JP3900511B2 - 汚泥処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は汚泥処理方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥及び余剰汚泥を含有しない最初沈澱池引抜き汚泥を、亜硝酸塩の存在下で重力濃縮を行い、濃縮工程から発生する臭気を防止すると共に、以降の工程の臭気発生を抑制し、かつ最終工程の汚泥の脱水性を向上させることのできる汚泥処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、下水処理工程における最初沈澱池から発生する汚泥は、通常重力濃縮工程を経て脱水処理されている。しかしながら、この重力濃縮槽においては、例えば(1)汚泥濃縮不良、(2)汚泥浮上による濃縮槽越流水への汚濁物質の流出、(3)上記(1)及び(2)による汚泥脱水性の悪化、(4)硫化水素、メチルメルカプタンに代表される悪臭の発生、(5)揮散した硫化水素が生物化学的に酸化されて生じる硫酸による濃縮槽自体や付帯機器の腐食、など数多くの問題がある。
したがって、このような問題に対処するために、例えば臭気については、濃縮槽を覆蓋して、臭気を別途処理するなどの対策が講ぜられており、汚泥の濃度低下や脱水性悪化については、脱水薬剤の開発検討、脱水機の効率向上検討などが行われている。また、濃縮槽越流水に流出する固形物対策としては、最初沈澱池に汚泥を貯めないようにする、濃縮槽内の汚泥ゾーンを低く保つなどの運転管理の推進が図られている。しかしながら、これらの対策では、十分に満足すべき結果が得られていないのが実状である。
ところで、汚泥の重力濃縮槽における前述の現象そのものをなくす手段、あるいは薬剤処理における薬剤軽減化に関する手段としては、過酸化水素、亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤が、重力濃縮槽における汚泥浮上の防止や、臭気防止に有効であることが報告されている。しかしながら、例えば過酸化水素については、分解酸素ガスでの浮上があるため、薬剤添加後に曝気による脱気処理を行う必要があり、この場合、装置が大がかりなものになるのを免れない上、管理が難しいなどの問題が生じる。また、亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸ナトリウムについても、その添加費用に見合う満足する効果は得られず、ほとんど実用化されていない。
一方、亜硝酸塩は、汚泥中の微生物活動を抑制して硫化水素の発生を防止する効果、及びゆっくりではあるが、すでに発生している硫化水素の分解効果を発揮することが知られている。しかしながら、特開昭56−38196号公報では、汚泥に亜硝酸塩を添加して浮上濃縮する技術が開示されているように、あるいは「活性汚泥のバルキングと生物発泡の制御」(Jiri Wanner著、河野哲朗他訳、技報堂出版、第103ページ)では、亜硝酸塩と同様に生物学的脱窒素が起こる硝酸塩について、6〜8mg/Lの硝酸性窒素の存在は、活性汚泥処理における最終沈澱池で汚泥を浮上させる、という記述があるように、亜硝酸イオン及び硝酸イオンは、汚泥の重力沈降及び汚泥の重力濃縮では、好ましくない物質、できれば忌避すべき物質であることが、これまで常識であった。
汚泥処理において、亜硝酸塩を用いた技術としては、例えば特開2000−202494号公報、特開2000−288592号公報、特開2000−351000号公報に、亜硝酸塩を汚泥濃縮槽に添加して脱水ケーキを消臭することが開示されている。しかしながら、これらの技術は、いずれも脱水ケーキの臭気発生防止に関するものであって、汚泥を重力濃縮する旨の記載がなく、また、余剰汚泥を含有しており、さらに、亜硝酸イオンの添加量として、50mg/L以下に設定する旨の記載もない。
また、特開2000−185290号公報には、濃縮槽などに亜硝酸塩を添加することが記載されている。しかしながら、この技術は、過酸化水素を併用するものであり、本発明とは異なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述したような従来の汚泥処理における重力濃縮槽での問題を解決し、濃縮工程から発生する臭気を防止すると共に、以降の工程の臭気発生を抑制し、かつ最終工程の汚泥の脱水性を向上させることのできる汚泥処理方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために、汚泥消臭剤として適用されている亜硝酸塩に着目し、その使用条件などについて詳細に検討を重ねた結果、最初沈澱池引抜き汚泥に対し、亜硝酸イオン量がある範囲になるように亜硝酸塩を添加して、該汚泥を重力濃縮することにより、意外にも汚泥浮上が促進されることがない(悪影響がない)にとどまらず、浮上時間が格段に無処理より延長する、すなわち亜硝酸塩が従来の常識に反して、顕著な浮上防止効果を発揮することができ、前記目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥の処理方法であって、該引抜き汚泥に亜硝酸塩を、亜硝酸イオンが10〜50mg/L対汚泥容量となるように添加し、pH6未満にて該汚泥を重力濃縮することを特徴とする汚泥処理方法、
(2)余剰汚泥を含有しない最初沈澱池引抜き汚泥の処理方法であって、該引抜き汚泥に亜硝酸塩を添加し、該汚泥を重力濃縮することを特徴とする汚泥処理方法、
(3)亜硝酸塩を、亜硝酸イオンが10〜70mg/L対汚泥容量となるように添加する第2項記載の汚泥処理方法、
(4)引抜き汚泥を希釈する第1項、第2項又は第3項記載の汚泥処理方法、
(5)引抜き汚泥に酸性物質を添加する第1項ないし第4項のいずれかに記載の汚泥処理方法、及び
(6)重力濃縮後の汚泥を貯留する汚泥貯留槽に亜硝酸塩を添加する第1項ないし第5項のいずれかに記載の汚泥処理方法、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の汚泥処理方法は、(1)余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥を処理する方法と、(2)余剰汚泥を含有しない最初沈澱池引抜き汚泥を処理する方法の2つの態様がある。
本発明の汚泥処理方法においては、余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥(以下、初沈引抜き汚泥と略称することがある)又は余剰汚泥を含有しない初沈引抜き汚泥に対して、亜硝酸塩を添加し、該汚泥を重力濃縮する。
前記亜硝酸塩の添加量が多すぎると、亜硝酸の分解が速やかに生じた場合に、急激に窒素ガスが生じ、その結果汚泥が浮上して濃縮が困難となる。特に余剰汚泥を含有する初沈引抜き汚泥においてこの傾向が顕著になる。これは、余剰汚泥が亜硝酸イオンを消費する微生物(亜硝酸還元菌など)を多量に含んでいるためである。したがって、余剰汚泥を含有する初沈引抜き汚泥に対しては、亜硝酸塩の添加量は、亜硝酸イオンとして50mg/L対汚泥容量以下にすることが必要である。亜硝酸イオン量が50mg/L対汚泥容量を超えると汚泥の浮上が生じて濃縮が困難となり、本発明の目的が達せられない。また、亜硝酸塩の添加量の下限は、亜硝酸イオンとして10mg/L対汚泥容量である。亜硝酸イオン量が10mg/L対汚泥容量未満では臭気発生防止や炭酸ガス発生抑制による浮上防止、あるいは腐敗防止の効果が十分に発揮されず、本発明の目的が達せられない。好ましい亜硝酸塩の添加量は、亜硝酸イオンとして15〜45mg/L対汚泥容量の範囲で選定される。
一方、余剰汚泥を含まない初沈引抜き汚泥の場合には、亜硝酸イオンの消費速度が遅いため、前記の余剰汚泥が混合されている場合に比較して、多量の亜硝酸塩を添加しても窒素ガスが急激に発生せず、汚泥が浮上しにくい。そして、窒素ガスによる汚泥浮上が生じない亜硝酸塩の添加量の上限は、処理場によって異なる。したがって、亜硝酸塩の添加量としては特に制限はないが、経済性や安全性、効果などを考慮して、一般的には、硝酸イオンとして、10〜70mg/L対汚泥容量であり、好ましくは15〜45mg/Lの範囲で選定される。
また、汚泥濃度が高い場合、臭気発生防止、炭酸ガス生成の抑制、腐敗防止に必要な亜硝酸塩の必要添加量は増大する。しかし、上述したように、一方で亜硝酸塩の添加量が増大すると、窒素ガスの発生量が多くなり、その結果汚泥が浮上する危険性が増大する。したがって、汚泥濃度が高い場合には、汚泥を希釈することが好ましい。濃縮前の引抜き汚泥の濃度は、20000mg/L未満、特に8000〜15000mg/Lの範囲に調整するのが有利である。引抜き汚泥の濃度が低すぎると、濃縮槽の容量に対して水面積負荷が過大となり好ましくない。この希釈には、流入下水や最初沈澱池越流水などを使用することができる。
【0006】
また、新設の処理場や、既設処理場でも、汚泥処理フローを改善する場合には、初沈引抜き汚泥及び余剰汚泥は、それぞれ濃縮処理された後に混合されることがある。そしてこの場合、初沈引抜き汚泥の濃度が高くなるため、汚泥容量当たりの必要亜硝酸イオン量が増大することから、上述のように、初沈引抜き汚泥を希釈することは、特に余剰汚泥を含有しない汚泥に対して有効である。
本発明の汚泥処理においては、汚泥は、余剰汚泥を含有する場合には、pH6未満で重力濃縮され、余剰汚泥を含有しない場合にもpH6未満で重力濃縮することが好ましいものの、本発明が適用できるpHは汚泥性状によって異なる。そして、余剰汚泥の含有の有無に関係なく、特にpH4.5〜5.5の範囲に調整するのが好ましい。このようにpHを調整することにより、亜硝酸の分解、消失速度が軽減され、亜硝酸の効果が少量で持続すると同時に、急激に窒素ガスが発生しなくなるため、窒素ガスによる汚泥浮上も生じにくくなる。このpHが低すぎるとpH依存性の効果が低くなる上、装置の腐食の問題及び二酸化炭素ガスの飽和濃度が低くなることにより、炭酸ガスが発生しやすくなる。このpH調整には、例えば硫酸や塩酸などの鉱酸、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、塩化第一鉄などの中から選ばれる少なくとも1種の酸性物質を使用することができるが、後工程での硫化水素の発生のもとになる硫酸根を含まないものが好ましい。また、鉄塩はリンを固定し、水処理に返流する濃縮分解水のリンを低減させ、最終的に処理水のリン濃度を削減できることから好ましい。したがって、特に第二鉄塩を使用することが好ましい。
従来の施設では、余剰汚泥は最初沈澱池あるいはその前段に返送されることが多く、初沈引抜き汚泥は余剰汚泥と共に濃縮される。このような場合、汚泥濃度は薄いものの、亜硝酸イオンを消費する微生物(亜硝酸還元菌など)を多量に含んでいる。したがって、前記の酸性物質の添加によるpH調整は、特に余剰汚泥を含有する引抜き汚泥に対して有効である。
さらに、本発明においては、重力濃縮後の汚泥を貯留する汚泥貯留槽に亜硝酸塩を添加することにより、汚泥処理工程全体での臭気発生を効果的に防止することができる。すなわち、初沈引抜き汚泥に亜硝酸塩を添加し、重力濃縮することにより、重力濃縮槽での臭気発生を防止することができるが、該貯留槽、汚泥脱水工程、脱水ケーキでの臭気発生を完全には防止することは困難である。したがって、該貯留槽に亜硝酸塩を添加することによって、汚泥処理工程全体での臭気発生を防止することが可能となる。
本発明の汚泥処理方法において添加する亜硝酸塩としては、水溶性のものであればよく、特に制限はないが、経済性などの面から、亜硝酸ナトリウムや亜硝酸カルシウムなどを好適に使用することができる。亜硝酸亜鉛は、毒性などの点で好ましくない。前記亜硝酸塩は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明においては、特開2000−288592号公報及び特開2000−351000号公報において、亜硝酸塩と併用した硝酸塩などの金属塩や有機系殺菌剤ソルビン酸などを亜硝酸塩と共に併用することができる。
図1及び図2は、それぞれ本発明における、余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥及び余剰汚泥を含有しない最初沈澱池引抜き汚泥の処理方法の1例を示す工程系統図である。
【0007】
図1の工程系統図においては、下水などの原水は最終沈澱池3からの余剰汚泥と共に、最初沈澱池1に供給され汚泥が分離される。最初沈澱池1から引抜かれた汚泥は、亜硝酸塩A又はBが添加され、重力濃縮槽4において濃縮されたのち、濃縮汚泥として汚泥貯留槽5に貯留される。この汚泥貯留槽5には、必要により亜硝酸塩Cが添加され、濃縮汚泥は脱水機6により脱水され、脱水ケーキとして排出される。
一方、最初沈澱池1からの上澄み液は、活性汚泥槽2を通って最終沈澱池3に導かれ、汚泥が分離される。分離された汚泥は、一部が返送汚泥として、活性汚泥槽2へ返送されると共に、残余は余剰汚泥として最初沈澱池1へ移送される。最終沈澱池3の上澄み液は、そのままで、又は必要な処理が施されたのち、放流される。
図2の工程系統図においては、下水などの原水は最初沈澱池1に供給され、汚泥が分離される。最初沈澱池1から引抜かれた汚泥は、亜硝酸塩A又はBが添加され、重力濃縮槽4において濃縮される。最初沈澱池1からの上澄み液は、活性汚泥槽2を通って最終沈澱池3に導かれ、汚泥が分離される。分離された汚泥は、一部が返送汚泥として、活性汚泥槽2へ返送されると共に、残余は、遠心濃縮機7などにより濃縮されたのち、余剰濃縮汚泥として、前記の重力濃縮槽4からの濃縮汚泥と共に汚泥貯留槽5に貯留される。この汚泥貯留槽5には、必要により亜硝酸塩Cが添加され、混合濃縮汚泥は脱水機6により脱水され、脱水ケーキとして排出される。最終沈澱池3の上澄み液は、そのままで、又は必要な処理が施されたのち、放流される。
前記脱水機6としては、例えば遠心脱水機、ベルトプレス脱水機、スクリュープレス脱水機、フィルタープレス脱水機、真空脱水機などを用いることができる。
【0008】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、硫化水素の分析は、ガス検知管[ガステック4M、4L又は4LL]を用い、メチルメルカプタンの分析は、ガス検知管[ガステック71H又は71]を用いて行った。検出下限濃度は、硫化水素、メチルメルカプタン共に1ppmである。
実施例1〜3及び比較例1〜3
余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥について、以下に示す試験を実施した。使用した引抜き汚泥の性状は第1表に示すとおりである。
【0009】
【表1】
【0010】
(1)2リットルメスシリンダー沈降試験
試験汚泥について、無処理のまま、又は各種量の亜硝酸イオンを添加し、2リットルメスシリンダー中での25℃沈降試験を行い、沈降時間と沈降界面との関係を調べた。その結果を第2表−1及び図3に示す。
【0011】
【表2】
【0012】
(注)表中、*印は汚泥の浮上又は汚泥層に水の層が認められる。
(2)上澄み液及び沈降汚泥の臭気測定試験
上記(1)の沈降試験において、10時間経過後の上澄み液、及び20時間経過後の汚泥を元の濃度の1.5倍に濃縮した汚泥の臭気測定試験を行った。なお、20時間経過後の浮上汚泥については、下澄み水を除去し濃縮を行った。結果を第2表−2に示す。
表における硫化水素、メチルメルカプタンガスの濃度は、試料50mLを空隙容積が530mLとなる容器にとり、2分間振とうした後の気相に存在する各ガス濃度である。
【0013】
【表3】
【0014】
(3)濃縮汚泥保管後の臭気測定試験、汚泥性状分析及び脱水試験
上記(1)の沈降試験において、20時間経過後の汚泥を元の濃度の1.5倍に濃縮し、この汚泥をさらに25℃で5時間又は10時間保管後、臭気測定試験を行うと共に、10時間保管後の汚泥分析と下記の方法に従って脱水試験を行った。なお、比較例1−2、実施例1−2、実施例2−2及び実施例3−2は、1.5倍に濃縮した汚泥にさらに第2表−3及び第2表−4に示す量の亜硝酸イオンを添加した例である。該表中のNO2 -の合計添加量は、1.5倍濃縮前の汚泥に換算した値である。
<脱水試験>
汚泥100mLを200mLビーカーに採取し、市販のカチオン系高分子凝集剤[栗田工業(株)製、登録商標名「クリフィックスCP604」]を150mg/L添加し、凝集撹拌したのち、1分間重力ろ過し、ろ過物を0.10MPaの圧搾圧力で1分間脱水処理して脱水ケーキを得た。
このようにして脱水試験により得られたケーキの含水率を測定すると共に、ケーキ固形分1t当たりのケーキ発生重量(t)及び無処理のケーキ発生重量に対するケーキ減量率を算出した。
これらの結果を第2表−3及び第2表−4に示す。
【0015】
【表4】
【0016】
【表5】
【0017】
実施例4〜7及び比較例4
余剰汚泥を含まない最初沈澱池引抜き汚泥を最初沈澱処理水を用いて所定の割合で希釈したものについて、以下に示す試験を実施した。使用した引抜き汚泥の性状は第3表に示すとおりである。
【0018】
【表6】
【0019】
(注)試験汚泥は、最初沈澱池引抜き汚泥3容量部と最初沈澱処理水2容量部との混合物である。
(1)2リットルメスシリンダー沈降試験
試験汚泥について、無処理のまま、又は各種量の亜硝酸イオンを添加し、2リットルメスシリンダー中での25℃沈降試験を行い、沈降時間と沈降界面との関係を調べた。その結果を第4表−1及び図4に示す。
【0020】
【表7】
【0021】
(注)表中、*印は汚泥の浮上又は汚泥層に水の層が認められる。
(2)上澄み液及び沈降汚泥の臭気測定試験
上記(1)の沈降試験において、10時間経過後の上澄み液、及び20時間経過後の汚泥を元の濃度の1.8倍に濃縮した汚泥の臭気測定試験を行った。なお、20時間経過後の浮上汚泥については、下澄み水を除去し濃縮を行った。結果を第4表−2に示す。
【0022】
【表8】
【0023】
(3)濃縮生汚泥と余剰濃縮汚泥との混合汚泥保管後の臭気測定試験、汚泥性状分析及び脱水試験
第3表に示す汚泥性状を有する最初沈澱池引抜き汚泥を最初沈澱処理水で5/3倍に希釈し、さらに1.8倍濃縮した場合の計算値の汚泥濃度(SS21700mg/L)と同濃度になるように、余剰濃縮汚泥(pH6.46、TS31200mg/L、VTS86.8%/TS、SS30400mg/L、VSS87.2%/SS、繊維分1.2%/SS)を最終沈澱処理水で希釈し、余剰調整汚泥(pH6.54、TS22400mg/L、VTS86.2%/TS、SS21800mg/L、VSS87.3%/SS、繊維分1.1%/SS)を得た。
次に、上記(1)の沈降試験において、20時間経過後の汚泥を元の濃度の1.8倍に濃縮した汚泥3容量部と上記余剰調整汚泥2容量部を混合し、試験汚泥を得た。
この試験汚泥を25℃で5時間又は10時間保管後、臭気測定試験を行うと共に、10時間保管後の汚泥性状分析と前述の方法に従って脱水試験を行った。なお、比較例4−2、実施例4−2、実施例5−2及び実施例6−2は、該試験汚泥に、さらに第4表−3及び第4表−4に示す量の亜硝酸イオンを添加した例である。該表中のNO2 -の合計添加量は、混合した余剰調整汚泥部分を除く、余剰汚泥を含まない元の汚泥(1.8倍濃縮前の汚泥)に換算した値である。
これらの結果を第4表−3及び第4表−4に示す。
【0024】
【表9】
【0025】
【表10】
【0026】
実施例8〜11
余剰汚泥を含まない最初沈澱池引抜き汚泥を最初沈澱処理水を用いて、所定の希釈倍率になるように希釈し、濃度の異なる汚泥を得た。この汚泥に所定量の亜硝酸イオンを添加し、2リットルメスシリンダー中での25℃沈降試験を行い、沈降時間と沈降界面との関係を調べた。その結果を第6表及び図5に示す。
使用した余剰汚泥を含まない最初沈澱池引抜き汚泥の性状は、第5表に示すとおりである。
【0027】
【表11】
【0028】
【表12】
【0029】
(注)NO2 -添加量1%補正:汚泥濃度10000mg/Lを基準とした場合の添加量換算値である。
最大計算濃度:[汚泥濃度/最小沈降界面(%)]×100
*:汚泥の浮上又は汚泥層に水の層が認められる。
実施例12〜14及び比較例5〜7
余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥について、以下に示す試験を実施した。使用した引抜き汚泥の性状は第7表に示すとおりである。
【0030】
【表13】
【0031】
(1)2リットルメスシリンダー沈降試験
余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥をそのまま、又は酸性物質を所定量添加し、このものに亜硝酸イオンを添加せずに又は30mg/L添加して2リットルメスシリンダー中での25℃沈降試験を行い、沈降時間と沈降界面との関係を調べた。その結果を第8表−1及び図6に示す。
【0032】
【表14】
【0033】
(注)
PFS:ポリ硫酸第二鉄(Fe11%含有液状品)
FC:塩化第二鉄(Fe13%含有液状品)
*:汚泥の浮上又は汚泥層に水の層が認められる。
(2)上澄み液及び沈降汚泥の臭気測定試験
上記(1)の沈降試験において、10時間経過後の上澄み液、及び20時間経過後の汚泥を元の濃度の1.5倍に濃縮した汚泥の臭気測定試験を行った。なお、20時間経過後の浮上汚泥については、下澄み水を除去し濃縮を行った。結果を第8表−2に示す。
【0034】
【表15】
【0035】
【発明の効果】
本発明の汚泥処理方法は、余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥及び余剰汚泥を含有しない最初沈澱池引抜き汚泥を、亜硝酸塩の存在下で重力濃縮して、濃縮工程での汚泥浮上と臭気発生を防止すると共に、以降の工程の臭気発生を抑制し、かつ最終工程の汚泥の脱水性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥の処理方法の1例を示す工程系統図である。
【図2】図2は、本発明における余剰汚泥を含有しない最初沈澱池引抜き汚泥の処理方法の1例を示す工程系統図である。
【図3】図3は、実施例1〜3及び比較例1〜3において、沈降試験における沈降時間と沈降界面との関係を示すグラフである。
【図4】図4は、実施例4〜7及び比較例4において、沈降試験における沈降時間と沈降界面との関係を示すグラフである。
【図5】図5は、実施例8〜11において、沈降試験における沈降時間と沈降界面との関係を示すグラフである。
【図6】図6は、実施例12〜14及び比較例5〜7において、沈降試験における沈降時間と沈降界面との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 最初沈澱池
2 活性汚泥槽
3 最終沈澱池
4 重力濃縮槽
5 汚泥貯留槽
6 脱水機
7 遠心濃縮機
A、B、C 亜硝酸塩
Claims (6)
- 余剰汚泥を含有する最初沈澱池引抜き汚泥の処理方法であって、該引抜き汚泥に亜硝酸塩を、亜硝酸イオンが10〜50mg/L対汚泥容量となるように添加し、pH6未満にて該汚泥を重力濃縮することを特徴とする汚泥処理方法。
- 余剰汚泥を含有しない最初沈澱池引抜き汚泥の処理方法であって、該引抜き汚泥に亜硝酸塩を添加し、該汚泥を重力濃縮することを特徴とする汚泥処理方法。
- 亜硝酸塩を、亜硝酸イオンが10〜70mg/L対汚泥容量となるように添加する請求項2記載の汚泥処理方法。
- 引抜き汚泥を希釈する請求項1、2又は3記載の汚泥処理方法。
- 引抜き汚泥に酸性物質を添加する請求項1ないし4のいずれかに記載の汚泥処理方法。
- 重力濃縮後の汚泥を貯留する汚泥貯留槽に亜硝酸塩を添加する請求項1ないし5のいずれかに記載の汚泥処理方法。
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