JP3840964B2 - ペースト塗布装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高粘度のペーストを塗布するペースト塗布装置に係わり、特にペースト塗布装置のペースト吐出機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置やディスプレイを製造する際に、高粘度のペーストを塗布するペースト塗布装置は種々の工程で使用される。例えば、カラープラズマディスプレイの製造工程においては、前面基板と後面基板とを貼り合わせるフリット剤を塗布する際にペースト塗布装置が用いられる。
【0003】
従来技術のペースト塗布装置によるペースト吐出時と非吐出時のペースト塗布動作の概要を図5に示す。
【0004】
ペーストタンク1、シャッタ22、ノズル6、シャッター受け24およびシャッタ開閉用シリンダー12を有するペースト塗布装置は、3軸ロボットに設置され、塗布ステージに固定されたガラス基板14上にあらかじめ設定された塗布軌跡上にロボットが走行し、ペースト13を塗布する動作を行う。ペースト13を充填し、密閉したペーストタンク1内部を加圧し、シリンダ12を動作されることにより、ペーストタンク1内のペースト13が吐出し、ペースト13が塗布される。
【0005】
すなわち図5(A)に示すように、シャッタ22が開いている時、ペーストタンク1内部からペースト13がシャッタのペースト通過孔23、シャッタ受け24の開口27、ノズル孔18を通してガラス基板14に塗布される。
【0006】
また、図5(B)に示すように、シリンダー12によりシャッタ22が図で右方向に移動してシャッタ22が閉まることにより、ペーストの通過孔23が遮断され、ペースト塗布を中断する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来の方法では、特に破線状にペースト塗布を行う場合、シャッタ22が閉じても、シャッタ22からノズル6にかけて残存するペースト13は圧力コントロールできないため、当該残存するペースト13が既に塗布されたペースト13に引張られ、図5(B)に示すように、ノズル6の先端にペースト溜まり29が発生し、また、図5(C)に示すように、糸引き25やペースト玉26が発生し、破線形状、塗布長のバラツキが生じる欠点がある。
【0008】
したがって本発明の目的は、このような糸引きやペースト玉が発生することが無いペースト吐出機構を有するペースト塗布装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の特徴は、塗布ノズルと、塗布ノズル上のシャッタ受けと、シャッタ受け上のシャッタとを有し、シャッタのペースト通過孔と塗布ノズルのノズル孔とが一致したときにシャッタが開状態となってペーストが塗布され、シャッタが横方向に移動してシャッタのペースト通過孔が塗布ノズルのノズル孔から離れてシャッタが閉状態となってペーストが塗布されないようになるペースト吐出機構を具備したペースト塗布装置において、前記ペースト通過孔の近傍であって前記シャッタが開状態から閉状態となる移動方向の位置の前記シャッタの面にシャッタ突起を設け、前記シャッタ受けの面には前記シャッタの移動方向に延在し、前記シャッタ突起が幅・深さ方向においてハメ合構造となってスライドし、かつ一端が前記ノズル孔に通じるシャッター突起用溝を設け、前記シャッタ突起を前記シャッタ突起用溝に勘合させてスライドさせながら前記シャッタの開閉動作のための移動を行うようにしたペースト塗布装置である。
【0010】
ここで、前記シャッタ突起は円柱形状であることが端部閉塞およびスライドを容易にする点から好ましい。
【0011】
また、前記ペースト通過孔は円形状であり、前記ペースト通過孔と前記シャッタ突起との最短間隔は、0以上、前記円形状の直径の3/2以下であることが好ましい。
【0012】
さらに、前記シャッタ受けにはペースト漏れ受け皿が設けられており、前記シャッタ突起用溝の他端からこのペースト漏れ受け皿にペーストが流れ出るようになっていることができる。
【0013】
また、前記シャッタ受けには開口が設けられ、この開口を通して前記シャッタ突起用溝の一端が前記ノズル孔に通じていることが実用上好ましい。
【0014】
さらに、前記シャッタ受けの開口は前記ノズル孔の上端と同じ直径を有する円形状であり、前記シャッタ突起用溝の幅は前記直径よりも小であることが好ましい。
【0015】
また、前記シャッタのペースト通過孔は、前記シャッタ受けの開口および前記ノズル孔の上端と同じ直径の円形状であることができる。
【0016】
さらに、前記シャッタは長方形状の板材を有して構成され、その長手方向が移動方向であることができる。この場合、前記長方形状の板材の端部分は複数枚の板材が重ね合わされており、ここに前記シリンダーと結合するノッチ部が設けられていることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を説明する。図1は本発明の実施の形態のペースト塗布装置を示す概略図である。図2は本発明の実施の形態におけるペースト吐出機構のペースト塗布動作図あり、図2(A)はペースト吐出時を示し、図2(B)はペースト非吐出時を示す。
【0018】
図3は本発明の実施の形態におけるシャッタの部品図であり、図3(A)は上面図、図3(B)は側面図である。図4は本発明の実施の形態におけるシャッター受けの部品図であり、図4(A)は上面図、図4(B)は側面図である。
【0019】
先ず図1を参照して、ペースト塗布装置は、ぺースト13を収納するペーストタンク1内にペーストを攪拌するインペラ10が設けられ、上方にエア供給口11が設けられている。
【0020】
ペーストタンク1の下方にはペースト吐出機構が結合している。このペースト吐出機構はシャッタ受け4と、シリンダー12により水平方向(図で左右方向)に移動する、すなわちシリンダー12により開閉動作をするシャッタ2と、ノズル6とを具備して構成されている。
【0021】
次に、図2(A)を参照して、図1に示すペースト塗布装置は、3軸ロボットに設置され、塗布ステージに固定されたガラス基板14上のあらかじめ設定された塗布軌跡上にロボットが走行し、ペースト13を塗布する動作を行う。
【0022】
すなわち、ペースト13を充填し、密閉したペーストタンク1内部を加圧し、シリンダー12を動作されることによりシャッタ2を開状態にして、ペーストタンク1内のペースト13を吐出して、基板14上に塗布する。
【0023】
シャッタ2のペースト通過孔7の近傍であってシャッタが開状態から閉状態となる移動方向(図で右方向)の位置のシャッタ2の面(図で下面)にシャッタ突起3を設け、シャッタ受け4の面(図で上面)にはシャッタ2の移動方向に延在し、シャッタ突起3が幅・深さ方向においてハメ合構造となってスライドし、かつ一端がノズル6のノズル孔18にシャッタ受けの開口17を介して通じるシャッター突起用溝5を設け、シャッタ突起3をシャッター突起用溝5に勘合させてスライドさせながらシャッタの開閉動作のための移動を行うようになっている。したがって図2(A)の開状態でも、シャッタ受け4の開口17とシャッタ突起3との間のわずかなシャッター突起用溝5の箇所にもペースト13が存在している。
【0024】
尚、この実施の形態において、ノズル6のノズル孔18の上端の形状とシャッタ受け4の開口17は同じ直径Dの円形状であり、両者は常に同じ平面形状に位置している。シャッタ2のペースト通過孔7もノズル孔18および開口17と同じ直径Dの円形状である。ペースト通過孔7がノズル孔18および開口17と同じ平面形状に位置した時が開状態となり、シャッタが横方向に移動してペースト通過孔7がノズル孔18および開口17から完全に外れた時が閉状態となる。
【0025】
その後、図2(B)に示すように、シリンダー12によりシャッタ2を図で右方向に移動させることにより、シャッタ2を閉状態にしてペースト13が吐出しないようにする。
【0026】
この際に、シャッタ受け4の開口17とシャッタ突起3との間のシャッタ突起用溝5の容積が大きくなり、ここにペースト13が充填されるようにノズル孔18に残存するペースト13が引き込まれるから、ノズル6の先端のペースト13は凹状態19となり、いわゆる切れが良い状態となる。
【0027】
図3を参照して、シャッタ2にはシャッタ2が開いている時ペーストタンク1内部からペースト13が通過するペースト通過孔7と、その穴のシャッタ2が閉まる方向の近傍に円柱状のシャッター突起3が一体化して形成されている。
【0028】
直径Dの円形状のペースト通過孔7とシャッタ突起3との最短間隔Lは0でもよい。すなわち、ペースト通過孔7とシャッタ突起3との外形どうしが平面形状で接していても良い。一方、開状態のシャッタ突起用溝5の容積に対する閉状態のシャッタ突起用溝5の容積の比率を高めて実用的な残存ペースト引き込み効果を得るために、上記最短間隔Lはペースト通過孔7の直径Dの3/2以下であることが好ましい。
【0029】
さらに、シャッタ2は長方形状の板材を有して構成され、その長手方向が移動方向であり、シリンダーと結合するノッチ部16が設けられている板材の端部分は2枚の板材を重ね合わさて変形が発生しないようになっている。
【0030】
図4を参照して、シャッタ受け4には、シャッタ2のシャッタ突起3が勘合してそこをスライドすることができるシャッタ突起用溝5が開口17から延在して形成されている。
【0031】
これらのシャッタ突起3およびシャッタ突起用溝5は、シリンダ12の駆動による開閉動作、およびペースト13の圧送により、シャッタ2前後よりペースト13が染み出さないように、はめ合、表面研磨を施し、また、連続使用後のシャッタ2およびシャッタ受け4の摩耗を考慮し、シャッタ受け4にペースト漏れ受け皿8が形成され、開口17とペースト漏れ受け皿8とがシャッタ突起用溝5により結ばれたような形態になっている。すなわち、このペースト漏れ受け皿8は、長期に使用してくると、シャッターが摩耗し、シャッターとシャッター受け間に隙間が生じてそこからペーストが漏れ落下するのを受け止めるものである。
【0032】
図2で説明したように、これを組み合わせ、シャッタ2を開閉動作させることにより、ペースト通過孔7からシャッタ突起3により終端されるシャッタ突起用溝4の容積が変化することになる。
【0033】
また、ペースト塗布を行う前は、シャッタ2がペースト通過孔7を遮断しており、また、ペーストタンク1の内部のペースト13をタンク内部のインペラ10で攪拌しながら、エアー供給口11から圧力制御されたエアーをタンク内部へ圧送し、ペースト塗布に備えている。
【0034】
ガラス基板14が固定され、あらかじめ設定された塗布軌跡上の塗布開始点に到達すると、ペースト塗布部は、シリンダー12の動作によりシャッタ2が開き、シャッタ2に形成されてあるペースト通過孔7を通して、ペースト13が吐出開始される。
【0035】
ペースト塗布は、塗布開始点から塗布終了点まで、連続的に実線状に塗布する形状と、間欠的に破線状に塗布する形状を選択することができ、それぞれシリンダー12が駆動しシャッタ2を閉じる。
【0036】
上記したように、シャッタ2が閉まると、ペースト通過孔7が遮断されペースト塗布を中断すると同時に、ペースト通過孔7からシャッタ突起3までのシャッタ突起用溝5の距離が長くなり、また、シャッタ2からノズル6にかけて滞留するペースト13がその方向に誘引されるため、ノズル6先端のペースト13は、ノズル6内部へと誘引される。
【0037】
【発明の効果】
このように、特に、破線状にペースト塗布を行う場合、シャッタ2が閉まる際に同時にシャッター突起3も移動する。これによりペースト通過孔7からシャッタ突起3までのシャッター突起用溝5の距離が長くなり、シャッター2からノズル6に残存するペースト13が回り込む空間、すなわちシャッタ突起用溝5の容積が拡大する。従って、ノズル6先端のペースト13がノズル6内へ誘引されるため、既に塗布したペースト13との切れが良くなり、糸引き15やペースト玉16が発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のペースト塗布装置を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態のペースト吐出機構のペースト塗布動作図あり、(A)はペースト吐出時を示し、(B)はペースト非吐出時を示す。
【図3】本発明の実施の形態におけるシャッターの部品図であり、(A)は上面図、(
【図4】本発明の実施の形態におけるシャッター受けの部品図であり、(A)は上面図、(B)は側面図である。
【図5】従来技術のペースト塗布装置におけるペースト吐出機構のペースト塗布動作図あり、(A)はペースト吐出時を示し、(B)はペースト非吐出時を示し、(C)はその不都合を示す。
【符号の説明】
1 ペーストタンク
2 シャッタ
3 シャッタ突起
4 シャッタ受け
5 シャッター突起用溝
6 ノズル
7 ペースト通過孔
8 ペースト漏れ受け皿
10 インペラ
11 エア供給口
12 シャッタ開閉用シリンダー
13 ペースト
14 ガラス基板
16 ノッチ部
17 シャッタ受けの開口
18 ノズル孔
19 凹状態
22 シャッタ
23 ペースト通過孔
24 シャッタ受け
25 糸引き
26 ペースト玉
27 シャッタ受けの開口
29 ペースト溜まり
Claims (9)
- 塗布ノズルと、塗布ノズル上のシャッタ受けと、シャッタ受け上のシャッタとを有し、シャッタのペースト通過孔と塗布ノズルのノズル孔とが一致したときにシャッタが開状態となってペーストが塗布され、シャッタが横方向に移動してシャッタのペースト通過孔が塗布ノズルのノズル孔から離れてシャッタが閉状態となってペーストが塗布されないようになるペースト吐出機構を具備したペースト塗布装置において、前記ペースト通過孔の近傍であって前記シャッタが開状態から閉状態となる移動方向の位置の前記シャッタの面にシャッタ突起を設け、前記シャッタ受けの面には前記シャッタの移動方向に延在し、前記シャッタ突起が幅・深さ方向においてハメ合構造となってスライドし、かつ一端が前記ノズル孔に通じるシャッタ突起用溝を設け、前記シャッタ突起を前記シャッタ突起用溝に勘合させてスライドさせながら前記シャッタの開閉動作のための移動を行うようにしたことを特徴とするペースト塗布装置。
- 前記シャッタ突起は円柱形状であることを特徴とする請求項1記載のペースト塗布装置。
- 前記ペースト通過孔は円形状であり、前記ペースト通過孔と前記シャッタ突起との最短間隔は、0以上、前記円形状の直径の3/2以下であることを特徴とする請求項1記載のペースト塗布装置。
- 前記シャッタ受けにはペースト漏れ受け皿が設けられており、前記シャッタ突起用溝の他端からこのペースト漏れ受け皿にペーストが流れ出るようになっていることを特徴とする請求項1記載のペースト塗布装置。
- 前記シャッタ受けの開口を通して前記シャッタ突起用溝の一端が前記ノズル孔に通じていることを特徴とする請求項1記載のペースト塗布装置。
- 前記シャッタ受けの開口は前記ノズル孔の上端と同じ直径を有する円形状であり、前記シャッタ突起用溝の幅は前記直径よりも小であることを特徴とする請求項1記載のペースト塗布装置。
- 前記シャッタのペースト通過孔は、前記シャッタ受けの開口および前記ノズル孔の上端と同じ直径の円形状であることを特徴とする請求項6記載のペースト塗布装置。
- 前記シャッタは長方形状の板材を有して構成され、その長手方向が移動方向であることを特徴とする請求項1記載のペースト塗布装置。
- 前記長方形状の板材の端部分は複数枚の板材が重ね合わされており、ここに前記シリンダーと結合するノッチ部が設けられていることを特徴とする請求項8記載のペースト塗布装置。
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