JP4064807B2 - サブソイリングディガ−プラウ作業機 - Google Patents

サブソイリングディガ−プラウ作業機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サブソイリングディガ−プラウ作業機に関し、さらに詳しくは、心土の掘り起こしと、作土層の反転作業を同時的に行うことができるようにしたサブソイリングディガ−プラウ作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知にように、わが国高温多雨地帯に属するため、農業生産の基盤となる圃場は余剰水分の処理が重要であって、圃場の環境を改善するためには土壌の排水を図るばかりでなく、土壌を乾燥させることが必要である。
そのために、欧米の機械化された農業に採用されているボトムプラウ作業機を用いた反転耕法がわが国でも採用されているが、元来集約農業であるわが国の農業ではその普及が遅々として進まないのが現状である。
特に、本州以南では亜熱帯に近い気候であるので土壌の乾燥の促進を図る上で反転耕法を採用すべきであるが、本州の多くの農家の営農規模は北海道のそれに比較して小さく、ボトムプラウ作業機は普及するに至っていないのである。
【0003】
また、圃場土壌の排水を促進する作業機としてサブソイラ作業機が採用されている。これは土壌中にスリット状の深い溝を形成して硬化層や心土層の一部を破砕し、このスリット状の空間に圃場の余剰水を硬化層以下の心土層中に導くようにしたものである。
ところが、サブソイラ作業機は圃場の土中にスリット状の空間を形成するだけで、いわば、部分深耕の一つではあるが、耕起機能はもたないために圃場表面の乾燥は図ることができるが、圃場の表土下の深い位置での土壌を積極的に乾燥させる機能は持ち合わせていない。
また、先に本願出願人が提案した数々の掘削作業機、サブソイルディガープラウ作業機は掘削爪を1つのユニットとしてこれを作業機フレームに取付けて圃場に対して掘削、耕耘するようにしたものである。
具体的には、特開平9−322601号公報や、特開2000−270602号公報を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の先行技術に係る作業機は、何れも作業機を構成する作業機フレームに前記耕耘爪ユニットが作業進行方向に向って横一列の配列構成になったものである。これらの作業機でも圃場土壌の排水、乾燥を促す上では大変有効であるが、掘削反転刃を深い位置に潜り込ませての作業のため作業牽引抵抗が大きく、わが国の殆どの農家で使用されているトラクタではその作業を行うことができない。敢えて作業を行うとすれば掘削反転爪ユニットの数を単数にした作業機が使用できるに留まっている。これでは圃場区画の拡大により大規模化された農業経営には適さない。
【0005】
また、大規模化傾向にある圃場を能率よく乾燥させるには大型化された作業機が必要であるが、わが国農業の特殊性を考えると、やはり小型のトラクタに適用できる作業機の必要性はかなり高いものがある。
言い換えると、作物生育上圃場環境を整える作業を能率よく行うことを考えると大型化された作業機や、トラクタが必要であるが、わが国農業の特殊性を考慮すると、比較的小型のトラクタにより使用できる作業機でないと普及が困難であり、両者の関係は二律背反の関係にある。
また、前記作業機は心土の掘起作業には適しているが、圃場表面に存在する夾雑物、たとえば、雑草や収穫後の切り株などの埋没作業を行うには適していない。
【0006】
そこで、本発明は通気性、透排水性が悪く、栄養分が少ない疲弊気味の心土を圃場表面に耕起し、さらに、作土層を耕起反転することで圃場表面に散在する夾雑物を埋没させて、有機物の循環利用を図ることができるようにしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述のような課題を解決するために、本発明は先ず、作業機を構成する作業機フレームに掘削反転放擲爪を取付けて構成したサブソイリングディガ−プラウ作業機において、下端部にチゼルをもち、上端部が作業機フレームに対して取付けられているビームと、このビームに対して取付けられている掘削反転ボードユニットと、この掘削反転ボードユニットに並列的に配置されているボトムユニットとを備え、前記掘削反転ボードユニットは少なくともチゼル表面に連続した掘削曲面部と、この掘削曲面部の上部位置に形成された反転曲面部とをもち、この反転曲面部は作業進行方向に対して、その側方に向かって捩りが与えられて形成され、前記ボトムユニットは少なくとも発土板部をもち、この発土板部の反転方向は前記掘削反転ボードユニットの反転曲面部と同一方向で、前記掘削反転ボードユニットに対する高さ方向の位置は、その最下端部が前掘削曲面部の範囲内に位置している構成としたことを特徴とするものである。
【0008】
これにより、疲弊気味の心土を圃場表面に耕起して再生するとともに、作土層を耕起反転して圃場表面に散在する夾雑物を埋没させることで、有機物の循環利用と、心土の再生を図ることができる。
【0009】
また、前記掘削反転ボードユニットは作業表面側に掘削反転板をもち、その裏面に金属製のブラケット板をもち、このブラケット板がビームに対してボルトなどにより取り付けられている構成としたから組み立てる上での作業が容易になり、さらには、摩耗などに伴い掘削反転ボードユニットの交換作業にも便利である。
【0010】
また、前記ボトムユニットは発土板の下端縁に沿ってシェヤを取付けて構成したことを特徴とするものであるから作土層の反転を確実に行うことができ、有機物の有効利用を図ることができる。
【0011】
また、前記ボトムユニットは前記掘削反転ボードユニットのビームに沿って上下方向に移動して固定させることができるように構成したことを特徴とするものであるから、作土層に合わせた耕深を選択することができる。
【0012】
また、前記ボトムユニットの掘削反転板の曲面に連続して、ボトムユニットの反転曲面を形成したから反転れき土の移動が円滑で確実に反転作業を行うことができる。
【0013】
また、前記掘削反転ボードユニットは土の反転側の側面位置に排土板ユニット備え、この排土板ユニットはビームに対して取付けて構成したことを特徴とするものであるから、圃場表面に排出された土を圃場表面の広い範囲に拡散させることができ心土の再生に寄与することができる。
【0014】
また、排土板ユニットは前記掘削反転ボードユニットのビームに沿って上下方向に移動して固定させることができるように構成したことを特徴とするものであるから、圃場表面の広域に亘って排出土を拡げることができる上に、拡げる土の量(厚さ)を任意に選択することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付した図1ないし、図11に沿って説明する。これらの図において符号100は本発明に係るサソイリングディガープラウ作業機全体(以下、作業機と略称する)を示し、この作業機100は作業幅方向に沿って長い作業機フレーム11と、この作業機フレーム10の作業幅方向の中央位置に立設されているセンターマスト11、さらに、このセンターマスト11の両脇にあってセンターマストとは逆に下方に伸びるロアアーム12が設けてあり、ロアアーム12の先端部にはトラクタのもつロアリンクLのヒッチピン12Aが取り付けてある。
【0016】
前記センターマスト11の先端部13Bにはボルト13AによりトラクタのもつアッパリンクUをヒッチするためのヒッチ座13が枢着されていて、このヒッチ座13は前記ボルト13Aを中心とした回転を止めるボルト孔をもち、前記センターマスト11の先端部13Bに穿ってあるボルト孔13X、13Yの何れかを選択して先端部13Bに対するヒッチ座13の姿勢を固定できるようになっている。これはアッパリンクのヒッチ点を選択するためであって、作業条件や、作業機の圃場間移動の場合に使用される。
【0017】
そして、前記作業機フレーム10にはこれから説明する掘削反転ボードユニット20を取付けるための取付け座アーム15が取付けられており、この取付け座アーム15は前記作業機フレーム10に対して締着されているフランジ16から延びている。このフランジ16は作業機フレーム11の外周のうち半周を囲む形状で「く」型をしたもので、このフランジ16に対して前記取付け座アーム15が作業進行方向の後方に向かって延びた板状のもので形成されている。このフランジに対して作業機フレーム11の残る半周分を囲む「く」型のボルト17によりその両端部がフランジ16を貫き、作業機フレーム10の周囲を略半周しているフランジをナットで締めることで締着されて取付けられている。
【0018】
この取付け座アーム15はセンターマスト11を中心として作業幅方向の左右に一つづつ設けてあり、言い換えると、2本の掘削反転ボードユニット20を装備することができるようになっている。いわゆる2本爪装備の作業機である。
前記取付け座アーム15の端部が取付け座アーム15Aになっており上下に穿ったボルト15Bにより掘削反転ボードユニット20を構成するビーム21の上端部21Uを取付け得るようになっている。
【0019】
このビーム21はその上端部21Uの前縁(作業進行方向の前側の縁)は側面視上直線状であり、この前縁に連続して中間部21Cと作業進行方向に突き出した下端部21Sとの間を結んで弧を描いた曲線状になっている。その下端部21Sにはベッド22Aを介してチゼル22が取付けられて、掘削作業時に先頭位置となって掘削作業を行うようになっている。
【0020】
このビーム21には前記上端部21U、中間部21Cの前縁に沿った形状の弧を描いた板状のブラケット板23が取付けられるのであって、このブラケット板23の裏側には適当な間隔で取付けられている一対の取付け板片23A、23Aが複数組あり、これらの取付け板片23Aがビーム21を両側面側から挟む状態におかれてビーム21にボルトにより取付けられている。このブラケット板23は金属板などで形成されたもので、後に説明する掘削反転板を補強する機能と、ビーム21に対する取付けを容易にする機能をもっていて、さらに、ブラケット板23はビーム21の上端部21U近くまでせり上がって延びた形状になっており、掘削反転板25のもつ曲面に沿った形状になっている。
【0021】
さらに詳しくは、ブラケット板23にはその裏面に適当な間隔で数組の取付け板片23A、23Aがビーム21を挟むことができる間隔を保って溶接などにより固定されていて、この一対の取付け板片23A、23Aは板片が並列配置されたものほか、断面形状がL型形状で一辺がブラケット板23の裏側に、他の一辺がビーム21の片面に宛がわれてボルトなどにより、あるいは逆U字型の取付け板片を用いてブラケット板23をビーム21に取付けることができる。
【0022】
このブラケット板23には、その作業進行方向前面に沿って掘削反転板25が密着した状態で取付けられていて、掘削反転板25の裏側から補強している。また、掘削反転板25の下端部25Sは前記チゼル22の表面と段差なく連続した曲面で連続しており、中間部25Cは弧を描いて上方へと延びて掘削曲面25Kを形成している。さらに、その上端部25Uはブラケット板23の最上端部より上に延びて掘削土の圃場表面への排出を促すための排出曲面25Yを形成している。さらに、排出曲面に沿って上昇する掘削土を作業進行方向の側方に放擲するために、この掘削反転板25の上端部25Uは前記ブラケット板23と共に、あるいは掘削反転板25の上端部25Uのみに、作業進行方向に向かって左右方向の何れかに向かって次第に捩れが与えられて反転曲面部25Xが形成されている。この反転曲面部25Xは前記ブラケット板23にも形成されているが、ブラケット板23より掘削反転板25の方が高さが高いので、言い換えると、下端部からの長さが長いので、捻りの状態は掘削反転板25の方が大きく捻られている形になっている。
【0023】
この掘削反転板25には圃場の土の付着が少なく、作業抵抗が小さい上に、摩擦による摩耗が少ないプラスチックス製、たとえば、プロピレンや、ナイロンなどの樹脂が使用される。また、この掘削反転板25は前記プラスチックスのほか、土の性質によってはステンレス製、スチール製の方が土の付着が少ないことがあるので、使用される圃場の土質に合わせてその材質が選択される。このとき、ブラケット板23と同一金属製が使用される場合には、ブラケット板23そのものを掘削反転爪として使用することがある。言い換えると、をブラケット板23を掘削反転板25と兼用させることもできる。
【0024】
さらに、この掘削反転板25の上下方向の中間部位置25Cにおける隣合わせ位置には、ビーム21に対してボトムユニット30が取付けられていて、このボトムユニット30はシェヤ31と、反転機能をもっている発土板32、さらには、これらを支えるベッド33によって構成されている。このベッド33はシェヤ31に裏側に位置する前部ベッド部33Aと、シェヤのないものにあっては発土板32の下縁に沿って延びる前部ベッド部33Aとその前縁部が鋭角で交わり、後端部は作業進行方向の後方へと延びる側面ベッド部33B、さらには、発土板32の背面に位置する受圧板33Cによって構成されている。
この側面ベッド部33Bはボトムプラウにおけるランドサイドに似た形状と機能を持ったもので、この側面ベッド部33Bに穿ったボルト孔に対応して前記ビーム21にもボルト孔21Nが複数個上下に並んで穿たれている。ボトムユニット30が作業中に姿勢が安定しない場合には、ビーム21に進行方向に沿ってもボルト孔21Nを設けることで固定箇所を複数にする。
【0025】
上下方向に沿って並んだボルト孔21N、21N、・・・の中から一組を選択してボトムユニット30の側面ベッド33Bに穿ったボルト孔33N、33Nを合わせてビーム21に対してボルト取付けする。このとき、取付け位置を選択することでボトムユニット30の作業深さを任意に選択することができる。このボトムユニット30の取付け位置は前記掘削反転板25の反転曲面部25Xの反転側に取付けられる。
【0026】
また、掘削反転板25の両側にボトムユニット30を配置し取付けることで掘削反転ボードユニット20を中心とした両側の作土層の反転を一方向のみならず両方向に行うことができる。この実施形態は図5に正面図として示すところであって、右反転、左反転の各ボトムユニット30L、Rが掘削反転板25の左右に配置されていて、この場合、掘削反転板25は掘削幅の狭い掘削反転爪が使用されて、その上端部における反転機能は必要がなく、反転曲面部25Xは省略されている。
【0027】
また、左右方向に反転機能を与えるべくボトムユニット30をビーム21に対して固定するには左右のボトム部が備える側面ベッド部33B、33Bをビーム21を挟んでその左右に位置させて互いにボルトなどにより取付ける。
【0028】
次に、本発明によるプラソイリングディガープラウ作業機100を用いた作業について説明する。先ず、作業機100はトラクタに3点リンク機構により装着されて作業に供されるものであって、実際の作業機軌跡は、図3に示すように、掘削反転板25による掘削作用により深い掘削溝Gが形成されるとともに、これと隣合って作土層を作業対象とした浅い反転溝gがボトムユニット30による耕起反転作用により形成される。
言い換えると、深い溝Gは掘削反転板25によって掘削反転させられることで形成され、このとき、心土は掘削曲面部25Kにより掘削されるとともに、上端部25Uに向かって排出方向に移動させられ、上端部25Uに形成してある反転曲面部25Xにより側方へ掘削土が反転させられる。浅い溝gは作土層部分をボトムユニット30のシェヤ31が掘削して、さらには発土板32により反転して、隣り合った圃場表面へ放擲することで形成される。
【0029】
このとき、圃場表面に雑草や、切り株などの夾雑物が存在していると、ボトムユニット30のもつ反転作用により、れき土反転により夾雑物などを反転土の下側に確実に埋没させることができる。
さらに、掘削反転板25により深い溝Gが形成されるとともに、掘削された土は作土層の上面に放擲され、この放擲作用と共に、作土層はボトムユニット30により反転されるので、栄養分の少ない心土と、過剰施肥や、永年施肥による残存肥料を含む作土とが混合されて心土の再生をも図ることができる。
【0030】
また、掘削反転板25が比較的細い形状のもので反転曲面部25Xが存在しないものの場合には掘削反転板25の両側にボトムユニット30が装備されている作業機にあっては、左右何れかに放擲される心土がボトムユニット30R、30Lにより反転される。
【0031】
また、ボトムユニット30はビーム21に沿ってその取付け位置を上下方向に移動させて掘削深さを選択自在にしてあるので、圃場構造に合わせて、たとえば、圃場に存在する夾雑物の量に合わせて反転深さを選択することができる。
図8には、ビーム21に穿ってあるボルト孔21N群のうち、適当な高さに存在するボルト孔21Nを選択してその位置にボトムユニット30を取り付ける。これにより、ボトムユニットによる掘削深さなどを圃場の状況に合わせて選択することができる。
【0032】
以上の説明では、ボトムユニット30においてシェア31を設けたものを説明したが、ボトムユニットが作土層の比較的浅い部分を掘削するような場合には、掘削負荷が比較的小さいので、発土板32の下縁部をシェヤと兼用してもよい。言い換えると、発土板32の下縁部がシェヤ形状をもたせるだけでも掘削機能を期待することができる。
【0033】
また、図7と図8、図9、図10に示すように、掘削反転ボードユニット20を構成しているビーム21に対して、ボトムユニット30を取り付けた構成では、掘削反転ボードユニット20による掘削反転作用に続いてボトムユニットによる反転、掘削作用により浅い反転g溝を確実に形成して掘削されたれき土を確実に反転させることができる。ボトムユニットによる耕深が深いものになると、反転時の負荷が大きくなるので、図11に示すように、側面ベッド部33を高さ方向に高い寸法にして、ビームとの固定面積を大きくすることで作業負荷に耐えることものする。この場合も、ボトムユニット30の反転方向と掘削反転ボードユニット20との反転方向を同一方向に定める。
【0034】
また、図12に示すものは、前記掘削反転ボードユニット20とボトムユニット30とをさらに一体化したもので、掘削反転ボードユニット20を構成する掘削反転板25の反転曲面部25Xと、ボトムユニット30の発土板31の反転曲面とを連続的な曲面として、掘削反転ボードユニット20による掘削反転土が移動するに際して、その土がボトムユニット30の発土板31の反転曲面に連続して引き継がれて確実に作業進行方向の側方に放擲できる。
【0035】
また、図13、図14に示すものは、ボトムユニットがいわゆるモールドプラウにおけるモールドボードから変形したもので、図13においては、ボトムユニット30が片側にのみ装備されたものに近く、図14に示すものは、ボトムユニットが左右両側に装備されたものに対応している。この場合、掘削反転ユニット20を越えて一方向に反転させるようにしたものを示してあるが、掘削反転ボードユニット20を中心に両側に反転させるようにすることも可能である。
【0036】
この実施態様においては、ブラケット板23とビーム21との取付け構造については前記実施態様と同様であるので説明は省略する。また、ブラケット23はボトムユニット30における発土板31の裏面にもあって発土板31の補強機能が与えられている。発土板31の表面にプラスチックス製の板材を固定して土との摩擦の減少を図り、さらには土の付着を防止するようにすることができる。材質的には掘削反転板25と同様な材質であれば好ましい。
【0037】
以上の説明では掘削反転ボードユニット20の両側にボトムユニット30を位置させて深い掘削溝Gに隣り合わせに浅い反転溝gを形成するものを説明した。そこで、これをさらに発展させた本発明の実施態様についてその作業機100を説明する。先ず、掘削反転ボードユニット20の左右の何れかの片側、あるいは、両側に均平機能を併せもつ排土板ユニット40を位置させて構成することが可能である。この排土板ユニット40は圃場表面を作業移動により掘削する機能の他、圃場の表面に存在するれき土を均す機能を併せもち、さらに、集めた土を側方に移動させたりさせたりできる機能をもっていて、圃場表面を平らにする機能をもつものである。その構成は、図13、図14、図15、図16に示すように板状の排土基板41と、その下端縁に形成した掘削刃42、さらには排土基板41の裏側に取り付けたブラケット43をもっていて、このブラケット43は平面視上L型をしていて、前記排土基板41の裏側に取り付ける部分43Aと、前記ビーム21に取り付けるフランジ部43Bを形成してあり、それぞれにボルト孔43Xが穿けてある。
【0038】
前記排土基板41の前面41Aは作業進行方向に向かって高さ方向の中央部が窪んだ形状で、圃場表面の土を掘削した場合の土を収容できるようになっている。この曲面はさほど重要ではなく、前面41Aは直立に近い状態で立ち上がっているものや、上端縁が進行方向の後ろ側に傾斜したもの(図12における仮想線図示部分)であってもよい。この場合、ブラケット43の取り付ける部分43Aとフランジ部43Bとの交わる角度を鋭角にする。
【0039】
さらに、排土板ユニット40を前記ビーム21に取り付けた場合に、排土基板41の反ビーム側、言い換えると、作業幅方向の外側の縁41Xが後方に傾斜した姿勢になっている。したがって、掘削反転ボードユニット20により掘削排土された土が前記排土板ユニット40により適当な厚さで広く拡散される。
したがって、心土を圃場表面に広く拡げることで心土再生を促進させることができ、前記排土板ユニット40の圃場表面に対する高さを選択調整することで心土の拡散範囲の選択をすることが可能になる。
【0040】
前記排土板ユニット40を前記ビーム21に取り付けるには、ブラケット43におけるフランジ部43Bをビーム21のボルト孔21Nを選択してボルト取り付けすることで行われる。このとき、高さ方向に配列してある前記ボルト孔21Nの中から高さを選択することで排土板ユニット40自体の対圃場表面の高さを選択することができる。
【0041】
この排土板ユニット40の高さ位置調節は、前記実施態様においてボトムユニット30の、同様に行うことができ、ビーム21に対する取り付け位置の選択により掘削深さ、あるいはれき土の寄せ集め量を選択することができる。例えば、圃場表面に存在するれき土を薄く広げる場合には、前記排土板ユニット40と圃場表面との間を少なくすることで薄い拡散層を形成する。
また、排土基板41による掘削深さを深くすることで表面を掘削しながら、表面のれき土を集めて側方に移動させることができる。
【0042】
以上は掘削反転ボードユニット20の片側のみに排土板ユニット40を取り付けたものを説明したが、掘削反転ボードユニット20の両側に排土板ユニット40を取り付けて構成することができる。この場合、掘削反転ボードユニット20による掘削排出土が作業進行方向の片側に排出されることから、掘削排出土が排出されない片側の排土板ユニット40は機能しないことになるが、複数の掘削反転ボードユニット20を取り付けて構成した作業機にあっては、隣り合わせた掘削反転ボードユニット20による掘削排出土を圃場表面に広く拡散する場合に有効である。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の作業機によれば、本発明は先ず、作業機を構成する作業機フレームに複数の掘削反転放擲爪を取付けて構成したサブソイリングディガ−プラウ作業機において、下端部にチゼルをもち、上端部が作業機フレームに対して取付けられているビームと、このビームに対して取付けられている掘削反転ボードユニットと、この掘削反転ボードユニットに並列的に配置されているボトムユニットとを備え、前記掘削反転ボードユニットは少なくともチゼル表面に連続した掘削曲面部と、この掘削曲面部の上部位置に形成された反転曲面部とをもち、この反転曲面部は作業進行方向に対して側面側に向かって捩りが与えられて形成され、前記ボトムユニットは少なくとも発土板部をもち、この発土板部の反転方向は前記掘削反転ボードユニットの反転曲面部と同一方向で、前記掘削反転ボードユニットに対する高さ方向の位置は、その最下端部が前記掘削曲面部の範囲内に位置している構成としたことを特徴とするものであるから、これにより、疲弊気味の心土を圃場表面に耕起して再生するとともに、作土層を耕起反転して圃場表面に散在する夾雑物を埋没させることで、有機物の循環利用を図ることができる。とくに、透水、排水性の劣化した圃場にあっては掘削反転ユニットにより形成される溝により余剰水分の排水を促すことができる。
【0044】
また、前記掘削反転ボードユニットは作業表面側に掘削反転板をもち、その裏面に金属製のブラケット板をもち、このブラケット板がビームに対して取付けられた構成であることを特徴とするものであるから、掘削作業中の負荷に十分耐えることができ、心土の掘起こしと、反転を確実に行い得て、その上圃場の心土再生とともに透水、排水性の向上に寄与することができる。
【0045】
また、前記掘削反転ボードユニットの掘削反転板は耐摩耗性があり、土の付着が少ないプラスチック板あるいは、スチール板で形成した構成であるから、土の付着を防止でき、作業負荷の軽減をはかることができる。
【0046】
また、前記掘削反転ボードユニットの掘削反転板はチゼル表面に連続した平面を含む曲面で掘削曲面部を形成した構成であるから掘削作業における土の移動が円滑に行えて作業中の負荷を軽減することができる。
【0047】
また、前記掘削反転ボードユニットは前記掘削反転板が土の付着の少ない金属板で形成されている構成であることを特徴とするものであるから、ブラケット板の省略を図ることができ土壌環境に合わせた作業機を提供することができる。
【0048】
また、前記掘削反転ボードユニットは土の反転側の側面位置にボトムユニットを取付けて構成したことを特徴とするものであるから、掘削された土をさらに反転させて心土を再生を促進することができ、さらには、掘削された心土の圃場表面に広く拡散させることができる。
【0049】
また、前記掘削反転ボードユニットの掘削反転板の掘削曲面に連続して発土板の発土曲面を形成したかられき土の反転が円滑に行うことができ掘削反転作業を確実に行うことができる。
【0050】
また、前記ボトムユニットは発土板の下端縁に沿ってシェヤを取付けて構成したことを特徴とするものであるから、ボトムユニットのより深い位置の掘削能力の向上とともに、未耕地の掘削反転を可能にすることができる。
【0051】
また、前記ボトムユニットは前記掘削反転ボードユニットのビームに沿って上下方向に移動して固定させることができるように構成したことを特徴とするものであるから、未耕地の掘削反転に対する掘削反転深さを圃場の環境に合わせて選択することができ、土壌との関係において圃場環境の整備に寄与することができる。
【0052】
また、前記掘削反転ボードユニットは土の反転側の側面位置に排土板ユニット備え、この排土板ユニットはビームに対して取付けて構成したことを特徴とするものであるから、掘削された心土などの圃場表面における拡散に便利である。
【0053】
また、排土板ユニットは前記掘削反転ボードユニットのビームに沿って上下方向に移動して固定させることができるように構成したことを特徴とするものであるから、作土の深さに合わせた掘削土の拡散量を選択することができ圃場における作土環境の整備に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサブソイリングディガープラウ作業機の実施形態を示す正面図である。
【図2】 同じく、サブソイリングディガープラウ作業機の実施形態を示す側面図である。
【図3】 同じく、サブソイリングディガープラウ作業機における掘削反転ボードユニットの正面図である。
【図4】 図3に示す掘削反転ボードユニットを用いた作業軌跡を示す説明断面図である。
【図5】 同じく、サブソイリングディガープラウ作業機における掘削反転ボードユニットの他の実施態様を示す正面図である。
【図6】 図5に示す掘削反転ボードユニットを用いた作業軌跡を示す説明断面図である。
【図7】 ボトムユニットのベッドを示す説明平面図である。
【図8】 同じく、本発明のサブソイリングディガープラウ作業機のビームに対するボトムユニットの取付け高さを選択する場合を示す説明側面図である。
【図9】 同じく、本発明のサブソイリングディガープラウ作業機のビームに対して取り付けたボトムユニットの発土板の反転面と掘削反転ボードユニットの反転曲面とを連続するように取り付けた例を示す斜面図である。
【図10】 同じく、本発明のサブソイリングディガープラウ作業機のビームにボトムユニットを取り付けた状態の平面図である。
【図11】 負荷に耐えるボトムユニットの一例の斜視図である。
【図12】 掘削反転ユニットとボトムユニットが一体的に形成された例と、併せて作業軌跡を示す正面図である。
【図13】 掘削反転ユニットとボトムユニットが一体的に形成された他の例を示す正面図である。
【図14】 掘削反転ユニットとボトムユニットが一体的に形成されたさらに他の例を示す正面図である。
【図15】 掘削反転ユニットとボトムユニットにおける土の移動軌跡を説明する平面図である。
【図16】 本発明のサブソイリングディガープラウ作業機のビームに取り付ける排土板ユニットの分解斜視図である。
【図17】 本発明のサブソイリングディガープラウ作業機のビームに取り付ける排土板ユニットの姿勢を説明する斜視図である。
【図18】 同じく、本発明のサブソイリングディガープラウ作業機のビームに排土板ユニットの側面図である。
【符号の説明】
100 作業機
10 作業機フレーム
11 センターマスト
12 ロアアーム
13 ヒッチ座
13A ボルト
13B 先端部
13X ボルト孔
13Y ボルト孔
15 取付け座アーム
15A 取付け座
16 フランジ
17 ボルト
20 掘削反転」ボードユニット
21 ビーム
21U 上端部
21C 中間部
21S 下端部
22 チゼル
22A ベッド
23 ブラケット板
23A 取付け板片
25 掘削反転爪
25S 下端部
25C 中間部
25U 上端部
25X 反転曲面部
25K 掘削曲面部
30 ボトムユニット
31 シェヤ
32 発土板
33 ベッド
33A 前部ベッド部
33B 側面ベッド部
40 排土板ユニット
41 排土基板
41A 前面
42 掘削縁
43 ブラケット
43A 取り付ける部分
43B フランジ部
43X ボルト孔

Claims (1)

  1. 作業機を構成する作業機フレームと、下端部にチゼルをもち、上端部が前記作業機フレームに対して取付けられているビームと、このビームに対して金属製のブラケット板を介して取付けられている掘削反転ボードユニットと、この掘削反転ボードユニットに並列的に配置されているボトムユニットとを備えたサブソイリングディガ−プラウ作業機において、
    前記掘削反転ボードユニットは、チゼル表面に連続して形成された掘削曲面部とこの掘削曲面部の上部位置に形成された反転曲面部とをもつ掘削反転板を有し、
    前記掘削反転板は、上端部、中間部及び下端部から成り、
    前記中間部は、弧を描いて上方へと延びて前記掘削曲面部を形成し、
    前記上端部は、前記ブラケット板の最上端部及び前記ボトムユニットの上端より上に延びて掘削土の圃場表面への排出を促すための排出曲面を形成し、さらに、排出曲面に沿って上昇する掘削土を作業進行方向の側方に放擲するために、作業進行方向に対して側面側に向かって捩りが与えられて前記反転曲面部が形成されており、
    前記掘削反転板は、その裏面に前記金属製のブラケット板が密着して取り付けられ、このブラケット板は、対となった取り付け片を複数組有し、この対となった取り付け片を前記ビーム両側から挟む状態としてビームに取り付けられており、
    前記ボトムユニットは、前記掘削反転板の中間部位置における隣合わせ位置に取り付けられ、発土板と発土板の下端縁に沿うシェヤを有するとともに、前記ビームに沿って上下方向に移動してビームに固定させることができ、前記ボトムユニットの最下端部が、前記掘削反転板の掘削曲面部の上下方向の範囲内の選択した高さに位置するよう構成されており、
    前記発土板の反転方向は、前記掘削反転板の反転曲面部と同一方向に形成されており、前記発土板の反転曲面部は、前記掘削反転板の曲面に連続して形成されていることを特徴とするサブソイリングディガ−プラウ作業機。
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