JP3855918B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体の入口または出口にフランジ付きパイプ口金を備えた熱交換器であって、自動車空調装置のヒータコアなどに使用される熱交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車空調装置のヒータコアなどに使用される熱交換器は、図1に示す如く、流体の入口または出口に、フランジ11が付いたパイプ口金1を備える。このパイプ口金1には、鍔21を有する接続管2の先端が差し込まれ、フランジ11と鍔21とを突き合わせて連結される。パイプ口金1と接続管2の連結方法には、フランジ11と鍔21とを鑞付けする、特殊な形状を有するクランプでネジ止めする、直接ネジ止めをする、フランジ11を特殊な形状にし鍔21にかしめる、などがある。
上記した連結方法のうち、鑞付け以外の方法では、図8に示す如く、シール手段としてOリング23を介装してパイプ口金1と接続管2を連結している(特許文献なし)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、金属材料のリサイクルが進められる中、自動車空調装置の熱交換器に主として用いられるアルミニウム材料もリサイクルの要望が大きい。この点、上記の如く、口金パイプと接続管の連結部のシール手段として用いられるOリングはゴム製であるため、リサイクルにおいて好ましくない。一方、シール手段として鑞付けを採用すると、リサイクルにおける問題はないが、連結部を加熱する必要がある。このため、接続管の形状によっては加熱炉に入れることができず、別途の手段で連結部を加熱する必要があり作業が煩雑になる。
【0004】
【発明の目的】
本発明の目的は、自動車空調装置の熱交換器の口金パイプと接続管との連結部のシール手段として、Oリングの介装および鑞付けを止め、金属材料としてのリサイクル性の向上、かつ、Oリングの廃止によるコストダウン、または、連結部の加熱の省略に伴う製造工程の簡略化によるコストダウンを可能とする熱交換器の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔請求項1の手段〕
請求項1の発明によると、熱交換器のパイプ口金の内面と接続管の差し込み部分の外面とを接着剤で接合し、接続管の差し込み部分の外面に設けた嵌合凹部に、パイプ口金の内面対応部に設けた嵌合凸部を嵌合したことを特徴とする。それによって、接着剤がシール手段として作用し、従来のOリングの介装、鑞付けを廃止することができコストダウンおよびリサイクル性の向上を達成できるとともに、接続管やパイプ口金に急激なトルク負荷などがかかっても、嵌合凹部と嵌合凸部の嵌合により接続管とパイプ口金の連結が強化され、硬化した接着剤における亀裂の発生を防止することができる
【0006】
〔請求項2の手段〕
請求項2の発明によると、熱交換器のパイプ口金の内面と接続管の差し込み部分の外面とを接着剤で接合し、接続管の差し込み部分の外面に設けた嵌合凸部を、パイプ口金の内面対応部に設けた嵌合凹部に嵌合したことを特徴とする。それによって、請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0007】
〔請求項3の手段〕
請求項3の発明によると、熱交換器のパイプ口金の内面と接続管の差し込み部分をテーパ形状とし互いに摺り合わせ、摺り合わせ部同士を接着剤で接合したことを特徴とする。それによって、接着剤の使用量をさらに減らすことができ、さらなるコストダウンが達成できる。
【0008】
〔請求項4の手段〕
請求項4の発明によると、接続管に設けられた嵌合凹部または嵌合凸部が接続管の差し込み部分の外面の最下部に設けられ、パイプ口金の内面対応部に設けた嵌合凸部または嵌合凹部に嵌合したことを特徴とする。それにより、接続管の差し込み部分における嵌合凹部または嵌合凸部の製作加工が容易になる
【0010】
【発明の実施の形態】
比較例の構成〕
本発明の実施形態に対する比較例を図1および図2に示す。熱交換器100は、熱交換部101の左右両端にタンク102、103を有する。熱交換部101は、上下方向に平行に配列された多数の偏平チューブ104と、その偏平チューブ104に接して配された多数のコルゲートフィン105とからなる。タンク102、103の上端には、それぞれフランジ11を有するパイプ口金1が接合されている。
【0011】
パイプ口金1は、平板で円環状のフランジ11と、フランジ11の内周から下方にテーパ状に延長され径小となる嵌合部12と、嵌合部12から下方に延長された径小部13と、径小部13から下方に展長されたテーパ部14と、テーパ部14から下方に延長された溶接部15と、フランジ11の外周から上方に円筒状に延長されたかしめ筒部16とを備える。接続管2は、その下面がフランジ11の上面と突き合わされる鍔21と、鍔21から先端に向かってテーパ状に径小となり、パイプ口金1への差し込み部分を構成するとともに、その外面が嵌合部12の内面と摺り合わされる嵌合部22とを備える。
【0012】
比較例の作用および効果〕
このパイプ口金1の嵌合部12に接続管2の嵌合部22を差し込み、フランジ11の上面と鍔21の下面とを突き合わせるとともに、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とを摺り合わせる。この際、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とのいずれか一方に、予め接着剤を塗布しておく。
接着剤としては、アクリル系のものなどが使用されるが、できるだけ短時間で硬化し、硬化後の強度が十分であり、高温劣化、経時劣化せず、耐クーラント性のあるものが使用される。
【0013】
パイプ口金1と接続管2とを連結する際、嵌合部12と嵌合部22とが摺り合わされ、予め塗布された接着剤が硬化して接合しシール機能を有するため、Oリングの介装や鑞付けを行う必要がなく、コストダウンを達成できる。また、接着剤の塗布量はOリングの質量に比べ微量であるため、リサイクル性も向上できる。
【0014】
〔第実施形態の構成〕
本発明の第実施形態を図3ないし図5に示す。第実施形態では、図3または図4に示すごとく、パイプ口金1と接続管2との連結を強化するため、パイプ口金1に嵌合凸部12b、12bを設け、接続管2に嵌合凹部22a、22aを設けている。嵌合凹部22a、22aは、接続管2の嵌合部22の外面の最上部に直径方向にほぼ対称となる位置に2つ設けられている。一方、嵌合凸部12b、12bは、パイプ口金1の内面対応部に設けられている。
【0015】
内面対応部とは、パイプ口金1の嵌合部12の内面であり、パイプ口金1の嵌合部12に接続管2の嵌合部22を差し込み、フランジ11の上面と鍔21の下面とを突き合わせた際に、嵌合部22の外面に設けられた嵌合凹部22aまたは後述する嵌合凸部22bが嵌まり込み、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とを摺り合わせることができる位置のことである。
【0016】
〔第実施形態の作用および効果〕
このパイプ口金1の嵌合部12に接続管2の嵌合部22を差し込み、フランジ11の上面と鍔21の下面とを突き合わせ、嵌合凹部22a、22aに嵌合凸部12b、12bを嵌合させ、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とを摺り合わせる。この際、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とのいずれか一方に、予め接着剤を塗布しておく。
【0017】
これにより、比較例と同様の効果が得られるとともに、嵌合凸部12b、12bと嵌合凹部22a、22aの嵌合によりパイプ口金1と接続管2との連結が強化され、急激なトルク負荷などにより硬化した接着剤の亀裂が発生することを防止することができる。なお、第実施形態では、接着剤が硬化したのち図5に示すごとく、かしめ筒部16を4箇所でかしめ、さらにパイプ口金1と接続管2との連結が強化されている。
【0018】
〔第実施形態の構成〕
本発明の第実施形態を図6に示す。第実施形態では、図6に示すごとく、パイプ口金1と接続管2との連結を強化するため、パイプ口金1に嵌合凹部12aが、接続管2に嵌合凸部22bが設けられている。嵌合凸部22bは、接続管2の嵌合部22の外面の最上部に1つ設けられている。一方、嵌合凹部12aは、パイプ口金1の内面対応部に設けられている。
【0019】
〔第実施形態の作用および効果〕
このパイプ口金1の嵌合部12に接続管2の嵌合部22を差し込み、フランジ11の上面と鍔21の下面とを突き合わせ、嵌合凸部22bを嵌合凹部12aに嵌合させ、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とを摺り合わせる。この際、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とのいずれか一方に、予め接着剤を塗布しておく。
これにより、第実施形態と同様の効果が得られる。なお、第実施形態でも、接着剤が硬化したのち、かしめ筒部16を4箇所でかしめ、パイプ口金1と接続管2との連結が強化されている。
【0020】
〔第実施形態の構成〕
本発明の第実施形態を図7に示す。第実施形態にかかる接続管2では、嵌合部22の外面の最下部に嵌合凹部22aが、1つ設けられている。一方、パイプ口金1に設けられる嵌合凸部12bは、嵌合部12の内面対応部に設けられている。
【0021】
〔第実施形態の作用および効果〕
このパイプ口金1の嵌合部12に接続管2の嵌合部22を差し込み、フランジ11の上面と鍔21の下面とを突き合わせ、嵌合凹部22aに嵌合凸部12bを嵌合させ、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とを摺り合わせる。この際、嵌合部12の内面と嵌合部22の外面とのいずれか一方に、予め接着剤を塗布しておく。
【0022】
これにより、第実施形態または第実施形態と同様の効果が得られる。また、嵌合凹部22aは嵌合部22の最下部に位置するため、嵌合凹部22aの製作加工が極めて容易にできる。なお、第実施形態でも、接着剤が硬化したのち、かしめ筒部16を4箇所でかしめ、パイプ口金1と接続管2との連結が強化されている。
【0023】
〔他の実施形態〕
第1実施形態ないしは第実施形態ではかしめ筒部16をかしめていたが、必ずしもかしめる必要はない。また、嵌合凹部12a、22aおよび嵌合凸部12b、22bは1つまたは2つしか設けられていなかったが、3つ以上設けてもよい。さらに嵌合凹部22aおよび嵌合凸部22bの位置は接続管2の嵌合部22の外面の最下部または最上部に限られるものではなく、最下部と最上部の間で任意の位置を選ぶことができる。これに応じて、パイプ口金1の嵌合部12の内面対応部に設けられる嵌合凹部12aおよび嵌合凸部12bの位置も、変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例における熱交換器、パイプ口金と接続管との連結を示す全体図である。
【図2】 比較例におけるパイプ口金と接続管との連結を示す断面図(a)とその要部拡大図(b)である。
【図3】 第実施形態における接続管の断面図および下面図である。
【図4】 第実施形態におけるパイプ口金の平面図および断面図である。
【図5】 第実施形態におけるパイプ口金と接続管の連結を示す平面図および断面図である。
【図6】 第実施形態におけるパイプ口金と接続管の連結を示す平面図および断面図である。
【図7】 第実施形態におけるパイプ口金と接続管の連結を示す平面図および断面図である。
【図8】 従来のパイプ口金と接続管の連結を示す断面図である。
【符号の説明】
1 パイプ口金
11 フランジ
12 嵌合部
12a 嵌合凹部
12b 嵌合凸部
2 接続管
21 鍔
22 嵌合部
22a 嵌合凹部
22b 嵌合凸部
100 熱交換器

Claims (4)

  1. 外周に筒部を有するフランジの付いたパイプ口金を、流体の入口または出口に備え、該パイプ口金に鍔を有する接続管を差し込み、前記接続管を連結した熱交換器において、
    前記パイプ口金の内面と前記接続管の差し込み部分の外面とを接着剤で接合し
    前記接続管の差し込み部分の外面に設けた嵌合凹部に、前記パイプ口金の内面対応部に設けた嵌合凸部を嵌合したことを特徴とする熱交換器。
  2. 外周に筒部を有するフランジの付いたパイプ口金を、流体の入口または出口に備え、該パイプ口金に鍔を有する接続管を差し込み、前記接続管を連結した熱交換器において、
    前記パイプ口金の内面と前記接続管の差し込み部分の外面とを接着剤で接合し、
    前記接続管の差し込み部分の外面に設けた嵌合凸部を、前記パイプ口金の内面対応部に設けた嵌合凹部に嵌合したことを特徴とする熱交換器。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、前記パイプ口金の内面と前記接続管の差し込み部分をテーパ形状とし互いに摺り合わせ、該摺り合わせ部同士を接着剤で接合したことを特徴とする熱交換器。
  4. 請求項1または請求項2に記載の熱交換器において、前記接続管に設けられた前記嵌合凹部または前記嵌合凸部が、前記接続管の差し込み部分の外面の最下部に設けられ、前記パイプ口金の内面対応部に設けた前記嵌合凸部または前記嵌合凹部に嵌合したことを特徴とする熱交換器
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