JP4022846B2 - 自動車の車体前部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の車体前部構造に関し、さらに詳しくは、自動車の車室(キャビン)補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車等にあっては、前方から過大な衝撃力が加わった場合等に車室の変形を抑えることができるような補強構造を採用することが要請されている。その理由について簡単に述べると、次の通りである。
【0003】
まず、図10は通常状態の自動車の車体前部を示し、図11は自動車の車体前部に前方から過大な衝撃力が加わった場合の車体前部の変形状態を示すものである。これらの図において、1は自動車の前部に設けられたエンジンルーム、2はこのエンジンルーム1内に搭載されたエンジン(トランスミッションを含む)、3は車室(キャビン)、4はエンジンルーム1と車室3との間に配設されて車室3の前部を仕切るダッシュパネル、5a,5bは車体前部の左右一対のフロントピラー、6a,6bはこれらのフロントピラー5a,5bに取付けられてダッシュパネル4の側部に配設された左右一対のダッシュサイドパネル、7a,7bはエンジンルーム1内の左右両箇所に配設されたサスペンションタワー8a,8bの上端部に取付けられかつ図外のサスペンションストラットの上端部が組付けられる左右一対のサスペンションアッパーブラケット、9は図外のフロントウインドの下部を構成するカウルボックス、10はステアリングホイールである。
【0004】
自動車の車体前部に前方から過大な衝撃力が加わった場合には、その前記衝撃力によりエンジンルーム1内に搭載されているエンジン2が車体後方に押し込まれて移動されるのに伴って、左右一対のサスペンションアッパーブラケット7a,7b間のダッシュパネル4及びカウルボックス9が図11に示す如く車体後方側に向けて湾曲状或いは屈曲状に変形され、これに応じて、ダッシュサイドパネル6a,6bのエンジンルーム1側の部分がエンジンルーム1の内方に向けてそれぞれ屈曲されると共にサスペンションアッパーブラケット7a,7bがエンジンルーム1の内方に向けてそれぞれ倒れ込むおそれがある。このような変形を生じてしまうと、車室3の室内空間が縮小されると共に、ステアリングホイール10が後退する等の不具合を生じることとなる。従って、上述の如き車体前部の変形すなわち図11において符号α及びβで示す変形量をそれぞれ減少させることができるような構造にすることが衝撃対策として要望されている。
【0005】
そこで、従来においては、符号αで示す変形量(ダッシュパネル4及びカウルボックス9の車体前後方向の変形量)を減少させる目的で、図12に示すようにフロントピラー5a,5bからサスペンションアッパーブラケット7a,7bにまで延びるリーンフォースメント11をダッシュサイドパネル6a,6bの車室外側の面12に取付けて車体前部の補強を行なうようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の車体前部構造では、符号αで示す車体前後方向における変形量はリーンフォースメント11の存在により小さく抑えることができて車体前後方向の変形量を減少させることができるものの、符号βで示す変形量(サスペンションアッパーブラケット7a,7bが内側に倒れ込むようにして変形することによって生じるダッシュパネル4の変形量)を減少させるのには有効な構造ではないという問題点がある。すなわち、リーンフォースメント11をダッシュサイドパネル6a,6bの車室外側の面12に配設するようにしているので、衝撃作用時にリーンフォースメント11とダッシュサイドパネル6a,6bとの間に剥離を生じるおそれがあり、またリーンフォースメント11がサスペンションアッパーブラケット7a,7bの受け部材としての機能を果たし得ない。そのため、サスペンションアッパーブラケット7a,7bがエンジンルーム1の内側に回転して倒れ込むような現象を防ぐ効果はあまり期待できない。従って、リーンフォースメント11をダッシュサイドパネル6a,6bの車室外側の面12に配設するのは、符号βで示す変形量を減少させるための手段としては有効な構造ではないのが実状である。
【0007】
また、上述のリーンフォースメント11は多くの他部品を跨ぐように配置される構造となるため、リーンフォースメント11の溶接作業や組立作業が複雑で面倒となる上に、リーンフォースメント11自体の部品寸法が必然的に大きくなってしまうという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、車体前部に前方側から過大な衝撃力が加わったときに、車体前後方向におけるダッシュサイドパネルの変形によるダッシュパネル及びカウルボックスの後退(変形)、並びに、サスペンションアッパーブラケットのエンジンルーム内側への倒れ込みによるダッシュパネル及びカウルボックスの変形を共に効果的に抑制することができると共に、リーンフォースメントの溶接作業や組立作業を簡単に行なうことができ、しかもリーンフォースメントの配設位置における水漏れ等の不具合がないような構成の自動車の車体前部構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明では、車室の前部を仕切るダッシュパネルの車室側の面において、エンジンルーム内の左右両箇所に配設されたサスペンションタワーの上端部に取付けられかつサスペンションストラットの上端部が組付けられる左右一対のサスペンションアッパーブラケットの配設高さとほぼ同じ高さ位置であって、かつ、カウルボックスよりも下方の高さ位置に、車幅方向に沿って延びるクロスメンバをリーンフォースメントとして配設し、前記ダッシュパネルに対してエンジンルーム側に取付けられた前記左右一対のサスペンションアッパーブラケットを前記ダッシュパネルにスポット溶接にて結合し、前記クロスメンバを前記左右一対のサスペンションアッパーブラケット間に配設して前記ダッシュパネルにスポット溶接にて結合し、前記ダッシュパネルを前記クロスメンバと前記サスペンションアッパーブラケットとの間に挟み込んで互いに重ね合わせた状態でスポット溶接にて三者一体に結合し、これにより、前記クロスメンバを介して前記左右一対のサスペンションアッパーブラケットを連結するようにしている
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図1〜図9を参照して説明する。なお、図1〜図9において、図10〜図12と共通の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0011】
図1〜図4は本発明の実施形態に係る車体前部構造を示すものであって、本実施形態においては、図1に示すようにダッシュサイドパネル6に室内側から閉断面形状のリーンフォースメント20が取付けられている。さらに具体的に詳述すると、図1に示す如く、ダッシュサイドパネル6はフロントピラー5に溶接等にて結合されると共にこのダッシュサイドパネル6にダッシュパネル4の側端部4aが溶接等にて結合されており、ダッシュパネル4の側部に配設されたダッシュサイドパネル6の車室側の面21に、リーンフォースメント20が溶接等にて取付けられている。このリーンフォースメント20は、閉断面形状に成形された部材、又は、ダッシュサイドパネル6に取付けられた状態の下でこのダッシュサイドパネル6と共に閉断面形状を構成する部材である。そして、前記面21におけるリーンフォースメント20の配設位置は、図2に示すように、サスペンションタワー8の上端部に配設されるサスペンションアッパーブラケット7の配設高さ位置とほぼ同じ高さ位置であって、かつ、カウルボックス9よりも下方の高さ位置となされている。かくして、上述のリーンフォースメント20は、サスペンションアッパーブラケット7とほぼ同じ高さにおいてダッシュサイドパネル6を介してフロントピラー5に溶接結合にて連結されている。
【0012】
このような構成によれば、リーンフォースメント20がダッシュサイドパネル6の車室側の面21に取付けられかつサスペンションアッパーブラケット7とほぼ同じ高さ位置に配置されているので、車体前部に前方側から過大な衝撃力が加わった時に、その衝撃力により変形移動されようとするダッシュパネル4及びサスペンションアッパーブラケット7をリーンフォースメント20にて充分に受け止めることができる。すなわち、リーンフォースメント20とダッシュサイドパネル6との間に剥離を生じることなく、車室内の側にあるリーンフォースメント20によりダッシュパネル4及びサスペンションアッパーブラケット7を受け支えることができる。その結果、サスペンションアッパーブラケット7がエンジンルーム1の内側すなわち左右のサスペンションアッパーブラケット7が互いに近づく方向へ倒れ込むような変形移動の発生を抑制することができ、図11において符号βで示す変形量すなわちサスペンションアッパーブラケット7が内側に倒れ込むようにして変形することによって生じるダッシュパネル4の変形量を減少させることができる。また、前記リーンフォースメント20の存在によって、車体前部に作用する過大な衝撃力をフロントピラー5に直接的に効率良く伝達することができるため、堅牢なフロントピラー5により衝撃エネルギを受け止めることができて図11において符号αで示す後退量すなわちダッシュサイドパネル6の変形により生じるダッシュパネル4及びサスペンションアッパーブラケット7の後退量を減少させることができる。
【0013】
さらに、上述の如くリーンフォースメント20を車室内の側からダッシュサイドパネル6に取付けるようにしているので、他の部品を跨ぐことなくリーンフォースメント20をダッシュサイドパネル6に配設することができることとなる。従って、このような構成を採用することにより、ダッシュサイドパネル6へのリーンフォースメント20の組付作業や溶接作業を簡単に行なうことができ、しかもリーンフォースメント20の部品形状を小さくすることが可能となる。その上、リーンフォースメント20は車室内の側に配設されるので、リーンフォースメント20の接合部からの水漏れの心配はなく、従って水漏れ対策用のシーラー等を用いる必要がなくなってコストの低減を図ることができる。
【0014】
また、本実施形態においては、図3及び図4に示すように、ダッシュパネル4の車室側の面(ダッシュパネル本体の前面)22には、ダッシュパネル4の左右のほぼ全長に亘って車幅方向に延びるクロスメンバ23が配設されている。なお、このクロスメンバ23は鋼板を屈曲成形して成る部材であり、左右一対のサスペンションアッパーブラケット7の間に配置されて車体前部の補強のためにこれらを互いに連結する部材である。ここで、上述のクロスメンバ23の配設構造について述べると、クロスメンバ23の上下両端部23a,23bが、ダッシュパネル4の上端縁4bにおいて、カウルボックス9のインナパネル部を構成するダッシュパネル部分P1 並びにサスペンションアッパーブラケット7に対応するダッシュパネル部分P2 に当てがわれてスポット溶接S1 ,S2 ,S3 にて結合されている(図4参照)。この場合、前記クロスメンバ23の下端部23bは、ダッシュパネル部分P2 と一緒にサスペンションアッパーブラケット7にスポット溶接S3 にて三者一体に結合されている。すなわち、図4に明示するように、ダッシュパネル4がクロスメンバ23とサスペンションアッパーブラケット7との間に挟み込まれて互いに重ね合わされた状態でスポット溶接S 3 にて三者一体に結合されており、これにより、図3に示す如くクロスメンバ23を介して左右一対のサスペンションアッパーブラケット7が互いに連結されている。そして、クロスメンバ23の左右の中間部分は複数箇所においてスポット溶接S4 等にてダッシュパネル4の上端縁4bに取付けられている(図3参照)。従って、クロスメンバ23が左右一対のサスペンションアッパーブラケット7の配設高さとほぼ同じ高さ位置であって、かつ、カウルボックス9よりも下方の高さ位置に配設されており、左右一対のサスペンションアッパーブラケット7がクロスメンバ23にて連結され、左右一対のサスペンションアッパーブラケット7を互いに連結するクロスメンバ23がダッシュパネル4の車室内の側にリーンフォースメントの1つとして取付けられるようになっている。
【0015】
なお、上述のクロスメンバ23は、ダッシュパネル4に従来より取付けられるようになっている既存の補強部材(リーンフォースメント)24と一緒にダッシュパネル4に結合されるように構成されており、従って左右のサスペンションアッパーブラケット7は前記クロスメンバ23のみならず既存の補強部材24をも介して互いに連結されている。
【0016】
このような構成によれば、カウルボックス9の下部位置においてクロスメンバ23をダッシュパネル4に配設したことに伴い、ダッシュパネル4及びカウルボックス9が前記クロスメンバ23にて補強されるため、車体前部に過大な衝撃力が加わった場合でもダッシュパネル4及びカウルボックス9の車室内への侵入量(変形移動量)を少なく抑えることができる。また、既述の如く左右のサスペンションアッパーブラケット7をクロスメンバ23及び既存の補強部材24を介して連結するようにしているので、クロスメンバ23のみで連結した場合に比べてより一層良好な補強効果を得ることができる。また、左右のサスペンションアッパーブラケット7をクロスメンバ23により連結するようにしているので、エンジンルーム1内へのサスペンションアッパーブラケット7の倒れ込みを効果的に防止することができる。さらに、既述のリーンフォースメント20の場合と同様に車室内の側に取付けるので、組付作業や溶接作業が簡単であり、また水漏れなどの不具合を生じる心配もない。
また、車室3の前部を仕切るダッシュパネル4の側部に配設されかつフロントピラー5に結合されるダッシュサイドパネル6の車室側の面に、リーンフォースメント20を取付けるようにしているので、車体前部に前方側から過大な衝撃力が加わった時にリーンフォースメント20とダッシュサイドパネル6との間に剥離を生じることなく、車室3内の側にあるリーンフォースメント20によりダッシュパネル4及びサスペンションアッパーブラケット7を受け支えることができ、ひいてはサスペンションアッパーブラケット7がエンジンルーム1の内側すなわち左右のサスペンションアッパーブラケット7が互いに近づく方向へ倒れ込むような変形移動の発生を効果的に抑制することができる。また、リーンフォースメント20をダッシュサイドパネル6の車室3側の面に取付けるようにしたことに伴い、他の部品を跨ぐことなくリーンフォースメント20をダッシュサイドパネル6に配設することができることとなり、従って、ダッシュサイドパネル6へのリーンフォースメント20の組付作業及び溶接作業を簡単に行なうことができる。しかも、リーンフォースメント20を他の部品を跨ぐような形状にするとリーンフォースメント20が大型になってしまうが、そのような形状にする必要がないため、リーンフォースメント20を小型のもので済ませることができる。さらに、リーンフォースメントは車室内の側に配設されるので、リーンフォースメント20の接合部からの水漏れの心配がなく、従って水漏れ対策用のシーラー等を用いる必要がなくコストの低減を図ることができる。
また、リーンフォースメント20を、閉断面形状に成形された部材、又は、前記ダッシュサイドパネル6に取付けられた状態の下でダッシュサイドパネル6と共に閉断面形状を構成する部材としているので、リーンフォースメント配設箇所に閉断面形状が存在することにより、リーンフォースメント配設箇所の強度を充分に大きく確保することができ、ひいては充分な補強構造を具備せしめることができる。
また、ダッシュサイドパネル6の側部に配設されるサスペンションアッパーブラケット7とほぼ同じ高さ位置にリーンフォースメント20を配置すると共に、その高さ位置においてリーンフォースメント20をダッシュサイドパネル6を介してフロントピラー5に連結するようにしているので、車体前部に前方側から過大な衝撃力が加わった時にサスペンションアッパブラケット7がエンジンルーム1の内側すなわち左右のサスペンションアッパブラケット7が互いに近づく方向へ倒れ込むような変形移動の発生を抑制することができる。また、サスペンションアッパーブラケット7とほぼ同じ高さ位置に配置されたリーンフォースメント20の存在によって、車体前部に作用する過大な衝撃力をフロントピラー5に直接的に効率良く伝達することができるため、堅牢なフロントピラー5により衝撃エネルギを充分に受け止めることができてカウルボックス9及びダッシュパネル4の変形量を減少させることができる。
【0017】
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。
【0018】
例えば、ダッシュサイドパネル6の車室内の側の面21に配設する閉断面形状のリーンフォースメント20については、図5に示すようにダッシュサイドパネル6の車室内の側の面21に溶接結合すると共にダッシュパネル4の面22にも溶接結合するように構成することが可能であり、この場合には、リーンフォースメント20をダッシュパネル4にも溶接結合するようにしたことに伴いダッシュサイドパネル6及びサスペンションアッパーブラケット7の変形をより効果的に抑制することができる。また、リーンフォースメント20をダッシュパネル4に結合する必要は必ずしもなく、図6に示すようにリーンフォースメント20をダッシュパネル4の面22から離して配置するようにしてもよい。なお、この場合には、ダッシュパネル4に対応するリーンフォースメント部分20a(図6参照)を、ダッシュパネル4の面22の近傍位置においてその面22をできるだけ広く受け得るように配置するのが望ましい。
【0019】
また、クロスメンバ23の配設位置(高さ位置)は、カウルボックス9とサスペンションアッパーブラケット7との間の位置差(高さ位置の差)に応じて設定されるが、図4に示す場合よりも前記位置差が若干大きい場合には、図7に示すように、断面コ字形状の本体部23cの上下両側に屈曲状フランジ部23d,23eを有するクロスメンバ23をカウルボックス9の下端部分からサスペンションアッパーブラケット7に対応する部分に亘って配置してダッシュパネル4の車室側の面22に溶接結合すればよい。また、前記位置差が特に大きい場合には、図8及び図9に示すように、クロスメンバ23をダッシュパネル4の中間高さ位置においてこのダッシュパネル4の車室側の面22に溶接結合すればよい。なお、図8はクロスメンバ23による左右一対のサスペンションアッパーブラケット7の連結強度ひいては補強効果をより一層増大させるために、ブースタ取付部材を兼用する既存の補強部材(リーンフォースメント)30にクロスメンバ23をスポット溶接S5 にて取付けるようにした例である。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような作用効果を奏することができる。すなわち、車室の前部を仕切るダッシュパネルの車室側の面において、エンジンルーム内の左右両箇所に配設されたサスペンションタワーの上端部に取付けられかつサスペンションストラットの上端部が組付けられる左右一対のサスペンションアッパーブラケットの配設高さとほぼ同じ高さ位置であって、かつ、カウルボックスよりも下方の高さ位置に、車幅方向に沿って延びるクロスメンバをリーンフォースメントとして配設し、このクロスメンバを、ダッシュパネルに対してエンジンルーム側に配置された左右一対のサスペンションアッパーブラケット間に配設したので、カウルボックスの下部位置においてクロスメンバをダッシュパネルに配設したことに伴いダッシュパネル及びカウルボックスがクロスメンバにて補強されるため、車体前部に過大な衝撃力が加わった場合でもダッシュパネル及びカウルボックスの車室内への侵入量(変形移動量)を少なく抑えることができる。また、クロスメンバをダッシュパネルの室内側から取付けるようにしているので、組付作業や溶接作業が簡単であり、また水漏れなどの不具合を生じる心配もない。
【0024】
さらに、本発明によれば、ダッシュパネルをクロスメンバとサスペンションアッパーブラケットとの間に挟み込んで互いに重ね合わせた状態でスポット溶接にて三者一体に結合し、これにより、クロスメンバを介して前記左右一対のサスペンションアッパーブラケットを連結するようにしているので、エンジンルーム内へのサスペンションアッパーブラケットの倒れ込みすなわち左右一対のサスペンションアッパーブラケットが互いに近づく方向への倒れ込みを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る車体前部構造を示す水平断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車体前部構造を示す縦断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車体前部構造におけるダッシュパネルを示す正面図である。
【図4】図3におけるA−A線拡大断面図である。
【図5】ダッシュサイドパネルに取付けられるリーンフォースメントの別例を示す水平断面図である。
【図6】ダッシュサイドパネルに取付けられるリーンフォースメントの他の別例を示す水平断面図である。
【図7】ダッシュパネルに取付けられるクロスメンバの別例を示す縦断面図である。
【図8】ダッシュパネルに取付けられるクロスメンバの他の別例を示す正面図である。
【図9】図8に示す実施形態の場合のクロスメンバの配設位置を概念的に示す縦断面図である。
【図10】一般的な自動車の前部車体構造を示す水平断面図である。
【図11】図10に示す自動車に車体前方から過大な衝撃力が加わった時の変形状態を示す水平断面図である。
【図12】自動車の前部車体を補強するようにした従来の車体前部構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 エンジンルーム
2 エンジン
3 車室
4 ダッシュパネル
5 フロントピラー
6 ダッシュサイドパネル
7 サスペンションアッパーブラケット
9 カウルボックス
20 リーンフォースメント
21 ダッシュサイドパネルの車室側の面
22 ダッシュパネルの車室側の面
23 クロスメンバ

Claims (1)

  1. 車室の前部を仕切るダッシュパネルの車室側の面において、エンジンルーム内の左右両箇所に配設されたサスペンションタワーの上端部に取付けられかつサスペンションストラットの上端部が組付けられる左右一対のサスペンションアッパーブラケットの配設高さとほぼ同じ高さ位置であって、かつ、カウルボックスよりも下方の高さ位置に、車幅方向に沿って延びるクロスメンバをリーンフォースメントとして配設し、
    前記ダッシュパネルに対してエンジンルーム側に取付けられた前記左右一対のサスペンションアッパーブラケットを前記ダッシュパネルにスポット溶接にて結合し、
    前記クロスメンバを前記左右一対のサスペンションアッパーブラケット間に配設して前記ダッシュパネルにスポット溶接にて結合し、
    前記ダッシュパネルを前記クロスメンバと前記サスペンションアッパーブラケットとの間に挟み込んで互いに重ね合わせた状態でスポット溶接にて三者一体に結合し、
    これにより、前記クロスメンバを介して前記左右一対のサスペンションアッパーブラケットを連結したこと、
    を特徴とする自動車の車体前部構造。
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