JP3937618B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体と共に潤滑油を吸入することにより圧縮機構の潤滑を図る圧縮機に関するもので、冷凍サイクルやヒートポンプに適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、冷凍サイクルやヒートポンプに用いられる圧縮機は、冷媒とともに潤滑油(冷凍機油)を吸入させて圧縮機構の潤滑を行うとともに、吐出側に設けたオイルセパレータにて吐出冷媒中から潤滑油を分離して、その分離した潤滑油を吸入側に戻し、一方、冷媒は凝縮の流入側に接続される外部配管に向けて吐出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、分離室に流入する冷媒を分離室の内壁面に沿って旋回させることにより冷媒と潤滑油と遠心分離するオイルセパレータでは、一般的に、ダイカストにて成形されたパイプ部材(ジョイントセパレータ)が分離室内に挿入配設されている。
このように、パイプ部材をダイカストにて成形していた従来品では、吐出口は、ハウジング外壁面より分離室外側に位置していたので、吐出口付近のスペースが小さく、外部配管の取り回しの自由度が小さく、外部配管の実装が難しいという問題を有していた。
【0005】
本発明は、上記点に鑑み、圧縮機に対する外部配管の実装性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1〜3に記載の発明では、圧縮機構(110)から吐出される流体が流入するとともに、円周状の内壁面(141a)が形成された分離室(141)、分離室(141)を形成するハウジング(105)、及び内壁面(141a)の軸方向に延びるパイプ部材(142)を有し、分離室(141)に流入する流体をパイプ部材(142)と内壁面(141a)との間で旋回させることにより、流体中から潤滑油を遠心分離するオイルセパレータ(140)を備え、
パイプ部材(142)の軸方向一端側には、外部配管が挿入接続されるとともに、他端側に比べて内径寸法が大きいジョイント部(107)が形成されており、
さらに、ジョイント部(107)は、ハウジング(105)の外壁面より分離室(141)内側に位置していることを特徴とする。
【0010】
このように、外部配管が挿入接続されるジョイント部(107)が分離室(141)内側に位置しているので、従来品のごとくハウジング外壁面より分離室外側に吐出口が位置していたものに比較して、外部配管の取り回しの自由度が大きく、外部配管の実装性を向上させることができる。
さらに、請求項に記載の発明ではパイプ部材(142)の軸方向一端側には、ジョイント部(107)からハウジング(105)の外壁面まで延在する鍔部が形成されており、
ハウジング(105)の外壁面側に配設されたパッキン(143)によりハウジング(105)の外壁面と鍔部との間を密閉した状態で、鍔部がボルトにてハウジング(105)に固定されていることを特徴とする。
これにより、ハウジング(105)とパイプ部材(142)との間を確実にシールしてパイプ部材(142)をハウジング(105)に固定できる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の圧縮機において、パイプ部材(142)は、金属製薄肉板材をプレス加工することでジョイント部(107)および鍔部を有するパイプ形状に成形されていることを特徴とする。
これにより、切削加工等の機械加工を省略することができるので、ダイカスト成形等の鋳造にてパイプ部材を成形する場合に比べて製造工数を低減することができる。また、金属製薄肉板材にプレス加工を施すことにより、パイプ部材(142)を形成しているので、最低肉厚及び抜き勾配を考慮する必要がなく、パイプ部材(142)の肉厚を薄くすることができる。
したがって、パイプ部材(142)内の圧力損失を小さくすることができるとともに、パイプ部材(142)と分離室(141)の内壁面(141a)との隙間を拡大することができる。この結果、圧縮機吐出圧の低下を防止しつつ、潤滑油を十分に遠心分離できるとともに、圧縮機の製造原価低減を図ることができる。
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る圧縮機を車両用冷凍サイクル用に適用したものであって、図1は本実施形態に係る圧縮機100の断面図である。
図1中、101はフロントハウジングであり、このフロントハウジング101内には、車両走行用エンジン(図示せず)から駆動力を得て回転するシャフト102が配設されている。なお、103はシャフト102を回転可能に支持する転がり軸受であり、104は圧縮機100内の冷媒が外部に流出すること防止するリップシール等の軸シールである。
【0012】
110は冷媒(流体)を吸入圧縮する圧縮機構であり、この圧縮機構110は、フロントハウジング101に対して固定された固定スクロール(固定部)111、及びシャフト102により駆動されるとともに、固定スクロール111に対して旋回可動する旋回スクロール(可動部)112を有して構成されたスクロール型圧縮機構である。
【0013】
なお、圧縮機構(スクロール型圧縮機構)110は、両スクロール111、112それぞれに形成された渦巻き状の歯部111a、112aを噛み合わせることによって構成される作動室Vcの体積を拡大縮小することにより冷媒を吸入圧縮し、端板部112aに形成された吐出ポート112bから冷媒を吐出するものである。
【0014】
因みに、106aは吐出室120から作動室Vcに冷媒が逆流することを防止するリード弁型の吐出弁であり、106bは吐出弁106の最大開度を規制する弁止板(ストッパ)である。そして、吐出弁106a及び弁止板106bは、六角穴付きボルト106cにより端板部112aに固定されている。
また、105は固定スクロール(シェル)112の端板部112aに固定されたリアハウジングであり、このリアハウジング105と固定スクロール112とによって、吐出ポート112bから吐出する冷媒の脈動を平滑化する吐出室120、及び潤滑油が貯えられる貯油室130を構成している。
【0015】
なお、吐出室120と貯油室130とは、端板部112aに一体形成された隔壁突出部(隔壁リブ)112c、及びリアハウジング105に一体形成された隔壁突出部(隔壁リブ)105aにより離隔されている。
また、リアハウジング105には、吐出室120に吐出した冷媒中から潤滑油を分離する遠心型オイルセパレータ(以下、セパレータと略す。)140が設けられている。このセパレータ140は、吐出室120と連通するとともに、円周状の内壁面141aが形成された分離室141と、図2に示すように、分離室141内に配設されて内壁面141aの軸方向に延びる円筒状のセパレータパイプ(ジョイントセパレータ)142とから構成されている。
【0016】
このため、吐出室120から分離室141に流入した(潤滑油を含む)冷媒は、セパレータパイプ(パイプ部材)142と分離室141の内壁面141aとの間を旋回しながら、その比重差により冷媒と潤滑油とに遠心分離される。
そして、分離された冷媒は、セパレータパイプ142の下端側から上端側の吐出口(ジョイント部)107から凝縮器(図示せず)に向けて吐出され、一方、潤滑油は、連通路(図示せず)を経由して分離室141から貯油室130に排出された後、図3に示す供給ポート113及び給油通路114を経由して圧縮機構110の吸入室115(図1参照)に戻される。
【0017】
なお、供給ポート113及び給油通路114は、固定スクロール111とリアハウジング105との隙間を密閉するパッキン(ガスケット)108に異形孔を形成することによって構成されている。
ところで、セパレータパイプ142の軸方向一端側に形成された吐出口107は、図2に示すように、凝縮器に接続される外部配管(図示せず)が挿入接続され得るように、他端側の内径寸法に比べて大きくなっているとともに、吐出口107は、リアハウジング105外壁面より分離室141内側に位置している。
【0018】
また、セパレータパイプ142は、鉄系の板材にプレス加工(塑性加工)を施すことにより、吐出口107と同時に一体成形された後、リアハウジング105側に配設されたOリング(パッキン)143にてセパレータパイプ142とリアハウジング105との隙間を密閉(シール)した状態で、ボルトにてリアハウジング105に固定されている。
【0019】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
本実施形態では、セパレータパイプ142は、プレス加工(塑性加工)にて成形されているので、切削加工等の機械加工を省略することができ、ダイカスト成形にてセパレータパイプを成形する場合に比べて製造工数を低減することができる。
【0020】
また、薄肉の板材にプレス加工を施すことにより、セパレータパイプ142を形成しているので、最低肉厚及び抜き勾配を考慮する必要がなく、セパレータパイプ142の肉厚を薄くすることができる。
したがって、セパレータパイプ142内の圧力損失を小さくすることができるとともに、セパレータパイプ142と分離室141の内壁面141aとの隙間を拡大することができる。
【0021】
以上に述べたように、本実施形態に係る圧縮機100によれば、吐出圧の低下を防止しつつ、潤滑油を十分に遠心分離するとともに、圧縮機の製造原価低減を図ることができる。
ところで、セパレータパイプをダイカストにて成形していた従来品では、吐出口107は、リアハウジング105外壁面より分離室141外側に位置していたので、吐出口107付近のスペースが小さく、外部配管の取り回しの自由度が小さく、外部配管の実装が難しいという問題を有していた。
【0022】
これに対して、本実施形態では、セパレータパイプ142に形成された吐出口107は、リアハウジング105外壁面より分離室141内側に位置しているので、外部配管の取り回しの自由度が大きく、外部配管の実装性を向上させることができる。
ところで、上述の実施形態では、スクロール型の圧縮機構を採用した圧縮機であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、斜板型圧縮機構等のその他の圧縮機構を採用してもよい。
【0023】
また、本発明に係る圧縮機100は、車両用冷凍サイクル用にその適用が限定されるものではなく、冷蔵庫や据え置き型の冷凍サイクル(家庭用エアコン等)その他の圧縮機に対しても適用することができる。
また、上述の実施形態では、板材にプレス加工を施したが、パイプ材を拡管する等の塑性加工により、セパレータパイプを成形してもよい。
【0024】
また、Oリング143を廃止して、セパレータパイプ142にゴム材等のパッキンを接合してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る圧縮機の断面図である。
【図2】図1のB−B断面図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【符号の説明】
110…圧縮機構、120…吐出室、130…貯油室、
140…オイルセパレータ、141…分離室、
142…セパレータパイプ(パイプ部材)。

Claims (2)

  1. 流体と共に潤滑油を吸入することにより、流体を吸入圧縮する圧縮機構(110)の潤滑を図る圧縮機であって、
    前記圧縮機構(110)から吐出される流体が流入するとともに、円周状の内壁面(141a)が形成された分離室(141)、前記分離室(141)を形成するハウジング(105)、及び前記内壁面(141a)の軸方向に延びるパイプ部材(142)を有し、前記分離室(141)に流入する流体を前記パイプ部材(142)と前記内壁面(141a)との間で旋回させることにより、流体中から潤滑油を遠心分離するオイルセパレータ(140)を備え、
    前記パイプ部材(142)の軸方向一端側には、外部配管が挿入接続されるとともに、他端側に比べて内径寸法が大きいジョイント部(107)が形成されており、
    さらに、前記ジョイント部(107)は、前記ハウジング(105)の外壁面より前記分離室(141)内側に位置しており、
    さらに、前記パイプ部材(142)の軸方向一端側には、前記ジョイント部(107)から前記ハウジング(105)の外壁面まで延在する鍔部が形成されており、
    前記ハウジング(105)の外壁面側に配設されたパッキン(143)により前記ハウジング(105)の外壁面と前記鍔部との間を密閉した状態で、前記鍔部がボルトにて前記ハウジング(105)に固定されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記パイプ部材(142)は、金属製薄肉板材をプレス加工することで前記ジョイント部(107)および前記鍔部を有するパイプ形状に成形されていることを特徴とする請求項に記載の圧縮機。
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