JP3843467B2 - 治療器制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は電位治療器、電子治療器、低周波治療器、高周波治療器、マイクロ波治療器及びマッサージ器などの治療器の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来筆者らは、電位治療ベッドや電位治療椅子などの人体の接触する部位に振動検知手段を配設し、振動信号から在不在を判定する在不在判定手段を備え、この在不在判定手段の判定結果に基づいて、動作モードを開始または終了する信号出力し治療器を制御する治療器制御装置を提供してきた。例えば図4に示すように、1は電位治療ベッド、2は振動検知手段である。これは電位治療ベッド1の人体の支持部の人体が接触する面の側に蛇行させて配設してある。17は治療器制御ユニットで、18は在不在判定手段、19は随意操作手段で、ここにはONスイッチやOFFスイッチ、時間設定スイッチなどが設置されている。20は治療器動作制御手段である。これは在不在判定手段18の判定結果や随意操作手段19に基づいて治療の制御を行う。この場合、在不在判定手段14の判定結果が在であれば随意操作手段19によらずに治療を開始し、不在の判定結果であれば随意操作手段19によらずに治療を終了していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の治療器制御装置では次のような課題があった。すなわち、治療の開始、終了の制御は出来るが、治療しようとする対象部位が真に治療の必要性があるかどうか不明瞭な場合があり、また、治療した時の生体の生理状態をフィードバックし治療の効果によって治療器を制御することは出来なかった。
【0004】
本発明の第1の目的は、治療を受ける人体の治療器との接触面の振動を検知して、接触部が人体のどの部位かを判定して、判定結果に応じて治療器の制御を行い、同時に治療による生理状態の変化をフィードバックすることのできる治療器制御装置を提供することにある。
【0005】
第2の目的は、治療中に人体の位置が変化しても、その変化時を検知し、人体位置の変化に追随して治療も変化させるという制御のできる治療器制御装置を提供することにある。
【0006】
第3の目的は、人体検知手段を振動検知手段とすることで、治療器の人体支持部にくみこんで、治療器制御装置を提供することにある。
【0007】
第4の目的は、人体検知手段を振動検知手段として人体の振動に基づいて身体部位の判定を行うための判定方法を提供することにある。
【0008】
第5の目的は、振動検知手段を、生体情報検知手段に兼用して、治療による生理状態の変化を、生体の振動信号の周期性の変化をとおして判定する判定方法を提供することにある。
【0009】
第6の目的は、振動検知手段を、体動検知手段に兼用して、人体の体動を振動を検知することから判定する判定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の目的を達成するために、治療を受ける人体の治療器との接触面において、人体より生じる複数の振動成分を含む信号を検知する人体検知手段と、前記人体検知手段の複数の振動成分を心拍成分と呼吸成分とに分離した出力をもとに治療を受ける人体の部位を特定する部位特定手段と、人体の治療部位の心拍数を生体情報として検知してその周期性の有無を判定する生体情報検知手段と、前記生体情報検知手段の出力に基づいて治療部位の生理状態を判定する生理状態判定手段と、前記部位特定手段の特定結果と前記生理状態判定手段の判定結果に基づいて治療器を制御する制御手段とを備えたものである。
【0011】
第2の目的を達成するために、制御手段は、治療を受ける人体の体動を検知する体動検知手段を備えたものである。
【0012】
第3の目的を達成するために、人体検知手段は、治療器の人体支持部に配設された圧電素子を有する振動検知手段と、前記振動検知手段の出力に基づき複数の周波数帯成分ごとのパワー値を算出する振動解析手段を備えたものである。
【0013】
第4の目的を達成するために、振動解析手段は、心拍信号の周波数帯の振動成分を抽出する第1の抽出手段と、呼吸信号の周波数帯の振動成分を抽出する第2の抽出手段と、前記第1の抽出手段と前記第2の抽出手段の出力結果を比較する演算手段とからなり、前記演算手段の出力に基づいて人体部位を特定するようにしたものである。
【0014】
第5の目的を達成するために、生体情報検知手段は、人体検知手段の振動検知手段を兼用して心拍を検出し、前記心拍の周期性を解析して周期の安定または不安定を出力する周期性解析手段とからなるものである。
【0015】
第6の目的を達成するために、体動検知手段は、人体検知手段の振動検知手段を兼用し、前記振動検知手段の出力を積分する積分手段を有し、前記積分手段の出力を予め設定された閾値と比較して体動の有無を判定するものである。
【0016】
【作用】
治療を受けようとして治療器に着くと、人体検知手段が人体の治療器との接触面において人体よりより生じる複数の振動成分を含む信号を検出し、人体検出手段の複数の振動成分を心拍成分と呼吸成分とに分離した出力より、人体のどの部位が治療部位にあたるのかを部位特定手段が特定し、制御手段は特定された人体部位に対してどの様な治療を行うか制御する。また、生体情報検知手段によって、治療部位の心拍数の周期性の有無を判定し、生理状態判定手段によって状態の変化を制御手段へフィードバックし、制御手段は、生理状態判定手段の判定結果に基づいて治療の継続、継続中止などの治療器制御を行う。
【0017】
人が体動を行い体動検知手段が体動を検知すると、人体の位置がずれるおそれが大きいので、体動検知手段では制御手段へ体動信号を送出し、制御手段は、再度部位特定手段の特定を行うように治療器を制御する。
【0018】
治療器の人体支持部に人体検知手段としての振動検知手段を配設し、治療器に着いた人体の微小な身体振動を検知し、この出力信号に基づき複数の周波数帯成分ごとのパワー値を算出する振動検知手段を備えて、人体の部位を特定する。
【0019】
振動解析手段は心拍信号の周波数帯の振動成分を抽出する第1の抽出手段と、呼吸信号の周波数帯の振動成分を抽出する第2の抽出手段を設けており、演算手段において前記第1の抽出手段と第2の抽出手段の出力結果に基づいて、人体部位を特定するように部位特定手段へ比較結果を送出する。
【0020】
人体検知手段と兼用して、振動検知手段を生体情報検知手段としても用いて心拍を検出し、人体の微小振動を検知し、周期性解析手段を用いて心拍の周期的な生体信号から、生理状態を判定する情報とする。
【0021】
人体検知手段と兼用して、振動検知手段を体動検知手段として用いて、人体の寝返りなどの大きな振動を検知し、積分手段によって振動信号を積分して、前記積分手段の出力を予め設定された閾値と比較して体動の有無を判定して体動が生じたことを判定する。
【0022】
【実施例】
以下本発明の第1の実施例を説明する。図1に本発明の第1の実施例のブロック図を、図2には同装置の外観図を示す。図1において、1は電位治療ベッド、2は振動検知手段である。この振動検知手段2は人体検知手段4と生体情報検知手段5と体動検知手段6とを兼用している。ここではテープ状または同軸ケーブル状に整形された圧電素子からなる。これがここでは、電位治療ベッドの人体支持部となるマットレス3の表布裏面に蛇行させて配設してある。人体検知手段4は、振動検知手段2と振動解析手段7は第1の抽出手段としての第1のフィルター8、第2の抽出手段としてのフィルター9、演算手段10からなる。11は部位特定手段で、12は制御手段である。生体情報検知手段5は振動検知手段2と周期性解析手段13を備えており、14は生理状態判定手段である。体動検知手段6は振動検知手段2と積分手段15を備えている。16は信号処理部と制御部を内蔵した制御ユニットである。
【0023】
上記構成による作用を以下に示す。ここで振動検知手段2として用いた圧電素子は、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の高分子圧電材料を薄膜状にし両面に可とう性の電極膜を付着させテープ状、または同軸状に成形されたものである。これは、一枚の布に縫い込んであり、マットレス3の層構造の一番上部のカバー下に配設されている。外見から、また、触感によっても、振動検知手段2が配設されていることは使用者には認識されない構造となっている。
【0024】
次に、この振動検知手段2によって検知された信号について説明する。人が電位治療ベッド1上に横たわると入床時の体動や寝返り、心臓の拍動や呼吸による身体の細かな体動等によって生じた振動で圧電素子が変形をうけ圧電効果により電圧が発生し、信号を出力する。ここで検知された振動信号は、まず人体検知手段4の振動解析手段7に送られ、第1のフィルター8、第2のフィルター9によって、各々心拍信号成分と呼吸信号成分に分離される。分離された各成分は演算手段10へ送られ、FFTにより各成分毎のパワー値を算出され、「心拍成分Phr/呼吸成分Presp」のパワー比を演算する。演算結果のパワー値は、部位特定手段11へ送られる。部位特定手段11では次のような部位特定のための判定式11−(1)、(2)、(3)をもち、この判定式より、人体検知手段4が検知したのが人体のどの部位にあたるのかを特定する。すなわち、人体部位別に心拍信号成分と、呼吸信号成分の出力比率が異なることを原理として用いている。
【0025】
図3をもちいて説明する。図3の(a)は心拍成分、(b)は呼吸成分を抽出した後の演算手段によって算出されたパワー値である。縦軸がパワー値,横軸に周波数を示す。(1)は胸部、(2)は腰部、(3)は足部より検出された振動信号によるものとする。例えば、人体の胸部からは、呼吸活動による肺や横隔膜の運動による影響を大きくうけた振動信号が検出可能であるので、図3の(1)−(b)のように大きなパワー値が得られる場合と、(3)−(b)のように小さなパワー値しか得られない場合もある。心拍成分は血液の循環系の運動によって発生する振動であり全身的に検出可能であるので、図3の(a)のように比較的全身からある程度のパワー値は得られる。このことより、次の判定式を用いて部位判定をおこなう。
【0026】
判定式11−(1) Phr/Presp<0.5→胸部
11−(2) 0.5<Phr/Presp<1.5→腰部
11−(3) 1.5<Phr/Presp →足部部位特定手段11によって部位を特定すると、制御手段12では部位別の適切な治療方法が記録されており、治療器へ治療方法に関する制御信号SIGを出力する。
【0027】
また、部位毎に検出される各成分のパワー値の絶対値が異なることに注目した判定式を用いてもよい。演算手段10で「呼吸成分の周波数のパワー値+心拍成分の周波数のパワ
ー値」を算出し、次のような状態判定を行う。例えば、演算結果が予め設定された設定値よりも小さければ、振動検知手段の配設された人体接触部に生体信号がなく、「実際には治療器の人体接触部に人体が接触していない」ということも判定できる。よって、この時、制御手段12では、治療器の動作を停止するという制御を行うことが出来る。
【0028】
一方で、生体情報手段5では、振動検知手段2によって検知された振動信号を周期性解析手段13によって周期性解析をおこなう。周期性解析結果は生理状態判定手段14に送られ、0.5〜2Hzの範囲でピーク周波数を検出し心拍数として算出し、心拍が安定したかどうか、早すぎたり遅すぎたりしないかを判定する。また、一定時間内にはっきりとした周期性が認められない場合は不整脈として解析する。生理状態判定手段14では治療開始からの判定結果の経過を出力し、制御手段12はその経過に基づいて治療の継続、中止を制御する。
【0029】
また、その一方で、体動検知手段6では、振動検知手段2が検知した信号を積分手段15によって積分し、予め設定された閾値と比較し、閾値以上の積分値が算出されると体動として制御手段12へ信号を出力する。就寝者が治療中に寝返りなどの体動を起こしたとする。図3に示すように、振動検知手段2で振動を検知して出力する電圧は図3の上図のようになり、そのとき積分手段15によって出力される積分値は、安静時は小さいが、体動時では体動の大きさに応じて大きくなる。姿勢変化を生じるような大きな体動が起こると閾値以上の積分値が算出される。判定結果は制御手段12へ送られ、判定結果が体動であれば制御手段12ではそれまでの制御設定をリセットし、再度部位特定手段11の特定結果を参照して治療器の制御を行う。例えば、体動の生起によってそれまでは部位判定が腰部であり、制御手段12から腰部治療にふさわしい治療制御を行っていたが、体動判定手段6で、体動と判定され、治療器の制御設定がリセットされたとする。部位特定手段11によって部位の特定が行われ、結果が足部であると出力される。制御手段12では、足部にあわせて治療方法に変更するよう制御したり、この治療器においては足部は治療しない設定であれば治療を中止するというように治療器を制御する。
【0030】
上記作用により、次のような効果が得られる。治療器上の人体の部位を特定して治療方法を制御するので、部位毎に最適な治療方法を用いることができる。同時に生理状態の変化をフィードバックすることができるので治療の効果に応じた治療器の制御を行うことができる。
【0031】
また、体動が生じたことがわかり、姿勢変化をとらえて姿勢変化後には変化後にあわせた治療を行うことができるので、治療中の人は姿勢を規制されることなく自由な姿勢で治療を受けられるし、治療の精度も向上する。
【0032】
また、人体検知手段4に振動検知手段2を用いることで、治療器の人体支持部に取り付けることが出来、外観的にも従来のものと変わりなく、使用者に違和感を与えることなく使用されるような構成ができる。
【0033】
また、振動解析手段7は心拍成分と呼吸成分を抽出できるような構成なので、人体部位特定手段11は人体の胸部、腰部、足部を判別し特定することができる。
【0034】
また、生体情報検知手段5に振動解析手段2を兼用し、周期性解析手段13を設けることによって、人体検知手段4と信号検出部を共有し、簡易な構成で低コストで同装置を実現することができる。また生体情報のうち周期性のあるもの、もしくは無いものについて、この実施例においては心拍数であるが、生理状態の変化を知ることができる。
【0035】
また、体動検知手段6に振動解析手段2を兼用し、積分手段15を設けることによって
、人体検知手段4と信号検出部を共有し、簡易な構成で低コストで同装置を実現することができる。
【0036】
以上説明したように、本発明の実施例の治療器制御装置は、治療器上の人体の部位を特定して治療方法を制御するので、部位毎に最適な治療方法を用いることができる。同時に生理状態の変化をフィードバックすることができるので治療の効果に応じた治療器の制御を行い治療効果を向上させることができる。
【0037】
また、姿勢変化をとらえて姿勢変化後には変化後にあわせた治療を行うことができるので、治療中の人は長時間にわたる治療の間にも姿勢を規制されることなく自由な姿勢で治療が受けられ、治療効果も向上する。
【0038】
また、人体検知手段に振動検知手段を用いることで、治療器の人体支持部に取り付けることが出来、外観的にも従来のものと変わりなく、使用者に違和感を与えることなく使用できる。
【0039】
また、振動解析手段は心拍成分と呼吸成分を抽出できるような構成なので、人体の部位によって異なる振動発生特性に基づいて、人体部位特定手段は検知された信号のパターンから人体の部位を特定することができる。
【0040】
また、生体情報検知手段に振動解析手段を兼用し、周期性解析手段を設けることによって、人体検知手段と信号検出部を共有し、簡易な構成で低コストで同装置を実現することができ、したがって生体情報のうち周期性のあるもの、もしくは無いものについて、生理状態の変化を知ることができる。
【0041】
また、体動検知手段に振動解析手段を兼用し、積分手段を設けることによって、人体検知手段と信号検出部を共有し、簡易な構成で低コストで同装置を実現することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の治療器制御装置は、治療器と人体の接触部の振動を検出して治療器上の人体の部位を特定して治療方法を制御するので、部位毎に最適な治療方法を用いることができる。同時に生理状態の変化をフィードバックすることができるので治療の効果に応じた治療器の制御を行い治療効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の治療器制御装置のブロック図
【図2】 同装置の様子を示す平面図
【図3】 同装置の演算手段による演算出力の特性図
【図4】 従来の治療器制御装置のブロック図
【符号の説明】
2 振動検知手段
4 人体検知手段
5 生体情報検知手段
6 体動検知手段
7 振動解析手段
8 第1の抽出手段
9 第2の抽出手段
10 演算手段
11 部位特定手段
12 制御手段
13 周期性解析手段
14 生理状態判定手段
15 積分手段
Claims (6)
- 治療を受ける人体の治療器との接触面において、人体より生じる複数の振動成分を含む信号を検知する人体検知手段と、前記人体検知手段の複数の振動成分を心拍成分と呼吸成分とに分離した出力をもとに治療を受ける人体の部位を特定する部位特定手段と、人体の治療部位の心拍数を生体情報として検知してその周期性の有無を判定する生体情報検知手段と、前記生体情報検知手段の出力に基づいて治療部位の生理状態を判定する生理状態判定手段と、前記部位特定手段の特定結果と前記生理状態判定手段の判定結果に応じて治療器を制御する制御手段を備えた治療器制御装置。
- 制御手段は、治療を受ける人体の体動を検知する体動検知手段を備えた請求項1記載の治療器制御装置。
- 人体検知手段は、治療器の人体支持部に配設された圧電素子を有する振動検知手段と、前記振動検知手段の出力に基づき複数の周波数帯成分ごとのパワー値を算出する振動解析手段を備えた請求項1又は2記載の治療器制御装置。
- 振動解析手段は、心拍信号の周波数帯の振動成分を抽出する第1の抽出手段と、呼吸信号の周波数帯の振動成分を抽出する第2の抽出手段と、前記第1の抽出手段と前記第2の抽出手段の出力結果を比較する演算手段とからなり、前記演算手段の出力に基づいて人体部位を特定するようにした請求項3記載の治療器制御装置。
- 生体情報検知手段は、人体検知手段の振動検知手段を兼用して心拍を検出し、前記心拍の周期性を解析して周期の安定または不安定を解析する周期性解析手段とからなる請求項1から4のいずれか1項記載の治療器制御装置。
- 体動検知手段は、人体検知手段の振動検知手段を兼用し、前記振動検知手段の出力を積分する積分手段を有し、前記積分手段の出力を予め設定された閾値と比較して体動の有無を判定する請求項2から5のいずれか1項記載の治療器制御装置。
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