ発振が維持されるように前記第2の偏光モード(32,38,52)に沿ったレーザ光線(24)のほとんどの量を前記導波路(12)外へとカップリングさせずに、前記第2の偏光モード(32,38,52)のみに沿って偏光した出力光線(40)を発生させるカップリングアウト手段を備えてなり、
前記カップリングアウト手段は、前記導波路内に設けられたグレーティングタップ(26)からなり、このグレーティングタップは、前記第1の偏光モード(30)に沿った前記レーザ光線(24)の所定量(28)が前記導波路の外部へとカップリングされるように、前記導波路の長手方向軸に対する所定の角度(θ)ならびに所定のグレーティング間隔(D)を有することを特徴とする偏光制御導波路レーザ。 - 前記反射要素(14,16)のうちの少なくとも一方は、ブラッググレーティングとされていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記利得媒質は、希土類ドーパントであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記レーザは、単一縦モード発振のみをしていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記グレーティングタップ(26)の前記角度(θ)は略45°とされていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記導波路(12)は、偏光面保存光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記導波路(12)は、光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記導波路(12)は、複数の空間モードを有していることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記導波路(12)部分は、半導体レーザ部分を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記反射要素(14,16)のうちの一方は、前記半導体レーザの面とされていることを特徴とする請求項9に記載のレーザ。
- 前記反射要素(14,16)は、分布帰還型レーザを構成していることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記レーザは、光学的に光増幅器(102)にカップリングされていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
- 前記光増幅器(102)は、偏光面保存ファイバから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ。
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