JP4048637B2 - Ac型プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、AC型プラズマディスプレイ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のAC型プラズマディスプレイパネルの要部断面図を図6に示す。図6(b)は図6(a)のB−B断面図である。
【0003】
従来のAC型プラズマディスプレイパネル(以下、パネルという)1は、図6に示すように、放電空間2を挟んでガラス製の表面基板3およびガラス製の背面基板4が対向して配置されている。表面基板3上には、誘電体層5および保護膜6で覆われた対を成す帯状の走査電極7と維持電極8とからなる電極群が互いに平行配列されている。走査電極7および維持電極8はそれぞれ、透明電極7a、8aと導電性を高めるための金属母線7b、8bとから構成されている。
【0004】
背面基板4上には、走査電極7および維持電極8と直交する方向に帯状のデータ電極9が互いに平行配列されており、またこの各データ電極9を隔離し、かつ放電空間2を形成するための帯状の隔壁10がデータ電極9の間に設けられている。また、データ電極9上から隔壁10の側面にわたって蛍光体11が形成されている。さらに、放電空間2にはヘリウム(He)、ネオン(Ne)およびアルゴン(Ar)のうち少なくとも一種とキセノン(Xe)との混合ガスが封入されている。
【0005】
このパネル1は表面基板3側から画像表示を見るようになっており、放電空間2内での走査電極7と維持電極8との間の放電により発生する紫外線によって、蛍光体11を励起し、この蛍光体11からの可視光を表示発光に利用するものである。
【0006】
次に、従来のパネル1に画像データを表示させる方法について説明する。
【0007】
従来のパネルを駆動する方法として、1フィールド期間を2進法に基づいた発光期間の重みを持った複数のサブフィールドに分割し、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う。各サブフィールドは初期化期間、アドレス期間および維持期間からなる。
【0008】
画像データを表示するためには、初期化期間、アドレス期間および維持期間でそれぞれ異なる信号波形を各電極に印加する。初期化期間には、たとえば、維持電極8およびデータ電極9に対して正極性のパルス電圧をすべての走査電極7に印加し、保護膜6および蛍光体11上に壁電荷を蓄積する。
【0009】
アドレス期間では、すべての走査電極7に順次、負極性のパルスを印加することにより走査していく。表示データがある場合、走査電極7を走査している間に、データ電極9に正極性のデータパルスを印加すると、走査電極7とデータ電極9との間で放電が起こり、走査電極7上の保護膜6の表面に壁電荷が形成される。
【0010】
続く維持期間では一定の期間、走査電極7と維持電極8との間に放電を維持するのに十分な電圧を印加する。これにより、走査電極7と維持電極8との間に放電プラズマが生成され、一定の期間、蛍光体11を励起発光させる。アドレス期間においてデータパルスが印加されなかった放電空間では、放電は発生せず蛍光体11の励起発光は起こらない。
【0011】
このような従来のパネル1では、走査電極7と維持電極8との距離(電極間距離)dは、パッシェンの法則で決まる最小放電電圧が得られる値の近くに設定されている。これは、維持期間において走査電極7と維持電極8との間に印加する外部維持電圧VSUSを低くするためである。すなわち、走査電極7と維持電極8との間の放電開始電圧をVfSSとし、走査電極7上の誘電体層5の壁電圧と維持電極8上の誘電体層5の壁電圧との和をVwSSとするとき、放電空間に加わる電圧はVSUS+VwSSであるため、走査電極7と維持電極8との間で放電を維持するためには、
VfSS<VSUS+VwSS (1)
でなければならない。VfSSが最小になるようにパネルを設計することで、より低い外部維持電圧VSUSで放電を維持することができる。外部維持電圧VSUSは低いほど回路設計が容易になり、また無効電力による損失も低減できる。
【0012】
現在、製造されているパネルでは、封入ガスの全圧が約50〜60kPa、電極間距離dが80〜100μmにおいてVSUSは極小となり、VSUS=180〜200Vを得ている。またその場合、キセノンガスの分圧が5〜10%で、最も発光効率が高くなることが知られている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来のパネルでは、CRTなどの表示装置と比較して発光効率が著しく低いという課題があった。たとえば上述した、電極間距離dが80〜100μmのパネルでは、発光効率は1lm/W前後とCRTの5分の1程度である。
【0014】
また、一般に放電を起こす電極間の距離を長くすると発光効率は上昇することが知られているが、走査電極7と維持電極8との距離を長くすると放電開始電圧VfSSもパッシェン曲線にしたがって急激に上昇し、駆動が困難になるという課題があった。
【0015】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、電極間距離を長くした場合においても、放電維持のための印加電圧を大きく上昇させることなく、発光効率の高いAC型プラズマディスプレイ装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明のAC型プラズマディスプレイ装置は、第1の誘電体層で覆われた第1電極および第2電極が互いに平行に形成された基板と、第2の誘電体層で覆われた第3電極が前記第1電極と直交する方向に形成された別の基板とが放電空間を挟んで対向配置され、前記第1電極と前記第2電極との距離が、前記第3電極の中心線上における前記放電空間の高さよりも大きく設定されており、維持期間において、前記第1電極および前記第2電極に交互に維持パルス電圧を印加し、前記第1電極または前記第2電極と前記第3電極との間で放電を起こすことにより、前記第1電極と前記第2電極との間に放電を誘発させるものである。
【0017】
この構成により、放電維持電圧を大きく上昇させることなく、維持放電が発生する電極間距離を大きくすることができ、発光効率が大幅に向上したAC型プラズマディスプレイ装置を得ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図面を用いて説明する。
【0019】
本発明の第1の実施形態のAC型プラズマディスプレイパネル(以下、パネルという)の要部断面図を図1に示す。図1(b)は図1(a)のC−C断面図である。
【0020】
図1に示すように、本発明の第1の実施形態のパネル12は、放電空間2を挟んでガラス製の表面基板3とガラス製の背面基板4とが対向して配置されている。表面基板3上には、誘電体層5および保護膜6からなる第1の誘電体層で覆われた帯状の第1電極Xと第2電極Yとからなる電極対が複数配列されている。保護膜6として酸化マグネシウム(MgO)等の二次電子放射係数の高い材料を用いている。
【0021】
背面基板4上には、第1電極Xおよび第2電極Yと直交する方向に、複数の帯状の第3電極Aが配列されており、この各第3電極Aを隔離し、かつ放電空間2を形成するための帯状の隔壁10が第3電極Aの間に設けられている。また、第3電極A上から隔壁10の側面にわたって第2の誘電体層である蛍光体11が形成されている。さらに、放電空間2にはHe、Ne、Arのうち、少なくとも一種とXeとの混合ガスが封入されている。1つの第1電極Xおよび第2電極Yと1つの第3電極Aとの交差部に1つの放電セルが構成される。そして、赤色、緑色および青色の蛍光体がそれぞれ形成され、互いに隣接した3つの放電セルにより、1つの画素を構成している。
【0022】
このパネル12は表示面側である表面基板3側から画像表示を見るようになっており、放電空間2内の放電により発生する紫外線によって、蛍光体11を励起し、この蛍光体11から発生する可視光を表示発光に利用するものである。
【0023】
本実施形態のパネルにおいては、第1電極Xと第2電極Yとの距離(以下、維持放電ギャップという)をdSSとし、第3電極Aの中心線上における蛍光体11の表面と保護膜6の表面との距離、すなわち第3電極Aの中心線上における放電空間2の高さ(以下、アドレス放電ギャップという)をdSAとしたとき、dSS>dSAと設定している。また、維持放電空間とは第1電極Xと第2電極Yとの間の放電空間を指すものとし、アドレス放電空間とは第3電極Aと第1電極Xまたは第2電極Yとの間の放電空間を指すものとする。ここで各電極間の放電開始電圧を次のように定義する。
VfSS:第1電極Xと第2電極Yとの間の放電開始電圧
VfSA:第1電極Xを陰極とした場合の第1電極Xと第3電極Aとの間の放電開始電圧、または第2電極Yを陰極とした場合の第2電極Yと第3電極Aとの間の放電開始電圧
VfAS:第3電極Aを陰極とした場合の第1電極Xと第3電極Aとの間の放電開始電圧、または第3電極Aを陰極とした場合の第2電極Yと第3電極Aとの間の放電開始電圧
VfSSA:第1電極Xと第3電極Aとの間、または第2電極Yと第3電極Aとの間に放電が存在している場合の、第1電極Xと第2電極Yとの間の放電開始電圧放電開始電圧VfSSは従来のパネルにおける、走査電極7と維持電極8との間の放電開始電圧と同じものだが、本実施形態では、維持放電ギャップを大きくしているので、従来のパネルにおける走査電極7と維持電極8との間の放電開始電圧より大きな値となる。放電開始電圧VfSAと放電開始電圧VfASとは互いに放電の極性が逆の場合の放電開始電圧であるが、VfSAは二次電子放射係数が高い保護膜6を陰極側としたときの放電開始電圧であるのに対して、VfASは二次電子放射係数が保護膜6と比較してかなり低い蛍光体を陰極側としたときの放電開始電圧であるため、VfSA≪VfASの関係がある。また、第1電極Xと第3電極Aとの間、または第2電極Yと第3電極Aとの間であらかじめ放電が起っていると、その放電が起こっている放電空間には多量の電荷が存在するため、第1電極Xと第2電極Yとの間の放電開始電圧は低下し、VfSSA≪VfSSとなる。
【0024】
次に、本実施形態のパネル12に画像データを表示させる方法について説明する。
【0025】
本実施形態のパネル12を駆動する方法として、1フィールド期間を2進法に基づいた発光期間の重みを持った複数のサブフィールドに分割し、発光させるサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う。各サブフィールドは初期化期間、アドレス期間および維持期間からなる。
【0026】
画像データを表示するためには、初期化期間、アドレス期間および維持期間でそれぞれ異なる信号波形を電極に印加する。初期化期間には、たとえば、第2電極Yおよび第3電極Aに対して正極性のパルス電圧をすべての第1電極Xに印加し、保護膜6および蛍光体11上に壁電荷を蓄積する。アドレス期間では、すべての第1電極Xに順次、負極性のパルスを印加することにより走査していく。表示データがある場合、第1電極Xを走査している間に第3電極Aに正極性のデータパルスを印加すると、第3電極Aと第1電極Xとの間で放電が起こり、第1電極X上の保護膜6表面に壁電荷が形成される。
【0027】
続く維持期間でのパネルの駆動方法について、図2および図3を参照しながら説明する。
【0028】
図2(a)は第1電極Xに印加する電圧波形Vx(t)であり、図2(b)は第2電極Yに印加する電圧波形Vy(t)であり、図2(c)は第3電極Aに印加する電圧波形Va(t)である。Vx(t)およびVy(t)は振幅がVSUS(V)の維持パルス電圧であり、Va(t)は0Vである。
【0029】
図3(a)において、実線は第2電極Yから見た第1電極Xの電圧波形Vx(t)−Vy(t)を表している。また、破線は第1電極Xと第2電極Yとの間の壁電圧を表しており、第1電極X上の誘電体層5に蓄積された壁電圧と第2電極Y上の誘電体層5に蓄積された壁電圧との和である。図3(b)において、実線は第3電極Aから見た第1電極Xの電圧波形Vx(t)−Va(t)を表している。また、破線は第1電極Xと第3電極Aとの間の壁電圧を表しており、第1電極X上の誘電体層5に蓄積された壁電圧と第3電極A上の蛍光体11に蓄積された壁電圧との和である。図3(c)において、実線は第3電極Aから見た第2電極Yの電圧波形Vy(t)−Va(t)を実線で表している。また、破線は、第2電極Yと第3電極Aとの間の壁電圧を表しており、第2電極Y上の誘電体層5に蓄積された壁電圧と第3電極A上の蛍光体11に蓄積された壁電圧との和である。
【0030】
これらの壁電圧はそれぞれの場合に応じて保護膜6または蛍光体11上に蓄積される壁電荷によって生じたものである。壁電圧の極性は、印加電圧と壁電圧との差が、それぞれの電極間の放電空間に加わる電圧を表すように設定されている。
【0031】
ここで、発生した放電によって蓄積される壁電圧の大きさは、外部から印加した電圧とほぼ同じ大きさになるものとしている。すなわち、図3(a)に示すように、時間t1−Δtおよび時間t3−Δtにおける第1電極Xと第2電極Yとの間の壁電圧VwSS(V)は、外部維持電圧VSUS(V)とほぼ同じ大きさとなっている。また、図3(b)および図3(c)に示すように、時間t1−Δtにおける第1電極Xと第3電極Aとの間の壁電圧と時間t3−Δtにおける第2電極Yと第3電極Aとの間の壁電圧とはほぼ同じ大きさの壁電圧VwSA(V)であり、この壁電圧VwSA(V)は外部維持電圧VSUS(V)とほぼ同じ大きさとなっている。ここで、Δtは時間t3−t1に比べて十分小さい時間である。
【0032】
本実施の形態では、パネルを駆動する場合、
VfSA<VwSA<VfAS (2)
VfSSA<VSUS+VwSS<VfSS (3)
の関係を満足するように、外部から印加する外部維持電圧VSUSの値を設定している。ここで、VwSS≒VSUS、VwSA≒VSUSであるので、
VfSA<VSUS<VfAS (4)
VfSSA/2<VSUS<VfSS/2 (5)
である。次に、維持期間におけるパネルの動作について図3を用いて説明する。
【0033】
まず時間t1+Δtにおいて、第1電極Xと第3電極Aとの間の放電空間には、第1電極Xを負極性すなわち陰極として、VwSA(V)の電圧が加わる。したがって、式(2)より、第1電極Xと第3電極Aとの間で放電が開始する。一方、第2電極Yと第3電極Aとの間の放電空間には、第3電極Aを負極性すなわち陰極として約VSUS(V)の電圧が加わる。したがって、式(4)より、第2電極Yと第3電極Aとの間では放電は開始しない。
【0034】
第1電極Xと第3電極Aとの間で放電が開始すると、この放電によって第1電極Xと第2電極Yとの間の放電開始電圧はVfSSA(V)まで低下する。第1電極Xと第2電極Yとの間の放電空間に加わる電圧はVSUS+VwSS(V)であり、式(3)より、第1電極Xと第2電極Yとの間で放電が開始する。その結果、表示発光が起こるとともに、放電空間内の電位を打ち消すように壁電圧が形成されるので、時間t2では第1電極Xと第2電極Yとの間の放電は停止する。
【0035】
次に時間t3において、第1電極Xおよび第2電極Yに印加される電圧の極性が反転する。その結果、第1電極Xと第2電極Yとを入れ替えた形で時間t1から時間t3に至ったのと同様な過程を経て、第1電極Xと第2電極Yとの間に放電が形成され、時間t1から時間t4に至る1周期の維持動作が完了する。
【0036】
以上のような動作を繰り返すことによって、大きな維持放電ギャップdSSを有するパネルについて比較的低い電圧で表示放電を維持することができる。
【0037】
次に、本実施の形態のパネルを駆動する場合の維持期間における印加電圧について、図4を用いて説明する。図4では横軸に維持放電ギャップdSSを、縦軸に電圧をとっている。放電開始電圧VfSSは比較的小さな維持放電ギャップdSSで極小値を持ついわゆるパッシェンの曲線となる。また、放電開始電圧VfSSAは放電開始電圧VfSSとほぼ同形状の曲線となるが、その値は放電開始電圧VfSSよりも低い。一方、放電開始電圧VfASおよび放電開始電圧VfSAは維持放電ギャップdSSに依存せず、ほぼ水平な直線となる。なお、dSS=dSAにおいて必ずしもVfSS=VfSAになるとは限らない。これは、維持放電空間での電界分布とアドレス放電空間での電界分布とが異なるからである。図4に示した例では、dSS=dSAのとき、VfSS>VfSAとした。
【0038】
本実施形態のパネルでは、維持期間において式(4)および式(5)を満たす領域Dで動作させている。これにより、維持放電ギャップdSSをdSS>dSAのように従来例より大きくした場合でも、アドレス放電空間で発生した放電によって維持放電を誘発させることができるため、発光効率が大幅に上昇する。また、維持放電ギャップdSSを大きくしたにもかかわらず、比較的低い外部印加電圧で放電を維持することができる。さらに、VfSSA/2=VfSAとなる維持放電ギャップdSSをd0とするとき、dSS≦d0と設定することにより、外部維持電圧VSUSの最低値を従来のパネルの最大維持電圧(〜VSA)とほぼ同等とすることができるので、駆動回路に大きな負担をかけることなく発光効率を向上することができる。
【0039】
一方、従来のパネルでは、たとえばdSA=130〜150μm、dSS=80〜100μmというように電極間距離の関係がdSS<dSAとなるように設計されていた。このような従来のパネルを駆動する場合の維持期間では、式(1)の条件に加えて、
VwSA<VfSA (6)
となるような外部維持電圧VSUSを印加していた。したがって、維持期間においてVwSS≒VSUS、VwSA≒VSUSとすると、従来のパネルでは、式(1)および式(6)を満たす領域E(図4参照)で動作させており、アドレス放電空間で放電は起こっていなかった。
【0040】
次に、本実施の形態によるパネルの設計パラメータの一例を表1に示す。
【0041】
【表1】
Figure 0004048637
【0042】
このパネルにおいて、各放電開始電圧は、
VfSS=700V
VfSA=250V
VfAS=350V
VfSSA=450V
であり、VSUS=270V、t3−t1=t4−t3=2.5μsとすることにより、安定したパネル駆動を行うことができた。本実施の形態のパネルでは、維持放電ギャップdSSが400μmのように従来のパネルの維持放電ギャップ(80〜100μm)に比べて4倍程度大きくなっている。このため、従来の駆動方法を用いた場合には、維持電圧が約400V以上と非常に大きくなってしまい、安定した維持放電を行うことができないが、前述のようにアドレス放電空間で発生した放電によって維持放電空間に放電を誘発させることにより、電圧を大幅に上昇させることなく安定した維持放電を行うことができる。また、このパネルでは、約2lm/Wの発光効率を得ることができた。従来のパネルの発光効率は約1lm/Wであるため、本実施の形態のパネルでは、従来のパネルに比べて、発光効率が2倍近く向上した。
【0043】
以上のように本実施の形態においては、維持放電ギャップを大きくすることができるため、発光効率が高く、かつ駆動電圧の上昇を抑制したAC型プラズマディスプレイ装置を得ることができる。
【0044】
次に本発明の第2の実施形態を図5を用いて説明する。
【0045】
図5に示すように、本発明の第2の実施形態のパネルは、図1に示す第1の実施形態のパネルと基本的にほぼ同じ構成である。異なるのは、第1電極Xおよび第2電極Yを、それぞれITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明電極Xa、Yaと銀等からなる金属母線Xb、Ybとで構成したことにある。
【0046】
第2の実施形態では、開口率を低下させることなく第1電極Xおよび第2電極Yの幅を広げることができるので、放電電流を大きくとることができ、輝度が向上する。また、一般に透明電極は抵抗値が高いため、金属母線を設けることによって導電性を高めている。
【0047】
このように第2の実施形態においては、発光効率が高く、かつ駆動電圧の上昇を抑制することができるとともに、発光輝度が高いAC型プラズマディスプレイ装置を得ることができる。
【0048】
なお、上記実施の形態ではアドレス期間と維持期間を分離した、いわゆるアドレス−維持分離型駆動を行うAC型プラズマディスプレイパネルについて説明したが、この他のアドレス方法を用いたAC型プラズマディスプレイパネルにおいても同様の効果を得ることができる。また、初期化期間およびアドレス期間における印加電圧波形は本実施の形態と同じである必要はなく、画像データの有無に応じて選択的に壁電荷が形成されるものであればよい。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、維持放電ギャップがアドレス放電ギャップよりも大きく設定されたAC型プラズマディスプレイパネルにおいて、維持期間に、アドレス放電空間で発生した放電によって維持放電空間に放電を誘発させることにより、維持電圧を大幅に高めることなく発光効率の向上したAC型プラズマディスプレイ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のAC型プラズマディスプレイパネルの要部断面図
【図2】本発明の第1の実施形態のAC型プラズマディスプレイパネルの維持電圧波形を示す図
【図3】本発明の第1の実施形態のAC型プラズマディスプレイパネルの各電極間の電圧波形および壁電圧波形を示す図
【図4】本発明のAC型プラズマディスプレイパネルの維持期間における動作電圧を説明する図
【図5】本発明の第2の実施形態のAC型プラズマディスプレイパネルの要部断面図
【図6】従来のAC型プラズマディスプレイパネルの要部断面図
【符号の説明】
2 放電空間
3 表面基板
4 背面基板
5 誘電体層
6 保護膜
10 隔壁
11 蛍光体
12 パネル
X 第1電極
Y 第2電極
A 第3電極

Claims (7)

  1. 第1の誘電体層で覆われた第1電極および第2電極が互いに平行に形成された基板と、第2の誘電体層で覆われた第3電極が前記第1電極と直交する方向に形成された別の基板とが放電空間を挟んで対向配置され、前記第1電極と前記第2電極との距離が、前記第3電極の中心線上における前記放電空間の高さよりも大きく設定されており、維持期間において、前記第1電極および前記第2電極に交互に維持パルス電圧を印加し、前記第1電極または前記第2電極と前記第3電極との間で放電を起こすことにより、前記第1電極と前記第2電極との間に放電を誘発させることを特徴とするAC型プラズマディスプレイ装置。
  2. 前記維持パルス電圧の振幅が、前記第1電極を陰極とした場合の前記第1電極と前記第3電極との間の放電開始電圧より大きく、かつ前記第1電極と前記第3電極との間に放電が存在している場合の、前記第1電極と前記第2電極との間の放電開始電圧の1/2よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項1記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  3. 前記維持パルス電圧の振幅が、前記第2電極を陰極とした場合の前記第2電極と前記第3電極との間の放電開始電圧より大きく、かつ前記第2電極と前記第3電極との間に放電が存在している場合の、前記第1電極と前記第2電極との間の放電開始電圧の1/2よりも大きく設定されたことを特徴とする請求項2記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  4. 前記維持パルス電圧の振幅が、前記第1電極と前記第2電極との間の放電開始電圧の1/2よりも小さく設定されたことを特徴とする請求項2または3記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  5. 前記維持パルス電圧の振幅が、前記第3電極を陰極とした場合の前記第1電極と前記第3電極との間の放電開始電圧よりも小さく設定されたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  6. 前記維持パルス電圧の振幅が、前記第3電極を陰極とした場合の前記第2電極と前記第3電極との間の放電開始電圧よりも小さく設定されたことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
  7. 前記第1電極および前記第2電極を金属母線と透明電極とで構成したことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のAC型プラズマディスプレイ装置。
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