JP4048347B2 - 三次元仮想空間表示方法、プログラム及びそのプログラムを格納した記録媒体、並びに、三次元仮想空間制御装置 - Google Patents

三次元仮想空間表示方法、プログラム及びそのプログラムを格納した記録媒体、並びに、三次元仮想空間制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元仮想空間表示方法、プログラム及びそのプログラムを格納した記録媒体、並びに、三次元仮想空間制御装置に関する。詳しくは、三次元仮想空間に参加した参加者の視線が、注目相手(たとえば、発話者または会話したい相手)の方向に自然に向くように改良した三次元仮想空間表示方法、プログラム及びそのプログラムを格納した記録媒体、並びに、三次元仮想空間制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インターネットを介して接続された参加者の端末に仮想世界(Virtual World)を模した三次元仮想空間画像を表示し、その空間内に「アバタ」(avatar:インド神話に登場する神の化身)と呼ばれる、参加者の分身オブジェクトを配し、そのアバタを参加者が操作することにより、仮想世界内を自由に歩き回ったり、他の参加者と会話を交わしたりできる、いわゆるサイバー・スペース・サービス・システムが知られている(たとえば、特開平9−81781号公報、特開2000−14282号公報)。
【0003】
図12は、かかるサイバー・スペース・サービス・システムによって提供される三次元仮想空間の一例を示す図である。この図において、画面201は、ある参加者(便宜的に「参加者A」という)の端末に表示された仮想世界の画像である。この画面201には、背景画像(図では町並みと右奥の山)の前に、複数のアバタ202、203とペット204、205が配置されている。アバタ202、203はそれぞれ他の参加者(以下「参加者B」と「参加者C」という)の分身であり、また、ペット204、205はそれらの参加者B及び参加者Cのエージェント(アバタごとに出現するオブジェクトのこと)である。
【0004】
ここで、図示の構図は、参加者Aの視点から見たときの絵である。すなわち、参加者Aは、現在、町並みと右奥の山を見渡す丘に立っており、この丘の上には、参加者Aの他に、参加者B、Cのアバタ202、203とそれらのエージェント(ペット204、205)が存在している。なお、画面201には、参加者Aのアバタは表示されていない。これは、現在、アバタの視点から見るモードを選択しているからである。別の視点モードを選択することにより、参加者Aのアバタを画面201に表示させることも可能である。また、参加者Aのエージェントも存在するが、今は、画面201の外に位置していて見えていない。
【0005】
さて、すべてのアバタは既述のとおり参加者の分身である。すなわち、画面201の視点の元になる非表示のアバタは参加者Aの分身であり、また、アバタ202は参加者Bの分身、アバタ203は参加者Cの分身である。各参加者は、自分の端末を操作して画面201の分身(アバタ)の位置を移動させたり、視点を変えたりすることができる。さらに、画面201にメッセージを送ることもできる。それらの操作結果は、自分の端末はもちろんのこと、他の参加者の端末にも同様に反映されるようになっており、同じ仮想世界を複数の参加者で共有できる仕組みになっている。
【0006】
たとえば、画面201には、参加者Cのメッセージ(“こんにちは>花子さん”)206と参加者Bの返信メッセージ(“はい、こんにちは”)207がそれぞれのアバタの上に表示されている。“花子”は参加者Bのニックネーム(チャットネームまたはハンドルネームともいう)、“太郎”は参加者Cのニックネームである。メッセージ206は参加者C(太郎さん)の端末から送信されたもの、メッセージ207は参加者B(花子さん)の端末から送信されたものであり、これらのメッセージ206、207を含む画面201は、仮想世界にアクセスしているすべての参加者(参加者A〜C)の端末に等しく表示される。
【0007】
また、参加者Aの(アバタの)視線を変えたい場合、参加者Aは画面201の下側に表示されたコントロールパネル208を操作する。
【0008】
図13は、コントロールパネル208の拡大図及び用途説明図である。コントロールパネル208には、用途ごとにデザインされた複数のスイッチオブジェクト208a〜208mが配置されている。左から順にその用途を説明すると、たとえば、スイッチオブジェクト208aは視点仰角変更用、スイッチオブジェクト208bは視点俯角変更用、スイッチオブジェクト208cは視点左旋回用、スイッチオブジェクト208dは視点前方移動用、スイッチオブジェクト208eは視点後方移動用、スイッチオブジェクト208fは視点右旋回用、スイッチオブジェクト208gは視点左水平移動用、スイッチオブジェクト208hは視点高度上昇用、スイッチオブジェクト208iは視点右水平移動用、スイッチオブジェクト208jは視点高度下降用、スイッチオブジェクト208kは視点小連続旋回用、スイッチオブジェクト208mは視点大連続旋回用である。
【0009】
図において、参加者Aのアバタ209は、「単純化立姿図形」と「俯瞰図形」の二種類で表してある。丸形状の俯瞰図形は、アバタ209の頭部を俯瞰して見た形を単純化したものであり、俯瞰図形の矢印記号は視線方向(すなわち顔の正面方向)を表している。
【0010】
参加者Aがスイッチオブジェクト208aをクリック(マウス等のポインティングデバイスによるクリック操作;以下同様)すると、アバタ209の視線が頭上を見上げる方向に変化し、これに伴い、画面201の構図が変化する。同様にスイッチオブジェクト208bをクリックすると、同視線が足下を見下ろす方向に変化し、また、スイッチオブジェクト208cをクリックすると、アバタ209の体軸が反時計回りに回転(同方向に視点移動)する。また、スイッチオブジェクト208dをクリックすると、アバタ209が前進し、スイッチオブジェクト208eをクリックすると、アバタ209が後退する。また、スイッチオブジェクト208fをクリックすると、アバタ209の体軸が時計回りに回転しスイッチオブジェクト208gをクリックすると、アバタ209が左方向に水平移動する。またスイッチオブジェクト208hをクリックすると、アバタ209の視点位置が高く(あたかも空中に浮かんだように)なりスイッチオブジェクト208iをクリックすると、逆に視点位置が低くなり、さらにスイッチオブジェクト208jをクリックすると、アバタ209が右方向に水平移動する。
【0011】
したがって、たとえば、参加者Aの(アバタ209の)視線を参加者B(アバタ202)の方向に向けたい(正対させたい)場合は、参加者Aは、視点左旋回用のスイッチオブジェクト208cをクリックし、画面201の真ん中に参加者B(アバタ202)が来るように構図を微調整すればよい。または、視点左水平移動用のスイッチオブジェクト208gをクリックしてもよい。この場合、参加者A(のアバタ)は左移動するので、その移動量を微調整することにより、参加者B(アバタ202)の正面に位置させることができる。
【0012】
このように、参加者の端末を操作することにより、自分の分身(参加者Aにああってはアバタ209、参加者Bにあってはアバタ202、参加者Cにあってはアバタ203)の仮想世界における視点を自由自在に変化させることができ、あたかも自らがその仮想世界に存在するかのようなバーチャル・リアリティーを味わうことができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術にあっては、いちいちコントロールパネル208を操作してアバタの視点を変えなければならないため、操作が面倒であるという問題点があった。
【0014】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、現実の世界では、たとえば、近くの人の声に反応してその声の方向に視線を向けるのが自然な振る舞いであることに着目し、かかる仕組みをアルゴリズムとして取り入れることにより、参加者の端末操作を必要とすることなく、アバタの視点を自律的に変更できるようにし、以て、操作性の大幅な改善を図った三次元仮想空間表示方法、プログラム及びそのプログラムを格納した記録媒体、並びに、三次元仮想空間制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の三次元仮想空間表示方法は、三次元仮想空間を管理し、三次元仮想空間に参加中の各参加者自身の分身であるアバタを当該三次元仮想空間内に表現し、各参加者の端末操作に応答させてその参加者のアバタの表示位置やアバタの視点を変更し、任意の参加者の端末から入力された発話メッセージを、その参加者のアバタに対応させて前記三次元仮想空間内、または所定のメッセージボードに表現すると共に、各端末に対して、三次元仮想空間を表示させる三次元仮想空間制御装置の三次元仮想空間表示方法において、三次元仮想空間制御装置が、発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているか否かを判定する第1ステップと、三次元仮想空間制御装置が、判定の結果が肯定のとき情報に基づいて発話相手のアバタを特定する第2ステップと、三次元仮想空間制御装置が、その発話相手のアバタの三次元仮想空間内における位置である第1の位置を特定する第3ステップと、三次元仮想空間制御装置が、発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を、第1の位置に指向させる第4ステップと、三次元仮想空間制御装置が、発話メッセージに対応する参加者のアバタの三次元仮想空間内における位置である第2の位置を特定する第5ステップと、三次元仮想空間制御装置が、他の参加者のアバタの視線を、第2の位置に指向させる第6ステップとを含むことを特徴とする。
【0016】
前記第2ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されているアバタの中から発話相手のアバタを特定し、第3ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、発話相手のアバタがビューウィンドウ内に表示されているとき、第1の位置を特定し、第4ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、位置が特定された発話相手のアバタと発話メッセージに対応する参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に、発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を、第1の位置に指向させることができる。
【0017】
前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変であるようにすることができる。
【0018】
前記第1ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、発話相手に関する情報として、特定の記号が発話メッセージに含まれているか否かを判定し、判定の結果が肯定のとき、さらに、発話メッセージより発話相手の固有名詞を取り出し、第2ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、取り出された固有名詞を用いて、発話相手のアバタを特定することができる。
【0019】
前記第5ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、さらに、三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されている他の参加者のアバタを特定し、第6ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、発話メッセージに対応する参加者のアバタと、特定された他の参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に、他の参加者のアバタの視線を、第2の位置に指向させることができる。
【0020】
前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変であるようにすることができる。
【0021】
前記三次元仮想空間制御装置が、参加者のアバタが特定した位置に指向しているか否かを判定する第7ステップをさらに含み、第6ステップにおいて、三次元仮想空間制御装置が、特定した位置に指向していない参加者のアバタの視線を、特定した位置に指向させることができる。
【0022】
本発明のプログラムは、三次元仮想空間を管理し、前記三次元仮想空間に参加中の各参加者自身の分身であるアバタを当該三次元仮想空間内に表現し、各参加者の端末操作に応答させてその参加者のアバタの表示位置やアバタの視点を変更し、任意の参加者の端末から入力された発話メッセージを、その参加者のアバタに対応させて三次元仮想空間内、または所定のメッセージボードに表現すると共に、各端末に対して、三次元仮想空間を表示させるコンピュータに実行させるプログラムであって、コンピュータが、発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているか否かを判定する第1ステップと、コンピュータが、判定の結果が肯定のとき情報に基づいて発話相手のアバタを特定する第2ステップと、コンピュータが、その発話相手のアバタの三次元仮想空間内における位置である第1の位置を特定する第3ステップと、コンピュータが、発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を、第1の位置に指向させる第4ステップと、コンピュータが、発話メッセージに対応する参加者のアバタの三次元仮想空間内における位置である第2の位置を特定する第5ステップと、コンピュータが、他の参加者のアバタの視線を、第2の位置に指向させる第6ステップとを含むことを特徴とする。
前記第2ステップにおいて、コンピュータが、三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されているアバタの中から発話相手のアバタを特定し、第3ステップにおいて、コンピュータが、発話相手のアバタがビューウィンドウ内に表示されているとき、第1の位置を特定し、第4ステップにおいて、コンピュータが、位置が特定された発話相手のアバタと発話メッセージに対応する参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に、発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を第1の位置に指向させることができる。
前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変であるようにすることができる。
前記第1ステップにおいて、コンピュータが、発話相手に関する情報として、特定の記号が発話メッセージに含まれているか否かを判定し、判定の結果が肯定のとき、さらに、発話メッセージより発話相手の固有名詞を取り出し、第2ステップにおいて、コンピュータが、取り出された固有名詞を用いて、発話相手のアバタを特定することができる。
前記第5ステップにおいて、コンピュータが、さらに、三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されている他の参加者のアバタを特定し、第6ステップにおいて、コンピュータが、発話メッセージに対応する参加者のアバタと、特定された他の参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に、他の参加者のアバタの視線を、第2の位置に指向させることができる。
前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変であるようにすることができる。
前記コンピュータが、参加者のアバタが特定した位置に指向しているか否かを判定する第7ステップをさらに含み、第6ステップにおいて、コンピュータが、特定した位置に指向していない参加者のアバタの視線を、特定した位置に指向させることができる。
本発明の記録媒体は、上述したいずれかに記載のプログラムを格納することを特徴とする。
本発明の三次元仮想空間制御装置は、三次元仮想空間を管理し、三次元仮想空間に参加中の各参加者自身の分身であるアバタを三次元仮想空間内に表現し、各参加者の端末操作に応答させてその参加者のアバタの表示位置やアバタの視点を変更し、任意の参加者の端末から入力された発話メッセージを、その参加者のアバタに対応させて三次元仮想空間内、または所定のメッセージボードに表現すると共に、各端末に対して、三次元仮想空間を表示させる三次元仮想空間制御装置であって、発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、判定手段による判定結果が肯定のとき、情報に基づいて、発話相手のアバタを特定するアバタ特定手段と、アバタ特定手段により特定された発話相手のアバタの、三次元仮想空間内における位置である第1の位置を特定する第1の位置特定手段と、発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を、第1の位置 特定手段により特定された第1の位置に指向させる第1の視線指向手段と、発話メッセージに対応する参加者のアバタの三次元仮想空間内における位置である第2の位置を特定する第2の位置特定手段と、他の参加者のアバタの視線を、第2の位置特定手段により特定された第2の位置に指向させる第2の視線指向手段とを備えることを特徴とする。
本発明の三次元仮想空間表示方法、プログラム及びそのプログラムを格納した記録媒体、並びに、三次元仮想空間制御装置によれば、発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているか否かが判定され、その判定の結果が肯定のとき情報に基づいて発話相手のアバタが特定され、その発話相手のアバタの三次元仮想空間内における位置である第1の位置が特定され、発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線が特定した第1の位置に指向され、さらに、発話メッセージに対応する参加者のアバタの三次元仮想空間内における位置である第2の位置が特定され、他の参加者のアバタの視線が、特定された第2の位置に指向される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
【0024】
図1は、本発明に係る「三次元仮想空間表示方法」を適用できるネットワーク・コンピューティング・システム1の構成を模式的に示した図である。このネットワーク・コンピューティング・システム1上では、三次元仮想空間(以下「三次元仮想世界」または単に「仮想世界」ともいう)に展開されるコミュニティ・システムが構築・提供される。このコミュニティ・システムは、後述するように、三次元仮想空間を表示し、ナビゲーションするブラウザ(後述のCPブラウザ)と、三次元仮想空間を各参加者同士で共有できるように管理する共有仮想世界サーバ(後述のCPサーバ)と、共有アプリケーション開発環境であるAO(ApplicationObject)という3つの要素で構成される。
【0025】
ネットワーク・コンピューティング・システム1には、無数のコンピュータ・システムが接続されている。これらコンピュータ・システムは、世界中に散在しており、一部のコンピュータは各種のサービスを有償または無償で提供する「サーバ」として稼動し、他の一部はサーバに対してサービスを要求する「クライアント」として稼動している。
【0026】
また、ネットワーク・コンピューティング・システム1は、通信媒体として、インターネット2や、その他の小規模ネットワークとしてのLAN(LocalArea Network)3a、3b、・・・・、各国の電話会社が構築・提供する公衆電話網4などを含む。それぞれのLAN3a、3b、・・・・の実体は、単一のネットワーク・セグメントであっても、あるいは複数のセグメントがルータで接続された構成であってもよい。
【0027】
インターネット2やそれぞれのLAN3a、3b、・・・・は、ルータ5a、5b、・・・・等を経由して相互接続されている。インターネット2の実体は、LAN3a、3b、・・・・のサーバ同士が相互接続を繰り返した結果として世界規模に成長し巨大ネットワークである。これらインターネット2やLAN3a、3b、・・・・上のサーバ同士は、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などの所定の通信プロトコルに従って相互アクセスが可能となっている。
【0028】
また、インターネット2やLAN3a、3b、・・・・などのネットワークと、公衆電話網4とは、ゲートウェイ・システム(G/W)6によって相互接続されている。公衆電話網4には、たとえば、PSTN(Public Switched Telephone Network)やISDN(Integrated Service Digital Network)が含まれる。
【0029】
公衆電話網4は、さらに無数の交換局や端局(図示しない)を擁し、末端には一般家庭などに設置された加入電話機が接続されている。また、公衆電話網4には、さらに、携帯電話サービス・プロバイダ、PHS(Personal Handyphone System)サービス・プロバイダなど、無線通信サービスを提供する多数のキャリアによって、多数の無線電話網が敷設されている。
【0030】
インターネット2上のコンピュータ・システム(LAN経由でインターネット2接続されているコンピュータを含む)は、インターネット2上で識別可能なIPアドレスが割り当てられており、このIPアドレスは各コンピュータとインターネット2との論理的な接続点となる。
【0031】
また、インターネット2上には、専用線によるIP接続を行うことができない一般ユーザのために、インターネット2への接続サービスを提供する通信事業者、いわゆる「インターネット・サービス・プロバイダ」(ISP)が存在する。営利のインターネット・サービス・プロバイダは、第2種電気通信事業者の登録・届出が必要である。インターネット・サービス・プロバイダの一例は、「So−net」である。一般ユーザは、サービス・プロバイダが設置するサーバすなわち「アクセス・ポイント」(AP)2a〜2dにダイヤルアップすることにより、インターネット2へのIP接続を行うことができる。また、今日のインターネット・サービス・プロバイダは、DSL(Digital Subscriber Line)やCATV(Community Antenna TeleVision)などを用いて定額制の24時間接続サービスを提供しているところが多い。このような常時接続サービスを利用する一般ユーザは、接続の都度、いちいちダイヤルアップする必要がない。
【0032】
専用線または任意のインターネット・サービス・プロバイダ経由でインターネット2に接続された一般ユーザの端末(以下「ユーザPC」という)7a、7b、7c、・・・・は、インターネット2上では、主として「クライアント」として稼動し、WWW(World Wide Web)サーバやその他のサーバに対して所要のサービスの提供を要求することができる。
【0033】
インターネット・サービス・プロバイダは、一般に、インターネット2への接続サービス以外にも、チャットやBBS(Bulletin Board System:電子掲示板システム)、電子メールなどの各種アプリケーションをインターネット2上で提供している。もちろん、インターネット・サービス・プロバイダ以外の各種の運営母体がチャットやBBS、電子メール等のインターネット2・アプリケーションを提供することも可能である。
【0034】
図1に示す例では、LAN3aを運営するインターネット・サービス・プロバイダが、本実施の形態に係るコミュニティ・システム、すなわち、三次元仮想世界上において各ユーザが分身としての「アバタ」を介してチャットなどの擬似コミュニケーションを楽しむことができるコミュニティ・システム・サービスを提供しているものとする。
【0035】
「チャット」(chat)とは、インターネット2を介して遠隔ユーザ間でリアルタイムのコミュニケーションを行うサービスのことであり、特に、三次元チャットは、三次元グラフィックスを用いて描画された三次元仮想空間上で各ログイン・ユーザ(以下「参加者」という)が自分の分身である「アバタ」を送り込んで、リアルタイムのコミュニケーションを行う環境を提供するサービスである。WWWシステム上の三次元仮想世界、すなわちコミュニティ・システムは、たとえば、ISO(International Organization forStandardization)標準のVRML(Virtual Reality Modeling Language)で記述することができ、また、Java(登録商標)を用いてその動作記述を行うことができる。また、かかる三次元仮想世界は、VRMLブラウザ(後述)を用いて表示し、ナビゲーションすることができる。
【0036】
LAN3a上には、三次元仮想世界をインターネット2上に構築・提供したり、この三次元仮想世界上での各種の社会活動を行う環境を提供して、同三次元仮想世界を管理するための共有仮想世界(CP:Community Place)サーバ(以下「CPサーバ」という)8や、1以上のアプリケーション・オブジェクト(AO)・サーバ(以下「AOサーバ」という)9a、9b、・・・・が設けられている。
【0037】
また、LAN3a上には、HTML(Hyper Text MarkupLanguage)コンテンツ10aなどのHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)資源オブジェクトを提供する1以上のWWWサーバ10が設けられており、さらに、この他にも、各ユーザ・アカウントに対する電子メールの送受信サービスを提供するメール・サーバ11などが存在していてもよい。LAN3a上の各サーバ、すなわち、CPサーバ8、AOサーバ9a、9b、・・・・、WWWサーバ10、メール・サーバ11には、ルータ5aを介してインターネット2からアクセスすることができる。
【0038】
本実施の形態では、WWWサーバ10は、通常のHTMLコンテンツ10aの他に、三次元仮想世界を記述したVRMLファイル10bを提供している。このVRMLファイル10bには、仮想世界と共有アプリケーション(SharedApplication)の記述、CPサーバ8のインターネット2のアドレス(URL:Uniform Resource Locator)またはその参照リンクが含まれている。
【0039】
図2は、本実施の形態に係る三次元仮想世界にログインするユーザ(参加者;便宜的に参加者Aと参加者C)のコンピュータ(たとえば、ユーザPC7a、7b)と、WWWサーバ10及びCPサーバ8との関係を示す図である。参加者Aと参加者Cのコンピュータ(ユーザPC7a、7b)は、それぞれ、WWWサーバ10が提供するHTMLコンテンツ10aをブラウズするHTMLブラウザ12と、VRMLファイル10bを扱うことができるVRMLブラウザ13の双方がインストールされている。
【0040】
本実施の形態で使用されるVRMLブラウザ13は、特に、共有仮想世界(CP:Community Place)を表示し、ナビゲーションするものであることから、「CPブラウザ13」とも呼ぶ。以下、本実施の形態においては、VRMLブラウザ13とCPブラウザ13を同義語として取り扱うことにする。HTMLブラウザ12とCPブラウザ13は、たとえば、米Microsoft社のオペレーティング・システム“Windows(R)シリーズ”などによって提供される同一のプラットフォーム上で動作することができる。ユーザPC7a、7b、7c、・・・・自体は、たとえば、米IBM社のPC/AT(Personal Computer/Advanced Technology)互換機またはその後継機で構成される。
【0041】
VRMLファイル10bを用いて構築される三次元仮想世界では、その仮想世界内に配置された各オブジェクトは、ユーザ操作に応答して発生するイベントや、あらかじめ設定された時間の経過に伴なって発生するタイマー・イベントなどに応答した自律的な動きすなわち“Behavior”を実現することができる。
【0042】
Behaviorのメカニズムは、「センサ」、「ルーティング」及び「スクリプト」という3つの要素の連携動作によって実現される。すなわち、(1)三次元仮想世界に配置されたオブジェクトなどのノードに対してあらかじめ関連付けられ、VRMLファイル10bとして記述されたセンサ・ノードが、そのフィールドの変化に基づいて外部イベントを感知して、VRMLシーン内にイベントを発生させる。(2)発生したイベントは、VRMLファイル10bとして記述されたルーティングに基づいて、オブジェクトの挙動を規定するプログラムである外部スクリプトにルーティング(すなわち伝達)される。(3)外部スクリプトには、イベントが到来した時点で呼び出されるメソッドがあらかじめ記述されている。ルーティングによって伝達されたイベントを受け取った外部スクリプトは、その記述に基づく処理を実行した後、その処理結果とルーティングの記述に基づいてVRMLシーン内の該当するノードのフィールド値を変更する。
【0043】
VRMLでは、センサ・ノードとして、たとえば、指定されたオブジェクト上をマウス・カーソルが通過したりクリックしたときにイベントを発生する“TouchSensor”や、指定された領域内にユーザの視点(ViewPoint)が侵入した場合にイベントを発生する“ProximittySensor”、所定時刻の到来又は所定時間間隔が経過する毎に発生する“TimerSensor”などが定義されている。
【0044】
上述したように、参加者Aと参加者CのユーザPC7a、7b上では、HTMLブラウザ12とともに、VRMLコンテンツを解釈可能なCPブラウザ13が稼動している。HTMLブラウザ12としては、米Netscape Communications社の“Netscape Navigator”や、米Microsoft社の“Internet Explorer”のような汎用ブラウザを使用することができる。
【0045】
ユーザPC7a、7b、7c、・・・・は、たとえば、最寄のアクセス・ポイント(AP)へのダイヤルアップ接続などの所定の手続を経てインターネット2に接続され、または、常時接続の場合はこのような手続きを省略してインターネット2に接続される。さらに、ユーザPC7a、7b、7c、・・・・は、HTMLブラウザ12により、HTTPプロトコルに従ってWWWサーバ10にアクセスする。そして、WWWサーバ10から三次元仮想世界を記述するVRMLファイル10bをダウンロードし、それをCPブラウザ13に渡す。
【0046】
CPブラウザ13は、渡されたVRMLファイル10bを解析してブラウザ画面上に表示する。また、VRMLファイル10bにCPサーバ8のアドレスが記述されている場合には、そのアドレスへの接続を試みる。したがって、同一のVRMLファイル10bをダウンロードした各参加者のCPブラウザ13は、同一のCPサーバ8への接続を果たす(ログインする)ことになり、VRMLファイル10bに記述されたVRMLシーン(すなわち同じ三次元仮想世界)をログイン中の複数のユーザ(参加者)で共有することができる。
【0047】
CPサーバ8への接続、すなわち三次元仮想世界へのログインに成功すると、それ以後の通信はCPサーバ8とCPブラウザ13間で行われる。この通信は、所定のサーバ−クライアント間プロトコル〔本明細書中では、VSCP(Virtual Society ServerClient Protocol)と呼ぶ〕を用いて行われる。VSCPプロトコルには、ユーザがCPブラウザ13を通して行った変更をCPサーバ8に通知する機能や、通知された情報をCPサーバ8からさらに他のCPブラウザ13に通知する機能が含まれている。
【0048】
CPサーバ8は、各CPブラウザ13が知る必要がある情報(すなわちCPブラウザ13に送信すべき情報)の配信を、オーラ・アルゴリズムを用いて制限することができる。オーラとは、アバタの周辺の領域、すなわちユーザが興味を持つと想定される領域のことを意味し、オーラの外側にある事物は興味を持たないとみなして情報を送らない。オーラ・アルゴリズムを適用することにより、配信すべき情報量を削減し、各参加者へのネットワーク・トラフィックを規定の通信容量に制限するようにしている。
【0049】
CPサーバ8によって提供される三次元仮想世界上には、各ユーザの分身であるアバタや、アバタが飼育するペット(仮想生物;エージェントともいう)など、さまざまなオブジェクトが存在する。これらのオブジェクトの動作、その他仮想世界上のアプリケーションは、三次元仮想世界に存在する(すなわちログインしている)各ユーザ間で共有され、本明細書中では「共有アプリケーション」と呼ばれる。
【0050】
図3は、CPサーバ8、AOサーバ9a、9b、・・・・、WWWサーバ10に共通のハードウェア構成を示す図である。CPU(Central Processing Unit)21は、ROM(Read Only Memory)22に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)23は、CPU21が各種の処理を実行する上において必要なプログラムやデータを適宜記憶する。ハードディスク24には、データベース、その他必要なデータや、CPU21が処理するプログラムなどが記憶される。これらは、バス25を介して相互に接続されている。
【0051】
バス25にはまた、入出力インタフェース26が接続されており、入出力インタフェース26には、LCD(Liquid Crystal Display)や、CRT(Cathode Ray Tube)などで構成される表示部27、キーボード、マウス、マイクロホンなどで構成される入力部28が接続されると共に、さらに、モデムなどを内蔵して一般電話回線、専用回線、インターネット2などを介して外部の装置と通信する通信部29と、フロッピー(登録商標)ディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどのディスクをドライブし、データを入出力するドライブ装置30が接続されている。
【0052】
図4は、ユーザPC7a、7b、7c、・・・・のハードウェア構成を示す図である。ユーザPC7a、7b、7c、・・・・は、CPU41、RAM42、ディスクコントローラ43、ディスク装置44、ディスプレイコントローラ45、ディスプレイ装置46、キーボードコントローラ47、キーボード装置48、ポインティングデバイス装置49、通信部50、メインバス51、バスインターフェース52および内部バス53などを有し、ディスク装置44にあらかじめ格納されたオペレーティングシステム等のソフトウェアリソース(HTMLブラウザ12、CPブラウザ13等)をRAM42にロードしてCPU41で実行することにより、前述のWWWサーバ10やCPサーバ8にアクセスし、所要の三次元仮想空間共有サービス(本実施の形態に係るコミュニティ・システム・サービス)を受けることができる。
【0053】
また、ユーザPC7a、7b、7c、・・・・は、かかるサービスに関わる各種ユーザインターフェース画面をディスプレイ装置46に表示し、そのインターフェース画面上でキーボード装置48やポインティングデバイス装置49を操作することにより、アバタの位置移動、アバタの視点移動、及び、メッセージの作成並びに送信などを行うことができるようになっている。
【0054】
参加者Aが自分の端末、たとえば、ユーザPC7aを操作し、所定の指令を入力すると、HTMLブラウザ12が、インターネット2を介して、所定のURLで規定されるWWWサーバ10にアクセスし、VRMLファイル10bを取得する。HTMLブラウザ12は、VRMLファイル10bを取得すると、それをCPブラウザ13に引き渡す。CPブラウザ13は、VRMLファイル10bを解析し、ディスプレイ装置46に表示する。また、CPブラウザ13は、VRMLファイル10bにCPサーバ8のアドレスが指定されている場合、CPサーバ8に接続する。
【0055】
接続が成功すると、それ以降、CPブラウザ13とCPサーバ8との間の通信は、VSCPを用いて行われる。VSCPは、参加者がCPブラウザ13を介して行った変更をCPサーバ8に通知する機能、その情報をCPサーバ8から、そこに接続されている他のCPブラウザ13に通知する機能などを有している。
【0056】
他の参加者(たとえば、参加者B)も、参加者Aと同様に、自分の端末(たとえば、ユーザPC7b)を操作してWWWサーバ10にアクセスし、VRMLファイル10bを取得すると、CPブラウザ13が、VRMLファイル10bを解析し、ディスプレイ装置46に表示する。
【0057】
このようにして、複数の参加者が、同一の仮想空間を共有する。
【0058】
仮想空間にアクセスした参加者は、アバタとしてその仮想空間上に表現される。所定のアバタ(参加者)が仮想空間をナビゲートすると、その動作は、仮想空間を共有する他のアバタにも反映される。このようなアバタの動きの情報も、VSCPによりCPブラウザ13からCPサーバ8に送られる。CPサーバ8は、この情報を自分に接続している他のCPブラウザ13に送る。この情報を受け取ったCPブラウザ13は、情報の送信元のCPブラウザ13で行われた変更を反映するように対応するアバタを更新する。
【0059】
図5は、AOサーバ9a、9b、・・・・、CPサーバ8、及び、CPブラウザ13(ユーザPC7a、7b、7c、・・・・上に存在するもの)の関係を示す図である。AOサーバ9a、9b、・・・・は、ユニバーサル(Universal)AO60を有する。ユニバーサルAO60は、仮想世界全体を制御するAOである。AOは、共有アプリケーションを管理するものであり、共有アプリケーションとは、アバタ等のオブジェクトと、その動作が共有空間にいる参加者により共有されるアプリケーションを意味する。
【0060】
図5の例においては、仮想世界61には、ユーザPC7a〜ユーザPC7cを操作する各ユーザ(各参加者A〜参加者C)に対応するアバタ62〜64からなるユーザオブジェクト群65と、各々のアバタ62〜64に対応して生成されるエージェント(図では便宜的に犬66〜68)からなるエージェントオブジェクト群69と、各々のアバタ62〜64により共有される共有オブジェクト(図では便宜的にショップ70、リサイクルボックス71)からなる共有オブジェクト群73とが配置されている。
【0061】
ユニバーサルAO60は、起動時、デフォルトのコンフィグレーションファイル(PAW.CONF)を読み込み、そこに記述されている内容に従って、ユーザ・マネージャ(User Manager)74、エージェント・マネージャ(Agent Manager)75、オブジェクト・マネージャ(Object Manager)76を生成する。
【0062】
ユーザ・マネージャ74は、参加者が仮想世界61にアクセスしてきたとき、各参加者ごとのユーザオブジェクト(User Object)を生成する。たとえば、3人の参加者(参加者A〜至参加者C)がアクセスしていると仮定すると、ユーザ・マネージャ74は、3つのユーザ・オブジェクト74a〜74cを生成し、これらのユーザ・オブジェクト74a〜74cは、それぞれ参加者ごとのアバタを生成管理する。すなわち、ユーザ・オブジェクト74aは、参加者Aのアバタ62を生成管理し、ユーザ・オブジェクト74bは、参加者Bのアバタ63を生成管理し、ユーザ・オブジェクト74cは、参加者Cのアバタ64を生成管理する。AOサーバ9a、9b、・・・・には、このような各種の処理を実行する上において必要な情報を適宜読み出すことができるように、データベース77が接続されている。
【0063】
エージェント・マネージャ75は、各参加者ごとのエージェントAOを生成する。この場合、3人の参加者A〜参加者Cであるから、エージェント・マネージャ75は、参加者Aに対応するエージェントAO75a、参加者Bに対応するエージェントAO75b、及び、参加者Cに対応するエージェントAO75cを生成する。これらのエージェントAO75a〜75cは、それぞれ参加者ごとのエージェントを生成管理する。すなわち、エージェントAO75a〜75aは、参加者Aのエージェント66を生成管理し、エージェントAO75a〜75bは、参加者Bのエージェント67を生成管理し、エージェントAO75a〜75cは、参加者Aのエージェント68を生成管理する。
【0064】
ユーザ・オブジェクト74a〜74cとエージェントAO75a〜75bは、参加者が仮想世界61にアクセス(ログ・イン)してきたときに生成され、仮想世界61から退去(ログ・アウト)したとき消去される。たとえば、新たに別の参加者(便宜的に参加者Dとする)が仮想世界61にアクセスしてきたときには、その参加者Dに対応するユーザ・オブジェクトとエージェントAOが新規に作成され、且つ、新規作成されたユーザ・オブジェクトとエージェントAOにより、参加者Dのアバタとエージェントが仮想世界に追加される。または、仮想世界から参加者(便宜的に参加者Aとする)が退去すると、その参加者Aに対応するユーザ・オブジェクト74aとエージェントAO75aが消去され、したがって、仮想世界61から参加者Aのアバタ62とエージェント66が取り除かれる。
【0065】
オブジェクトマネージャ76は、予め設定された所定のタイミングにおいて、共有オブジェクトAO(図示の例ではショップAO76aやリサイクルボックスAO76b)を生成し、これらの共有オブジェクトAOは、予め設定されている所定の時間存在する。ショップAO76aはショップ70を生成管理し、リサイクルボックスAO76bはリサイクルボックス71を生成管理する。
【0066】
CPサーバ8は、AOサーバ9a、9b、・・・・と各CPブラウザ13との間に位置して仮想世界61を構築し、CPブラウザ13は、仮想世界61の中の対応するアバタ(たとえば、参加者Aであればアバタ62)を基準とする所定の範囲を、その参加者Aの端末(ユーザPC7a)上で管理する。
【0067】
今、参加者Aが自分の端末(ユーザPC7a)のポインティングデバイス装置49を操作して、自分のエージェント(犬としてのエージェント66)をクリックした場合に、エージェント66に所定の動作(たとえば、「Wow!」と鳴く動作)を起こさせる処理について説明する。
【0068】
まず、AOサーバ9a、9b、・・・・は、CPサーバ8に接続すると、AOサーバ9a、9b、・・・・が管理する共有アプリケーション(共有物体)を、CPサーバ8が管理する仮想世界61内に追加するように要求する。CPサーバ8は、自分自身に接続している全てのCPブラウザ13に対して、AOサーバ9a、9b、・・・・からの要求を送信する。各CPブラウザ13は、この要求を受け取ると、対応する共有アプリケーションを出現させる。
【0069】
この状態で、参加者Aがエージェント66をマウスでクリックすると、対応するスクリプトがユーザPC7aのCPブラウザ13で起動される。このスクリプトは、CPサーバ8にエージェント66がクリックされたことを示すメッセージを送る。CPサーバ8は選択されたエージェント66を管理するAOサーバ9a、9b、・・・・にこのメッセージを送信する。
【0070】
AOサーバ9a、9b、・・・・は、メッセージに対応する処理を実行し、CPサーバ8に対して処理結果に対応するメッセージを送信する。このメッセージは、この例の場合、エージェント66を鳴かせるためのメッセージである。そして、このメッセージが、CPサーバ8から、そこに接続されている全てのCPブラウザ13を介して対応するエージェント66に渡され、処理される。その結果、ログ・イン中のすべての参加者のPC上で、エージェント66が、たとえば、「Wow!」と鳴くことになる。
【0071】
図6は、ログイン中の参加者のPCに表示された、本実施の形態に係るコミュニティ・システム・サービス用のユーザインターフェース画面を示す図である。このユーザインターフェース画面80は、それぞれ独立して位置や大きさを変更できる、たとえば、四つの画面から構成されている。
【0072】
第一の画面は、ビューウインドウ81である。このビューウィンドウ81には、その参加者(以下便宜的に参加者Aとする)のアバタの位置を基準とする仮想世界61内の所定の範囲が表示される。この例においては、所定の背景上に、アバタ82、83とエージェント84、85が表示されている。なお、これらのアバタ82、83やエージェント84、85は、他の参加者(たとえば、参加者B、参加者C)のものであり、参加者Aのアバタは非表示(すなわち、ビューウィンドウ81に映し出された絵はアバタの視点から見た時の構図である)となっている。また、参加者Aのエージェントも、ビューウィンドウ81の表示枠の外にいて見えないものとする。ビューウィンドウ81の下端には、自分のアバタの位置や視点を変更操作するためのコントロールパネル86が設けられており、このコントロールパネル86は、先に説明した従来技術のコントロールパネル208(図13参照)と同様のものであり、その操作方法等については、適宜に、図13を参照するものとする。
【0073】
第二の画面は、個人情報を表示するためのワールドツールウィンドウ87である。このワールドツールウィンドウ87には、アバタの視点切り換えボタン88、ペット情報ボタン89、パーソナル情報ボタン90、ペット情報表示エリア91などが設けられている。なお、アバタの視点切り換えボタン88を押すたびに、ビューウインドウ81の構図を、アバタの視点から見たもの(この場合アバタは非表示)、アバタの背中越しに見たもの、アバタの正面から見たものに切り換えることができる。
【0074】
第三の画面は、チャットウィンドウ(メッセージボード)92である。このチャットウィンドウ92には、自分のエージェント(図では現在見えていない)に対して各種の行為を実行するためのアクションボタン群93、チャットログ領域94、及び、メッセージ入力部95が設けられている。チャットログ領域94には、現在ログイン中の参加者間またはエージェントとの間でやり取りされているすべて(ただし、ある程度古いものは削除される)のチャットログが表示される。他の参加者とチャットする場合または自分のエージェントにメッセージを送る場合は、キーボード装置48を用いてメッセージ入力部95に所望の文字列を入力し、キーボード装置48の確定キー(たとえば、リターンキー)を押す。
【0075】
第四の画面は、コミュニケーションツールウィンドウ96である。このコミュニケーションツールウィンドウ96には、チャットボタン97、てがみボタン98、PHSボタン99、地図ボタン100などが設けられている。チャットボタン97をクリックすると、第三の画面(チャットウィンドウ92)をオープンしたりクローズしたりすることができる。また、てがみボタン98をクリックすると、仮想空間内を配送範囲とする手紙(電子メールのようなもの)を作成したり、送受信したりできる手紙ウィンドウ(不図示)をオープンすることができる。また、PHSボタン99をクリックすると、携帯電話機やPHSなどへのメッセージを作成し、送信するためのPHSウィンドウ(不図示)をオープンすることができる。また、地図ボタン100をクリックすると、現在の自分(アバタ)の所在と向きを地図上に明示する(たとえば、赤い矢印で示す)地図ウィンドウ(不図示)をオープンすることができる。
【0076】
参加者Aが自分のアバタの視点を変えたい場合、たとえば、参加者B(アバタ82)の方向に向けたい(正対させたい)場合は、参加者Aは、ビューウィンドウ81下端のコントロールパネル86を操作する。先にも説明したように、このコントロールパネル86は、図13に示すもの(コントロールパネル208)と同じものであるから、このような場合は、図13における視点左旋回用のスイッチオブジェクト208cをクリックし、ビューウィンドウ81の真ん中に参加者B(アバタ82)が来るように構図を微調整すればよい。または、図13における視点左水平移動用のスイッチオブジェクト208gをクリックしてもよい。この場合、参加者Aの視点は左移動するので、その移動量を微調整することにより、参加者B(アバタ82)の正面に位置させることができる。
【0077】
かかる手動操作による視点の移動は従来と同じであり、この点において特徴はないが、本実施の形態では、このような手動操作による視点移動の他に以下に説明する自律的移動を可能とすることにより、操作性の改善を図っている点に技術的な特徴がある。
【0078】
<発話者の方向を見る:発話反応型>
図7は、発話者の方向を自然に見るようにするための第1のアルゴリズムである。このアルゴリズムは、サーバサイド(CPサーバ8における視線方向制御処理:ステップS11〜ステップS20)とクライアントサイド(CPブラウザ13における表示処理:ステップS21)で実行される。このアルゴリズムを実行し、CPサーバ8が、任意の参加者(以下、便宜的に参加者Bとする)のクライアントPC7bから発話者と発話内容からなるパケットを受け取ると(ステップS11)、次に、そのパケットから発話者を抽出し(ステップS12)、ビューウィンドウ81に表示されている各参加者のアバタから上記発話者に対応するものを探し出す(ステップS13)。ここで、発話者は参加者Bであり、参加者Bのアバタはビューウィンドウ81の左端に表示されているから、次の判定結果(ステップS14)は肯定(YES)となる。なお、ステップS14の判定結果が否定(NO)となる場合、すなわち、発話者に対応するアバタがビューウィンドウ81に表示されていない場合は、このビューウィンドウ81の枠外に発話者のアバタがいるので、その場合は、発話者の方向を見る必要がなく、また、発話内容を表示する必要もないので、エラーとして処理し、そのパケットを切り捨てる(ステップS15)。
【0079】
ステップS14の判定結果が肯定(YES)となった場合、すなわち、発話者に対応する参加者Bのアバタがビューウィンドウ81に表示されている場合は、次に、参加者A(ビューウィンドウ81を見ている者)と参加者B(発話者)の間の距離を計算し(ステップS16)、その距離が所定の制限距離以内であるか否かを判定する(ステップS17)。ここで、所定の制限距離とは、たとえば、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離のことである。
【0080】
ステップS17の判定結果が否定(NO)の場合、すなわち、参加者Aと参加者Bの距離が、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離を越えている場合には、参加者Bの発した声が参加者Aに届かず、したがって、参加者Aがその声に反応し得る状態にないものと判断し、以下の処理(視線移動量計算や視線方向制御等)をパスし、参加者Bの発話内容をビューウィンドウ81のアバタ82の上に表示する(ステップS21)。
【0081】
一方、ステップS17の判定結果が肯定(YES)の場合、すなわち、参加者Aと参加者Bの距離が、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離以内である場合には、参加者Bの発した声に参加者Aが充分に反応し得ると判断し、参加者Aの視線移動量を計算する(ステップS18:第1ステップ)。
【0082】
図8は、視線移動量の計算概念図である。この図において、まず、参加者Aと参加者Bの顔の中心点Pa、Pbを結ぶ直線Lを求め(ステップS18a)、次いで、参加者Aの視線方向Fと直線Lの角度θを求める(ステップS18b)。角度θが参加者Aの視線移動量になる。すなわち、θが0度になるように参加者Aの視線方向Fを変更することにより、参加者Aの視線を参加者Bの方向に向けることができる。
【0083】
このようにして視線移動量θを計算すると、次に、CPサーバ8は、視線移動量θが0以外の値であるか否かを判定する(ステップS19)。θ=0の場合は、すでに参加者Aの視線が参加者Bの方に向いているので、視線方向制御を行わずに、参加者Bの発話内容をビューウィンドウ81のアバタ82の上に表示する(ステップS21)。
【0084】
θ<>0の場合は、次に、視線移動量θだけ参加者Aの視線方向Fの移動制御を行うための情報をCPブラウザ13に送信し(ステップS20:第2ステップ)、CPブラウザ13は、その情報に基づいて参加者Aの視線を参加者Bの方に向けた後、参加者Bの発話内容をビューウィンドウ81のアバタ82の上に表示する(ステップS21)。
【0085】
したがって、この第1のアルゴリズムによれば、ビューウィンドウ81内に表示されている任意のアバタが発話したとき、その発話に反応して、他のアバタの視線をその発話を行ったアバタの方向に一斉に向けることができる。その結果、手動操作によるアバタの動きに加えて、発話反応型の自律的な動きをアバタに与えることができるから、操作性の改善はもちろんのこと、よりリアリティー感を増した三次元仮想空間表示方法を提供することができる。
【0086】
図9は、その発話反応型の自律的な動きを示す一例図である。この例においては、参加者Bは発話者であり、この参加者Bが所定の発話(たとえば、“やあ みんな”)を行うものとする。他の参加者(図では参加者Aと参加者C)と発話者の間の距離を所定の制限距離以内とすると、参加者Bの発話に応答して、他の参加者(参加者Aと参加者C)の視線移動量(図では便宜的に参加者Aの視線移動量θのみ示す)が計算され、各々の視線移動量θをゼロとするようにそれぞれの視線方向が制御される。すなわち、参加者A及び参加者Cの視線が発話者(参加者B)の方を向くように自律的に制御される。
【0087】
なお、この第1のアルゴリズムでは、発話者との距離が所定の制限距離(たとえば、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離)以内の場合にのみ、その発話者の声に反応するようにしているが、これに限定されない。声の大きさによってはかかる距離の制限をなくしてもよいし、または、所定の制限距離をシチュエーションに応じて可変とするようにしてもよい。
【0088】
<発話内容を解釈して発話の相手の方向を見る:発話相手指定型>
図10は、発話内容を解釈して発話の相手の方向を見るようにするための第2のアルゴリズムである。このアルゴリズムは、サーバサイド(CPサーバ8における視線方向制御処理:ステップS30〜ステップS41)とクライアントサイド(CPブラウザ13における表示処理:ステップS42)で実行される。このアルゴリズムを実行すると、まず、CPサーバ8は、任意の参加者(以下、便宜的に参加者Aとする)が自分の端末(クライアントPC7a)を操作して入力した所望の相手(たとえば、参加者B)に対する発話内容(たとえば、“こんにちは>花子さん”)を受け取る(ステップS30)。
【0089】
ここで、発話内容中の記号(“>”)は、チャットの世界において、特定の相手に対するメッセージであることを明示するための常用記号であり、この場合、“こんにちは”の相手は“花子さん”である。
【0090】
次に、CPサーバ8は、発話内容に上記の記号(“>”)が含まれているか否かを判定し(ステップS31:第1ステップ)、含まれていなければ、以下の処理をパスして、参加者Aの発話内容をCPブラウザ13に送信し、ビューウィンドウ81に表示させ(ステップS42)、含まれている場合は、発話内容から発話対象者を特定する(ステップS32)。すなわち、発話内容の記号“>”よりも右側の文字列を取り出し、その文字列から接尾辞(“さん”や“さま”など)を取り除いて、発話対象者のチャットネーム(この場合は“花子”)を得る。
【0091】
次に、ビューウィンドウ81に表示されている各参加者のアバタから上記チャットネーム(“花子”)に対応するものを探し出す(ステップS33:第2ステップ)。発話対象者のチャットネームは“花子”であり、そのチャットネームを持つ参加者Bのアバタはビューウィンドウ81の左端に表示されているから、次の判定結果(ステップS34)は肯定(YES)となる。なお、ステップS34の判定結果が否定(NO)となる場合、すなわち、発話対象者に対応するアバタがビューウィンドウ81に表示されていない場合は、このビューウィンドウ81の枠外に発話対象者のアバタがいるので、その場合は、ステップS32で削除した接尾辞(“さん”)を発話内容に戻し(ステップS35)、再び発話対象者の有無を判定して(ステップS36)、発話対象者がビューウィンドウ81に表示されていない場合は、以下の処理をパスし、参加者Aの発話内容をビューウィンドウ81に表示する(ステップS42)。
【0092】
ステップS34の判定結果が肯定(YES)となった場合、すなわち、発話対象者に対応する参加者Bのアバタがビューウィンドウ81に表示されている場合は、次に、参加者A(発話者)と参加者B(発話対象者)との間の距離を計算し(ステップS37)、その距離が所定の制限距離以内であるか否かを判定する(ステップS38)。ここで、所定の制限距離とは、たとえば、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離のことである。
【0093】
ステップS38の判定結果が否定(NO)の場合、すなわち、参加者Aと参加者Bとの間の距離が、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離を越えている場合には、参加者Aの発した声が参加者Bに届かず、したがって、参加者Bがその声に反応し得る状態にないものと判断し、以下の処理(視線移動量計算や視線方向制御等)をパスし、参加者Aの発話内容をビューウィンドウ81に表示する(ステップS42)。
【0094】
一方、ステップS38の判定結果が肯定(YES)の場合、すなわち、参加者Aと参加者Bとの間の距離が、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離以内である場合には、参加者Aの発した声に参加者Bが充分に反応し得ると判断し、参加者Aの視線移動量を計算する(ステップS39:第3ステップ)。視線移動量の計算概念は、先の第1のアルゴリズムと同じ(図8参照)である。すなわち、まず、参加者Aと参加者Bの顔の中心点Pa、Pbを結ぶ直線Lを求め(ステップS18a)、次いで、参加者Aの視線方向Fと直線Lの角度θを求める(ステップS18b)。角度θが参加者Aの視線移動量になる。θが0度になるように参加者Aの視線方向Fを変更することにより、参加者Aの視線を参加者Bの方向に向けることができる。
【0095】
このようにして視線移動量θを計算すると、次に、CPサーバ8は、視線移動量θが0以外の値であるか否かを判定する(ステップS40)。θ=0の場合は、すでに参加者Aの視線が参加者Bの方に向いているので、視線方向制御を行わずに、参加者Aの発話内容をビューウィンドウ81に表示する(ステップS42)。
【0096】
θ<>0の場合は、次に、視線移動量θだけ参加者Aの視線方向Fの移動制御を行うための情報をCPブラウザ13に送信し(ステップS41:第4ステップ)、CPブラウザ13は、その情報に基づいて参加者Aの視線を参加者Bの方に向けた後、参加者Aの発話内容をビューウィンドウ81に表示する(ステップS42)。
【0097】
したがって、この第2のアルゴリズムによれば、ビューウィンドウ81に表示されている任意のアバタが発話したとき、その発話相手の方向に、当該アバタの視線を向けることができる。その結果、手動操作によるアバタの動きに加えて、発話相手指定型の自律的な視線移動をアバタに与えることができるから、操作性の改善はもちろんのこと、よりリアリティー感を増した三次元仮想空間表示方法を提供することができる。
【0098】
図11は、その発話相手指定型の自律的な動きを示す一例図である。この例においては、参加者Aが発話者であり、相手指定の所定の発話(たとえば、“こんにちは>花子さん”)を発話するものとする。発話対象者(図では参加者B)と発話者との間の距離を所定の制限距離以内とすると、参加者Aの発話に応答して、参加者Aの発話対象者に対する視線移動量θが計算され、その視線移動量θをゼロとするように参加者Aの視線方向が制御される。すなわち、参加者Aの視線が発話対象者(参加者B;花子さん)の方を向くように自律的に制御される。前記の第1のアルゴリズムとの違いは、発話者のみが発話対象者の方を向く点にある。すなわち、先の第1のアルゴリズムでは、所定の制限距離以内にいる発話者以外の参加者が一斉に発話者の方を向くが、この第2のアルゴリズムでは、発話者のみが視線を変更するから、とりわけ一対一のコミュニケーションのリアリティーを増すことができる。
【0099】
なお、この第2のアルゴリズムでは、発話内容中に特定の記号(“>”)がある場合に、その記号の右側の文字列から発話相手の固有名詞(ニックネーム等)を取り出しているが、本発明の技術思想はかかる態様に限定されない。たとえば、人工知能技術を用いて、会話内容から発話相手の固有名詞(ニックネーム)を抽出するようにしてもよい。
【0100】
また、この第2のアルゴリズムでは、発話者対象者との距離が所定の制限距離(たとえば、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離)以内の場合にのみ、発話者の視線を発話対象者の方に向けるようにしているが、これに限定されない。発話者の声の大きさによってはかかる距離の制限をなくしてもよいし、または、所定の制限距離をシチュエーションに応じて可変とするようにしてもよい。
【0101】
本実施の形態の主要な機能は、マイクロコンピュータを含むハードウェア資産と、オペレーティング・システム(OS)や各種プログラムなどのソフトウェア資産との有機的結合によって機能的に実現されるものであるが、ハードウェア資産およびOSは汎用のものを利用できるから、本発明にとって欠くことのできない必須の事項は、実質的に、前記の第1または第2のアルゴリズム(図7または図10)に集約されているということがいえる。したがって、本発明は、前記の第1または第2のアルゴリズムのすべてまたはその要部を格納した、FD、MO、CD、ハードディスク、半導体メモリなどの記録媒体(それ自体が流通経路に乗るものはもちろん、ネットワーク上にあって記録内容だけを提供するものも含む)を包含するものである。
【0102】
【発明の効果】
本発明によれば、任意の参加者の端末からの発話メッセージに基づいて、その発話メッセージに対応する参加者のアバタの三次元仮想空間内における位置が特定され、他の参加者のアバタの視線が前記特定された位置に指向させられる。
【0103】
したがって、三次元仮想空間内のアバタの発話に反応して他のアバタの視線が自律的に変更される「発話反応型の動き」をそれぞれのアバタに与えることができ、ユーザの手動操作を不要にして、よりリアリティー感を増した三次元仮想空間表示方法を提供することができる。
【0104】
本発明によれば、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタと他の参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合にのみ、他の参加者のアバタの視線が前記特定された位置に指向させられる。
【0105】
したがって、たとえば、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離以上離れている場合に、アバタの視線移動を行わないようにすることができ、実世界とのミスマッチを回避し、違和感をなくすことができる。
【0106】
本発明によれば、任意の参加者の端末からの発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているとき、その情報に基づいて発話相手のアバタが特定されると共に、その発話相手のアバタの前記三次元仮想空間内における位置が特定され、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線が前記特定された位置に指向させられる。
【0107】
したがって、三次元仮想空間内のアバタの発話内容からその発話相手を特定し、発話者の視線が発話相手の方に向くように自律的に変更される「発話相手指定型の動き」を発話者のアバタに与えることができ、ユーザの手動操作を不要にして、よりリアリティー感を増した三次元仮想空間表示方法を提供することができる。
【0108】
本発明によれば、前記発話相手のアバタと前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合にのみ、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線が前記特定された位置に指向させられる。
【0109】
したがって、たとえば、実世界における通常の会話可能距離に相当する距離以上離れている場合に、アバタの視線移動を行わないようにすることができ、実世界とのミスマッチを回避し、違和感をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る「三次元仮想空間表示方法」を適用できるネットワーク・コンピューティング・システム1の模式的構成図である。
【図2】本実施の形態に係る三次元仮想世界にログインするユーザのコンピュータ(たとえば、ユーザPC7a、7b)とWWWサーバ10及びCPサーバ8との関係図である。
【図3】CPサーバ8、AOサーバ9a、9b、・・・・、WWWサーバ10に共通のハードウェア構成図である。
【図4】ユーザPC7a、7b、7c、・・・・のハードウェア構成図である。
【図5】AOサーバ9a、9b、・・・・、CPサーバ8、及び、CPブラウザ13の関係図である。
【図6】本実施の形態に係るコミュニティ・システム・サービス用のユーザインターフェース画面を示す図である。
【図7】第1のアルゴリズム(発話反応型)を示す図である。
【図8】視線移動量の計算概念図である。
【図9】発話反応型の自律的な動きを示す一例図である。
【図10】第2のアルゴリズム(発話相手指定型)を示す図である。
【図11】発話相手指定型の自律的な動きを示す一例図である。
【図12】従来のサイバー・スペース・サービス・システムによって提供される三次元仮想空間の一例を示す図である。
【図13】コントロールパネル208の拡大図及び用途説明図である。
【符号の説明】
S18・・・・ステップ(第1ステップ)、S20・・・・ステップ(第2ステップ)、S31・・・・ステップ(第1ステップ)、S33・・・・ステップ(第2ステップ)、S39・・・・ステップ(第3ステップ)、S41・・・・ステップ(第4ステップ)、201・・・・画面(三次元仮想空間)、7a、7b、7c・・・・ユーザPC(端末)、82、83、62、63、64・・・・アバタ、92・・・・チャットウィンドウ(メッセージボード)。

Claims (16)

  1. 三次元仮想空間を管理し、前記三次元仮想空間に参加中の各参加者自身の分身であるアバタを当該三次元仮想空間内に表現し、
    各参加者の端末操作に応答させてその参加者のアバタの表示位置やアバタの視点を変更し
    任意の参加者の端末から入力された発話メッセージを、その参加者のアバタに対応させて前記三次元仮想空間内、または所定のメッセージボードに表現すると共に、
    各端末に対して、前記三次元仮想空間を表示させる三次元仮想空間制御装置の三次元仮想空間表示方法において、
    前記三次元仮想空間制御装置が、前記発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているか否かを判定する第1ステップと、
    前記三次元仮想空間制御装置が、前記判定の結果が肯定のとき前記情報に基づいて発話相手のアバタを特定する第2ステップと、
    前記三次元仮想空間制御装置が、その発話相手のアバタの前記三次元仮想空間内における位置である第1の位置を特定する第3ステップと、
    前記三次元仮想空間制御装置が、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を前記第1の位置に指向させる第4ステップと、
    前記三次元仮想空間制御装置が、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの前記三次元仮想空間内における位置である第2の位置を特定する第5ステップと、
    前記三次元仮想空間制御装置が、他の参加者のアバタの視線を、前記第2の位置に指向させる第6ステップと
    を含むことを特徴とする三次元仮想空間表示方法。
  2. 前記第2ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、前記三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されているアバタの中から前記発話相手のアバタを特定し、
    前記第3ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、前記発話相手のアバタが前記ビューウィンドウ内に表示されているとき、前記第1の位置を特定し、
    前記第4ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、位置が特定された前記発話相手のアバタと前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を、前記第1の位置に指向させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の三次元仮想空間表示方法。
  3. 前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変である
    ことを特徴とする請求項2に記載の三次元仮想空間表示方法。
  4. 前記第1ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、前記発話相手に関する情報として、特定の記号が前記発話メッセージに含まれているか否かを判定し、前記判定の結果が肯定のとき、さらに、前記発話メッセージより発話相手の固有名詞を取り出し、
    前記第2ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、取り出された前記固有名詞を用いて、前記発話相手のアバタを特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の三次元仮想空間表示方法。
  5. 前記第5ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、さらに、前記三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されている他の参加者のアバタを特定し、
    前記第6ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタと、特定された他の参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に、前記他の参加者のアバタの視線を、前記第2の位置に指向させる
    ことを特徴とする請求項1記載の三次元仮想空間表示方法。
  6. 前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変である
    ことを特徴とする請求項5に記載の三次元仮想空間表示方法。
  7. 前記三次元仮想空間制御装置が、前記参加者のアバタが特定した位置に指向しているか否かを判定する第7ステップをさらに含み、
    前記第6ステップにおいて、前記三次元仮想空間制御装置が、前記特定した位置に指向していない前記参加者のアバタの視線を、前記特定した位置に指向させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の三次元仮想空間表示方法。
  8. 三次元仮想空間を管理し、前記三次元仮想空間に参加中の各参加者自身の分身であるアバタを当該三次元仮想空間内に表現し、
    各参加者の端末操作に応答させてその参加者のアバタの表示位置やアバタの視点を変更し、
    任意の参加者の端末から入力された発話メッセージを、その参加者のアバタに対応させて前記三次元仮想空間内、または所定のメッセージボードに表現すると共に、
    各端末に対して、前記三次元仮想空間を表示させるコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記コンピュータが、前記発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているか否かを判定する第1ステップと、
    前記コンピュータが、前記判定の結果が肯定のとき前記情報に基づいて発話相手のアバタを特定する第2ステップと、
    前記コンピュータが、その発話相手のアバタの前記三次元仮想空間内における位置である第1の位置を特定する第3ステップと、
    前記コンピュータが、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を、前記第1の位置に指向させる第4ステップと、
    前記コンピュータが、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの前記三次元仮想空間内における位置である第2の位置を特定する第5ステップと、
    前記コンピュータが、他の参加者のアバタの視線を、前記第2の位置に指向させる第6ステップと
    含むことを特徴とするプログラム。
  9. 前記第2ステップにおいて、前記コンピュータが、前記三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されているアバタの中から前記発話相手のアバタを特定し、
    前記第3ステップにおいて、前記コンピュータが、前記発話相手のアバタが前記ビューウィンドウ内に表示されているとき、前記第1の位置を特定し、
    前記第4ステップにおいて、前記コンピュータが、位置が特定された前記発話相手のアバタと前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を前記第1の位置に指向させる
    ことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
  10. 前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変である
    ことを特徴とする請求項9に記載のプログラム。
  11. 前記第1ステップにおいて、前記コンピュータが、前記発話相手に関する情報として、特定の記号が前記発話メッセージに含まれているか否かを判定し、前記判定の結果が肯定のとき、さらに、前記発話メッセージより発話相手の固有名詞を取り出し、
    前記第2ステップにおいて、前記コンピュータが、取り出された前記固有名詞を用いて、前記発話相手のアバタを特定する
    ことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
  12. 前記第5ステップにおいて、前記コンピュータが、さらに、前記三次元仮想空間を表示するビューウィンドウ内に表示されている他の参加者のアバタを特定し、
    前記第6ステップにおいて、前記コンピュータが、前記発話メッセージに対応する参加者のアバタと、特定された他の参加者のアバタの距離が所定の制限距離以内の場合に、前記他の参加者のアバタの視線を前記第2の位置に指向させる
    ことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
  13. 前記所定の制限距離は、シチュエーションに応じて可変である
    ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム。
  14. 前記コンピュータが、前記参加者のアバタが特定した位置に指向しているか否かを判定する第7ステップをさらに含み、
    前記第6ステップにおいて、前記コンピュータが、前記特定した位置に指向していない前記参加者のアバタの視線を、前記特定した位置に指向させる
    ことを特徴とする請求項8に記載のプログラム。
  15. 請求項8乃至請求項14いずれかに記載のプログラムを格納した記録媒体。
  16. 三次元仮想空間を管理し、前記三次元仮想空間に参加中の各参加者自身の分身であるアバタを前記三次元仮想空間内に表現し、各参加者の端末操作に応答させてその参加者のアバタの表示位置やアバタの視点を変更し、任意の参加者の端末から入力された発話メッセージを、その参加者のアバタに対応させて前記三次元仮想空間内、または所定のメッセージボードに表現すると共に、各端末に対して、前記三次元仮想空間を表示させる三次元仮想空間制御装置であって、
    前記発話メッセージに発話相手に関する情報が含まれているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果が肯定のとき、前記情報に基づいて、前記発話相手のアバタを特定するアバタ特定手段と、
    前記アバタ特定手段により特定された前記発話相手のアバタの、前記三次元仮想空間内における位置である第1の位置を特定する第1の位置特定手段と、
    前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの視線を、前記第1の位置特定手段により特定された前記第1の位置に指向させる第1の視線指向手段と、
    前記発話メッセージに対応する参加者のアバタの前記三次元仮想空間内における位置である第2の位置を特定する第2の位置特定手段と、
    他の参加者のアバタの視線を、前記第2の位置特定手段により特定された前記第2の位置に指向させる第2の視線指向手段と
    を備えることを特徴とする三次元仮想空間制御装置。
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