JP3961267B2 - 水晶デバイス - Google Patents

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  • Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ等の情報処理装置や携帯電話等の電子装置において、時間および周波数の高精度の基準源として使用される温度補償型の水晶デバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ等の情報処理装置や携帯電話等の電子装置において時間および周波数の高精度の基準源として使用される温度補償型の水晶デバイスは、一般に、四角板状の水晶基板に電圧印加用の電極を形成して成る水晶振動子と、この水晶振動子の温度補償を行なう半導体素子とを、水晶振動子収納用パッケージ内に気密に収容することによって形成されている。
【0003】
前記水晶振動子収納用パッケージは、一般に、酸化アルミニウム質焼結体等の電気絶縁材料から成り、上面中央部に水晶振動子を収容する空所を形成するための凹部を、下面中央部に半導体素子を収容する空所となる凹部を、それぞれ有するとともに、各凹部表面から外表面にかけて導出された、タングステン、モリブデン等の高融点金属等の金属材料から成る配線層を有する基体と、鉄−ニッケル−コバルト合金、鉄−ニッケル合金等の金属材料、または酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックス材料から成る蓋体とから構成されている。
【0004】
そして、水晶振動子の電極を基体上面の凹部内表面に露出する配線層及びその周辺の基体表面に固定材を介して取着することにより、水晶振動子を凹部内に接着固定するとともに配線層に電気的に接続し、また、基体下面の凹部内に半導体素子を収容するとともに半導体素子の電極を配線層に電気的に接続し、しかる後、基体の上面に蓋体を接着材による接着やシーム溶接等の接合手段により取着して基体と蓋体とから成る容器内部に水晶振動子を気密に収容するとともに基体下面の凹部内に収容した半導体素子を蓋体や封止用樹脂で封止することによって製品としての水晶デバイスが完成する。
【0005】
なお、水晶振動子を取着するための固定材としては、一般に、エポキシ樹脂等の有機樹脂と、銀粉末等の導電性粉末とを主材として混合して成る導電性接着材が使用されている。
【0006】
また、蓋体を基体にシーム溶接で取着する場合、通常、予め基体の凹部周囲に枠状のロウ付け用メタライズ層を形成しておくとともにこのメタライズ層に金属枠体をロウ付けし、金属枠体に蓋体をシーム溶接する方法が用いられる。
【0007】
更に前記水晶デバイスの外部電気回路基板への実装は、基体の外表面に導出された配線層を外部電気回路基板の配線導体に半田等の導電性接続材を介して接続することによって行われ、水晶振動子は配線層を介し外部電気回路に電気的に接続されるとともに外部電気回路から印加される電圧に応じて所定の周波数で振動し、基準信号を外部電気回路に供給する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の水晶デバイスは、基体に形成されている配線層がタングステンやモリブデン、マンガン等の高融点金属材料により形成されており、該タングステン等はその比電気抵抗が5.4μΩ・cm(20℃)以上と高いことから配線層に水晶振動子の基準信号や半導体素子の駆動信号を伝搬させた場合、基準信号や駆動信号に大きな減衰が生じ、基準信号や駆動信号を外部電気回路や水晶振動子と半導体素子との間に正確、かつ確実に伝搬させることができないという欠点を有していた。
【0009】
本発明は上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、基体に搭載した半導体素子により水晶振動子の温度補償を有効に行なうことができ、かつ水晶振動子の基準信号を外部電気回路に正確かつ確実に供給することができる水晶デバイスを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上面に水晶振動子の搭載部を有し、該搭載部から外表面にかけて配線層が導出されている基体と、前記搭載部に搭載されている水晶振動子とから成る水晶デバイスであって、前記基体が10乃至68mol%のBaO、9乃至50mol%のSnO、13乃至72mol%のBから成る酸化物焼結体で、前記配線層が2.5μΩ・cm以下の比電気抵抗を有する金属材で形成されており、かつ前記搭載部の前記配線層上に、ゴム粒子および導電性粉末を添加したエポキシ樹脂から成り、弾性率が2.4GPa以下であって、前記基体と前記水晶振動子との間に発生する熱応力によって変形する導電性の支持体が形成されているとともに、該支持体に導電性の固定材を介して、前記水晶振動子が接着固定されていることを特徴とするものである。
【0012】
本発明の水晶デバイスによれば、基体を10乃至68mol%のBaO、9乃至50mol%のSnO2、13乃至72mol%のB23から成る酸化物焼結体で形成し、かかる酸化物焼結体の焼成温度が約800〜1200℃と低いことから、基体と同時焼成により形成される配線層を比電気抵抗が2.5μΩ・cm(20℃)以下と低い銅や銀、金で形成することができ、その結果、配線層に水晶振動子の基準信号や半導体素子の駆動信号等を伝搬させた場合、基準信号や駆動信号に大きな減衰を生じることはなく、基準信号や駆動信号を外部電気回路や水晶振動子と半導体素子との間に正確、かつ確実に伝搬させることが可能となる。
【0013】
また本発明の水晶デバイスによれば、基体の搭載部の配線層上に、ゴム粒子および導電性粉末を添加したエポキシ樹脂から成る弾性率が2.4GPa以下であって、基体と水晶振動子との間に発生する熱応力によって変形する導電性の支持体を被着させるとともに、該支持体に水晶振動子を導電性の固定材で接着固定するようにしたことから、水晶振動子の温度補償を行なう半導体素子が作動時に熱を発生し、その熱が基体と水晶振動子に繰り返し作用して基体と水晶振動子との間に両者の熱膨張係数差に起因する熱応力が繰り返し発生したとしても、その熱応力は支持体を適度に変形させることによって吸収され、水晶振動子の基体に対する固定が破れることはなく、その結果、基体に水晶振動子を長期間にわたり確実、強固に固定することが可能となり、水晶デバイスの長期信頼性を高いものとなすことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に本発明の水晶デバイスについて添付の図面を基にして詳細に説明する。
図1は本発明の水晶デバイスの一実施例を示す断面図であり、図1において、1は基体、2は配線層、3は蓋体である。この基体1と蓋体3とにより形成される容器4内に水晶振動子5を気密に収容するとともに、基体1下面に半導体素子6を搭載収容することにより水晶デバイス7が形成される。
【0015】
前記基体1は、10乃至68mol%のBaO、9乃至50mol%のSnO2、13乃至72mol%のB23から成る酸化物焼結体で形成されており、その上下両面に凹部1a、1bが設けてあり、上面の凹部1a内には水晶振動子5が収容され、下面の凹部1bには前記水晶振動子5の温度補償を行なうための半導体素子6がロウ材、ガラス、有機樹脂等の接着材を介して接着固定され、搭載収容される。
【0016】
また前記基体1は、上下の凹部1a、1bの表面から外表面にかけて配線層2が導出されており、配線層2の基体1上面側の凹部1a表面に露出する部位に水晶振動子5の電極が導電性接着材等の固定材9を介して接着固定され、基体1下面側の凹部1bに露出する部位には半導体素子6の電極がボンディングワイヤ等の導電性接続部材10を介して接続される。
【0017】
前記酸化物焼結体から成る基体1は、例えば、BaO、SnO2、B23等の原料粉末にアクリル樹脂を主成分とするバインダー及び分散剤、可塑剤、有機溶媒を加えて泥漿物を作るとともに該泥漿物をドクターブレード法やカレンダーロール法を採用することによってグリーンシート(生シート)となし、しかる後、前記グリーンシートに適当な打ち抜き加工を施すとともにこれを複数枚積層し、約800〜1200℃の温度で焼成することによって製作される。
【0018】
前記基体1はその焼成温度が約800〜1200℃と低いことから、基体1と同時焼成により形成される配線層2を比電気抵抗が2.5μΩ・cm(20℃)以下と低い銅や銀、金で形成することができ、その結果、配線層2に水晶振動子5の基準信号や半導体素子6の駆動信号を伝搬させた場合、基準信号や駆動信号に大きな減衰が生じることはなく、基準信号や駆動信号を外部電気回路や水晶振動子5と半導体素子6との間に正確、かつ確実に伝搬させることが可能となる。
【0019】
なお、前記酸化物焼結体は、BaOが10mol%未満であると誘電損失が大きくなって配線層2を伝搬する電気信号に減衰や遅延を招来してしまい、また68mol%を超えると基体1の機械的強度が大きく低下してしまう。従って、前記酸化物焼結体はそれを構成するBaOの量が10乃至68mol%に特定される。
【0020】
また前記酸化物焼結体はSnO2が9mol%未満であると焼結性が低下して機械的強度が不十分となり、また50mol%を超えると誘電損失が大きくなって配線層2を伝搬する電気信号に減衰や遅延を招来してしまう。従って、前記酸化物焼結体はそれを構成するSnO2の量が9乃至50mol%に特定される。
【0021】
更に前記酸化物焼結体はB23が13mol%未満であると焼成温度が高いものとなって銅等の金属材料からなる配線層2と同時に焼成するのが困難となり、また72mol%を超えると酸化物焼結体の耐薬品性が低下し水晶デバイスとしての信頼性が低いものとなってしまう。従って前記酸化物焼結体はそれを構成するB23の量が13乃至72mol%に特定される。
【0022】
また前記基体1に形成されている配線層2は、凹部1a、1b内に収容される水晶振動子5および半導体素子6と外部電気回路基板の配線導体とを電気的に接続する作用をなし、例えば、金、銀、銅等の比電気抵抗が2.5μΩ・cm(20℃)以下の金属材により形成されており、銅から成る場合であれば、銅粉末に適当な有機溶剤、有機バインダー等を添加混合して得た金属ペーストを、基体1となるグリーンシートの表面にスクリーン印刷法等で所定パターンに印刷塗布しておくことによって形成される。
【0023】
前記配線層2は、その露出する表面をニッケル、金等の耐食性およびロウ材との濡れ性の良好な金属から成るめっき層(不図示)で被覆しておくと、配線層2の酸化腐食を良好に防止することができるとともに、配線層2に対する半田等のロウ材の濡れ性を良好とすることができ、外部電気回路基板の配線導体に対する配線層2の接続をより一層容易、かつ確実なものとすることができる。従って、前記配線層2は、その露出する表面をニッケル、金等のめっき層、例えば、順次被着された厚み1μm〜10μmのニッケルまたはニッケル合金めっき層、厚み0.1〜3μmの金めっき層で被覆しておくことが好ましい。
【0024】
また前記配線層2の表面をニッケル、金等のめっき層で被覆する場合、その最表面の算術平均粗さ(Ra)を1.5μm以下、自乗平均平方根粗さ(Rms)を1.8μm以下としておくと最表面の光の反射率が40%以上となって水晶振動子5の電極を配線層2に固定材9を介して固定する際、および半導体素子6の電極を配線層2にボンディングワイヤ等の導電性接続部材10を介して電気的接続する際、その位置決め等の作業が容易となる。従って、前記配線層2の表面をニッケル、金等のめっき層で被覆する場合、その最表面の算術平均粗さ(Ra)を1.5μm以下、自乗平均平方根粗さ(Rms)を1.8μm以下としておくことが好ましい。
【0025】
更に前記配線層2の表面を被覆するニッケル、金等からなるめっき層の最表面の算術平均粗さ(Ra)を1.5μm以下、自乗平均平方根粗さ(Rms)を1.8μm以下とするには配線層2を従来周知のワット浴にイオウ化合物等の光沢剤を添加した電解ニッケルめっき液に浸漬して配線層2の表面にニッケルめっき層を被着させ、しかる後、シアン系の電解金めっき液中に浸漬し、ニッケルめっき層表面に金めっき層を被着させることによって行なわれる。
【0026】
また更に前記基体1の凹部1a内表面には支持体8が取着されており、該支持体8の上面には前記配線層2の一部が導出され、配線層2の導出部が形成されている支持体8の上面に水晶振動子5が導電性接着剤等の固定材9を介して接着固定される。
【0027】
前記支持体8はゴム粒子を添加したエポキシ樹脂等の弾性率が2.4GPa以下のもので形成されており、支持体8の弾性率が2.4GPa以下で、変形し易いことから、水晶振動子5の温度補償を行なう半導体素子6が作動時に熱を発生し、その熱が基体1と水晶振動子5に繰り返し作用して基体1と水晶振動子5との間に両者の熱膨張係数差に起因する熱応力が繰り返し発生したとしても、その熱応力は支持体8を適度に変形させることによって吸収され、基体1や水晶振動子5、支持体8、固定材9等に機械的な破壊が招来することはなく、その結果、基体1に水晶振動子5を長期間にわたり確実、強固に支持固定することが可能となり、水晶デバイス7の長期信頼性を高いものとなすことができる。
【0028】
なお、前記支持体8はその弾性率が2.4GPaを超えると水晶振動子5の温度補償を行なう半導体素子6の発した熱が基体1と水晶振動子5の両者に繰り返し作用した際、基体1と水晶振動子5との両者の熱膨張係数差に起因する熱応力が支持体8に繰り返し作用して支持体8に機械的な破壊を招来し、水晶振動子5の固定が破れて水晶デバイス7の信頼性が大きく低下してしまう。従って、前記支持体8はその弾性率が2.4GPa以下のものに特定される。
【0029】
また前記弾性率が2.4GPa以下の支持体8としては、アクリルゴム、イソプレンゴム等のゴム粒子を添加したエポキシ樹脂に対して、銀粉末等の導電性粉末を15乃至60重量%の割合で添加したものが好適に使用される。
【0030】
更に前記エポキシ樹脂としては、(オルソ)クレゾールノボラック型、フェノールノボラック型、ナフタレン系アラルキル型、ポリサルファイド変性型等のエポキシ樹脂、特に未硬化時に半固体状(粘度が3000P(ポアズ)以上、室温)のものが好適に使用される。この場合、エポキシ樹脂へのゴム粒子の添加量を増加させることにより支持体8の弾性率を低下させることができ、エポキシ樹脂の状態(構造、架橋度、重合度、硬化剤の種類等)に応じて適宜ゴム粒子の添加量を制御することにより支持体8の弾性率を2.4GPa以下とすることができる。またエポキシ樹脂へのゴム粒子の添加量が50重量%を超えると、支持体8の保形性が大きく低下し、この支持体8上に水晶振動子5を、固定材9を介して強固に接着固定することが困難となる傾向にある。従って、エポキシ樹脂中にゴム粒子を添加する場合、その添加量は、支持体8の弾性率を2.4GPa以下とする範囲で、50重量%以下としておくことが好ましい。
【0031】
前記支持体8は、その弾性率が1GPa未満になると、変形し易くなりすぎるため水晶振動子5を基体1上に支持固定しておくことが困難となる傾向がある。従って、前記支持体8はその弾性率を、2.4GPa以下の範囲で、1GPa以上としておくことが好ましい。
【0032】
また、前記弾性率が2.4GPa以下の支持体8は、上述のエポキシ樹脂組成物に限らず、シリコーン樹脂等の低弾性率の熱硬化性樹脂にシリカ等のフィラー成分を添加した樹脂組成物に導電性粉末を添加することにより形成してもよい。
【0033】
前記水晶振動子5が搭載されている基体1は、その上面に蓋体3が取着され、これによって基体1と蓋体3とから成る容器4内部に水晶振動子5が気密に収容され、水晶デバイス7となる。
【0034】
前記蓋体3は、鉄−ニッケル−コバルト合金、鉄−ニッケル合金等の金属材料や、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミック材料により形成され、例えば、鉄−ニッケル−コバルト合金のインゴット(塊)に圧延加工、打ち抜き加工等の周知の金属加工を施すことによって形成される。
【0035】
更に前記蓋体3の基体1への取着は、ロウ材、ガラス、有機樹脂接着剤等の接合材を介して行う方法や、シーム溶接等の溶接法により行うことができ、例えば、蓋体3をシーム溶接にて取着する場合は通常、基体1上面の凹部1a周囲に枠状のロウ付け用メタライズ層12を配線層2と同様の方法で被着させておくとともに、該ロウ付け用メタライズ層12に金属枠体13を銀ロウ等のロウ材を介してロウ付けし、しかる後、前記金属枠体13に金属製の蓋体3を載置させるとともに蓋体3の外縁部をシーム溶接することによって行われる。この場合、金属枠体13は、その上面と側面との間の角部に曲率半径が5〜30μmの丸みを形成しておくと金属枠体13の上面側にバリが形成されることがなく、この金属枠体13の上面に蓋体3をシーム溶接する際に両者を信頼性高く気密に、かつ強固に接合させることができる。従って、前記金属枠体13はその上面と側面との間の角部を曲率半径が5〜30μmの丸みをもたせるようにしておくことが好ましい。
【0036】
また更に、前記金属枠体13は、その下面と側面との間の角部に曲率半径が40〜80μmの丸みを形成しておくと、該金属枠体13をロウ付け用メタライズ層12にロウ材を介して接合する際、ロウ付け用メタライズ層12と金属枠体13の下面側角部との間に空間が形成されるとともに該空間にロウ材の大きな溜まりが形成されて金属枠体13のロウ付け用メタライズ層12への接合が強固となる。従って、前記金属枠体13をロウ付け用メタライズ層12にロウ材を介して強固に接合させるには金属枠体13の下面と側面との間の角部に曲率半径が40〜80μmの丸みを形成しておくことが好ましい。
【0037】
また一方、前記基体1の下面に設けた凹部1bには水晶振動子5の温度補償を行なうための半導体素子6が収容固定されており、該半導体素子6によって水晶振動子5の振動周波数が温度変化によって変動するのを制御し、常に一定とする作用をなす。
【0038】
前記半導体素子6はガラス、樹脂、ロウ材等の接着材を介して基体1の下面に設けた凹部1bの底面に接着固定され、半導体素子6の各電極はボンディングワイヤ等の導電性接続部材10を介して基体1の凹部1bに露出する配線層2に電気的に接続されている。
【0039】
また前記基体1の凹部1b内に収容されている半導体素子6は凹部1b内に充填させた封止樹脂11によって気密に封止されている。
【0040】
なお、前記半導体素子6の封止は封止樹脂11で行なうものに限定されるものではなく、基体1の下面に蓋体を、凹部1bを塞ぐように取着させることによって行なってもよい。
【0041】
かくして上述の水晶デバイス7によれば、配線層2を外部電気回路に接続し、水晶振動子5の電極に所定の電圧を印加させることによって水晶振動子5が所定の振動数で振動するとともに、半導体素子6により水晶振動子5の温度補償が行なわれ、コンピュータ等の情報処理装置や携帯電話等の電子装置において時間および周波数の高精度の基準源として使用される。
【0042】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能であり、例えば、図2に示すように、配線層2の一部に突起14を形成しておくと、この突起14がスペーサーとなって配線層2と水晶振動子5との間に一定のスペースが確保され、このスペースに十分な固定材9が入り込んで水晶振動子5を配線層2に極めて強固に接着固定することができる。
【0043】
また上述の水晶デバイス7では基体1上面に凹部1aを設け、該凹部1a内に水晶振動子5を収容するようになしたが、これを図3に示す如く、平坦な基体1上に水晶振動子5を搭載固定し、該固定された水晶振動子5を椀状の蓋体3で気密に封止するようになした水晶デバイス7にも適用し得る。
【0044】
【発明の効果】
本発明の水晶デバイスによれば、基体を10乃至68mol%のBaO、9乃至50mol%のSnO2、13乃至72mol%のB23から成る酸化物焼結体で形成し、かかる酸化物焼結体の焼成温度が約800〜1200℃と低いことから、基体と同時焼成により形成される配線層を比電気抵抗が2.5μΩ・cm(20℃)以下と低い銅や銀、金で形成することができ、その結果、配線層に水晶振動子の基準信号や半導体素子の駆動信号等を伝搬させた場合、基準信号や駆動信号に大きな減衰を生じることはなく、基準信号や駆動信号を外部電気回路や水晶振動子と半導体素子との間に正確、かつ確実に伝搬させることが可能となる。
【0045】
また本発明の水晶デバイスによれば、基体の搭載部の配線層上に、ゴム粒子および導電性粉末を添加したエポキシ樹脂から成る弾性率が2.4GPa以下であって、基体と水晶振動子との間に発生する熱応力によって変形する導電性の支持体を被着させるとともに、該支持体に水晶振動子を導電性の固定材で接着固定するようにしたことから、水晶振動子の温度補償を行なう半導体素子が作動時に熱を発生し、その熱が基体と水晶振動子に繰り返し作用して基体と水晶振動子との間に両者の熱膨張係数差に起因する熱応力が繰り返し発生したとしても、その熱応力は支持体を適度に変形させることによって吸収され、水晶振動子の基体に対する固定が破れることはなく、その結果、基体に水晶振動子を長期間にわたり確実、強固に固定することが可能となり、水晶デバイスの長期信頼性を高いものとなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水晶デバイスの一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の水晶デバイスの他の実施例を示す要部断面図である。
【図3】本発明の水晶デバイスの他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・基体
1a・・・・凹部
1b・・・・凹部
2・・・・・配線層
3・・・・・蓋体
4・・・・・容器
5・・・・・水晶振動子
6・・・・・半導体素子
7・・・・・水晶デバイス
8・・・・・支持体
9・・・・・固定材
10・・・・導電性接続部材
11・・・・封止樹脂
12・・・・ロウ付け用メタライズ層
13・・・・金属枠体
14・・・・突起

Claims (1)

  1. 上面に水晶振動子の搭載部を有し、該搭載部から外表面にかけて配線層が導出されている基体と、前記搭載部に搭載されている水晶振動子とから成る水晶デバイスであって、
    前記基体が10乃至68mol%のBaO、9乃至50mol%のSnO、13乃至72mol%のBから成る酸化物焼結体で、前記配線層が2.5μΩ・cm以下の比電気抵抗を有する金属材で形成されており、かつ前記搭載部の前記配線層上に、ゴム粒子および導電性粉末を添加したエポキシ樹脂から成り、弾性率が2.4GPa以下であって、前記基体と前記水晶振動子との間に発生する熱応力によって変形する導電性の支持体が形成されているとともに、該支持体に導電性の固定材を介して、前記水晶振動子が接着固定されていることを特徴とする水晶デバイス。
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