JP3866794B2 - リチウム電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータ・携帯電話等のポータブル機器の開発にともない、その電源として電池の需要は非常に大きなものとなっている。特に、リチウム電池は、リチウムが原子量が小さく、かつイオン化エネルギーが大きな物質であることから、高エネルギー密度を得ることができる電池として盛んに研究が行われ、現在ではポータブル機器の電源をはじめとして広範囲に用いられるに至っている。
【0003】
これらリチウム電池の電極活物質としては、例えば正極にリチウムコバルト酸化物(LixCoO2)、負極に黒鉛などが用いられる。これらは粉末状の物質として得られ、一般的に加圧成型法などにより成型され、電極として用いられる。しかしながら、このように加圧成型されただけの電極を用いてリチウム電池を構成すると、電極構成粒子間に液体の電解質が侵入し、電極が膨潤し、形状を保つことが困難で、また電気的な接触も失われやすい問題を有していた。
さらに、LixCoO2は、酸素、リチウム、コバルトの各々の三角格子がO−Li−O−Co−O−Li−Oの順で積み重なった構造を有しており、リチウムイオンはCoO2のシート間に存在する。さらに、リチウムイオン伝導性の電解質中での電気化学的な酸化還元反応により、リチウムイオンがCoO2層間に出入りする。その結果、CoO2層間の電気的な相互作用の大きさが変化し、層間に伸び縮みが生じ、電極に体積変化が生じる。そのため、充放電を繰り返すごとに電極を構成する粒子間の接合が失われやすく、充放電サイクルにともない容量が低下するなどの問題を有していた。
【0004】
以上、電極活物質としてLixCoO2について説明したが、リチウム電池用の活物質として従来用いられてきた物質あるいは今後の応用が期待されている活物質としては、LixNiO2、LixMnO2、MnO2などの遷移金属酸化物、LixTiS2などの遷移金属二硫化物、あるいは黒鉛層間化合物、フッ化黒鉛などが挙げられる。これらの材料を用いた場合にも、同様の問題が生じる。
そのため、リチウム電池に用いられる電極は、一般的に電気化学反応を生じる電極活物質と、電気化学反応により生じるあるいは電気化学反応に必要な電子を外部回路より伝達するための電子伝導性の物質、さらには電池の充放電にともなう体積変化によっても、電極構成材料間の接合が失われないように、成型性を高めるためのバインダーより構成される。あるいは、電極活物質が電子とイオンの両方の伝導性を有する場合には、電極活物質とバインダーより構成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電極の成型性を高めるためのバインダーとしては、一般的にポリ4フッ化エチレンなどが用いられる。これらバインダーは、電子やイオンの伝導性を持たないものがほとんどである。そのため、電極の成型性を高めるためにバインダーを電極中に加えた場合、電極活物質表面をイオン伝導性を持たないものが覆うこととなる。その結果、電極反応が阻害され、電池充放電率を低下させるなどの問題を有していた。
上記のポリ4フッ化エチレンなどに対して、結着性とリチウムイオンの伝導性を兼ね備えた物質としては、ポリエチレンオキシドなどの高分子と過塩素酸リチウムなどの支持塩より構成される高分子固体電解質の使用も考えられる。しかし、これら高分子固体電解質は、リチウム電池の電解質層に用いられている有機溶媒に溶解しやすいため、リチウム電池用のバインダーとしては適さない。
【0006】
本発明は、電極反応を阻害することなく、電極の成型性を高めるバインダーを用いることで、優れた電池特性を示すリチウム電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一対の電極、前記一対の電極間を隔離するセパレータを具備する有機電解質リチウム電池において、前記電極層の少なくとも一方を構成するためのバインダーとして、分子内の炭素−炭素二重結合に無水硫酸または無水硫酸ー電子供与性化合物錯体を付加反応(以下、スルホン化反応という)させてなる重合体を用いる。
上記重合体としては、重合体を構成する全単量体ユニットに対する、無水硫酸または無水硫酸ー電子供与性化合物錯体が付加した単量体ユニットの割合、すなわちスルホン化された単量体ユニットの割合(以下、スルホン化率という)がモル%以上50モル%以下のものを用いる。
【0008】
【発明の実施の形態】
バインダーに要求される性能としては、先に述べたように、(1)電極活物質と電解質間のイオン伝導性を阻害せず、電極の反応性を低下させないこと、(2)電池の充放電にともなう電極活物質の体積変化の繰り返しに対して、電極構成粒子間の接合が失われないよう高い結着性を示すこと、(3)電解質および電極構成材料に対して安定であり、電解質中への溶解などのないこと、などが挙げられる。
本発明は、高分子化合物として分子内の炭素−炭素二重結合をスルホン化させてなる重合体(以下、特定重合体という)を用いることにより、電極活物質表面でのリチウムイオンの移動が阻害されなくなり、電池充放電を円滑にすることを見いだしたことに基づくものである。バインダーとして炭素−炭素二重結合をスルホン化させてなる重合体を用いた場合に、重合体が電極活物質と電解質間のイオン伝導を妨げないなどの、上記のバインダーに要求される性能を満たす作用について以下に説明する。
【0009】
化1で表される炭素−炭素二重結合を持つ構造の側鎖を有する重合体の前記二重結合に、たとえば無水硫酸、無水硫酸−電子供与性化合物錯体などを作用させると、重合体の側鎖はスルホン化され、例えば化2で表されるような環状構造を有する側鎖が形成される。
【0010】
【化1】
Figure 0003866794
【0011】
【化2】
Figure 0003866794
【0012】
このような重合体を、リチウムを含有するリチウム電池用の電極活物質と反応させると、この環状構造が開環する。その結果、電極活物質中のリチウムイオンと重合体の間には、例えば化3中で破線で示した電気的な相互作用が生じる。
【0013】
【化3】
Figure 0003866794
【0014】
すなわち、リチウムイオンは、上記のように側鎖に電気的に緩く束縛された状態となっており、また一方、このような側鎖は熱振動によりセグメント運動を行っている。その結果、表面に上記で示した構造が形成された電極活物質を電解質と接触させた場合、リチウムイオンは重合体の側鎖のセグメント運動により電極活物質と電解質の間を移動することができるようになる。その結果、このような重合体を用いることにより、電極反応を妨げることなく、電極の成型性を高めることができる。
その結果、イオン伝導性のないバインダーを用いた場合と比べて、電極中のリチウムイオンの伝導性は高いものとなり、電極を厚くすることが可能で、リチウム電池の高容量化を図ることができる。
【0015】
このようにして得られるリチウム電池の電極の厚みとしては、実用的な作動電流に追随する範囲として2.0mm以下である。また、バインダーとして従来のイオン伝導性を示さない高分子化合物を用いた場合には困難である高容量化を同時に達成できる範囲として30μm以上の厚みの場合に特に本発明の効果が大きい。
また、このように重合体は、スルホン化することによりリチウム電池の電解質に用いられる有機溶媒に対する溶解性が低下し、リチウム電池の電極バインダーとして好ましく用いることができるようになる。
【0016】
しかしながら、このようなスルホン化した側鎖が重合体中に多量に存在すると、重合体のゴム弾性が失われ、得られたリチウム電池の電極の成型性が低下する。そのため、炭素−炭素二重結合をスルホン化させてなる重合体としては、優れた電池特性を示し、かつ高い成型性を有するリチウム電池の電極が得られるものとして、スルホン化率が、5モル%以上50モル%以下のものが特に好ましく用いられる。
また、電極活物質中のリチウムイオンと重合体との電気的な相互作用を効率よく形成するためには、電極活物質と重合体を混合後、熱処理をすることが望ましい。この熱処理温度は、上記のリチウムイオンと重合体との電気的な相互作用を形成し、しかも重合体が分解しない温度範囲120℃〜210℃が好ましい。
【0017】
本発明に用いられる特定重合体は、分子中に炭素−炭素二重結合を有する重合体を、例えば無水硫酸、無水硫酸−電子供与性化合物錯体などによってスルホン化することにより得られる。
分子中に炭素−炭素二重結合を有する重合体としては、例えば分子中に2つ以上の炭素−炭素二重結合を有する単量体(以下、「特定単量体」ともいう)よりなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物の(共)重合体が挙げられる。
特定単量体の具体例としては、例えば、1,3−ブタジエン、1,2−ブタジエン、1,2−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ペンタジエン、イソプレン、1,2−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、1,2−ヘプタジエン、1,3−ヘプタジエン、1,4−ヘプタジエン、1,5−ヘプタジエン、1,6−ヘプタジエン、2,3−ヘプタジエン、2,5−ヘプタジエン、3,4−ヘプタジエン、3,5−ヘプタジエン、シクロブタジエン、シクロヘキサジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン、シクロオクタトリエン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、プロペニルノルボルネン、イソプロペニルノルボルネンなどが挙げられ、中でも、1,3−ブタジエン、イソプレン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネンが好ましい。これらの特定単量体は、単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0018】
また、特定単量体と他の単量体を併用して得られる共重合体も使用することができる。他の単量体の具体例としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルメチルエチルケトン、ビニルメチルエーテル、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、アリルアルコールなどのビニル基含有化合物;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸グリジシルなどの(メタ)アクリロイル基含有化合物;無水クロトン酸、無水マレイン酸、無水フマル酸、無水イタコン酸などのモノまたはジカルボン酸の無水物などが挙げられる。これらの他の単量体の使用割合には特に制限はないが、通常、98重量%未満、好ましくは95重量%未満で用いられる。他の単量体を95重量%以上用いると、スルホン化される炭素−炭素二重結合が少なくなるため、十分な電池特性を示す特定重合体が得られない場合がある。
【0019】
上記(共)重合体の重合反応に使用される重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸水素、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイドなどのラジカル重合開始剤;アルカリ金属、n−ブチルリチウム、ナトリウムナフタレンなどのアニオン系重合開始剤;硫酸、リン酸、過塩素酸、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化チタン、四塩化スズなどのカチオン系重合開始剤;トリエチルアルミニウムー四塩化チタンなどのチーグラー触媒などが挙げられる。
上記(共)重合体の重合反応においては、溶媒を使用してもよい。使用可能な溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの炭化水素系溶媒;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化溶媒;水などが挙げられる。
【0020】
上記(共)重合体の反応は、通常−100℃〜150℃の範囲で行われ、反応温度は、単量体、重合開始剤および溶媒の種類によって決まる。
上記(共)重合体の分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、通常、500〜5,000,000、好ましくは1,000〜1,000,000である。重量平均分子量が500未満では、得られる特定重合体のゴム弾性が不十分となる場合があり、一方5,000,000以上では、有機溶媒への溶解性が悪くなる場合がある。また、上記(共)重合体の重合様式には特に制限はなく、ランダム型、ブロック型、グラフト型、星型など種々の構造をとることができる。
好ましい(共)重合体としては、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン系共重合体およびこれらの部分水添物が挙げられる。
【0021】
本発明に用いられる特定重合体は、上記(共)重合体中の炭素−炭素二重結合を、例えば無水硫酸、無水硫酸−電子供与性化合物錯体などをスルホン化剤として、スルホン化反応させることにより得られる。
ここで、電子供与性化合物としては、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルエーテルなどのエーテル類;ピリジン、ピペラジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのアミン類、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィドなどのスルフィド類;アセトニトリル、エチルニトリル、プロピルニトリルなどのニトリル類;トリエチルホスファイト、トリブチルホスファイトなどのリン化合物などが挙げられ、中でもジオキサンが好ましい。
無水硫酸、無水硫酸−電子供与性化合物錯体などのスルホン化剤の使用量は、上記(共)重合体を構成する全単量体ユニットに対して、通常無水硫酸換算で5〜50モル%である。モル%未満では、得られる特定重合体のリチウムイオン伝導性が十分でない場合があり、一方、50モル%を越えると、得られる特定重合体のゴム弾性が失われ、電池構成要素を構成したしたときの成型性が低下する場合がある
【0022】
上記スルホン化反応の際には、スルホン化剤に対して不活性な溶媒を使用してもよい。使用可能な溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素;ニトロメタン、ニトロベンゼンなどのニトロ化合物;液体二酸化硫黄、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素;ジオキサンなどのエーテル類が挙げられる。これらの溶媒は、単独であるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
上記スルホン化反応における反応温度は、通常−50〜100℃、好ましくは、−30〜50℃である。−50℃未満ではスルホン化反応が遅くなる場合があり、一方100℃を超えると副反応が起こり、得られる特定重合物が黒色化あるいは不溶化する場合がある。
【0023】
このようにして得られる特定重合物は、−SO2−O−からなる構造が、主鎖または側鎖の炭素原子と結合した環状構造をとっており、例えば化4または先の化2のような構造を有する。
【0024】
【化4】
Figure 0003866794
【0025】
また、電極などの電池構成要素の加工性を高めるために、これらに構造体を加えてもよい。この構造体としては、電極中での集電性を高めるために、ステンレス鋼メッシュ、チタンメッシュなどの電子伝導性材料よりなるものが好ましく用いられる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。以下の実施例で説明する操作は、すべて乾燥アルゴン雰囲気下で行った。また、電極の厚みについては、以下の実施例中で得られたリチウム電池の断面を光学顕微鏡で観測したところ、実施例2に記載したものを除いてすべて2.0mm以下であった。
【0027】
まず、特定重合体の合成例を説明する。
[合成例1]
1リットルのセパラブルフラスコに十分に脱水したジオキサン500gを入れ、フラスコ内の温度を10〜30℃の範囲に保ち、撹拌しながら、無水硫酸32.5gを滴下して、無水硫酸−ジオキサン錯体を得た。
3リットルのセパラブルフラスコに、重量平均分子量200,000のイソプレン−スチレン共重合体(イソプレン/スチレン=70/30(モル比))80gを入れ、十分に脱水したジオキサン800gを加えて、共重合体を溶解させて、上記無水硫酸−ジオキサン錯体を加え、25℃で2時間スルホン化反応させて特定重合体(S−1)を得た。元素分析によりスルホン化された単量体ユニットの量を求め、スルホン化率を算出したところ、40%であった。
【0028】
[合成例2〜18]
表1に記載した通りに、共重合体の種類および無水硫酸の使用量を変更した以外は、合成例1と同様にして特定重合体を得、スルホン化率を算出した。結果を表1に併せて示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003866794
【0030】
表1において、略号はそれぞれ以下のものを表す。
IP:イソプレン、ST:スチレン、BD:ブタジエン、ET:エチレン、PP:プロピレン、DCP:ジシクロペンタジエン。
【0031】
以下に示す各実施例と、使用される特定重合体の番号の対応は表2に示す通りである。
【0032】
【表2】
Figure 0003866794
【0033】
《実施例1》
特定重合体として、スルホン化したイソプレン−スチレンランダム共重合体(S−1)を、正極活物質としてLiCoO2で表されるリチウムコバルト酸化物を、負極活物質として天然黒鉛を、リチウムイオン伝導性の電解質としてプロピレンカーボネートと(PC)とジメトキシエタン(DME)の混合溶媒に6フッ化リチウムリン(LiPF6)を溶解したリチウムイオン伝導性電解質をそれぞれ用いて、リチウム電池を得た。以下にその詳細を示す。
まず、LiCoO2で表されるリチウムコバルト酸化物を、酸化コバルト(Co34)と炭酸リチウム(Li2CO3)を、Co/Li=1の比となるよう秤量、混合し、大気中900℃で焼成することにより合成した。
このようにして得たLiCoO2を350メッシュ以下に粉砕した。このLiCoO2粉末に導電材としてアセチレンブラックを加えた後、(S−1)のジオキサン溶液を加え、十分に混練し、スラリー状とした。なお、混練時の混合比は、イソプレン−スチレン共重合体の固形分とLiCoO2粉末とアセチレンブラックの重量比が5:85:10となるようにした。このようにして得たスラリーをドクターブレード法によりフッ素樹脂板上に塗布し、180℃の減圧下でジオキサンを蒸発させ乾燥した。3時間の乾燥の後、フッ素樹脂板より剥離し、その後切り抜くことで、直径17mmφ、厚さ0.2mmの正極成型体を得た。
【0034】
つぎに、LiCoO2に代えて天然黒鉛を用いた以外は、上記と同様の方法で負極成型体を得た。
リチウムイオン伝導性の液体電解質は、プロピレンカーボネート(PC)にジメトキシエタン(DME)を1:1の比率で混合した混合溶媒に6フッ化リチウムリン(LiPF6)を1.0Mの濃度となるよう溶解し、調製した。
このようにして得た正極成型体、負極成型体の間に多孔性ポリエチレン製セバレータ、リチウムイオン伝導性電解質を介在させ、図1に示した断面を持つリチウム電池を構成した。なお、図1において、1は正極成型体、2は負極成型体であり、ポリエチレン製不織布のセパレータ3を挟んで対向するように電池ケース4中に配されている。さらに、リチウムイオン伝導性電解質を滴下し、ガスケット5を介して電池蓋6により全体を封止した。
【0035】
また、比較のために、本実施例で用いた特定重合体に代えて、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)の分散液を用い、正負極を構成し同様にリチウム電池を構成した。
さらに、また比較のために、本実施例で用いた特定重合体に代えて、高分子固体電解質をバインダーとして用いて、下記の方法でリチウム電池を構成した。
高分子固体電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)/ポリエチレンオキシド(PEO)系を用いた。まず、PEOをアセトニトリル中に溶解し、さらにLiClO4を溶解した。ただし、PEOとLiClO4の混合比は、PEO中の酸素に対してLiClO4中のリチウムが1/50の比となるようにした。このようにして得た溶液を用いた以外は、上記と同様の方法でリチウム電池を構成した。
【0036】
このようにして構成したリチウム電池を、1mAの電流値で4.2Vまで充電した。充電後、電池の内部インピーダンスを交流インピーダンス法(印加交流電圧10mV、交流周波数1Hz)により測定した後、1mAの電流値で3.0V〜4.2Vの電圧範囲で充放電試験を行った。
その結果、高分子固体電解質を用いたリチウム電池では、電池の充電中に充電曲線に異常が認められた。その原因を探るために、電池を分解したところ、正負極がいずれも電池構成時の形状をとどめておらず、電極が著しく膨潤しており、活物質の集電性がなくなっていた。これは、高分子固体電解質が電解質中に溶解したことにより、電極の成型性が失われたものと考えられる。
つぎに、特定重合体を用いたリチウム電池、およびPTFEを用いたリチウム電池に対して、上記の試験で得られた電池の内部インピーダンスを表2に、各充放電サイクルにおける放電容量を図2にそれぞれ示す。
【0037】
【表3】
Figure 0003866794
【0038】
いずれのリチウム電池についても充放電サイクルにともなう放電容量の低下は観測されなかったが、本発明による特定重合体を用いたリチウム電池の方が、低い内部インピーダンスを示し、また放電容量も大きな電池となっていることがわかる。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0039】
《実施例2》
電極成型体の厚みを様々に変化させた以外は、実施例1と同様の方法でリチウム電池を構成し、その特性を評価した。以下にその詳細を示す。
様々な厚みの電極成型体は、リチウムコバルト酸化物あるいは天然黒鉛と(S−1)のジオキサン溶液のスラリーをドクターブレード法により塗布する際のスラリーの厚みを変化させることで構成した。
このようにして得た電極成型体を用い、実施例1と同様の方法でリチウム電池を構成した。ただし、電極成型体の厚みによっては、厚さの異なる電池ケースを使用し、正負極ならびに電解質層よりなる群と電池ケース、電池蓋の電気的な接合が充分に確保されるようにした。
つぎに比較のために、特定重合体(S−1)に代えて実施例1と同様にPTFEを用いてリチウム電池を構成した。
【0040】
このようにして構成したリチウム電池を、1mAの電流値で4.2Vまで充電した後、1mAの電流値で2.0Vまで放電した。その結果得られた、電極成型体の厚み(横軸)と電池の放電容量より計算された電極成型体1g当たりの放電容量(縦軸)の関係を図3に示す。なお図中、S−1は本発明によるリチウム電池に対する結果、PTFEは比較のために特定重合体に代えてPTFEを用いたリチウム電池に対する結果である。この結果より、PTFEを用いたリチウム電池では、電極の厚みが50μmを超えると活物質利用率が低下し、低い放電容量しか示さなかったのに対し、本発明によるリチウム電池では、電極の厚みが2mmまでは高い活物質利用率を示し、より高容量のリチウム電池が構成できることがわかった。
【0041】
《実施例3》
特定重合体として実施例1で用いた(S−1)に代えて、(S−2)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、本発明によるリチウム電池を構成し、その特性を評価した。
その結果、本発明により特定重合体を加えたリチウム電池は、実施例1で得たPTFEをバインダーとして用いたリチウム電池に比べ、高い放電容量と低い内部インピーダンスを示した。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0042】
《実施例4》
特定重合体として実施例1で用いた(S−1)に代えて、(S−3)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、リチウム電池を構成し、その特性を評価した。その結果、本発明により特定重合体を加えたリチウム電池は、実施例1で得たPTFEをバインダーとして用いたリチウム電池に比べ、高い放電容量と低い内部インピーダンスを示した。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0043】
《実施例5》
特定重合体として実施例1で用いた(S−1)に代えて、(S−4)を用いた以外は実施例1と同様の方法で、リチウム電池を構成し、その特性を評価した。その結果、本発明により特定重合体を加えたリチウム電池は、実施例1で得たPTFEをバインダーとして用いたリチウム電池に比べ、高い放電容量と低い内部インピーダンスを示した。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0044】
《実施例6》
正極活物質として、実施例3で用いたLiCoO2で表されるリチウムコバルト酸化物に代えてLiNiO2を、また特定重合体として実施例3と同様に(S−2)をそれぞれ用い、リチウム電池を構成した。以下にその詳細を示す。
まず、LiNiO2を、酸化ニッケル(NiO)と水酸化リチウムを混合し、大気中800℃で加熱することにより合成した。
つぎに、上記で得たLiNiO2 を350メッシュ以下に粉砕した。このようにして得たLiNiO2粉末をLiCoO2粉末に代えて用いた以外は、実施例3と同様の方法で本発明によるリチウム電池を構成した。
また、比較のために上記の特定重合体に代えて、実施例1で用いたPTFEを用いてリチウム電池を構成し、その特性を評価した。
その結果、得られた電池の内部インピーダンスを表4に、また各充放電サイクルにおける放電容量を図4にそれぞれ示す。
【0045】
【表4】
Figure 0003866794
【0046】
いずれのリチウム電池についても充放電サイクルにともなう放電容量の低下は観測されなかったが、本発明による特定重合体を用いたリチウム電池の方が、低い内部インピーダンスを示し、また放電容量も大きな電池となっていることがわかる。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0047】
《実施例7》
正極活物質として、実施例3で用いたLiCoO2で表されるリチウムコバルト酸化物に代えてTiS2で表される二硫化チタンを、負極活物質として実施例3で用いた天然黒鉛に代えて金属リチウムを、また特定重合体として実施例3と同様に(S−2)をそれぞれ用い、リチウム電池を構成した。以下にその詳細を示す。
まず、TiS2を、金属チタンと硫黄よりCVD法により合成した。
つぎに、上記で得たTiS2を350メッシュ以下に粉砕した。このようにして得たTiS2粉末をLiCoO2粉末に代えて用い、実施例3で用いた負極成型体に代えて金属リチウム箔を用いた以外は、実施例3と同様の方法で本発明によるリチウム電池を構成した。また、比較のために特定重合体に代えてPTFEを用いたリチウム電池も構成した。
【0048】
このようにして構成したリチウム電池を、500μAの電流値で1.8Vまで放電した。放電後、電池の内部インピーダンスを交流インピーダンス法(印加交流電圧10mV、交流周波数1Hz)により測定した後、500μAの電流値で1.8V〜2.8Vの電圧範囲で充放電試験を行った。
その結果、本発明による特定重合体を用いたリチウム電池の方がPTFEを用いたものより、低い内部インピーダンスを示し、また放電容量も大きな電池となっていることがわかった。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0049】
《実施例8》
正極活物質として、実施例3で用いたLiCoO2で表されるリチウムコバルト酸化物に代えてLiMn24で表されるリチウムマンガン酸化物を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、リチウム電池を構成した。以下にその詳細を示す。
LiMn24は、炭酸リチウム(Li2CO3)と酢酸マンガン(Mn(CH3COO)2)を混合し、大気中750℃で加熱することにより合成した。
つぎに、上記で得たLiMn24を350メッシュ以下に粉砕した。このLiMn24粉末と実施例1で得た固体電解質粉末、さらに電子伝導性物質として黒鉛粉末を重量比で6:3:1の割合で混合し正極材料を得た。
このようにして得た正極材料を用いた以外は、実施例3と同様の方法でリチウム電池を構成した。
また比較のために、特定重合体に代えて、PTFEを用いた以外は上記と同様の方法で、リチウム電池を構成し、その特性を評価した。
その結果、本発明による特定重合体を用いたリチウム電池の方がPTFEを用いたものより、低い内部インピーダンスを示し、また放電容量も大きな電池となっていることがわかった。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0050】
《実施例9》
リチウムイオン伝導性の電解質として、実施例3で用いたPCとDMEの混合溶媒にLiPF6を溶解した電解質に代えて、PCとDMEの混合溶媒にLiClO4を溶解した電解質を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、リチウム電池を構成した。
また比較のために、特定重合体に代えて、PTFEを用いた以外は上記と同様の方法で、リチウム電池を構成し、その特性を評価した。
その結果、本発明による特定重合体を用いたリチウム電池の方がPTFEを用いたものより、低い内部インピーダンスを示し、また放電容量も大きな電池となっていることがわかった。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高めることができ、優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0051】
《実施例10》
本実施例においては、特定重合体として様々な比率でスルホン化したイソプレン−スチレンランダム共重合体(S−5−1)〜(S−5−8)ならびに比較のためにスルホン化していないイソプレン−スチレンランダム共重合体を用いた以外は、実施例1とリチウム電池を構成した。以下にその詳細を示す。
LiCoO2、リチウムイオン伝導性電解質、天然黒鉛は、実施例1で用いたものと同じものを用い、同様の方法でリチウム電池を構成した。
このようにして構成したリチウム電池の内部インピーダンスおよび充放電サイクル特性を実施例1と同様の方法と同様の方法で評価した。
その結果得られた電池の内部インピーダンスを表5に、また各充放電サイクルにおける放電容量を図5にそれぞれ示す。
【0052】
【表5】
Figure 0003866794
【0053】
特定重合体として(S−5−2)〜(S−5−7)を用いたリチウム電池では、充放電サイクルにともなう放電容量の低下はほとんど観測されなかった。それに対して、特定重合体として(S−5−8)を用いたものでは、充放電サイクルにともなう容量の低下が認められた。その原因を探るために、充放電サイクル試験後の電池を分解したところ、電極成型体に崩れが生じていた。このことは(S−5−8)を用いた場合には、重合体のスルホン化率が高すぎ、電極の成型性が不十分となったことが原因であると考えられる。
【0054】
また、重合体として、スルホン化していないイソプレン−スチレンランダム共重合体あるいはスルホン化率が2%の(S−5−1)を用いたものについては、充電後の内部インピーダンスが高い値を示し、また放電容量も小さなものとなっていた。この現象は、重合体がスルホン化されていないあるいはスルホン化率が低いため、電極活物質表面でのイオン伝導性が不十分であると共に、重合体が電解質に用いた有機溶媒へ溶解したことが原因であると考えられる。
以上のように、本発明よると、特定重合体のスルホン化率を5モル%以上50モル%以下とすることにより、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、充放電時の電極の体積変化による電池内部の接合性の低下を防ぎ、特に充放電サイクル特性に優れたリチウム電池が得られることがわかった。
【0055】
《実施例11》
正極活物質として実施例6で得たLiNiO2で表されるリチウムニッケル酸化物を、また特定重合体として様々な比率でスルホン化したスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(S−6−1)〜(S−6−8)、または比較のためにスルホン化していないスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体をそれぞれ用いた以外は、実施例10と同様にリチウム電池を構成し、その特性を評価した。
その結果、特定重合体として(S−6−2)〜(S−6−7)を用いたリチウム電池では、充放電サイクルにともなう放電容量の低下はほとんど観測されなかった。それに対して、特定重合体として(S−6−8)を用いたものでは、充放電サイクルにともなう容量の低下が認められた。電池を分解したところ、重合体の成型性が不十分であることに起因すると考えられる、電極成型体の崩れが観測された。また、重合体として、スルホン化していないスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、あるいはスルホン化率が2%の(S−6−1)を用いたものについては、充電後の内部インピーダンスが高い値を示し、また放電容量も小さなものとなっていた。
以上のように本発明よると、特定重合体のスルホン化率を5モル%以上50モル%以下とすることにより、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、充放電時の電極の体積変化による電池内部の接合性の低下を防ぎ、特に充放電サイクル特性に優れたリチウム電池が得られることがわかった。
【0056】
《実施例12》
正極活物質、負極活物質、電解質としては、実施例1と同様のものを用い、さらに電極の成型性を高めるためにステンレス鋼製のメッシュを用い、リチウム電池を構成した。
まず、正極活物質および特定重合体として実施例1で用いたLiCoO2および(S−1)を含むスラリーを、実施例1と同様に調製した。このスラリーをドクターブレード法により、構造体である開口率80%のステンレス鋼製メッシュの開口部に充填した。その後、180℃の減圧下でジオキサンを蒸発させ乾燥した。その後、16mmφの円盤状に打ち抜き、正極成型体を得た。
つぎに、天然黒鉛と(S−1)を含むスラリーを上記と同様のメッシュに充填し、負極成型体を得た。
このようにして得た正極成型体と負極成型体を用い、実施例1と同様の方法でリチウム電池を構成した。
このようにして構成したリチウム電池の特性を実施例1と同様に評価したところ、充放電サイクルにともなう放電容量の低下は観測されなかった。さらに、本実施例で得た構造体を用いたリチウム電池の方が、低い内部インピーダンスを示し、また放電容量も大きな電池となっていることがわかった。
以上のように本発明によると、電池内部のイオン伝導を大きく阻害することなく、電極の成型性を高め、さらに電極中に構造体を入れることにより、より優れた電池特性を示すリチウム電池が得られることがわかった。
【0057】
なお、本発明の実施例においては、炭素−炭素二重結合をスルホン化反応させてなる重合体として、スルホン化したイソプレン−スチレンランダム共重合体、スルホン化したスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などについてのみ説明したが、その他の重合体として、その他の熱可塑性エラストマーなどの他の重合体をスルホン化したものを用いても同様の効果が得られることはいうまでもなく、本発明は、炭素−炭素二重結合をスルホン化反応させてなる重合体として、これら実施例で説明した重合体に限定されるものではない。
また、本発明の実施例においては、電極活物質として、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、あるいは天然黒鉛などを用いたリチウム電池について説明したが、その他フッ化黒鉛、酸化銅あるいは硫化鉄、さらにアルミニウム−リチウム合金などの実施例では説明しなかった他の電極活物質を用いても同様の効果が得られることもいうまでもなく、本発明はリチウム電池として、これら実施例で説明した電極活物質を用いたものに限定されるものではない。
【0058】
また、本発明の実施例においては、リチウムイオン伝導性の電解質として、PCとDMEの混合溶媒にLiPF6を溶解した電解質あるいはPCとDMEの混合溶媒にLiClO4を溶解した電解質を用いたリチウム電池について説明したが、その他LiBF4などの実施例では説明しなかった支持塩を用いたもの、あるいはエチレンカーボネートなどの実施例では説明しなかった溶媒を用いた電解質を用いた場合も、同様の効果が得られることもいうまでもなく、本発明は、電解質としてこれら実施例で説明したものを用いたリチウム電池に限定されるものではない。
また、本発明の実施例においては、電池構成要素の成型性を高めるための構造材として、ステンレス鋼製メッシュを用いたものについて説明したが、その他チタンメッシュなどの実施例では説明しなかった他の構造体を用いた場合も同様の効果が得られることもいうまでもなく、本発明は構造体としてこれら実施例で説明したものに限定されるものではない。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電極構成材料間の接合に関する課題を解決し、充放電サイクル特性に優れ、高容量のリチウム電池を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるリチウム電池の縦断面図である。
【図2】本発明の実施例ならびに比較例におけるリチウム電池の充放電サイクル挙動を示した図である。
【図3】本発明の実施例ならびに比較例におけるリチウム電池の電極の厚みと放電容量の関係を示した図である。
【図4】本発明の実施例ならびに比較例におけるリチウム電池の充放電サイクル挙動を示した図である。
【図5】本発明の実施例ならびに比較例におけるリチウム電池の充放電サイクル挙動を示した図である。
【符号の説明】
1 正極成型体
2 負極成型体
3 セパレータ
4 電池ケース
5 ガスケット
6 電池蓋

Claims (1)

  1. 一対の電極、前記一対の電極間を隔離するセパレータ、および有機溶媒を含むリチウムイオン伝導性の電解質を具備し、前記一対の電極の少なくとも一方が、電極を構成するためのバインダーとして、分子内の炭素−炭素二重結合に無水硫酸または無水硫酸ー電子供与性化合物錯体を付加させた重合体を含み、重合体を構成する全単量体ユニットに対する、無水硫酸または無水硫酸ー電子供与性化合物錯体が付加した単量体ユニットの割合が、モル%以上50モル%以下であることを特徴とするリチウム電池。
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