JP4045992B2 - 防振支持装置 - Google Patents
防振支持装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4045992B2 JP4045992B2 JP2003086994A JP2003086994A JP4045992B2 JP 4045992 B2 JP4045992 B2 JP 4045992B2 JP 2003086994 A JP2003086994 A JP 2003086994A JP 2003086994 A JP2003086994 A JP 2003086994A JP 4045992 B2 JP4045992 B2 JP 4045992B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- elastic body
- rubber
- rubber elastic
- mounting member
- vibration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
Description
【技術分野】
本発明は、防振支持装置に係り、特に、自動車のパワーユニットの如き振動体からの大荷重を圧縮荷重として受け止めるようにした構造の防振支持装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来より、振動側から入力される荷重を圧縮荷重として受け止める防振支持装置が知られており、自動車の分野においても、例えば、特開昭57−191129号公報、特にその第1図に示されている如く、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両におけるパワーユニットと車体との間に配設されて、かかるパワーユニットのローリング方向のトルク荷重を支持して、そのようなローリング方向における大きな動きを規制する、ロールストッパ乃至はバッファーロッドとも称されるトルクロッドが、用いられている。そして、そのようなトルクロッドは、特に、横置き式エンジンのFF自動車において、急発進時や、急制動時等に生じる著しいパワーユニットのローリングを防止し、パワーユニットの補機類が車体等と干渉し、破損せしめることがないようにしているのである。
【0003】
ところで、かくの如きトルクロッドは、特開昭57−191129号公報の第2図等にも示されているように、内筒と外筒との間をゴム弾性体にて連結してなる構造のゴムブッシュが、所定長さのアームの両端部に対して、その外筒部において、それぞれ、固定せしめられてなる構造とされているところから、初期の入力荷重に対しては軟らかなばね特性を示すものの、所定の変位の後、ストッパ部に当接するようになると、入力荷重は、ゴム弾性体が圧縮される方向において受け止められるようになっているところから、入力荷重が増すにつれて、振動が大きく伝達されるという問題があり、また、構造的に、ゴム弾性体も動ばね定数が高くなり、振動を大きく伝えるという問題を内在している。
【0004】
そして、そのような問題を解決するためには、かかるトルクロッドにおけるゴム弾性体の動ばね定数を低くすることが有効と考えられるのであるが、この動ばね定数を下げることは、ゴム弾性体部分のサイズを大きくする必要があるところから、その取付スペースとして大きなスペースが必要となるのであり、そのために、装置サイズのコンパクト化の要請には、充分に応えられるものではなかったのである。
【0005】
【特許文献1】
特開昭57−191129号公報
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にしてなされたものであって、その解決課題とするところは、低入力荷重時の低動ばね特性と高入力荷重時の荷重変化に対する動ばね特性の変化が小さな防振支持装置を提供することにあり、また、静的ばね特性が高くなる領域において、振動特性に効果をもたらす防振支持装置を提供することも、その技術的課題とするものである。
【0007】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、(a)振動側及び支持側の何れか一方に連結される第一の取付部材と、(b)振動側及び支持側の何れか他方に連結される第二の取付部材と、(c)中空の円錐台形状を呈し、その小径側の頭部において前記第一の取付部材に固定される一方、その大径側の基部において前記第二の取付部材に固定されて、かかる円錐台形状内に内部空所を形成する第一のゴム弾性体と、(d)中空の円錐台形状を呈し、該第一のゴム弾性体の内部に形成される内部空所内に収容されて、その大径側の基部が前記第二の取付部材に固定せしめられることにより、該第一のゴム弾性体との間に所定の第一の空気室を形成する一方、該第二の取付部材との間には、密閉された気密の第二の空気室を形成する第二のゴム弾性体と、を含んで構成されていることを特徴とする防振支持装置を、その要旨とするものである。
【0008】
要するに、このような本発明に従う防振支持装置にあっては、第一の取付部材と第二の取付部材との間において圧縮方向に入力せしめられる荷重によって、第一のゴム弾性体が変形させられるとき、そのような第一のゴム弾性体に対して、インナーストッパとして作用する第二のゴム弾性体が、中空の円錐台形状において形成されているところから、その軸方向における大入力荷重を分担する際において、かかる第二のゴム弾性体は完全な圧縮変形作用を受けるものではなく、圧縮せん断変形の作用を受けるようになるところから、入力荷重が増加しても、動ばね定数の増大が小さく抑えられることとなるのであり、また、第二のゴム弾性体の中空の円錐台形状によって、その内部に、密閉された気密の第二の空気室が、有利に形成され得、そして、そのような気密の第二の空気室が、大入力荷重によって変形せしめられた際、空気ばねとして機能することとなり、以て、従来の装置と同様な静ばね定数であっても、動ばね定数は低く抑えることが可能となるのである。
【0009】
従って、かかる第二のゴム弾性体における圧縮せん断変形構造の採用により、そして、第二のゴム弾性体の内部に設けた密閉された気密の第二の空気室の存在により、空気ばねの効果を奏せしめることによって、振動の絶縁性が効果的に高められ得ることとなるのであり、更に、そのような空気ばねの分、静ばね定数を小さく設計することが出来るところから、ゴム弾性体のサイズをコンパクトに設計することも可能となるのである。
【0010】
なお、かくの如き本発明に従う防振支持装置の好ましい態様の一つによれば、前記第一の空気室は、前記第一のゴム弾性体と前記第二のゴム弾性体との間において、密閉された空気室として形成されており、これによって、第一のゴム弾性体においても、空気ばねの効果が発揮され得るようにして、装置全体としての動ばね定数の値をより効果的に低下せしめることが可能となる。
【0011】
また、本発明に従う防振支持装置の好ましい態様の他の一つによれば、前記第二のゴム弾性体の小径側の頭部に剛性部材が固設されて、一体的な構造とされていると共に、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材とが接近する圧縮方向に入力せしめられる荷重によって、前記第一のゴム弾性体が変形させられたとき、該剛性部材が、該第一のゴム弾性体の中空の内面に当接せしめられるように構成されている。
【0012】
このように、第二のゴム弾性体の頭部に所定の剛性部材を固設せしめて、この剛性部材の第一のゴム弾性体への当接を通じて、第二のゴム弾性体が変形させられるようにすることによって、かかる第二のゴム弾性体の圧縮せん断変形が効果的に実現され得ることとなり、以て、入力荷重が増加しても、動ばね定数の増大が有利に抑制されることとなるのである。
【0013】
さらに、本発明に従う防振支持装置の他の望ましい態様によれば、前記第二のゴム弾性体の中空の内部において、該第二のゴム弾性体の小径の頭部側の内面より所定高さで突出する第一のストッパゴムが設けられており、入力された圧縮荷重によって該第二のゴム弾性体が変形させられたとき、該第一のストッパゴムが前記第二の取付部材に当接せしめられるように構成されている。このような第一のストッパゴムを、第二のゴム弾性体の頭部側の内面に設けることによって、第二のゴム弾性体の圧縮せん断変形が、その途中において、第一のストッパゴムの圧縮変形に基づくところの変形抵抗作用が加わることとなり、これによって、大荷重入力時において、更に大きな支持作用が発揮せしめられることとなる。
【0014】
加えて、本発明にあっては、望ましくは 前記第一の取付部材の前記第一のゴム弾性体固定側とは反対側に、第二のストッパゴムが所定高さで一体的に設けられており、引張方向の荷重が入力せしめられたときに、該第二のストッパゴムが前記第二の取付部材側の静止部材に当接せしめられるように構成されている。これによって、圧縮方向とは反対の、第一の取付部材と第二の取付部材とが離隔する方向の引張方向の荷重が入力した際に、第一のゴム弾性体の過大な引張変形が阻止され得て、それが損傷を受けることがないように構成されている。
【0015】
また、本発明に従う防振支持装置の更に望ましい態様の一つによれば、前記第一のゴム弾性体は、前記第二のゴム弾性体と同等若しくはそれ以下のゴム硬さとされており、これによって、初期の入力荷重に際しては、軟らかなばね特性が発揮されるように構成されている一方、入力荷重の増大につれて、その大きな入力荷重に対応するように、ゴム弾性体が変形され得るように構成して、より有効なばね特性(荷重−撓み特性)が発現せしめられ得ることとなる。
【0016】
そして、かくの如き本発明に従う防振支持装置は、有利には、前記振動側をパワーユニットとする一方、前記支持側を車体として、かかるパワーユニットのローリング方向の大きな動きを規制するトルクロッド、換言すれば、ロールストッパ乃至はバッファーロッドとして用いられるものであって、これにより、そのような防振支持装置としての機能をより一層有利に発揮せしめることが、可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0018】
先ず、図1には、本発明に従う防振支持装置の一例が、縦断面図の形態において示されている。そこにおいて、防振支持装置10は、第一の取付部材としての頭部金具12と、かかる頭部金具12に対して所定距離離隔配置された基部金具14と、それら頭部金具12と基部金具14とを連結する、円錐台形状の外形を有する第一のゴム弾性体としての本体ゴム16と、そのような本体ゴム16の内部空所内に配置された、本体ゴム16と同様な、全体として略円錐台形状の外形を呈するインナーストッパ18とを含んで、構成されている。そして、それら頭部金具12と基部金具14の何れか一方が、振動側に連結される一方、それらの何れか他方が、支持側に連結せしめられるようになっている。
【0019】
より詳細には、頭部金具12は、板状の取付プレート20と、その下面に溶接固定された背の低い円錐台形状の外形を呈するゴム固着台22とから、構成されている。そして、それら取付プレート20とゴム固着台22とは、それぞれ、鉄等の金属材質にて構成されている。
【0020】
また、基部金具14は、本体ゴム16の基部側端部に固着せしめられた短筒形状のゴム固着筒体24と、そのようなゴム固着筒体24の開口部を覆うように当接、配置せしめられる支持プレート26と、大径部分においてゴム固着筒体24の外周面に嵌入され、段付き部において支持プレート26を保持する段付き円筒形状の支持筒体28とから、構成されている。そして、支持筒体28の大径部の内周面には、シールゴム層28aが設けられており、このシールゴム層28aによって、ゴム固着筒体24と支持プレート26との間の気密性が確保され得るようになっている。なお、それらゴム固着筒体24、支持プレート26、及び支持筒体28は、何れも、鉄等の金属材質とされている。
【0021】
さらに、本体ゴム16は、全体として中空の円錐台形状を呈し、頭部金具12のゴム固着台22と基部金具14のゴム固着筒体24とを連結するように加硫成形されて、一体加硫成形品として形成されており、その内部には、略円錐台形状の内部空所30が形成されている。加えて、かかる本体ゴム16の内部空所30内には、本体ゴム16と同様な略円錐台形状を呈するゴムからなるインナーストッパ18が、配置されている。即ち、このインナーストッパ18は、全体として中空の略円錐台形状を呈するものであって、その小径側の頭部には、ストッパ金具32が加硫接着されて、一体的な構造において設けられており、更に、そのようなストッパ金具32の内面側、換言すればインナーストッパ18の小径の頭部側の内面より、所定高さで突出する内部ストッパゴム34が、一体的に設けられている。なお、かかる内部ストッパ部34には、その中心部に所定大きさの穴36が設けられてなる、全体として下向きの円錐台形状を呈するように配設されている。また、それら本体ゴム16とインナーストッパ18とは、ゴム硬さにおいて同等若しくは異ならしめられており、本体ゴム16の方が、インナーストッパ18よりも同等若しくは軟らかなゴム硬さとなるようにされている。
【0022】
そして、上述せる如き頭部金具12、基部金具14、本体ゴム16及びインナーストッパ18が、図1に示される如く、組み付けられることとなるのである。即ち、本体ゴム16の内部空所30内に、インナーストッパ18を、それぞれの小径の頭部が同じ方向に向くようにして、配置せしめた状態において、基部金具14の支持プレート26を、ゴム固着筒体24の開口部を塞ぐようにして、従って、インナーストッパ18の内部空所が支持プレート26にて閉鎖されるようにして、支持筒体28の大径部が嵌入せしめられる。これによって、支持プレート26を、固着筒体24の下端部と支持筒体28の段付き部との間に狭持した状態において固定することにより、本体ゴム16の内部空所30は、インナーストッパ18によって上下二つの空気室に区画され、以て、第一の空気室38と第二の空気室40とが、気密の状態において形成されることとなるのである。即ち、本体ゴム16の内面とインナーストッパ18の外面との間に、密閉された第一の空気室38が形成される一方、インナーストッパ18の内面と支持プレート26の内面との間に密閉された気密の第二の空気室40が形成されることとなるのである。
【0023】
従って、頭部金具12と基部金具14との間に、それらを接近させるような圧縮荷重が入力せしめられると、先ず、本体ゴム16が、撓み変形させられることとなるが、かかる本体ゴム16は円錐台形状を呈しているところから、それは、圧縮せん断変形して、入力荷重を受けることとなるのであり、そして、そのような本体ゴム16の圧縮せん断変形が大きくなって、インナーストッパ18の小径側の頭部、具体的にはストッパ金具32の頂部が、本体ゴム16の内面に当接すると、本体ゴム16の圧縮せん断変形に加えて、インナーストッパ18の中空円錐台形状のゴム部分にも撓み変形が惹起されることとなるが、そのようなインナーストッパ18の形状も円錐台形状とされているところから、圧縮せん断変形において、入力荷重を受けることとなる。そして、更に大きな荷重が加わり、本体ゴム16及びインナーストッパ18が変形して、ストッパ金具32の下面に一体的に設けた内部ストッパゴム34が、支持プレート26に当接せしめられるようになると、そこにおいては、圧縮変形において、大きな入力荷重を支持し得るようになっているのである。
【0024】
そして、このような防振支持装置10に対する圧縮荷重の入力に際して、第一の空気室38及び第二の空気室40は、何れも、密閉された気密のチャンバーとして構成されているところから、そこには、空気ばねの作用が発揮されることとなるのであり、そしてそれによって、装置としての静ばね定数は、ゴム自体の静ばね定数に空気ばねとしての値を加えたものとなるのである。なお、インナーストッパ18の如き構造において形成される第二の空気室40について、それが大気に開放された場合と密閉(遮断)された場合とにおける荷重−撓み曲線が、図2に示されているが、第二の空気室40が大気から密閉された場合においては、空気ばねの効果により、大気開放の場合に比べて、より大きな荷重をもって、撓みが生じることとなるのである。
【0025】
ところで、動ばね定数は、静ばね定数に対してゴム固有の動倍率を乗じた関係にあり、また空気ばねには、動倍率が関係しないことにより、換言すれば、「動ばね=静ばね×動倍率+空気ばね」の関係があるところから、装置としての静ばね定数(Ks)を一定とすると、気密の空気室の存在により、そのような空気室による空気ばねを減じることが出来るところから、ゴム本体の静ばね定数(Ks)を小さく設計することが出来るのであり、また動ばね定数(Kd)も低くなって、動倍率を効果的に低減せしめ得るのである。
【0026】
因みに、Kd/Ks=1.3、空気ばねの効果=30N/mmとして、下表の如く、空気室の存在しない装置におけるKs値及びKd値を、それぞれ、99N/mm及び129N/mmとすると、密閉された気密の空気室を存在せしめた装置においては、ゴム本体の静ばね定数(Ks)を69N/mmとすることが出来るのであり、そして、その動ばね定数(Kd)は、約120N/mmとなるのである。
【0027】
【表1】
【0028】
このように、密閉された空気室の存在による空気ばねを利用することにより、同じ静ばね定数(99N/mm)の装置でも、動ばね定数が9N/mmも低くなることが推定されるのである。
【0029】
要するに、空気室を密閉することで空気ばねが生じ、これにより、圧縮方向の静的ばね特性は、ゴムの部分と空気ばね部分との合成したばねとなるのであり、このため、ゴム部の圧縮方向の静的ばね特性の寄与率が下がることによって、動的ばね特性が、ゴムだけのものと比較して下がることとなる。このため、特に、静的ばね特性が硬くなる領域において、振動特性が良好となる効果をもたらすのである。
【0030】
なお、図3には、例示の防振支持装置10の荷重−撓み曲線が、本発明例として示されている一方、密閉された空気室とされていない構造の、従来例の荷重−撓み曲線も、併せて示されている。そこにおいて、本発明例では、入力荷重の増大に伴って、本体ゴム16のばねにより、従来例と同様に撓みも増大することとなるが、インナーストッパ18が本体ゴム16の内面に当接するようになると(X1 の時点)、本体ゴム16のばねに加えて、インナーストッパ18のばねによって、入力荷重が受け止められ、そして、更なる大荷重の入力によって、内部ストッパゴム34が支持プレート26に当接するようになると(X2 の時点)、内部ストッパゴム34の圧縮変形作用にて、そのような大荷重が受け止められるようになるところから、かかるX2 の時点からは、荷重−撓み曲線は、更に急激に立ち上がって、図示の如く、三段の非線形曲線にて表される荷重−撓み曲線となるのである。これに対して、密閉された空気室を有しない従来例にあっては、所定のストッパへの当接により、そのようなストッパの圧縮変形にて荷重を受け止めるようになるところから、X1 の時点以降は、荷重−撓み曲線は、急激に立ち上がって、振動の絶縁性も低下するようになるのである。
【0031】
ここにおいて、かくの如き構造の防振支持装置10は、例えば、トルクロッド(ロールストッパ乃至はバッファーロッド)として、パワーユニットと車体とを連結せしめて、かかるパワーユニットからの振動を遮断し、またローリング方向の荷重を受け止めるように、用いられている。具体的には、図4及び図5に示される如く、防振支持装置10は、その頭部金具12の取付プレート20に対して、パワーユニット側取付部材50が固設されている一方、基部金具14がボデー側取付部材70に対して位置固定に保持され得るようになっている。
【0032】
すなわち、それらの図において、パワーユニット側取付部材50は、取付プレート20に対して、溶接等によって固着せしめられたアーム52と、そのような取付プレート20の取付側端部とは反対側の端部に溶接等によって固着された円筒状のアームアイ54と、このアームアイ54内に嵌入、固定されたゴムブッシュ56とから構成されている。なお、ゴムブッシュ56は、外筒金具58と、それと同心的に配置された内筒金具60と、それら両金具を連結するゴム弾性体60とから構成されており、そして、内筒金具60を挟むように、その左右には、ゴム弾性体62の存在しない肉抜き部64,64が、それぞれ、軸方向に貫通して設けられている。
【0033】
また、ボデー側取付部材70は、底部側が小径部とされた段付き円筒形状の有底円筒体からなる保持体72と、この保持体72の開口部にその開口部を対向させて嵌入せしめられ、溶接等によって固定された有底円筒形状の蓋体74と、保持体72の底部外面に、溶接等によって固定されたコ字型の取付ブラケット78とから構成されている。なお、蓋体74の底部には、貫通孔76が設けられており、この貫通孔76を通じて、パワーユニット側取付部材50のアーム52が、保持体72内に収容保持された防振支持装置10の取付プレート20に対して固定せしめられるようになっているのであり、また、取付ブラケット78には、その相対向して延びる辺を橋絡するように、取付パイプ80が固設されている。
【0034】
そして、かかるボデー側取付部材70の保持体72内に、防振支持装置10が収容された形態において、その支持筒体28の段付き部よりも下方の小径部が、保持体72の小径部に対して嵌合固定せしめられることにより、ボデー側取付部材70内に位置固定に配置せしめられているのである。また、ここでは、防振支持装置10の頭部金具12における取付プレート20の外周面には、パワーユニット側取付部材50の固定されたアーム52の両側に位置するように、台形状断面を有する外部ストッパゴム44,44が、それぞれ、加硫接着せしめられて、設けられている。この外部ストッパゴム44は、パワーユニット側取付部材50とボデー側取付部材70との間に、引張方向の力が作用したときに、蓋体74の内面に当接し、その引張方向の変位を抑制乃至は阻止し得るように構成したものである。
【0035】
従って、かかる図4及び図5に開示のトルクロッドは、そのパワーユニット側取付部材50のゴムブッシュ56において、パワーユニットに取り付けられることとなる一方、ボデー側取付部材70の取付ブラケット78の取付パイプ80を介して、ボデー(車体)に取り付けられるようになっているのである。そして、パワーユニットのローリング方向の大きな荷重が、パワーユニット側取付部材50を介して入力せしめられると、防振支持装置10においては、頭部金具12の取付プレート20と基部金具14の支持筒体28との間で圧縮方向の力が作用し、それに対して、前述せる如き防振支持装置10の特徴的な構造によって、そのような荷重入力が効果的に支持されることとなるのである。
【0036】
また、例示の防振支持装置10は、パワーユニットと車体との間の引張方向の力乃至は荷重に対しても、それを有効に受け止め得るように、配置することが出来るものであって、例えば、図6及び図7に示される如きパワーユニット側取付部材50やボデー側取付部材70が用いられることとなる。
【0037】
そこにおいて、パワーユニット側取付部材50のアーム52の一端には、前例と同様に、ゴムブッシュ56が装備され、このゴムブッシュ56を介して、パワーユニットに連結せしめられるようになっている一方、アーム52の防振支持装置10側の端部には、コ字型の上部ブラケット66が、溶接等によって固定せしめられている。そして、この上部ブラケット66の開口部には、コ字型の下部ブラケット68が、その開口部において嵌合、固着せしめられている一方、下部ブラケット68のコ字の連結部位を貫通するように、取付穴68aが設けられ、この取付穴68a内に、防振支持装置10の基部金具14における支持筒体28の小径部が嵌合せしめられて、固定されるようになっている。
【0038】
また、ボデー側取付部材70は、ここでは、全体として略L字型の取付ブラケット82を有しており、この取付ブラケット82の、図における下部部分が、屈曲せしめられて、その屈曲された部分に対して、取付パイプ80が、防振支持装置10の下方に位置するように固設されている。また、取付ブラケット82の上部における、水平方向の屈曲部(図において)は、上部ブラケット66と下部ブラケット68によって形成される内部空間内に挿入されて、防振支持装置10の頭部金具12における取付プレート20の上に重ね合わされ、ボルト84とナット86にて固定され、防振支持装置10に対して取り付けられるようになっている。なお、そのボルト84及びナット86にて取付ブラケット82の固定された取付プレート20の水平部分の両側には、前例と同様に、外部ストッパゴム44,44が、それぞれ設けられている。
【0039】
従って、このような図6及び図7に示される如き構造において、パワーユニット側取付部材50とボデー側取付部材70との間に、引張方向の荷重が作用すると、取付ブラケット82の水平部分と下部ブラケット68の取付穴68a形成部位との間には、それらが接近する方向の力が作用することとなるのであり、それ故に、防振支持装置10には、それら頭部金具12と基部金具14との間に圧縮方向の荷重が加わることとなるのであり、以て、前記したところと同様な作用・効果が奏され得ることとなる。
【0040】
以上、本発明に係る防振支持装置の一つの具体例について詳述してきたが、これは、文字通りの例示であって、本発明は、そのような具体例にのみ限定して解釈されるものでないことが、理解されるべきである。
【0041】
例えば、前記の具体例では、パワーユニットのローリング方向の荷重を支持するトルクロッド(ロールストッパ乃至はバッファーロッド)に対して、本発明に従う防振支持装置を適用した例が示されているのであるが、本発明は、その他、エンジンマウント等としても適用可能であり、また、自動車以外の車両、更には、車両以外の防振支持系において、振動側と支持側とを連結する部位に用いられる防振支持装置として、有利に適用され得ることとなる。
【0042】
また、例示の具体例においては、インナーストッパ18の頭部に対して、ストッパ金具32が固着一体化せしめられているが、そのようなストッパ金具32を設けない場合においても、本発明に係る所定の効果は享受され得るものであり、更に、インナーストッパ18の内部に突出する内部ストッパ34にあっても、それを設けることが好ましいものではあるが、それは、本発明の目的を達成する上において、必須とされるものではない。
【0043】
さらに、図4、図5や、図6、図7に示されるトルクロッドしての採用構造においては、ボデー側取付部材70が、取付パイプ80を介して、車体に直接に取り付けられて、剛結構造とされているが、パワーユニット側取付部材50と同様に、ゴムブッシュ(56)をボデー側取付部材70にも設けて、そのようなゴムブッシュ(56)を介して、車体に取り付けるようにすることも可能である。
【0044】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において、実施され得るものであり、また、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
【0045】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた防振支持装置によれば、低入力荷重時において、低動ばね特性を発揮せしめ得ると共に、高入力荷重時において、荷重変化に対する動ばね特性の変化を小さくすることが出来ることとなったのであり、また、同じ静ばね特性の装置とした場合にあっても、本発明に従う防振支持装置においては、動ばね特性を低く抑えることが出来ることとなり、以て、振動の絶縁性を効果的に高め得るのである。また、ゴム自体の静ばねを小さく設計することが出来るところから、装置サイズのコンパクト化も可能となる特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う防振支持装置の一例を示す断面説明図である。
【図2】密閉された空気室の有無によって変化する荷重−撓みの関係の一例を示すグラフである。
【図3】図1に示される防振支持装置における荷重−撓み曲線を、従来例と対比して示すグラフである。
【図4】図1に示される防振支持装置をトルクロッドとして用いた例を示す断面説明図である。
【図5】図4におけるA−A断面説明図である。
【図6】図1に示される防振支持装置をトルクロッドとして用いた他の例を示す断面説明図である。
【図7】図6におけるB−B断面説明図である。
【簡単な符号の説明】
10 防振支持装置 12 頭部金具
14 基部金具 16 本体ゴム
18 インナーストッパ 20 取付プレート
22 ゴム固着台 24 ゴム固着筒体
26 支持プレート 28 支持筒体
28a シールゴム層 30 内部空所
32 ストッパ金具 34 内部ストッパゴム
36 穴 38 第一の空気室
40 第二の空気室 44 ストッパゴム
50 パワーユニット側取付部材 52 アーム
54 アームアイ 56 ゴムブッシュ
58 外筒金具 60 内筒金具
62 ゴム弾性体 64 肉抜き部
66 上部ブラケット 68 下部ブラケット
68a 取付穴 70 ボデー側取付部材
72 保持体 74 蓋体
76 貫通孔 78 取付ブラケット
80 取付パイプ 82 取付ブラケット
84 ボルト 86 ナット
Claims (7)
- 振動側及び支持側の何れか一方に連結される第一の取付部材と、
振動側及び支持側の何れか他方に連結される第二の取付部材と、
中空の円錐台形状を呈し、その小径側の頭部において前記第一の取付部材に固定される一方、その大径側の基部において前記第二の取付部材に固定されて、かかる円錐台形状内に内部空所を形成する第一のゴム弾性体と、
中空の円錐台形状を呈し、該第一のゴム弾性体の内部に形成される内部空所内に収容されて、その大径側の基部が前記第二の取付部材に固定せしめられることにより、該第一のゴム弾性体との間に所定の第一の空気室を形成する一方、該第二の取付部材との間には、密閉された気密の第二の空気室を形成する第二のゴム弾性体と、
を含んで構成されていることを特徴とする防振支持装置。 - 前記第一の空気室が、前記第一のゴム弾性体と前記第二のゴム弾性体との間において、密閉された空気室として形成されている請求項1に記載の防振支持装置。
- 前記第二のゴム弾性体の小径側の頭部に、剛性部材が固設されて、一体的な構造とされていると共に、前記第一の取付部材と前記第二の取付部材とが接近する圧縮方向に入力せしめられる荷重によって、前記第一のゴム弾性体が変形させられたとき、該剛性部材が、該第一のゴム弾性体の中空の内面に当接せしめられるように構成されている請求項1又は請求項2に記載の防振支持装置。
- 前記第二のゴム弾性体の中空の内部において、該第二のゴム弾性体の小径の頭部側の内面より所定高さで突出する第一のストッパゴムが設けられており、入力された圧縮荷重によって該第二のゴム弾性体が変形させられたとき、該第一のストッパゴムが前記第二の取付部材に当接せしめられるように構成されている請求項1乃至請求項3の何れかに記載の防振支持装置。
- 前記第一の取付部材の前記第一のゴム弾性体固定側とは反対側に、第二のストッパゴムが所定高さで一体的に設けられており、引張方向の荷重が入力せしめられたときに、該第二のストッパゴムが前記第二の取付部材側の静止部材に当接せしめられるように構成されている請求項1乃至請求項4の何れかに記載の防振支持装置。
- 前記第一のゴム弾性体が、前記第二のゴム弾性体と同等若しくはそれ以下のゴム硬さとされている請求項1乃至請求項5の何れかに記載の防振支持装置。
- 前記振動側をパワーユニットとする一方、前記支持側を車体として、かかるパワーユニットのローリング方向の大きな動きを規制するトルクロッドとして用いられる請求項1乃至請求項6の何れかに記載の防振支持装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003086994A JP4045992B2 (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 防振支持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003086994A JP4045992B2 (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 防振支持装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004293664A JP2004293664A (ja) | 2004-10-21 |
| JP4045992B2 true JP4045992B2 (ja) | 2008-02-13 |
Family
ID=33401459
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003086994A Expired - Fee Related JP4045992B2 (ja) | 2003-03-27 | 2003-03-27 | 防振支持装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4045992B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2879274A1 (fr) * | 2004-12-13 | 2006-06-16 | Hutchinson Sa | Butee acoustique pilotable et procede de controle de la rigidite de la butee |
| KR100770766B1 (ko) | 2006-03-28 | 2007-10-26 | 주식회사 건화 트렐러보그 | 공기 감쇠식 엔진 마운트 |
| KR100717356B1 (ko) * | 2006-04-03 | 2007-05-10 | 주식회사 건화 트렐러보그 | 공기 감쇠식 리어 액슬 마운트 |
| JP5037493B2 (ja) | 2006-04-12 | 2012-09-26 | 株式会社ブリヂストン | 防振支持装置 |
| JP5621504B2 (ja) * | 2010-10-21 | 2014-11-12 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料タンク構造 |
| KR101184281B1 (ko) | 2010-11-30 | 2012-09-21 | 기아자동차주식회사 | 차량용 롤로드 |
| FR2981996B1 (fr) * | 2011-10-28 | 2014-01-03 | Peugeot Citroen Automobiles Sa | Bielle anti-couple |
-
2003
- 2003-03-27 JP JP2003086994A patent/JP4045992B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2004293664A (ja) | 2004-10-21 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN105339703B (zh) | 隔振装置 | |
| JP2012097878A (ja) | 防振連結ロッド | |
| JP2002227921A (ja) | 防振装置 | |
| JP4045992B2 (ja) | 防振支持装置 | |
| CN104912997B (zh) | 隔振装置 | |
| JP5916502B2 (ja) | 防振支持構造体 | |
| JP4046072B2 (ja) | トルクロッド | |
| JP2001280400A (ja) | サスペンション用アッパサポート | |
| JP3627406B2 (ja) | 筒形防振支持体 | |
| JP4356641B2 (ja) | トルクロッド | |
| JP3893977B2 (ja) | 防振装置 | |
| JP2001280386A (ja) | 筒型マウント | |
| JPH07127683A (ja) | 液体封入式マウント装置 | |
| JP2009108906A (ja) | 防振装置 | |
| JP2008169865A (ja) | トルクロッド | |
| JP4491790B2 (ja) | 防振連結ロッド | |
| JP2009275746A (ja) | トルクロッド | |
| JP7102234B2 (ja) | 防振装置 | |
| JP3846688B2 (ja) | 防振支持装置 | |
| JP2004301196A (ja) | 防振ゴム及び防振装置 | |
| JP2008094248A (ja) | トルクロッド | |
| JP3823688B2 (ja) | トーコレクト作用を有するサスペンションメンバマウント | |
| KR20120045160A (ko) | 차량용 롤로드 | |
| JP2004183725A (ja) | 防振装置及びその製造方法 | |
| JP2002206581A (ja) | 防振ゴム装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20051117 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071017 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071030 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071112 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
| R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |
