JP3997771B2 - データ転送方式 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パケット損失を防止できるデータ転送方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
ルータ局は、通信ネットワーク内におけるパケットの通過経路を定める。そして、その通過経路に従って、パケットを次のルータ局に転送する。パケットは各ルータ局を経由して、目的とする通信ネットワーク内の端末に転送される。以下、パケットの授受が行われている場合、パケットを送り出している方を「下位」と記す。また、パケットを受け取っている方を「上位」と記す。
【0003】
下位ルータ局(下位側のルータ局)と上位ルータ局(上位側のルータ局)との間には、複数の子局が配置される。子局は、情報の送信、受信、中継等を行う機器である。下位ルータ局から上位ルータ局までの子局の通過経路は一つに限定されるわけではない。通過経路が複数ある場合、下位ルータ局は、その中から定めた通過経路に従ってパケットを転送させる。
【0004】
各子局は、下位ルータ局が上位ルータ局に転送するパケットを中継する。また、各子局は、下位ルータ局からのパケットの中継だけでなく、自局のパケット(子局自身が送信元となるパケット)も上位ルータ局に送信する。各子局から上位ルータ局へのパケットの送信は、ポーリングによって行う。上位ルータ局は、各子局からパケットを受信すると、今度は下位ルータ局として、さらに上位に向けてパケットを転送する。
【0005】
各ルータ局は、データ保存用バッファを備え、収集したパケットをデータ保存用バッファに蓄積する。そして、データ保存用バッファ内のパケットを上位に転送する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、子局がルータ局に送信するパケットの量が多いと、ルータ局では、蓄積すべきパケットの量がデータ保存用バッファの容量を超えてしまう場合が生ずる。この場合、データ保存用バッファに蓄積されなかったパケットは、失われてしまう。このように蓄積すべきパケットの量がデータ保存用バッファの容量を超えてしまうことをオーバフローという。
【0007】
本発明は、ルータ局に送られてくるパケットが増加しても、オーバフローによるパケット損失を防止することができるデータ転送方式を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によるデータ転送方式は、ポーリングによってパケットを送受信するルータ局と、二つの機器に接続され一方の機器から受信したパケットを他方の機器に送信する機器であってルータ局間でパケットを中継する機器である子局とをノードとするデータ転送方式であって、各ノードは、受信したパケットであって隣のノードに送信されるパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルを予め保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、バッファの空き容量が所定時間以内になくなるか否かを判断するバッファ監視手段と、バッファの空き容量が所定時間以内になくなると判断される場合に、パケットを受信すべき隣のノードに、パケット送信を停止させるパケット送信停止命令を送信する指示手段と、パケットを送信すべき隣のノードからパケット送信停止命令を受信したときに隣のノードへのパケット送信を停止する送信制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
各ノードのバッファ監視手段は、バッファの空き容量を監視し、各ノードの指示手段は、バッファの空き容量が増加して所定量以上になった場合に、パケットを受信すべき隣のノードに、パケット送信を再開させるパケット送信再開命令を送信し、各ノードの送信制御手段は、パケットを送信すべき隣のノードからパケット送信再開命令を受信したときに隣のノードへのパケット送信を再開する。そのような構成によれば、バッファに蓄積されるパケットが減少したときに、パケットの中継を再開できる。
【0010】
各ノードは、パケットを送信すべき隣のノードからパケット送信停止命令を受信したときに、隣のノードに送信すべきパケットをバッファに蓄積する。
【0011】
また、本発明によるデータ転送方式は、パケットを受信する上位ルータ局と、上位ルータ局にパケットを送信する下位ルータ局とを備え、二つの機器に接続され一方の機器から受信したパケットを他方の機器に送信する機器であって上位ルータ局と下位ルータ局との間でパケットを中継する機器である子局を複数備えたデータ転送方式であって、上位ルータ局および下位ルータ局は、ポーリングによってパケットを送受信するルータ局であり、上位ルータ局は、受信したパケットであって隣のノードに送信されるパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルとを保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、受信したパケットを蓄積すべき空き領域が所定時間以内になくなると判断される場合に、パケットを受信すべき隣の各子局にパケットの送信停止を指示し、その各子局は、上位ルータ局の指示に応じて上位ルータ局へのパケット送信を停止し、その各子局のうち、下位ルータ局から上位ルータ局までのパケット通過経路上に位置する通過経路上隣接子局は、受信したパケットであって隣のノードに送信されるパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルとを保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、受信したパケットを蓄積すべき空き領域が所定時間以内になくなると判断される場合に、下位ルータ局に、パケット通過経路の変更を指示し、下位ルータ局は、その指示に応じて上位ルータ局までのパケット通過経路を変更し、変更後のパケット通過経路を各子局に通知し、各子局は、通知されたパケット通過経路に従ってパケットを中継することを特徴とする。
【0012】
上位ルータ局からパケットの送信停止を指示された各子局は、上位ルータ局に送信すべきパケットを蓄積する。
【0013】
下位ルータ局は、変更前のパケット通過経路上に位置する子局のうち通過経路上隣接子局以外の子局に蓄積されたパケットが、下位ルータ局を経由して上位ルータ局に中継されるようにパケット通過経路を変更する。
【0014】
また、上位ルータ局は、空き容量が増加して所定量以上になった場合に、パケットを受信すべき隣の各子局にパケットの送信再開を指示し、その各子局は、上位ルータ局の指示に応じて上位ルータ局へのパケット送信を再開し、通過経路上隣接子局は、下位ルータ局に、パケット通過経路を元に戻すように指示し、下位ルータ局は、その指示に応じて上位ルータ局までのパケット通過経路を元に戻し、元に戻したパケット通過経路を各子局に通知し、各子局は、通知されたパケット通過経路に従ってパケットを中継する。そのような構成によれば、蓄積されるパケットが減少したときに、パケットの中継を再開できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明が適用される通信ネットワークの例を示す説明図である。ルータ局1a,1bの間には、複数の子局10a〜10dが配置される。以下、ルータ局1bがルータ局1aの下位であり、ルータ局1bからルータ局1aにパケットを送信する場合を例に説明する。ルータ局1a,1b、子局10a〜10d、上位局(上位ルータ局1aよりも上位の子局)20は、それぞれ通信ネットワーク上のノードとなる。
【0016】
各ルータ局1a,1bは、ルーティングテーブルを保持する。ルーティングテーブルとは、収集したパケットを転送するときの通過経路を表す情報である。ルーティングテーブルにおいて、パケットの通過経路はパケットの宛先アドレスに応じて定められる。下位ルータ局1bのルーティングテーブルでは、上位ルータ局1aより上位を宛先とするパケットに対して、下位ルータ局1bから上位ルータ局1aまでの通過経路を定めている。
【0017】
図1に示す例では、下位ルータ局1bから上位ルータ局1aまでの通過経路として、子局10bおよび子局10aを経由する経路と、子局10dおよび子局10cを経由する経路がある。下位ルータ局1bのルーティングテーブルでは、上位ルータ局1aまでの通過経路として子局10bおよび子局10aを経由する経路を定めているものとする。
【0018】
上位局20を宛先とするパケットがある場合、下位ルータ局1bは、子局10bおよび子局10aを経由して上位ルータ局1aに送信すると定める。そして、下位ルータ局1bは、このパケットを子局10bに送信する。パケット授受はポーリングによって行う。ポーリングとは、情報送信局が情報受信局から情報の有無の問い合わせを受け、問い合わせを受けたときに情報が存在するならば情報受信局に情報を送信する通信方式である。すなわち、下位ルータ局1bは、子局10bからパケットの有無の問い合わせを受け、子局10bに送信すべきパケットがあるならば、そのパケットを子局10bに送信する。
【0019】
同様に、子局10bは、下位ルータ局1bから受信したパケットを、ポーリングによって子局10aに送信する。子局10bは、下位ルータ局10bから受信したパケットだけでなく、子局10b自身が送信元となるパケットも子局10aに送信する。子局10aは、子局10bから受信したパケットをポーリングによって上位ルータ局1aに送信する。子局10aは、子局10bから受信したパケットだけでなく、子局10a自身が送信元となるパケットも上位ルータ局1aに送信する。
【0020】
子局10dは、子局10d自身が送信元となるパケットをポーリングによって子局10cに送信する。子局10cは、子局10dから受信したパケットや、子局10c自身が送信元となるパケットをポーリングによって上位ルータ局1aに送信する。
【0021】
上位ルータ局1aは、隣接する各子局10a,10cのアドレス情報を有する。上位ルータ局1aは、隣接する子局10a、10cに順次パケットの有無を問い合わせ、子局10a,10cから情報を収集する。このようにして、上位ルータ局1aは、下位ルータ局1bから転送されるパケットや、各子局10a〜10dが送信元となるパケットを収集する。そして、上位ルータ局1aは、収集したパケットを、ポーリングによって上位局20に送信する。
【0022】
ここでは、上位ルータ局1aが下位ルータ局1bや子局10a〜10dからパケットを収集して上位局20に送信するときの流れを説明した。上位ルータ局1aがさらに上位のルータ局にパケットを送信するときには、上位ルータ局1aは、上述の下位ルータ局1bと同様の動作を行う。また、図1に示す下位ルータ局1bが、さらに下位のルータ局から情報を収集する場合、上述の上位ルータ局1aと同様の動作を行う。この結果、パケットはルータ局間を中継され、宛先となるノードに送信される。
【0023】
各ルータ局1a,1bおよび各子局10a〜10dは、データ保存用バッファを備える。データ保存用バッファは、下位のノードから収集したパケットを蓄積する記憶領域である。上位ルータ局1aは、下位の子局10a,10cから収集するパケットをデータ保存用バッファに蓄積し、そのパケットをポーリングによって上位局20に送信する。上位ルータ局1aが上位局20に送信するパケットよりも、上位ルータ局1aが収集するパケットの方が多いと、データ保存用バッファの空き容量は減少していく。上位ルータ局1aは、所定時間内にデータ保存用バッファの空き容量がなくなると判断すると、上位ルータ局1aがパケットを受信すべき隣の各子局10a,10cに、パケット送信停止命令を送信する。各子局10a,10cは、パケット送信停止命令を受信した後は、パケットの有無の問い合わせがあった場合であってもパケットを送信しないようにする。
【0024】
各子局10a,10cが上位ルータ局1aへのパケット送信を停止すると、各子局10a,10cのデータ保存用バッファにはパケットが蓄積されていく。子局10a,10cは、所定時間以内にデータ保存用バッファの空き容量がなくなると判断すると、それぞれ子局10b,10dにパケット送信停止命令を送信する。パケット送信停止命令を受けた子局10b,10dは、子局10a,10cと同様に動作する。
【0025】
一方、上位ルータ局1aでは上位局20にパケットを送信するので、データ保存用バッファに蓄積されたパケットが減少する。データ保存用バッファの空き容量が所定量以上になると、上位ルータ局1aは、隣接する子局10a,10cにパケット送信再開命令を送信する。各子局10a,10cは、パケット送信再開命令を受信すると、上位ルータ局1aへのパケット送信を再開する。子局10a,10cもデータ保存用バッファの空き容量が所定量以上になると、それぞれ子局10b,10dにパケット送信再開命令を送信する。パケット送信再開命令を受けた子局10b,10dは、子局10a,10cと同様に動作する。
【0026】
なお、各子局では、上位との回線速度と、下位との回線速度とが等しければ、上位からパケット送信停止命令を受信するまでは、オーバフローに近づくことはない。例えば、子局10bと下位ルータ局1bの回線速度と、子局10bと子局10aの回線速度とが等しければ、子局10bでは、子局10aからパケット送信停止命令を受信するまで、オーバフローに近づくことはない。
【0027】
次に、ポーリングによって通信を行う各ルータ局や各子局の構成について説明する。図2は、各ルータ局や各子局の構成の例を示すブロック図である。送受信部31は、配下対応部32や上位対応部33に従って、接続される他のノード(子局またはルータ局)との間のパケット送受信処理を行う。インタフェース部35a,35bは、それぞれ上位のノード、下位のノードとの通信インタフェースである。
【0028】
送受信部31は、上位のノードからインタフェース部35aを介して、パケットの有無の問い合わせを受けたり、パケット送信停止命令やパケット送信再開命令を受信する。また、上位のノードにパケットを送信する。
【0029】
さらに、送受信部31は、インタフェース部35bを介して下位のノードに、パケットの有無を問い合わせたり、パケット送信停止命令やパケット送信再開命令を送信する。また、下位のノードからパケットを受信する。
【0030】
データ保存用バッファ34は、送受信部31が収集したパケットを蓄積する記憶領域である。送受信部31は、収集したパケットをデータ保存用バッファ34に蓄積し、蓄積したパケットを上位に送信する。
【0031】
配下対応部32は、ポーリングによってパケットを収集するときに、パケットの有無を問い合わせるべき下位のノードのアドレスを保持する。そして、送受信部31に、下位のノードからパケットを収集させる。
【0032】
また、配下対応部32は、データ保存用バッファ34の空き容量および単位時間あたりに到達する平均パケット量を監視する。そして、空き容量および単位時間当たりに到達する平均パケット量に基づいて、所定時間以内に、データ保存用バッファ34の空き容量がなくなるか否かを判断する。
【0033】
データ保存用バッファ34に蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量は、単位時間当たりに到達する平均パケット量に応じて変化する。配下対応部32は、この両者の対応関係を示すテーブルを予め保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたデータ保存用バッファ34内のパケットの平均増加量を求める。配下対応部32は、この平均増加量と空き容量から、空き容量がなくなるまでの時間を求め、その時間によって、所定時間以内に空き容量がなくなるか否かを判断する。配下対応部32は、所定時間内に空き容量がなくなると判断したならば、送受信部31に、パケット送信停止命令を下位のノードに送信させる。
【0034】
その後、蓄積されたパケットが減少し、データ保存用バッファ34の空き容量が所定量以上になったならば、送受信部31に、パケット送信再開命令を下位のノードに送信させる。
【0035】
上位対応部33は、送受信部31が上位のノードからパケットの有無の問い合わせを受けたならば、送受信部31に、データ保存用バッファ34に蓄積されたパケットを送信させる。ただし、パケットが蓄積されていなければパケットを送信させない。
【0036】
また、送受信部31は、パケットを送信すべき上位のノードからパケット送信停止命令やパケット送信再開命令を受信したときに、その命令を上位対応部33に通知する。上位対応部33は、パケット送信停止命令を受信した後は、送受信部31にパケットを送信させない。その後、パケット送信再開命令を受信したならば、送受信部31にパケットの送信を再開させる。
【0037】
上記の例において、バッファ監視手段は、配下対応部32によって実現される。指示手段は、配下対応部32および送受信部31によって実現される。送信制御手段は、上位対応部33および送受信部31によって実現される。
【0038】
次に、パケットを送受信するときの送受信部31の処理経過の例を説明する。ここでは、上位ルータ局1aの送受信部31を例に説明する。
【0039】
上位ルータ局1aの送受信部31は、上位局20からパケットの有無の問い合わせを受けると、その旨を上位対応部33に通知する。上位対応部33は、上位局20に送信すべきパケットがデータ保存用バッファ34に蓄積されているか否かを確認する。そして、蓄積されているなら、そのパケットを上位局20に送信するように送受信部31に指示する。送受信部13は、この指示に従い、パケットを上位局20に送信する。
【0040】
上位ルータ局1aの送受信部31は、配下対応部32に従って、順次、子局10a,10cにパケットの有無を問い合わせる。問い合わせに必要な子局10a,10cのアドレスは、配下対応部32から与えられる。
【0041】
各子局10a,10cは、この問い合わせに応じ、パケットが蓄積されているならば、そのパケットを送信する。このときの子局の送受信部31の動作は、上位ルータ局1aの送受信部31が上位局20にパケットを送信するときの動作と同様である。上位ルータ局1aの送受信部31は子局10a,10cからパケットを受信し、そのパケットをデータ保存用バッファ34に蓄積する。
【0042】
上位ルータ局1aにおいて、上位局20に送信するパケットより、子局10a,10cから収集するパケットの方が多いと、データ保存用バッファ34の空き容量は減少していく。配下対応部32は、データ保存用バッファ34の空き容量および単位時間あたりに到達する平均パケット量を監視し、空き容量および到達する平均パケット量に基づいて、空き容量がなくなるまでの時間を計算する。この時間が所定時間以内であれば、配下対応部32は、送受信部31にパケット送信停止命令を送信させる。送受信部31は、配下対応部32に従い、配下の子局10a,10cにパケット送信停止命令を送信する。
【0043】
子局10a,10cの送受信部31は、上位ルータ局1aからパケット送信停止命令を受信すると、パケット送信停止命令を上位対応部33に通知する。子局10a,10cの上位対応部33は、以後、パケットが蓄積されていても、送受信部31にパケットを送信させない。従って、送受信部31は、上位ルータ局1aへのパケット送信を停止する。すると、子局10a,10cのデータ保存用バッファ32内のパケットが増加し、空き容量が減少していく。子局10a,10cの配下対応部32は、上位ルータ局1aの配下対応部32と同様に、空き容量がなくなるまでの時間を計算し、この時間が所定時間以内であれば、さらに下位(子局10b,10d)にパケット送信停止命令を送信させる。
【0044】
上位ルータ局1aでは、子局10a,10cからのパケット送信が停止されるので、上位局20にパケットを送信するにつれて、データ保存用バッファ34の空き容量が増加する。配下対応部34は、データ保存用バッファの空き容量を監視し、空き容量が所定量以上になったら、送受信部31にパケット送信再開命令を送信させる。送受信部31は、配下対応部32に従い、配下の子局10a,10cにパケット送信再開命令を送信する。
【0045】
子局10a,10cの送受信部31は、上位ルータ局1aからパケット送信再開命令を受信すると、パケット送信再開命令を上位対応部33に通知する。子局10a,10cの上位対応部33は、送受信部31にパケット送信を再開させる。すなわち、パケットの有無の問い合わせを受けたときに、パケットが蓄積されているならば、そのパケットを送受信部31に送信させる。この結果、子局10a,10cのデータ保存用バッファ34の空き容量が増加する。配下対応部34は、データ保存用バッファの空き容量を監視し、空き容量が所定量以上になったら、送受信部31に送信再開命令を送信させる。子局10a,10cの送受信部31は、配下対応部32に従い、それぞれ子局10b,10dにパケット送信再開命令を送信する。パケット送信再開命令を受信した子局10b,10dの動作は、子局10a,10dと同様である。
【0046】
このように本発明では、上位ルータ局1aのデータ保存用バッファ34の空き容量が所定時間以内になくなると判断される場合、上位ルータ局1aは子局10a,10cにパケット送信停止命令を出し、オーバフローを防ぐ。各子局10a〜10dも、データ保存用バッファ34の空き容量が所定時間以内になくなると判断される場合、さらに下位にパケット送信停止命令を出してオーバフローを防ぐ。従って、パケット損失が生じることはない。
【0047】
次に、本発明の他の実施の形態について説明する。
本例におけるルータ局の構成および動作は、上述の場合と同様である。ただし、各子局は、下位にパケット送信停止命令を送信せず、その代わりに、下位ルータ局から上位ルータ局までのパケットの通過経路を変更させる。
【0048】
図1に示す通信ネットワークに本例が適用されているものとする。また、下位ルータ局1bは、上位ルータ局1aまでの通過経路として子局10bおよび子局10aを経由する経路を定めているものとする。
【0049】
各子局10a〜10dの構成は、図2に示す構成と同様である。ただし、配下対応部32は、送受信部31に、パケット送信停止命令およびパケット送信再開命令を送信させない。
【0050】
上位ルータ局1aは、所定時間以内にデータ保存用バッファ34の空き容量がなくなると判断すると、配下の子局10a,10cにパケット送信停止命令を送信する。
【0051】
子局10aは、下位ルータ局1bから上位ルータ局1aまでのパケットの通過経路になっているので、子局10cよりも先にデータ保存用バッファ34の空き容量がなくなりやすい。子局10aは、所定時間以内にデータ保存用バッファ34の空き容量がなくなると判断すると、下位ルータ局1bに経路変更命令を送信する。このように、上位ルータ局1aがパケットを受信すべき隣の子局10a,10cのうち、下位ルータ局1bから上位ルータ局1aまでの通過経路上にある子局(通過経路上隣接子局)10aが、経路変更命令を送信する。なお、子局10aは、子局10bを経由して下位ルータ局1bに経路変更命令を送信する
【0052】
経路変更命令を受信した下位ルータ局1bは、上位ルータ局1aまでの通過経路を、子局10dおよび子局10cを経由する経路に変更する。また、下位ルータ局1bは、子局10b(変更前のパケット通過経路上に位置する子局のうち通過経路上隣接子局以外の子局)に蓄積されているパケットについては、子局10bから下位ルータ局1b、子局10d、子局10cを経由する通過経路で上位ルータ局1aに送信するように、経路を変更する。
【0053】
下位ルータ局1bは、各子局10a〜10dに変更後の通過経路を通知する。そして、各子局10b,10c,10dおよび下位ルータ局1bは、変更後の通過経路に従って、パケットを送信する。すなわち、子局10bは、ポーリングによってルータ局1bにパケットを送信する。下位ルータ局1bは、子局10bから収集したパケットおよび、下位の子局(図示せず。)から収集したパケットを、ポーリングによって子局10dに送信する。子局10dは、下位ルータ局1bから収集したパケットをポーリングによって子局10cに送信する。
【0054】
通過経路が変更された結果、子局10bに蓄積されていたパケットは、再び下位ルータ局1bに戻り、子局10dを介して子局10cに転送される。
【0055】
この間、上位ルータ局1aは、子局10a,10cからパケットを収集しないので、データ保存用バッファ34の空き容量が増加する。すると、上位ルータ局1aは、配下の子局10a,10cにパケット送信再開命令を送信する。パケット送信再開命令を受信した子局10aは、蓄積していたパケットを上位ルータ局1aに送信する。また、子局10cは、子局10bや下位ルータ局1bから転送されたパケットを子局10aに送信する。
【0056】
また、子局10aは、パケット送信再開命令を受信した後、通過経路を戻す旨の命令を下位ルータ局1bに送信する。子局10aは、子局10bを経由してこの命令を下位ルータ局1bに送信する。この命令に応じて、下位ルータ局1bは、各子局10a〜10dに変更前の通過経路を通知する。そして、子局10a,10bは、元の経路でパケットを中継する。
【0057】
本例の子局10a(上位ルータ局1aに隣接する子局のうち、下位ルータ局1bから上位ルータ局1aまでの経路上にある子局)において、配下対応部32は、所定時間以内にデータ保存用バッファ34の空き容量がなくなると判断すると、送受信部31に経路変更命令を送信させる。送受信部31は、配下対応部32に従って、下位ルータ局1bに向けて経路変更命令を送信する。
【0058】
また、子局10aの配下対応部32は、子局10aが上位ルータ局1aからパケット送信再開命令を受信したときに、送受信部31に、通過経路を戻す旨の命令を送信させる。送受信部31は、配下対応部32に従って、下位ルータ局1bに向けて通過経路を戻す旨の命令を送信する。
【0059】
本例の子局10bにおいて、送受信部31は、下位ルータ局1bから変更後の通過経路を通知されると、その通過経路の情報を上位対応部33に通知する。上位対応部33は、変更後の通過経路に従って、送受信部31にパケットを送信させる。すなわち、下位ルータ局1bからパケット有無の問い合わせがあったときに、下位ルータ局1bにパケットを送信させる。
【0060】
下位ルータ局1bの配下対応部32も、通過経路変更後は、変更した通過経路に従って、送受信部31にパケットを収集させる。すなわち、送受信部31に、子局10bからもパケットを収集させる。
【0061】
本例では、上位ルータ局1aのデータ保存用バッファ34の空き容量が所定時間以内になくなると判断される場合、上位ルータ局1aは子局10a,10cにパケット送信停止命令を出し、オーバフローを防ぐ。また、子局10aは、データ保存用バッファ34の空き容量が所定時間以内になくなると判断される場合、上位ルータ局1aまでの通過経路を変更させ、子局10bのパケットを下位ルータ局1bに戻させる。そしてこの間に、上位ルータ局1aのデータ保存バッファ34の空き容量が増加する。したがって、オーバフローによるパケット損失が少なくて済む。
【0062】
本発明が適用される通信ネットワークは、図1に示すものに限定されない。例えば、図1では、下位ルータ局1bから上位ルータ局1aまでの通過経路として二種類の通過経路がある通信ネットワークを示したが、三種類以上の通過経路がある通信ネットワークであってもよい。また、子局10a〜10dの代わりに、他のルータ局を配置し、そのルータ局の下位に他の子局が接続されていてもよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、各ノードは、受信したパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルを予め保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、バッファの空き容量が所定時間以内になくなるか否かを判断するバッファ監視手段と、バッファの空き容量が所定時間以内になくなると判断される場合に、パケットを受信すべき隣のノードに、パケット送信を停止させるパケット送信停止命令を送信する指示手段と、パケットを送信すべき隣のノードからパケット送信停止命令を受信したときに隣のノードへのパケット送信を停止する送信制御手段とを備えているので、オーバフローによるパケット損失を防止することができる。
【0064】
また、本発明によれば、上位ルータ局は、受信したパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルとを保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、受信したパケットを蓄積すべき空き領域が所定時間以内になくなると判断される場合に、パケットを受信すべき隣の各子局にパケットの送信停止を指示し、その各子局は、上位ルータ局の指示に応じて上位ルータ局へのパケット送信を停止し、その各子局のうち、下位ルータ局から上位ルータ局までのパケット通過経路上に位置する通過経路上隣接子局は、受信したパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルとを保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、受信したパケットを蓄積すべき空き領域が所定時間以内になくなると判断される場合に、下位ルータ局に、パケット通過経路の変更を指示し、下位ルータ局は、その指示に応じて上位ルータ局までのパケット通過経路を変更し、変更後のパケット通過経路を各子局に通知し、各子局は、通知されたパケット通過経路に従ってパケットを中継するので、オーバフローによるパケット損失が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される通信ネットワークの例を示す説明図である。
【図2】 ルータ局および子局の構成の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1a,1b ルータ局
10a〜10d 子局
31 送受信部
32 配下対応部
33 上位対応部
34 データ保存用バッファ
35a,35b インタフェース部

Claims (7)

  1. ポーリングによってパケットを送受信するルータ局と、二つの機器に接続され一方の機器から受信したパケットを他方の機器に送信する機器であってルータ局間でパケットを中継する機器である子局とをノードとするデータ転送方式であって、
    各ノードは、受信したパケットであって隣のノードに送信されるパケットを蓄積するバッファと、
    バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルを予め保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、バッファの空き容量が所定時間以内になくなるか否かを判断するバッファ監視手段と、
    バッファの空き容量が所定時間以内になくなると判断される場合に、パケットを受信すべき隣のノードに、パケット送信を停止させるパケット送信停止命令を送信する指示手段と、
    パケットを送信すべき隣のノードからパケット送信停止命令を受信したときに前記隣のノードへのパケット送信を停止する送信制御手段とを備えた
    ことを特徴とするデータ転送方式。
  2. 各ノードのバッファ監視手段は、バッファの空き容量を監視し、
    各ノードの指示手段は、バッファの空き容量が増加して所定量以上になった場合に、パケットを受信すべき隣のノードに、パケット送信を再開させるパケット送信再開命令を送信し、
    各ノードの送信制御手段は、パケットを送信すべき隣のノードからパケット送信再開命令を受信したときに前記隣のノードへのパケット送信を再開する
    請求項1に記載のデータ転送方式。
  3. 各ノードは、パケットを送信すべき隣のノードからパケット送信停止命令を受信したときに、前記隣のノードに送信すべきパケットをバッファに蓄積する請求項1または請求項2に記載のデータ転送方式。
  4. パケットを受信する上位ルータ局と、上位ルータ局にパケットを送信する下位ルータ局とを備え、二つの機器に接続され一方の機器から受信したパケットを他方の機器に送信する機器であって上位ルータ局と下位ルータ局との間でパケットを中継する機器である子局を複数備えたデータ転送方式であって、
    上位ルータ局および下位ルータ局は、ポーリングによってパケットを送受信するルータ局であり、
    上位ルータ局は、受信したパケットであって隣のノードに送信されるパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルとを保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、受信したパケットを蓄積すべき空き領域が所定時間以内になくなると判断される場合に、パケットを受信すべき隣の各子局にパケットの送信停止を指示し、
    前記各子局は、上位ルータ局の指示に応じて上位ルータ局へのパケット送信を停止し、
    前記各子局のうち、下位ルータ局から上位ルータ局までのパケット通過経路上に位置する通過経路上隣接子局は、受信したパケットであって隣のノードに送信されるパケットを蓄積するバッファと、バッファに蓄積されるパケットの単位時間当たりの平均増加量と単位時間当たりに到達する平均パケット量との対応関係を示すテーブルとを保持し、単位時間あたりに到達する平均パケット量に応じたバッファ内のパケットの前記平均増加量を求め、当該平均増加量とバッファの空き容量からバッファの空き容量がなくなるまでの時間を求め、受信したパケットを蓄積すべき空き領域が所定時間以内になくなると判断される場合に、下位ルータ局に、前記パケット通過経路の変更を指示し、
    下位ルータ局は、前記指示に応じて上位ルータ局までのパケット通過経路を変更し、変更後のパケット通過経路を各子局に通知し、
    各子局は、通知されたパケット通過経路に従ってパケットを中継する
    ことを特徴とするデータ転送方式。
  5. 上位ルータ局からパケットの送信停止を指示された各子局は、上位ルータ局に送信すべきパケットを蓄積する請求項4に記載のデータ転送方式。
  6. 下位ルータ局は、変更前のパケット通過経路上に位置する子局のうち通過経路上隣接子局以外の子局に蓄積されたパケットが、下位ルータ局を経由して上位ルータ局に中継されるようにパケット通過経路を変更する請求項4または請求項5に記載のデータ転送方式。
  7. 上位ルータ局は、空き容量が増加して所定量以上になった場合に、パケットを受信すべき隣の各子局にパケットの送信再開を指示し、
    前記各子局は、上位ルータ局の指示に応じて上位ルータ局へのパケット送信を再開し、
    通過経路上隣接子局は、下位ルータ局に、パケット通過経路を元に戻すように指示し、
    下位ルータ局は、前記指示に応じて上位ルータ局までのパケット通過経路を元に戻し、元に戻したパケット通過経路を各子局に通知し、
    各子局は、通知されたパケット通過経路に従ってパケットを中継する
    請求項4から請求項6のうちのいずれか1項に記載のデータ転送方式
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