JP4064526B2 - 回転ダンパ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は回転ダンパに関し、より詳しくは電気粘性流体を利用した回転ダンパに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の回転ダンパとしては、例えば、図2に示された構造のものが知られている。すなわち、内部に電気粘性流体が充填される液体室100aを有する本体ケース100、本体ケース100の軸心に沿って配設された回転軸101、該回転軸101の周囲に嵌合された絶縁材料からなる円筒状のロータ保持部材102、該ロータ保持部材102の周囲に嵌合され、液体室100a内で回転自由に配設される円盤状のロータ103、液体室100a内で該ロータ103の一面に対向配置された固定電極板104を有して構成されている。そして、ロータ103が回転電極として機能している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ロータ103は、このように回転電極として機能するため、通常、金属から構成される。従って、部品コストが高く、重量が重くなるという欠点があった。
また、電気粘性流体の粘性を変化させるためには、電極間1mm当たり数千ボルトの高電圧を印可する必要がある。従って、ロータ103及び固定電極板104に対して高電圧を印可するために、高電圧発生装置を配設する必要があった。しかしながら、かかる高電圧発生装置は、回転ダンパとは独立しているため、使用者あるいは作業者が高電圧発生装置に触れて感電するおそれがあった。
【0004】
本発明は上記した点に鑑みなされたもので、部品コストの低減と軽量化を図ることができる回転ダンパを提供することを課題とする。また、部品コストの低減と軽量化を図った上で、さらに、感電防止も図ることができる回転ダンパを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の本発明の回転ダンパは、内部に液体室を有する本体ケースと、該本体ケースの液体室内に配設されて回転軸と共に回転するロータと、該液体室に充填される電気粘性流体とを有し、電圧を印可することにより該電気粘性流体の粘性を変化させることができる回転ダンパにおいて、
前記本体ケースとロータとをそれぞれ合成樹脂材料から形成すると共に、該本体ケース内に形成される液体室の内周面とロータの外周面とに、無電解めっきにより電極層を形成し、
前記本体ケースの液体室に対して隔壁を隔てて形成した基板室内に高電圧発生基板を配設して、該高電圧発生基板と前記電極層とを接続すると共に、該本体ケースの外部に、該高電圧発生基板を動作させる低電圧入力電源への接続配線を引き出したことを特徴とする。
請求項2記載の本発明の回転ダンパは、請求項1記載の回転ダンパであって、本体ケースの液体室の内周面に形成した電極層に接地線が接続されていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳述する。図1は本発明の一の実施の形態を示し、1は本実施の形態にかかる回転ダンパであり、本体ケース2、ロータ3、回転軸4等を有して構成される。
【0007】
本体ケース2は、略円筒状に形成されていると共に、軸方向の中途に隔壁21が設けられている。そして、この隔壁21を隔てた一方の中空部が、内部に電気粘性流体が充填される液体室22として用いられ、他方の中空部が基板室23として用いられる。液体室22の開口部には、後述の回転軸4を挿通するための挿通孔24aが形成された第1の蓋部材24が配設され、基板室23の開口部には第2の蓋部材25が配設される。なお、第1の蓋部材24は、液体室22内に充填される電気粘性流体の液漏れ防止のためのOリング24b,24cが、液体室22の開口部を形成する周壁部26との間、及び回転軸4との間にそれぞれ配設されている。
【0008】
なお、本体ケース2を構成する隔壁21及び蓋部材24,25は全て合成樹脂材料から形成される。
【0009】
ロータ3は、略円柱状に加工されていると共に、その大きさは、直径及び軸方向に沿った長さが、液体室22の内径及び軸方向に沿った長さよりも小さく、液体室22内に位置させたときに、該ロータ3の外周面と液体室22の内周面との間に隙間22aが生じるように形成されている。
【0010】
ロータ3には、また、軸心に沿って各端面から刻設された嵌合溝31,32が形成されている。この嵌合溝31,32は、後述の回転軸4を構成する第1の軸部41と第2の軸部42をそれぞれ嵌合連結するために設けたものである。なお、このロータ3も、本体ケース2と同様、合成樹脂材料から形成される。
【0011】
ここで、上記した本体ケース2の液体室22の内周面、すなわち、本実施の形態では、液体室22を取り囲んでいる本体ケース2の周壁部26の内面、第1の蓋部材24の内面及び隔壁21の液体室22側の面には、無電解めっきにより電極層5が形成される。また、ロータ3の外周面、すなわち、本実施の形態では、該ロータ3の軸方向に沿った各端面も含めた外面には、無電解めっきにより電極層6が形成される。但し、2つの電極層5,6が短絡しないよう、図1に示したように、本体ケース2の隔壁21に形成したボス部21aの周囲と、ロータ3に形成した回転軸4を構成する第1の軸部41用の嵌合溝31の周囲には、めっきを施さないようにしている。
【0012】
回転軸4は、一端がロータ3に形成した一方の嵌合溝31に嵌合連結され、他端が第1の蓋部材24の挿通孔24aから突出するように配設される第1の軸部41と、隔壁21に形成したボス部21aの孔部21bに挿通され、その端部がロータ3に形成した他方の嵌合溝32に嵌合連結される第2の軸部42とを有して構成される。
【0013】
上記構成からなる回転ダンパ1は、無電解めっきにより形成した電極層5,6に導線を接続して、外部に設けた高電圧発生装置(図示せず)に接続することで、液体室22内に充填される電気粘性流体の粘性を変化させることができるが、このようにして使用した場合には、使用者又は作業者が高電圧発生装置により感電するおそれがある。従って、かかる感電事故を防止するためには、本実施の形態のように、高電圧発生基板7を上記した本体ケース2の基板室23内に配設し、回転ダンパ1の外部には、高電圧発生基板7を動作させるための低電圧電源への接続配線9だけを引き出した構成とすることが好ましい。
【0014】
なお、かかる場合には、高電圧発生基板7と電極層5,6との間での導通を確保する必要がある。その手段として、本実施の形態では、液体室22の内周面に設けられる電極層5からは、隔壁21を貫通させて導線部51を設けている。一方、ロータ3の外周面に設けられる電極層6は、本体ケース2に対してロータ3と共に相対的に回転するため、このような配線はできない。そこで、本実施の形態では、上記した回転軸4の少なくとも第2の軸部42を金属から構成して導通を確保している。従って、電極層6は、ロータ3の他方の端面においては、第2の軸部42の外周面に接することができるように設けられる。また、第2の軸部42と高電圧発生基板7とは、隔壁21の孔部21b回りに埋設されたベアリング27と、該ベアリング27と高電圧発生基板7との間に配設したスプリング28とにより導通させている。
【0015】
但し、電極層6と高電圧発生基板7との導通手段はもちろんこれに限定されるものではない。例えば、スプリング28に代えて導線(図示せず)を配設することもできる。また、回転軸4を構成する第2の軸部42も合成樹脂材料から構成する一方で、ボス部21aの孔部21b内にも無電解めっきによるめっき層(図示せず)を施し、該めっき層がベアリング27と導通するような構成とすることもできる。
【0016】
ここで、符号8は、本体ケース2の液体室22の内周面に設けた電極層5に接続した接地線である。これにより、ノイズをシールドすることができるため、本実施の形態にかかる回転ダンパ1を、例えば、ノート型パソコン等の電子装置の回転部等に使用した場合に、該電子装置の誤動作発生原因となることを回避できる。
【0017】
本実施の形態にかかる回転ダンパ1は、ノート型パソコン、洋式トイレの便座や便蓋等の回転体の回転基部に配設されて使用されるが、回転体の開閉速度を変化させたい場合には、低電圧電源を入力して高電圧発生基板7を作動させ、電極層5,6へ数千ボルト単位の高電圧を印可して、電気粘性流体の粘度特性を変化させればよい。
【0018】
【発明の効果】
請求項1に記載の本発明の回転ダンパによれば、本体ケースとロータとをそれぞれ合成樹脂材料から形成すると共に、該本体ケース内に形成される液体室の内周面とロータの外周面とに、無電解めっきにより電極層を形成したため、従来のものと比べて軽量化及び部品コストの低減を図ることができる。また、本体ケースの液体室に対して隔壁を隔てて形成した基板室内に高電圧発生基板を配設して、該高電圧発生基板と前記電極層とを接続すると共に、該本体ケースの外部には、該高電圧発生基板を動作させる低電圧入力電源への接続配線が引き出されているのみであるため、使用者や作業者の感電事故の防止に資する。
請求項2に記載の本発明の回転ダンパによれば、ノイズをシールドできるため、電子装置の回転部等に使用した場合に、該電子装置の誤動作発生原因となることを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転ダンパの一の実施の形態を示す断面図である。
【図2】従来の電気粘性流体を利用した回転ダンパの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 回転ダンパ
2 本体ケース
21 隔壁
22 液体室
23 基板室
3 ロータ
4 回転軸
41 第1の軸部
42 第2の軸部
5 電極層
6 電極層
7 高電圧発生基板
8 接地線
9 接続配線
Claims (2)
- 内部に液体室を有する本体ケースと、該本体ケースの液体室内に配設されて回転軸と共に回転するロータと、該液体室に充填される電気粘性流体とを有し、電圧を印可することにより該電気粘性流体の粘性を変化させることができる回転ダンパにおいて、
前記本体ケースとロータとをそれぞれ合成樹脂材料から形成すると共に、該本体ケース内に形成される液体室の内周面とロータの外周面とに、無電解めっきにより電極層を形成し、
前記本体ケースの液体室に対して隔壁を隔てて形成した基板室内に高電圧発生基板を配設して、該高電圧発生基板と前記電極層とを接続すると共に、該本体ケースの外部に、該高電圧発生基板を動作させる低電圧入力電源への接続配線を引き出したことを特徴とする回転ダンパ。 - 請求項1記載の回転ダンパであって、本体ケースの液体室の内周面に形成した電極層に接地線が接続されていることを特徴とする回転ダンパ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15117898A JP4064526B2 (ja) | 1998-06-01 | 1998-06-01 | 回転ダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15117898A JP4064526B2 (ja) | 1998-06-01 | 1998-06-01 | 回転ダンパ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11344064A JPH11344064A (ja) | 1999-12-14 |
| JP4064526B2 true JP4064526B2 (ja) | 2008-03-19 |
Family
ID=15513014
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15117898A Expired - Fee Related JP4064526B2 (ja) | 1998-06-01 | 1998-06-01 | 回転ダンパ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4064526B2 (ja) |
-
1998
- 1998-06-01 JP JP15117898A patent/JP4064526B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH11344064A (ja) | 1999-12-14 |
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