JP3852918B2 - 消火設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は火災を消火する消火設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、建物の地下駐車場には泡式の消火設備が一般的に広く設けられている。これは車両のガソリンやオイルなどによる油火災に適しているためである。泡消火設備では、原液タンクに貯蔵された泡原液と、水源からの水とを混合して泡水溶液をつくり、警戒時においては、この泡水溶液が配管内に充満した状態となっている。そして火災時には、泡水溶液を消火ヘッドとしての泡ヘッドから、水溶液の状態のまま放水するか、又は泡状に発泡させて放出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、駐車場などは夏場は、非常に温度が高まり、配管内の液体が膨張して、感知ヘッドが暴発することがある。また車両が配管、感知ヘッドに接触してヘッドを破損したりして、火災でないにも関わらず、泡水溶液が外部に流出してしまうことがある。この泡水溶液は外部に流出すると、その物性上、あまり環境に良くないものがある。そこで本発明は火災時以外に、泡水溶液が外部に流出することを防ぐことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の課題を解決するためになされたもので、基端側に配管を介して水源が接続される混合器と、該混合器に接続され、泡原液が貯蔵された原液タンクと、前記混合器の二次側に一次側配管を介して接続される流水検知器と、該流水検知器の二次側配管に設けられた消火ヘッドとを備えた消火設備において、流水検知器の一次側配管又は二次側配管に、常時閉の遠隔開放弁を設け、一次側配管及び二次側配管内に監視時は水を充水し、火災時に前記消火ヘッドから水を放水させた後、泡水溶液を放水させると共に、遠隔開放弁を一定時間開放して、配管内の水を排水させることを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
実施形態1
図1は本発明の実施形態1に係わる消火設備の系統図を示したものである。図1において、10は防護区画毎に設置された流水検知器である。この流水検知器10を基準として一次側に接続された配管を一次側配管11、二次側に接続された配管を二次側配管27とする。通常の監視状態においては、これら一次側配管11及び二次側配管27には、水が充水されている。なお、図において黒塗りの弁は常時は閉止しており、白塗りの弁は常時は開放していることを示す。
【0006】
流水検知器10としては、例えば特開平7−108069号などに開示されたNSバルブが使用される。ここでNSバルブとは、配管内の圧力低下に伴う流水現象を検知する流水検知機能以外に二つの機能を有している。一つは二次側配管27内を所定圧に調圧する調圧充水機能で、図示しない調圧パイロット弁及び排圧パイロット弁により、この調圧充水機能を行っている。もう1つの機能は、弁としての(開弁)機能で、図示しない本弁は、火災時に開放するよう制御される。なお以下の説明では、流水検知器10をNSバルブともいう。
【0007】
11は一次側配管で、基端側には水源としての図示しない水槽及びポンプ13が設けられ、加圧送水装置を構成している。一次側配管11の途中には、混合器14が設けられる。この混合器14には配管15を介して原液タンク16が接続される。混合器14は、原液タンク16に貯蔵された泡原液と水槽からの水を混合して所定濃度の泡水溶液を生成するものである。
【0008】
本実施形態1においては、混合方式として、原液タンク16内に送水配管を介して水槽側から水を送りこんで、タンク16内の泡原液を加圧して排出させるプレッシャープロポーショーナ方式としているが、混合方式にはいくつか種類があり、例えば、ベンチュリープロポーショーナ方式と呼ばれるものを使用してもよい。この場合には、ポンプ13により圧送された水槽からの水が混合器14を通る際に、混合器14がベンチュリー作用により原液タンク16の泡原液を吸い込む。
【0009】
配管15には、混合器14側から、原液阻止弁17(以下、阻止弁ともいう),送液逆止弁18,送液仕切弁19が設けられ、また原液阻止弁17と並列に手動の原液阻止弁17Cが設けられる。この阻止弁17は、常時は閉じており、火災時に開放する弁である。図において、阻止弁17は混合器14と原液タンク16との間に設けれた配管15に設けられる場合を示してあるが、この阻止弁17は、原液タンク16と水槽側を接続する送水配管に設けてもよい。送液逆止弁18は、設備の初期起動時など圧力バランスが不安定な状態の際、設備配管内の水が原液タンク16内に流入するのを防止するために設けられる。またこのような配管系統にすると、設備起動時、原液阻止弁17前後の差圧が0になるので、阻止弁17を開閉するのに必要なトルクが小さくて済み、手動操作が容易になる。
【0010】
本実施形態1においては、混合器14,配管15,原液タンク16、原液阻止弁17,17C、送液逆止弁18及び送液仕切弁19を一つのタンクユニットTU内に納めている。このタンクユニットTUを、既設のスプリンクラ消火設備に設けることで、スプリンクラ消火設備を泡薬剤を使用した消火設備に切り替えることが可能となる。なお送液配管から分岐した配管と混合器14との間に三方弁を設け、この三方弁を原液タンク16の原液流出口に接続することで、阻止弁を構成してもよい。
【0011】
一次側配管11の混合器14の二次側からは常時は閉じた手動の弁21が分岐して設けられる。この弁21は水溶液採取口で、点検時などに開放して、混合器14で混合した泡水溶液を採取するためのものである。この水溶液採取口21は、三方弁で構成してもよく、また固定オリフィスなどが設けられ流量が制限される。また一次側配管11の弁21の二次側には、常時は開放された止水弁22が設けられている。
【0012】
23は一次側配管11に接続された圧力空気槽で、配管11,27内を所定圧に維持するためのものである。なお24は圧力空気槽23に接続されたジャッキポンプで、ポンプ13に比べて小型なポンプである。また25はポンプ13に接続された呼水槽である。
【0013】
続いて流水検知装置(器)10(NSバルブ)の二次側について説明する。二次側配管27には、複数の閉鎖型消火ヘッド28が設けられる。二次側配管27の末端には、補助散水栓29が設けられる。補助散水栓29は階段室や電気室など消火ヘッド28が設置しにくい場所を防護するもので、内蔵の弁を開放して、ホースを引き伸ばせば、先端のノズルから水又は泡水溶液を放水できる。この補助散水栓29は二次側配管27の末端でなく途中に設けてもよい。
【0014】
消火ヘッド28が設置される防護区画には、火災感知器30が設けられる。火災感知器30は信号線を介して火災受信機32と接続され、又火災受信機32には信号線を介して消火システム制御盤33(以下、制御盤という)が接続されている。この制御盤33には、流水検知器10,阻止弁17及び後述する遠隔開放弁36が信号線を介して接続されている。この制御盤33は、火災感知器30が動作した時に、火災受信機32からの移報信号をうけて、NSバルブ10の本弁、阻止弁17及び遠隔開放弁36をそれぞれ開放させるように制御する。また制御盤33は、タイマを内蔵しており、遠隔開放弁36を開放させてから所定時間が経過したら、遠隔開放弁36を閉じるように制御する。
【0015】
34は一次側配管11から分岐して設けられた急速排水部である。急速排水部34は、定流量弁35と遠隔開放弁36とから構成されている。この定流量弁35は配管内に流れる流量を一定流量にするためのものであり、オリフィスを利用するようにしてもよい。定流量弁35について一例を説明すると、ポンプ13が500L/min程度の送水能力があり、消火ヘッド38からの放水が100L/minで放水するならば、定流量弁35の流量は400L/minに設定される。
【0016】
遠隔開放弁36は常時は閉じた弁であり、開放されると、一次側配管11内の水は図示しない排水配管を介して外部に排水されるか、又は図示しない配管を介して水槽に戻される。この遠隔開放弁36は、制御盤33からの制御により、火災時に一定時間だけ開放され、その一定時間経過後閉止するように制御される。
【0017】
ここで一定時間とは、火災時に、一次側配管11に封入された水を排水するのに要する時間、言い換えれば、ポンプ13が起動して、混合器14で混合された泡水溶液が二次側配管27に送られてくるまでにかかる時間、つまり、一次側配管11内の水が泡水溶液に置換されるのに要する時間である。この時間は、急速排水部34の設けられる位置、配管径及び配管長などの条件によって適宜変更される値である。なお遠隔開放弁36には、パイロット弁36Cが接続され、このパイロット弁36Cを開放させて、遠隔開放弁36のシリンダ室を減圧又は加圧することにより開放される。
【0018】
この消火設備は、初期時にポンプ13を駆動して、一次側配管11側に水槽の水を供給する。この時、阻止弁17は閉じておく。このようにして、一次側配管11及び流水検知器10の二次側、つまり二次側配管27内には、泡水溶液が流入せず、水源からの水のみが封入され、通常時は、この水だけが充水された状態が維持される。
【0019】
このような消火設備において、火災が発生した場合について説明する。防護区域にて火災が発生すると、まず火災感知器30が動作して、火災受信機32に火災信号を送出する。そして火災受信機32は制御盤33に火災信号を移報する。ここで制御盤33はNSバルブ10の本弁を開放させるように制御する。
【0020】
続いて消火ヘッド28が動作すると、二次側配管27内の加圧水が放出される。そうすると流水検知器10は配管27内の減圧または水の流れを検知して、制御盤33に流水信号を出力する。ここで制御盤33には、火災信号と流水信号の2つが入力されたことになる。この2つの信号の入力により、制御盤33は火災の発生を判断し、開放信号を出力して、阻止弁17と遠隔開放弁36を開放させる。また二次側配管27内の水が消火ヘッド28から放水され、一次側配管11内が減圧して、その圧力低下を圧力空気槽23の図示しない圧力スイッチが検知することで、ポンプ13が起動される。
【0021】
ポンプ13の起動により、水槽の水が、混合器14側へ圧送される。またこの水は一次側配管11から送水配管を通って原液タンク16に供給される。タンク16から押し出された泡原液は、開放された阻止弁17を通って、混合器14に流入する。混合器14では、所定濃度の泡水溶液が生成され、その泡水溶液は二次側配管27側へ供給される。このようにして泡水溶液は、流水検知器10を通って、消火ヘッド28から放水され、火災を消火する。
【0022】
次に急速排水部34の遠隔開放弁36の作用について説明する。例えば防護区画が駐車場などで車両火災の場合には、油火災に適した泡水溶液をいち早く消火ヘッド28から放水して消火効率を高めることが望ましい。しかし本実施形態の消火設備では、環境的見地から監視時には、配管11,27内には水を充水しているので、まずこの水を排水させる必要がある。そこで火災発生時には遠隔開放弁36を開放させ、余分な水を排水して、消火ヘッド28から水が放水される時間を短縮し、火災が発生してから10分程度内に泡水溶液が放水されるようにする。
【0023】
制御盤33からの開放信号により、遠隔開放弁36が開放されると、一次側配管11内の水がポンプ13によって圧送されて排水される。そして一定時間が経過して、混合器14から所定濃度の泡水溶液が生成され、一次側配管11内の水が泡水溶液に置換された後、遠隔開放弁36は閉止される。なお定流量弁35により排水される流量は限定されるので、排水されている際においても消火ヘッド28からは十分な水量で水が放水されることになる。
【0024】
消火ヘッド28が動作した時に、この遠隔開放弁36を開放させないと、ある程度の時間の間は、消火ヘッド28からは水だけが放水されることになるので、消火効率が十分でない。そこでこのように遠隔開放弁36を設けることで、通常時において一次側配管11内に封入されていた水を急速に排水させることが可能となり、消火ヘッド28からいち早く、水よりも消火性能が高い泡水溶液を消火剤として放水させることが可能となる。
【0025】
ところで、火災初期時においては、二次側配管27内には水が充水されていることから、消火ヘッド28からは水が放水される。この時、設備としては消火ヘッド28から高圧(4kg/cm2程度)で放水することが好ましい。というのは、油火災であっても、水を高圧で噴霧放水することにより、十分に火災の拡大を抑制又は防止する効果があるからである。このように本消火設備では、配管11,27内に監視時は水を充水し、火災時に消火ヘッド28から水を放水させた後、泡水溶液を放水させるようにしてある。なお、高圧で噴霧放水する代わりに、消火ヘッド28の取付ピッチ間隔を狭くすることで、消火ヘッド28からの散水密度を8L/min・m2程度に高くさせても良く、このようにしても火災の拡大防止につながる。
【0026】
次に、不慮の事故などによって、消火ヘッド28が破損した場合について説明する。この場合には、破損した消火ヘッド28から二次側配管27内の水が流出する。ここでNSバルブ10には、一次側と二次側を接続する図示しないバイパス配管が設けられており、この配管を通して二次側配管27の調圧充水機能が行われている。このためNSバルブ10の本弁は閉じているが、このバイパス配管を通って、一次側配管11の水が二次側配管27へと流れる。
【0027】
しかし、火災感知器30が動作していないため、阻止弁17は閉じたままであり、この阻止弁17により二次側配管27側への泡水溶液の流出が阻止される。従って、消火ヘッド28からは水のみしか流出されないので、非火災時(火災でない時)に、防護区画内に消火剤が流出されることを防止できる。このように本実施形態の消火設備においては、制御盤33及び阻止弁17により、火災時以外に原液タンク16内から泡原液が流出しないように制御されることを特徴とする。
【0028】
以上説明した通り、通常監視時において、一次側配管11及び二次側配管27内に、水源からの水のみを封入し、配管11,27内に泡水溶液を混在させないようにしているので、非火災時には、全く泡消火剤は外部に流出しない。よって環境に良い消火設備を構築できる。
【0029】
この消火設備において、混合器14によって、所定濃度の泡水溶液が生成されているかを試験(点検)する場合について説明する。この場合には、まず止水弁22を閉じ、阻止弁17Cを手動で開放し、更に水溶液採取口21を開放する。そして、ポンプ13又はジャッキポンプ24を起動させて、水溶液採取口21から流出する泡水溶液を所定量だけ計量器を用いて採取し、所定濃度になっているかを測定する。この後、阻止弁17Cを閉じて、阻止弁17Cの二次側に残った泡原液がなくなるまでポンプ13を運転させてから、水溶液採取口21を閉じ、最後に止水弁22を開放させる。
【0030】
このような水溶液採取口21を設けることで、泡原液の薬剤を外部に多量に流出させることなく、適正な泡水溶液が生成されているかを試験することができる。また試験時には止水弁22が閉じられるので、二次側配管27及び一次側配管11には泡水溶液が入りこまないので、通常時の配管11,27内に水だけを封入した状態を維持することができる。
【0031】
続いて配管11,27内の水が泡水溶液に変わるまでの水溶液置換時間を計測する方法について説明する。例えば原液タンク16を試験時だけ色付の水(点検用の液)が入ったタンクに置き換える。そして補助散水栓29の弁を開けて、火災時に消火ヘッド28が開放したと同じ状態を作り出す。また制御盤33からNSバルブ10及び遠隔開放弁36に開放信号を出力する。
【0032】
このようにして色付の水と水とが混合器14で混合されると共に、急速排水部34からは水が強制排水される。所定時間経過したら、補助散水栓29のノズル及び遠隔開放弁36からは色の付いた水が出るので、それぞれ置換時間を計測することができる。また補助散水栓29の代わりに末端試験弁を設けて、末端試験弁から試験用液が放出されるまでの時間を測定してもよい。ここでは、試験用液として色付の水を使用したがパイプ洗浄液を使用して、配管内を洗浄させてもよい。また設備として試験用液の入った試験タンクを常設しておき、試験時にのみ試験タンクと混合器14の間に設けられた試験用阻止弁を開放させてもよい。
【0033】
消火設備の点検(試験)には、消火剤(泡水溶液)を使用する試験(連動起動試験)と、消火剤を使用しない試験(放水試験)とがあり、これらの試験の違いによって阻止弁17の制御を変えるようにしてもよい。例えば、放水試験は、水が正常に放水されることを確認するものなので、放水試験時には流水信号があっても阻止弁17を開放させない。また連動試験は、信号により弁が正常に連動して開閉されるかを確認するものなので、連動試験時には流水信号により阻止弁17を開放させるように制御する。この制御パターンは制御盤33に登録しておくことが可能である。この連動試験時には、止水弁22又は送液仕切弁19を閉じてタンク16内の泡原液が二次側配管27側に流れないようにする。
【0034】
実施形態2
急速排水部34の他の実施形態について説明する。制御盤33にタイマを内蔵させて、遠隔開放弁36の開放時間を制御するようにしたが、次のようにしてもよい。急速排水部34又は配管11,27の適当な箇所に電気伝導度計や糖度計又は屈折率の測定器を設ける。泡水溶液と水とでは、電気伝導度、糖度又は屈折率が異なるので、これらの計器を配管11,27に設置しておくと、火災時に水が泡水溶液に置換されたことを検知できる。そして、泡水溶液に置換されたことを検知したら遠隔開放弁36を閉止するように制御する。
【0035】
図1のような流水検知器10が一つしかない小規模な設備では、火災時に、二次側配管27内の水は直ぐに泡水溶液に置換されるので、急速排水部34を設ける必要性は低い。これに対し、例えば10階建ての建物の場合で9階部分で火災が発生するような場合は、一次側配管11が長いので、急速排水部34を設ける必要性が高くなる。この場合には、竪管と呼ばれる立ち上がり本管(一次側配管)の最上部に急速排水部34を設けるようにする。
【0036】
なおこの10階建ての場合に、例えば4階以上の火災の場合にのみ急速排水部34を動作させ、それより下の1階から3階の火災では、急速排水部34を動作させないようにすることも可能であり、また火災発生階毎に遠隔開放弁36を開放させている時間を変更させてもよい。また急速排水部34の設置位置は二次側配管27の末端や流水検知器10一次側の配管最遠部などに設けるようにしてもよい。また遠隔開放弁36は火災感知器30が動作した時に、直ちに開放させるように制御させてもよく、こうすると、消火ヘッド28が開栓するとほぼ同時に、泡水溶液を放水することが可能となる。
【0037】
実施形態3
原液阻止弁17の他の実施形態について説明する。阻止弁17は常時開放状態にさせてもよい。この場合には、流水検知器10が動作して流水信号が発生した時、火災感知器30からの火災信号が発生していないと、制御盤33はこの開放した阻止弁17を閉止するように制御する。また水槽の水を圧送するポンプ13に加えて、もう1台ポンプを用意すると共に、送水配管をなくして、このポンプにより火災時にのみ原液タンク16内に水を供給するようにすれば、阻止弁17を設けなくてもよい。また火災が油火災でなく普通の火災の場合には、阻止弁17を開放させずに、水で火災を消火するようにしてもよい。このように阻止弁17を設けることで、火災状態に応じて、水による消火と泡水溶液による消火とを選択することが可能となる。
【0038】
他の実施形態
本発明は、阻止弁17,急速排水部34、及び通常時における配管内の水の封入に特徴をもつものである。そこで消火設備の他の要素については特に限定されないので、この点について説明する。
【0039】
本実施形態1においては、消火ヘッド28としてスプリンクラヘッドのような閉鎖型のヘッドを使用した場合で説明したが、閉鎖型の泡ヘッドや開放型のヘッドを使用してもよい。またNSバルブ10という特殊な流水検知器を使用したが、通常の予作動弁を使用してもよく、また電動弁と流水検知器を個別に設けてもよい。
【0040】
また消火設備として、湿式の予作動式の設備を例にあげたが、二次側配管27を乾式としてもよく、また予作動式でなく、配管27内の減圧だけで開放する弁を使用した通常のスプリンクラ消火設備や一斉開放弁を使用した泡消火設備に本発明を適用してもよい。この場合には、火災感知器30は不要となるので、阻止弁17や遠隔開放弁36の開放は、流水検知器10の流水信号が生じた時を火災が発生したものとして、阻止弁17などを開放するよう制御する。
【0041】
なお制御盤33に火災断定スイッチを設けて、この火災断定スイッチが押された時は、火災感知器30から火災信号があったと同様に制御させてもよい。つまり火災断定スイッチが押され、流水信号が発生した時には、阻止弁17を開放させ、遠隔開放弁36を開放させる。また火災感知器30の回線が断線又は故障した場合には、火災受信機32から故障信号が制御盤33に出力される。この故障信号を受信した場合には、制御盤33は、火災信号がなくても、阻止弁17や遠隔開放弁36を開放させる。
【0042】
また特開平10−24119号のように、スプリンクラ消火設備と泡消火設備とが一つのポンプで兼用させるような設備においては、スプリンクラ消火設備側の火災感知器が発報しても阻止弁17や遠隔開放弁36を開放させないように制御する。
【0043】
なお、配管11,27内には水のみを封入するとしたが、例えば寒冷地においては、二次側配管内の水は凍結する恐れがあるので、二次側配管27の基端側に逆止弁を設けて、その逆止弁の二次側には不凍液を封入させるようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明は、混合器と原液タンクとの間に、火災時に開放する常時閉の阻止弁を設けたので、非火災時には、消火ヘッドからは水のみしか流出しない。従って火災でない時に、防護区画内に泡消火剤が流出されることを防止できる。また通常時は、一次側配管及び二次側配管内に、水源からの水のみを封入し、配管内に泡水溶液を混在させないようにしているので、試験(点検)時に作動させても、及び消火ヘッドが暴発、破損したとしても、全く泡消火剤は外部に流出しない。よって環境に良い消火設備を構築できる。
【0045】
また二次側配管の基端側に、火災時に一定時間開放する常時閉の遠隔開放弁を設けたので、通常時において一次側配管内に封入されていた水を急速に排水させることが可能となり、消火ヘッドから水よりも消火性能が高い泡水溶液を消火剤としていち早く放水させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の消火設備の系統図である。
【符号の説明】
10 流水検知器(NSバルブ)、 11 一次側配管、14 混合器、
16 原液タンク、 17 阻止弁、21 水溶液採取口、27 二次側配管、
28 消火ヘッド、 30 火災感知器、 32 火災受信機、33 制御盤、
34 急速排水部、 35 定流量弁、 36 遠隔開放弁、

Claims (2)

  1. 基端側に配管を介して水源が接続される混合器と、該混合器に接続され、泡原液が貯蔵された原液タンクと、前記混合器の二次側に一次側配管を介して接続される流水検知器と、該流水検知器の二次側配管に設けられた消火ヘッドとを備えた消火設備において、
    前記流水検知器の一次側配管又は二次側配管に、常時閉の遠隔開放弁を設け、
    前記一次側配管及び二次側配管内に監視時は水を充水し、火災時に前記消火ヘッドから水を放水させた後、泡水溶液を放水させると共に、前記遠隔開放弁を一定時間開放して、前記配管内の水を排水させることを特徴とする消火設備。
  2. 前記混合器と前記原液タンクとの間に阻止弁を設け、火災時以外に前記原液タンク内から泡原液が流出しないように制御することを特徴とする請求項1記載の消火設備。
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