JP4051982B2 - プラズマ成膜装置及び炭素膜の形成方法 - Google Patents

プラズマ成膜装置及び炭素膜の形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ成膜装置及び炭素膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ダイヤモンド膜を含む炭素膜の形成方法として、平行平板からなる一対の電極を用いてグロー放電を行うことでプラズマを形成し、このプラズマによって、陽極上に設置した基板に炭素膜を形成する方法が提案されている。
このグロー放電による形成方法では、比較的大きなプラズマが均一に形成するため、大面積の炭素膜を形成できるという利点がある一方で、放電電流が低いためにプラズマ密度が低くなって炭素膜の成膜速度が遅いという欠点がある。
【0003】
また、炭素膜の別の形成方法として、棒状の陰極の先端からアーク放電を行ってプラズマを形成し、このプラズマにより陽極上の基板に炭素膜を形成する方法が提案されている。
このアーク放電による形成方法では、放電電流が大きいためにプラズマ密度が高く、炭素膜の成膜速度が速いという利点がある一方で、陰極の先端のみから放電が起きるために、プラズマの照射面積が陰極自体の断面積より小さくなり、均一な炭素膜を広い面積で形成することが困難であるという欠点があった。
また上記の陰極を複数個配列したとしても、プラズマの照射面積が陰極自体の断面積より小さいため、隣接する陰極同士の間でプラズマの分布が生じて均一な炭素膜の形成が困難であった。
【0004】
そこで最近では、棒状の陰極と陽極上の基板との間に中間グリッドを設け、中間グリッドにバイアス電圧を印加してプラズマの照射範囲を拡大させることにより、均一かつ大面積な炭素膜を得る方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、中間グリッドを設けたとしても、期待したほどプラズマの照射面積が拡大されず、依然として均一かつ大面積の炭素膜の形成が困難な状況であった。
また、プラズマにより中間グリッド自体がスパッタリングされて炭素膜に不純物が混入するいわゆるコンタミネーションが発生する場合があった。
更に、中間グリッドの設置によってプラズマ成膜装置の構造が複雑化し、プラズマ成膜装置自体のメンテナンスが煩雑になるという問題もあった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、簡単な構造で均一かつ大面積の炭素膜の形成が可能なプラズマ成膜装置及び炭素膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明のプラズマ成膜装置は、反応ガスが導入される反応室と該反応室内に配置された陽極と複数の棒状の陰極からなる陰極群とが少なくとも備えられ、前記陰極群と前記陽極との放電により生成したプラズマを前記反応ガスに作用させて前記陽極上の基体に炭素膜を形成するプラズマ成膜装置であり、少なくとも一部の前記陰極が、熱電子放出特性の異なる複数の放電部から構成されるとともに、前記各放電部が前記陰極群の中心に接近するにつれて熱電子放出特性が増加する順に配列されてなる複合電極であることを特徴とする。
【0008】
係るプラズマ成膜装置によれば、陰極群の一部に複合電極が含まれるので、陰極群と陽極の間に均一なプラズマを形成することができ、これにより均一でかつ大面積な炭素膜の形成が可能になる。
また、中間グリッド等が設けられていないため、構造が複雑にならず、メンテナンス等を容易に行うことができる。
【0009】
また本発明のプラズマ成膜装置は、先に記載のプラズマ成膜装置であり、前記複合電極が、少なくとも前記陰極群の周辺領域に配置されていることを特徴とする。
係るプラズマ成膜装置によれば、発生したプラズマが陰極群の外側の領域に広がるのを防止して、陰極群と陽極との間に均一なプラズマを形成することができ、これにより均一で大面積な炭素膜の形成が可能になる。
【0010】
また本発明のプラズマ成膜装置は、先に記載のプラズマ成膜装置であって、前記複合電極は、長手方向に延びる第1放電部と、第1放電部とほぼ並行に長手方向に延びる第2放電部とが備えられ、かつ前記第1放電部の熱電子放出特性が前記第2放電部の熱電子放出特性よりも大きく設定されてなり、前記第1放電部が前記陰極群の中心側に配置されていることを特徴とする。
【0011】
係るプラズマ成膜装置によれば、第1放電部の熱電子放出特性が前記第2放電部の熱電子放出特性よりも大きく設定され、第1放電部が前記陰極群の中心側に配置された複合電極が備えられているので、発生したプラズマが陰極群の外側の領域に広がるのを防止して均一なプラズマを形成することができ、これにより均一で大面積な炭素膜の形成が可能になる。
【0012】
次に、本発明の炭素膜の形成方法は、反応ガスが導入される反応室と該反応室内に配置された陽極と複数の棒状の陰極からなる陰極群とが少なくとも備えられ、少なくとも一部の前記陰極が、熱電子放出特性の異なる複数の放電部から構成されるとともに、前記各放電部が前記陰極群の中心に接近するにつれて熱電子放出特性が増加する順に配列されてなる複合電極であり、前記陰極群と前記陽極との放電により生成したプラズマを前記反応ガスに作用させて前記陽極上の基体に炭素膜を形成することを特徴とする。
【0013】
係る炭素膜の形成方法によれば、陰極群の一部に複合電極が含まれているので、陰極群と陽極との間に均一なプラズマを形成することができ、陰極群の外側の領域にプラズマが広がることなく、これにより均一でかつ大面積な炭素膜の形成が可能になる。
【0014】
また、本発明の炭素膜の形成方法は、先に記載の炭素膜の形成方法であり、前記プラズマの形成領域を前記陰極群の中心側にシフトさせることを特徴とする。
係る炭素膜の形成方法によれば、陰極群と陽極の間に均一なプラズマを形成することができ、均一でかつ大面積な炭素膜の形成が可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1には本発明の実施形態であるプラズマ成膜装置の模式図を示す。
このプラズマ成膜装置1は、反応ガスが導入される反応室2と、反応室2内に配置された陽極3及び棒状の陰極41…、42と、直流電源5…とを主体として構成されている。
図1では3本の陰極41、41、42が図示されているが、陰極41…の数はこれに限らず、3本以上でも良く、2本でもよい。この複数の陰極41…により陰極群4が構成されている。
また、反応室2には反応ガス導入部6が設けられ、メタン、水素等の反応ガスを反応室内に導入できるようになっている。また、反応室2には排気口7が設けられ、更にこの排気口7には図示しない真空ポンプ等の排気手段が接続されていて、反応室2内を減圧雰囲気にできるようになっている。
【0016】
陽極3は、直流電源5の正極側に接続されるとともに、反応室2内部に設置されている。また陽極3は試料ステージを兼ねており、陽極3上に基板8が載置されている。また陽極3と基板8とは電気的に接続された状態になっている。
【0017】
次に陰極群4は、3本の陰極41、41、42により構成されている。陰極群4には2種類の陰極が使用されている。即ち、陰極群4の周辺領域、ここでは図1中陰極群4の左右両側に配置された複合電極41,41と、陰極群4の中央に配置された単電極42の2種類である。
【0018】
単電極42は、少なくとも表面に熱電子放出特性の比較的高い材料が配設されてなるものであり、このような熱電子放出特性の高い材料として、BaO、SrO、W-Y23、W-ThO2複合材等を例示できる。
【0019】
また各複合電極41、41には、図1に示すように、第1放電部41bと、第2放電部41cが形成され、各第1放電部41b、41bが陰極群4の中心側に向くように配置されている。第1放電部41bは、その熱電子放電特性が、第2放電部41cの熱電子放出特性よりも大きく設定されている。このように複合電極41は、熱電子放出特性の異なる複数の放電部から構成されている。
【0020】
図2に複合電極41の詳細構造を示す。この複合電極41は、直流電源5の負極側に接続される端子部4aと、端子部4aに接続される棒状の第2放電部41cと、この棒状の第2放電部41cの半周部分を覆う膜状の第1放電部41bとから形成されている。
この棒状の複合電極41は、その長手方向が陽極3の電極面3a及び基板8に対してほぼ垂直方向に一致するように配置されている。そして第1放電部41bがこの長手方向に延びるように、かつ陰極群4の中心方向に向くように形成され、また第2放電部41cが第1放電部41bとほぼ並行に長手方向に延びるように形成されている。
【0021】
第1放電部41bは、熱電子放電特性が第2放電部より高く設定されており、このような高熱電子放電特性を示す材料として、例えば、1000K以上で熱電子放出が起きるBaO、SrO等や、1900K以上で熱電子放出が起きるThO2を含むW等(W-ThO2複合材)を例示できる。また、均一なプラズマを発生させるためには、第1放電部41bの構成材を、隣接する単電極42の構成材と同一にすることが好ましい。
また、第2放電部41cは、熱電子放電特性が第1放電部41bより低く設定されており、このような低熱電子放電特性を示す材料として、例えば、2600K以上で熱電子放出が起きるTa等の金属材料を例示できる。
【0022】
複合電極41、41及び単電極42の相互の間隔は、複合電極41から生じたプラズマと単電極から生じたプラズマが基板8上で重なり合って一体になる程度とすることが好ましく、例えば5〜75mmの範囲が好ましい。
【0023】
なお、複合電極41の構造は図2に示した構造に限られるものではなく、第1放電部41bを棒状に形成し、その表面の一部に第2放電部42cの構成材料を成膜することにより構成しても良く、棒状の第1放電部及び第2放電部を束ねるように接合して構成しても良い。
【0024】
図3には陰極群4の放電によるプラズマ形成の様子を示す。
上記の陽極3及び陰極41、41、42に対し、直流電源5…から定電流の直流を印加すると、陰極41、41、42の温度が徐々に上昇し、図3に示すように、熱電子放出特性が比較的大きな第1放電部41bから熱電子が放出され、陽極3との間でプラズマP1が形成される。尚、第2放電部41cは熱電子放出特性が低いため、放電に伴う温度上昇があっても、熱電子の放出が少ない。
このように、複合電極41においては熱電子放出特性の高い第1放電部41bが陰極群4の中心方向に配置されているため、プラズマP1のプラズマ強度は、複合電極41を基準にすると陰極群4の中心側で高くなり、陰極群4の外周側で低くなっている。このように、複合電極41から発生するプラズマP1は、その広がり方が不均一になっている。
【0025】
単電極42は単一の材料から構成されており、熱電子放出特性がどの部分でも同じなので、発生したプラズマP2は単電極42を中心にほぼ均等に広がる。
特に、単電極42を第1放電部41bと同じ材料で構成した場合は、第1放電部41bの熱電子放出とほぼ同時に熱電子が放出され、陽極3との間でプラズマP2が形成され、このプラズマP2のプラズマ強度はプラズマP1の強度とほぼ同じ程度になる。
【0026】
また、複合電極41から生じたプラズマP1と単電極から生じたプラズマP2は基板8上で重なり合って一体となり、基板8上でのプラズマP1、P2の強度は連続的に均一になる。このように、本実施形態のプラズマ成膜装置1によれば、陰極群4の周辺に配置された複合電極41のプラズマの形成領域を陰極群4の中心側にシフトさせることができ、基板8の広範囲にわたって均一な強度のプラズマを発生させることができる。
【0027】
次に、上記のプラズマ成膜装置1を用いて炭素膜を形成する方法について説明する。この方法は、前記の陰極群4と前記の陽極3との放電により生成したプラズマを、反応室2内に導入した反応ガスに作用させて、陽極3上に載置した基板8に炭素膜を形成するという方法である。
反応室2内部に導入する反応ガスとしては、例えば、メタン、エタン等の炭化水素ガスと水素の混合ガスが好ましい。また炭化水素ガス以外に、分子内に酸素、窒素、ハロゲン元素等を含む炭化水素ガスであっても良い。
反応室2内の圧力は100Pa〜65kPaの範囲が好ましい。特に、炭素膜としてダイヤモンド膜を形成する場合は5kPa〜35kPaの範囲とすることが好ましい。
【0028】
また、陽極3及び各陰極41,41、42に印加する直流は0.5〜10A程度の電流とすることが好ましい。即ち、異常グロー放電領域で放電を行うことが好ましい。電流が0.5A未満では放電がグロー放電となり、炭素膜の成膜速度が低下し、またダイヤモンド膜の形成が困難になるので好ましくない。また電流が10Aを越えると放電がアーク放電に移行し、陰極4の先端のみから放電が生じ、プラズマの照射範囲が著しく狭くなるので好ましくない。
【0029】
炭素膜を形成するには、陽極3上に基板8を設置し、反応室2内部に反応ガスを導入した上で減圧雰囲気とし、直流電源5から陰極群4及び陽極3に直流を印加して放電させる。
放電を開始すると、上述したように、まず第1放電部41bから熱電子の放出が開始され、第1放電部41bとほぼ同時あるいは第1放電部の後に単電極42からも熱電子の放出が開始される。このようにして、陰極群4と陽極3の間の広範囲にわたって均一な熱電子が放出される。放出された熱電子は反応ガスに衝突してプラズマが形成され、このプラズマが基板8に照射されて基板8上に炭素膜が形成される。尚、反応ガス種類や圧力等の条件によってはダイヤモンド膜が形成される。
【0030】
上記の炭素膜の形成方法によれば、陰極群4の一部に複合電極41が含まれるので、陰極群4と陽極3との間に均一なプラズマを形成することができ、陰極群4の外側の領域にプラズマが広がるのを防止して、均一でかつ大面積な炭素膜を形成することができる。
また、プラズマの形成領域を陰極群4の中心側にシフトさせることができ、陰極群4と陽極3の間に均一なプラズマを形成することができ、均一でかつ大面積な炭素膜を形成できる。
更に、上記の炭素膜の形成方法によれば、異常グロー放電の領域で放電を行うため、成膜速度を早くできるとともに大きなプラズマを形成することができ、均一な炭素膜を素早く形成することができる。
【0031】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に詳細に説明する。
【0032】
(実施例)
直径12mm、長さ100mmのTaよりなる電極棒を用意し、この電極棒の基端側に外部電源に接続するための端子部を設けた。更に、この電極棒の一部に、厚さ20μmのThO2を2%含むW層(W-ThO2層)を形成した。このW-ThO2層は、電極棒の半周を覆うように形成した。このようにして複合電極を製造した。更に、直径12mm、長さ100mmのTa棒の全面に厚さ20μmのW-ThO2層を形成することにより単電極を製造した。
【0033】
作成した複合電極及び単電極を図1に示すプラズマ成膜装置に組み込み、基板としてSi板を用意し、直流電源から陰極に直流を印加してプラズマを発生させることにより、基板上に炭素膜を形成した。複合電極及び単電極の間隔は40mmとした。
【0034】
炭素膜の形成条件は次の通りである。まず、反応ガスは水素とメタンの混合ガスとし、ガスの供給量は水素を5×10-63/s、メタンを1.5×10-73/sとし、反応室内の圧力は10kPaとした。基板は直径2インチ(約5cm)で厚さ1mmのSi基板とし、陰極の先端と基板との距離は50mmとし、陰極に印加する電流は5Aの定電流とし、成膜時間は5時間とした。
【0035】
直流電流を1000Vの電圧で印加したところ、第1放電部及び単電極から電子の放出が開始されるとともに複合電極及び単電極の温度が1000K以上になり、更に電圧が700Vまで低下して異常グロー放電状態になった。この放電によって熱電子と反応ガスとが反応し、陰極群と陽極(基板)との間にプラズマが生成した。プラズマは基板の全面に広がり、発光強度もプラズマ全体で均一であった。また基板の中心部の温度は約750℃まで上昇した。
【0036】
放電を5時間行った結果、基板全面に炭素膜が形成された。得られた炭素膜はダイヤモンド膜であり、その厚さは複合電極及び単電極の真下で6μm、複合電極と単電極の電極間下で5.7〜6μmであった。即ち、ダイヤモンド膜の膜厚分布は最大で10%以内の範囲であった。
【0037】
(比較例)
陰極群を構成する3本の陰極を全てW-ThO2層を具備してなる単電極としたこと以外は、上記実施例と同様にしてプラズマ成膜装置を製造した。このプラズマ成膜装置を用いて、上記実施例と同一の条件で炭素膜の製造を行った。
放電を5時間行った結果、基板全面に炭素膜が形成された。得られた炭素膜はダイヤモンド膜であり、その厚さは複合電極及び単電極の真下で6μm、複合電極と単電極の電極間下で4μmであった。即ち、ダイヤモンド膜の膜厚分布は30%を越えるものであった。
【0038】
図4に、比較例のプラズマ成膜装置のプラズマの放電状態を示す。図4に示すように、陰極42が全て同一構成の単電極であるため、各電極を中心にプラズマP3が均一に広がるものの、基板8上では各プラズマP3が重なり合わないので、各プラズマP3の境界でプラズマ強度が弱くなり、炭素膜の成膜速度が低下している。このように、基板8上にてプラズマが一体とならず、プラズマの強度が不均一になった結果、ダイヤモンド膜の膜厚分布が30%を越えることになったものと考えられる。
【0039】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のプラズマ成膜装置によれば、陰極群の一部に複合電極が含まれているので、陰極群と陽極の間に均一なプラズマを形成することができ、これにより均一でかつ大面積な炭素膜を形成できる。
また、中間グリッド等が設けられていないため、構造が複雑にならず、メンテナンス等を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態であるプラズマ成膜装置を示す模式図である。
【図2】 図1のプラズマ成膜装置に用いられる複合電極を示す図であって、(a)は複合電極を側面から見た部分断面図であり、(b)は(a)のA-A線に沿う断面図である。
【図3】 図1のプラズマ成膜装置における陰極の放電状態を示す模式図である。
【図4】 比較例のプラズマ成膜装置における陰極の放電状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 プラズマ成膜装置
2 反応室
3 陽極
4 陰極群
5 直流電源(電源)
8 基板(基体)
41 複合電極(陰極)
42 単電極(陰極)
41a 端子部
41b 第1放電部(放電部)
41c 第2放電部(放電部)

Claims (5)

  1. 反応ガスが導入される反応室と該反応室内に配置された陽極と複数の棒状の陰極からなる陰極群とが少なくとも備えられ、前記陰極群と前記陽極との放電により生成したプラズマを前記反応ガスに作用させて前記陽極上の基体に炭素膜を形成するプラズマ成膜装置であり、
    少なくとも一部の前記陰極が、熱電子放出特性の異なる複数の放電部から構成されるとともに、前記各放電部が前記陰極群の中心に接近するにつれて熱電子放出特性が増加する順に配列されてなる複合電極であることを特徴とするプラズマ成膜装置。
  2. 前記複合電極が、少なくとも前記陰極群の周辺領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ成膜装置。
  3. 前記複合電極は、長手方向に延びる第1放電部と、第1放電部とほぼ並行に長手方向に延びる第2放電部とが備えられ、かつ前記第1放電部の熱電子放出特性が前記第2放電部の熱電子放出特性よりも大きく設定されてなり、前記第1放電部が前記陰極群の中心側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプラズマ成膜装置。
  4. 反応ガスが導入される反応室と該反応室内に配置された陽極と複数の棒状の陰極からなる陰極群とが少なくとも備えられ、少なくとも一部の前記陰極が、熱電子放出特性の異なる複数の放電部から構成されるとともに、前記各放電部が前記陰極群の中心に接近するにつれて熱電子放出特性が増加する順に配列されてなる複合電極であり、
    前記陰極群と前記陽極との放電により生成したプラズマを前記反応ガスに作用させて前記陽極上の基体に炭素膜を形成することを特徴とする炭素膜の形成方法。
  5. 前記プラズマの形成領域を前記陰極群の中心側にシフトさせることを特徴とする請求項4に記載の炭素膜の形成方法。
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