JP3961477B2 - 蓄熱システム - Google Patents

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Description

本発明は、熱搬送媒体を用いた蓄熱システムに関する。
尚、本明細書及び特許請求の範囲において、「熱搬送媒体」とは、水、好ましくは水と同等以上の蓄熱容量を有する液体(固液共存の状態のものを含む)或いはスラリ状物を指し、具体的には氷混入水、ブライン、水和物スラリを含むものとする。
建築物基礎部の2重スラブ内の空間を利用して空調用蓄熱システムを構築することが行われており、この様な用途に使用可能なシステムとして次のものが知られている。
○複数の水蓄熱槽を直列的に接続させて、その槽列の始端槽から汲み上げた水を熱交換器又は室内側空調機器内水コイルを通して上記槽列の終端槽へ戻すように構成したもの(特許文献1)。
○水蓄熱槽に代えて、氷蓄熱槽を直列的に接合させることで、水の潜熱を利用して蓄熱槽を小型化することを可能としたもの(特許文献2)。
○図10の如く透孔92付き仕切板91…で区切った槽列のうち1槽を空槽93とし、該空槽の隣接槽94から汲み出す水が冷却コイルを通って槽列の端の槽95へ戻り、該槽から空槽93へ両槽間の透孔92…を介して流入するように設けたもの(非特許文献1)。
特開平6-241509号 特開平11-287486号 財団法人空気調和・衛生工学会編「空気調和・衛生用語辞典」第167頁「汲み換え型蓄熱槽」の欄(平成2年8月30日初版発行、発行者・オーム社)
近年市場が拡大している医療福祉施設では冷熱負荷に加えて暖房や給湯などの温熱負荷も大きく、従って温冷熱ともに蓄熱可能であって効率良く熱を取出すことが可能な蓄熱システムが求められている。
しかるに、特許文献1の水蓄熱システムは、蓄熱槽が嵩張るために槽表面からの熱損失が大きく、又、特許文献2の氷蓄熱システムは、蓄熱槽の小型化により熱損失を小さくすることができるが、蓄冷熱専用のものである。
又、上記の如く水蓄熱槽を直列的に接続したものでは、各蓄熱槽の連通口から離れた部位に熱溜まりを生じ、死水率が増して大きな空間的損失・熱的損失となっている。
他方、非特許文献1のシステムは、死水率は低いが、上記仕切板の透孔下端の高さまでしか水が入らないので蓄熱槽の容量を全て利用できない。又、このシステムを近年急増している既存建物のリニューアル工事に応用するとすれば、その基礎のコンクリートピットを構成する地中梁に透孔を穿設することとなるために基礎強度を損なうおそれがあり、又既存ピットの深度が浅すぎて穿孔作業そのものが困難な場合もある。
これら問題を解決するため、本発明は、3つ以上の蓄熱槽を結ぶ流路の共通部分に熱入出部を設け、該共通流路の端部から各蓄熱槽へ至る分路に付設した弁の開閉により、共通流路を経由して1個の蓄熱槽を他の1個の蓄熱槽へ接続可能に構成した水蓄熱システムを提供することを目的とする。
第1の手段は、建物基礎部41に、地中梁42を介して相互に隔てた上端開口の複数のピット43を穿設するとともに、これらピット43内面に断熱処理及び防液漏れ処理を施して、基礎部41の各ピット部分で形成した蓄熱槽5…を利用した蓄熱システムであって、
閉ループ状流路1の一部を、熱入出部21を有する共通流路2とし、
かつ該共通流路を除く液体流路部分を、相互に並列接続された3つ以上の分路3…として、これら各分路の途中部分を上記蓄熱槽5…で形成し、
これら蓄熱槽の上端開口より、蓄熱槽以外の分路部分を形成する管路6,7の端部を蓄熱槽5内へ挿入し、
該蓄熱槽両側の分路部分にそれぞれ流路開閉弁9、10を、かつ上記各分路3…或いは共通流路2に液体駆動ポンプ11をそれぞれ付設し、
上記蓄熱槽5のうちの一つを空の蓄熱槽とするとともに、他の蓄熱槽5内に熱搬送媒体を充填するように設け、
放熱行程では、蓄熱させた熱搬送媒体を充填した一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに熱搬送媒体を移送するように流路開閉弁9、10を制御するとともに、上記熱搬送媒体の移送により、蓄熱槽5が空となったときに、流路開閉弁9、10の切り替えにより、蓄熱させた熱搬送媒体を充填した別の一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに熱搬送媒体を移送する動作を反復し、蓄熱行程では、放熱行程と逆に、放熱した熱搬送媒体を充填した一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに移送するように流路開閉弁9、10を制御するとともに、上記熱搬送媒体の移送により、蓄熱槽5が空となったときに、流路開閉弁9、10の切り替えにより、放熱した熱搬送媒体を充填した別の一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに熱搬送媒体を移送する動作を反復するように構成した制御部31を設けている。
尚、本明細書及び特許請求の範囲において「流路開閉弁」とは、複数流路のうち選択した流路を開いて他の流路を遮断する流路選択弁と、逆止弁との双方を含むものとする。
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ各蓄熱槽に水深センサを入れるとともに、一つの蓄熱槽が空になったときに、その水深センサから制御部31へ信号が送られ、流路開閉弁を切り替えるように構成している。
第3の手段は、第1の手段又は第2の手段を有し、かつ上記蓄熱槽5を4つ以上として、これら蓄熱槽を、蓄熱状態での設定温度が異なる熱搬送媒体を収納するための複数の蓄熱槽群G 1 …に分け、かつ、各蓄熱槽群は、少なくとも1つの空の蓄熱槽と少なくとも1つの熱搬送媒体を収納した蓄熱槽とを有し、この熱搬送媒体収納槽から上記共通流路2を介して上記空槽内へ送液することが可能に構成した。
第5の手段は、上記第1の手段から第4の手段の何れかを有し、かつ上記液体駆動ポンプ11を、各蓄熱槽5の内部に設置された液中ポンプとし、該ポンプから上記管路6を介して蓄熱槽5内の熱搬送媒体を熱入出部21側へ揚液することが可能に設けた。
第4の手段は、上記第1の手段から第3の手段の何れかを有し、かつ上記ピット43の内面の断熱処理及び防液洩れ処理を、該ピット内に断熱防液性の袋体14を挿入するとともに、該袋体でピット内面全体に覆うことで行った。
本発明は上記構成であり、第1の手段に係る発明は次の効果を奏する。
○本システムの液体流路1は、図1の如く熱入出部21付き共通流路2の両端部間に形成された3つ以上の並列分路3の途中部分に蓄熱槽5…を、かつ該蓄熱槽両側の分路部分に弁9、10を設けたから、或いは図8の如く少なくとも1つの蓄熱槽5を熱入出部21付き共通流路2及び弁9、10付きの分路3…を介して2以上の蓄熱槽5…に接続したから、各熱搬送媒体充填槽からそれぞれ熱入出部21へ直接送液できるので、蓄熱層内に充填された熱搬送媒体の全てに熱を蓄えかつその熱の全てを使い切ることが可能となって、温冷熱何れも効率的に取り出しでき、ランニングコストが低減する。
○上記熱入出部21から1個の空槽へ熱搬送媒体を直接帰還させることができ、図10のシステムの如く各蓄熱槽の上部に帰還路用のスペースを確保する必要がないから、1個の蓄熱槽の容量を最大限に利用できるので省スペース化が図られ、イニシャルコストも低減する。
○各蓄熱槽5…はそれぞれ個別に熱入出部21に接続されているから、一部の蓄熱槽に熱を蓄えることができ、該部分蓄熱により槽内が適温に保たれ、熱効率が更に高まる。
○必要により使用する蓄熱槽5の数を増やすことも容易である。
また第1の手段に係る発明によれば、上記蓄熱槽5のうち一つを空槽とし、他の蓄熱槽5に熱搬送媒体を収納させたから、蓄熱槽の高さなどの条件に係わらず、システム全体として死水率を低く(空槽が1つの場合には1/3以下に)抑えることができる。
第3の手段に係る発明によれば、4つ以上の蓄熱槽5…を蓄熱槽群G1…に分けたから、一つの蓄熱システムにおいて、各群ごとに異なる初期温度の熱搬送媒体を蓄熱でき、例えば温熱と冷熱とを1つのシステムで同時に蓄熱できる。
また第1の手段に係る発明によれば、既存建築物のコンクリートピットを蓄熱槽として利用することができるので、特にリニューアル工事において本蓄熱システムを廉価に構築することができる。
又第1の手段に係る発明によれば、建物の基礎の一部をなす各ピットの仕切り壁(地中梁部分)を穿孔する必要がないので基礎の強度を弱める虞がなく、基礎の施工後に蓄熱システムを自由に設計することができ、又、既存の建築物の基礎への応用も一層容易となる。
第4の手段に係る発明によれば、例えば各ピット43の深さが浅く通常の断熱処理及び防液洩れ処理が困難な場所でもピット内への袋体14の装着により施工が容易となる。
第5の手段に係る発明によれば、上記液体駆動ポンプ11を、各蓄熱槽5の内部に設置された液中ポンプとしたから、ポンプを停止したときに熱搬送媒体が送液用管路6を逆流することを防止するためにフート弁を設ける必要がない。
図1から図7は、本発明の第1の実施形態に係る水蓄熱システムである。
本実施形態の水蓄熱システムは、システムの概念図である図2に示す通り、液体流路1と、熱入出部21と、制御部31とで構成されている。
液体流路1は、閉ループ状の流路であって、その一部を共通流路2とするとともに、該共通流路を除く流路部分で形成する分路3…を有する。尚、本明細書において閉ループ状流路とはエンドレスに形成した系路をいうものとする。
上記共通流路2の途中部分には上記熱入出部21を、又、共通流路の両端部にはヘッダー4をそれぞれ付設している。
上記各分路3…は、上記共通流路2両端部に対して並列的に接続されている。又、各分路3の途中部分は蓄熱槽5…に形成されており、かつ該蓄熱槽と上記共通流路2両端部との間の分路部分を送液管6…及び還液管7…として形成しており、又これら両管に流路開閉弁9,10として流路選択弁を付設している。
上記蓄熱槽5は、上面開口のものであって、該開口を介して図1に示す如く槽内へ送液管6及び還液管7の各端部を挿入させており、かつ上記送液管6の端部には揚水用の液体駆動ポンプ11を付設している。図示の如く3つの蓄熱槽5…のうち1つは空槽としており、他の二つには高温水を充填させている。尚、蓄熱槽の数は3つ以上であれば幾つでも良く、かつそれら蓄熱槽のうち少なくとも1つが空槽であれば足りる。
熱入出部21は、熱交換器として形成しており、外部の空調設備・熱源設備や熱負荷を有する医療用機器などに接続されている。尚、熱交換器に代えて、熱負荷を有する機器そのものを熱入出部とすることもできる。
制御部31は、上記各流路開閉弁9,10…に接続され、かつ上記共通流路2を経由して1の充填槽から空槽へ至る分路3のみが開き、他の充填槽へ至る分路を遮断するように各流路開閉弁9,10を操作することが可能に構成する。尚、各蓄熱槽5には水深センサなどを設け、一つの蓄熱槽から水を汲み尽くしたときに、上記水深センサから制御部31へ送られた信号により、空槽となった上記蓄熱槽と他の水充填槽とを結ぶ流路を開通するように流路開閉弁9,10を自動的に制御することが可能としても良い。
尚、図示例では上記液体駆動ポンプ11を蓄熱槽5内に設けているが、該蓄熱槽とヘッダー4との間の分岐管、或いは共通流路2に上記ポンプを付設するとともに、各蓄熱槽内にフート弁を取り付けることとしても良い。又、液体駆動ポンプ11を各蓄熱槽5の内部又は上記分岐管に設けたときには、送液管6側の流路開閉弁9を既述流路選択弁に代えて逆止弁としても良く、この場合には該選択弁等で流路を切替えなくとも所望の蓄熱槽内の液体駆動ポンプを作動させることで、該ポンプから逆止弁を介して熱入出部21へ熱搬送媒体を揚液することができる。
上記構成において、図3(A)に示す如く初期状態での温水充填槽を5A,5B、空槽を5Cと表し、又各槽5A…の送液管付きの流路開閉弁を9A9B…と、かつ還液管付きの流路開閉弁を10A,10B…と表すものとして、制御部31からの信号により流路開閉弁9A及び10Cを開き、かつ他の流路開閉弁を閉じさせた後に、蓄熱槽5A内のポンプ11を作動させると、該蓄熱槽5A内の温水が送液管6を通って熱入出部21で放熱し、低温水となって蓄熱槽5Cへ収納される。
上記蓄熱槽5A内の水を汲み尽したときには、図3(B)に示す如く空槽5Aと高温水槽5Bと低温水槽5Cとが1つずつ存在している。蓄熱槽5Aが空になったことを該槽内のセンサ(図示せず)が検知すると、制御部31からの信号により蓄熱槽5A内のポンプ11を停止するとともに上記弁9A及び10Cを閉じ、更に弁9B及びを10Aを開くとともに蓄熱槽5B内のポンプ11を作動させることで、該槽5B内の高温水が熱入出部21を通って蓄熱槽5A内へ流入して、図3(A)に引き続いて熱が放出される。
上記蓄熱槽5B内の水を汲み尽したときには、図4(A)に示す如く1つの空槽5Bと2つの低温水槽5A,5Cとが存在している。蓄熱槽5Bが空になったことをセンサが検知すると、制御部31からの信号により蓄熱槽5B内のポンプ11を停止するともに、弁9B及び10Aを閉じて放熱過程を終了する。
次に蓄熱をするときには、制御部31の信号により弁9A及び10Bを開くとともに、蓄熱槽5A内のポンプ11を作動させて、該槽内の低温水を汲み上げ、熱入出部21で加熱して蓄熱槽5Bへ戻す。蓄熱槽5Aが空となったことをセンサが検知すると、制御部31からの信号により蓄熱槽5A内のポンプ11を停止するとともに弁9A及び10Bを閉じ、かつ弁9C及び10Aを開くとともに蓄熱槽5C内のポンプ11を作動させることで、蓄熱槽5C内の低温水を汲み上げ熱入出部21で加熱して蓄熱槽5Aに戻す。これにより図3(A)に戻る。
図5は、建物基礎部41のコンクリートピット43を利用して蓄熱槽5…を構築した例である。こうしたコンクリートピット43は、通常枡目状に縦横に交差する地中梁42上部のスラブコンクリートにて構成されており、各ピット毎に上部にマンホールを兼ねた蓋部13を設け、更に内面に断熱・防水処理を施すことで蓄熱槽5…としている。又、各ピット43内には上記蓋部13を貫通して送液管6及び還液管7の各端部を挿入している。又、図5の構成において、熱入出部である熱交換器21の2次側には空調機器及び冷凍機を並列に接続させても良い。
上記の蓄熱槽5…を構成するためには、上記コンクリートピット43内面に断熱・防水板を貼着させても良いが、図6に示すような断熱性及び防水性を有する袋体14を用いても良い。この場合には、図6(A)に示す如くコンクリートピット43の開口部から袋体14を挿入し、同図(B)の如く該袋体をコンクリートピット内で広げて該ピット内面の適所(図示例では開口部内面)に留め具15で固定し、更に同図(C)の如く袋体14を内装したコンクリートピットの開口部内へ蓋部13を嵌合すればよい。尚、図6において、44、45は、地中梁42の上下両側に形成された上下スラブであり、かつ各ピット43の上部は上スラブ44の一部を切り欠くことで上方へ開口している。
尚、図示例では、上記各コンクリートピット43をそれぞれ一個の蓄熱槽5に形成しているが、地中梁を介して隣接する一連のコンクリートピットを、各ピット間の地中梁に連通孔を穿設することで連続したピット部分とし、該連続ピット部分を一個の蓄熱槽に形成しても良い。尚、この際、連続ピット部分で形成される蓄熱槽と単一のピット部分で形成される蓄熱槽とを併設しても良いことはもちろんである。
図7は、本実施形態の更に他の実施例を示すものであり、4つ以上の蓄熱槽5…を設けるとともに、これらの蓄熱槽を、温熱蓄熱用の第1の蓄熱槽群G1と冷熱蓄熱用の第2の蓄熱槽群G2とに分けたものである。各蓄熱槽群は、それぞれに送水ポンプを備えた、少なくとも一つの空槽及び水充填槽を有し、該水充填槽から共通流路2を通して空槽へ送水するように構成されている。
尚、蓄熱槽群の数は3つ以上としても良い。又この実施例の構成は初期水温の異なる複数の温熱システム(或いは複数の冷熱システム)についてもそのまま適用できる。
図8及び図9は、本発明の参考例を示すものであり、この例は、第1実施形態における送液管6及び還液管7を1本の管路で兼用させたものである。以下、第1実施形態と同じ構成については同一符号を使用することで説明を省略する。
本実施形態の水蓄熱システムは3つ以上の蓄熱槽を有する。図8及び図9は3つの蓄熱システムの構成例を示しており、この場合には熱入出部21を有する共通流路2の一方端部に1つの蓄熱槽5Aを直接接続するとともに、他方端部にはヘッダー4を付設し、該ヘッダーから延びる送還水路兼用の2本の分路(分岐管)3、3の先端部に蓄熱槽5B,5Cを接続し、これら分路に接続した両蓄熱槽のうちの一方5Cを空槽とし、かつ他方蓄熱槽5Bと、上記共通流路2の一方端部に接続した蓄熱槽5Aとを水充填槽としたものである。又、上記分路3、3にはそれぞれ流路開閉弁9,10として流路選択弁を付設するものとし、又、各蓄熱槽内には液体駆動ポンプ11を設けている。
図示の水蓄熱システムは、蓄熱槽5Aに対して、上記共通流路2及び流路開閉弁9,10付きの分路3,3を介して蓄熱槽5B,5Cを連通させ、かつ上記弁9,10の切替えにより蓄熱槽5B,5Cのうち一方蓄熱槽を蓄熱槽5Aに連通したときには、他方蓄熱槽と蓄熱槽5Aとの連通が遮断されるように構成する。本システムの液体流路1は、蓄熱槽5A,5Bを両端部に有する1本の流路、及び蓄熱槽5A,5Cを両端部に有する1本の流路をそれぞれ並列に設けたものと作用的に等価であり、換言すればそれら2本の並列流路の各一部を共通流路として1本化すれば図示の液体流路の構成となる。4つ以上の蓄熱槽を設けた場合にも同様である。
この場合には、上記共通流路2の一方端部側に複数の蓄熱槽を付設しても良く、そうするときには上記共通流路2の他方端部と同様に上記一方端部にヘッダーを付設し、該ヘッダーから延びる複数の分路の先端部にそれぞれ蓄熱槽を接続する。この場合にはシステムが有する全ての蓄熱槽のうち少なくとも1つを空槽とすれば足りる。
上記構成において、上記熱入出部21から放熱するときには、図9(A)に示す如く弁10を開いて蓄熱槽5A内の高温水を熱入出部21を通して空槽5C内へ送水し、槽5Aが空になったときには、弁10を閉じかつ弁9を開いて、図9(B)に示す如く蓄熱槽5B内の高温水を熱入出部21を通して空槽5A内へ送水する。槽5Bが空になったときには弁9を閉じる。次に上記熱入出部21から吸熱するときには図9(C)及び図9(D)に示す如く上記放熱過程と逆の順序で各槽間で送水をすれば図9(A)の状態に戻る。上記弁9,10の開閉は第1実施形態と同様に制御部(図示せず)からの信号で制御すれば良い。
本発明の第1の実施形態に係る蓄熱システムの概念図である。 図1のシステムの具体的構成を示す正面図である。 図1のシステムの放熱状態を示す作用説明図である。 図1のシステムの蓄熱状態を示す作用説明図である。 本実施形態を地下ビットを利用して構成した実施例である。 図5の実施例の変形例である。 本実施形態を温冷熱蓄熱ともに併用する場合の実施例である。 本発明の参考例に係る蓄熱システムの概念図である。 図8のシステムの使用状態説明図である。 従来の水蓄熱システムの説明図である。
符号の説明
1…液体流路 2…共通流路 3…分路 4…ヘッダー 5…蓄熱槽
6…送液管 7…還液管 9,10…流路開閉弁 11…ポンプ
13…蓋部 14…袋体 15…留め具
21…熱入出部 31…制御部
41…基礎部 42…地中梁 43…ピット

Claims (5)

  1. 建物基礎部41に、地中梁42を介して相互に隔てた上端開口の複数のピット43を穿設するとともに、これらピット43内面に断熱処理及び防液漏れ処理を施して、基礎部41の各ピット部分で形成した蓄熱槽5…を利用した蓄熱システムであって、
    閉ループ状流路1の一部を、熱入出部21を有する共通流路2とし、
    かつ該共通流路を除く液体流路部分を、相互に並列接続された3つ以上の分路3…として、これら各分路の途中部分を上記蓄熱槽5…で形成し、
    各蓄熱槽を形成するピットの開口部内に蓋部13を嵌合するとともに、この蓋部を貫通して、蓄熱槽以外の分路部分を形成する管路6,7の端部を蓄熱槽5内へ挿入し、
    該蓄熱槽両側の分路部分にそれぞれ流路開閉弁9、10を、かつ上記各分路3…或いは共通流路2に液体駆動ポンプ11をそれぞれ付設し、
    上記蓄熱槽5のうちの一つを空の蓄熱槽とするとともに、他の蓄熱槽5内に熱搬送媒体を充填するように設け、
    放熱行程では、蓄熱させた熱搬送媒体を充填した一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに熱搬送媒体を移送するように流路開閉弁9、10を制御するとともに、上記熱搬送媒体の移送により、蓄熱槽5が空となったときに、流路開閉弁9、10の切り替えにより、蓄熱させた熱搬送媒体を充填した別の一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに熱搬送媒体を移送する動作を反復し、蓄熱行程では、放熱行程と逆に、放熱した熱搬送媒体を充填した一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに移送するように流路開閉弁9、10を制御するとともに、上記熱搬送媒体の移送により、蓄熱槽5が空となったときに、流路開閉弁9、10の切り替えにより、放熱した熱搬送媒体を充填した別の一つの蓄熱槽5から空の一つの蓄熱槽5へ他の蓄熱槽を経由せずに熱搬送媒体を移送する動作を反復するように構成した制御部31を設けたことを特徴とする、熱搬送媒体を用いた蓄熱システム。
  2. 各蓄熱槽に水深センサを入れるとともに、一つの蓄熱槽が空になったときに、その水深センサから制御部31へ信号が送られ、流路開閉弁を切り替えるように構成したことを特徴とする、請求項1記載の熱搬送媒体を用いた蓄熱システム。
  3. 上記蓄熱槽5を4つ以上として、これら蓄熱槽を、蓄熱状態での設定温度が異なる熱搬送媒体を収納するための複数の蓄熱槽群G1…に分け、かつ、各蓄熱槽群は、少なくとも1つの空の蓄熱槽と少なくとも1つの熱搬送媒体を収納した蓄熱槽とを有し、この熱搬送媒体収納槽から上記共通流路2を介して上記空槽内へ送液することが可能に構成したことを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の熱搬送媒体を用いた蓄熱システム。
  4. 上記ピット43の内面の断熱処理及び防液洩れ処理を、該ピット内に断熱防液性の袋体14を挿入するとともに、該袋体でピット内面全体に覆うことで行ったことを特徴とする、請求項1から請求項3の何れかに記載の熱搬送媒体を用いた蓄熱システム。
  5. 上記液体駆動ポンプ11を、各蓄熱槽5の内部に設置された液中ポンプとし、該ポンプから上記管路6を介して蓄熱槽5内の熱搬送媒体を熱入出部21側へ揚液することが可能に設けたことを特徴とする、請求項1から請求項4の何れかに記載の熱搬送媒体を用いた蓄熱システム。
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