JP3932873B2 - 液晶パネルの検査装置及び検査方法 - Google Patents

液晶パネルの検査装置及び検査方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光リーク画素ムラ検査を可能にした液晶パネルの検査装置及び検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ライトバルブ等の液晶装置は、ガラス基板、石英基板等の2枚の基板間に液晶を封入して構成される。液晶ライトバルブでは、一方の基板に、例えば薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称す)等の能動素子をマトリクス状に配置し、他方の基板に対向電極を配置して、両基板間に封止した液晶層の光学特性を画像信号に応じて変化させることで、画像表示を可能にする。
【0003】
プロジェクターに用いられる液晶パネルは、透過率が高く、コントラスト比が比較的高いTN(ツイストネマチック)液晶が用いられる。駆動デバイスとしては、比較的光リーク耐性が高く、高精細表示が可能な高温ポリシリコンTFTが主流である。
【0004】
液晶層の光学特性は、液晶層に映像信号に基づく電圧を印加して、液晶分子の配列を変化させることで制御する。電圧無印加時の液晶分子の配列を規定するために、一方の基板(アクティブマトリクス基板)及び他方の基板(対向基板)の液晶層に接する面上に配向膜を形成し、配向膜にラビング処理を施す。
【0005】
ところで、TFT素子は光の影響によって特性が変化してしまう特徴を有する。そこで、TFT素子部のチャネル領域やチャネル隣接領域に光が照射されないように、素子基板あるいは対向基板には少なくともTFT素子部に対向する部分に光を遮光する遮光膜が形成されている。
【0006】
近年、液晶プロジェクターは、投影画像の高輝度化を目的として、高出力ランプを採用すると共に光の利用効率を向上させてきた。また、プロジェクターに採用される液晶装置も高輝度化に対応させるために、画素の開口率を大きくして、投射光透過率の向上を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、TFT素子に対する遮光性を高めているものの、斜めから入射された光が積層構造内で多重反射を起こして、TFT素子のチャネル領域やチャネル隣接領域に照射されてしまう。そして、TFT素子に光リーク電流が発生し、TFT素子の特性が変化し、画像品位が劣化してしまう。
【0008】
このような光リークによる画素ムラ(以下、光リーク画素ムラという)は、高輝度の光を液晶パネルに透過させるまでは顕在化していなかった。このため、現在、このような光リーク画素ムラに対する検査態勢は整えられておらず、液晶パネルに対する各種検査工程にも含まれていない。
【0009】
即ち、従来、完成品の液晶パネルをプロジェクター等の液晶装置に装着して実際に使用した時点で初めて光リーク画素ムラを検出することが可能であった。
【0010】
なお、液晶パネルに光を透過させ、スクリーン上に投射された画像によって画素ムラの検査が行われることもある。しかしながら、光リーク画素ムラは光源からの光の入射分布による影響が大きく、実際に液晶パネルが適用される液晶装置とは光の入射分布等が異なる検査装置では、光リーク画素ムラのみに対する正確で定量的な判定は不可能であるという問題点があった。
【0011】
本発明は、光の入射条件毎の光リーク画素ムラに対する正確且つ確実な検査を可能にすることができる液晶パネルの検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様によれば、液晶パネルの検査装置が、複数のTFTを備え、所定画像を映出するよう前記複数のTFTに信号が与えられている液晶パネルの入射面に光を入射させる光源装置と、前記光源装置の光軸を前記液晶パネルの入射面に垂直な所定の平面内で回転可能にして前記光源装置から前記液晶パネルの前記入射面への前記光の光入射角度を変化させる入射角制御手段と、前記液晶パネルを射出した前記光による画像を取得する画像取得手段と、取得された前記画像を用いて、前記液晶パネルの前記入射面へ入射する前記光の前記光入射角度毎に光リーク画素ムラを判定する判定手段と、を具備している。そして、前記画像取得手段は、前記光入射角度が0度の場合に第1の前記画像を取得し、前記光入射角度が0度以外の場合に第2の前記画像を取得する。さらに、前記判定手段は、前記第1の画像を前記第2の画像に対する基準として用いて前記第2の画像が取得されたときの前記光入射角度に対する前記光リーク画素ムラを判定する。
【0013】
このような構成によれば、TFTへの光リーク以外の原因による画素ムラの影響を低減させて、光入射角度毎に光リーク画素ムラを判定できる。
【0014】
また、前記光源装置は、2灯式の発光部と、前記発光部からの光を集光する集光光学系とを有することを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、2灯式の発光部を用いることで、十分な強度の光を液晶パネルの入射面に入射させることができ、強制的に光リーク画素ムラを生じさせることができる。また、集光光学系によって平行光に近い光を液晶パネルの入射面に入射させることができるので、光リーク画素ムラを一層発生させやすい。また、投射光による画像の変化を急峻にして、特性の判定を容易にすることができる。
【0016】
また、前記液晶パネルを、前記光源装置の光軸に対して垂直な面内で回転させる回転機構を更に具備したことを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、液晶パネルの入射面の水平方向だけでなく、垂直方向の特性も検査可能である。
【0018】
また、前記入射角制御手段は、前記液晶パネルの入射面に垂直な所定の2平面内であって相互に直交する2平面で前記光源装置の光軸を回転可能にすることを特徴とする。
【0019】
このような構成によれば、液晶パネルを回転させることなく、液晶パネルの入射面の水平方向だけでなく、垂直方向の特性も検査可能である。
【0020】
また、前記光源装置は、前記液晶パネルの入射面に平行光を入射させることを特徴とする。
【0021】
このような構成によれば、光リーク画素ムラが発生し易くなり、投射光による液晶パネル画像の変化を急峻にして、特性の判定を容易にすることができる。
【0022】
また、前記入射角制御手段は、前記液晶パネルの入射面への光入射角度を所定の角度単位で変更可能であることを特徴とする。
【0023】
このような構成によれば、光の入射角度に応じた液晶パネルの特性を、任意の角度単位で、細かく検査可能である。
【0024】
また、前記入射角制御手段は、前記液晶パネルの入射面への光入射角度を0度から±20°の範囲内で変更することを特徴とする。
【0025】
このような構成によれば、液晶パネルの光リーク画素ムラ特性が飽和するまでの全ての入射角度での特性の検査が可能である。
【0026】
また前記画像取得手段は、前記液晶パネルからの投射光が映出されるスクリーンと、前記スクリーン上の画像を撮像する撮像手段とを具備してもよい。
【0027】
このような構成によれば、スクリーン上には液晶パネルからの投射光が映出され、撮像手段によって、スクリーン上の画像が撮像される。これにより、液晶パネルによって得られる画像が正確に検出される。
【0028】
また、前記判定手段は、前記第1の画像と前記第2の画像との差に対するパターン認識によって前記第2の画像が取得されたときの前記光リーク画素ムラを検出してもよい。
【0029】
このような構成によれば、第1の画像と第2の画像とに対するパターン認識が行われる。これによって、TFTへの光リーク以外の原因による画素ムラがキャンセルされる。この結果、TFTへの光リーク以外の原因による画素ムラの影響を低減させて、光入射角度毎に光リーク画素ムラを検出できる。
【0030】
本発明のある態様によれば、液晶パネルの検査方法が、複数のTFTを備え、所定画像を映出するよう前記複数のTFTに信号が与えられている液晶パネルの入射面に光を入射させる手順と、前記液晶パネルの入射面への前記光の光入射角度を前記液晶パネルの入射面に垂直な所定の平面内で変化させる手順と、前記液晶パネルを射出した前記光による画像を取得する画像取得手順と、取得された前記画像を用いて、前記液晶パネルの前記入射面へ入射する前記光の前記光入射角度毎に光リーク画素ムラを判定する判定手順と、を具備している。そして、前記画像取得手順は、前記光入射角度が0度の場合に第1の前記画像を取得する手順と、前記光入射角度が0度以外の場合に第2の前記画像を取得する手順と、を含んでいる。さらに、前記判定手段は、前記第1の画像を前記第2の画像に対する基準として用いて前記第2の画像が取得されたときの前記光入射角度に対する前記光リーク画素ムラを判定する。
【0031】
このような構成によれば、TFTへの光リーク以外の原因による画素ムラの影響を低減させて、光入射角度毎に光リーク画素ムラを判定できる。
【0032】
前記判定手順は、前記第1の画像と前記第2の画像との差に対するパターン認識によって前記第2の画像が取得されたときの前記光リーク画素ムラを検出する手順を含んでいてもよい。
【0033】
このような構成によれば、第1の画像と第2の画像とに対するパターン認識が行われる。これによって、TFTへの光リーク以外の原因による画素ムラがキャンセルされる。この結果、TFTへの光リーク以外の原因による画素ムラの影響を低減させて、光入射角度毎に光リーク画素ムラを検出できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る液晶パネルの検査装置を示す説明図である。図2は液晶装置の画素領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。図3はTFT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図であり、図4は素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図である。また、図5は液晶装置を詳細に示す断面図である。
【0037】
本実施の形態は、液晶パネルへの光の入射分布を適宜設定可能とすることにより、光リーク画素ムラを生じさせる入射光分布を液晶パネル毎に判定して、液晶の光リーク画素ムラ特性を正確且つ確実に判定可能にしたものである。
【0038】
先ず、図2乃至図5を参照して、検査対象となる液晶パネルの構造について説明する。
【0039】
液晶パネルは、図3及び図4に示すように、TFT基板等の素子基板10と対向基板20との間に液晶50を封入して構成される。素子基板10上には画素を構成する画素電極等がマトリクス状に配置される。図2は画素を構成する素子基板10上の素子の等価回路を示している。
【0040】
図2に示すように、画素領域においては、複数本の走査線3aと複数本のデータ線6aとが交差するように配線され、走査線3aとデータ線6aとで区画された領域に画素電極9aがマトリクス状に配置される。そして、走査線3aとデータ線6aの各交差部分に対応してTFT30が設けられ、このTFT30に画素電極9aが接続される。
【0041】
TFT30は走査線3aのON信号によってオンとなり、これにより、データ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9aと対向基板20に設けられた対向電極21との間の電圧が液晶50に印加される。また、画素電極9aと並列に蓄積容量70が設けられており、蓄積容量70によって、画素電極9aの電圧はソース電圧が印加された時間よりも例えば3桁も長い時間の保持が可能となる。蓄積容量70によって、電圧保持特性が改善され、コントラスト比の高い画像表示が可能となる。
【0042】
図5は、一つの画素に着目した液晶パネルの模式的断面図である。
【0043】
ガラスや石英等の素子基板10には、素子基板完成時の段差形状を調整するために溝11が形成されている。この溝11上に遮光膜12及び第1層間絶縁膜13を介してLDD構造をなすTFT30が形成されている。溝11によって、TFT基板の液晶50との境界面が平坦化される。
【0044】
TFT30は、チャネル領域1a、ソース領域1d、ドレイン領域1eが形成された半導体層に絶縁膜2を介してゲート電極をなす走査線3aが設けられてなる。なお、遮光膜12は、TFT30の形成領域に対応する領域、後述するデータ線6a及び走査線3a等の形成領域、即ち各画素の非表示領域に対応した領域に形成されている。この遮光膜12によって、反射光がTFT30のチャネル領域1a、ソース領域1d及びドレイン領域1eに入射することが防止される。
【0045】
TFT30上には第2層間絶縁膜14が積層され、第2層間絶縁膜14上には中間導電層15が形成されている。中間導電層15上には誘電体膜17を介して容量線18が対向配置されている。容量線18は、容量層と遮光層とからなり、中間導電層15との間で蓄積容量を構成すると共に、光の内部反射を防止する遮光機能を有する。半導体層に比較的近接した位置に中間導電層15を形成しており、光の乱反射を効率よく防止することができる。
【0046】
容量線18上には第3層間絶縁膜19が配置され、第3層間絶縁膜19上にはデータ線6aが積層される。データ線6aは、第3及び第2層間絶縁膜19,14を貫通するコンタクトホール24a,24bを介してソース領域1dに電気的に接続される。データ線6a上には第4層間絶縁膜25を介して画素電極9aが積層されている。画素電極9aは、第4〜第2層間絶縁膜25,19,14を貫通するコンタクトホール26a,26bにより容量線18を介してドレイン領域1eに電気的に接続される。画素電極9a上にはポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜16が積層され、所定方向にラビング処理されている。
【0047】
走査線3a(ゲート電極)にON信号が供給されることで、チャネル領域1aが導通状態となり、ソース領域1dとドレイン領域1eとが接続されて、データ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに与えられる。
【0048】
一方、対向基板20には、TFTアレイ基板のデータ線6a、走査線3a及びTFT30の形成領域に対向する領域、即ち各画素の非表示領域において第1遮光膜23が設けられている。この第1遮光膜23によって、対向基板20側からの入射光がTFT30のチャネル領域1a、ソース領域1d及びドレイン領域1eに入射することが防止される。第1遮光膜23上に、対向電極(共通電極)21が基板20全面に亘って形成されている。対向電極21上にポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜22が積層され、所定方向にラビング処理されている。
【0049】
そして、素子基板10と対向基板20との間に液晶50が封入されている。これにより、TFT30は所定のタイミングでデータ線6aから供給される画像信号を画素電極9aに書き込む。書き込まれた画素電極9aと対向電極21との電位差に応じて液晶50の分子集合の配向状態が変化して、光を変調し、階調表示を可能にする。
【0050】
図3及び図4に示すように、対向基板20には表示領域を区画する額縁としての遮光膜42が設けられている。遮光膜42は例えば遮光膜23と同一又は異なる遮光性材料によって形成されている。
【0051】
遮光膜42の外側の領域に液晶を封入するシール材41が、素子基板10と対向基板20間に形成されている。シール材41は対向基板20の輪郭形状に略一致するように配置され、素子基板10と対向基板20を相互に固着する。シール材41は、素子基板10の1辺の一部において欠落しており、貼り合わされた素子基板10及び対向基板20相互の間隙には、液晶50を注入するための液晶注入口78が形成される。液晶注入口78より液晶が注入された後、液晶注入口78を封止材79で封止するようになっている。
【0052】
素子基板10のシール材41の外側の領域には、データ線駆動回路61及び実装端子62が素子基板10の一辺に沿って設けられており、この一辺に隣接する2辺に沿って、走査線駆動回路63が設けられている。素子基板10の残る一辺には、画面表示領域の両側に設けられた走査線駆動回路63間を接続するための複数の配線64が設けられている。また、対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板10と対向基板20との間を電気的に導通させるための導通材65が設けられている。
【0053】
次に、パネル組立工程について説明する。素子基板10(TFT基板)と対向基板20とは、別々に製造する。別々に製造したTFT基板及び対向基板20に対して、配向膜16,22となるポリイミド(PI)を塗布する。次に、素子基板10表面の配向膜16及び対向基板20表面の配向膜22に対して、ラビング処理を施す。
【0054】
次いで洗浄工程を行う。この洗浄工程は、ラビング処理によって生じた塵埃を除去するためのものである。洗浄工程が終了すると、シール材41、及び導通材65(図3参照)を形成する。シール材41を形成した後、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせ、アライメントを施しながら圧着し、シール材41を硬化させる。シール材41の一部に設けた切り欠きから液晶を封入し、切り欠きを塞いで液晶を封止する。
【0055】
次に、マザーガラス基板上の各セルを分断する。1枚のマザーガラス基板上には素子基板10が複数形成されており、各素子基板10上に、素子基板10よりも面積が小さい各対向基板20が夫々貼り合わされている。従って、対向基板20相互間のマザーガラス基板(素子基板10)に対してスクライブ処理が行われる。スクライブ処理によって形成された切り込みを利用して、マザーガラス基板を分断して、図2及び図3に示す素子基板10と対向基板20とからなる液晶パネルを得る。
【0056】
図1は液晶パネルの検査装置を上面側から見た平面形状を示している。図1において、検査台81上には、図3及び図4と同様の構成の液晶パネル82が載置される。液晶パネル82は、入射面が水平方向に対して直交する向き(鉛直方向)に配置される。
【0057】
検査台81上には液晶パネル82の後方に光源装置83も設けられる。光源装置83は、光を出射して液晶パネル82の入射面に入射させることができるようになっている。光源装置83の光軸は、略、液晶パネル82の入射面に対して法線方向に設定される。
【0058】
本実施の形態においては、光源装置83は、検査台81上に設けられた回転台84上に配置されるようになっている。回転台84は、検査台81上を水平面内において回動自在である。回転台84を回動させることにより、光源装置83は、光軸を、液晶パネル82の入射面に対して法線方向を中心として水平面内で約±20度回転させることができるようになっている。また、光源装置83の振り角を0.5度単位で変化させ固定することができる。即ち、光源装置83からの光は、液晶パネル82の入射面に、水平面内については、±20°の角度範囲で入射するようになっている。
【0059】
図6は図1中の光源装置83の具体的な構成を示す説明図である。
【0060】
図6に示すように、光源装置83は2灯式である。ランプ101,102は対向配置されており、所定波長の光、例えば液晶装置等に多用されている550nm程度の波長の光を出射する。ランプ101,102からの光は合成プリズム103に入射される。合成プリズム103は、集光光学系を構成し、ランプ101,102からの出射光を合成して、略平行光に変換して前方(液晶パネル82の入射面側)に出射する。
【0061】
合成プリズム103の出射光の光路上にはインテグレータ・レンズ104が配設されている。インテグレータ・レンズ104は、入射光を均一にして液晶パネル82の入射面全域に入射させることができるようになっている。例えば、インテグレータ・レンズ104は、複数の小レンズを有する第1及び第2のレンズアレイ等によって構成することができる。
【0062】
光源装置83は、2灯式に構成されていることから、光リーク画素ムラを意図的に発生させるための十分な光量の光を出射させることができる。例えば、光源装置83としては、後述するスクリーン85上の画像の明るさを2000ルーメンにするだけの光を出射可能に構成する。
【0063】
なお、光源装置として2灯式を採用した場合には集光光学系である合成プリズム103が必要であるが、必ずしもインテグレータ・レンズ104を用いる必要はない。
【0064】
図1において、液晶パネル82は、検査台81に取り付けた図示しない回転機構によって、入射面を垂直面内で回転させることができるようになっている。これにより、本実施の形態においては、光の入射分布の設定に関連させて液晶パネル82の入射面の向きを適宜設定することができるようになっている。
【0065】
例えば、液晶パネル82の入射面の水平方向を、光源装置83の光軸の回転方向に一致させた場合には、液晶パネル82の入射面の水平方向についての光入射角度を制御して光リーク画素ムラの検査判定が可能である。また、同様に、液晶パネル82の入射面の垂直方向を、光源装置83の光軸の回転方向に垂直な方向に一致させた場合には、液晶パネル82の入射面の垂直方向についての光入射角度を制御して光リーク画素ムラの検査判定が可能である。
【0066】
本実施の形態においては、回転台84は、回転駆動部86によって回転駆動されるようになっている。回転駆動部86は、制御部87に制御されて、回転駆動部86の回転を駆動制御することで、光源装置83の光軸の水平方向の向き、即ち、液晶パネル82の入射面への入射光の入射分布を、例えば、水平面内で±20度の範囲で適宜設定することができるようになっている。
【0067】
液晶パネル82の出射面側には、所定の距離だけ離間した位置にスクリーン85が配設されている。スクリーン85上には、光源装置83から出射された光が液晶パネル82を透過して投射されるようになっている。
【0068】
次に、このように構成された実施の形態の作用について説明する。
【0069】
先ず、液晶パネル82を検査台81上に載置する。次いで、図示しない液晶パネル駆動回路によって、液晶パネルの表示領域の例えば全域に、所定の中間調の画像を映出させる。次に、操作者は、制御部87を操作して、例えば、初期状態として光源装置83の光軸を液晶パネル82の入射面に対して法線方向に一致させる。
【0070】
光源装置83から出射した光は、液晶パネル82の入射面に入射し、液晶パネル82を透過してスクリーン85上に投射される。液晶パネル駆動回路によって映出される画像は、画面全域を所定の中間調で表示するものであり、光リーク画素ムラが生じていない場合には、スクリーン85上の表示は所定の中間調の無模様の画像となる。
【0071】
次に、操作者は、制御部87によって、液晶パネル82の入射面に入射する光の入射光分布を変更する。例えば、制御部87は、液晶パネル82の入射面の法線方向に対して、光源装置83からの入射光の光軸を±1度又は0.5度刻みで変化させる。
【0072】
光源装置83からの入射光の光軸が、液晶パネル82の入射面法線方向に対して所定角度以上傾斜すると、光リーク画素ムラが発生する。この光リーク画素ムラは、スクリーン85上では、ざらざらした模様の表示となる。操作者はスクリーン85上の表示を見ることで、光リーク画素ムラが発生する入射光分布を知ることができる。
【0073】
次に、液晶パネル82の入射面を垂直面内で90度回転させる。これにより、液晶パネル82の入射面の垂直方向の光入射角度を変化させることができる。以後、同様の方法で垂直方向について光リーク画素ムラが発生する入射光分布を検査判定する。
【0074】
このように本実施の形態においては、液晶パネルの入射面に対して任意の入射光分布を生じさせることができ、光リーク画素ムラと入射光分布との関係を液晶パネル毎に判定することができる。これにより、光の入射条件毎の光リーク画素ムラに対する正確且つ確実な検査を可能にすることができる。従って、開発設計段階で図1の装置を用いることによって、TFT基板内の設計変更による効果を客観的に評価して、設計変更に迅速にフィードバックすることが可能となる。また、量産段階で図1の装置を用いることによって、検査精度を向上させることができ、スループットを高くすることができる。
【0075】
なお、上記実施の形態においては、液晶パネル82を垂直面内で回転させることによって、液晶パネル82の入射面の任意の向きについての光リーク画素ムラ特性を検出可能にした。しかし、例えば、液晶パネル82として、垂直方向には光リーク画素ムラが生じにくいパネルを採用する場合等においては、液晶パネル82の入射面の水平方向についてのみ光リーク画素ムラの検査判定を行えばよい。従って、この場合等には、液晶パネル82の入射面を回転させる回転機構は不要である。
【0076】
また、本実施の形態においては、液晶パネル82を回転させる回転機構を設けた例について説明したが、光源装置83が光軸を水平面内だけでなく垂直面内についても変更可能な構成とすることによって、同様の作用効果が得られることは明らかである。
【0077】
なお、光源装置83としては、平行光である例えばヘリウムネオン等のレーザー光を出射可能に構成することもできる。この場合には、高精度に入射光分布を設定することが可能である。また、液晶パネル82の入射面に入射する光が平行光で且つ強度が強い程、光リーク画素ムラの急峻な検出が可能である。
【0078】
図7は本発明の第2の実施の形態を示す説明図である。図7において図1と同一の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0079】
第1の実施の形態においては、光リーク画素ムラが生じたか否かを目視で検査する例を説明した。しかし、目視による検査では、検査官毎に判定が異なり、必ずしも客観的な検査が行われるとは限らない。これに対し、本実施の形態においては、光リーク画素ムラの検査を定量化して自動化することにより、検査速度を速くすると共に、検査の客観性を向上させたものである。
【0080】
本実施の形態においては、光リーク画素ムラでは、画面がざらざらした模様の表示になることを利用して、光リーク画素ムラに特有の画面表示パターンを登録することにより、パターン認識によって光リーク画素ムラの発生と入射光分布との関係を定量的に検査判定するようにしたものである。
【0081】
図7において、液晶パネルチェッカー93は、液晶パネル82に対して検査用の画像信号を供給して液晶パネル82を駆動するようになっている。例えば、液晶パネルチェッカー93は、画面全体に一様な中間調を表示させるための画像信号を発生する。
【0082】
CCD92は、スクリーン85に映出された画像の光学像を取込んで光電変換し、検出画像としてパーソナルコンピュータ(パソコン)94に出力するようになっている。液晶パネル82としてツィストネマチック液晶を用いた場合には、光源装置83からの投射光の特性、並びに液晶ねじれ角度及び方向に応じて、光リーク画素ムラが生じやすい画面位置が異なる。そこで、本実施の形態においては、CCD92は、光リーク画素ムラが現れやすい画面部分のみについて撮像を行うようになっている。これにより、高解像度の画像認識を可能にする。
【0083】
また、光源装置83が平行光であるレーザー光を出射するものでない場合には、光源装置83の光軸が液晶パネル82の入射面に対して法線方向に設定されている場合でも、入射光分布は、液晶パネル82の入射面に対して最大約6〜7度程度傾斜したコーン状の分布を有する。そこで、CCD92は、この点を考慮して、撮像する画面の位置及び大きさを決定する。
【0084】
パソコン94は、画素ムラ定量化ソフトウェアを利用して、CCD92からの画像信号に基づいて、画素ムラを定量的に検出するようになっている。
【0085】
パソコン94は、CCD92からの画像信号に対して所定の重み付け関数を用いた画像処理を施すことにより、人間の目がスクリーン85上に投射された画像のパターンを光リーク画素ムラと判定するのと同様の判定を可能にしている。
【0086】
上述したように、光リーク画素ムラは、画面がざらざらした模様の表示となる。従って、例えば、CCD92の出力を白(グレー)と黒とに2値化し、白と黒との面積比及びそのピッチによって光リーク画素ムラを判定することが可能である。なお、この場合には、白と黒の模様が明瞭となるように、所定の画像処理を施す。また、CCD92の出力を多階調のまま利用することによって、検査精度を一層向上させることが可能である。
【0087】
また例えば、パソコン94は、複数の液晶パネルに対する検査によって得た結果に基づいて、光リーク画素ムラの典型的な画像を取得し、この画像を数値化(パターン化)し、このパターン(光リーク画素ムラパターン)とCCD92からの画像とのマッチング演算によって、光リーク画素ムラの判定を行うことも可能である。
【0088】
この場合には、パソコン94は、図示しないメモリ内に光リーク画素ムラパターンを保存し、このパターンとのマッチング演算によって、光リーク画素ムラの程度を判断する。
【0089】
また、画素ムラとしては、光リーク画素ムラの他に、電気的なむらも存在する。そこで、パソコン94は、液晶パネル82の入射面への入射角度が法線方向に一致した状態を初期状態として、初期状態におけるCCD92の出力を基準画像とし、角度をずらした場合の画像と基準画像との差に対してパターン認識・比較を行うようにしてもよい。基準画像は光リーク画素ムラが生じておらず、他の画素ムラのみが生じているものと判断することができ、光リーク画素ムラ以外の画素ムラの影響をキャンセルすることが可能である。
【0090】
なお、光源装置83としては、実際の液晶装置において採用されることが多い波長(例えば550nm)の光を用いる。
【0091】
次に、このように構成された実施の形態の作用について図8及び図9を参照して説明する。図8は光リーク画素ムラ検査を示すフローチャートである。図9は横軸に液晶パネル82の入射面への光入射角をとり縦軸にむら率(光リーク画素ムラの発生度合い)をとって、一般的な液晶パネルの光リーク画素ムラ特性を示すグラフである。
【0092】
図9に示すように、一般的な液晶パネルでは、入射面への入射角が法線方向に一致(0度)している場合には光リーク画素ムラは殆ど発生せず、入射角が約10度近傍で急激にむら率が増加し、10度を超えるとむら率は飽和する。そこで、本実施の形態においては、光入射角度を0度から±20度まで、0.5度又は1度刻みで変化させて、光リーク画素ムラを判定する。なお、液晶パネルの特性を考慮して、光入射角度の正方向への変化と負方向への変化とは夫々個別に判定を行う。
【0093】
制御部91は、図8のステップS1 において、光入射角度を初期設定の0度(入射面に対して法線方向)に設定する。即ち、制御部91は、回転駆動部86を制御して、回転台84を回転させ、光源装置83の光軸を液晶パネル82の入射面に対して法線方向に一致させる。
【0094】
この状態で、液晶パネルチェッカー93は、所定の中間調の画像が得られるように、液晶パネル82を駆動する。光源装置83からの光は、液晶パネル82によって変調され、スクリーン85上に投射される。この状態で、CCD92は、スクリーン85上の所定位置を所定の大きさだけ撮像する(ステップS2 )。
【0095】
CCD92によって撮像された画像は、パソコン94に転送される。パソコン94は、ステップS3 において、入力された画像を画像処理して、画像パターンを取得する。パソコン94に転送された画像が基準画像である場合には、処理をステップS4 からステップS6 に移行して、基準画像のパターンを保存する。
【0096】
ステップS7 において設定する最終角度に到達していない場合には、ステップS8 において入射角分布を変更する。制御部91は、回転駆動部86を制御して、例えば、液晶パネル82の入射面への光の入射角を正方向に+1度だけ回転させる。CCD92は、再度スクリーン85上の画像を取込んで、パソコン94に出力する。
【0097】
パソコン94は、ステップS3 において画像処理を行って、撮像画像のパターンを取得する。次に、ステップS5 において、撮像画像を基準画像を用いて補正した後、図示しないメモリに格納されている光リーク画素ムラパターンと比較する。例えば、ステップS5 のパターンの比較によって、図9のむら率を得ることができる。パソコン94は、比較結果を保存する。
【0098】
以後同様の動作が繰返されて、光の入射角を変化させながら、撮像画像のパターンと光画素ムラパターンとの比較が行われる。こうして、各入射角分布毎に、光リーク画素ムラの程度が検出され、例えば、図9のグラフと同様のグラフが作成される。こうして、液晶パネル毎に光リーク画素ムラ特性を得ることができる。
【0099】
例えば、図9と同様のグラフを作成した場合には、測定レンジの全域における光リーク画素ムラ特性を得ることができる。この結果を開発設計段階で利用することによって、設計変更による光リーク画素ムラに対する影響を迅速且つ正確に取得することができる。
【0100】
また、所定の光入射角度までの角度における光リーク画素ムラのレベルが閾値を越えているか否かによって、光リーク画素ムラに対する液晶パネルの特性を判定してもよい。この結果を量産段階で用いることによって、検査精度及びスループットを向上させることができる。
【0101】
このように、本実施の形態においては、光リーク画素ムラを定量的に自動検出することができ、光リーク画素ムラに対する正確且つ確実な検査が可能である。
【0102】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、光の入射条件毎の光リーク画素ムラに対する正確且つ確実な検査を可能にすることができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る液晶パネルの検査装置を示す説明図。
【図2】 液晶装置の画素領域を構成する複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図。
【図3】 TFT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板側から見た平面図。
【図4】 素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立工程終了後の液晶装置を、図3のH−H'線の位置で切断して示す断面図。
【図5】 液晶装置を詳細に示す断面図。
【図6】 図1中の光源装置83の具体的な構成を示す説明図。
【図7】 本発明の第2の実施の形態を示す説明図。
【図8】 光リーク画素ムラ検査を示すフローチャート。
【図9】 横軸に液晶パネル82の入射面への光入射角をとり縦軸にむら率(光リーク画素ムラの発生度合い)をとって、一般的な液晶パネルの光リーク画素ムラ特性を示すグラフ。
【符号の説明】
81…検査台
82…液晶パネル
83…光源装置
84…回転台
86…回転駆動部
87…制御部

Claims (11)

  1. 複数のTFTを備え、所定画像を映出するよう前記複数のTFTに信号が与えられている液晶パネルの入射面に光を入射させる光源装置と、
    前記光源装置の光軸を前記液晶パネルの入射面に垂直な所定の平面内で回転可能にして前記光源装置から前記液晶パネルの前記入射面への前記光の光入射角度を変化させる入射角制御手段と、
    前記液晶パネルを射出した前記光による画像を取得する画像取得手段と、
    取得された前記画像を用いて、前記液晶パネルの前記入射面へ入射する前記光の前記光入射角度毎に光リーク画素ムラを判定する判定手段と、
    を具備し、
    前記画像取得手段は、前記光入射角度が0度の場合に第1の前記画像を取得し、前記光入射角度が0度以外の場合に第2の前記画像を取得し、
    前記判定手段は、前記第1の画像を前記第2の画像に対する基準として用いて前記第2の画像が取得されたときの前記光入射角度に対する前記光リーク画素ムラを判定する、
    液晶パネルの検査装置。
  2. 前記光源装置は、2灯式の発光部と、
    前記発光部からの光を集光する集光光学系とを有することを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  3. 前記液晶パネルを、前記光源装置の光軸に対して垂直な面内で回転させる回転機構を更に具備したことを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  4. 前記入射角制御手段は、前記液晶パネルの入射面に垂直な所定の2平面内であって相互に直交する2平面で前記光源装置の光軸を回転可能にすることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  5. 前記光源装置は、前記液晶パネルの入射面に平行光を入射させることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  6. 前記入射角制御手段は、前記液晶パネルの入射面への光入射角度を所定の角度単位で変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  7. 前記入射角制御手段は、前記液晶パネルの入射面への光入射角度を0度から±20°の範囲内で変更することを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  8. 前記画像取得手段は、前記液晶パネルからの投射光が映出されるスクリーンと、
    前記スクリーン上の画像を撮像する撮像手段とを具備したこと特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  9. 前記判定手段は、前記第1の画像と前記第2の画像との差に対するパターン認識によって前記第2の画像が取得されたときの前記光リーク画素ムラを検出することを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの検査装置。
  10. 複数のTFTを備え、所定画像を映出するよう前記複数のTFTに信号が与えられている液晶パネルの入射面に光を入射させる手順と、
    前記液晶パネルの入射面への前記光の光入射角度を前記液晶パネルの入射面に垂直な所定の平面内で変化させる手順と、
    前記液晶パネルを射出した前記光による画像を取得する画像取得手順と、
    取得された前記画像を用いて、前記液晶パネルの前記入射面へ入射する前記光の前記光入射角度毎に光リーク画素ムラを判定する判定手順と、
    を具備し、
    前記画像取得手順は、前記光入射角度が0度の場合に第1の前記画像を取得する手順と、前記光入射角度が0度以外の場合に第2の前記画像を取得する手順と、を含み、
    前記判定手段は、前記第1の画像を前記第2の画像に対する基準として用いて前記第2の画像が取得されたときの前記光入射角度に対する前記光リーク画素ムラを判定する、液晶パネルの検査方法。
  11. 前記判定手順は、前記第1の画像と前記第2の画像との差に対するパターン認識によって前記第2の画像が取得されたときの前記光リーク画素ムラを検出する手順を含んでいることを特徴とする請求項11に記載の液晶パネルの検査方法。
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