JP3852955B2 - イソシアネート・反応性界面活性剤を混合した耐引っかき性防曇性コーティング組成物 - Google Patents

イソシアネート・反応性界面活性剤を混合した耐引っかき性防曇性コーティング組成物 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、キュアした(cured)場合、表面に永続的な防曇性(anti-fog)及び耐引っかき性(scratch-resistant)を提供するポリマー組成物を導く。より詳細には、本発明は、その構造に化学的に反応し、且つポリウレタン鎖にペンダント基(pendent group)として結合した界面活性剤(surfactant)を有する親水性ポリウレタンマトリックスを有するポリマー組成物を含む。本発明は、優れた耐引っかき性と永続的な防曇性との間のバランスを、耐引っかき性を減じることによってこのバランスを妥協するのに役立つ親水性アロイ成分の添加に頼ることなく、提供する。加えて、該親水性マトリックスのポリウレタンバックボーンは、ポリウレタン前反応物(polyurethane pre-reactant)中に存在する遊離イソシアート基(free isocyanate group)と化学的に反応している親水性ポリオールの混合によってより親水性にさせる。これらの親水性ポリオールは、ポリマー組成物の親水性を増加する。加えて、本発明において有用なそれらの界面活性剤は、遊離イソシアート基との反応を経てポリウレタンバックボーン中へ組み込むための反応性基を含有する。キュアした組成物は、かくして明瞭な親水性部分、同じくペンダント界面活性剤部分を含み、後者はポリウレタンバックボーン上の親水性と疎水性領域の明確な区別を示す。ポリマーバックボーン内への親水性基と界面活性剤基の両方の併合によって、耐引っかき性を維持することができると共に優れた防曇性が得られる。かくして、本発明は、親水性ポリウレタンマトリックスと界面活性剤との反応によって初めて永続的な防曇コーティングを提供する。
発明の背景
透明フィルムは、例えば、光学レンズ、ゴーグル、フェースシールド、ヘルメット用フェースプレート、自動車のウインドシールド、などの各種のガラス及びプラスチック製品用のコーティングとして益々用いられている。ポリウレタンなどの有機ポリマーは、そのような用途に高強度と表面に対する改善された耐摩耗性を提供することができる、そのような用途のためのセルフ-サポーティング(self-supporting)表面又はコーティングにおいて特に有用である。しかしながら、そのような有機ポリマーは、凝縮水の液滴の形成のためにそれらの表面上に曇り(fogging)が生じやすく、簡単なぬぐい取りでは満足に改善することができない。加えて、多くの用途において、特にここで予想したそれら、その表面からの水滴のぬぐい去りは不可能であるか又は実施できない。
この曇りを防止するため、そのような物品に防曇性を提供するための各種の界面活性剤を使用することが知られる。例えば、親水性剤が防曇性を与えるためにポリウレタンに添加されている。Radischらの米国特許第4,551,484号及び同4,609,688号は、それの架橋構造中の開放ドメインの中に配置した遊離界面活性剤を有する三次元架橋化ポリウレタンを含む透明な表面用の防曇組成物を開示する。該コーティング組成物は、ポリウレタンを得るために多官能ポリオールとイソシアートとを反応させること、及び続いてコーティングの内部に界面活性剤の分子を拡散するために、調製されたポリウレタンを親水性界面活性剤と接触させることによって調製される。該界面活性剤は、しかしながら、ポリウレタンと化学的に反応することがなく、しかしポリマー構造の内部に物理的に配される。そのような、キュアしたコーティングは望ましくない浸出及び界面活性剤の減少に敏感であり、それによってコーティング組成物の防曇性が低下する
また、コーティング組成物の防曇性を改善するためにポリウレタンコーティング組成物内に界面活性剤を反応することが提案されている。例えば、Blairらの米国特許第3,822,238号は、防曇性を含む各種の特性をつコーティングを調製するため、ポリウレタンにスルホン化「樹脂」の添加を開示する。該樹脂は、ジオール又はジアミンジ-カルボン酸エステルと反応させ、続いて二重結合のスルホン化またはアミンの第四級化によって調製される。該樹脂は、ペンダント基というよりはむしろ、端と端をつなぐ形の中のポリウレタンバックボーン内への反応によってポリウレタンコーティングの親水性特性と水付着性を増加させることを意図している。ポリウレタン鎖の末端にペンダントが残ることとは対照的に、端端をつなぐ形で反応するそのような樹脂は、親水性と疎水性基の明確な線引きを提供することができず、且つこの関係において界面活性剤として振る舞うことがなく、すなわちそれらは表面張力を低下させるための別個の親水性および疎水性部分の間の協力を提供しない。
Fockらの米国特許第4,745,152号は、改善された自己回復(self-healing)特性と表面水分の形成に対する防止性を持った、透明基材のためのコーティングとして有用なポリウレタン組成物を開示する。該ポリウレタン組成物は、2官能スルホン化ポリエーテルポリオールと3官能ポリオールとを含むポリオール混合物とイソシアートの反応から調製される。そのようなポリウレタン組成物は、コーティングに対する親水性特性を与えるポリオールの組合せのみを含み、且つ界面活性材料を組成物にさらに含まない
上述した特許は、それら組成物が、永続的な防曇特性、すなわち繰り返し洗浄又は水中への延長された浸漬の後に、持ちこたえる防曇特性を提供し得ることを示唆ないし記載するものではなく、それらコーティングの効果が、使用の数時間よりも長く保ち得ることを教示又は示唆するものでもない。
加えて、親水化剤としてポリビニルピロリドン調製したポリウレタンに反応性の官能基を含有する非イオン性界面活性剤を混合することが知られている。例えば、Creasyによる米国特許第4,467,073号は、ポリビニルピロリドンポリマーと反応させたイソシアートポリマーを含む防曇コーティング組成物を開示し、それによる反応生成物はイソシアートと反応させるための反応性の基、例えばヒドロキシル反応性基を有する非イオン性界面活性剤と続いて反応される。ポリビニルピロリドンポリマーは、しかしながら、ポリウレタンマトリックスの親水性を増加させ、防曇特性を改善することを果たす一方で、耐引っかき性、化学的耐久性、水感受性、及びキュアしたポリウレタン表面の耐久力を低下させる。かくして、キュアした際に、これらの組成物は防曇特性を提供することが知られているが、それらの溶媒感受性、可撓性及び耐引っかき性は望ましいものではなかった。
かくして、キュアした際に、増強された化学的耐久性と耐引っかき性、加えて長期の耐久性、永続的な防曇特性を提供し、且つ界面活性剤の目減り又は浸出の影響を容易に受けないポリウレタン組成物の存在が必要である。本発明は、ポリウレタンバックボーンに、ペンダント界面活性剤基並びに親水性基を組み込むことによってそのような組成物を提供する。
発明の概要
本発明は、表面エネルギーを変化させるための個別の親水性と疎水性領域を有する界面活性剤をポリウレタンバックボーンに組み込んでいることに加えて、耐引っかき性と化学的耐久性とを実質的に損なうことなく、ポリウレタンの親水高めるための親水性基を組み込んでいる改善された耐引っかき性防曇性ポリウレタンコーティング組成物を提供する。該コーティング組成物は、遊離イソシアート基を有するイソシアートプレポリマー、及び親水性ポリオールとイソシアート-反応性官能基とを有する界面活性剤とを含む。親水性ポリオールと界面活性剤は、イソシアネートプレポリマー中の遊離イソシアネート基と反応して、そこで反応し且つそれらに結合した親水性残基及び界面活性剤残基の両方を有するポリウレタン骨格(バックボーン)を形成する。該界面活性剤は、表面と凝縮水分との間の望ましい界面張力が有効に低下するように、明確に区別された親水性と疎水性領域を有する必要がある。かくして、この発明の目的のために、用語「界面活性剤」は、そのよう別個の領域を有する反応性基-含有界面活性剤を意味するであろう。好ましくは、界面活性剤の反応性官能基はヒドロキシル基であろう
本発明はまた、耐引っかき防曇性フィルム基材又はコーティング組成物の調製方法を提供する。該方法は、その中に存在する遊離イソシアネート反応性基を有するイソシアネートプレポリマーと、親水性ポリオール及び反応性基含有界面活性剤の有機溶媒溶液との混合物を用意することを含み、前記界面活性剤は、別個の疎水性領域と別個の親水性部分を有する。
本発明の別な実施態様において、キュアした際に防曇及び耐引っかき性を示すポリマー組成物が提供され、該組成物は、反応性イソシアート基を有するポリイソシアートプレポリマーと、親水性ポリオールと、別個の疎水性と親水性の領域を有するヒドロキシル含有界面活性剤との反応生成物を含む。
カチオン性及びアニオン性界面活性剤が好適であるが、非イオン性界面活性剤もまた、本発明において有用である。ただし、それらが反応性官能基をもち、且つ別個の親水性および疎水性領域を示すという条件のもとにおいてである
各種の親水性ポリオールが有用でありうるが、しかし好ましいものには、ポリエチレングリコール、エチレングリコール/プロピレングリコールコポリマー及びそれらの混合物が含まれる。
イソシアートプレポリマーは、一般に、ジイソシアートのビウレット、ジイソシアートのイソシアヌート及びそれらの混合物からなる群から選択される。
本組成物は、基材(substrates)表面にコーティングとして適用することができ、その特性を失うことなく、モールディング(molding)又はシェイピング(shaping)などの基材の更なる加工に耐える程度の充分に可撓性である。各種の基材が使用され得る。好ましい基材物質の中には、ポリカーボート、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビスアリルカーボネート、ポリエチレンテレフタート、ポリエチレンナフタート透明プラスチックを含む。各種のポリオレフィン、フッ化ポリマー、金属及びガラスもまた適当な前処理体として使用してよい。
また、セルフ-サポーティングフィルム又は物品が本発明の組成物から同様に製造される。
発明の詳細な説明
本発明は、耐引っかき防曇コーティング組成物、該コーティング組成物を作製する方法、同じく表面の耐引っかき性を与え及び防曇性を与えるための方法を目的とする。該コーティング組成物は、イソシアートプレポリマー、親水性ポリオール及びヒドロキシル含有界面活性剤を含む。該親水性ポリオールとヒドロキシル-含有界面活性剤は、イソシアネートプレポリマー中の遊離イソシアネート基と反応して、ポリオールの親水性基及び化学的に反応した界面活性剤を有するポリウレタンバックボーンを形成する。好ましくは、該界面活性剤はポリウレタンポリマーの末端に結合する。親水性ポリオールの適切な選択によって、望ましい親水性がポリウレタンに付与され得る。その上、また界面活性剤の慎重な選択によって、所望する界面活性特性が得られるしたがって、その硬化した状態において、その防曇及び耐引っかき性が反応慎重な選択を通して制御され得るように最終組成物を調整することができる
曇りは水分が疎水性表面に凝縮し、且つ光を散乱する小さな液滴になるときに現れる。凝縮した水分を単独で吸収する親水性の材料が注目される。しかしながら、それは急速に飽和となり、貧弱な防曇コーティングしかもたらさない。親水性および疎水性セグメントのドメインを含む界面活性剤によってそのような親水性材料を変性することは、凝縮を広げ、それによってコーティングした基の透明度が保たれることをもたらす
米国特許第4,467,073号において、防曇性ポリウレタンコーティング組成物は、イソシアートプレポリマーと、ポリビニルピロリドン及び非イオン性界面活性剤との反応により調製される。本発明の以前には、ポリビニルピロリドンなしにイソシアート反応を経たポリウレタンから調製した防曇性コーティングは、コーティング組成物中の親水の低下をもたらし、そのために防曇乏しいと信じられていた。またポリビニルピロリドンは、米国特許第5,262,475号中に記載されているように、より高い親水性の組成物を与えるために、架橋したポリビニルアルコールと組合せて用いられていた。しかしながら、親水性と界面活性剤特性の両方をポリウレタン構造の中に組み込むことによって、ポリビニルピロリドン又は他の水溶性ポリマーを使用することなく、ポリウレタンコーティング組成物においてそのような親水性が保たれうることが、本発明を通して思いがけずに発見された。
前述したように、非イオン性、カチオン性及びアニオン性界面活性剤が使用可能である。非イオン型が使用される適用において、それらはエトキシル化またはプロポキシル化したアルコール、フェノール、アミド及びアミンから選択され得る。しかしながら非イオン性界面活性剤は、ヒドロキシル基などのイソシアート反応性基を典型的に含むことが知られている。これに対し、アニオン性及びカチオン性界面活性剤は、遊離の反応性基をまれにしか含まない。本発明者らは、アニオン性及びカチオン性界面活性剤が、遊離の反応性ヒドロキシル基、又はイソシアート基と反応する他の基を含むように適切に変性された場合、そのような変性が、ポリウレタン構造の中に組み込まれるために必要な反応部位を提供するであろうことを見出している。イオン性界面活性剤は、それらのイオン性のため、非イオン性界面活性剤よりしばしばより有効な湿潤剤であることから好適である。本発明において、アニオン性界面活性剤は、共有結合よりむしろ静電的相互作用により反応したカチオンに結合されているので、ポリマーマトリックス全体に自由に移動する
本発明のイソシアネート-反応性界面活性剤は、好ましくは、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される。ヒドロキシル含有界面活性剤が好適であるが、界面活性剤上のいくつかの他の反応性基が、アミノ、カルボキシル及びチオール基を含めて考えられる。該界面活性剤は、イソシアナート-反応性基を1又は1つのタイプよりも多く有してよい。イオン性界面活性剤は、好ましくは、第四級化カチオン界面活性剤又はカチオン部分中にヒドロキシル基を有するアニオン性界面活性剤である。より好ましくは、該界面活性剤は、16よりも多い炭素原子を有する非-エトキシル化炭化水素鎖を含む。非制限的なアニオン性界面活性剤の例のリストには、スルホン酸類のモノエタノールアミンアミン塩、スルホン酸類のジエタノールアミン塩、スルホン酸類のトリエタノールアミン塩及びそれらの混合物が含まれる。
典型的な、アニオン性界面活性剤は、それの構造中に反応性ヒドロキシル基をまれにしか含まない。そのように、これら物質は、遊離ヒドロキシル又は他のイソシアート-反応性基を含むように調製しなければならない。ヒドロキシル化は、本明細書の実施例にさらに記載したとおり、水酸化コリンなどのヒドロキシル含有第四級アンモニウム塩基をドデシルベンゼンスルホン酸などのによって中和することによって達成される。他のヒドロキシル含有アンモニウム化合物には、トリエチルエタノール-、ジエチルジエタノ-、及びエチルトリエタノールアンモニウム塩が含まれるが、それらに限定されない。塩が調製される好適なスルホン酸の非限定的なリストは、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、リグニンスルホン酸、石油スルホン酸及びパラフィンスルホン酸を含む。
限定することのない、ヒドロキシル-含有カチオン性-界面活性剤の例は、リシノールアミドプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ステアルアミドプロピルジメチルエタノールアンモニウムメタサルフェート及びオクタデシルメトールジエタノールアンモニウムクロリドを含む。
本発明におけるポリオールは親水性の性質であり、またイソシアネートプレポリマーと反応してポリウレタン鎖を形成することが可能である。本発明において使用するのに好適なポリオールの非制限的なのリストは、ポリエチレングリコール、及びエチレングリコール/プロピレングリコールポリマー、並びにそれらの混合物を含む。その他の好適な親水性ポリオールは、ポリブチレングリコール、ポリエチレンイミン、アミン末端ポリエーテル及びある種のポリエステルポリオールを含む。
本発明での使用のために考慮されるイソシアートプレポリマーは、反応性イソシアネート基を含有するイソシアネート類を含み、これらは当業者に周知のとおりポリウレタンポリマー鎖の形成が可能である。好適な実施態様において、該イソシアートプレポリマーは、ビウレット又はジイソシアートのイソシアヌートである。最も好ましくは、該ジイソシアートは、ヘキサメチレンジイソシアートである。他の有用なジイソシアートは、ジイソロンジイソシアート、ジフェニルメタンジイソシアート、ビス(メチルシクロヘキシル)ジイソシアート及びトルエンジイソシアートのプレポリマーを含む。例えばオキシム又はフェノールによるイソシアートのブロック化、及びその後、反応前に保護基を除去することもまた、考慮される。ブロック化したイソシアートを用いる場合、イソシアネートの保護基を別にして、イソシアネート基と反応し消費する溶媒又はその他の化合物を用いることができる
本発明の組成物を形成するための発明方法において、遊離イソシアート基を有するポリイソシアートプレポリマーは、親水性ポリオールとヒドロキシル-含有界面活性剤の有機溶媒溶液と混合される。その混合物は次いで、適当な温度、例えば約20℃から約200℃の間の温度で、十分時間、例えば5分から24時間、加熱キュアされる。キュア時間と温度は勿論、その成分と用途応じて変化するであろう。
親水性ポリオールの組合せが好適である。例えば、約4500の分子量を有し且つほぼ70%のエチレンオキシドを含有するポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドランダムトリオールは、2100の分子量で且つ20%のエチレンオキシドを含有するエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーと組み合わされ。そのような組合せは、耐引っかき性を実質的に低下させることなく、又は界面活性剤の結合を妨害することなく、ポリウレタンバックボーンに高められた親水性をもたらす
親水性ポリオールとヒドロキシル-含有界面活性剤の溶液を調製するために用いる有機溶媒は、イソシアートと急速に反応することのない、ケトン、エステル、グリコールエステル、及び第3級アルコールを含む、多くの材料から選択してよい。脂肪族炭化水素とエステルなどの不活性な少量の希釈剤が利用され得る。水とアルコール類は、もし工業的に利用可能なブロック化イソシアートを用いる場合は利用してよい。
反応性ヒドロキシル-含有アニオン性及びカチオン性界面活性剤の組合せは、同等の濃度で単独使用した場合にこれら界面活性剤のいずれかの結果との比較として、それらの防曇特性に関して相乗効果をもたらすことを予期せず発見した。これは以下の実施例5に示される。加えて、ポリマーマトリックス中に反応しない界面活性剤を用いた場合、それらは油状の濁った残渣として表面ににじみ出し、それらの利用性を非常に低濃度に制限する。そのような組成物において防曇性は急速に低下し、多くの工業的用途に対して容認できない表面を与える。本発明において、その界面活性剤の濃度は、これらの化合物がポリウレタンバックボーンの一部であることから相当高くできる。該界面活性剤は、トータルの固体の約10重量%から40重量%の濃度で使用し得る。
該親水性ポリオールは、トータルの組成物の約10重量%から約35重量%、好適には約15重量%から約65重量%の量で組成物中に存在させ得る。
本発明は、ここに付属した請求の範囲を限定することなく、以下の実施例に関連して説明することができる。
材料の調製
コリンドデシルベンゼンスルホートは、161gのシクロヘキサン中に溶解した161.00g(0.25モル)ドデシルベンゼンスルホン酸メタノール中の水酸化コリンの45%溶液67.32g(0.25モル)、0℃でゆっくりと加えることによって調製した。その結果得られた溶液は、スルホン酸の添加によりpH4.5に調製、さらに45℃に乾燥するまで濃縮した。
テトラメチルアンモニウムドデシルベンゼンスルホートを、同じ方法で、161.00gのドデシルベンゼンスルホン酸とメタノール中25%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド溶91.15gを用いて調製した
リシノールアミドプロピルジメチルアンモニウムエトサルフェート及びイソステアルアミドプロピルジメチルアンモニウムエトサルフェートは、それぞれ、市販品として、Lipo Chemicals社のLipoquat及びScher Chemicals社のSchercoquat IAS-LCとして購入した。
ポリオールAは、分子量4500の、ほぼ70%エチレンオキシドを含むポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドランダムトリオールである。
ポリオールBは、分子量2100の、ほぼ20%のエチレンオキシドを含むエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーである。
ポリオール溶液は、89.57gのジアセトンアルコール、10.40gの混合ポリオールAとB、0.03gのジブチル錫ジラウート触媒にプラスして、当該分野において通例であるようなコーティングの均一性を促進するための微量の流動性向上剤(flow aids)を混合することによって調製した
下記の通り、界面活性剤との混合の後、100gの溶液は30gのヘキサメチレンジイソシアートビウレット、キシレン/酢酸ブチル中75%(Desmodur N75, Bayer Corp.)と混合した
混合した溶液を、ポリカーボートのプラスチックレンズに適用し、さらに125℃で30分間、オーブン中でキュアした
実施例1
上記溶液の100g、18.0gコリンドデシルベンゼンスルホートと30gの75%ヘキサメチレンジイソシアネートビウレットと混合した。ポリカーボネートのキュアの後、そのコーティングは透明であり、固く且つ擦過耐性で、さらに湯(50℃)の容器に被せて配した場合に曇りに対して良好な耐性を示した。水中への浸漬では曇り耐性が僅かに減じられたが、しかし48時間の浸漬の後でさえ暴露の29秒後に薄い霧のみがコーティングした表面に形成されただけであった。高い湿度条件の結果として表面上に発達する明らかな堆積はなく、その擦過耐性は変わらなかった。界面活性剤は、100gポリオール溶液当りに30gの界面活性剤というように高い濃度であるにもかかわらず、コーティング表面からにじみ出ることはなかった。
実施例2
100gの上記溶液を、18gのリシノールアミドプロピルジメチルアンモニウムエトサルフェート、及び30gの75%ヘキサメチレンジイソシアネートビウレットと混合した。ポリカーボネートのキュアの後、そのコーティングは透明であり、固く、且つ擦過耐性であった。コーティングした物品は、水中に72時間の浸漬した後でさえ、界面活性剤を含まないコーテイング対して曇るのにほぼ3倍も長くかかった。その実験の間の何れの時点でも表面からにじみ出した材料の痕跡はなかった。
比較例
イソステアルアミドプロピルジメチルアンモニウムエトサルフェートなどの非-ヒドロキシル含有カチオン性界面活性剤を、実施例2における界面活性剤に置換した場合、初期の防曇作用は優れていたが、水中に浸漬することによって急速に低下し、コーティングが曇るために必要な時間は、72時間後で実施例2におけるコーティングのほぼ半分となった。また、未反応の界面活性剤が、0.60g程度の低い濃度において、油性の曇った皮膜として表面からにじみ出した。100gのポリオール溶液当り約6gより上の濃度で、多量の未反応の液状界面活性剤のために、そのコーティングは曇り且つ弱かった。
比較例
ポリオール溶液中にテトラメチルアンモニウムドデシルベンゼンスルホネートを代わりに使って、実施例3におけるそれと同様に作用するコーティングを製造した。この材料はイソシアネート基と反応することができず、それ故に低い濃度で存在する場合でさえ表面に滲み出し、且つそれを用いて配合したコーティングは、水中に浸漬した場合にはその防曇特性を失った。評価した全ての他の非-反応性界面活性剤は、100gのポリオール溶液当り15gより低い濃度で同様の結果を生じさせた。
実施例5
100gのポリオール溶液を、9gのコリンドデシルベンゼンスルホネート、加えて9gのリシノールアミドプロピルジメチルアンモニウムエトサルフェート及び30gの75%ヘキサメチレンジイソシアネートビウレットと混合した。ポリカーボネート上でのキュアの後、そのコーティングは透明であり、固く、且つ擦過耐性であり、さらに湯(50℃)の容器に被せて置いた場合に曇らなかった。72時間の水中への浸漬の後でさえ、表面上の凝縮水分は透明なフィルム上に広がった。界面活性剤の本組合せは、何れかの材料自身の等しい濃度に対し、明確に優っている。
比較例
米国特許第4,609,688号中に与えられている指示に従って、ポリウレタンフィルムを調製した。この材料を、アルコールのモル当たり7から9モルのエポキシエタンを含むエトキシル化オクチルアルコール中に80℃で2時間浸漬した。最初、該製造物は非常に良好な防曇性を示すが、しかしこの特性は水中に8時間浸漬した後に、大部分が又は完全に失われた。
比較例
30重量%の直鎖C12スルホン酸ナトリウム(Texapon L-100, Henkel Corp.)を含む水溶液を用いて、実施例6の手順を繰り返した。再び、最初の防曇性能は優れていたが、しかし水中に浸漬した場合、その特性は急速に失われた。
具体的実施態様が示され及び記載されている一方、各種の修正は当業者により明らかとなるであろうし、それ故に本発明は記載した実施例又はそれの詳細に限定されることを意図したものではなく、さらに本発明の精神と範囲内でそれらから離れうる

Claims (12)

  1. i)未反応イソシアート基を有するイソシアートプレポリマー;
    ii)親水性ポリオール化合物と、イソシアート-反応性基を含む16より多い炭素原子を持つ非エトキシル化炭化水素鎖を含む界面活性剤との有機溶媒溶液(前記界面活性剤は、スルホン酸のモノエタノールアミン塩からなる群から選択され、前記界面活性剤は疎水性と親水性の別個のセグメントを有し、前記親水性ポリオールは前記界面活性剤とは異なる。)
    を含み、キュアした場合に耐引っかき性、永続的な防曇性表面を提供する、ポリマー組成物。
  2. 前記イソシアート-反応性基が、ヒドロキシル、アミノ、カルボキシル及びチオール官能基から選択される、請求項1記載の組成物。
  3. 前記イソシアート-反応性基が、前記界面活性剤のカチオン部分に配置されたヒドロキシル基を含有する請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記スルホン酸が、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、リグニンスルホン酸、石油スルホン酸及びパラフィンスルホン酸からなる群から選択される、請求項記載の組成物。
  5. 前記親水性ポリオールが、ポリエチレングリコール及びエチレングリコール/プロピレングリコールコポリマーからなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  6. 前記イソシアートプレポリマーが、ジイソシアートのビウレット及びジイソシアートのイソシアヌートからなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  7. 前記ジイソシアートが、ヘキサメチレンジイソシアートビウレットである請求項6記載の組成物。
  8. 触媒をさらに含む、請求項1記載の組成物。
  9. イソシアートプレポリマー、親水性ポリオール及び16より多い炭素原子をもつ非エトキシル化炭化水素鎖を含み、イソシアート-反応性基を有する界面活性剤(前記界面活性剤は、別個の疎水性部分と別個の親水性部分を有し、前記界面活性剤は、スルホン酸のモノエタノールアミン塩からなる群から選択され、且つ前記親水性ポリオールは前記界面活性剤とは異なる。)との反応生成物を含むポリウレタン組成物であって、ここで前記親水性ポリオールと前記界面活性剤は、耐引っかき性と永続的な防曇表面を提供するためのポリウレタンコーティングを形成するために、前記イソシアートプレポリマー中のイソシアート基と反応する、ポリウレタン組成物。
  10. a)反応性イソシアート基を有するイソシアートプレポリマーを用意すること;
    b) i)親水性ポリオール、及び
    ii)16より多い炭素原子をもつ非エトキシル化炭化水素鎖を含み、イソシアート-反応性基を有し、且つ別個の疎水性部分と別個の親水性部分を有する界面活性剤(前記界面活性剤は、スルホン酸のモノエタノールアミンからなる群から選択され、且つ前記親水性ポリオールは前記界面活性剤とは異なる。)
    とを含む反応性有機溶媒溶液を用意すること;
    c)前記イソシアートプレポリマーと前記反応性有機溶媒溶液とを反応させること(ここで前記親水性ポリオールと前記イソシアート反応性基を有する上記界面活性剤は、前記イソシアートプレポリマー中の前記イソシアート基と反応し、それによってペンダント親水性基とその中に化学的に反応した界面活性剤基を有するポリウレタン組成物を形成する);及び
    d)物品の表面に前記ポリウレタン組成物を塗布すること及び加熱キュアすること、
    含む防曇及び耐引っかき性表面を有する物品を提供するための方法。
  11. 前記コーティング工程d)の後の前記物品を熱形成するための工程をさらに含んだ、請求項10記載の方法
  12. イソシアートプレポリマー、親水性ポリオール、及び16より多い炭素原子をつ非エトキシル化炭化水素鎖を有み、イソシアート反応性基を有する界面活性剤の反応生成物を含むポリウレタン組成物であって、
    前記イソシアネート反応性基は、前記界面活性剤のカチオン部分に配置されたヒドロキシル基を含み、前記界面活性剤はスルホン酸のモノエタノールアミン塩からなる群から選択され、前記親水性ポリオールは前記界面活性剤とは異なり、前記界面活性剤は疎水性と親水性の別個のセグメントを有し、
    ここで前記親水性ポリオールと前記界面活性剤は、耐引っかき性と永続的な防曇表面を提供するためのポリウレタンコーティングを形成するために、前記イソシアートプレポリマー中のイソシアート基と反応する、ポリウレタン組成物。
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