JP3849112B2 - 獣毛繊維製品および獣皮革製品用防縮処理剤並びに防縮処理方法。 - Google Patents
獣毛繊維製品および獣皮革製品用防縮処理剤並びに防縮処理方法。 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、羊毛、獣毛等から作られた繊維製品や毛皮等(以下、獣毛製品等という)を水洗、染色等の水処理に際し、獣毛製品等が変形したり硬化したりするのを防止する処理剤および該処理剤を用いた処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、獣毛製品等の水洗濯等の水処理を行うと、変形(収縮や伸長)、外観変化(フェルト化、クリンプ化、毛羽立ち)、柔軟性変化(硬化、風合い)が生じるためドライクリーニングがなされてきた。または、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのようなノニオン系界面活性剤を主成分とする洗剤を用い、ぬるま湯中で獣毛製品等を押し洗いを行っていた。しかしながら、該洗剤を用いた洗浄は、ぬるま湯中で押し洗いを行っても収縮や硬化が起こるという問題があった。特に洗剤溶液中に獣毛製品等を長時間浸漬しておくと収縮が激しくなってしまうものであった。
【0003】
そこで獣毛製品等の洗浄や染色等の水処理に対して、素材から収縮を防止する手段が講じられてきた。獣毛製品等の収縮防止手段としては、酸化法、柔軟法、樹脂法、等がある。
【0004】
酸化法とは、獣毛製品等の繊維の表面に存在するクチクル(スケール)を酵素や塩素で処理するものである。
【0005】
柔軟化法とは、獣毛製品等を湿潤時に柔軟化させて繊維同士の絡み合いを防止するもので、Dylan FTC法、プロテイン法、等がある。
【0006】
樹脂法とは、獣毛製品等の繊維同士を樹脂で接着することにより、洗濯中に繊維の移動を防止したり、スケールを樹脂で被覆して繊維同士の絡み合いを防止したりするもので、IWSの塩素化/樹脂法、クロイ樹脂法、シロランBAP法、DC−109法等がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで酸化法では、クチクル(スケール)を除去してしまうため、風合いが変化し、繊維がほつれ易いという問題があった。また柔軟法では、獣毛製品等の繊維が滑りやすくなって、繊維がほつれ易くなる欠点があった。さらに樹脂法では、獣毛製品等が硬化して風合いが低下し、一度収縮してフェルト化したものは、元の寸法まで復元できなかった。
【0008】
本発明者は、先に特許第2525507号、特許第2561752号、特許第2639790号、特許2568329号、特開平7−11584号において、繊維質物の処理剤を提供した。しかしこれらの処理剤は、長時間の激しい水中での攪拌や揉み洗い等の激しい条件下ではクリンプ化、フェルト化が早く進行してしまうものであった。また特願平9−341935号では獣毛製品等の防縮性を持続する力が弱かった。本発明は、従来の水処理における獣毛製品等の収縮や硬化等を防止する処理剤および処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、獣毛繊維の内部への水の侵入とクチクル(スケール)の立ち上がりを遅らせることにより、クリンプ化とフェルト化が遅くなることを見いだし本発明を完成させた。
【0010】
本発明の第1発明は、防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族 イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、
D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(ただしアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮性成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物5〜100重量%
を含有してなる固体状または液体状の獣毛製品等用防縮処理剤である。
【0011】
また、本発明の第2発明は、防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、
D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮性成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族化合物5〜100重量%
を含有してなる固体状または液体状の獣毛製品等用防縮処理剤中に、獣毛製品等を一定時間浸漬することにより、獣毛製品等のフェルト化を遅延させること
を特徴とする獣毛製品等の防縮処理方法である。
【0012】
本発明の第3発明は、防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、
D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数が6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物5〜100重量%、
H成分:ヒドロキシアルキルホスフィン50〜300重量%
を含有してなる固体状または液体状の
獣毛製品等用防縮処理剤である。
【0013】
本発明の第4発明は、防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数が6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物5〜100重量%、
H成分:ヒドロキシアルキルホスフィン50〜300重量%
を含有してなる固体状または液体状の獣毛製品等用防縮処理剤中に、獣毛製品等を一定時間浸漬し、付着させることにより獣毛製品等のピリング発生の減少とフェルト化を遅延させること
を特徴とする獣毛製品等の防縮処理方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】
A成分の添加量は5〜80重量%であり、好ましくは8〜70重量%である。A成分が5重量%未満では水洗後の獣毛製品等の防縮効果が現れず、しかるに80重量%よりも多く添加してもそれ以上の効果が期待できない。
【0015】
B成分の添加量は、0.1〜20重量%であり、好ましくは0.2〜15重量%である。B成分が0.1重量%未満では、やはり水洗後の獣毛製品等の防縮効果が現れず、しかるに20重量%を超えると液が増粘して使いにくくなってしまう。
【0016】
C成分の添加量は、5〜94.7重量%であり、好ましくは10〜70重量%である。C成分が5重量%未満では、水洗後の獣毛製品等の防縮効果が現れず、しかるに94.7量%を超えても格別の効果が現れない。
【0017】
D成分の添加量は、0.1〜7重量%であり、好ましくは0.2〜5重量%である。D成分が0.1重量%未満では、水洗後の獣毛製品等の防縮効果が現れず、しかるに7重量%を超えると、やはり液の安定性が悪くなって、風合いが低下するようになる。
【0018】
E成分の添加量は、0.1〜20重量%であり、E成分が0.1重量%未満では、液の安定性が悪く、かつ繊維に対する浸透作用が現れない。しかるに20重量%よりも多く添加しても添加しただけの効果が期待できない。
【0019】
本発明では、上記A、B、C、D、E成分100重量%に対してF成分を20〜200重量%、好ましくは30〜200重量%含有させたものであり、F成分が20重量%未満では獣毛製品等のフェルト化に伴う硬化、収縮を遅延させる防縮効果が現れず、しかるに200重量%を超えても、それ以上の効果は現れない。
【0020】
上記防縮成分は、A成分として2〜6官能性、好ましくは2〜4官能性、最も好ましくは3官能性のポリアルキレンオキシドポリオールを含有する。このようなポリアルキレンオキシドポリオールの分子量は、好ましくは600〜10,000、より好ましくは2,000〜6,000である。ポリアルキレンオキシドポリオールの原料であるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−または2−3ブチレンオキシド等やそれらの二種以上の組合せもでもよい。
【0021】
またポリアルキレンポリオールの原料であるポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリントリオール、C8〜C24脂肪族トリオール、C9〜C24脂肪族不飽和多価アルコールなどを例示できる。
【0022】
B成分としては、2〜6官能性、好ましくは2〜4官能性、最も好ましくは3官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートまたは芳香族イソシアネートを含有できる。上記B成分は、脂肪族イソシアネートまたは芳香族イソシアネートを大過剰量の2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールと反応させ、末端にイソシアネート基をポリオールで保護することによって得ることができる。
【0023】
上記脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートとしては、水添キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、モノまたはポリ−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、キシレンジイソシアネート等を挙げることができる。なかでもポリヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートが好ましい。一方、2〜6官能性のポリアルキレンオキシドポリオールとしてはA成分として前記したポリオールが用いられる。
【0024】
C成分の水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンとしては、▲1▼水溶性ポリウレタン(非反応型)、▲2▼水分散型ポリウレタン(非反応型、強制乳化型)、▲3▼水分散型ポリウレタン(非反応型、自己乳化型)、▲4▼反応型水溶性または水分散性ポリウレタン(強制乳化型、自己乳化型)が用いられる。
【0025】
これら▲1▼〜▲4▼のポリウレタンの中でも▲1▼の水溶性ポリウレタン(非反応型)および▲3▼の水分散型ポリウレタン(非反応型、自己乳化型)が本発明において好適である。表1は上記▲1▼〜▲4▼のポリウレタンの樹脂物性である。
【0026】
上記▲1▼〜▲4▼のポリウレタンは、対象物の用途に応じて、その物性が表1に示す範囲のものであれば、いずれのものでもよく、使用目的に応じて適用させることができる。
【0027】
【表1】
【0028】
表1において、硬度はJIS−K−7215に規定するDデュロメーターを用いて測定した。また100%モジュラスおよび伸長率は、0.3mmの膜を作製し、温度23℃にて測定した。測定方法は、JIS−K−6301に準拠した。
【0029】
かかる水溶性ポリウレタンまたは水分散性ポリウレタンの好ましい配合量は5〜94.7重量%、より好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは15〜60重量%である。その配合量が多くなると、本発明の処理剤で処理後の繊維を繰り返し水処理や水洗濯を行っても収縮を防止する。その量が94.7重量%を超えて多くなると獣毛製品等の風合いが変化するので好ましくない。また5重量%未満では寸法の安定性が現れない。これらの水溶性ポリウレタンまたは水分散性ポリウレタンは二種以上を併用することができる。
【0030】
D成分の2〜4価金属塩としては、無機酸もしくは有機酸の金属塩であり、好ましくは3〜4価の金属塩、より好ましくは3価の金属塩である。具体的には銅塩、亜鉛塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、等の2価の金属塩や、アルミニウム塩、クロム塩、鉄塩、ランタン塩、セリウム塩、等の3価金属塩や、ジルコニウム塩、硅素塩、等の4価金属塩を挙げることができる。アルミニウム塩としては、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、硝酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、弗化アルミニウム、塩化アルミニウム、蓚酸アルミニウム、乳酸アルミニウム等、ジルコニウム塩としては硫酸ジルコニウムなどを例示できる。中でも硫酸アルミニウムが好適であり、他の金属塩との併用もまた好適である。
【0031】
E成分の界面活性剤(ただしアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤を除く)はノニオン系界面活性剤が好ましく、またノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤の併用、またはノニオン系界面活性剤とカチオン系界面活性剤の併用が好ましく、両性界面活性剤も使用される。
【0032】
ノニオン系界面活性剤としては、アルキルフェノールのエチレンオキシド付加物が好ましい。平均炭素数6〜12アルキル基を有し、1〜20モルのエチレンオキサイドを付加したポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルフェニールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、アルキル基の炭素数6未満の脂肪酸(モノ)ジアルキルアミドまたはアルキルアミン、植物脂肪酸エステル、アルキルサッカロイド、脂肪酸グリセリンモノエステル、平均炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を有し、1〜20モルエチレンオキサイドを付加したポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテル、等を例示できる。
【0033】
またアニオン性界面活性剤としては、下記のものを挙げることができる。
(1)高級脂肪酸のアルカリ金属塩(石鹸)
(2)平均炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を有し、1分子内に平均0.5〜8モルのエチレンオキサイドを付加したアルキル基またはアルケニル硫酸塩
(3)平均炭素数10〜16のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩
(4)平均炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を有するアルキルまたはアルケニル硫酸塩
(5)平均10〜20の炭素原子を1分子内に有するオレフィンスルフォン酸塩(6)平均10〜20の炭素原子を1分子中に有するアルカンスルフォン酸塩
(7)スルホサクネートナトリウム塩
(8)エーテルカルボン酸塩
(9)高級アルコールのエトキシレート
(10)高級アルコールのサルフェート
(11)モノアルキルホスフェート
(12)アルキルポリグリコシド
等を例示できる。
【0034】
カチオン性界面活性剤としては
(1)脂肪族1級、2級、3級アミン塩および脂肪族4級アンモニウム
(2)芳香族4級アンモニウム塩
(3)複素環4級アンモニウム塩
(4)塩化ベンゼトニウム
(5)ピリヂニウム塩
(6)イミダゾリニウム塩
等を例示できる。
【0035】
また両性界面活性剤としては
(1)アルキルベタイン型
(2)アミドベタイン型
等である。
【0036】
上記のノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤および両性界面活性剤の各々は、2種以上を併用しても良い。
【0037】
F成分のアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ステアリル酸モノ(ジ)エタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアミノオキサイド等を例示できる。中でも水溶性のラウリン酸ジエタールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等のノニオン系界面活性剤が好ましい。
【0038】
F成分のアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤としては、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロルエチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム(Rは主にラウリル基)、等の第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤等を例示できる。
【0039】
またF成分のアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ラウロイル−N’ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等の両性界面活性剤等を例示できる。
【0040】
F成分としては、上記のポリアミド系カチオン界面活性剤、非イオン・カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等を例示できる。これらの界面活性剤の種類を変えることによって、処理後の防縮性、風合い(柔軟性、毛羽立ち性、ぬめり性、手触り性等)に変化を与えることができる。なかでもヤシ油脂肪酸、ラノリン脂肪酸等の天然脂肪酸をアルキル基に有する含窒素型界面活性剤が望ましい。これらの界面活性剤は二種以上を併用してもよい。
【0041】
G成分の脂肪族アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、パラアセトアルデヒド、メタアセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、ヒドロキシブチルアルデヒド、グルタルアルデヒド、クロトンアルデヒド、マーガルアルデヒド、等を例示できる。
【0042】
G成分の芳香族アルデヒド化合物としては、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、フォルムアルデヒド、桂皮アルデヒド、等を例示できる。
【0043】
G成分のアルデヒド化合物としては、グルタルアルデヒド、変色性の少ない水溶性脂肪族アルデヒドが望ましい。
【0044】
A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%から成る該防縮性成分100重量%に対し、G成分(脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物)の添加量は5.0〜100重量%である。この添加量が5.0重量%未満と少なくては、防縮性の付加持続効果が現れない。また100重量%よりも多くても格別、防縮性の向上が見られない。望ましいG成分の添加量は20〜70重量%である。これらのアルデヒド化合物は二種以上を併用してもよい。
【0045】
A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%から成る該防縮性成分100重量%に対し、 F成分20〜200重量%、G成分5〜100重量%からなる獣毛製品等防縮処理剤に対して、更にH成分:ヒドロキシアルキルホスフィンを50〜300重量%添加して還元処理することにより獣毛製品等に防縮性を阻害せずに抗ピリング性を付与することができる。この添加量はA成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%から成る該防縮性成分100重量%に対し、ヒドロキシアルキルホスフィンの添加量は50〜300重量%である。この添加量が50重量%未満では抗ピリング効果が顕著に現れず、しかるに300重量%を超えても格別の効果がないばかりでなく、高価となって風合いも低下する。また予め亜硫酸ナトリウム等により毛に対し還元処理を行うことにより、抗ピリング効果が一層向上する。
【0046】
本発明に使用されるH成分:ヒドロキシアルキルホスフィンとしては、例えば、ジメチルヒドロキシメチルホスフィン、ジメチルヒドロキシエチルホスフィン、ジエチルヒドロキシプロピルホスフィン、トリスヒドロキシメチルホスフィン、トリスヒドロキシエチルホスフィン、トリスヒドロキシプロピルホスフィン、トリスヒドロキシブチルホスフィン、トリスヒドロキシペンチルホスフィン、トリスヒドロキシヘキシルホスフィン、トリスヒドロキシオクチルホスフィン、エチルビス(ヒドロキシエチル)ホスフィン、エチルビス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン等を例示できる。中でもトリスヒドロキシプロピルホスフィンが好ましい。
【0047】
またヒドロキシアルキルホスフィン誘導体としては、例えばアルキレンオキサイド付加物を使用することもできる。ヒドロキシアルキルホスフィンのアルキレンオキサイド付加物の付加モル数としては1〜7範囲のものが例示できる。上記ヒドロキシアルキルホスフィン並びにその誘導体は二種以上を併用することもできる。
【0048】
【作用】
本発明の処理剤によって獣毛製品等の水処理、水洗濯時のクリンプ化やフェルト化を遅延させて繊維の防縮性を付与させる作用は、以下の通りと推測される。獣毛製品等の繊維は本体を構成する紡錘形の皮質細胞(コルテックス細胞:CX)の集積と、これを保護的に取り巻く扁平な鱗片状表皮細胞(クチル細胞:CU)の重積からなるケラチン化体を主成分とする。
【0049】
皮質細胞は、架橋密度に差があるオルソコルテックとパラコルテックスの2組の張り合わせ構造をとり、バイメタル性を有し、吸湿により伸長性が異なるため、毛は弧を描いて、縮れて捲縮(クリンプ)し、湿度に応じてクリンプは伸縮現象を起こし、独特のバルキー性(嵩高性)の源となっている。
【0050】
表皮細胞(クチクル・スケール)は、親水性を示す毛本体のコルテックス側が膨潤し易いエンドクチルからエキソクチルを経て最外層の膨潤し難く、揆水性を示すエピクチル成分がバイメタル状に張り合わせられた薄膜状の袋状の細胞からなり、酸またはアルカリ等の水溶液の作用によりスケールエッジが立ち上がり、導水性を有する細胞間充填物を通じて水の浸透を図り、繊維同士が絡まり易くなって、所謂フェルト化現象を生じ、繊維束、編織物は不可逆的に縮んでいく。
【0051】
細胞間接合領域:コルテックス細胞とクチクル細胞の各々の間には、細胞膜錯合体(Cell Menbran Complex:CMC)が細胞間接合物質として存在する。CM Cは疎水性、難水溶性、耐酵性素を有する成分が親水性を有する成分を保護し、全体が安定化している。最内層のクチクルを構成するエンドクチクルとCMCは直接連結し、キャナルが形成され、コルテックス内成分と連結していることで導水管機能を発現する。水の侵入によりオルソコルテックスとパラコルテックスは伸長率の差によりクリンプを生じる。
【0052】
アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤である高級脂肪酸ジアルカノールアミド等F成分とG成分の脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物をA成分+B成分+C成分+D成分+E成分から構成される繊維の防縮性成分に添加して、獣毛、羊毛繊維を処理するとクチクルとクチクルの間に存在するCMCのアミノ酸残基に付着し、処理剤中のアルキル基部分が疎水性を示すため、毛の内部への水の侵入を阻害してクチクルの立ち上がりを抑制し、クリンプ化とフェルト化を遅延させているものと推測される。
【0053】
またトリスヒドロキシプロピルホスフィン、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、酢酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム等の水溶液をPH12以下として毛を予め還元処理しておくか、または硫酸、塩酸、モノオキシフタル酸、モノ過硫酸等の水溶液により酸化処理しておくか、または前記の多価金属塩溶液を上記の液に加えて処理すると一層、毛のクリンプ化やフェルト化が遅延できる。このことはクチクルの最外層にあるエピクチクルの疎水性を若干でも酸化還元して親水化させ、前記処理剤の組成成分の付着性を向上させて毛を柔軟にしてクチクルの立ち上がりを抑制し、毛の内部への水の侵入を阻害することによりクリンプ化とフェルト化を遅延させているものと推測される。またレーヨン等の再生繊維布にも防縮効果の発現が促進される。
【0054】
D成分である2〜4価の金属塩もアミノ酸残基またはケラチン部分との結合を高める機能を有するためにクリンプ化とフェルト化を遅延させているものと推測される。硫酸アルミニウム6重量%水溶液に処理布を浸漬させた場合にもフェルト化の遅延効果が見られる。
【0055】
A成分+B成分+C成分+D成分+E成分からなる防縮性成分は柔軟で弾力性を有し、獣毛、羊毛等に付着させた後では、丁度糊付けしたような形態を呈し、力を加えると容易に伸長、収縮するが、力が加わらなくなると元の寸法に復元して寸法の安定化が図られる。防縮性成分は、柔軟であるため風合いの変化が少なく、むしろ向上する場合が多い。また防縮性成分は、熱可塑性を有するためスチームの噴霧やアイロン掛け等の加熱によって塑性変形させた後、常温まで冷却することにより、希望の形状、寸法にセットすることができ、さらに水に不溶性となるため、水中に浸漬処理しても繊維から脱落せず、繰り返しの水処理、水洗濯に耐えられるようになる。しかも該防縮性成分は絹、木綿、麻等の天然繊維、並びに該天然繊維を主体とした繊維製品に防縮性を与えることもできるものである。
【0056】
また再生繊維、特にレーヨンおよびレーヨンと他の繊維との混紡による繊維質物、並びに獣毛、羊毛および獣毛、羊毛と他の天然繊維または化学繊維との混紡によって作られた撚糸では、水中に浸漬すると緩和応力が働き収縮する。このため強撚糸を用いた織物、編物は、水処理、水洗濯を行うと、収縮・変形し、取り扱いが困難であった。これらの繊維物質も本発明の処理剤の希釈水溶液中に浸漬し、応力緩和を行った後に、湿潤状態で伸長しながら乾燥させることにより収縮を大幅に低下させて製品化することができる。これは本処理剤の糊付け効果による防縮性による。
【0057】
これらA〜E成分とF成分のアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤およびG成分の脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物の各成分は次の通りに配合される。まずA成分である2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールとB成分である脂肪族ポリイソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートおよびE成分である界面活性剤の所定量を配合して、温度60〜85℃で所定時間攪拌し、これにD成分である2〜4価の金属塩水溶液を加える。次にF成分であるアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤並びにG成分の脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物を加える。次いでC成分である水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンエネマルジョンを加えて所定の時間攪拌することによって得られる。またC成分F成分は添加せずにおき、使用時に用途目的に応じたモジュラスの物を加えることもできる。またC成分・F成分・G成分は、上記A〜E成分からなる防縮性付与成分の希釈水溶液に加えることもできる。更にPH調整剤、抗菌剤、着色剤、香料、消泡剤等の補助成分を適宜の量で含有させることができる。
【0058】
次に本発明の処理剤を用いた獣毛製品等の処理方法について説明する。羊毛等の獣毛類の毛、毛糸、織物、編物、不織布並びに毛皮の重量当たり、本処理剤の各成分をowfで必要量添加して水に希釈し、浴比3〜60倍の処理液として使用する。この処理液中に被処理繊維を投入し、必要時間浸漬し、必要に応じ水による濯ぎ洗いを2分間×1〜2回行って脱液する。繊維が潤湿状態にある時に所定寸法に満たない場合は、所定寸法に引っ張って乾燥する。乾燥後に本処理剤の防縮成分が繊維に強固に接着し糊付けになる。乾燥後はセットされ、寸法が安定化する。繊維の適正温度でアイロン掛けを行い、シワや伸縮している部分を修正仕上げする。なお、酸処理または還元処理する場合は、防縮処理または処理液中に酸または還元剤を規定量添加して処理する。ただし、予め多価金属塩処理や酸処理または還元処理された繊維を用いる場合は、酸化剤または還元剤の添加は不要である。なお、ヒドロキシアルキルホスフィンによる還元処理を行うと、耐ピリング性が向上する。
【0059】
処理の順序、縮絨を必要とする編物の場合、始めに編立布に対して、縮絨処理を実施する。その後、還元・酸化処理を行い毛表面にあるクチクル(スケール)部分並びにC、M、C部分にあるジサルファイド結合を開裂し、−S−S−結合を−SH化する。その後、水洗を行い、防縮工程に移る。
【0060】
次いで、防縮処理を実施する。先ず、A〜E成分からなる防縮性成分、F成分、G成分を溶解した溶液中に被処理物を投入し、ゆっくり攪拌して処理を行う。なお風合い調整を必要とする場合は、F成分とG成分の一部を前記処理後に追加して処理を行う。その後、水洗して処理を終了する。
【0061】
本発明の処理剤の防縮性成分は、微少な含水ゲルまたはミセル状で水中に分散している。浸液中または濡れた段階では、一部の防縮成分は繊維に強固に接着するが、一部は単に繊維に付着しているにすぎない。繊維に強固に接着するのは、水分が揮散し、微少なゲルやミセルが破壊されて本発明処理剤の有効成分の一部が析出し、含水膨潤している繊維に接着されてからである。従って、脱水時に強力な遠心脱水を行ったり、絞り過ぎて含水率を20重量%以下にすると、水と一緒に防縮成分が流出し防縮効果の発現が弱い。
【0062】
続いて防縮処理後の繊維の水処理、洗濯方法について説明する。通常、羊毛等の獣毛類の繊維は、ドデシルベンベンスルフォン酸ナトリウム等の衣料用洗剤を加えた水溶液中で手揉み等の激しい摩擦下では10〜60秒間前後でクリンプ化、フェルト化現象が生じる。またポリエチレンアルキルエーテル系のノニオン系界面活性剤を主成分とするドライクリーニング表示のある繊維用毛糸洗い洗剤を使用しても家庭用洗濯機を使用する場合は、3〜5分間洗濯、2〜3分間濯ぎ洗いで水洗濯を終了するように記載されている。
【0063】
本発明処理剤で処理した羊毛等の獣毛類の繊維製品は、前述の衣料用洗剤を加えた液中で手揉み等の激しい摩擦下でも10分間以上の耐性を示し、さらに酸化・還元処理をした場合には、15分間以上の耐性を示す。未処理のブランクでは15秒前後で硬化が始まり、フェルト化が起こる。また処理布は家庭用洗濯機を用い、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム系衣料用洗剤を加えて洗濯しても60分間以上の耐性を示し、防縮性を有する。
【0064】
F成分のアルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤単独使用の効果は次の如くである。ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、アルキル(11,13,15)硫酸トリエタノールアミン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液を用いたが防縮効果は生じなかった。しかしフェルト化の遅延効果は僅か認められ、後述の手揉み等の激しい摩擦下でも45秒前後の耐性を示す。また本発明のA〜E成分及びG成分と併用することによって付着したF成分の炭素数6以上のアルキル基が疎水性を示し、毛の内部への水の侵入を阻害することにより防縮効果が認められたものと思われる。
【0065】
G成分の脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物単独使用の効果は次の如くである。
グルタルアルデヒド、変色性の少ない水溶性脂肪族アルデヒド(独、BASF商品名:Relugan)を用いたが、防縮効果は認められなかった。しかし本発明の A〜E成分と併用することによって効果が認められた。これは処理剤成分との架橋によりA〜FおよびH成分の繊維からの脱落を抑制しているものと推測される。
【0066】
酸化剤、還元剤単独使用による効果は次の如くである。
酸化剤としてモノオキシフタル酸、モノ過硫酸塩をPH3〜4、また還元剤としてメタ硅酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムをPH8〜12の範囲で用いたが、単独では効果が認められなかった。還元剤抗ピリング剤としてトリスヒドロキシプロピルホスフィンを単独で用いた場合には、処理布が硬化し風合い低下を生じるが、処理直後には防縮性は認められる。しかし水洗濯を繰り返すと防縮性の低下がかなり見られた。なおピリング防止効果は、添加量が増すに従い大きくなった。しかし本発明の処理剤と併用することによって風合い改善と防縮性の持続と抗ピリング性の効果が見られた。なおトリスヒドロキシプロピルホスフィンは酵素(プロテアーゼ系)を併用すると使用量を減少しても同様の抗ピリング性を示した。ただし酵素(プロテアーゼ系)だけでは添加量も少なく、抗ピリング性の効果を示さなかった。酵素の添加量を増すと作業工程管理が難しく、且つ高価であり、獣毛繊維の強度を低下させるため、取扱には注意が必要である。これらは獣毛表面の揆水性・疎水性を弱め、繊維表面に存在し付着する量が増し、かつクチクル(スケール)の立ち上がりが少なくなったためと推察される。
【0067】
防縮性処理と洗濯を同時に一液で実施する方法は次の通りである。後述の試験布の洗濯方法を行う際に、本発明の防縮処理剤A〜G成分の規定量を洗剤と同時に注入して洗濯する。なお着用によって収縮した繊維製品は伸長して新品の長さまで復元できるようになる。
【0068】
【実施例】
以下、実施例および比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、この実施例および比較例で行う各種の試験方法は以下の通りである。
【0069】
○繊維の収縮率:JIS−L−1042法、織物の収縮率試験方法に準拠した。
【0070】
○編み物の収縮率:▲1▼JIS−L−1081・1990、メリヤス生地試験方法6.30G法(家庭用電気洗濯機法)に準拠した。
▲2▼JIS−L−1057、織物および編み物のアイロン収縮率試験方法、B−1法(蒸熱アイロン法)に準拠した。
本発明の防縮処理剤による処理、および水洗濯、並びに水洗濯を繰り返した場合の収縮率の計算の基となる処理前および洗濯前の測定区間の長さは、本処理剤で繊維布を処理する前の数値を用いて計算した。収縮率の計算は次式によった。
収縮率=(処理前の測定区間の長さ−処理後の測定区間の長さ)/処理前の測定区間の長さ×100
収縮率がマイナスの場合は伸びを示す。
【0071】
○洗濯試験:JIS−L−0217、繊維製品の取扱に関する表示記号およびその表示方法、別表記号別の試験方法、番号103、105に準拠した。
【0072】
○ピリング試験:JIS−L−1076、織物および編み物のピリング試験方法A法(ICI形試験機を用いる方法)に準拠した。
【0073】
○風合い:未処理品を「変化なし」とした場合の各処理品の手触り等を5段階(低下、やや低下、変化なし、やや向上、向上)で比較した。
【0074】
○手揉み洗い試験
洗剤(花王、アタック標準使用量水30リットルに対し20gの割合)を加えた水溶液中に被洗濯布を投入した後に両手の手中にて被洗濯布を丸め込んだ後に強く圧縮しながら手中で布を回して激しく、早く擦り、揉み洗いを実施した。揉み洗い後、20秒毎に取り出し、クシャクシャになっている布を軽く引っ張り、しわ伸ばしと異形となっている部分を修正した後に縦と横の寸法を測定する。これを繰り返して180秒間の手揉み洗いを実施する。編み物の未処理布では10〜60秒で急激な収縮が通常見られる。収縮の激しい布では40秒後には完全なフェルト化が生じる。編み物の処理布は、60〜80秒後では家庭用電気洗濯機でネット入り弱流洗濯を10回程度繰り返した後の収縮率を略同程度の収縮が見られる。使用する編み物布は10×10(cm)のものを用いた。通常の編み物布では、水中に浸漬すると緩和応力が働き、2〜10%の収縮が生じる。または縦・横(ウエール・コース)で収縮率が異なり変形する。編み物繊維では収縮が縦・横の各々長さ方向で6%未満では、しわ伸ばしのため引っ張ると容易に復元できる。6〜10%の収縮では、少し力を加えた引っ張りを行うと復元できる。10〜19%の収縮では力を加えてひっぱりを行えば略元寸法近くに復元できるが25%を超える収縮が生じた場合にはフェルト化が生じて復元が難しい。この手揉み洗い試験によって短時間に収縮の程度(し易さ)を判定することができる。手揉み試験の結果、収縮率の少ないものについて電気洗濯機洗いを実施して使用薬剤と添加量、並びに耐水洗濯性を定めた。なお伸びが大きい場合は、スチームを吹き付け放置冷却すれば容易に元寸法近くに復元する。
【0075】
試験布の試験に用いた防縮処理剤のA〜E成分を100重量%としたF成分、G成分、H成分:還元剤等の配合比率を表2に示す。
【0076】
【表2】
【0077】
表2の組成成分の明細は以下の通りである。
【0078】
使用したH成分:還元剤、縮絨剤の明細は以下の通りである。
還元剤▲1▼:亜硫酸ナトリウム4部、チオ硫酸ナトリウム2部、炭酸ナトリウム1部の混合物
還元剤▲2▼:トリスヒドロキシプロピルホスフィン(日本化学工業、ピルゴンPP−40)抗ピリング剤
還元剤▲3▼:酵素、O,W,F、0.3%添加(日本化学工業、エンザインWS;主成分プロテアーゼ系)
(注)酵素はトリスヒドロキシプロピルホスフィンの添加量を減少させても抗ピリング性の効果が認められたので用いた。
縮絨剤▲1▼:花王(株)エマール40
縮絨剤▲2▼:三洋化成工業(株)サンデットADX
【0079】
試験布の防縮性処理法は以下の如くである。。
処理の順序
▲1▼縮絨処理(縮絨を必要とする編み物について実施した)
▲2▼還元処理(還元処理を必要とするものについて実施)
なお抗ピリング性を必要とするものについてトリスヒドロキシプロピルホスフィンを用いて処理した。
▲3▼防縮性処理(A〜G成分を用いた)
【0080】
[縮絨処理]
処理槽に規定量:浴比(被処理物重量当りの希釈水量の倍数、以下同じ)1:30の50℃温水を注入し、表2縮絨剤をO,W,F(被処理物重量当りの薬剤の添加量(%)以下同じ)6〜8%および合成洗剤(花王アタック)1%を添加し、均一溶液とした。この液中に被処理物を投入し、20〜30分間浸漬、ゆっくり攪拌した後に脱液し、水洗した。
【0081】
[還元処理]
予め酸化・還元処理がなされていない被処理物に対して実施した。また表2、還元剤▲1▼だけで処理したものと還元剤▲1▼で処理した後に還元剤▲2▼(一部は還元剤▲3▼で示した酵素を添加)で処理したもの、還元剤▲2▼だけで処理したものの3通りの試験を実施し、主に抗ピリング性を比較した。
【0082】
処理槽に50℃の温水を浴比1:30の割合で注入し、表2の還元剤▲1▼をO,W,Fで4〜6%添加し、均一液とした。この液中に被処理物を投入し、20〜30分間浸漬、ゆっくり攪拌した後に脱液し、水洗した。
【0083】
[抗ピリング性付与]
トリスヒドロキシプロピルホスフィン単独処理の場合と酵素を併用した場合について試験した。結果は酵素(主成分プロテアーゼ)を併用した方がトリスヒドロキシプロピルホスフィンの添加量が少量でも同様の効果を示した。なお酵素の単独では抗ピリング性の向上が見られなかった。表3にトリスヒドロキシプロピルホスフィン並びに酵素を用いた場合の薬剤の配合割合と抗ピリング性を示す。処理布はカシミヤ編み物を用いた。
【0084】
【表3】
【0085】
表の説明 実施例37〜40、比較例10
処理槽に50℃温水を浴比1:30の割合で添加、表3の薬剤を添加し、均一溶液とした。カシミヤ編み物を投入し30分間浸漬、ゆっくり攪拌し、脱液後に水洗した。なお酵素を入れた場合は液のPHを3以下の有機酸を加え、酵素を失活性化させてから脱液、水洗した。その後、防縮性処理を行った後にピリング性を試験した。
【0086】
[防縮性処理]
処理槽に40℃温水を浴比1〜30の割合で注入した。表2のA〜E成分をO,W,F6%、F成分のヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド4%、G成分を2%添加し、均一溶液とする。被処理物を投入し、ゆっくり攪拌し、10分経過後にF成分の第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤を2%添加した。10分経過後に脱液し、水洗した。遠心分離機で含水率30%前後に脱水した。濡れ湿った状態の時に、予め測定しておいた被処理物の寸法と比較し、伸縮変形している場合は引っ張り修正を行い、乾燥した。または乾燥後に蒸気を吹き付け繊維を柔軟にした状態で形を修正した。
【0087】
カシミヤ編み物製品に対し、本処理剤による処理後に水濯ぎを実施した後の収縮率を表4〜5に示す。
【0088】
【表4】
【0089】
表4の説明
カシミヤ編み物の試験、実施例1〜13、比較例1はブランク(未処理とした)
1.試験布:カシミヤ100%、平編機による編立直後の布帛を用いた。
2.収縮率▲1▼JIS−L−1081G法、10回洗濯後の値、東京都繊維工業試験所の成績書による。
▲2▼手揉み洗い試験:ウエール方向、コース方向の収縮率の平均値で算出した。
▲3▼家庭用電気洗濯機を用い、JIS−L−0217.105法に準拠し、洗濯ネットに入れ洗濯時間を延長して洗濯を行い、30分毎に「すすぎ」を行い、寸法を計測した。それを3回繰り返した。尚90分洗濯後JIS−L−1057.B−1法に準拠して処理し、計測してウエール方向、コース方向の収縮率の平均値で算出した。
3.ピリング試験:東京都繊維工業試験所、(財)毛製品検査協会、(財)日本化学繊維検査協会、(財)日本紡績検査協会の成績書による試験値を用いた。
4.(使用薬剤):縮絨剤の種類、還元剤の組合せ、A〜H成分の種類は表2の成分明細に示した薬剤を用いた。
【0090】
【表5】
【0091】
表5の説明 カシミヤニット洗濯収縮率 実施例14
試験布:実施例5の試験布を用いた。使用薬剤:実施例5と同一にした。
試験方法:JIS−L−1018−1990 メリヤス生地試験方法6.30G法(家庭用電気洗濯機法)
ただしJIS−L−0217(繊維製品の取り扱いに関する表示記号およびその寸法表示方法)の別表、記号別の試験方法の(1)洗い方番号105に規定する試験方法による。
乾燥:スクリーン乾燥。洗剤:中性のアクロンを使用した。試験は同一材料について「洗濯、乾燥、測定」を10回繰り返し、1回毎に当初の長さを基準に収縮率を算出した。
(注)東京都繊維工業試験所の成績書による試験値を用いた。
【0092】
【表6】
【0093】
表6の説明 実施例15〜19、比較例2はブランク(未処理)とした。
1.試験布:羊毛100%、梳毛糸ニット、平編布
2.収縮率▲1▼手揉み洗い試験:ウエール方向、コース方向の収縮率の平均値で算出した。
▲2▼家庭用電気洗濯機を用い、JIS−L−0217,105方に準拠し、洗濯ネットとに入れ洗濯時間を延長して洗濯を行い、30分毎に「すすぎ」を行い、寸法を計測した。それを3回繰り返した。なお90分洗濯後にJIS−L−1057,B−1方に準拠して処理し、計測してウエール方向、コース方向の収縮率の平均値で算出した。
3.(使用薬剤):A〜H成分の組合せは、表2の成分明細に示した薬剤を用いた。
【0094】
【表7】
【0095】
表7の説明 実施例20〜26、比較例3はブランク(未処理)とした。
1.試験布:羊毛とアンゴラ混紡による紡毛糸を使用した綾編みによる厚手の編み物布
2.収縮率:▲1▼手揉み洗い試験
▲2▼家庭用電気洗濯機試験
表6の収縮率の試験方法、計算方法と同様とした。
3.(使用薬剤):A〜H成分の組合せは表2の成分明細に示した薬剤を用いた。
【0096】
【表8】
【0097】
(表8の説明)
1.試験に使用したニット(編み物)製品
ニット(編み物)製品の洗濯後の収縮率
ニット▲1▼:カシミヤ100%平編セーター 重量250g
ニット▲2▼:羊毛100%梳毛糸セーター 重量480g
ニット▲3▼:羊毛100%紡毛糸使用セーター 重量280g
ニット▲4▼:羊毛80%モヘヤ20%紡毛糸セーター 重量675g
【0098】
2.試験製品に使用した薬剤並びに処理法法
実施例27〜30の処理には、実施例13の使用薬剤と処理方法と同一にした。
【0099】
3.洗濯方法
(1)JIS−L−0217−105法(電機洗濯機洗い、洗濯ネット使用)に準拠した。
(2)第2回目の洗濯は、初回洗濯後の製品セーターを用い、JIS−L−0217−105法(洗濯ネット使用)に準拠し、洗濯時間だけを延長し30分間の連続した洗濯を実施した。
(3)第3回目の洗濯は、第2回目洗濯後の製品セーターを用いて第2回目と同様に30分間の連続した洗濯を実施した。
(4)製品セーターは、洗濯濯ぎ、脱水後は縮れ、シワが多いため、脱水後の湿潤状態の時にパンパンと引っ張りを行って、シワ伸ばしを実施してから二つ折りとし、吊り干し乾燥を行った。
【0100】
4.収縮性
(1)洗濯乾燥後の製品セーターについて、身の丈、身巾(上部、腋下)、身巾(下部・裾)、袖丈、袖先巾の寸法を計測して記入した。
(2)洗濯前の寸法は、防縮処理、乾燥後の寸法を計測して記入した。
(3)処理前の寸法は、防縮処理をする前の製品セーターの寸法を計測して記入した。
(4)仕上げ後の寸法は、3回目(60分)洗濯、乾燥後に寸法を計測したセーターに対して、蒸気と熱風を吹き付けて寸法修正を行った後、冷却してから寸法を計測して記入した。
(注)60分間洗濯後のセーターは、フェルト化が進行していないため、引っ張りを行うと容易に伸長する。また蒸気を吹き付けると更に容易に寸法修正が可能であった。
【0101】
【表9】
表9の説明 織物の洗濯後の収縮率
1.使用した織物布
織物布でありながら編み物のように引っ張ると容易に伸縮し、かつ水中に浸漬すると収縮、変形する寸法が不安定な縫製時の取り扱いが難しい布を中心に試験した。
(1)常態寸法:容易に伸縮する目安として常態(室温放置時、以下同じ)で計測した値を「常態寸法」とした。
(2)常態引っ張り寸法:常態で引っ張って伸ばしたままの状態で計測し「常態引っ張り寸法」とした。
(3)洗濯前(処理後)寸法:試験布は、緩和応力が働き収縮した。
比較例では:35℃温水のみに15分間浸漬してから乾燥後に寸法を計測し記入した。
実施例では:水に浸漬しない未処理布を用いて防縮処理を行い、乾燥後に寸法を計測し記入した。
【0102】
(4)試験布の種類
布−1:羊毛100%強撚糸(1600回/m)伸縮性薄地粗織布(株)花井利製
布−2:羊毛100%強撚糸(1600回/m)伸縮性薄地密織布(株)花井利製
布−3:羊毛強撚糸、伸縮性厚地粗織布 (株)花井利製
布−4:羊毛90%ナイロン10%羅紗織厚地織布 (株)花井利製
布−5:羊毛100%縞綾織布 (株)花井利製
【0103】
2.試験布の処理に使用した薬剤並びに処理方法
比較例4〜7はブランクとし、前述温水だけに浸漬した布を用い、薬剤処理を実施しなかった。
実施例31〜35は、実施例13の使用薬剤と処理方法と同一にした。
【0104】
3.洗濯方法(1)JIS−L−0217−105法(電機洗濯機洗い)に準拠した。
(2)第2回目の洗濯は、初回洗濯後の布を用い、JIS−L−0217−105法に準拠し、洗濯時間だけを延長し、30分間の連続した洗濯を実施した。
(3)第3回目の洗濯は、第2回目洗濯後の布を用いて、第2回目と同様に30分間の連続した洗濯を実施した。
【0105】
4.収縮率
(1)洗濯・すすぎ乾燥後の布を用い、縦方向と横方向の寸法を計測し、常態寸法との差から算出した。
(2)今回、試験した布では、伸縮性を有するためか、前の回より次の回の方が収縮率が少ない布があったが、比較例と実施例の測定値から防縮効果の傾向は得られた。
【0106】
【表10】
【0107】
(表10の説明)毛皮(ムートン)洗濯後の収縮率
1.試験毛皮:羊毛の長さ23mmのムートン(クロム鞣し)
20cm×20cm(70g)×2枚
【0108】
2.処理剤の種類
イ.表2 組成3のA〜Eからなる防縮成分(100%)を用いた。
ロ.表2 F成分125%を用いた。
ハ.表2 G成分33%を用いた。
ニ.表2 H成分還元剤、抗ピリング剤133%を用いた。
(注)比較例−9はブランクとし、何の処理も実施しなかった。
【0109】
3.薬剤処理の順序と寸法
(1)A〜E成分:O,W,F3%、浴比1:30、30℃浴中にムートンを浸漬し、10分間攪拌し、50分間静止して計5時間浸漬した。
(2)H成分還元剤2、抗ピリング剤:O,W,F10%、第2燐酸ナトリウム7水和塩2g/リットル、ノニオン界面活性剤1%、浴比1:30、30分間液中にムートンを浸漬後、脱液し水洗した。
(3)O,W,F:G成分2%、F成分6%、A〜E成分3%、浴比1:30、30℃液中に30分間浸漬後、脱液し、水洗した。
【0110】
4.洗濯方法(電機洗濯機洗い)
(1)JIS−L−0217−105法に準拠した(洗濯ネット使用)
(2)第2回目は初回洗濯後の毛皮(ムートン)を用い、JIS−L−0217−105法に準拠し、洗濯時間だけを延長し、30分間の連続した洗濯を実施した。
(3)第3回目の洗濯は、第2回目洗濯後の毛皮(ムートン)を用いて、第2回目と同様に30分間の連続した洗濯を実施した。
【0111】
5.収縮率
(1)洗濯・すすぎ、乾燥後の毛皮(ムートン)を用い、縦方向、横方向の寸法を計測し、処理前の寸法との差から算出した。
(2)変化率:防縮剤で処理したことによる寸法の変化を示す。
(3)収縮率、変化率の基となる寸法は、処理前の寸法を用いた。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、獣毛製品等に対して水処理時間を延長したり、或いは水洗濯の回数を増やしたりしても、防縮効果を持続させることができ、また抗ピリング性を有する。従って、本発明で処理した獣毛製品等は、水処理・水洗濯を繰り返してもクリンプ化やフェルト化が遅延されるため、寸法安定性や柔軟性、風合い等が向上するという特長を有し、しかも編み目の粗い編み物や水に浸漬するだけで収縮しやすい強撚糸の織物布等の製品に対しても収縮率を減少させることができるものである。さらに本発明で処理した獣毛製品等は、水道水に洗剤を加えて繰り返し洗濯を行い、これを直射日光に曝して乾燥させても毛羽立ちが少なく、外観変化も少なく、柔軟性、寸法安定性が失われないばかりか、耐ピリング性、機械的強さ 、耐屈曲性、耐摩耗性、適度な保温性、保湿性、通気性、吸放湿性、等の特性も変化しないという優れた効果を奏することができる。
Claims (5)
- 防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、
D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮性成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物5〜100重量%
を含有してなる固体状または液体状の
獣毛繊維製品および獣皮革製品用防縮処理剤。 - 防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、
D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮性成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物5〜100重量%
を含有してなる固体状または液体状の防縮処理剤中に、獣毛繊維製品または獣皮革製品を一定時間浸漬することにより、獣毛繊維製品または獣皮革製品のフェルト化を遅延させること
を特徴とする獣毛繊維製品および獣皮革製品の防縮処理方法。 - 防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、
D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数が6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物5〜100重量%、
H成分:ヒドロキシアルキルホスフィン50〜300重量%
を含有してなる固体状または液体状の
獣毛繊維製品および獣皮革製品用防縮処理剤。 - 防縮性成分として、
A成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールが5〜80重量%、
B成分:2〜6官能性ポリアルキレンオキシドポリオールで末端処理された脂肪族イソシアネートおよび/または芳香族イソシアネートが0.1〜20重量%、
C成分:水溶性ポリウレタンおよび/または水分散性ポリウレタンが5〜94.7重量%、
D成分:2〜4価金属塩が0.1〜7重量%、
E成分:界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数が6以上の含窒素型界面活性剤を除く)が0.1〜20重量%、
から本質的になり(但し、A成分+B成分+C成分+D成分+E成分の合計が100重量%)、
該防縮成分100重量%に対して、
F成分:アルキル基の炭素数6以上の含窒素型界面活性剤20〜200重量%、
G成分:脂肪族アルデヒド化合物および/または芳香族アルデヒド化合物5〜100重量%、
H成分:ヒドロキシアルキルホスフィン50〜300重量%
を含有してなる固体状または液体状の防縮処理剤中に、獣毛繊維製品または獣皮革製品を一定時間浸漬し、付着させることにより獣毛繊維製品または獣皮革製品のピリング発生の減少とフェルト化を遅延させること
を特徴とする獣毛繊維製品および獣皮革製品の防縮処理方法。 - 前記処理の工程中に、酸化剤または還元剤を添加して獣毛繊維製品または獣皮革製品の繊維を酸化処理または還元処理するか、または予め多価金属塩処理、または酸化・還元処理した獣毛繊維製品または獣皮革製品を用いること
を特徴とする請求項2又は4に記載の獣毛繊維製品および獣皮革製品の防縮処理方法。
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