JP4017323B2 - 回り込みキャンセラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式によるデジタル放送やデジタル伝送における中継局(中継装置)に係り、特に、SFN(Single Frequency Network:単一周波数ネットワーク)における放送波中継放送局の送受信アンテナ間での電波の回り込み(以下、単に回り込みと言う)を除去するための回り込みキャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、本発明者らの回り込みキャンセラに関する発明には、以下の特許出願(特願平10−162189号、特願平11−147885号、特願平11−156234号、特願平11−153430号、特願平11−266567号、特願平11−98829号、および特願平11−353090号)がある。
【0003】
上記それぞれの特許出願について簡単に説明するならば、それぞれ以下の通りである。
1.「回り込みキャンセラ」(特願平10−162189号)
BST(Band Segmented Transmission)−OFDM用の回り込みキャンセラの基本構成に関する発明
2.「回り込みキャンセラ」(特願平11−147885号)
複素除算による正規化手段を付加し、周波数同期回路への要求条件を緩和する発明
3.「回り込みキャンセラ」(特願平11−156234号)
DQPSK−OFDMなどの差動変調方式において、位相の逓倍により閉ループ伝達関数を観測する発明
4.「回り込みキャンセラ」(特願平11−153430号)
推定した回り込み波のインパルス応答において非線形処理を施し、閉ループ伝達関数を周波数軸上で外挿する発明
【0004】
5.「回り込みキャンセラ」(特願平11−266567号)
ISDB−T(Integrated Services Digital Broardcasting-Terrestrial)方式において、セグメント間で変調方式が異なる場合の閉ループ伝達関数の推定方法に関する発明
6.「OFDM復調装置」(特願平11−98829号)
OFDM復調時には、FFT処理の前に用いる矩形窓のタイミング誤差により閉ループ伝達関数に誤差を生じるが、この誤差を補正するための発明
7.「回り込みキャンセラ」(特願平11−353090号)
トランスバーサルフィルのタップ係数を計算するにあたり、計算による遅延時間の問題から回り込みの変動追従特性が低下する。この問題に対して、過去のタップ係数から線形予測を行い、現在のタップ係数を推定することで、回り込みの変動追従特性を向上させるための発明
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これら従来の特許出願の明細書に記載されている直接中継方式の放送波中継に適用した回り込みキャンセラにおいては、回り込み波の電力が親局波の電力より大きい場合、回り込みキャンセラ出力においてOFDM信号帯域外の雑音レベルが上昇し、この上昇した雑音によりループ発振を引き起こし、回り込み波のキャンセル動作が破綻するという解決すべき課題があった。
これは、回り込みループの周波数特性とキャンセラループの周波数特性とが完全に一致しないために生じるものである。
【0006】
本発明の目的は、回り込み波の電力が親局波の電力より大きい場合においても、回り込みキャンセラ出力においてOFDM信号帯域外の雑音レベルが上昇しないようにし、従って、安定した動作を行うことのできる回り込みキャンセラを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明回り込みキャンセラは、減算器と、該減算器の減算端子にその出力信号が供給されるように実質的に接続され、トランスバーサルフィルタと該フィルタのタップ係数制御用のフィルタ係数生成回路とで構成された回り込み信号の複製を発生するための信号処理部とを少なくとも具え、前記減算器の被減算端子に前記回り込み信号を含んでいる受信OFDM信号が実質的に供給され、前記減算器の出力端子にバンドパスフィルタを介して増幅器の入力端子が実質的に接続され、そして前記信号処理部の入力端子に前記バンドパスフィルタの出力信号が実質的に供給されるように構成するとともに、前記バンドパスフィルタの信号通過周波数帯域幅を、回り込みループとキャンセラループのいずれの信号通過周波数帯域幅をも超えないように設定したことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明回り込みキャンセラは、前記減算器の被減算端子に前記回り込み信号を含んでいる受信OFDM信号が実質的に供給されるにあたっては、該受信OFDM信号の中心周波数をFFTサンプル速度と同一の中心周波数に変換してから前記減算器の被減算端子に実質的に供給されるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明回り込みキャンセラは、前記信号処理部の入力端子に前記バンドパスフィルタの出力信号が実質的に供給されるにあたっては、該バンドパスフィルタの出力信号の中心周波数をFFTサンプル速度と同一の中心周波数に変換してから前記信号処理部の入力端子に実質的に供給されるようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明回り込みキャンセラは、前記減算器とバンドパスフィルタとの間又は前記バンドパスフィルタと増幅器との間に配置されたマルチパスキャンセル回路を更に具え、そのマルチパスキャンセル回路が、前記減算器又はバンドパスフィルタの出力端子に接続された被減算端子及び前記増幅器の入力端子に接続された出力端子を有する他の減算器と、その他の減算器の出力端子に接続された入力端子及び前記他の減算器の減算端子に接続された出力端子とを有するトランスバーサルフィルタとを具えることを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照し、発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図面中、対応する構成要素には同一番号を付すものとする。
まず、本発明の第1の発明について説明する。
図1から図3までは、本発明の第1の発明を構成する要件の1つである、トランスバーサルフィルタとそのフィルタのタップ係数制御用のフィルタ係数生成回路とで構成された回り込み信号の複製を発生するための信号処理部の入力端子にバンドパスフィルタの出力信号が実質的に供給されるように構成するということを満足した本発明回り込みキャンセラを中心とした3つの構成例(順次、第1、第2、および第3の実施形態と言う)をそれぞれ示している。
【0012】
図1から図3において、1は受信アンテナ、2は減算器、3はトランスバーサルフィルタ、4は係数生成回路、5は狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)、6は増幅器、7は送信アンテナである。
【0013】
動作につき説明する。
図1においては、まず、送信アンテナ7から受信アンテナ1に電波が回り込む。破線で囲って示す回り込みキャンセラは、減算器2、トランスバーサルフィルタ3およびそのフィルタのタップ係数制御用の係数生成回路4を用いて回り込み波の複製を作成し、減算器2によって回り込み波の打ち消しを行う。なお、トランスバーサルフィルタ3および係数生成回路4に供給される信号が取り出される点(図中、観測点と記されている点)は、本実施形態においては、狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5の出力側に特定されている。
【0014】
より簡単な説明としては、図1の構成は、減算器2の出力側に狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5を接続し、その出力をトランスバーサルフィルタ3に入力する。また、トランスバーサルフィルタ3のタップ係数の制御は、係数生成回路4で発生させた係数を用いて行うようにしている。
【0015】
図2の構成は、減算器2の出力側に狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5を接続し、その出力を増幅器6に入力し、増幅器6の出力をトランスバーサルフィルタ3に入力する。狭帯域BPF5と増幅器6は、直列接続であるから順序を入れ替えても基本的に変わらない。
【0016】
また、図3の構成は、減算器2の出力側に狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5を接続し、その出力を増幅器6に入力し、増幅器6の出力をトランスバーサルフィルタ3に入力する。係数生成のために、係数生成回路4に入力する信号をバンドパスフィルタ5の出力側から取り出した点が図2の構成と異なっている。
【0017】
本発明の第1の発明を構成するうえで重要なことは、狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5に関して、図1から図3までのいずれの構成においても、回り込みループとキャンセラループとが共通となる信号線上にそれ(狭帯域BPF)が配置され、その狭帯域BPF5の信号通過周波数帯域幅(これを、BWBで表す)が、送受信アンテナを含めた中継局全体システムの各部分の信号通過周波数帯域幅の中で最も狭くなっていることである。
【0018】
すなわち、図1から図3において、狭帯域BPF5の出力端から増幅器6、送信アンテナ7、受信アンテナ1および減算器2を経て狭帯域BPF5の入力端に到達する回り込みループの信号通過周波数帯域幅をBWLとし、狭帯域BPF5の出力端から増幅器6、トランスバーサルフィルタ3および減算器2を経て狭帯域BPF5の入力端に到達するキャンセラループの信号通過帯域幅をBWCとすると、これら帯域幅BWLとBWCに対し、
BWB≦BWL
でかつ
BWB≦BWC
の関係となるように狭帯域BPF5の信号通過周波数帯域幅BWBを設定する。
【0019】
次に、本発明の第2の発明について説明する。
図4および図5は、本発明の第2の発明を構成する要件である、減算器の被減算端子に回り込み信号を含んでいる受信OFDM信号が実質的に供給されるにあたって、その受信OFDM信号の中心周波数をFFTサンプル速度と同一の中心周波数に変換してから減算器の被減算端子に実質的に供給されるように構成した2つの構成例(順次、第1、および第2の実施形態と言う)をそれぞれ示している。
また、図4および図5は、上述した本発明による回り込みキャンセラ(図1〜図3参照)を使用した中継局の構成例でもある。
【0020】
図4および図5において、8は入力BPF(バンドパスフィルタ)、9は周波数変換器2A、10はA/D変換器、11は周波数変換器1A、12は周波数変換器1B、13はD/A変換器、14は周波数変換器2B、15は出力BPF(バンドパスフィルタ)、16は周波数変換器4A、17は周波数変換器3A、18は周波数変換器3B、および19は周波数変換器4Bである。
上記以外の構成要素には、図1から図3示す各構成例において用いたのと同一の符号を付して示している。
【0021】
動作につき説明する。
図4において、受信アンテナ1で受信されたOFDM信号(UHF帯)から指定の1チャンネルの信号を入力BPF(バンドパスフィルタ)8で選択し、周波数変換器2A(符号9で示す)にて、中心周波数fcをISDB−T(Integrated Services Digital Broardcasting-Terrestrial)方式のFFTサンプル速度(13セグメント送信の場合、512/63≒8.127MHz)と同一の周波数に変換する。なお、ISDB−T方式については、文献、NHK技研R&D、No.56、(1999年5月)に記載されているので参照されたい。
【0022】
図4に示す回り込みキャンセラでは、このFFTサンプル速度を入力信号の中心周波数(8.127MHz)として、まず、A/D変換器10にてA/D変換を行う。A/D変換後、デジタル信号のまま周波数変換器1A(符号11で示す)によって中心周波数fc=0MHzの複素ベースバンド信号に変換し、符号2から5で示す回路要素で構成される上述したキャンセル回路によって回り込みのキャンセルを行う。
【0023】
回り込みがキャンセルされた信号は周波数変換器1B(符号12で示す)によって中心周波数fc=8.127MHz(FFTサンプル速度と同一の周波数)の複素ベースバンド信号に変換され、次いでD/A変換器13にてD/A変換を行う。D/A変換後の回り込みがキャンセルされた信号は、周波数変換器2B(符号14で示す)によって、UHF帯の信号に変換され、さらに、増幅器(電力増幅部)6と出力BPF(バンドパスフィルタ)15を経て、送信アンテナ7に供給され,回り込みがキャンセルされたOFDM信号として同アンテナから放射される。
【0024】
本発明の第1の発明の説明において述べたように、本発明(第2の発明)で使用するキャンセル回路中の狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5の通過帯域幅は、入力BPF(バンドパスフィルタ)8や出力BPF(バンドパスフィルタ)15の通過帯域幅より狭いものを用いる。すなわち、キャンセル回路中の狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5の通過帯域幅は受信OFDM信号の信号帯域幅を超えないように設定することが必要である。
【0025】
なお、上述した各種の周波数変換回路(符号9,11,12,および14で示されるもの)においても、回路を実現するうえでBPF(バンドパスフィルタ)を用いることがあるが、これら各種のBPF(バンドパスフィルタ)の通過帯域幅よりも上記の狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5の通過帯域幅の方を狭くすることは、言うまでもない。
【0026】
また、以下に説明する図5、図6に示す例を含めてキャンセル回路中の狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5には、デジタルFIRフィルタを用いることを想定している。
【0027】
次に、本0発明の第2の発明である図5の構成(第2の実施形態)につきその動作を説明する。
本実施形態における図4の構成との違いは、回り込みキャンセラの入出力側に周波数変換回路を付加し、回り込みキャンセラとの受け渡し周波数に中間周波数を用いた点が異なる。中間周波数の例としては、中心周波数fc=19.5MHz、中心周波数fc=37.15MHz、あるいは中心周波数fc=58.75MHzなどが考えられる。
【0028】
図6は、本発明の第3の発明を構成する要件である、信号処理部(トランスバーサルフィルタとそのフィルタのタップ係数制御用のフィルタ係数生成回路とで構成される)の入力端子にバンドパスフィルタの出力信号が実質的に供給されるにあたって、そのバンドパスフィルタの出力信号の中心周波数をFFTサンプル速度と同一の中心周波数に変換してから信号処理部の入力端子に実質的に供給されるようにした実施形態を示している。
また、図6は、上述した本発明による回り込みキャンセラ(図1〜図3参照)を使用した中継局の構成例でもある。
また、図6において、各構成要素には、図5中の構成要素と同一符号を付して示している。
【0029】
動作につき説明する。
図6においては、図4の構成と異なり、狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5の出力を周波数変換器3A(符号17で示す)にて、中心周波数fcをISDB−T(Integrated Services Digital Broardcasting-Terrestrial)方式のFFTサンプル速度(13セグメント送信の場合、512/63≒8.127MHz)と同一の周波数に変換している。
【0030】
また、図6において、回り込みキャンセラを構成する減算器2と狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5は、図4や図5の構成と同様、周波数変換器1A(符号11で示す)によって中心周波数fc=0MHzの複素ベースバンド信号で動作するようにしてもよいが、中間周波数帯(中心周波数fc=19.5MHz、中心周波数fc=37.15MHz、あるいは中心周波数fc=58.75MHzなど)で動作するようにすれば、狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)5にSAWフィルタを使用することができる。
【0031】
これまで説明したように、図1−6に示す回り込みキャンセラでは、回り込み波の電力が親局波の電力よりも大きい場合でも安定した動作を行うことができる。しかしながら、減算器2の出力側に狭帯域BPF5を接続することによって、信号が狭帯域BPF5を通過する時間だけ減算器2の減算端子に到達する信号が遅延する。このような遅延によって、親局波のマルチパスキャンセルができない事態が生じるおそれがある。
【0032】
図7-10に示した本発明の第4の発明は、かかる不都合を防止するためにマルチパスキャンセル回路を具え、このマルチパスキャンセル回路は、減算器2又は狭帯域BPF5の出力端子に接続された被減算端子及び増幅器6の入力端子に接続された出力端子を有する減算器20と、減算器20の出力端子に接続された入力端子及び減算器20の減算端子に接続された出力端子とを有するトランスバーサルフィルタ21とを有する。
【0033】
図7に示す回り込みキャンセラでは、狭帯域BPF5の出力端子が減算器20の被減算端子に接続され、フィルタ係数生成回路4は、トランスバーサルフィルタ3だけでなくトランスバーサルフィルタ21のタップ係数も生成する。
【0034】
図8に示す回り込みキャンセラでは、減算器2の出力端子が減算器20の被減算端子に接続されている。
【0035】
図9に示す回り込みキャンセラでは、狭帯域BPF5の出力端子が減算器20の被減算端子に接続され、増幅器6の出力端子がトランスバーサルフィルタ3の入力端子に接続されている。このような構成は、増幅器6の非線形特性に対して有利である。
【0036】
ここで、図7-9に示すフィルタ係数生成回路4におけるトランスバーサルフィルタ3及び21のタップ係数の生成を説明する。
先ず、観測点におけるOFDM信号を有効シンボル長分だけ抜き出してフーリエ変換した信号ベクトルの各成分をSk,nとする。なお、kは、0≦k<Kの範囲の整数であり、OFDMのキャリア番号を表す。Kは、OFDM信号の総キャリア数を表す。nは、整数であり、トランスバーサルフィルタ3及び21の係数更新時刻の番号を表す。ここで取り扱う信号は、特に断らない限り複素数の信号である。
【0037】
パイロット信号Xk,nとの除算を時刻nごとにK個の各成分について行い、閉ループ伝達関数Fk,nを求める。
【数1】
【0038】
ただし、ISDB−Tなどの地上デジタル放送方式におけるパイロット信号(SP: Scattered Pilot)信号は、キャリア方向及びシンボル方向に完結的に挿入されているので、SP信号が存在しない部分については直線内装をはじめとする内挿処理を行う。なお、SP信号が挿入されない差動変調方式については、例えば特願平11−156,234号に記載されている。
【0039】
次に、閉ループ伝達関数Fk,nからキャンセル残差Ek,nを求める。
【数2】
ただし、DnはFk,nにおいて次式の演算を行って求める。
【数3】
【0040】
次に、ベクトルの成分Ek,nからなるキャンセル残差ベクトル
【外1】
に対して逆フーリエ変換を行い、インパルス応答ベクトル
【外2】
に変換する。
【数4】
【0041】
OFDM信号帯域外の雑音の上昇を防止し、回り込み波の電力が親局波の電力より大きい場合にも対応するために、ベクトル[外2]の各成分ek,nについて非線形処理を行う。非線形処理後のインパルス応答ベクトルの成分をhk,nとした場合、
【数5】
となる。ここで、εを、種々の誤差を考慮して決定した定数とする。
【0042】
マルチパスキャンセル回路を付加しない図1−図6のトランスバーサルフィルタの係数wk,nは、以下に示す逐次更新式を用いて更新される。なお、μ0を更新係数(実数)とする。
【数6】
【0043】
マルチパスキャンセル回路の付加に伴う係数更新式を、以下の式(7)−(10)に示す。トランスバーサルフィルタ3のタップ長をM’とし、トランスバーサルフィルタ21のタップ長をM”とすると、トランスバーサルフィルタ3のタップ係数w’k,nは、次の式によって更新される。
【0044】
【数7】
ただし、
【数8】
【0045】
一方、トランスバーサルフィルタ21のタップ係数w”k,nは、次の式によって更新される。
【数9】
ただし、
【数10】
【0046】
図10に示すような本発明の第4の発明の第4の実施形態は、回り込みキャンセルとマルチパスキャンセルとを独立に行うものであり、この場合、トランスバーサルフィルタ4に対するフィルタ係数生成回路3の他に、トランスバーサルフィルタ21に対するフィルタ係数生成回路22を更に設けている。これによって、式(1)−(6)を用いて説明した手法をフィルタ係数生成回路3及び22にそれぞれ適用している。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、回り込みの周波数特性とキャンセルループの周波数特性とを完全に一致させることができ、それにより、信号帯域外の雑音上昇を防ぐことができる。また、回り込み波の電力が親局波の電力より大きい場合においても、信号帯域外の雑音レベルの上昇がないので、安定な回り込みキャンセラを提供することができる。
【0048】
さらに、回り込み波の電力が親局波の電力より大きい場合でも回り込み波のキャンセル及び親局波のマルチパスキャンセルを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の発明の第1の実施形態を示している。
【図2】 本発明の第1の発明の第2の実施形態を示している。
【図3】 本発明の第1の発明の第3の実施形態を示している。
【図4】 本発明の第2の発明の第1の実施形態を示している。
【図5】 本発明の第2の発明の第2の実施形態を示している。
【図6】 本発明の第3の発明の実施形態を示している。
【図7】 本発明の第4の発明の第1の実施形態を示している。
【図8】 本発明の第4の発明の第2の実施形態を示している。
【図9】 本発明の第4の発明の第3の実施形態を示している。
【図10】 本発明の第4の発明の第4の実施形態を示している。
【符号の説明】
1 受信アンテナ
2,20 減算器
3,21 トランスバーサルフィルタ
4,22 フィルタ係数生成回路
5 狭帯域BPF(バンドパスフィルタ)
6 増幅器(電力増幅器)
7 送信アンテナ
8 入力BPF(バンドパスフィルタ)
9 周波数変換器2A
10 A/D変換器
11 周波数変換器1A
12 周波数変換器1B
13 D/A変換器
14 周波数変換器2B
15 出力BPF(バンドパスフィルタ)
16 周波数変換器4A
17 周波数変換器3A
18 周波数変換器3B
19 周波数変換器4B
Claims (4)
- 減算器と、該減算器の減算端子にその出力信号が供給されるように実質的に接続され、トランスバーサルフィルタと該フィルタのタップ係数制御用のフィルタ係数生成回路とで構成された回り込み信号の複製を発生するための信号処理部とを少なくとも具え、前記減算器の被減算端子に前記回り込み信号を含んでいる受信OFDM信号が実質的に供給され、前記減算器の出力端子にバンドパスフィルタを介して増幅器の入力端子が実質的に接続され、そして前記信号処理部の入力端子に前記バンドパスフィルタの出力信号が実質的に供給されるように構成するとともに、前記バンドパスフィルタの信号通過周波数帯域幅を、回り込みループとキャンセラループのいずれの信号通過周波数帯域幅をも超えないように設定したことを特徴とする回り込みキャンセラ。
- 請求項1記載の回り込みキャンセラにおいて、前記減算器の被減算端子に前記回り込み信号を含んでいる受信OFDM信号が実質的に供給されるにあたっては、該受信OFDM信号の中心周波数をFFTサンプル速度と同一の中心周波数に変換してから前記減算器の被減算端子に実質的に供給されるようにしたことを特徴とする回り込みキャンセラ。
- 請求項1記載の回り込みキャンセラにおいて、前記信号処理部の入力端子に前記バンドパスフィルタの出力信号が実質的に供給されるにあたっては、該バンドパスフィルタの出力信号の中心周波数をFFTサンプル速度と同一の中心周波数に変換してから前記信号処理部の入力端子に実質的に供給されるようにしたことを特徴とする回り込みキャンセラ。
- 請求項1記載の回り込みキャンセラにおいて、前記減算器とバンドパスフィルタとの間又は前記バンドパスフィルタと増幅器との間に配置されたマルチパスキャンセル回路を更に具え、そのマルチパスキャンセル回路が、前記減算器又はバンドパスフィルタの出力端子に接続された被減算端子及び前記増幅器の入力端子に接続された出力端子を有する他の減算器と、その他の減算器の出力端子に接続された入力端子及び前記他の減算器の減算端子に接続された出力端子とを有するトランスバーサルフィルタとを具えることを特徴とする回り込みキャンセラ。
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