JP3842565B2 - ローラコンベア - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、みかんやオレンジ、トマト、馬鈴薯等の外形が丸い果物や野菜等の搬送物を搬送するローラコンベアに関し、さらに詳しくは、搬送物をまとめて供給した状態から搬送中に順次分散し、一列に整列せしめた状態にて搬出するローラコンベアに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、みかんやオレンジ、橙等、比較的外形の丸い搬送物を搬送するローラコンベアがある(特開平11−199033号,特開平11−343024号,特開2000−177831号)。
【0003】
これらのローラコンベアは、コンベア本体の左右両側に沿ってローラを並列し、各のローラの先端部を搬送路の略中央にて対向することで搬送路を構成している。そして、左右両側のローラを各々駆動回転することで、搬送路の始端部にまとめて供給された搬送物を搬送路の中央へ向けて移動し、搬送中に振動及び揺動させることにより、まとまった状態の搬送物を前後に分散させながら搬送路の中央にて一列状に整列せしめた後、同搬送路の終端から仕分け工程等のラインに一個ずつ搬出するように構成したものである。
【0004】
上記した従来のローラコンベアは、比較的小径のローラを多数本並列した状態で回転自在に軸支することにより搬送路を構成し、且つ、左右両側に並列したローラの基端側に各々プーリを設け、該プーリと、ローラ列の下部に沿って設けた駆動軸との間に、無端状の丸ベルトを架け渡すことにより、上記した左右両側の全ローラを駆動回転している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記したように、左右両側の各ローラを無端状の駆動ベルトを介して駆動するものにあっては、各ローラと駆動軸とが備える数多いプーリとベルトとが接触することにより駆動回転力が伝達される為、ベルトの摩耗や発塵、接触騒音を発生する上、ベルトの接触による摩擦抵抗が必然的に生じる。また、多くのローラを同時に駆動回転させる場合、一軸のローラ故障によりその他のローラ駆動に影響を及ぼし、ベルトの切断や乗り上げ等の不具合を生じる場合もあった。
【0006】
また、上記した従来のローラコンベアは、左右2本の駆動軸と、各ローラに設けるプーリ、及びプーリと駆動軸との間に架け渡すベルトを必要とするので、製造コストが高く、円滑な駆動を保つためのメンテナンスも大変であった。さらに、駆動機構を収めるのに比較的大きなスペースが必要なため、装置が大型化してしまう問題もあった。
【0007】
本発明のローラコンベアは、搬送路の始端部に、みかんやオレンジ、馬鈴薯等、外形の丸い搬送物をまとめた状態で供給し、その搬送の途中にて物品を分散し、一列状に並べて一個ずつ搬出する機能を具備しつつ、摩耗や発塵、接触音等の発生要因となる駆動機構を合理的に簡素化し、装置の小型化と製造コストの低減、及びメンテナンス性の向上を図ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明のローラコンベアは、コンベア本体の一側と他側とに分けて搬送ローラを並列してある。これらの搬送ローラは一側、他側両搬送ローラの近接する方の端部同士を搬送路の略中央において搬送方向へ交互に配列した状態にて回転自在に軸支してある。
また、一側、他側の各搬送ローラは、正面視において、近接側の軸芯同士を搬送路幅の略中央にて交差せしめてあり、これにより、コンベア本体の一側及び他側から搬送路幅の略中央へ向けて低く傾斜する正面視略V形の搬送路を構成している。
【0009】
一方、一側、他側両搬送ローラにおける交差部の近傍には、従動磁気車を装着して固定してあり、且つ、各ローラ交差部の下部に沿って長軸状の駆動磁気車を配置して回転自在に軸支してある。
上記駆動磁気車は、ローラ交差部の近傍にて長手方向へ一列状に並列する各従動磁気車と、平面視において軸芯が略直角に交差する状態にて支持して、各従動磁気車の外周面に近接せしめてあり、駆動磁気車の磁力により、従動磁気車を駆動回転することで、搬送路を構成する一側、他側の各搬送ローラが所定の方向へ駆動回転せしめる。
【0010】
尚、本願のローラコンベアで用いる駆動磁気車、及び従動磁気車は、特開平7−177724号,特開平7−177725号,特開平8−9625号等にて開示されているものと同様に構成する。即ち、従動磁気車は、その外周面に沿って、NS両極帯を所定のピッチにて交互に配置するか、若しくは螺旋状に配置する。また、駆動磁気車は、その外周面に沿ってNS両極帯を螺旋状に設けてあり、この極帯の螺旋ピッチは各従動磁気車のNS両極帯のピッチに対応させてある。これにより、両磁気車間のN極帯とS極帯とは最接近した状態で吸引し合う状態を常に維持しようとする。よって、駆動磁気車を駆動回転すると、上記したNS両極帯による吸引力により、各従動磁気車が追従する形で駆動回転する。
【0011】
ローラコンベアの搬送路を構成する一側、他側両搬送ローラは、上記駆動磁気車の駆動回転に伴って各従動磁気車が同期した状態で駆動回転することにより、所定の方向へ回転する。
一側、他側両搬送ローラが駆動回転する状態にて、搬送路の始端部にまとまってみかん等の搬送物が供給されると、これらの搬送物は、回転する搬送ローラにより凹凸の路面を移動する如く適度に振動しながら搬送される。
すると、まとまっていた搬送物が振動により前後に分散すると共に、正面視略V形に傾斜する路面により、各搬送物は最低部位となる搬送路幅の中央へ向けて常に転がり落ちようとし、隣り合う物同士でぶつかり合いながら、最低部位となる搬送路の略中央にて一列状に並列する。そして、搬送路の終端では、仕分け工程等のラインに搬送物を一個ずつ搬出する。
尚、請求項2の説明は、実施例の説明の中で合わせて説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1乃至図4は、本発明を実施したローラコンベアAを示している。
ローラコンベアAは、みかんやオレンジ、馬鈴薯等の外形が丸いものを搬送するものであり、搬送路の始端部にまとまって供給された搬送物を搬送しながら一列状に並列させ、この搬送物を仕分け工程に至るラインに一個ずつ供給するように構成したものである。このローラコンベアAは、コンベア本体aの一側と他側、本実施例の場合、搬送路bの搬送方向を基準として右側と左側とに分けて搬送ローラ1a,1bを並列することにより、搬送路bを構成してある(図1,図2)。また、ローラコンベアAは後述する駆動磁気車50と各従動磁気車4との間に生じる磁力を利用して動力の伝達を行なっている。また、上記コンベア本体aの始端側に駆動モータ8を設置してある。
【0013】
ローラコンベアAは、左右一対のフレ−ムa1を平行状に配置し、このフレ−ムa1の間を底板a2により連絡することで断面略コ形のコンベア本体aを構成してある。コンベア本体aの底板a2の上面には、後述する搬送ローラ1a,1bを支持する支持材2aを底板a2の右側及び左側に沿って定間隔を置いて配置してある。各支持材2a上には長帯状の取り付け板2bを各々取り付け固定してある。
即ち、左右両支持材2aは、所定の間隔を置いて平面視平行状に設置し、その一側がコンベア本体aの中央へ向けて上がるように傾斜させてある。また、上記した左右両取り付け板2bの上には、搬送ローラ1a,1bを片持ち状態にて軸支する軸支体3を各々一定の間隔、即ち、搬送ローラ1a同士、及び1b同士の間隔を置いて並列し、同取り付け板2bに対してねじ止めしてある(図2)。
【0014】
上記した如く左右両側に分けて設置した各軸支体3は、搬送ローラ1a,1bの支軸11を軸支する軸受部3aを有する。軸受部3aは中空状に形成し、その内部に搬送ローラ1a,1bの支軸11を挿入し、ベアリング12を介して回転自在に軸受してある。また、軸受された右側の各支軸11は、左側のフレ−ムa1の上部へ向けて延出し、反対に、左側の各支軸11は、右側のフレ−ムa1の上部へ向けて延出する。尚、上記した両支軸11の傾斜角は、搬送ローラ1a,1bの一半部、他半部の傾斜角となるものであり、本実施例の場合、水平を基準として略15度に設定してある。尚、この傾斜角は必要に応じて変更してもよい。
【0015】
コンベア本体aの左右両フレ−ムa1には、それぞれガイド支持材9aを設け、略く形に折曲した先端部にガイド板9を取り付け支持してある。ガイド板9は、搬送路bの左右両側部を全長に亘ってカバーする部材であって、左右両側の搬送ローラ1a,1bの傾斜よりも幾分大きな角度にて取り付け支持してあり、その下端側の縁の下に左右両側の搬送ローラ1a,1bの上端側が入り込むように構成してある。上記したように設置した左右の両ガイド板9は作動中において、左右両側部の搬送ローラ1a,1bから外側にはみだそうとする搬送物を受けて搬送路bの中央へ向けて転がり落として定位置に戻す機能を有する。
【0016】
上記支軸11にはカラー13を介して従動磁気車4を嵌挿し、さらに先端側を中空状に形成したローラ体14の一端口から圧入して支軸11とローラ1a,1bと従動磁気車4とが一体化して回転するように構成してある。また、本実施例のローラ体14はフレ−ムa1側の径が幾分大径となるように成形してある。
尚、搬送路bの右側半部に並設した搬送ローラ1aと、左側に並設した搬送ローラ1bとは、平面視において従動磁気車4を設けた近接側の部位を搬送路bの搬送方向へ向けて交互に配置し、右側の搬送ローラ1aと左側の搬送ローラ1bの交差部分が近接し、非接触状態にて回動するように構成してある(図3,図6)。
【0017】
上記したように配置した左右の両搬送ローラ1aと1bとは、正面視(図2)において、近接側の軸芯同士を搬送路幅の中央にて交差せしめてあり、これにより、コンベア本体aの右側及び左側から搬送路b幅の略中央へ向けて低くなるように傾斜する正面視略V形の搬送路bを構成している。
また、上記搬送ローラ1a,1bの正面視における交差部の直下に沿っては、略長軸状の駆動磁気車50を軸支してある。
駆動磁気車50は、中芯軸5aの外周に略筒状に形成した磁気車5を順次嵌装し、同中芯軸5aの軸芯に沿って定間隔をおいて取り付け固定してある。さらに、駆動磁気車50は、中芯軸5aの下部に沿って適宜な間隔を置いて設けた軸受体6によって回転自在に支持し、各磁気車5の外周が、左右両側の従動磁気車4の外周に近接した状態を保つように構成してある(図2,図3)。
【0018】
上記したように、右側搬送ローラ1aに設けた各従動磁気車4は、搬送ローラ1a,1bの交差部中心よりも幾分傾斜下方(図2中左側)へずらした位置に固定し、且つ磁気車5の軸芯方向の一半部にかかる状態で保持してある。(図3,図6)。他方、左側の搬送ローラ1bに設けた各従動磁気車体4は、搬送ローラ1a,1bの交差中心よりも幾分傾斜下方(図2中右側)へずらした位置に固定し、且つ同磁気車5の軸芯方向の一半部にかかる状態で保持してある(図4−a)。即ち、一個の磁気車5の磁力により左右一対の搬送ローラ1a,1bを駆動回転するように構成してある。尚、上記した状態において、磁気車5の軸芯と、左右両搬送ローラ1a,1bの軸芯は、平面視において直交する。
【0019】
ところで、駆動磁気車50を構成する各磁気車5は、Mn −Al 磁石等の永久磁石からなり、筒状に形成した周面に、N極帯5nとS極帯5sとを螺旋状に着磁することにより構成してある。一方、左右両側の搬送ローラ1a,1bに装着される従動磁気車4は、上記した磁気車5と同様に、筒状に形成した周面にN極帯4nとS極帯4sとを螺旋状に着磁してある。
また、上記駆動磁気車50が備える各磁気車5は、NS両極帯5n,5Sのピッチ、即ち、螺旋ピッチは、搬送ローラ1a,1bに設けた従動磁気車4のNS両極体4n,4sの両螺旋ピッチに一致させてある。
【0020】
よって、上記したように磁気車を利用した駆動機構にあっては、駆動磁気車50の各磁気車5のN極帯とS極帯5n,5sと、左右両搬送ローラ1a,1bの従動磁気車4のNS両極体4n,4sとは、磁界による吸引力により常時最接近した状態を維持しようとする。
即ち、駆動磁気車50を駆動回転させると、各磁気車5の螺旋状に構成されるNS両極帯5n,5sの範囲は、回転に伴って磁気車5の軸方向へ向けて連続的に移動する。
【0021】
一方、各従動磁気車4は、上記駆動磁気車50と軸芯が略直交し、且つNS両極帯4n,4sを周面に沿って交互に配置してあるため、駆動磁気車50の各磁気車5のNS両極帯5n,5sの螺旋移動を追って順次移動して回転する。
これにより、駆動磁気車50の磁力が各従動磁気車4に作用して回転力を与え、これら従動磁気車4を具備する左右両搬送ローラ1a,1bが同一方向へ駆動回転せしめる。ちなみに、駆動磁気車50を逆方向に回転させると、各従動磁気車4及び左右両搬送ローラ1a,1bも逆方向に回転することになる。
【0022】
尚、上記した実施例において、駆動磁気車50は、中芯軸5aの外周に筒状の磁気車5を所定の間隔を置いて配置することにより略長軸状に構成したが、本発明の駆動磁気車は、1本の長軸状に形成した駆動磁気車の周面に永久磁石のN極帯とS極帯とを所定の螺旋ピッチにて着磁することにより構成してもよい。
また、各従動磁気車の周面に沿っては永久磁石のN極帯とS極帯とが交互に設けられている。また、各従動磁気車は駆動磁気車に対して軸芯を直角若しくは斜めに交差し、互いの周面を非接触状態にて近接させた状態で軸支されている。
【0023】
また、搬送ローラを回動せしめる従動磁気車は、図4−bにて示すように構成してもよい。この従動磁気車4'は、従動磁気車の周面に沿ってN極4nとS極4sとを交互に着磁したものである。搬送ローラに設ける従動磁気車4'は、上記したもののようにN極とS極とを上記した如く配置しても、前述した従動磁気車4と同様に駆動回転する。
上記した駆動磁気車50の中芯軸5aの一端部には、プーリ7aを装着し、該プーリ7aとコンベア本体aの底板a2に設置した駆動モータ8の出力軸8aに取り付けたプーリ7bとの間に無端状のベルト7cを架設する。これにより、駆動モータ8の駆動により駆動磁気車50が駆動回転するように構成してある。
【0024】
図7−aは、搬送路bを構成する左右両側の搬送ローラ1a,1bの回転速度の違いを示している。上記したローラコンベアAは、始端部の範囲において、左右両搬送ローラ1a,1bの回転速度は同じになるように設定してある。また、左側の搬送ローラ1bは、始端部から終端部までの範囲b2の回転速度を、上記搬送路b始端の範囲b1の搬送ローラ1a,1bよりも幾分早くなるように設定してある。さらに、搬送路bの終端部の範囲b3は、左右両搬送ローラ1a,1bの双方の回転速度を上記した範囲b2と同じ回転速度になるように設定してある。尚、搬送ローラ1a,1bの回転速度の増減は、従動磁気車、又は駆動磁気車の極数を変更することにより行なう。
【0025】
上記したように左右の搬送ローラ1aと1bとの間で回転速度に差をつけることにより、みかんやオレンジ等の丸い搬送物を搬送路bの始端b1にまとめて供給した際に、その搬送物は、略そのままの状態で次の範囲b2に移行する。範囲b2では、左側半部の搬送ローラ1bの回転速度が早いので、移動する搬送物に対して搬送路bの幅方向へ振るような付勢力を与える。これにより、まとまった状態で供給された搬送物を搬送路bにおける範囲b2内において確実に分散することができる。また、搬送路bの終端部の範囲b3では左右両搬送ローラ1a,1bの速度が早い速度に保たれ、終端部に至った搬送物を一個ずつ確実に搬出することができる。
【0026】
尚、左右両搬送ローラ1a,1bにつける回転速度の差とその範囲は、上記したものに限定するものではなく、任意に設定してもよい。例えば図7−bに示すローラコンベアA'のように、回転速度の早い範囲b1〜b6を搬送路b上において左右交互に配置することで、搬送物の分散を蛇行する形で行ない、その効果をより高めることも可能である。
【0027】
次に、上記した如く構成したローラコンベアAの作動について説明する。
図5にて示すように、ローラコンベアAの始端には、みかんやオレンジを搬送する供給コンベアd1を設置する。また、同搬送路bの終端には、搬送物を仕分けする仕分け用のコンベアd2を接続してある。
そして、駆動磁気車50の駆動回転により左右両側の搬送ローラ1a,1bを駆動回転させた状態にて、搬送路bの始端部にみかん等の搬送物がまとまった状態にて供給されると、これらの搬送物は、回転する搬送ローラ1a,1bの駆動回転により、凹凸の路面を移動するように適度に振動しながら搬送路の中間部に移行する。
【0028】
この際、まとまっていた搬送物が搬送ローラ1a,1b上を移動する際の振動により前後に分散すると共に、正面視略V形に傾斜する搬送路の路面により、各搬送物は最低部位となる搬送路bの幅の中央へ向けて常に転がり落ちようとする。さらに、上記搬送物には、前記したように左右の搬送ローラ1a,1bとの間の速度差による分散力も働くことになる。
上記搬送物は、隣り合う物同士でぶつかり合いながら、最低部位となる搬送路bの中央に沿って、一列状に並列する。そして、搬送路の終端では、仕分け工程等に連絡する仕分け用コンベアd2の始端へ向けて搬送物を一個ずつ確実に供給する。
【0029】
次に、図8にて示すローラコンベアA''について説明する。
このローラコンベアA''は、前記したローラコンベアAと同様に構成してあるが、断面略コ形に折曲成形したフレ−ムa3の底面部に、所定の断面形に押出し成形したアルミ製の支持基板eを取り付け固定してある。上記支持基盤eには、左右両搬送ローラ1a,1bの軸支体3'をスライド可能にネジ止めすることにより構成してある。
上記したように構成したローラコンベアA''は、アルミを押出し成形してなる支持基板eを各軸支体3'と駆動磁気車50の取り付け部材として利用したので、各軸支体や駆動磁気車の取り付け構造を一体化して簡素に構成することができ、製造コストの低減と、分解や組み立て作業を容易に行なえる利点がある。
【0030】
次に、図9にて示すローラコンベアA2について説明する。
このローラコンベアA2は、上記したローラコンベアA''と同様に構成されるが、左右両側の搬送ローラ1a,1bに設ける従動磁気車4を、同搬送ローラ1a,1bの支軸11下端側を延出し、ここに嵌装して固定してある。これら従動磁気車4の直下に沿って、各々駆動磁気車50を配置し、各従動磁気車4の軸芯と駆動磁気車50の軸芯とが直交するように構成してある。
また、上記駆動磁気車50の端部にはプーリ7aを、また、両駆動磁気車50の中央下部にはテンションプーリ7dを配設する。さらに、駆動モータ8の出力軸8aには駆動プーリ7bを取り付け、これら各プーリ7a,7b及び7dに無端状のベルト7cを掛け回してある。
【0031】
上記した如く構成したローラコンベアA2は、駆動モータ8の駆動により、両駆動磁気車50を同期させて駆動回転する。両駆動磁気車50は、左右両側の搬送ローラ1a,1bを駆動回転させる。上記した如く構成したローラコンベアA2は、各搬送ローラ1a,1bのトルクを高めることができると共に、隣り合う従動磁気車4同士の間で生じる磁気の相互干渉を低減できる利点がある。
【0032】
【発明の効果】
本発明のローラコンベアは、以上説明したように構成したものであるから、搬送路の一端部にみかんやオレンジ、馬鈴薯等の外形の丸い搬送物を搬送路の始端部にまとまった状態で供給した際に、これらの搬送物を搬送路の一側、他側両搬送ローラにより適度に振動させながら搬送する。
また、一側、他側両搬送ローラによって構成される搬送路は、搬送路幅の略中央が最低部位となるよう正面視略V形に傾斜させてあるので、上記したように搬送路の始端部にまとまって供給された搬送物は、隣り合う物同士がぶつかり合いながら、前後方向へ徐々に分散する。搬送物は、分散するのと同時に、最低部位へ向けてずれ落ち、搬送が進むに連れて最低部位となる搬送路の略中央に自然と落ち着いて一列状に整列する。そして、同搬送路の終端では、次に接続される仕分け工程等のラインに搬送物を一個ずつ供給する。即ち、本願のローラコンベアは、簡素な構造にて、上記したようにみかんやオレンジ、馬鈴薯等の丸い搬送物の分散と整列を円滑且つ確実に行なうことができる。
【0033】
また、本発明のローラコンベアの駆動は、1本の駆動磁気車から各搬送ローラに設けた従動磁気車に対する駆動回転力の伝達を、駆動磁気車との間に生じる磁力を利用して非接触状態のまま行なうので、プーリと丸ベルト等を用いて駆動回転する従来のコンベアのように、ベルトの摩耗や発塵、接触騒音、接触抵抗を発生することがなく、各ローラの同時回転に伴う駆動回転力の伝達をスムースに行なうことができる。即ち、1本の駆動磁気車により一側及び他側の各搬送ローラを駆動回転できるので、構造を簡素化でき、製造コストを低減できると共に、駆動機構を設置するためのスペースを削減できるので、ローラコンベアの小型化を図ることができ、さらに、従来の丸ベルトのように切れや削れがなく、メンテナンスフリーである。
更に、搬送路における所定の範囲において、搬送路一側と同搬送路他側の両搬送ローラの間に、回転速度の差をつけたものであるから、みかんやオレンジ等の丸い搬送物を搬送路にまとめて供給した際に、その搬送物が搬送される途中において、上記搬送ローラの速度差によって、移動する搬送物に対して搬送路の幅方向へ振るような付勢力を与えることで、まとまった状態で搬送される搬送物を決められた範囲内においてより確実に分散することができる。
【0034】
請求項2記載のローラコンベアは、上記した請求項1記載のローラコンベアと同様に、簡素な構造にてみかんやオレンジ等の丸い搬送物の分散と整列を円滑に行ない、次に接続されるラインに向けて搬送物を一個ずつ供給することができる。
また、一側、他側両搬送ローラにおける交差する近接側の端部近傍に各々従動磁気車を装着し、この両従動磁気車列の下部に沿って、各々駆動磁気車を配設したので、より大きなトルクを確保できると共に、一側及び他側の各搬送ローラの間で回転速度の差をつける際において、回転速度の設定を幅広く且つ容易に行なうことができる。
更に、搬送路における所定の範囲において、搬送路一側と同搬送路他側の両搬送ローラの間に、回転速度の差をつけたものであるから、みかんやオレンジ等の丸い搬送物を搬送路にまとめて供給した際に、その搬送物が搬送される途中において、上記搬送ローラの速度差によって、移動する搬送物に対して搬送路の幅方向へ振るような付勢力を与えることで、まとまった状態で搬送される搬送物を決められた範囲内においてより確実に分散することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施したローラコンベアを示す平面図。
【図2】 同ローラコンベアを駆動モータを設けたコンベアの始端側から視た正面図。
【図3】 駆動磁気車と搬送ローラに設けた従動磁気車の配置関係を示す斜視図。
【図4】 磁気車と両従動磁気車の配置関係を示す斜視図。
【図5】 同ローラコンベアの作動状態を示す平面図。
【図6】 搬送路の中央部を一部切欠して示す平面図。
【図7】 回転速度差を設けた搬送ローラを示す平面図であり、(a)は早い回転範囲を搬送路の左半部に設けてなるコンベア、(b)は、早い範囲を搬送路の左右に、且つ交互に配置した搬送ローラを示す。
【図8】 押出し成形してなる支持基板を各軸受部と駆動磁気車の取り付け部材として構成したローラコンベアの始端側を示す正面図。
【図9】 従動磁気車を左右両側の各搬送ローラの軸支側端部に設け、これら左右両従動磁気車の列に沿って駆動磁気を配置して成るローラコンベアの始端側を示す正面図。
【符号の説明】
A,A’,A'',A2・・・ローラコンベア
a・・・コンベア本体
b・・・搬送路
1a,1b・・・搬送ローラ
3,3’・・・軸支体
4,4’・・・従動磁気車
5・・・磁気車
8・・・駆動モータ
9・・・ガイド板
50・・・駆動磁気車

Claims (2)

  1. コンベア本体の一側と他側とに分けて搬送ローラを並列し、回転自在に軸支せしめ、上記一側、他側両搬送ローラの近接する端部同士を搬送方向へ交互に配列し、且つ正面視において、一側、他側両搬送ローラの近接側の軸芯同士を搬送路幅の略中央にて交差せしめて、コンベア本体の一側及び他側から搬送路幅の略中央へ向けて低く傾斜する正面視略V形の搬送路を構成し、上記一側、他側両搬送ローラにおける交差部の近傍に各々従動磁気車を装着し、このローラ交差部の下に沿って略長軸状に構成した駆動磁気車を配置して軸支すると共に、該駆動磁気車の外周面を上記ローラ交差部の従動磁気車の外周面に近接せしめ、該駆動磁気車を駆動回転自在に構成し、更に、前記搬送路における所定の範囲において、従動磁気車、又は駆動磁気車の極数を変更して回転速度を増減させ、搬送路一側と同搬送路他側の両搬送ローラの間に、回転速度の差をつけて成るローラコンベア。
  2. コンベア本体の一側と他側とに分けて搬送ローラを並列し、これらを回転自在に軸支せしめ、上記一側、他側両搬送ローラの近接する端部同士を搬送方向へ交互に配列し、且つ正面視において、前記一側、他側両搬送ローラの近接側の軸芯同士を搬送路幅の略中央にて交差せしめて、コンベア本体の一側及び他側から搬送路幅の略中央へ向けて低く傾斜する正面視略V形の搬送路を構成し、上記一側、他側両搬送ローラにおける交差する近接側の端部近傍に各々従動磁気車を装着すると共に、この両従動磁気車列の下部に沿って、略長軸状に構成した駆動磁気車を各々に配置して軸支し、これら駆動磁気車の外周面を各々の従動磁気車の外周面に近接せしめ、該駆動磁気車を駆動回転自在に構成し、更に、前記搬送路における所定の範囲において、従動磁気車、又は駆動磁気車の極数を変更して回転速度を増減させ、搬送路一側と同搬送路他側の両搬送ローラの間に、回転速度の差をつけて成るローラコンベア。
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