JP4010663B2 - 薄肉鋼管転造ねじ加工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は薄肉鋼管転造ねじ加工方法に関する。詳しくは、薄肉鋼管にねじ転造を行う時、被加工薄肉鋼管が縮径しねじ山の盛り上がりが不足するのを防止可能とした薄肉鋼管転造ねじ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のガス配管用薄肉鋼管にテーパーねじを塑性加工するには、図3に示すようなねじ転造用ヘッドを用いてねじ転造を行うことが可能である。
【0003】
このねじ転造用ヘッドは図3に示すように、所望のテーパー勾配に等しいテーパー周面部分を有し、且つ所望のねじ山を形成する転造成形ねじ部5aと、上記転造成形ねじ部5aに隣接して上記テーパー勾配より大きな勾配のテーパー周面部分(例えば8°)を有する絞り成形ねじ部5bとからなる転造ローラ5の複数個が、ハウジング6の円周面上に該円周面の母線に対して所望のねじ山の有効径リード角とほぼ等しい角度(例えば1°47′)でそれぞれ配設されている。
【0004】
そして、ヘッド4を固定しておき、そのねじ転造用ローラ5間に被加工管7を回転させながら押し込むことにより、被加工管7はねじ転造用ローラ5のリード角により矢印A方向に引き込まれ、その外周にテーパーねじが転造形成されるようになっている。なお、被加工管7を回転させず、ヘッド4の方を回転させても転造可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなねじ転造ヘッドにより薄肉鋼管をねじ転造する場合、JIS規格の鋼管の規定の肉厚より15%程度薄肉化しても完全なねじの形成は可能であるが、それ以上の薄肉化は、ねじ転造時に外周よりねじ転造ローラにより押圧されて縮径が大きくなる。そのため、ねじ山が正常に盛り上がらず、ねじ山表面がむしれた状態となり外観が不良になるという問題がある。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、薄肉鋼管にねじ転造を行った場合でも、縮径が少なく、且つ、ねじ山表面にむしれがなく、滑らかな表面に加工することができる薄肉鋼管転造ねじ加工方法を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明の薄肉鋼管転造ねじ加工方法は、転造ローラを回転している被加工薄肉鋼管に押し当て該被加工薄肉鋼管を塑性変形させてねじを形成するねじ転造方法において、被加工薄肉鋼管13の端部に、少なくとも完全ねじ加工長さと同等の長さを有する円筒形状で、且つ形成するねじの谷径と同等もしくはそれより小さい外径のフランジ11を一端に有する芯金10を挿入し、その状態でねじ転造ローラ14によりねじ15を転造することを特徴とする。
【0008】
この構成を採ることにより、芯金が被加工薄肉鋼管を内側より支え、ねじ転造時の縮径を抑えることができ、それにより、ねじ山の盛り上がりを良好にして、ねじ山表面にむしれがなく、滑らかな表面に加工することができる。
【0009】
また、請求項2の発明は、転造ローラを回転している被加工薄肉鋼管に押し当て該被加工薄肉鋼管を塑性変形させてねじを形成するねじ転造方法において、被加工薄肉鋼管13の端部に、少なくとも完全ねじ加工長さと同等の長さを有する円筒形状で、且つ形成するねじの谷径と同等もしくはそれより小さい外径のフランジ11を一端に有し、更に軸方向にスリット16が形成された芯金10を挿入し、その状態でねじ転造ローラ14によりねじ15を転造することを特徴とする。
【0010】
この構成を採ることにより、芯金が被加工薄肉鋼管を内側より支え、ねじ転造時の縮径を抑えることができる。さらに、スリットを有することにより、ねじ転造後、芯金を引き抜くことが容易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施の形態の薄肉鋼管転造ねじ加工方法を説明するための図である。本実施の形態の加工方法は、先ず、(a)図に示すような芯金10を用意する。この芯金10は、鋼材を用いて一端にフランジ11を有する円筒形状に形成されている。そして、その円筒部12の外径は被加工薄肉鋼管の内径に等しく、長さは少なくとも被加工薄肉鋼管へ形成する完全ねじの長さを有し、フランジ11の外径は被加工薄肉鋼管へ形成するねじの谷径以下としておく。
【0012】
次に、上記のように形成された芯金10を(b)図の如く、被加工薄肉鋼管13のねじ加工すべき端部に挿入する。次いで、(c)図の如く、ねじ転造ローラ14によりねじ転造加工し、ねじ15を形成するのである。
【0013】
このようにして、ねじを転造された被加工薄肉鋼管13は芯金10により肉厚が増加したこととなり、ねじ転造時の縮径は芯金を用いない場合に比して小さくなる。従ってねじ山の盛り上がりは良好となりねじ山表面にむしれがなく、滑らかな表面に加工することができる。なお、芯金10のフランジ11は芯金端部の剛性を増し、ねじ転造時に逆テーパとなることを防止してねじ加工後の芯金引き抜きを可能としている。
【0014】
また、ねじ転造後、芯金10を被加工薄肉鋼管13より抜き取っても、あるいは抜き取らずにそのまま被加工薄肉鋼管13内に残しておいても良い。芯金10を被加工薄肉鋼管13内に残す場合にはフランジ11は無くとも良い。また、芯金10を被加工薄肉鋼管13内に残した場合でも継手との接続に不都合はない。なお、本方法によれば、従来のJIS規格の鋼管の薄肉化よりも更に一層の薄肉化が可能となった。例えば従来は15%程度であったものが、本方法によれば、30%程度の薄肉化が可能となった。
【0015】
図2は本発明の第2の実施の形態の薄肉鋼管転造ねじ加工方法に用いる芯金を示す図で、(a)は正面図、(b)は(a)図のb−b線における断面図である。本実施の形態の芯金10′は同図に示すように前実施の形態の芯金10とほぼ同様であり、異なるところは、軸方向にスリット16を形成したことである。
【0016】
このように形成された本実施の形態の芯金10′は、第1の実施の形態と同様にして薄肉鋼管のねじ転造加工に用いられる。従って第1の実施の形態と同様な作用・効果を有し、さらに芯金に設けたスリット16はねじ転造加工後の芯金の抜き取りを容易にすることができる。また、芯金に図2(c)の如く抜き取り用工具を引っかける孔17を設けることによりさらに抜き取りを容易にすることができる。
【0017】
【発明の効果】
本発明の薄肉鋼管転造ねじ加工方法に依れば、薄肉鋼管のねじ転造時に、転造ローラによる加圧力により縮径するのを、芯金を用いることにより縮径を抑制することができ、これにより、ねじ山の盛り上がりが良好となりねじ山表面にむしれがなく、滑らかな表面に加工することができる。これにより継手との接続部のもれに対する防止が良好になり、従来に比して薄肉化が可能となり配管工事のコストダウンに寄与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の薄肉鋼管転造ねじ加工方法を説明するための図で
(a)は本実施の形態の薄肉鋼管転造ねじ加工方法で用いる芯金を示す断面図、
(b)は芯金を被加工薄肉鋼管の端部に挿入した状態を示す断面図、(c)は(b)図の状態でねじ転造ローラによりねじ転造加工を行う状態を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態の薄肉鋼管転造ねじ加工方法に用いる芯金を示す図である。
【図3】従来のテーパーねじ転造用ヘッドを示す断面図である。
【符号の説明】
10…芯金
11…フランジ
12…円筒部
13…被加工薄肉鋼管
14…転造ローラ
15…ねじ
16…スリット
17…孔
Claims (2)
- 転造ローラを回転している被加工薄肉鋼管に押し当て該被加工薄肉鋼管を塑性変形させてねじを形成するねじ転造方法において、
被加工薄肉鋼管(13)の端部に、少なくとも完全ねじ加工長さと同等の長さを有する円筒形状で、且つ形成するねじの谷径と同等もしくはそれより小さい外径の芯金(10)を挿入し、該芯金(10)はその一端にフランジ(11)を有すると共に該フランジ(11)近傍の内周面に少なくとも一つの孔(17)を有しており、前記芯金(10)が挿入された状態でねじ転造ローラ(14)によりねじ(15)を転造し、前記孔(17)に抜き取り工具を引っかけて前記芯金(10)を前記被加工薄肉鋼管(13)から抜き取ることを特徴とする薄肉鋼管転造ねじ加工方法。 - 転造ローラを回転している被加工薄肉鋼管に押し当て該被加工薄肉鋼管を塑性変形させてねじを形成するねじ転造方法において、
被加工薄肉鋼管(13)の端部に、少なくとも完全ねじ加工長さと同等の長さを有する円筒形状で、且つ形成するねじの谷径と同等もしくはそれより小さい外径の芯金(10)を挿入し、該芯金(10)はその一端にフランジ(11)を有すると共に該フランジ(11)近傍の内周面に少なくとも一つの孔(17)を有していて軸方向にスリット(16)が形成されており、前記芯金(10)が挿入された状態でねじ転造ローラ(14)によりねじ(15)を転造し、前記孔(17)に抜き取り工具を引っかけて前記芯金(10)を前記被加工薄肉鋼管(13)から抜き取ることを特徴とする薄肉鋼管転造ねじ加工方法。
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| JP23856798A JP4010663B2 (ja) | 1998-08-25 | 1998-08-25 | 薄肉鋼管転造ねじ加工方法 |
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