JP3996344B2 - タイムスケジューリング方式 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はセルラを用いた移動通信に利用する。特に、複数の端末に時分割で時間スロットを割当てることにより多重を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
セルラを用いた移動通信では、時分割多重では時間ごとに異なる端末に時間スロットを割り当てることにより複数の端末を収容している。隣接する基地局からそれぞれ同一タイミングで送信する場合には、受信する端末間の距離が近い際、隣接基地局から端末への干渉が非常に大きくなるという問題がある。
【0003】
例えば、図7のように、基地局1が端末Aに、基地局2が端末Bに同一タイミングで送信している場合には、端末Aと端末Bとの距離が非常に近いため、基地局1の端末Bに対する干渉、基地局2の端末Aに対する干渉が非常に大きくなる。
【0004】
このような問題を解決する従来の方法として、一つの基地局のみが送信する方法、あるいは、隣接する複数の基地局が一つの端末のみに送信する方法がある。以下、VTC 2000 Spring予稿集(2_09_02講演番号と予稿集のページ)掲載の”Simple Inter-Cell Coordination Schemes for a High Speed CDMA Packet Downlink”記載のタイムスケジューリング方法について図8および図9を用いて説明する。
【0005】
図8では、基地局1のみが送信を行い、基地局2は同一タイミングでは送信しない。これにより、端末Aへの干渉がなくなる。図9では、基地局1、基地局2ともに端末Aに送信を行う。これにより、端末Aへの干渉が無くなるとともに、ダイバーシチ効果が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上述した従来のタイムスケジューリング方式では、セルの境界付近に端末が位置するときには、隣接する基地局のうち一局しか送信することができない。あるいは、隣接する基地局が同じ一つの端末に対して同じ信号を送信することしかできない。
【0007】
これにより基地局は、使用できる時間スロットおよびキャリアの制限を受けることになる。これは端末とのアクセス効率の低下を招くことになる。
【0008】
本発明は、このような背景に行われたものであって、隣接する基地局においても、同一周波数キャリアを同一時間スロットでそれぞれ端末に割り当てることを可能にし、基地局と端末とのアクセス効率を向上させることができるタイムスケジューリング方式を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明が提供する第一のタイムスケジューリング方式は、隣接する基地局のうち、いずれか一つの基地局がセル境界付近に位置する端末に送信しているときには、他の基地局は、セル境界付近以外に位置する端末に送信するよう時間スロット割当てを行う。
【0010】
本発明が提供する第二のタイムスケジューリング方式は、隣接する基地局のうち、いずれか一つの基地局が、セルをN個(Nは任意の自然数)に区切ったセクタの一つであるセクタi(iはN以下の自然数)のセル境界付近の端末に送信しているときには、他の基地局は、前記セクタiと向かい合う対向セクタのセル境界付近および前記対向セクタの両側に隣接するj個(jは0〜N−1の整数)の隣接セクタのセル境界付近以外に位置する端末に送信するよう時間スロット割当てを行う。
【0011】
本発明が提供する第三のタイムスケジューリング方式は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有し、いずれか一つの基地局が、通信品質情報が第一の閾値以下の端末に送信しているときには、他の基地局は前記第一の閾値より大きい第二の閾値以上の通信品質情報を持つ端末に送信するよう時間スロット割当てを行う。
【0012】
本発明が提供する第四のタイムスケジューリング方式は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有し、いずれか一つの基地局が、セルをN個(Nは任意の自然数)に区切ったセクタの一つであるセクタi(iはN以下の自然数)の通信品質情報が第一の閾値以下の端末に送信しているときには、他の基地局は、前記セクタiと向かい合う対向セクタおよび前記対向セクタの両側に隣接するj個(jは0〜N−1の整数)の隣接セクタの前記第一の閾値より大きい第二の閾値以上の通信品質情報を持つ端末または前記対向セクタおよび前記隣接セクタ以外に位置する端末に送信するよう時間スロット割当てを行う。
【0013】
本発明が提供する第五のタイムスケジューリング方式は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有し、かつ、前記通信品質情報をM個(Mは自然数)の通信品質クラスに分割し、隣接する基地局が同一タイミングで異なる通信品質クラスの端末に送信するよう時間スロット割当てを行う。
【0014】
本発明が提供する第六のタイムスケジューリング方式は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有し、かつ、前記通信品質情報をM個(Mは自然数)の通信品質クラスに分割し、隣接する基地局が同一タイミングで異なる通信品質クラスの端末または互いに対向しないセクタに位置する端末に送信するよう時間スロット割当てを行う。
【0015】
すなわち、本発明は、複数の基地局と、この基地局と無線回線により接続される複数の端末とを備え、前記基地局が接続する前記端末毎に異なる時間スロットを割当てる手段を備えたセルラ通信システムのタイムスケジューリング方式である。
【0016】
ここで、本発明の特徴とするところは、前記割当てる手段は、それぞれの前記基地局がセル境界付近に位置する前記端末に対して通信を行うための前記時間スロットを割り当てるときには互いに隣接する複数の前記基地局間ではそれぞれ異なる前記時間スロットを割当てる第一の割当手段を備えたところにある。
【0017】
さらに、前記割当てる手段は、隣接する前記基地局のうちいずれか一つの前記基地局がセルをN個(Nは任意の自然数)に区切ったセクタの一つであるセクタi(iはN以下の自然数)のセル境界付近の端末に送信しているときには他の基地局は前記セクタiと向かい合う対向セクタのセル境界付近および前記対向セクタの両側に隣接するj個(jは0〜N−1の整数)の隣接セクタのセル境界付近以外に位置する端末に送信するよう前記時間スロットを割当てる第二の割当手段を備えることが望ましい。
【0018】
あるいは、前記割当てる手段は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有しいずれか一つの基地局が通信品質情報が第一の閾値以下の端末に送信しているときには他の基地局は前記第一の閾値より大きい第二の閾値以上の通信品質情報を持つ端末に送信するよう前記時間スロットを割当てる第三の割当手段を備えてもよい。
【0019】
あるいは、前記割当てる手段は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有しいずれか一つの基地局がセルをN個(Nは任意の自然数)に区切ったセクタの一つであるセクタi(iはN以下の自然数)の通信品質情報が第一の閾値以下の端末に送信しているときには他の基地局は前記セクタiと向かい合う対向セクタおよび前記対向セクタの両側に隣接するj個(jは0〜N−1の整数)の隣接セクタの前記第一の閾値より大きい第二の閾値以上の通信品質情報を持つ端末または前記対向セクタおよび前記隣接セクタ以外に位置する端末に送信するよう前記時間スロットを割当てる第四の割当手段を備えてもよい。
【0020】
あるいは、前記割当てる手段は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有しかつ前記通信品質情報をM個(Mは自然数)の通信品質クラスに分割し隣接する基地局が同一タイミングで異なる通信品質クラスの端末に送信するよう前記時間スロットを割当てる第五の割当手段を備えてもよい。
【0021】
あるいは、前記割当てる手段は、隣接する基地局がセル内の端末の通信品質情報を共有しかつ前記通信品質情報をM個(Mは自然数)の通信品質クラスに分割し隣接する基地局が同一タイミングで異なる通信品質クラスの端末または互いに対向しないセクタに位置する端末に送信するよう前記時間スロットを割当てる第六の割当手段を備えてもよい。
【0022】
あるいは、前記割当てる手段は、前記第一の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第一の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第一の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局のうちいずれか一つの基地局のみに前記時間スロットを割当てる第七の割当手段を備えてもよい。
【0023】
あるいは、前記割当てる手段は、前記第二の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第二の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第二の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局のうちいずれか一つの基地局のみに前記時間スロットを割当てる第八の割当手段を備えてもよい。
【0024】
あるいは、前記割当てる手段は、前記第三の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第三の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第三の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局のうちいずれか一つの基地局のみに前記時間スロットを割当てる第九の割当手段を備えてもよい。
【0025】
あるいは、前記割当てる手段は、前記第四の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第四の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第四の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局のうちいずれか一つの基地局のみに前記時間スロットを割当てる第十の割当手段を備えてもよい。
【0026】
あるいは、前記割当てる手段は、前記第五の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第五の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第五の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局のうちいずれか一つの基地局のみに前記時間スロットを割当てる第十一の割当手段を備えてもよい。
【0027】
あるいは、前記割当てる手段は、前記第六の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第六の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第六の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局のうちいずれか一つの基地局のみに前記時間スロットを割当てる第十二の割当手段を備えてもよい。
【0028】
あるいは、前記割当てる手段は、前記通信品質情報の通信品質クラスがk(kはM−1以下の自然数)の端末に割り当てるスロットが空きのときには通信品質クラスがkより高いクラスの端末のうち最も通信品質クラスの低い端末に前記時間スロットを割当てる手段を備えてもよい。
【0029】
また、隣接する基地局のうち少なくとも一つの基地局はデータ速度を下げて送信を行う手段を備える構成としたり、あるいは、各基地局が送信電力一定で送信しかつ地面に垂直な方向に指向性を持つアンテナにより送信を行う手段を備えた構成としたり、あるいは、各基地局が端末の受信電力が一定となるよう送信電力制御を行う手段を備えた構成としたり、あるいは、各基地局が端末の受信電力が一定となるよう送信電力制御を行いかつ地面に垂直な方向に指向性を持つアンテナにより送信を行う手段を備えた構成とすることが望ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明実施例を図1ないし図6を参照して説明する。図1は本発明によるタイムスケジューリング法の第一実施例を示す図である。図2は本発明によるタイムスケジューリング法の第一実施例を説明するための図である。図3は本発明によるタイムスケジューリング法の実施例の有効性を説明するための第一の図である。図4は本発明によるタイムスケジューリング法の実施例の有効性を説明するための第二の図である。図5は本発明によるタイムスケジューリング法の第二実施例を示す図である。図6は本発明によるタイムスケジューリング法の第二実施例を説明するための図である。
【0031】
本発明は、図1に示すように、基地局1および2と、この基地局1および2と無線回線により接続される端末AおよびBとを備え、基地局1および2は、基地局1および2が接続する端末AおよびB毎に異なる時間スロットを割当てるセルラ通信システムのタイムスケジューリング方式である。
【0032】
ここで、本発明の特徴とするところは、基地局1および2は、それぞれの基地局1および2がセル境界付近に位置する端末AおよびBに対して通信を行うための前記時間スロットを割り当てるときには互いに隣接する基地局AおよびB間ではそれぞれ異なる前記時間スロットを割当てる第一の割当手段を備えたところにある。
【0033】
さらに、基地局1および2は、隣接する基地局1および2のうちいずれか一つの基地局1または2がセルをN個(Nは任意の自然数)に区切ったセクタの一つであるセクタi(iはN以下の自然数)のセル境界付近の端末に送信しているときには他の基地局2または1は前記セクタiと向かい合う対向セクタのセル境界付近および前記対向セクタの両側に隣接するj個(jは0〜N−1の整数)の隣接セクタのセル境界付近以外に位置する端末AまたはBに送信するよう前記時間スロットを割当てる第二の割当手段を備える。
【0034】
あるいは、基地局1および2は、隣接する基地局1および2がセル内の端末AおよびBの通信品質情報を共有しいずれか一つの基地局1または2が通信品質情報が第一の閾値以下の端末AまたはBに送信しているときには他の基地局2または1は前記第一の閾値より大きい第二の閾値以上の通信品質情報を持つ端末BまたはAに送信するよう前記時間スロットを割当てる第三の割当手段を備える。
【0035】
あるいは、基地局1および2は、隣接する基地局1および2がセル内の端末AおよびBの通信品質情報を共有しいずれか一つの基地局1または2がセルをN個(Nは任意の自然数)に区切ったセクタの一つであるセクタi(iはN以下の自然数)の通信品質情報が第一の閾値以下の端末AまたはBに送信しているときには他の基地局2または1は前記セクタiと向かい合う対向セクタおよび前記対向セクタの両側に隣接するj個(jは0〜N−1の整数)の隣接セクタの前記第一の閾値より大きい第二の閾値以上の通信品質情報を持つ端末BまたはAまたは前記対向セクタおよび前記隣接セクタ以外に位置する端末に送信するよう前記時間スロットを割当てる第四の割当手段を備える。
【0036】
あるいは、基地局1および2は、隣接する基地局1および2がセル内の端末AおよびBの通信品質情報を共有しかつ前記通信品質情報をM個(Mは自然数)の通信品質クラスに分割し隣接する基地局1および2が同一タイミングで異なる通信品質クラスの端末AまたはBに送信するよう前記時間スロットを割当てる第五の割当手段を備える。
【0037】
あるいは、基地局1および2は、隣接する基地局1および2がセル内の端末AおよびBの通信品質情報を共有しかつ前記通信品質情報をM個(Mは自然数)の通信品質クラスに分割し隣接する基地局1および2が同一タイミングで異なる通信品質クラスの端末AまたはBまたは互いに対向しないセクタに位置する端末に送信するよう前記時間スロットを割当てる第六の割当手段を備える。
【0038】
あるいは、基地局1および2は、前記第一の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第一の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第一の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局1および2のうちいずれか一つの基地局1または2のみに前記時間スロットを割当てる第七の割当手段を備える。
【0039】
あるいは、基地局1および2は、前記第二の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第二の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第二の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局1および2のうちいずれか一つの基地局1または2のみに前記時間スロットを割当てる第八の割当手段を備える。
【0040】
あるいは、基地局1および2は、前記第三の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第三の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第三の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局1および2のうちいずれか一つの基地局1または2のみに前記時間スロットを割当てる第九の割当手段を備える。
【0041】
あるいは、基地局1および2は、前記第四の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第四の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第四の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局1および2のうちいずれか一つの基地局1または2のみに前記時間スロットを割当てる第十の割当手段を備える。
【0042】
あるいは、基地局1および2は、前記第五の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第五の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第五の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局1および2のうちいずれか一つの基地局1または2のみに前記時間スロットを割当てる第十一の割当手段を備える。
【0043】
あるいは、基地局1および2は、前記第六の割当手段によるタイムスケジューリングにより所要通信品質を満足できるときには前記第六の割当手段によるタイムスケジューリングを用い前記第六の割当手段によるタイムスケジューリングでは所要通信品質を満足できないときには隣接する基地局1および2のうちいずれか一つの基地局1または2のみに前記時間スロットを割当てる第十二の割当手段を備える。
【0044】
また、隣接する基地局1および2のうち少なくとも一つの基地局1または2はデータ速度を下げて送信を行う。
【0045】
あるいは、基地局1および2は、前記通信品質情報の通信品質クラスがk(kはM−1以下の自然数)の端末AおよびBに割り当てるスロットが空きのときには通信品質クラスがkより高いクラスの端末AまたはBのうち最も通信品質クラスの低い端末AまたはBに前記時間スロットを割当てる手段を備える。
【0046】
各基地局1および2が送信電力一定で送信しかつ地面に垂直な方向に指向性を持つアンテナにより送信を行う。
【0047】
各基地局1および2が端末AおよびBの受信電力が一定となるよう送信電力制御を行う。
【0048】
各基地局1および2が端末AおよびBの受信電力が一定となるよう送信電力制御を行いかつ地面に垂直な方向に指向性を持つアンテナにより送信を行う。
【0049】
以下では、本発明実施例をさらに詳細に説明する。
【0050】
次に本発明について図面を参照して説明する。図1は、本発明による第一の実施例を示す図である。図1では、基地局1がセル周辺の端末Aに送信している。基地局2は端末Aへの干渉を避けるため、また、自局下の端末が基地局1からの強い干渉を避けるため、セル周辺の端末Bでなく、基地局2近くの端末B’に送信している。
【0051】
なお、端末がセル周辺に位置するかどうかを判定する方法としては、例えば、端末において受信電力あるいは受信電力と干渉電力の比等の通信品質情報を測定し、これを端末が基地局に送信し、通信品質情報が所定の閾値を満たしていない場合にセル周辺に位置すると判断する方法が考えられる。
【0052】
図2のように、基地局が地面に垂直方向の指向性を有するアンテナを用いて送信し、送信電力が一定である場合について、図3および図4を用いて説明する。
【0053】
まず、図3のように、基地局1がセル周辺の端末A(基地局1からの距離が9r)に送信しているときに、基地局2がセル境界の端末B(基地局2からの距離が9r)に送信している場合と、基地局近くの端末B’(基地局2からの距離がr)に送信している場合の、端末Aへの基地局2からの干渉を評価する。但し、簡単のため、端末は基地局1と2を結ぶ直線上に配置されるものと仮定する。
【0054】
干渉電力は、距離のα乗に反比例し、基地局2のビームの中心からの角度が大きくなると小さくなると仮定する。基地局2が端末Bへ送信しているときの端末Aにおける干渉IB→Aは次式で表される。
IB→A=Pmax×f(θB)/{h2+(11r)2}α/2
θB=cos−1[h/{h2+(11r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+(9r)2}1/2]
【0055】
ここで、hは基地局の高さである。また、基地局2が端末B’へ送信しているときの端末Aにおける干渉IB’→Aは次式で表される。
IB’→A=Pmax×f(θB’)/{h2+(11r)2}α/2
θB’=cos−1[h/{h2+(11r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+r2}1/2]
【0056】
但し、ここでPmaxは、基地局の送信電力をあらわす。また、f(θ)は地面に垂直な方向のアンテナ指向性を表し、θが大きくなるほど値が小さくなる関数であり、最大値は1である。r=h=1、α=2と仮定すると、
IB→A=Pmax×f(θB)/122
θB=cos−1[1/1221/2]−cos−1[1/821/2]H1.15°
IB’→A=Pmax×f(θB’)/122
θB’=cos−1[1/1221/2]−cos−1[1/21/2]H39.81°
【0057】
従って、IB→Aに対するIB’→Aの比は、
IB’→A/IB→A=f(39.81°)/f(1.15°)
となり、アンテナ指向性が鋭くなるほど、干渉抑制効果が大きくなる。
【0058】
次に、基地局1近くに端末A’が位置する場合の基地局2による干渉を評価する。この場合、提案方式を導入することにより干渉が増加する。基地局2が端末Bへ送信しているときの端末A’における干渉IB→A’は次式で表される。
IB→A’=Pmax×f(θB)/{h2+(19r)2}
θB=cos−1[h/{h2+(19r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+(9r)2}1/2]
【0059】
また、基地局2が端末B’へ送信しているときの端末Aにおける干渉IB’→Aは次式で表される。
IB’→A’=Pmax×f(θB)/{h2+(19r)2}
θB’=cos−1[h/{h2+(19r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+r2}1/2]
r=h=1とすると、
IB→A’=Pmax×f(θB)/362
θB=cos−1[1/3621/2]−cos−1[1/821/2]H3.33°
IB’→A’=Pmax×f(θB’)/362
θB’=cos−1[1/3621/2]−cos−1[1/21/2]H26.99°
【0060】
従って、IB’→A’に対するIB→A’の比は、
IB→A’/IB’→A’=f(3.33°)/f(26.99°)
となる。従って、提案方式では、従来方式において両基地局とも基地局付近の端末に送信している場合と比較して、干渉が増加する。
【0061】
基地局1下の端末のSIRが最も良いのは、従来方式では、基地局1→A’、基地局2→B’の場合で、提案方式では、基地局1→A’、基地局2→Bの場合である。また、基地局1下の端末のSIRが最も悪いのは、従来方式では、基地局1→A、基地局2→Bの場合で、提案方式では、基地局1→A、基地局2→B’の場合である。端末Aの受信電力をSA、端末A’の受信電力をSA’とすると、
SA=Pmax/{h2+(9r)2}=Pmax/82
SA’=Pmax/{h2+r2}=Pmax/2
となる。従来方式での最大SIRをSIRA’B’、最小SIRをSIRABとすると、
SIRA’B’=SA’/IB’→A’=Pmax/2/{Pmax×f(26.99°)/362}=181/f(26.99°)
SIRAB=SA/IB→A=Pmax/82/{Pmax×f(1.15°)/122}H1.5/f(1.15°)
となる。この比、SIRA’B’/SIRABは
SIRA’B’/SIRABH121×f(1.15°)/f(26.99°)
であり、アンテナ指向性がない場合でも121倍、アンテナ指向性がある場合はさらに大きい値となり、端末間による通信品質の差が大きくなる。
【0062】
次に、提案方式での最大SIRをSIRA’B、最小SIRをSIRAB’とすると、
SIRA’B=SA’/IB→A’=Pmax/2/{Pmax×f(3.33°)/362}=181/f(3.33°)
SIRAB’=SA/IB’→A=Pmax/82/{Pmax×f(39.81°)/122}H1.5/f(39.81°)
となる。この比、SIRA’B’/SIRABは
SIRA’B/SIRAB’H121×f(39.81°)/f(3.33°)
であり、送信電力が一定であるため、アンテナ指向性がない場合121倍となり従来方式と変わらない。しかし、アンテナ指向性が鋭くなるほどこの値は小さくなり、端末間による通信品質の差が是正されると考えられる。
【0063】
以上のように、提案方式を用いることにより、基地局1、2が同時に送信しても、セル周辺の端末への干渉を抑制できるとともに、基地局近くの端末とセル周辺の端末の通信品質の差を是正できる。
【0064】
基地局が地面に垂直方向に指向性なアンテナを用いて送信し、端末の受信電力が一定となるよう送信電力制御を行う場合についても、同様に、図3および図4を用いて説明する。
【0065】
送信電力制御を行う場合、基地局2が端末Bへ送信しているときの端末Aにおける干渉IB→Aは次式で表される。
IB→A=Pc/[{h2+(11r)2}1/2−{h2+(9r)2}1/2]α/2
【0066】
また、基地局2が端末B’へ送信しているときの端末Aにおける干渉IB’→Aは次式で表される。
IB’→A=Pc/[{h2+(11r)2}1/2−{h2+r2}1/2]α/2
但し、ここでPcは、端末の受信電力をあらわす。
r=h=1、α=2と仮定すると、
IB→A=Pc/[1221/2−821/2] 2,HPc/3.96
IB’→A=Pc/[1221/2−21/2] 2,HPc/92.76
【0067】
従って、IB→Aに対するIB’→Aの比は、
IB’→A/IB→AH0.04
となり、干渉は大幅に減少する。
【0068】
次に、基地局1近くに端末A’が位置する場合の基地局2による干渉を評価する。この場合、提案方式を導入することにより干渉が増加する。基地局2が端末Bへ送信しているときの端末A’における干渉IB→A’は次式で表される。
IB→A’=Pc/[{h2+(19r)2}1/2−{h2+(9r)2}1/2]2
【0069】
また、基地局2が端末B’へ送信しているときの端末Aにおける干渉IB’→Aは次式で表される。
IB’→A’=Pc/[{h2+(19r)2}1/2−{h2+r2}1/2]2
r=h=1とすると、
IB→A’=Pc/[3621/2−821/2]2,HPc/99.42
IB’→A’=Pc/[3621/2−21/2]2,HPc/310.19
【0070】
従って、IB’→A’に対するIB→A’の比は、
IB→A’/IB’→A’ H3.12
となる。従って、提案方式では、従来方式において両基地局とも基地局付近の端末に送信している場合と比較して、干渉が増加する。しかし、基地局1下の端末がセル周辺にある場合の干渉抑制効果(0.04倍)に比べると小さい。
【0071】
基地局1下の端末のSIRが最も良いのは、従来方式では、基地局1→A’、基地局2→B’の場合で、提案方式では、基地局1→A’、基地局2→Bの場合である。また、基地局1下の端末のSIRが最も悪いのは、従来方式では、基地局1→A、基地局2→Bの場合で、提案方式では、基地局1→A、基地局2→B’の場合である。端末Aの受信電力をSA、端末A’の受信電力をSA’とすると、
SA=Pc
SA’=Pc
となる。従来方式での最大SIRをSIRA’B’、最小SIRをSIRABとすると、
SIRA’B’=SA’/IB’→A’=Pc/{Pc/310.19}=310.19
SIRAB=SA/IB→A=Pc/{Pc/3.96}H3.96
となる。この比、SIRA’B’/SIRABは
SIRA’B’/SIRABH78.33
であり、端末間による通信品質の差が大きくなる。
【0072】
次に、提案方式での最大SIRをSIRA’B、最小SIRをSIRAB’とすると、
SIRA’B=SA’ /IB→A’=Pc/{Pc/99.42}=99.42
SIRAB’=SA/IB’→A= Pc/{Pc/92.76}H92.76
となる。この比、SIRA’B’/SIRABは
SIRA’B/SIRAB’H1.07
であり、従来方式と比較して、端末間による通信品質の差が是正される。
【0073】
以上のように、提案方式を用いることにより、基地局1、2が同時に送信しても、セル周辺の端末への干渉を抑制できるとともに、基地局近くの端末とセル周辺の端末の通信品質の差を是正できる。
【0074】
基地局が地面に垂直方向に指向性を有すアンテナを用いて送信し、端末の受信電力が一定となるよう送信電力制御を行う場合についても、同様に、図3および図4を用いて説明する。
【0075】
送信電力制御+アンテナ指向性を用いる場合、基地局2が端末Bへ送信しているときの端末Aにおける干渉IB→Aは次式で表される。
IB→A=Pc×f(θB)/[{h2+(11r)2}1/2−{h2+(9r)2}1/2]2
θB=cos−1[h/{h2+(11r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+(9r)2}1/2]
【0076】
また、基地局2が端末B’へ送信しているときの端末Aにおける干渉IB’→Aは次式で表される。
IB’→A=Pc×f(θB’)/[{h2+(11r)2}1/2−{h2+r2}1/2]2
θB’=cos−1[h/{h2+(11r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+r2}1/2]
【0077】
但し、ここでPcは、端末の受信電力をあらわす。r=h=1とすると、
IB→A=Pc×f(θB)/[1221/2−821/2]2,HPc×f(θB)/3.96
θB=cos−1[1/1221/2]−cos−1[1/821/2]H1.15°
IB’→A=Pc×f(θB’)/[1221/2−21/2]2,HPc×f(θB’)/92.76
θB’=cos−1[1/1221/2]−cos−1[1/21/2]H39.81°
【0078】
従って、IB→Aに対するIB’→Aの比は、
IB’→A/IB→AH0.04×f(39.81°)/f(1.15°)
となり、干渉は大幅に減少し、アンテナ指向性が鋭くなるほど効果が大きくなる。
【0079】
次に、基地局1近くに端末A’が位置する場合の基地局2による干渉を評価する。この場合、提案方式を導入することにより干渉が増加する。
【0080】
基地局2が端末Bへ送信しているときの端末A’における干渉IB→A’は次式で表される。
IB→A’=Pc×f(θB)/[{h2+(19r)2}1/2−{h2+(9r)2}1/2]α/2
θB=cos−1[h/{h2+(19r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+(9r)2}1/2]
【0081】
また、基地局2が端末B’へ送信しているときの端末Aにおける干渉IB’→Aは次式で表される。
IB’→A’=Pc×f(θB’)/[{h2+(19r)2}1/2−{h2+r2}1/2]α/2
θB’=cos−1[h/{h2+(19r)2}1/2]−cos−1[h/{h2+r2}1/2]
r=h=1、α=2と仮定すると、
IB→A’=Pc×f(θB)/[3621/2−821/2]2,HPc×f(θB)/99.42
θB=cos−1[1/3621/2]−cos−1[1/821/2]H3.33°
IB’→A’=Pc×f(θB’)/[3621/2−21/2]2,HPc×f(θB’)/310.19
θB’=cos−1[1/3621/2]−cos−1[1/21/2]H26.99°
【0082】
従って、IB’→A’に対するIB→A’の比は、
IB→A’/IB’→A’H3.12×f(3.33°)/f(26.99°)
となる。従って、提案方式では、従来方式において両基地局とも基地局付近の端末に送信している場合と比較して、干渉が増加する。しかし、基地局1下の端末がセル周辺にある場合の干渉抑制効果に比べると小さい。
【0083】
基地局1下の端末のSIRが最も良いのは、従来方式では、基地局1→A’、基地局2→B’の場合で、提案方式では、基地局1→A’、基地局2→Bの場合である。また、基地局1下の端末のSIRが最も悪いのは、従来方式では、基地局1→A、基地局2→Bの場合で、提案方式では、基地局1→A、基地局2→B’の場合である。端末Aの受信電力をSA、端末A’の受信電力をSA’とすると、
SA=Pc
SA’=Pc
となる。従来方式での最大SIRをSIRA’B’、最小SIRをSIRABとすると、
SIRA’B’=SA’/IB’→A’=Pc/{Pc×f(26.99°)/310.19}=310.19/f(26.99°)
SIRAB=SA /IB→A=Pc/{Pc ×f(1.15°)/3.96}H3.96/f(1.15°)
となる。この比、SIRA’B’/SIRABは
SIRA’B’/SIRABH78.33×f(1.15°)/f(26.99°)
であり、端末間による通信品質の差が大きくなる。アンテナ指向性が鋭くなるほどこの差は大きい。
【0084】
次に、提案方式での最大SIRをSIRA’B、最小SIRをSIRAB’とすると、
SIRA’B=SA’/IB→A’=Pc/{Pc×f(3.33°)/99.42}=99.42/f(3.33°)
SIRAB’=SA/IB’→A=Pc/{Pc×f(39.81°)/92.76}H92.76/f(39.81°)
となる。この比、SIRA’B’/SIRABは
SIRA’B/SIRAB’H1.07×f(39.81°)/f(3.33°)
であり、従来方式と比較して、端末間による通信品質の差が是正される。アンテナ指向性が鋭くなると、基地局1下の端末がセル周辺にある場合の方が、基地局付近にある場合よりSIRが大きくなる。
【0085】
以上のように、提案方式を用いることにより、基地局1、2が同時に送信しても、セル周辺の端末への干渉を抑制できるとともに、基地局近くの端末とセル周辺の端末の通信品質の差を是正できる。
【0086】
次に本発明について図面を参照して説明する。図5は、本発明による第二の実施例を示す図である。図5では、セルを6つのセクタに分け、基地局1が一つのセクタのセル周辺端末Aに送信している。基地局2は端末Aへの干渉を避けるため、また、自局下の端末が基地局1からの強い干渉を避けるため、基地局1が送信するセクタに対向するセクタに送信する場合、セル周辺の端末Bでなく、基地局2近くの端末B’に送信している。基地局2が、基地局1が送信するセクタに対向するセクタ以外に送信する場合は、セル周辺の端末Bに送信することを許す。
【0087】
これは、例えば、図6のように基地局が互いに対向しないセクタに送信する場合、両基地局が同時にセル周辺の端末に送信しても、端末間の距離が離れているため、基地局1から端末B’への干渉、基地局2から端末Aへの干渉が弱いためである。
【0088】
以上のように、提案方式を用いることにより、基地局1、2が同時に送信しても、セル周辺の端末への干渉を抑制できるとともに、基地局近くの端末とセル周辺の端末の通信品質の差を是正できる。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明により、隣接する複数の基地局が同時にそれぞれ異なる端末に対して送信しても、セル周辺の端末への干渉を抑制できるとともに、基地局近くの端末とセル周辺の端末の通信品質の差を是正できる。これにより、基地局と端末とのアクセス効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタイムスケジューリング法の第一実施例を示す図。
【図2】本発明によるタイムスケジューリング法の第一実施例を説明するための図。
【図3】本発明によるタイムスケジューリング法の実施例の有効性を説明するための第一の図。
【図4】本発明によるタイムスケジューリング法の実施例の有効性を説明するための第二の図。
【図5】本発明によるタイムスケジューリング法の第二実施例を示す図。
【図6】本発明によるタイムスケジューリング法の第二実施例を説明するための図。
【図7】従来のタイムスケジューリング法を説明するための第一の図。
【図8】従来のタイムスケジューリング法を説明するための第二の図。
【図9】従来のタイムスケジューリング法を説明するための第三の図。
【符号の説明】
1、2 基地局
A、B、A’、B’ 端末
Claims (2)
- 複数の基地局と、これらの基地局と無線回線により接続される複数の端末とを備え、
前記端末の通信品質を測定し、通信品質クラスを決定する手段と、
互いに隣接する複数の前記基地局間では、同じ通信品質クラスの端末にはそれぞれ異なる時間スロットを割当て、異なる基地局間で端末に同一の時間スロットを割当てるときは、異なる通信品質クラスの端末に対して割当てる手段とを有することを特徴とするタイムスケジューリング方式。 - 複数の基地局と、これらの基地局と無線回線により接続される複数の端末を有する無線通信システムにおけるタイムスケジューリング方法であって、
前記端末の通信品質を測定し、通信品質クラスを決定するステップと、
互いに隣接する複数の前記基地局間では、同じ通信品質クラスの端末にはそれぞれ異なる時間スロットを割当て、異なる基地局間で端末に同一の時間スロットを割当てるときは、異なる通信品質クラスの端末に対して割当てるステップとを有することを特徴とするタイムスケジューリング方法。
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