JP4063045B2 - 光導波路板の製造方法及びその方法により製造された光導波路板 - Google Patents

光導波路板の製造方法及びその方法により製造された光導波路板 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光損失の少ない光導波路板の製造方法及び、その方法によって製造された光導波路板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光導波路の一つの構成例を図11に示す。光導波路100はクラッド基板1とクラッド基板1の上に形成されたコア2とこれらの上に設けられたカバークラッド3から構成されている。コア2はクラッド基板1及びカバークラッド3よりも屈折率を高く設定してあり、コア2の一端から入射した光が他端に導波される。この光導波路は、コア2が分岐したY型をしており、光の合流又は分岐に用いられる。この光導波路100の製造に際しては、まず、屈折率の低い透明なクラッド基板用の樹脂を金型に流し込んでクラッド基板1が作製される。次に、前記金型の一部が取り外され、代りに前記基板上に細い帯状の空間ができるような金型が重ねられ、この空間内に屈折率の高いコア用の樹脂を流し込むことによって、前記クラッド基板1に接合した光導波路(コア2)が形成される。次に、前記コア形成に用いた金型が取り外され、カバークラッド用の金型を用いてカバークラッドが形成される。こうして光導波路が製造される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
光導波路の他の従来構成例を図12に示す。光導波路200は、コア2がクラッド基板1に埋設されて構成されている点が上記例とは異なる。この光導波路の製造工程について図13を参照して説明する。図13(a)〜(c)はクラッド基板の形成工程を示し、第1の下型40と第1の上型50とで構成されたキャビティ41にクラッド材11が充填され、このクラッド材11が硬化してクラッド基板10が形成される。図13(d)〜(e)はコアの形成工程を示し、第1の上型50が取り外され、第1の下型40及びそこに納まっているクラッド基板10の上面に接するように第2の上型60が重ねられる。クラッド基板10の上面には第1の上型50の凸部によりコア用の凹部が形成されており、この凹部と第2の上型60によりコア材注入用のキャビティ21が形成される。このコア用キャビティ21にコア材23が充填され、このコア材23が硬化してコア20が形成される。図13(g)(h)はカバークラッドの形成工程を示し、第2の上型60が取り外され、かわりに下面に凹部を有する第3の上型90が重ねられる。前記凹部により形成されたキャビティ91にカバークラッド材31が充填され、このカバークラッド材31が硬化してカバークラッドが形成される。この後、上下型が取り外され光導波路が得られる。
【0004】
【特許文献1】
特開昭55−120004号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような製造方法においては、コア巾5〜6μmの光導波路を有する光導波路板を作製しようとする際に、第1の型と第2の型との平面度を少なくとも0.5μm以内の誤差で構成する必要がある。通常、第1の型と第2の型との平面度を完全に一致させることが難しく、前出の図13(d)に示されるように隙間22が発生することがある。このような隙間22が発生すると、充填したコア材23がこの隙間22にしみ込み、図13(f)に示されるようにコア20の領域からはみ出した、屈折率の高い部分220がコア以外に形成される。この状態でカバークラッドが形成されると、図14に示されるように、作製された光導波路板は、クラッド基板10とカバークラッド30との間に生じた隙間にコアの一部がはみ出たものになってしまう。このため、作製された導波路板は、光導波時に、この部分から光が漏れてしまうため、損失の大きいものにならざるを得ないという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題を解消するものであって、光損失の少ない光導波路板の製造方法及び、その方法によって製造された光導波路板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、第1の上型と下型を用いてクラッド材を射出成形して凹部溝を有するクラッド基板を形成する工程と、この工程の後、第2の上型と下型を用いて前記凹部溝に前記クラッド基板よりも屈折率の大きいコア材を射出成形してコアを形成する工程とを有し、クラッド基板とコアとを含む光導波路板の製造方法において、前記第2の上型としてクラッド基板よりも弾性率の低い材料からなるものを用い、コアを形成するとき型閉じ力により該第2の上型をクラッド基板に密着させた状態でコア材を前記凹部溝に充填するものである。
【0008】
上記製造方法においては、コア形成時に第2の上型としてクラッド基板よりも弾性率の低い材料からなるものを用いるので、型閉じ力により第2の上型をクラッド基板に押圧したときに、クラッド基板を変形させることなく、第2の上型の方が変形して、クラッド基板の表面に密着する。このため、コア形成用溝の上辺縁においてクラッド基板と第2の上型との隙間が発生しない。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の光導波路板の製造方法において、第2の上型における下型に対向する面に平滑性を有する樹脂フィルムを配するものである。
【0010】
上記製造方法においては、平滑性を有する樹脂フィルムによって、第2の上型の表面仕上げを代替できる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2記載の光導波路板の製造方法において、平滑性を有する樹脂フィルムとして、クラッド基板と同程度の屈折率を有するフィルムを用い、この樹脂フィルムがコア材を介してクラッド基板に接着されるものである。
【0012】
上記製造方法においては、樹脂フィルムがカバークラッド機能を代替できる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1記載の光導波路板の製造方法において、コアを形成する際の射出圧力として、少なくともコア上面が凸形状となる圧力で射出成形するものである。
【0014】
上記製造方法においては、射出圧力を調整することによって、コア断面形状を調整できる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4記載の光導波路板の製造方法において、コアを形成する際にコア材注入口をクラッド基板における入光側に配するものである。
【0016】
上記製造方法においては、コア材注入の圧力が注入側と流動端側とで異なることを利用して、コア断面の形状を入光側と出光側とで、より最適状態に調整できる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1記載の光導波路板の製造方法において、第2の上型を振動させながら射出成形を行うものである。
【0018】
上記製造方法においては、第2の上型及び内部のコア材に振動を与えるので、コア材の流動性を上げて円滑で一様な射出成形ができる。
【0019】
請求項7の発明は、請求項1記載の光導波路板の製造方法において、第2の金型として第1の上型における下型に対向する面にフィルムを配したものを用いるものである。
【0020】
上記製造方法においては、第1の上型とフィルムを第2の上型として代替させることができる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項1記載の光導波路板の製造方法において、コアを形成した後、第3の上型と下型を用いて射出成形することによりカバークラッドを形成する工程をさらに有するものである。
【0022】
上記製造方法においては、上型を交換するだけでカバークラッド形成ができる。
【0023】
請求項9の発明は、請求項乃至請求項のいずれかに記載の製造方法を用いて製造された光導波路板である。
【0024】
上記の光導波路板は、コア材がコア形成用溝の上辺縁を越えてクラッド基板上面にはみ出た部分のないものとなり、さらに、請求項3に記載の製造方法を用いて製造された光導波路板は、樹脂フィルムをそのままカバークラッドとして用いることができ、カバークラッドの接合・形成が同時にできるので、生産性が向上したものとなっており、請求項4に記載の製造方法を用いて製造された光導波路板は、射出圧力を調整することによって、コア断面形状が凸形状に調整されてコア上面が、凹形状となる場合と比較すると、コアと光ファイバの接続部における光損失が低減したものとなっており、請求項5に記載の製造方法を用いて製造された光導波路板は、コア材注入の圧力が注入側と流動端側とで異なることを利用して、コア断面の形状を入光側と出光側とで異ならせたものとなっていて、コアと光ファイバの接続部における光損失を低減する最適状態に調整したものとなっている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る光導波路板の製造方法及びその方法によって製造された光導波路板について、図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態におけるポリマー光導波路板の製造工程を示す。図1(a)〜(c)に示したクラッド基板形成工程において、第1の下型4と第1の上型5によりキャビティ41が構成され、そこにクラッド材11が射出成形により充填され、クラッド材11が硬化した後第1の上型5が取り除かれる。第1の上型5は下面にキャビティ41に向かって突出する凸部を有しており、この凸部によってクラッド基板1表面にコア形成用の溝が形成される。クラッド材11としては、PMMA樹脂またはポリカーポネート等の透明樹脂が用いられる。第1の上型におけるキャビティ41に面する表面を完全な平面に構成することは難しく、平面度は±0.5〜1μm程度である。また、クラッド基板1が硬化時に樹脂収縮するため、成形後のクラッド基板1上面は±1μm程度のうねりを有したものになる。
【0026】
続いて、図1(d)〜(g)に示したコア形成工程において、第2の上型6が第1の上型に代わって第1の下型4の上に配置され、型閉じ力が加えられて第1の下型4及びクラッド基板1の表面に押圧される。なお、この第1の下型4は、図1(a)〜(c)に示した第1の下型4とは別のものであってもよい。クラッド基板1と第1の上型6により形成されたコア空間21にクラッド基板1よりも屈折率の大きいコア材23が充填され、これが硬化した後、第2の上型が取り除かれる。第2の上型6は、クラッド基板1よりも弾性率の低い材料(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は、シリコンゴム等のエラストマ樹脂)で構成されている。このため、型閉じ力により第2の上型6をクラッド基板1に押圧したときに、クラッド基板1を変形させることがなく、第2の上型6の方が変形して、クラッド基板1の表面に密着する。このため、クラッド基板1上面に多少のうねりや凹凸が存在しても、図1(d)に示される隙間22が解消され、コア材が外部にしみ出す隙間がない状態でコア空間21を構成することができる。
【0027】
続いて、図1(h)(i)に示したカバークラッド形成工程において、カバークラッド形成用のキャビティ91を有する第3の上型9が、第1の下型4及び上記において形成されたクラッド基板1とコア2の上部に型閉じされ、カバークラッド材31がキャビティ91内に充填される。カバークラッド材31としては、クラッド材と同一のものが望ましい。
【0028】
上記のようなコア形成方法によれば、図2に示されるように、本来のコア空間からコア材がしみ出すことがなく、従って低損失の光導波路板を製造可能となる。上記において製造方法として射出成形の工程について述べたが、注型によってクラッド基板及びコアを同様に成形することも可能である。上型と下型の上下の配置を変えて製造することも可能である。また、上記のようなカバークラッド形成方法によれば、コア上面の凹凸の有無にかかわらず、クラッド基板とカバークラッドとの間に隙間を発生させることなくカバークラッドを形成できるので、隙間による光漏れを低減することが可能である。また、同一の下型を用いた状態でクラッド基板形成からカバークラッド形成に至るまでの全工程を行う場合は、生産性が向上する。
【0029】
次に、他の実施形態による光導波路板の製造方法を説明する。図3(a)〜(e)に示したコア形成工程において、第2の上型7はブロック71と、このブロック71の下面に樹脂フィルム72を密着させて構成される。このような第2の上型7を第1の下型4及びクラッド基板1の上面に配置し、これを押圧して隙間22をなくし、できたコア空間21にコア材23を充填する。コア材23が硬化してコア2ができた後、第2の上型7を取り外す。
【0030】
上記の製造方法において、ブロック71は、クラッド基板1よりも弾性率の低い材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は、シリコンゴム等のエラストマ樹脂が用いられる。また、樹脂フィルム72は、コア空間21に向かう面に平滑性を有する樹脂フィルムである。その材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等を用い、フィルム厚は1mm以下、好ましくはRa(中心線平均粗さ)0.05以下程度が望ましい。この方法によれば、コア2の上面を平滑面とすることが可能となり、コア2の内部を通る光がコア2の上面で反射されずに外部に漏れる反射ロスを低減できる。このため、低損失の光導波路板を製造することが可能となる。
【0031】
また、第2の上型7のブロック71を通常の金属金型材料で構成し、樹脂フィル72としてポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィルムを密着させた構成とする方法も可能である。この場合には、樹脂フィルム72がクラッド基板上面のうねりや凹凸を吸収することになる。この方法によれば、金属ブロック71の型摩耗が、殆どないので、型のメンテナンスはフィルム部分の交換のみで対応でき、製品のコスト低減に有効である。
【0032】
次に、さらに他の実施形態による光導波路板の製造方法を説明する。図4(a)〜(e)に示したコア形成工程において、第2の上型7はエア孔74を有するブロック71と、このブロック71の下面に樹脂フィルム73をエア孔74からの吸引力aによって保持して構成される。このような第2の上型7を第1の下型4及びクラッド基板1の上面に配置し、これを押圧して隙間22をなくし、できたコア空間21にコア材23を充填する。コア材23が硬化してコア2ができた後、第2の上型7のブロック71を取り外す。
【0033】
上記の製造方法において、ブロック71は、クラッド基板1よりも弾性率の低い材料、例えば、ポリエチレン樹脂、又は、ポリプロピレン樹脂、又は、シリコンゴムに代表されるエラストマ樹脂が用いられる。樹脂フィルム73はコア樹脂充填後にブロックと離反するように構成する。例えば、ブロック71のエア孔74に真空ポンプを連通するさせ、第2の上型7を型閉じする前からコア樹脂充填完了までは樹脂フィルム73を吸着し、コア樹脂充填後は真空排気を解いて樹脂フィルム73の吸着を開放する。樹脂フィルム73の材料は、クラッド基板1と同じ屈折率を有する材料とする。フィルム厚は1mm以下、好ましくは100〜200μm程度が望ましい。また、コア空間21と向かい合うフィルム平滑面の面粗度としては、Ra(中心線平均粗さ)0.3以下、好ましくはRa0.05以下程度が望ましい。以上のような構成とすれば、コア材料23の充填後、樹脂フィルム73はコア樹脂を介してクラッド基板と接着される。この方法によれば、カバークラッドの接合も同時にできるので、生産性が向上する。
【0034】
次に、さらに他の実施形態による光導波路板の製造方法を説明する。図5(a)〜(c)に示したコア形成工程において、第2の上型8を第1の下型4及びクラッド基板1の上面に配置し、これを押圧して隙間22をなくし、できたコア空間21にコア材23を充填する。このとき、射出成形におけるコア材充填圧として、コア空間21に面する第2の上型8の下面が、矢印Pで示すように上側に凸形状に変形する圧力を印加する。コア材23が硬化してコア2が形成された後、第2の上型8を取り外す。
【0035】
この工程において、第2の上型8は、クラッド基板1よりも弾性率の低い材料、例えば、ポリエチレン樹脂、又は、ポリプロピレン樹脂、又は、シリコンゴムに代表されるエラストマ樹脂で構成されており、型閉じ力によりクラッド基板1を変形させず、第2の上型8のみをクラッド基板1と密着するように変形させ、隙間22をなくすことができる。コア空間21に充填されるコア材23は、基板樹脂よりも屈折率の大きい材料である。このような方法によって製造された光導波路に光ファイバを接続した状態の端面を図6(a)に示す。従来の製造方法により得られる構成の端面を、図6(b)に示す。本発明によるコア断面は、従来の製造方法によるコア断面に比べて、より円形に近く、その平均半径は光ファイバFの径に略一致している。このため、光導波路(コア2)と光ファイバFを接続する接続部において、光の接続損失を低減可能となる。
【0036】
次に、さらに他の実施形態による光導波路板の製造方法を説明する。この製造方法において、コア形成工程における第2の上型は、上記同様にクラッド基板よりも弾性率の低い材料で構成されている。さらに、コア材をコア空間に充填してコアを形成する際のコア材注入口が、コアへの光入射側となるコア端(クラッド基板における入光側)に配される。一般に、コア材の充填時において、コア材注入側の圧力がコア材流動末端側の圧力に比べて高圧になる。従って、この方法によれば、クラッド基板よりも弾性率の低い材料で構成された第2の上型の変形量は、コア材注入側(入光側)がコア材流動末端側(出光側)に比べて大きくなる。
【0037】
図7は上記により形成された導波部の断面を示す。出光側におけるコア2の断面は、コア材の注入圧力によって第2の上型が変形した結果、矢印Q1で示されるように上方に向かって凸形状となっている。また、入光側におけるコア2の断面も、出光側の断面同様に矢印Q2で示されるように上方に向かって凸形状になっている。また、その変形量(突出量)はコア材注入時の圧力差に依存して、コア材注入側である入光側の方が大きくなっている。図8はこのようなコア断面形状を有する導波路板に光ファイバFを接続した様子を示す。出光側においてコア2の断面は光ファイバFの断面とほぼ一致しており、他方、入光側においては、コア2の断面が光ファイバFの断面を包含する形状となっている。従って、この方法で得られた光導波路板は、そのコア2の受光側(入光側)では光ファイバFから出射された光(信号)を漏れなく受光し、出光側では光(信号)を漏れなく光ファイバFへと伝えることが可能となる。この方法により、光損失の小さい光導波路板を製造することができる。
【0038】
次に、さらに他の実施形態による光導波路板の製造方法を説明する。図9に示すコア形成工程において、第2の上型6は、超音波振動子Uによって振動可能な構成となっている。また、第2の上型6は上記同様に、クラッド基板1よりも弾性率の低いブロック、例えば、ポリエチレン樹脂、又は、ポリプロピレン樹脂、又は、シリコンゴムに代表されるエラストマ樹脂で構成されている。このような第2の上型6を第1の下型4及びクラッド基板1の上面に配置し、これを押圧して隙間なくクラッド基板1に密着させてできたコア空間21にコア材を充填する。コア材充填工程において、超音波振動子Uを作動させ、第2の上型6を振動させながらコア材充填を行う。振動周波数は10〜100kHz(好ましくは20〜500kHz)、振幅は0.2〜1μm程度が好ましい。この方法によれば、コア空間においてコア材が流動する際にコア材の滑りが良くなり、射出成形時の圧力を低減できる。そのため成形圧力や残留応力によるクラッド基板変形を防止でき、また、コアの密度を均一化することが可能となる。
【0039】
次に、さらに他の実施形態による光導波路板の製造方法を説明する。図10(a)(b)に示したクラッド基板形成工程において、第1の下型4と第1の上型5によりキャビティ41が構成され、そこにクラッド材11が射出成形により充填され、クラッド材11が硬化した後第1の上型5が第1のした型4及びクラッド基板1から離脱される。次に、図10(c)〜(e)に示したコア形成工程において、第1の上型5の下面に樹脂フィルム75を配して、第1の上型5及び樹脂フィルム75を合わせて第2の上型として機能させる。このような第2の上型を第1の下型4及びクラッド基板1の上面に配置し、これを押圧して隙間なくクラッド基板1に密着させてできたコア空間21にクラッド基板1よりも屈折率の大きいコア材23を充填する。なお、この第1の下型4は、図10(a)(b)に示した第1の下型4とは別のものであってもよい。コア材23が硬化してコアが形成された後、第2の上型7を取り外す。
【0040】
この工程において、第1の上型5に配した樹脂フィルム75は、クラッド基板1よりも弾性率の低い材料、例えば、ポリエチレン樹脂、又は、ポリプロピレン樹脂、又は、シリコンゴムに代表されるエラストマ樹脂で構成されており、型閉じ力により、クラッド基板1に沿って変形し、コア空間21を形成する。第2の上型として第1の上型が用いられるため、樹脂フィルム75におけるコア空間21の上面を形成する部分を第1の上型の凸部が局所的に押圧する。このため、コア空間21の上部周辺において、樹脂フィルム75とクラッド基板1の密着性が良くなり、この部分に隙間が発生するのを防止される。また、このような方法によれば、第1の上型が第2の上型として兼用できるので、設備コストを低減できる。
【0041】
なお、上記において各物質の屈折率は、製造工程における物質(クラッド材、コア材、カバークラッド材)の屈折率ではなく、光導波路板として用いられる状態における物質(クラッド基板、コア、カバークラッド)の屈折率である。また、上記樹脂フィルム72,73,75は、薄板状のものであってもよく、請求項でいうフィルムはそのようなものをも含む。
【0042】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、本発明は溝部に、溝の上端境界辺を越えることなく充填材を充填する技術に関するものであり、このような技術を要する分野に広く応用可能である。また、上述した実施形態はそれぞれ独立に実施することも、また組み合わせて実施することも可能である。
【0043】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、クラッド基板上面とコア形成用の第2の上型との間に隙間が発生しないので、クラッド基板とカバークラッドの間に、コア溝からはみ出たコア樹脂層が形成されることがなく、そのような構造欠陥がなく光漏洩・損失のない光導波路板が得られる。また、コア形成用の第2の上型の平坦度に対する要求が緩和されるため、型コストを低減でき、低コストの光導波路板が得られる。
【0044】
請求項2の発明によれば、コア形成用の第2の上型の表面粗さに依存せずに、コア上面の表面粗さを小さくしたコアが形成され、この面における光反射率が上がるため光損失が低減される。また、コア形成用の第2の上型の表面粗さに対する要求が緩和されるため、型コストを低減でき、低コストの光導波路板が得られる。
【0045】
請求項3の発明によれば、コア形成に用いたフィルムをそのままカバークラッドとして用いることができ、カバークラッドの接合・形成が同時にできるので、生産性が向上する。
【0046】
請求項4の発明によれば、コア上面が凹み形状となる場合と比較すると、コアと光ファイバの接続部における光損失が低減できる。
【0047】
請求項5の発明によれば、コアと光ファイバの接続部における光損失が低減できる。
【0048】
請求項6の発明によれば、コア材流動部において、コア材の流動性(滑り)が良くなり、射出成形時の圧力を低減できる。そのため、成形圧力や残留応力によるクラッド基板変形を防止でき、また、コアの密度を均一化できる。このため、光導波効率が向上し、光損失が低減できる。
【0049】
請求項7の発明によれば、第1の上型が第2の上型と兼用できるので、設備コストを低減できる。また、コア形成用の溝の上辺縁部において局所的に型閉じ力が作用するためクラッド基板と樹脂フィルムの密着性が良く、コア材しみ出しがなく光損失の少ない光導波路板が得られる。
【0050】
請求項8の発明によれば、コア上面の凹凸に関係なく、クラッド基板とカバークラッド間の隙間が発生しないので、光漏れを低減可能であり、また、同一下型内でクラッド基板からカバークラッド成形を行うので、生産性が向上する。
【0051】
請求項9の発明によれば、製造された光導波路板が、コア形成用溝の上辺縁を越えてクラッド基板上面にはみ出たコア材部分のない光導波路板であるため、従来、そのような部分から光漏洩していた光損失を防止できる。また、より高精度の射出成型用型を用いる必要がなく、低コストの光導波路板が得られる。さらに、請求項3に記載の製造方法を用いて製造された光導波路板は、樹脂フィルムをそのままカバークラッドとして用いることができ、カバークラッドの接合・形成が同時にできるので、生産性が向上したものとなっており、請求項4に記載の製造方法を用いて製造された光導波路板は、射出圧力を調整することによって、コア断面形状が凸形状に調整されてコア上面が、凹形状となる場合と比較すると、コアと光ファイバの接続部における光損失が低減したものとなっており、請求項5に記載の製造方法を用いて製造された光導波路板は、コア材注入の圧力が注入側と流動端側とで異なることを利用して、コア断面の形状を入光側と出光側とで異ならせたものとなっていて、コアと光ファイバの接続部における光損失を低減する最適状態に調整したものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)〜(c)は本発明の一実施形態による光導波路板の製造方法のクラッド基板形成工程を示す断面図、(d)〜(g)は同コア形成工程を示す断面図、(h)〜(i)は同カバークラッド形成工程を示す断面図。
【図2】 同製造方法により得られた光導波路板の断面図。
【図3】 (a)〜(e)は本発明の他の一実施形態による光導波路板の製造方法のコア形成工程を示す断面図。
【図4】 (a)〜(e)は本発明のさらに他の一実施形態による光導波路板の製造方法のコア形成工程を示す断面図。
【図5】 (a)〜(e)は本発明のさらに他の一実施形態による光導波路板の製造方法のコア形成工程を示す断面図。
【図6】 (a)は同上製造方法により製造された光導波路板のコア断面に光ファイバ断面を重ねた図、(b)は従来方法により製造された光導波路板のコア断面に光ファイバ断面を重ねた図。
【図7】 (b)は本発明のさらに他の一実施形態による光導波路板の縦断面図、(a)は(b)におけるA1−A1矢視図、(c)は(b)におけるA2−A2矢視図。
【図8】 (b)は図7(b)の断面図に光ファイバを接続した図、(a)は(b)におけるB1−B1矢視図、(c)は(b)におけるB2−B2矢視図。
【図9】 本発明のさらに他の一実施形態による光導波路板の製造方法を示す断面図。
【図10】 (a)(b)は本発明のさらに他の一実施形態による光導波路板の製造方法のクラッド基板形成工程を示す断面図、(c)〜(e)は同コア形成工程を示す断面図。
【図11】 従来の製造方法による光導波路板の斜視図。
【図12】 従来及び本発明が適用される光導波路板の斜視図。
【図13】 (a)〜(c)は従来の光導波路板製造方法のクラッド基板形成工程を示す断面図、(d)〜(h)は同コア形成工程を示す断面図。
【図14】 従来の製造方法による光導波路板の断面図。
【符号の説明】
1 クラッド基板
11 クラッド材
2 コア
23 コア材
3 カバークラッド
31 カバークラッド材
4 第1の下型
5 第1の上型
6 第2の上型
7 第2の上型
8 第2の上型
71 ブロック
72,73,75 樹脂フィルム
74 エア孔
9 第3の上型
U 超音波振動子

Claims (9)

  1. 第1の上型と下型を用いてクラッド材を射出成形して凹部溝を有するクラッド基板を形成する工程と、この工程の後、第2の上型と下型を用いて前記凹部溝に前記クラッド基板よりも屈折率の大きいコア材を射出成形してコアを形成する工程とを有し、クラッド基板とコアとを含む光導波路板の製造方法において、
    前記第2の上型としてクラッド基板よりも弾性率の低い材料からなるものを用い、コアを形成するとき型閉じ力により該第2の上型をクラッド基板に密着させた状態でコア材を前記凹部溝に充填することを特徴とする光導波路板の製造方法。
  2. 第2の上型における下型に対向する面に平滑性を有する樹脂フィルムを配することを特徴とする請求項1記載の光導波路板の製造方法。
  3. 平滑性を有する樹脂フィルムとして、クラッド基板と同程度の屈折率を有するフィルムを用い、この樹脂フィルムがコア材を介してクラッド基板に接着されることを特徴とする請求項2記載の光導波路板の製造方法。
  4. コアを形成する際の射出圧力として、少なくともコア上面が凸形状となる圧力で射出成形することを特徴とする請求項1記載の光導波路板の製造方法。
  5. コアを形成する際にコア材注入口をクラッド基板における入光側に配することを特徴とする請求項4記載の光導波路板の製造方法。
  6. 第2の上型を振動させながら射出成形を行うことを特徴とする請求項1記載の光導波路板の製造方法。
  7. 第2の金型として第1の上型における下型に対向する面にフィルムを配したものを用いることを特徴とする請求項1記載の光導波路板の製造方法。
  8. コアを形成した後、第3の上型と下型を用いて射出成形することによりカバークラッドを形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項1記載の光導波路板の製造方法。
  9. 請求項3乃至請求項5のいずれかに記載の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする光導波路板。
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