JP4064586B2 - ワークの選別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製板材から打ち抜かれたワークの変形の有無に応じ、ワークを選別するワークの選別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、無段変速機に使用される無段変速用Vベルト(以下「Vベルト」という。)が知られている。無段変速機において、Vベルトは2つのプーリにわたって巻き付けられており、一方のプーリによるVベルトの押圧力が変化することで当該プーリに対する巻き付け比が無段階で変化する。そして、このようにプーリ比を無段階に変化させながら、一方のプーリの駆動力が他方のプーリに伝達されるようにされている。Vベルトは、金属製板材から略V字形状に打ち抜かれたエレメントが多数重ねられて環状に整列配置され、これらのエレメントが相互に外れないように無端のリングに組み付けられて構成されている。
【0003】
ところで、金属製板材から打ち抜かれたエレメントが熱処理、仕上げ等の後工程に搬送される際、搬送コンベアの隙間に挟まれる等してエレメントが変形する場合がある。エレメントが変形していると、リングへの組み付けが困難となる。また、たとえリングに組み付けられたとしても、エレメント同士の間隔がばらついてVベルトによるプーリ間の駆動力伝達効率がダウンする。そこで、従来はVベルトを組み立てる前に、作業者の肉眼によりエレメントの変形の有無を1枚ずつ検査していた。
【0004】
しかし、エレメント1枚ごとに手作業により変形の有無を検査すると、膨大な時間がかかって作業者の負担が過大となり、ときとして変形したエレメントが見落とされ、ひいてはVベルトの品質低下を招くという不都合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
かかる背景に鑑みて本発明は、Vベルトのエレメントのように金属製板材よりなるワークを、その変形の有無に応じて確実に選別することができるワークの選別装置を提供することを解決課題とする。
【0006】
前記課題を解決するための本発明のワーク選別装置は、複数枚の略平板状のワークを厚さ方向に配列して案内し、重ねて整列させるガイドと、該ガイドの先端部に弾発的に当接して該ワークの移動を規制するとともに、該ガイドの先端部から離反して該ワークの厚さに相当するクリアランスを形成するストッパと、該ストッパが該ガイドとの間に該クリアランスを形成するとき、該ガイドに整列された該複数のワークのうち、最先端のワークと後続のワーク群との間に下方から挿入され、該ワークを該ストッパに向けて押し、該ワークに変形がないときは該ワークを自重により該クリアランスを通じて落下させ、該ワークに変形があるときは該ストッパと挟持しながら該ワークを上方に払い除くスライサとが備えられていることを特徴とする。
【0007】
前記構成の装置によれば、ガイドに沿って厚さ方向に配列された複数枚のワークが、ガイドの先端部に当接するストッパにより規制され、ガイドの先端部から順に重なって整列する。そして、ガイドの先端部からストッパが離反してワーク1枚分の厚さに相当するクリアランスが形成される。このとき、スライサが最先端のワークと後続のワーク群との間に下方から差し込まれ、最先端のワークを後続のワーク群から離反させながらストッパに向けて押す。ワークに変形がないときは、ワークはスライサによりガイドの先端部から押し出されるとともに、ガイドの先端部とストッパとが離反して形成されたクリアランスを通じて落下する。一方、ワークに変形があるときは、ワークはクリアランスを通じて落下せず、スライサとストッパとに挟持されながらスライサの移動方向、すなわち、上方に払い除かれる。後続のワークも順次繰り返して選別されていく。このように前記装置によれば、変形のあるワークを確実に上方に払い除くことができ、また、変形のないワークのみをクリアランスを通じて落下させることができる。
【0008】
前記装置において、前記ガイドは先端部が下方に傾斜して設けられ、前記複数枚のワークが自重により該ガイドの先端部に移動可能とされていることが好ましい。この場合、ワークをガイドの先端部に向けて移送するための手段を設ける必要がないため、装置の構成を簡単にすることができる。
【0009】
前記装置において、前記クリアランスの下方に傾斜面が設けられ、該クリアランスを通じて落下してきた前記ワークが該傾斜面に案内されながら落下するのが好ましい。この場合、変形のないワークがクリアランスを通じてそのまま落下するのではなく、クリアランスを通じた後で傾斜面に当接した後、この傾斜面に案内されながら落下する。従って、傾斜面に応じてワークの落下位置を調整することができ、また、ワークの落下速度を抑えて落下地点で変形が生じる事態を防止することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
続いて、本発明のワークの選別装置の実施形態について、図面を用いて説明する。図1は本実施形態のワークの選別装置の要部の斜視図であり、図2は本実施形態のワークの選別装置の全体的な構成説明図であり、図3は本実施形態のワークの選別装置の作動説明図である。
【0011】
本実施形態の装置には、図1に示すように底の抜けた樋状となって水平方向に延び、複数のワークwを重ねて整列させるガイド1と、ガイド1の先端部に対して進退自在に設けられ、付勢手段(図示せず)の付勢力によりガイド1の先端部に弾発的に当接してガイド1に整列されたワークwの移動を規制するとともに、ガイド1の先端部から離反してワークwの厚さの公差上限値のクリアランスを形成する略長方平板状のストッパ2と、昇降・進退駆動されて後述のようにワークwの選別を行うスライサ3とが備えられている。スライサ3の上部は略平刃状に形成され、スライサ3の下部は略平刃状の上部よりもワークwの厚さの公差上限値だけ前方に突出してストッパ2に摺動可能に当接しており、その突出部分の上端部には傾斜面4が形成されている。
【0012】
本実施形態におけるワークwはVベルトに使用されるエレメントであり、金属製板材から打ち抜かれ、図1に示すように略三角形状のヘッドaと略長方形状のボディbとが細長いピラーcを介して接続された形状とされている。ヘッドaには前方に突出するディンプルdと、ディンプルdの背面で窪んだホール(図示せず)が形成されており、前のワークwのホールに後ろのワークwのディンプルdが嵌まるようにワークwが重ねられて整列される。ストッパ2には、ガイド1の最先端にあるワークwのディンプルdにストレスを与えないよう、ディンプルdの位置に対応する溝5が鉛直方向に刻設されている。また、ワークwは、ボディbの両側でガイド1に当接して支持されながら、図示しないワーク移送手段によりガイド1の先端部に向かって移送される。
【0013】
図2に示すようにガイド1はその下方の支持体6に支持されている。支持体6の前(図中右)面には、傾斜部を経て、ワーク1枚の厚さと略同等の高さの段差を有するカム面7が形成されている。スライサ3の下方にはモータ8により回転駆動される偏心カム9が設けられている。スライサ3の下端部には昇降ローラ10が設けられ、これよりやや上方には回転軸を直交させて進退ローラ11が設けられている。スライサ3は、昇降ローラ10が偏心カム9に当接しながら回転することでストッパ2に摺動しながら昇降駆動される。また、スライサ3は、その昇降に伴い進退ローラ11がカム面7に当接しながら回転することでストッパ2を前方に押圧しながら前進又は後退する。従って、ガイド1の先端部とストッパ2との間に形成されるクリアランスはカム面7の段差に等しく、ワークwの厚さと略同等となる。
【0014】
前記構成の装置によるワークwの選別方法について図3を用いて説明する。まず、スライサ3が上昇駆動され、その略平刃状の上部がストッパ2に当接している最先端のワークw’とその後ろのワークwとの間に差し込まれる。続いて、図3(a)に示すようにスライサ3が上昇しながら徐々に前進(図中右へ移動)し、ストッパ2がスライサ3に押されて付勢手段(図示せず)の付勢力に抗じて徐々にガイド1の先端部から離反する。このとき、ワークw’がスライサ3の上部により徐々に前方に押されていく。さらにスライサ3が上昇しながら前進すると、ガイド1の先端部とストッパ2との間にワークwの厚さの公差上限値のクリアランス12が形成される。
【0015】
ワークw’に変形がないとき、図3(b)に示すようにワークw’はスライサ3の先端部によりガイド1の先端部より前方に押し出されるとともに、クリアランス12を通じスライサ3の傾斜面4に案内されて落下する。一方、ワークw’に変形があるときは、ワークw’はクリアランス12を通じて落下することができず、図3(c)に示すようにスライサ3とストッパ2とに挟持されながら上方に払い除かれる。続いて、スライサ3が下降するとともに徐々に後方に移動し、これに伴いストッパ2が付勢手段の付勢力により移動してガイド1に当接する。そして、前述の選別が後続のワークについても順次繰り返して行われる。このように本発明の装置によれば、変形のあるワークを確実に払い除くことができ、変形のないワークのみをクリアランス12を通じて落下させることができる。
【0016】
また、変形のないワークはクリアランス12を通じて落下し、傾斜面4に当接した後、この傾斜面4に案内されながら落下する。従って、傾斜面4を適宜変更することで、ワークを所望の位置に確実に落下させることができる。さらに、そのまま落下する場合よりもワークの落下速度を抑えて落下地点で変形が生じる事態を防止することができる。
【0017】
なお、本実施形態ではガイド1は水平方向に延びて設けられていたが、他の実施形態として先端部を下方として傾斜するガイドを設け、ワークwが自重により先端部に移動するようにされてもよい。これにより、前述のワーク移送手段を省略し、装置の構成を簡単にすることができる。
【0018】
また、本実施形態ではストッパ2が、スライサ3の押圧力及び図示しない付勢手段の付勢力に応じてガイド1の先端部に対して離反・当接するが、他の実施形態として、スライサ3の動きに応じてストッパ2を駆動してガイド1の先端部に対して離反・当接させるようにしてもよい。
【0019】
さらに、本実施形態ではスライサ3から前方に突出した部分に傾斜面4が形成されているが、他の実施形態としてスライサ3の突出部分をなくし、ストッパ2から後方に突出した部分を形成した上で当該突出部分に同様の傾斜面を形成するようにしてもよい。この場合も、クリアランス12を通じて落下するワークは、ストッパ2に形成された傾斜面に案内されて落下する。また、ワークが落下しても変形しないような場合には傾斜面を省略してもよい。
【0020】
本実施形態ではワークwとしてVベルトのエレメントが変形の有無に応じて選別されるが、他の実施形態として変形の有無が重要になるようなあらゆるワークの選別が行われてもよい。なお、このとき、ワークの形状に応じてガイドの形状、クリアランスの大きさ等が適宜変更される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のワークの選別装置の要部の斜視図
【図2】本実施形態のワークの選別装置の全体的な構成説明図
【図3】本実施形態のワークの選別装置の作動説明図
【符号の説明】
1‥ガイド、2‥ストッパ、3‥スライサ、4‥傾斜面、12‥クリアランス

Claims (3)

  1. 複数枚の略平板状のワークを厚さ方向に配列して案内し、重ねて整列させるガイドと、
    該ガイドの先端部に弾発的に当接して該ワークの移動を規制するとともに、該ガイドの先端部から離反して該ワークの厚さに相当するクリアランスを形成するストッパと、
    該ストッパが該ガイドとの間に該クリアランスを形成するとき、該ガイドに整列された該複数のワークのうち、最先端のワークと後続のワーク群との間に下方から挿入され、該ワークを該ストッパに向けて押し、該ワークに変形がないときは該ワークを自重により該クリアランスを通じて落下させ、該ワークに変形があるときは該ストッパと挟持しながら該ワークを上方に払い除くスライサとが備えられていることを特徴とするワークの選別装置。
  2. 前記ガイドは先端部が下方に傾斜して設けられ、前記複数枚のワークが自重により該ガイドの先端部に移動可能とされていることを特徴とする請求項1記載のワークの選別装置。
  3. 前記クリアランスの下方に傾斜面が設けられ、該クリアランスを通じて落下してきた前記ワークが該傾斜面に案内されながら落下することを特徴とする請求項1又は2記載のワークの選別装置。
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