JP3889558B2 - 自動車のラゲッジルーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のラゲッジルーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のラゲッジルームには、例えば特開昭61−71245号公報で知られているように、前側に設置された巻取装置から後側へ向けて引き出し自在なトノカバーが設けられている。引き出されたトノカバーには、ラゲッジルーム内の荷物を覆い隠す機能や、上部に小物を載せる機能がある。
【0003】
このトノカバーが引き出されるラゲッジルームの側壁を形成するサイドトリムは、前後方向にわたって真っ直ぐでなく、後端のリヤピラーに相当する部分に、車体の上下方向に沿う閉断面構造を覆う凸部が形成され、ラゲッジルームの幅がその部分で狭くなっている。従って、トノカバーも前後方向にわたって略同一の幅でなく、凸部に対応する後端部が部分的に狭くなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、トノカバーの後端部の幅が側壁の凸部に対応する部分で狭くなっているため、トノカバーを引き出した際に、その幅の変化点である角部が下側に垂れ下がり、トノカバーと側壁との間に隙間が生じる。このような隙間が生じると、そこからトノカバーの下側のラゲッジルームの状態が見えてしまい、見映えを低下させるだけでなく、トノカバーの上部に載せた小物がそこから落ちてしまうおそれもある。
【0005】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、ラゲッジルームをトノカバー等を利用して隙間なく覆うことができる構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、後壁が開閉自在なバックドアにより形成され且つ側壁の後方に内側に突出する凸部が形成されているラゲッジルームを、リヤシートの後方に設置された巻取装置に巻取可能で、前記ラゲッジルームの前側部分から後側部分にかけて引き出し自在なトノカバーで覆う自動車のラゲッジルーム構造であって、前記トノカバーは、側壁の凸部近傍までの範囲を覆う前後方向で略同一幅のもので、該トノカバーの後端のみに凸部の前端形状に相応する側端形状を有する幅狭のボード部が取付けられ、且つバックドアに、ボード部の後端部に上方から重なるようにして該バックドアと前記ボード部の後端との間の隙間を覆うトノボードを取付けたことを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の発明によれば、トノカバーの後端に、凸部の前端形状に相応する側端形状を有する幅狭のボード部が取付けられているため、トノカバーの後端が固まり、トノカバーの上面に小物を載せやすくなる。また、ボード部が幅狭のため、バックドアとの間には、隙間が生じるが、トノボードにより覆われるため問題ない。また、その隙間を利用して、バックドアの開時に、ラゲッジルームの内部を確認したり、トノカバーを引き出したままラゲッジルーム内へ物の出し入れが行い易くなることは、ボード部がない場合と同様である。更に、トノボードが幅狭のため、トノカバーの収納時にラゲッジルームの前側で吊り下げて収納する場合も邪魔にならない。また、ボード部とバックドアとの間がトノボードにより覆われるため、ボード部を十分に幅狭とすることができ、ボード部の軽量化が図れる。そのため、巻き取られたトノカバーにぶら下がるボード部の落下を防止するためのトノカバーの巻き取り力を小さくすることができ、トノカバーを引き出す際の操作力が小さくなり、操作性が向上する。
【0012】
請求項2記載の発明は、ボード部に取っ手用の開口が形成され、バックドアが上端のヒンジ部を中心に上開きする構造で、且つトノボードが該開口を上側から覆える前後長さを有していることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、ボード部に形成した取っ手用の開口が、トノボードにより覆われるため、開口からラゲッジルームの内部が見えず、見映えの点で有利である。
【0014】
請求項3記載の発明は、トノボードの後端部が上下回動可能なヒンジ部を介してバックドアに取付けられ、且つトノボードの前端部をバックドアに対して紐により吊り下げることにより、トノカバー又はボード部と、バックドアとの間の隙間を覆った状態が維持され、且つ紐を外すことによりトノボードをバックドアに沿った状態で下側に収納可能であることを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、トノボードが紐により吊り下げられているため、バックドアの閉時にトノボードが何かに干渉しても、紐がゆるむだけで、トノボードのヒンジ部が破損することはない。また、紐を外すことにより、トノボードをバックドアに沿った状態で下側に収納することができるため、非使用時には邪魔にならなず、ラゲッジルームを広く使用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施例を図1〜図5に基づいて説明する。自動車後部のラゲッジルームRは、前壁がリヤシート1の背面により形成され、側壁がサイドトリム2により形成され、後壁がバックドア3のバックドアトリム4により形成されている。バックドア3は、上端のヒンジ部5を中心に上開きする構造である。
【0019】
サイドトリム2のリヤピラーに相当する部分の後端には、ラゲッジルームR側へ向けて突出した凸部6が上下方向にわたって形成されている。この凸部6の前端6aは、若干後向きの傾斜面になっている。リヤシート1の後方には、巻取装置7が車幅方向に沿って設置されている。この巻取装置7内には、ラゲッジルームRに略相応する幅のトノカバー8が所定の巻取力で収納されている。このトノカバー8自体は、前後方向にわたってほぼ同じ幅である。
【0020】
そして、このトノカバー8の後端には、樹脂製のボード部9が接続されている。このボード部9は、凸部6の前端6aの形状に相応する側端形状を有する幅狭形状で、中央には、取っ手用の開口10形成されている。また、このボード部9の両端部の下面には、溝部11が形成され(図5参照)、この溝部11を凸部6の前端に設けたフック12へ係合させることにより、トノカバー8を引き出した状態を保持できる。トノカバー8には、巻取装置7の巻き取り力による一定のテンションが付与され且つ後端は、ボード部9により固められているため、トノカバー8の上部にタオルなどの小物を載せることができる。
【0021】
ボード部9は、凸部6の前端6a付近に対応する幅狭サイズなので、バックドア3との間には、隙間Sが生じる。この隙間Sは、バックドア3のバックドアトリム4の上端に取付けられたトノボード13により上側から覆われる。このトノボード13は、後端が上下回動可能なヒンジ部14を介してバックドアトリム4に取付けられている。そして、このトノボード13は、ボード部9に取っ手用として設けられた開口10を上側から覆える前後長さを有しており、その状態が前端部をバックドア3に対して紐15で吊り下げることにより維持されている。また、この紐15は、トノボード13から取り外すことができ、取り外すことによりトノボード13をバックドア3に沿った状態で下側に収納することができる(図3参照)。従って、非使用時には、邪魔にならなず、ラゲッジルームRを広く使用することができる。
【0022】
このように、隙間Sをトノボード13で覆うことにより、ラゲッジルームRの全面が、トノカバー8、ボード部9、トノボード13により完全に覆われるため、バックドア3の閉時には、ラゲッジルームRの内部が外から見えず、見映えの点で優れている。ボード部9に形成された取っ手用の開口10もトノボード13より覆われるため、この開口10からラゲッジルームRの内部が見えず、見映えの点で有利である。そして、柔軟なトノカバー8自体としては、前後方向で略同一幅のものなので、ラゲッジルームR側に引き出した際に、前述のように、トノカバー8全体にテンションが付与され、部分的に垂れ下がったりすることがない。
【0023】
また、ボード部9とバックドア3との間に生じる隙間Sは、バックドア3の開時に、この隙間Sを利用してラゲッジルームの内部をより広い範囲で確認できる。
例えば、図4に示すように、隙間Sのない従来は、Bの範囲しか確認できなかったが、この隙間Sを形成することにより、より広いAの範囲の状態を確認できるようになる。また、この隙間Sを利用して、トノカバー8を引き出したままラゲッジルームRへの物の出し入れも行いやすくなるため便利である。
【0024】
また、バックドア3を開けてから再度閉める場合に、トノボード13がボード部9の上側から覆う構造で且つ紐15により吊り下げる構造のため、誤って、トノボード13の位置がトノカバー8(ボード部9)よりも相対的に低く設定されていても、トノボード13がボード部9の上に載るだけで、両者が強干渉したり、トノボード13のヒンジ部14が破損することはない。
【0025】
更に、トノカバー8の後端に接続されているボード部9が幅狭のため、図3に示す如く、トノカバー8の収納時にラゲッジルームRの前側で吊り下げて収納する場合も邪魔にならない。また、ボード部とバックドアとの間がトノボードにより覆われるため、ボード部を十分に幅狭とすることができ、ボード部の軽量化が図れる。そのため、巻き取られたトノカバーにぶら下がるボード部の落下を防止するためのトノカバーの巻き取り力を小さくすることができ、トノカバーを引き出す際の操作力が小さくなり、操作性が向上する。
【0026】
尚、以上の実施形態では、トノカバー8の後端にボード部9を接続する例を示したが、ボード部9を設けずに、トノカバー8の後端を直接凸部6の前端6a等に係合させても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態に係るラゲッジルームを示す斜視図。
【図2】 ラゲッジルームを示す平面図。
【図3】 バックドアを閉めた状態のラゲッジルームを示す断面図。
【図4】 バックドアを開けた状態のラゲッジルームを示す断面図。
【図5】 ボード部と凸部との係合部を示す断面図。
【符号の説明】
1 リヤシート
2 サイドトリム(側壁)
3 バックドア
4 バックドアトリム
5 ヒンジ部(バックドアの)
6 凸部
6a 前端
7 巻取装置
8 トノカバー
9 ボード部
10 開口
11 溝部
12 フック
13 トノボード
14 ヒンジ部(トノボードの)
15 紐
R ラゲッジルーム
S 隙間
Claims (3)
- 後壁が開閉自在なバックドアにより形成され且つ側壁の後方に内側に突出する凸部が形成されているラゲッジルームを、リヤシートの後方に設置された巻取装置に巻取可能で、前記ラゲッジルームの前側部分から後側部分にかけて引き出し自在なトノカバーで覆う自動車のラゲッジルーム構造であって、
前記トノカバーは、側壁の凸部近傍までの範囲を覆う前後方向で略同一幅のもので、該トノカバーの後端のみに凸部の前端形状に相応する側端形状を有する幅狭のボード部が取付けられ、且つバックドアに、ボード部の後端部に上方から重なるようにして該バックドアと前記ボード部の後端との間の隙間を覆うトノボードを取付けたことを特徴とする自動車のラゲッジルーム構造。 - 請求項1記載の自動車のラゲッジルーム構造であって、
ボード部に取っ手用の開口が形成され、バックドアが上端のヒンジ部を中心に上開きする構造で、且つトノボードが該開口を上側から覆える前後長さを有していることを特徴とする自動車のラゲッジルーム構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の自動車のラゲッジルーム構造であって、
トノボードは、後端部が上下回動可能なヒンジ部を介してバックドアに取付けられ、前端部をバックドアに対して紐により吊り下げることにより、トノカバー又はボード部と、バックドアとの間の隙間を覆った状態が維持され、且つ紐を外すことによりトノボードをバックドアに沿った状態で下側に収納可能であることを特徴とする自動車のラゲッジルーム構造。
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