JP4065522B2 - 画像処理装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを符号化する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、静止画像の圧縮方式には、離散コサイン変換(以下、DCTと略す)を利用したJPEG方式や、Wavelet変換を利用した方式が多く使われている。この種の符号化方式は、可変長符号化方式であるので、符号化対象の画像毎に符号量が変化するものである。
【0003】
国際標準化方式であるJPEG方式では、画像に対して1組の量子化マトリクスしか定義できない。従ってイメージスキャナでもって原稿画像を読み取る場合、プリスキャン無しには、符号量調整が行えず、限られたメモリに記憶するシステムで使用する場合においては、メモリオーバーを起こす危険性があった。
【0004】
これを防止するためには、充分なメモリ容量を確保しておくことが必要となるが、入力される画像のサイズが一律同じではなく、異なる場合もある。したがって、これまでは、その入力する可能性のある最大サイズ分に適合し得る容量のメモリを確保せざるを得ない。
【0005】
一方、画像情報には、元の画像データ以外に、該画像データに付随する像域情報というものがある。像域情報は主に、画像出力時の見栄えを良くするために、画像出力部での色処理や階調数の調整に用いられる。有彩色と無彩色が混在する自然画像と、文書原稿中に多く見られる黒文字とでは、同じ黒色でも使用するインクの種類を変えることで、自然画像について自然画像らしく見せる一方で、文字については鮮明に出力することが出来る。
【0006】
このように、画素毎に、有彩色か無彩色、文字部かそうでないか、といった各々1ビットの属性フラグデータを持つことにより、画像出力時、特にプリントアウト時に出力画像の画質向上を図ることが出来る。像域情報には前記以外の他の情報もある。
【0007】
画像情報を圧縮するには、画像データの圧縮はもちろんのこと、上記像域情報も圧縮する必要がある。画像データは、公知のJPEG符号化方式を用い量子化ステップを段階的に大きくすることで、符号化データを所定のメモリ容量に収めることが可能である。
【0008】
一方、像域情報は2値データの集まりであり、これを圧縮するには基本的に可逆の符号化方式を用いる必要がある。可逆符号化の一例としては、PackbitsやJBIG符号化方式が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本願出願人は、画像を入力しつつ、その画像データ及び像域情報を圧縮する技術を既にいくつか提案してきた。かかる提案によれば、画像データ及び像域情報を目標サイズ以内に抑えることに成功するが、例えば一方の符号量が目標サイズよりも十分に小さくなった場合、残ったメモリ容量をもう一方の符号化データの格納に有効利用するには至っていない。すなわち、2種類の符号量の合計サイズを見たとき、全格納可能メモリ容量を有効利用するには至っていなかった。
【0010】
本発明はかかる問題点に鑑みなされたものであり、画像データとその像域情報の合計符号量が目標サイズ以下になるようにし、メモリを有効利用する技術を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するため、例えば本発明の画像処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
画像データ、及び、当該画像データの各画素毎の、複数ビットで表わされる像域属性データを圧縮符号化する画像処理装置であって、
入力した画像データを、画像用の圧縮パラメータに従って圧縮符号化する第1の画像符号化手段と、
該第1の画像符号化手段で生成された符号化データを復号し、前記画像用の圧縮パラメータに従って再圧縮符号化する第2の画像符号化手段と、
入力した像域属性データを、像域用の圧縮パラメータに従って圧縮符号化する第1の属性符号化手段と、
該第1の属性符号化手段で生成された符号化データを復号し、復号して得た像域属性データ中の、前記像域用の圧縮パラメータによって特定されるビットの像域属性を、他の像域属性を示す値に変換し、再圧縮符号化を行う第2の属性符号化手段と、
前記第1の画像符号化手段、及び、前記第1の属性符号化手段で圧縮符号化している最中の、それぞれにより生成される符号化データのデータ量の合算符号量が設定量に達したか否かを判断する監視手段と、
該監視手段により、前記合算符号量が前記設定量に達したと判断された場合、前記第1の画像符号化手段で生成された符号化データのデータ量と、前記第1の属性符号化手段で生成された符号化データのデータ量の相関関係に基づいて、圧縮パラメータの更新対象として、前記第1、第2の画像符号化手段とするか、前記第1、第2の属性符号化手段とするかを決定する決定手段と、
該決定手段によって、圧縮パラメータの更新対象を前記第1、第2の画像符号化手段と決定した場合、前記第1、第2の画像符号化手段の画像用の圧縮パラメータを更新し、前記設定量に達したと判断された後に入力される画像データについては更新後の画像用の圧縮パラメータに従って前記第1の画像符号化手段で圧縮符号化させ、前記設定量に達したと判断される以前に前記第1の画像符号化手段で生成された符号化データについては、更新後の画像用の圧縮パラメータに従って前記第2の画像符号化手段で再圧縮符号化を行なわせ、
前記決定手段によって、圧縮パラメータの変更対象を前記第1、第2の属性符号化手段と決定した場合、前記第1、第2の属性符号化手段の像域用の圧縮パラメータを更新し、前記設定量に達したと判断された後に入力される像域属性データについては更新後の像域用の圧縮パラメータに従って前記第1の属性符号化手段で圧縮符号化させ、前記設定量に達したと判断された以前に前記第1の属性符号化手段で生成された符号化データについては、更新後の像域用の圧縮パラメータに従って前記第2の属性符号化手段で再圧縮符号化を行なわせる制御手段とを備え、
前記決定手段は、
予め設定された画像データの符号化データ量と像域属性データの符号化データ量の比と、前記第1の画像符号化手段で生成された符号化データのデータ量と前記第1の属性符号化手段で生成された符号データのデータ量の比に基づき、圧縮パラメータの更新対象と圧縮パラメータを仮決定する第1の手段と、
該第1の手段で、仮決定された圧縮パラメータの更新対象及び圧縮パラメータでもって再圧縮させた場合に要する再圧縮予測時間と、前記設定量に再び到達する予測到達時間とを演算する第2の手段と、
該第2の手段で得られた再圧縮予測時間と予測到達時間が、
再圧縮予測時間<予測到達時間
の条件を満たす場合、前記仮決定した圧縮パラメータ変更対象及び圧縮パラメータを最終決定とする第3の手段と、
前記条件が満たされない場合、前記仮決定で圧縮符号化させたと仮定した際の前記画像 データの推定符号量及び前記像域属性データの推定符号量を、前記第1の手段における画像データの符号化データのデータ量及び前記像域属性データの符号化データのデータ量として前記第1乃至第3の手段を繰り返させる第4の手段と
を含むことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に係る実施形態を説明するが、先ず、基本部分について説明する。
【0013】
図1は、実施形態が適用する画像処理装置100の機能ブロック構成図である。以下、同図の各部を簡単に説明する。
【0014】
画像処理装置100は、イメージスキャナから画像を入力する入力部101を備えている。なお、入力部101は、ページ記述言語をラスターイメージにレンダリングする手段などから画像データを入力しても良いし、記憶媒体に格納された画像ファイルを読込むことで実現しても良く、場合によってはネットワークより受信するようにしても良い。
【0015】
符号化部102は、入力された画像データの符号化を行なう。なお、符号化方式は公知のJPEG符号化方式を用い、8×8画素で画像データをDCT変換し、後述する量子化ステップ(圧縮パラメータで決定される)を用いた量子化、ハフマン符号化処理を行なうものである。
【0016】
第1のメモリ制御部103と、第2のメモリ制御部105は、上記符号化部102から出力されてくる上記符号化データ(同じ符号化データ)を第1のメモリ104と第2のメモリ106へそれぞれ格納する様に制御する。ここで、第1のメモリ104は、最終的に確定した(目標値以内のデータ量に圧縮し終わった)符号化データを、図1の基本構成の外部に接続されるネットワーク機器、画像出力装置や大容量記憶装置等へ出力するために、該符号化データを保持するためのメモリである。また、第2のメモリ106は、前記符号化データを第1のメモリ上に形成するための圧縮符号化処理を補助する作業用のメモリである。
【0017】
カウンタ107は、符号化部102によって圧縮符号化された画像データのデータ量をカウントし、該カウント値を保持すると共に、そのカウント結果により符号化シーケンスの制御を行なう符号化シーケンス制御部108に出力する。
【0018】
符号化シーケンス制御部108では、カウンタ107のカウント値がある設定値に達したかどうかを検出し、その設定値に達した(目標値を越えた)ことを検出した時にメモリ104内の格納済みの符号化データを廃棄するよう第1のメモリ制御部103に制御信号を出力する。上記第1のメモリ制御部103は、この制御信号に基づいて、メモリアドレスカウンタをクリアするか、あるいは符号化データ管理テーブルをクリアすることにより、前記格納データを廃棄する。また、このとき、符号化シーケンス制御部108は、第1のカウンタ107をゼロクリアして、第1のメモリ104におけるデータ量と一致させる(入力部101からの入力は継続している)。また、符号化部102に対して今までより、高い圧縮率で符号化を行なうよう制御する。具体的には、DCT変換係数を量子化する際の量子化ステップを2倍にするよう設定する。
【0019】
なお、ここでは、単純に量子化ステップを2倍としたが、カラー画像の場合、色変換した際に生成される1つの輝度信号(輝度データ)と、2つの色差信号(色差データ)に対して別々の量子化ステップを割り当て、片方ずつ交互に2倍にするようにして、より細かな制御を行っても良い。
【0020】
そして、圧縮率変更後の符号化データも、これまでと同様、第1のメモリ制御部103と第2のメモリ制御部105を経て、第1のメモリ104と第2のメモリ106に夫々格納される。なお、第1のメモリ104には、前記廃棄動作移以降に入力されるデータを符号化処理して生成された符号を格納することになる。
【0021】
符号化シーケンス制御部108は、カウンタ107のカウント値がある設定値に達した場合に、前記制御と並行して、第2のメモリ制御部105に対して、これまでに第2のメモリ106に格納していた符号化データを読み出し、符号化データ変換手段である再符号化部109に該符号化データを出力するよう制御信号を出す。
【0022】
再符号化部109は、入力された符号化データを復号化し、データ量を減らすための再量子化等を行なった後に再び符号化処理を行ない、該符号化データは、第1、第2のメモリ制御部103、105を介して第1、第2のメモリ104、105に格納する。このときの再符号化部109における再符号化の量子化ステップは、符号化部102の更新された量子化ステップと同じである。再符号化部109で再符号化して得られる符号量は第2のカウンタ110で計数する。
【0023】
再符号化部109の再符号化処理が終了したかどうかは、第2のメモリ制御部が検出する。すなわち、再符号化処理するために読み出すデータが無くなれば、再符号化処理の終了を符号化シーケンス制御部108に知らせる。実際には、第2のメモリ制御部105の読みだし処理だけでなく、再符号化部109の処理も終了した後に、再符号化処理が完了したことになる。
【0024】
第2のカウンタ110で得られるカウント値は、再符号化処理が完了した後、第1のカウンタ107で保持されているカウンタ値に加算される。この加算は、符号化シーケンス部108が第2のメモリ制御部105から再符号化完了の通知を受信した場合に行う。この加算をした結果、第1のカウンタ107は、第1のメモリ104内のデータ量の合計を表す計数値を保持することになる。即ち、1画面分(ページ分)の符号化部102と再符号化部109の符号化処理が終了した時点では、上記加算後の第1のカウンタ107で保持されているカウンタ値は、1画面分(1ページ分)を本装置が符号化した場合に発生した総データ量を表す(詳細は後述)。
【0025】
符号化部102は、再符号化処理の終了/未終了に関わらず、符号化するべき入力部101からの画像データが残っている限りは符号化処理を継続して行なう。
【0026】
第1のカウンタ107のカウント値がある設定値に達したかどうかの検出は、入力部101から入力される1ページ分の画像データの符号化処理(符号化、再符号化)が終わるまで繰り返され、上述した符号化と再符号化の処理は、ここで得られる検出結果に応じた制御の上で実行される。
【0027】
上記処理内容をより分かりやすく説明すると次の通りである。なお、以下はモノクロ画像の符号化についてのものである。
【0028】
入力部101より入力された画像データは符号化部102にて初期段階での量子化パラメータQ1に従い圧縮符号化を行う。生成された圧縮符号データは、第1のメモリ104、第2のメモリ106にそれぞれ書き込まれていく。このとき、第1のカウンタ107は生成される符号データ量を計数していくが、設定量以下のまま圧縮符号化処理が完了した場合には、第1のメモリ104に格納されたデータを外部に出力し、後続する画像(次ページの画像)があれば、カウンタ107、110をリセットしてその入力を行う。
【0029】
一方、或るページを符号化している最中に、生成される符号化データ量が設定値に達したと符号化シーケンス制御部108が検出した場合、第1のメモリ104内のデータを破棄させ、符号化部102に対して更に高い圧縮率となるよう、次の段階の量子化パラメータQ2を設定して画像データの入力を継続させる。このとき、第1のカウンタ107をリセットする。これにより、設定値に達したと判断された以降に入力された画像データは、更に高い圧縮率で符号化が行われることになる。また、符号化データ量が設定値に達する以前の符号化データ(量子化パラメータQ1で符号化されたデータ)は、第2のメモリ106に格納されている。そこで、このデータを再符号化部109にて、再符号化を行ない、その結果を、第1のメモリ104、第2のメモリ106にそれぞれ格納する。再符号化部109で再符号化する際の量子化パラメータは、設定変更後の符号化部102の量子化パラメータQ2と同じである。第2のメモリ106に格納されていた以前の符号化データに対する再符号化が完了すると、その符号量は第2のカウンタ110に保持されているので、それを第1のカウンタ107に足しこむ。
【0030】
以上の結果、第1のメモリ104、第2のメモリ106それぞれには、1ページの先頭から量子化パラメータQ2で圧縮された符号化データが格納されることになる。この量子化パラメータQ2で圧縮符号化している最中に、再度、カウンタ107の値が設定値に達したと判断した場合、更に高い圧縮率となるべく、量子化パラメータQ3を符号化部102及び再符号化部109に設定して、上記の処理を行う。そして、量子化パラメータQ3でも設定値に達したと判断した場合には、量子化パラメータをQ4に設定することになる。
【0031】
量子化ステップは、Q2=Q1×m、Q3=Q2×m、Q4=Q3×m…と、m倍(m>1)ずつ大きくしていく(必ずしも等倍である必要はない)。量子化ステップを大きくすると、DCT変換した際の周波数成分値が小さな値、すなわち、少ないビット数で表現できるわけであるから、データ量を減らすことが可能となる。
【0032】
上記、図1の構成における処理のフローを表わすフローチャートを図8に示すが、説明を簡単にするため、簡略化した図3のフローチャートに従って先ず説明する。
【0033】
既に説明したように、本発明の画像処理装置100は、スキャナ等の入力部101から入力した1ページの画像データを所定のデータ量以下に圧縮符号化する装置である。該符号化処理を実現するために、前記入力部101以外に、符号化部102、再符号化部109、第1のメモリ104、第2のメモリ106等を有する。これらの機能ブロックを用い、図3に示すフローチャートに基づいて符号化処理を行なう。
【0034】
図3のフローチャートは、大別すると、下記の3つの処理フェーズに分かれる。
(1)符号化フェーズ
(2)符号化・再符号化フェーズ
(3)転送フェーズ
上記それぞれの処理フェーズおいて、どのように画像データ、符号化データ等が流れて処理され,メモリにどのように格納されるかを視覚的に解り易く示したのが図4乃至図7である。
【0035】
図4は、図3のフローチャートにおけるステップS303とS305に対応する符号化フェーズの初期状態を表わす。また、図5はステップS307〜S315に対応する符号化・再符号化フェーズの処理状態を、図6はステップS317に対応する転送フェーズの処理状態を、図7は転送フェーズ後の符号化フェーズの処理状態を表わす。以下、各フェーズについて説明する。
【0036】
<<符号化フェーズ>>
1ページ分の画像データの符号化処理は、符号化パラメータの初期設定(ステップS301)から始まる。ここでは符号化処理する画像サイズ(スキャナ等の入力部101から読み取る用紙サイズ)から一意的に定まる符号化データ量の上限値に基づき符号化部102に適用する量子化ステップQ1を設定する。
【0037】
そして、ステップS303にて、第1のカウンタ107は、実際の符号化処理(画像を8×8画素のブロック単位でJPEG圧縮)を行ない、出力される符号化データのデータ量を累積カウントする。
【0038】
次にステップS305にて、該データ量のカウント値が上記上限値をオーバーしたかどうかを検知し、オーバーしていなければステップS303のJPEG符号化処理を継続する。これが初期状態の符号化フェーズである。
【0039】
符号化部102から出力する符号化データは、図4に示すように第1のメモリ104と第2のメモリ106の両方に格納されていく。縦縞で示した領域が該格納した符号を表現している。
【0040】
<<符号化・再符号化フェーズ>>
符号化部102の符号化処理が進行し、前記データ量のカウント値が設定されている上限値をオーバーすると、ステップS307にて、第1のメモリ104内の符号化データを廃棄すると共に、ステップS309にて、符号化部102の量子化パラメータをQ2に変更する。
【0041】
符号化データのデータ量のカウント値が設定された上限値をオーバーするという事は、圧縮後のデータ量が目標値以内に収まらないことを意味する。よって同じ量子化ステップを用いて符号化処理を継続しても意味が無いので、前よりもデータ量が少なくなるように、Q1よりも量子化ステップ幅の大きい量子化ステップQ2に変更するわけである。
【0042】
量子化ステップ及び量子化演算内容を変更した後、ステップS311では符号化部102の符号化処理を再開し、図5に示すように符号化データを第2のメモリ106のみに格納する。それと並行して、ステップS313の再符号化処理を行なう。再符号化処理では、第2のメモリ106に格納済みの符号化データを読み出して、再符号化部109にて再符号化処理を行ない、前記2つのメモリ104、106に格納する。そして、縦縞▲1▼の符号を全て再符号化するまで、該符号化処理と再符号化処理を継続する。
【0043】
具体的にこの再符号化処理では、符号化データを一旦ハフマン復号した後の各量子化値に対して、これら値を2nで割った結果と同様の結果が出るビットシフト処理を施した後、再度ハフマン符号化を行なうことにより実現される(m=2の場合)。この方法は、ビットシフトのみで量子化ステップを変更する点と逆直交変換や再直交変換処理を行なわない点で、高速な再符号化処理が可能である。ステップ315では、再符号化処理の終了検知が行なわれる。
【0044】
再符号化後のデータ量は再符号化前の符号化データのデータ量よりも少なくなるので、図5に示すように、再符号化前の符号を格納していたメモリ領域に再符号化後の符号化データを上書きするように格納することができる。再符号化処理が終了した時点で、縦縞▲1▼の符号化データのデータ量は図6に示すの斜め縞▲1▼の符号化データのデータ量へと減少する。
【0045】
以上で説明したステップS307〜315が、符号化・再符号化フェーズで行なう処理である。
【0046】
<<転送フェーズ>>
再符号化処理が終了したら、ステップS317では転送処理が行なわれる。該転送処理では、図6に示すように、符号化・再符号化フェーズで第2のメモリ106のみに格納した斜め縞▲2▼の符号化データを、第1のメモリ104内の斜め線▲1▼の符号化データに連結されるアドレスに転送し、格納する。その一方で、第2のメモリ106上で分散してしまっている斜め縞▲1▼の符号化データと斜め縞▲2▼の符号化データが第1のメモリ104上で連続して格納される様に、前記斜め縞▲2▼の符号化データを第2のメモリ106内で転送し、連結させる。これが、転送フェーズで行なう処理である。
【0047】
上記転送フェーズが終了したら、ステップS303、S305の符号化フェーズに戻り、図7に示すように斜め縞▲4▼の符号を符号化部102から出力して2つのメモリ104,106に格納する。この符号化フェーズは、初期状態の符号化フェーズ(図4)と少し異なり、符号化部102で符号化する際の量子化ステップがQ1からQ2に変更されていると共に、2つのメモリ104,106に格納されている符号化データも様々なフェーズで処理された符号の集まりである。それらの違いを無視すれば、転送フェーズ直後の符号化フェーズと初期状態の符号化フェーズは、同じと見なせる。
【0048】
よって、符号化フェーズ、符号化・再符号化フェーズと転送フェーズの3つを繰り返すことで、最終的に1ページの画像データを設定符号量以下に圧縮した符号を第1のメモリに格納することが出来る。しかも、入力部101は一連の処理が終わるまで、入力を継続するだけである。すなわち、画像を再度最初から入力し直すということが無くなる。
【0049】
図3に示したフローチャートは、説明が理解しやすいように、図4、図5、及び、図6に示した各フェーズに対応する処理のみを記述した。しかしながら実際には、1ページの画像データの入力はどこかのフェーズで終了する。従って、どのフェーズで終了したかによって、それ以降の対応も多少異なる。それを考慮した流れを示したのが図8のフローチャートである。図8のフローチャートは、1ページ分の画像データの入力完了と図3で説明した各種処理との関係を考慮したものであり、ここでは図3のフローチャートに、ステップS801、S803、S805、S807を追加している。
【0050】
ステップS801、S803、S805は、それぞれ、符号化フェーズ、符号化・再符号化フェーズ、転送フェーズにおいて、入力部101からの1ページ分の画像データの入力が終了したことを検知する。
【0051】
符号化フェーズと転送フェーズで1ページ分の画像データの入力が終了したことを検知した場合(ステップS801、S805)、ステップS807へ移り、当該ページの圧縮符号化処理を終了し、次に圧縮処理すべき画像データがあれば、次の1ページ分の画像データの圧縮符号化処理を開始し(各カウンタをリセットし、量子化パラメータを初期値に設定する)、無ければ停止状態に入る。
【0052】
一方、符号化・再符号化フェーズで1ページ分の画像データの入力終了を検知した場合(ステップS803)には、符号化部102では再符号化処理する画像データが無くなるまで一旦動作を止める必要があるので、ステップS311の符号化処理をパスし、ステップS313で、今までに符号化部102で符号化済みの画像データを所定の符号化データ量に抑える為の再符号化処理のみを継続して行なう。再符号化処理が全て終了して、その後の転送処理が終わらないと、1ページ分の画像データ全体の符号化データが第1のメモリ上に集まらないため、1ページ分の画像データの入力終了後も再符号化処理及びそれに続く転送処理は継続して行われる必要がある。この場合には、ステップS315にて、再符号化処理が全て終了したことを検知すると、符号化・再符号化フェーズ中に、第2のメモリ106のみに格納された符号化データを第1のメモリに転送し(ステップS317)た後、次のステップS805にて、1ページ分の画像データの入力終了が検知されてステップS807へ移ることになる。
【0053】
以上が動作であり、図8の動作説明でもある。
【0054】
<メモリ格納方法の変形例>
図9、図10は図5、図6の概念図で示したメモリ格納方法の変形例を示す図である。
【0055】
図5の概念図においては、符号化・再符号化フェーズでは、符号化部102から出力する符号化データは第2のメモリ106のみに格納していたが、図9に示すように符号化・再符号化フェーズ中に、符号化部102から出力する符号化データを第1、第2メモリの両方に直接格納する。
【0056】
符号化部102から見ると、どのフェーズで符号化して出力する符号化データも両方のメモリへ格納することになる。また、図6の概念図とは異なり、図10に示す様に、転送フェーズでメモリ間のデータ転送が必要なくなる。またこの変形例の場合には、符号化・再符号化フェーズにおいて、符号化データと再符号化データを第1のメモリ104へ送った順序で順次格納される。そのため2種類のデータが入り混じってしまうという問題は有る。
【0057】
従って、この変形例の場合にはこれに対応する為に符号化データをある単位で区切って、ファイル或いはパケットとして管理する様にする。具体的には、ファイル管理テーブル、或いは、パケット管理テーブル等を別に作成して管理する。
【0058】
一つの手法としては、符号化部102からのデータを第1メモリ104に格納する際、適当な単位(例えば前記直交変換の単位が8×8のブロックであるので、8×i(i=1、2…の整数)ライン分のデータ)毎に、画像データの先頭から管理番号を割り当て、各管理番号に対応する符号化データの格納先頭アドレスと該符号化データ量とを、管理番号順に格納できるような管理テーブルを作成する。
【0059】
符号化部102や再符号化部109は処理中のデータの管理番号を保持し、該管理番号に基づいて、符号化データ格納時の先頭アドレスと符号化データ量とを管理テーブルに書き込む。このようにすれば、符号化部102と再符号化部109で処理した符号化データをランダムに格納したとしても、前記管理テーブルを管理番号順にアクセスし、その時読み出させる先頭アドレスと符号化データ量に基づいて、符号化データを第1メモリ104から読み出せば、画像の先頭から順番に符号化データを読み出すことができる。このような管理機構を設ければ、画像上で連続するデータをメモリ上で連続するように格納する必要性が無くなる。
【0060】
図10の概念図における転送フェーズ後の符号化フェーズは、これまで説明した2つの符号化フェーズ(図4、図7)とほとんど同じであり、第1のメモリ内における符号の格納状態が図11に示した様に若干異なるだけである。よって、先の説明と本変形例は、3つのフェーズを繰り返して処理することに変わりは無い。
【0061】
<第2の例>
次に、本発明において特徴的な符号化処理を行なう為の、第2の例(これまで説明した構成を第1の例という)を図2を用いて説明する。
【0062】
図2は、第2の例における画像処理装置200のブロック構成図である。
【0063】
図1の第1の例における画像処理装置100と大きく異なる点は、最初に符号化を行なう符号化部が2つ並列に存在する点である。画像処理装置200は、入力部201から入力される画像データを、第1の符号化部202と第2の符号化部205で並行して符号化し、互いに圧縮率の異なる2種類の符号化データを生成する。本第2の例でも、符号化方式は公知のJPEG符号化方式を用い、8×8画素のブロック単位で画像データをDCT変換し、後述する量子化ステップを用いた量子化、ハフマン符号化処理を行なうものである。
【0064】
なお、本例では第1の符号化部202よりも、第2の符号化部205の方が適用する圧縮率を高く設定する場合について説明する。具体的には、第1の符号化部202における量子化パラメータをQ1、第2の符号化部205の量子化パラメータをQ2(Q2の量子化ステップは、Q1の量子化ステップより大きい)とする。
【0065】
符号化部202から出力される符号化データは、第1のメモリ制御部203を経由して、第1のメモリ204に格納される。このとき、第1のカウンタ208は、符号化部202から出力される符号化データのデータ量をカウントし、これを保持すると共に、符号化シーケンス制御部209にも出力する。
【0066】
一方、符号化部205で符号化された符号化データは、第2のメモリ制御部206を経由して、第2のメモリ207に格納される。このとき、第2のカウンタ210は、符号化部205から出力される符号化データのデータ量をカウントし、これを保持する。更に、後述する第2のメモリ207に格納している符号化データを第1のメモリ204に転送する時には、それと同時に上記第2のカウンタ210のカウント値を、第1のカウンタ208に転送する。
【0067】
さて、第1のカウンタ208が符号化部202から出力される符号化データのデータ量をカウント中に、該カウント値がある設定値に達した時には、符号化シーケンス制御部209は、第1の例と同様、メモリ制御部203に対して第1のメモリ204に格納されているデータを廃棄するよう制御信号を出す。
【0068】
そして、符号化シーケンス制御部209は、第2のメモリ207に格納済みの符号化データを読み出して第1のメモリ204に転送し、第1のメモリ204に格納するよう、メモリ制御部206とメモリ制御部203に制御信号を出力する。この結果、第2のカウンタ210のカウント値が第1のカウンタ208に転送され、その値が第1のカウンタのカウント値としてロード(上書き)される。
【0069】
要するに、上記第2のカウンタ210のカウント値は、第2のメモリ207に格納している符号化データのデータ量を表わしているので、そのカウント値と対応する符号化データを、そのまま第1のカウンタと第1のメモリへコピーしたと考えれば良い。
【0070】
さらに、符号化シーケンス制御209は、第2の符号化部205に対して、今までよりも、符号化データが少なくなるような符号化を行なうように制御信号を出す。一方、第1の符号化部202に対しては、その直前までの第2の符号化部205における量子化パラメータQ2を継承するよう設定を変更する。
【0071】
例えば、第2の符号化部205における量子化ステップを2倍に切り替える。この結果、第1の符号化部202は、第2の符号化部205は更に大きな量子化ステップQ3を用いて、次のオーバーフローに備えた更に高い圧縮率の符号化処理を行うことになる。切り替えられた各符号化部202、205から出力された符号化データは、それぞれ、対応するメモリ制御部203、206を経由して、対応するメモリ204、207に格納される。
【0072】
ここでは、量子化ステップの倍率比を2倍としたがこれに限らず、任意に設定できることは示すまでもない。例えば、カラー画像の場合、色変換した際に生成される1つの輝度信号(輝度データ)と、2つの色差信号(色差データ)に対して別々の量子化ステップを割り当て、片方ずつ交互に2倍にするようにすることで、より細かな設定が可能となる。
【0073】
そして、符号化シーケンス制御209は、メモリ制御部206に対し、既に第2のメモリ207内に格納している符号化データを読み出して、再符号化部211にデータを送るよう制御信号を出す。再符号化部211は、図1の再符号化部109と同様にして符号化データの再符号化処理を行なう。
【0074】
第3のカウンタ212は、再符号化部211が出力したデータ量をカウントするもので、再符号化処理を開始する直前にゼロにリセットされ、再符号化処理中の出力データ量をカウントする。このカウンタ212は、再符号化処理が終了した時点で、そこで得られたカウント値を第2のカウンタ210に転送する。
【0075】
第2のカウンタ210は、上記転送されてきたデータ量カウント値を、第2のカウンタ210内に保持しているカウンタ値に加算することにより、再符号化処理中にメモリ207に格納した、符号化データと再符号化データの合計のデータ量を算出する。即ち、メモリ207に格納しているデータ量とカウンタ210のカウント値とが一致する。
【0076】
再符号化処理の終了/未終了に関わらず、符号化するべき入力部201からの画像データが残っていれば、2つの符号化部202と205による符号化処理を継続して行なう。そして、カウンタ208のカウント値がある設定値に達したかどうかの監視は入力部201から入力される1ページ分の画像データの符号化処理(符号化、再符号化)が終わるまで繰り返され、上述した符号化と再符号化の処理は、ここで得られる検出結果に応じた制御の上で実行される。
【0077】
上記動作を簡単にまとめると、第2の符号化部205は、第1の符号化部202よりも1つ上の圧縮率での符号化を行う。そして、第1の符号化部202で生成された符号量が設定量に達した場合、第1の符号化部202の量子化パラメータを、直前の第2の符号化部205と同じにする。また、第2の符号化部205の量子化パラメータを更に高い圧縮率となるよう設定する。そして、第1のメモリ204内のデータを破棄し、第2のメモリ207に格納されていたデータを第1のメモリ204に転送すると共に、第2のカウンタ210の値を第1のカウンタ208に書き込む。そして、第2のメモリ内のデータを更に高い圧縮率で再符号化させるため、再符号化部211に対して、第2の符号化部205に新に設定した量子化パラメータと同じにする。この結果、第2のメモリ207内のデータは、ページの先頭から新たなに設定された量子化パラメータで圧縮したのと等価の符号データが格納されることになる。
【0078】
図2で説明したように符号化部が2つある場合は、図12に示すフローチャートに基づいて1ページ分の画像データの符号化を行なうことになる。なお、図12の説明は、符号化部が1つの場合のフローチャートである図8とは、大半は類似しており、当業者であれば上記説明から本第2の例の特徴は十分に理解できるであろうから、符号化部1つの場合と同じように3つのフェーズで処理を説明する様にし、図8と異なる点を主に説明することとする。
【0079】
上述した図8のフローと本例のフローとの一番大きな違いは、ステップS317の転送処理が、ステップS307とステップS309の間に移動していることである。要するに、符号化・再符号化フェーズと転送フェーズが入れ替わったと見なせば良い(ステップS307の符号化データの廃棄処理は例外である)。
【0080】
ステップS301の符号化パラメータの初期設定では、第1の符号化部202に量子化パラメータQ1を、第2の符号化部205には量子化パラメータQ2を設定する。ただし、量子化パラメータQ2で表される量子化ステップは、Q1よりも大きい。
【0081】
符号化フェーズでは、ステップS801、S303、S305を繰り返し実行する。ステップS801とステップS305は符号化部が1つの場合と同じ処理であるが、ステップS303の符号化処理だけは図13に示すように異なっている。
【0082】
第1のメモリ204へ格納する符号化データは圧縮率が段階的に高くなるようにするため、最初に格納する符号化データは圧縮率が一番低い量子化パラメータQ1で符号化したデータを格納し、第2のメモリへ格納する符号化データは量子化パラメータQ2で符号化したデータを格納する。
【0083】
第1のメモリ204へ格納中のデータ量が設定されている上限値をオーバーしたら(ステップS305)、直ちに、第1のメモリ204で保持していた符号化データを廃棄し(ステップS307)、第2のメモリ207で保持している圧縮率の高い符号化データを、第1のメモリ204へ転送する(ステップS317、図14参照)。これにより、第1の例で説明した1回目の再符号化処理の終了を待たずに、速やかに、上限値をオーバーしない適切な2番目の候補の符号化データを第1のメモリ207内に格納出来る。これが、図1に対する、2つの符号器を持つ図2を適用することの最大の利点である。
【0084】
本第2の例では、2つのメモリ204、207で同じ圧縮率の符号化データを持っていることが無駄という考え方なので、第2のメモリ207には、第1のメモリ204に格納する符号化データよりも圧縮率の高い符号化データを格納しておくようにしている。従って、それ以降の処理もこの考え方に基づき行われるものであり、第2のメモリ207内の符号化データを第1のメモリ204に転送する処理(転送フェーズ)が終了した後は、第2のメモリ207の符号化データを、更に1段階圧縮率の高い符号化データを保持する様に再符号化することとなる。
【0085】
具体的には、まず図15に示す様に、転送フェーズの次の符号化・再符号化フェーズでは、上記再符号化の前に、2つの符号化部202,205に適用される各量子化パラメータQ1、Q2をそれぞれQ2、Q3へ変更し(ステップS309)、1ページの画像データの入力が終了せずに続いていれば(ステップS803)、後続の画像データは新たな量子化ステップが設定された2つの符号化部で該入力データを符号化して(ステップS311)、対応する各メモリ204,207へ格納する。そして、上記符号化処理と並行して第2のメモリに格納されている符号化データ(第1のメモリ204に転送したもの)は、第1のメモリ内の符号化データよりも1段階高い圧縮率の符号化データに変更するべく、再符号化部211にて量子化パラメータQ3を用いて符号化されたデータが得られる様な再符号化処理(S313)を行ない、再符号化データを第2のメモリ207に格納し直す。
【0086】
なお、本第2の例でも、第1の例と同様、再符号化処理では、符号化データを一旦ハフマン復号した後の各量子化値に対して、これら値を2nで割った結果と同様の結果が出るビットシフト処理を施した後、再度ハフマン符号化を行なうことにより実現される。この方法は、ビットシフトのみで量子化ステップを変更する点と逆直交変換や再直交変換処理を行わない点で、高速な再符号化処理が可能である。
【0087】
また、本第2の例の様に符号化部が2つ有る場合には、図15に示したように、第2のメモリ207に符号化データと再符号化データを混在して格納する状況が発生する。従って、前述したように、符号化データをある単位で区切って、ファイル或いはパケットとして管理することが、第2のメモリ207に対しても必要になる。その為には、例えば第1の例における変形例と同様の構成を設ければ良いであろう。
【0088】
図12において、再符号化処理の終了をステップS315で検知したら、また符号化フェーズ(ステップS801、S303)に移行する。なお、符号化・再符号化フェーズ後の符号化フェーズでは、図16に示すように、2つのメモリ204,207が保持する符号化データは圧縮率が違うだけでなく、符号化データの混在の仕方(アドレス)もかなり違ってくる。従って、再度、第1のメモリ204のデータ量が設定値をオーバーした場合には、第2のメモリ207で保持されている符号化データ(▲6▼+▲8▼の横縞の領域の符号)を第1のメモリ204へ転送する必要が出てくる。これらを考慮すると、第2のメモリ207だけでなく、第1のメモリ204でも符号化データをファイル或いはパケットとして管理する必要がある。よって、第1のメモリ204にも前述の管理テーブルを用いた管理機構が必要となる。
【0089】
図16に示された符号化フェーズの状態は、量子化パラメータと符号化データの混在の仕方が、再符号化処理の前後で異なっていること以外は、初期状態の符号化フェーズ(図13)と同じである。よって、符号化フェーズ、転送フェーズと符号化・再符号化フェーズを繰り返すことで、最終的に、1ページ分の画像データを設定した上限値以下に圧縮した符号化データを確実に第1のメモリ204に格納することが出来る。
【0090】
なお、第1の例に対し、転送フェーズと符号化・再符号化フェーズの配置順が逆であることから、図8において転送処理後に行なっていた1ページ分の画像データの入力終了検知(ステップS805)は、符号化・再符号化フェーズで行なう1ページ分の画像データの入力終了検知(ステップS803)と、ほとんど同じタイミングになってしまう。また、2つの検知処理は、機能的にはステップS805と同じで、タイミング的にはステップS803と同じである、従って、これら2つのステップは、新たな1ページ分の画像データの入力終了を検知するステップとして統合し、ステップS1201と表記しておく。
【0091】
以上説明した第1、第2の例では、第1のメモリと第2のメモリは物理的に別のメモリであるとして説明をしてきた。これは、2つのメモリに対するアクセスが独立している方が有利なためである。しかしながら、第1のメモリと第2のメモリを、物理的に別のメモリとしない場合も本発明の範疇に含まれる。物理的に1つのメモリ上に、前記第1のメモリと第2のメモリに相当する2つの領域を確保して、第1のメモリを第1のメモリ領域、第2のメモリを第2のメモリ領域と言い直して、これまでの説明を読み直せば、本発明は、1つのメモリでも実現できることが分かる。
【0092】
また、1つのメモリで上記各例を実現する場合には、前記転送フェーズで説明したデータ転送処理のいくつかは不要となる。その詳細はその都度容易に想像できるので説明は省略するが、前記2つの領域を厳密に別けて使用する場合、物理的に2つのメモリを持つ時と同じようにデータ転送処理が必要であるが、2つの領域間で同じデータを共有することになれば、データ転送処理が不要になるだけでなく記憶容量の削減も図れる。
【0093】
例えば、第2のメモリ領域で保持していた符号化データを、第1のメモリ領域へ転送する際、該符号化データが格納されている先頭アドレスとデータサイズの2つの情報を第2のメモリ制御部から第1のメモリ制御部へ転送するだけで、前記符号化データを転送したのと同じ効果が得られる。
【0094】
前記符号化データを、ファイル形式やパケット形式で格納している場合は、メモリ制御部の間で転送する情報は少し増え、該符号化データに関連する管理テーブル情報を転送する必要がある。それでも、符号化データを転送するよりは、効率が良い。
【0095】
<第3の例(第1の例に像域情報の圧縮機能を追加した例)>
前記第1、第2の例では、画像データをJPEG方式で符号化して、該JPEG符号のみを格納するものである。これと並列に像域情報の可逆符号化も行ない、該可逆符号も格納するようにした画像処理装置の構成を図17に示す。同図は図1に示した基本構成に像域情報の処理系を追加したもので、以下で説明を行なう。但し、図1の構成と同じ機能ブロックには、同一番号を付し説明を省略する。
【0096】
イメージスキャナやページ記述言語レンダリングなどから入力部101を通して入力した画像データは、既に説明した処理方法に基づいて符号化と再符号化処理を繰り返して行ない、符号化データを設定した符号量以内に収める。
【0097】
一方で、該画像データを像域情報生成部1701に送り、前述の像域情報を生成する。スキャナ入力画像の場合、該画像データのみに基づいて像域情報を生成するが、ページ記述言語(PDL)を展開・描画した画像の場合、該PDL情報も参照して像域情報を生成する。なお、像域情報はスキャナ等の画像入力機器で生成することもある。その場合、前記像域情報も入力部101を通して入力され、像域情報生成部1701を素通りして、次のユニットへ送られる。
【0098】
ただし、実施形態では説明を簡単なものとするため、像域情報は、各画素毎に、有彩色/無彩色の区別する1ビット、文字線画/中間調画像を区別する1ビットの計2ビットとする。有彩色/無彩色の区別は、入力した画像データがRGB形式のデータであれば、各色成分の値が互いに実質的に等しい場合に無彩色、それ以外の場合には有彩色として判定する。また、注目画素の濃度(或いは輝度)が隣接する画素に対して急峻に変化している(予め設定した閾値以上に変化している)場合には、文字線画のエッジであると判断し、変化がなだらかであれば中間調画像として判断することで実現できるであろう。像域情報の取り得るデータはバイナリ表現で00、01、10、11(10進数では0〜3)の4通りとなる。
【0099】
生成した像域情報は、ブロック化ユニット1703にて、符号化部102において画像データをまとめて符号化するデータのサイズと同じサイズ(第1の例では8×8であったので、8×8サイズとなる)へブロック化する。
【0100】
画像データの圧縮に利用するJPEGのような多値の圧縮は、2値データの集まりである像域情報の圧縮に使うには非効率である上に非可逆圧縮である。像域情報の圧縮には可逆圧縮であるJBIG、或いはPackBits等のランレングス符号化を用い、可逆符号化部1705にて像域情報を可逆符号化する。
【0101】
符号化した像域情報は、第1のメモリ制御部103を経由して第1のメモリ104に格納し、同じデータをメモリ制御部105を経由して第2のメモリ106にも格納する。それと同時に、前記可逆符号化部から出力する符号量を第4のカウンタ1707にてカウントし、該カウント値を可逆符号化制御部1709に送る。
【0102】
可逆符号化制御部1709内のレジスタには目標値が設定され、前記符号量が該目標値をオーバーした時に、第1のメモリ104に格納済みの符号化データ(像域情報の符号化データ)を廃棄するよう第1のメモリ制御部103に制御信号を出力する。廃棄の仕方は前記画像データの符号化データを廃棄する方法と同じである。続いて、第2のメモリ106から符号化した像域データを読み出し、該データを可逆符号再符号化部1711に送るよう、該可逆符号化制御部1709は第2のメモリ制御部105へ制御信号を出力する。
【0103】
すなわち、符号化部102や再符号化部109が符号化シーケンス部108からの指示情報(圧縮パラメータ)に従って圧縮処理を行うのと同様、この可逆符号化1705、可逆符号再符号化部1711も、可逆符号化制御部1709からの圧縮パラメータ(圧縮率を決定するパラメータ)に従って像域情報を圧縮することになる。
【0104】
可逆符号再符号化部1709は、符号化データを受け取るとそれを復号化し、複数の属性フラグデータの一部を廃棄するか固定値に置き換えた後、再び可逆符号化を行なう。後に説明するが、属性フラグの一部を固定値に置き換えた場合でも情報エントロピーが低下するため、ランレングス符号化後のデータ量は減少する。再符号化後の属性データは、第2のメモリ106に再び格納すると共に、第1のメモリ104にも格納する。そして、再符号化後の符号量を第5のカウンタ1713にてカウントする。
【0105】
一方、可逆符号化制御部1709は、可逆符号再符号部1711において情報量を減らした属性フラグデータと、同じ情報エントロピーの属性フラグデータを符号化するよう、可逆符号化部1705が備えた像域情報変換処理部に対して属性フラグの一部を廃棄、或いは固定値に置き換えるよう制御信号を送り、符号化処理を継続させる。但し符号化データは第2のメモリのみに格納する。それと同時に、第4のカウンタ1711にも制御信号を送り、それまでカウントして保持していた値をリセットさせ、像域情報変換処理の内容が変更になった後に符号化処理して生成する符号量を新たにカウントさせる。
【0106】
前記再符号化する像域情報の符号化データが無くなり再符号化処理が終了したら、前記第2のメモリのみに格納した符号化データを第1のメモリにも転送して格納する。それと共に、第5のカウンタ1713の計数値を第4のカウンタ1707に転送して加算する。それによって、カウンタ1711には、像域情報変換処理の内容が変更になった後の可逆符号化データの全符号量が計数され、それに対応する符号化データは第1及び第2のメモリ各々に格納された状態となる。この状態は初期の可逆符号化処理のみをしている時とほとんど同じである。よって、これ以降は、可逆符号化部1705が出力する符号化データを第1及び第2の両方のメモリに格納して、可逆符号化処理をしている最初の状態と同じ状態に戻り、引き続き符号量の監視が行なわれる。
【0107】
第4のカウンタの計数値が、符号化制御部1709内のレジスタに設定された目標値をオーバーするたびに、廃棄、或いは固定値に置き換える属性フラグを増やすことで、像域データの符号量を段階的に減らすことができ、該像域データの符号量を目標値以内に収めることが可能となる。
【0108】
次に、図17の画像処理装置の処理内容を表わすフローチャートを図18に示し、該フローチャートを用いて説明を行なう。該画像処理装置の処理は、上述したように、図1の構成における画像データの符号量の制御方法と基本的に同じであり、個別の処理の内容が少しずつ異なるだけである。以下に相違点を列挙する。
(1)符号化処理と可逆符号化処理
(2)量子化ステップ変更と像域情報変換処理の変更
(3)再符号化処理と可逆符号再符号化処理
上記処理の相違を、前記図8のフローチャートに反映させたものが図18のフローチャートである。図8におけるステップS303、S309、S311、S313の処理を、図18ではステップS1703、S1709、S1711、S1713の処理に置き換えている。符号化パラメータの初期設定では、画像サイズによって決まる可逆符号化データ量の上限値を可逆符号化制御部内のレジスタにセットし、上記像域情報変換処理の内容を初期状態にリセットする。あとは、図8のフローチャートと同じ説明になる。
【0109】
次に、1画素あたり2ビットの像域情報に6ビットデータ“000000”を付加して8ビット化(一般に、コンピュータでは8ビットで処理が効率が良いため)した後、可逆符号としてPackbits符号化を行なった場合の、具体的な処理内容を、図19を用いてさらに詳しく説明する。
【0110】
Packbits符号化する前の8ビットデータは、図19(a)に示すように上位6ビットは全て0で、下位2ビットの上位側に、対応する画素データが文字部かそうでないかを表わすフラグ、下位側には有彩色か無彩色を表わすフラグデータが入っているものとする。よって、該8ビットデータが取り得る値は、0以上3以下の値である。なお、像域の特性は上記のように各ビットが0、1のいずれかで決定され、フラグとしての性格を持つので、以下では、像域情報を像域フラグもしくは像域フラグデータと表現することとする。
【0111】
像域情報生成部1701からは、上記8ビットのデータが画素単位で出力されるものとする。具体的な出力データとして、図19(b)に示すデータを考える。
【0112】
これをPackbits符号化すると図19(c)に示すデータに圧縮される。圧縮後のデータで負の値は連続するデータの個数を表わし、非連続データの個数は正の値で表わしている。これらは長さ情報と言うもので、該長さ情報のサインビットから連続データが続くのか、非連続データが続くのかを判別することが出来るようになっている。圧縮後の各データは同図(b)と同じく8ビット(1バイト)である。1バイトの長さ情報で、表わすことができる最大値は255の半分の約128であり、長さ情報がそれ以下の場合は1組の長さ情報とそれに続く像域フラグデータ群で符号化でき、それを超える場合は複数の組の、長さ情報+像域フラグデータ群、に分けて符号化される。
【0113】
図19(c)の圧縮データを詳しく見てみることにする。最初の長さ情報“−4”はマイナスの値なので、上述したように連続データの連続個数を表わし、長さ情報直後の像域フラグデータ“1”が4つ続くことを表わしている。
【0114】
次のデータ“4”はまた長さ情報であるが、今度はプラスの値なので非連続データが4つ続くことを示している。よって、前記“4”に続く4つのデータ“2,3,2,3”が非連続データを表わす。図19(c)では、長さ情報と像域フラグデータとが区別し易いように、プラスの長さ情報のみ下線を引いている。
【0115】
上記非連続データの次の“−5”は又、連続データの長さ情報で、該長さ情報直後の像域フラグデータ“2”が5つ続くことを表わしている。次の下線付きのデータ“3”は非連続データの長さ情報で、後続する3つのデータ“1,0,1”が像域フラグデータであり、さらに次の“−6,0”は、像域フラグデータ“0”が6個連続することを示している。
【0116】
上記圧縮データを可逆符号再符号化部1715で再符号化処理(設定した目標値に達しいた場合に実行されるものである)するとどのようになるのかを、図19(d)(e)を用いて説明する。ここでは、再符号化処理において、有彩色・無彩色フラグを“1”に固定してすべて有彩色にする。
【0117】
符号化された像域データは一旦復号され、図19(b)のデータに戻された後、上記フラグデータの置き換えが行なわれ、図19(d)のデータに変換される。そして、変換されたデータを再びPackbits符号化することによって、図19(e)の符号化データが得られる。再符号化前の15バイトの符号化データが再符号化後には6バイトに減少することが解かる。
【0118】
上記の再符号化処理を行なったにもかかわらず、全符号量の計数値が符号化制御部1713内のレジスタに設定された目標値を再びオーバーした場合には、前記再符号化処理が終了していれば、直ちに次の新たな再符号化処理を開始する。前記再符号化処理が終了していなければ、該再符号化処理が終了後、直ちに次の新たな再符号化処理を開始する。
【0119】
新たな再符号化処理では、残りの1ビットの像域フラグも“1”(中間調を示すことになる)に置き換える。これにより、すべての像域フラグデータ(8ビット)の値は“3”となり、データのバイト数をNとすると、符号化後のデータ量はおよそ(2N/128)+2バイトとなる。
【0120】
これは、連続データの個数が128個を超えるたびに、あらたな2バイト1組の符号化データ(長さ情報と連続データ)が増えるためである。
【0121】
Packbitsの符号化回路や復号回路それにデータ変換回路はそれぞれ公知の技術であり、個別の回路構成についての説明は省略する。
【0122】
上記説明では簡単化のため、各画素の像域フラグを2ビットとして説明したが、前述したように像域フラグとして他の情報もいくつかある。上記再符号化処理では、2ビットの像域フラグデータでは最大2回の再符号化、4ビットの像域フラグデータでは最大4回の再符号化処理が可能であり、像域フラグのビット数が多い程、再符号化処理の回数を増やすことができ、符号量を多段階で制御することができる。
【0123】
さらに、状態数を縮退させる方法を用いれば、さらに符号量を多段階で制御することができる。例えば、2ビットの像域フラグでは、4状態を表わすことができるが、これを1回目の再符号化処理で3状態に縮退させ、2回目の再符号化処理で2状態に縮退させることで、符号化前の情報エントロピーを少しずつ減らし、符号化後のデータ量(符号量)を細かく減らしていくものである。
【0124】
上述したフラグデータを1ビットずつ固定値に置き換える処理を、状態数という言葉を用いて表現すると、像域フラグデータを再符号化するごとに状態数を半分に減らす、と言うことが出来る。
【0125】
1回の再符号化処理で、状態数を半分に減らすより、状態数を1つずつ減らした方が、符号量を細かく減らせるのは当然である。
【0126】
状態数を1つずつ減らした場合の処理結果を図20(b)(c)(d)(e)に示し、それについて説明する。図20(a)は、図19(b)に示した像域フラグデータと同じ、2ビットの4状態の全てが存在するデータである。該4状態をあらためて列挙すると、以下のようになる。
(1)有彩色の文字部(データ“3”に対応)
(2)無彩色の文字部(データ“2”に対応)
(3)有彩色の非文字部(データ“1”に対応、有彩色の画像部とも言う)
(4)無彩色の非文字部(データ“0”に対応、無彩色の画像部とも言う)
1回目の再符号化処理で、上記4状態の内、(3)有彩色の非文字部と(4)無彩色の非文字部、の2状態を合体して1つの状態(3')非文字部に縮退させる。これにより、以下の3つの状態となる。
(1)有彩色の文字部
(2)無彩色の文字部、
(3')非文字部
具体的には、データ“0”を“1”に置き換えることで、上記状態の縮退を行なう。状態縮退後のデータは図20(b)に示すデータに変わる。これをPackbits符号化すると図20(c)に示す符号化データになる。再符号化前の符号化データ図19(c)よりも多少符号量が少なくなっていることが解かる。
【0127】
2回目の再符号化処理では、(1)有彩色の文字部と(2)無彩色の文字部、の2状態を合体して1つの状態(1')文字部に縮退させる。これにより、以下の2状態となる。
(1')文字部
(3')非文字部
今度は、データ“2”を“3”に置き換えることで、上記状態の縮退を行なう。状態縮退後のデータは図20(d)に示すデータに変わる。このデータは図19(d)のデータと同じである。これをPackbits符号化した符号化データ図20(e)は当然図19(e)と同じ符号化データになる。
【0128】
状態数を1つずつ減らした場合、再符号化前の15バイトのデータが1回目の再符号化で11バイトに減少し、2回目の再符号化でやっと6バイトに減少する。このように細かく変化して減少する符号量を得ることが出来るので、目標符号量に近い像域フラグの圧縮データを得ることができる。
【0129】
上述したように像域フラグデータの可逆符号化処理は、画像データの圧縮符号化処理とは独立に制御され、それぞれに目標符号量以内のデータに収められる。
符号化された2種類のデータは、外部に接続されるネットワーク機器、画像出力装置や大容量記憶装置等へ出力する際に多重化する。該多重化を考慮して、前記2種類のデータを符号化処理する単位を、前述したように同じサイズに合わせておき、1単位を符号化して生成される符号化データを1つのパケットあるいはファイルとして管理・格納する。多重化する際に、画像位置が同じ2種類のパケットデータを、例えば画像データ・像域データの順に連結して、1パケット化し、外部へ出力する。
【0130】
<第4の例(第2の例に像域情報の圧縮機能を追加した例)>
前記例2に対して、画像データの符号化処理と並列に像域情報の可逆符号化も行ない、該可逆符号も格納するようにしたものが図21に画像処理装置である。同図は図2に示した基本構成に像域情報の処理系を追加したもので、以下で説明を行なう。但し、同図には図2及び図17で用いた機能ブロックを使用しており、該ブロックには同一番号を付し説明を省略する。
【0131】
図21の画像処理装置では、図2の構成における画像データの圧縮符号化処理と同じように、2つの符号化部で情報エントロピーの異なる2種類の像域情報を可逆符号化する。該2つの符号化部とは第1の可逆符号化部1705と第2の可逆符号化部2106である。ここで追加する第2の可逆変換部2106では、第1の可逆符号化部よりもエントロピーの下げた像域情報を符号化する。
【0132】
その他の追加ブロックは、上記第2の可逆変換部2106が出力する符号量をカウントする第6のカウンタ2108のみである。
【0133】
図21において、画像データを圧縮符号化するブロックと像域情報を可逆符号化するブロックとは以下のような対応関係がある。
(1)第1、第2の符号化部と第1、第2の可逆符号化部
(2)第1、第2、第3のカウンタと第4、第6、第5のカウンタ
(3)再符号化部と可逆符号再符号化部
(4)符号化シーケンス制御部と可逆符号化制御部
上記各項目の前者のブロックを用いて画像データを圧縮符号化し、後者のブロックを用いて像域情報を可逆符号化する。2つの符号化処理は、ほとんど同じ方法で独立に制御され、各々のデータを目標符号量以下に圧縮する。
【0134】
画像データは量子化ステップの変更により段階的に符号量を減らしていくが、像域情報の方は、可逆符号化前の像域情報のフラグデータの状態数を減少させてエントロピーを下げることで、可逆符号化後の符号量を減らしていく。
【0135】
初期状態では、第1の可逆符号化部1705は画素毎の全像域情報を符号化するが、第2の可逆符号化部2106は該像域情報のフラグデータの状態数を前述した像域情報変換処理によって減らしてから可逆符号化を行なう。
【0136】
第1の可逆符号化部から出力した符号量が目標値をオーバーした(もしくは目標値に達した)ところで、第1のメモリ104に格納していた可逆符号を廃棄して、第2のメモリ106に格納していた可逆符号を第1のメモリに転送し、前記第2の可逆符号化部で行なっていた像域情報変換処理を第1の可逆符号化で引き継いで、前記第1のメモリに転送した可逆符号の後に符号化データを格納する。
【0137】
第2の可逆符号化部では、これまでよりもさらに前記フラグデータの状態数を減らすような像域情報変換処理を行ない、それを可逆符号化する。そうすることで、第1の可逆符号化部より、符号量が少ない可逆符号を生成して第2のメモリに格納する。
【0138】
すでに第2の可逆符号化部で符号化済みの第2のメモリ内の可逆符号、すなわち第1のメモリにも転送した可逆符号は、可逆符号再符号化部1711にて復号化し、第2の可逆符号化部で行なう像域情報変換処理と同じ状態数となるように可逆符号再符号化部にて像域情報変換処理し、再び可逆符号化して、第2のメモリに書き戻す。このように、図21に示す構成においても、画像データの圧縮符号化処理と同様の方法で、像域情報の符号化処理を行ない、該符号量を制御することが出来る。
【0139】
よって、上述した処理のフローチャートは、図12に示す画像データを圧縮符号化処理するフローチャートの一部の表現を変えるだけで、そのまま用いることが出来る。変える部分は図8のフローチャートから図18のフローチャートの変更と同様、以下の3点である。
(1)符号化処理 → 可逆符号化処理
(2)量子化ステップ変更 → 像域情報変換処理の変更
(3)再符号化処理 → 可逆符号再符号化処理
上記3点の表現を変えたフローチャートを図22に示す。ステップS2103、S2109、S2111、S2113の4つの処理内容が上記のように変わる。
【0140】
画像データの圧縮符号化処理と像域情報の符号化処理は並列に行ない、且つ独立に制御するので、図21に示す画像処理装置は、図12と図22の2つのフローチャートによって処理フローを規定することが出来る。
【0141】
<第1の実施形態>
以上本発明の実施形態の前提となる例を説明した。本第1の実施形態では、上記第3の例、第4の例に対して、先に示した解決すべき課題を克服するための構成と制御方法を提供する。説明を簡単なものとするため、ここで、図21の構成(第4の例)に対するものとして説明する。ただし、第3の例に適用できるのは、当業者であれば、以下の説明からすれば容易に想到し得よう。
【0142】
図21では、画像データ及び像域情報の各々の符号量が、各々の設定符号量以下になるよう、符号化シーケンス制御部と可逆符号化制御部で各々独立に符号量を制御していた。そのため、各々の制御を確実に行なえば、トータルの符号量も2つの設定符号量の和以内に確実に収まる。
【0143】
ただし、一方の符号量が大幅に少ないとき、全体の符号量としては過剰圧縮の状態となる。一方の符号量が設定符号量より確実に少なくなる時、その残りの符号格納メモリを有効に利用するには、2つの符号量を見て、総合的に制御する必要がある。
【0144】
そのため、本第1の実施形態では、図23に示すように、非可逆符号化した符号量と可逆符号化した両方の符号量を符号化シーケンス制御部209へ入力する。
【0145】
本第1の実施形態の符号化処理フローは、前記図12に示したフローチャートの一部(S305,S307,S309,S317)を図24のフローチャートに置き換えたものとなる。但し、ステップS303とS311の符号化処理は、可逆符号化と非可逆符号化の両方を並列に行なうものとする。
【0146】
ステップS2401にて入力された画像情報を符号化した2種類の符号量(第1の符号化部202での符号量、第1の可逆符号化部1705による符号量)の総和Wを計算する。
【0147】
ステップS2403にて前記総和Wを全符号量の上限として設定された設定符号量Tと比較する。
【0148】
ステップS2405にて非可逆符号量(画像データの符号量)を前記総和で割って全符号量に対する非可逆符号量の割合Rを求める。次いで、ステップS2407にて該割合を設定符号比率Pと比較する。設定符号比率Pとは全符号量に対する非可逆符号量の比率の基準値となる閾値である。
【0149】
2種類の符号で符号格納メモリを有効に利用するために、ステップS2401にて該2種類の符号の総和Wを計算し、該総和Wが設定符号量Tを越えていないかどうかをステップS2403で検出する。どちらか一方の符号量が対応する設定符号量を超えていても、総和Wが設定符号量Tを超えなければ、そのままの状態で符号化処理を継続する。よって、W>Tでなければ、S2405〜S2415をパスしてS2417へ進み、次のブロックの符号化処理を行なう。
【0150】
しかし、総和Wが設定符号量Tを超えた場合、少なくとも一方の符号を再符号化処理しなければ、全体の符号量が設定符号量T以内に収まらない。そこで、どちらの符号を再符号化処理するのかを決めるために、ステップS2405にて全符号量に対する非可逆符号量の割合Rを計算し、ステップS2407にて該割合Rを設定符号比率Pと比較する。
【0151】
該割合Rが設定符号比率Pより大きい場合、非可逆符号(JPEG)の符号量が基準よりも多いことになるので、ステップS2409へ移り、非可逆符号の再符号化処理を起動するよう制御する。逆の場合にはステップS2411へ移り、可逆符号(Packbits)の再符号化処理を起動するよう制御する。
【0152】
いずれの場合も、再符号化処理後の符号と同じ圧縮率(設定)の符号へと未圧縮画像情報を符号化するため、ステップS2413またはステップS2415にて、対応する符号化部の圧縮条件等を更新した後、図12におけるS311の符号化処理とS313の再符号化処理等から成るループ処理に移る。上記各種判定処理は符号化シーケンス制御部209にて行ない、ここから、4つの符号化部と2つのメモリ制御部の制御を行なう。
【0153】
以上説明したように、2種類の符号を各々独立に再符号化処理するのではなく、設定した比率よりも符号量の多い方を、全符号量Wが設定符号量Tを超えた時点で再符号化処理することにより、再符号化処理の回数を減らして、符号格納メモリを有効に利用することができるようになる。
【0154】
前記設定符号比率Pは、全符号量に対する非可逆符号量の割合でなくてもよく、全符号量に対する可逆符号量の割合であってもよい。 また、ステップS2405で計算する値は全符号量Wに対する非可逆符号量の割合でなくてもよく、非可逆符号量を設定符号量Tで割った値でもよい。
【0155】
この値は非可逆符号量の符号格納メモリに対する占有率を表わすことになるが、全符号量Wが設定符号量Tを超えた直後の両者の値はだいたい同じ値と見なせるので、どちらを使っても大した違いは無い。設定符号量Tを用いる場合はあらかじめ逆数を求めておき、それを乗算すれば演算速度の面でも有利である。
【0156】
また、ステップS2407で比較するものは2種類の符号量の比率、例えば可逆符号量÷非可逆符号量であってもよい。この場合、設定符号比率もそれに対応した値になっていれば問題ない。
【0157】
さらに、前記オーバーフロー検出時の非可逆符号量の割合Rが設定符号比率Pとあまり差がない場合、両方の符号を同時に再符号化するのも1つの方法である。これを実現するには、両者の差の絶対値を求め、それが設定した閾値と比較して小さいことを検出するステップを追加すればよい。
【0158】
要するに、本実施形態の技術思想からすれば、可逆符号量と非可逆符号量の相関関係が、予め設定された好適な相関関係(バランス)に近づくよう、圧縮符号化する対象を決定すればよい。
【0159】
また、図17の構成においても、非可逆符号化した符号量(第1のカウンタの出力)と可逆符号化した符号量(第4のカウンタの出力)両方の符号量を符号化シーケンス制御部108へ入力し、上述の説明と同様の制御を行なうことで、符号格納メモリの有効利用が可能となる。
【0160】
図17の構成より図21の構成の方が複雑だが、これまで説明してきたように、図17の構成と図21の構成は極めて関連性が高く、図17において可能な制御方法は、基本的に図21においても可能であることは当業者であれば容易に類推できると思われる。次の実施形態からは、図17の構成に限定して説明を行なうこととする。
【0161】
以上の第1の実施形態は、主として、第4の例(図21)をベースにして説明したが、第3の例をそのベースにしても構わない。第3の例をベースにするであれば、その構成は次に示す態様となるであろう。すなわち、
画像データ及び当該画像データの像域情報を圧縮符号化する画像処理方法であって、
圧縮パラメータが変更可能な画像データ用の第1の非可逆圧縮符号化工程と、
圧縮パラメータが変更可能なであって、前記第1の非可逆圧縮符号化工程よりも高い圧縮率となる圧縮パラメータで圧縮符号化する画像データ用の第2の非可逆圧縮符号化工程と、
前記第2の非可逆圧縮符号化工程で圧縮した符号データを復号し、再符号化する画像データ用の第3の非可逆圧縮符号化工程と、
圧縮パラメータが変更可能な像域情報用の第1の可逆圧縮符号化工程と、
圧縮パラメータが変更可能なであって、前記第1の可逆圧縮符号化工程よりも高い圧縮率となる圧縮パラメータで圧縮符号化する像域情報用の第2の可逆圧縮符号化工程と、
前記第2の可逆圧縮符号化工程で圧縮した符号データを復号し、再符号化する像域情報用の第3の可逆圧縮符号化工程と、
前記第1の非可逆圧縮符号化工程、及び、前記第1の可逆圧縮工程により圧縮符号化している最中の、それぞれにより生成される符号量の合算符号量が所定量に達したか否かを判断する符号量監視工程と、
該符号化量監視工程により、前記合算符号量が前記所定量に達したと判断された場合、前記第1の非可逆圧縮工程による符号量と、前記第1の可逆圧縮工程による符号量の相関関係に基づいて、圧縮パラメータを変更する対象となる情報を決定する決定工程と、
該決定工程で決定された内容で、前記第1乃至第3の非可逆圧縮工程、及び、前記第1乃至第3の可逆圧縮工程を制御する制御工程とを備え、
当該制御工程は、
前記決定工程によって圧縮パラメータを変更する対象が画像データであると決定された場合、
前記第1、第2の非可逆圧縮符号化工程の圧縮パラメータを更新し、
前記第1の非可逆圧縮符号化工程に対し、前記第2の非可逆圧縮符号化工程を継承して圧縮処理を継続させ、
前記第3の非可逆圧縮符号化工程に対しては前記所定量に達したと判断される以前の前記第2の非可逆圧縮符号化工程で圧縮符号化された画像データを再符号化させ、
前記決定工程によって、圧縮パラメータを変更する対象が像域情報であると決定された場合、
前記第1、第2の可逆圧縮符号化工程の圧縮パラメータを更新し、
前記第1の可逆圧縮符号化工程に対し、前記第2の可逆圧縮符号化工程を継承して圧縮処理を継続させ、
前記第3の可逆圧縮符号化工程に対しては前記所定量に達したと判断される以前の前記第2の可逆圧縮符号化工程で圧縮符号化された像域情報を再符号化させる
ことを特徴とする画像処理方法。
【0162】
<第2の実施形態>
前記第1の実施形態は、再符号化処理が極めて高速、すなわち、どの設定に対する再符号化処理においても、全符号量Wが次に設定符号量Tを超える(W>T)までに再符号化処理が必ず終了するといった場合には大変有効な制御方法である。
【0163】
しかし、再符号化処理後の符号量がほとんど減少しないといったことも、当然有り得る。この場合、次のオーバーフローまでの時間が大変短くなり、制限時間内で再符号化処理を終了させることが困難となる場合が有り得る。
【0164】
本第2の実施形態ではかかる問題を解決する例を示す。説明を簡単なものとするため、今度は、図17の構成を基礎にし、前記第1の実施形態のごとく格納メモリの有効利用を図りつつ、全符号量Wが次に設定符号量Tを超える(W>T)までに再符号化処理が必ず終了ような、制御方法を実現する例を説明する。
【0165】
図17の構成に、本第2の実施形態を適用した場合の構成は、前述したように、非可逆符号化した符号量(第1のカウンタの出力)と可逆符号化した符号量(第4のカウンタの出力)両方の符号量を符号化シーケンス制御部108へ入力したものとなる。ブロック構成図を示すのであれば図25のようになる。
【0166】
図26のフローチャートは、元々は図1の構成の処理フローを表わすフローチャートである図2の構成の処理フローを表わすフローチャートである図12において、ステップS307の前又は後に挿入して実行するものである。
【0167】
以下、簡単に図26の処理フローについて説明する。ステップS305(図3又は図12)にて符号量が設定値オーバーを起こすと検出したら、以前よりも高い圧縮率が得られる符号化設定条件を設定候補として定める(S2601)。該設定候補で再符号化した時の符号量を見積もる(S2603)と共に、その時のメモリ空き容量と設定候補での予測発生符号量からオーバーフローまでの最短時間を推定する(S2605)。一方、再符号化する符号のシンボル数等の統計量に基づき再符号化時間を推定する(S2607)。前記推定最短時間に対して、推定再符号化時間が長い場合(S2609)、符号量が設定値をオーバーする以前に実際の再符号化処理が終了する保証が無いため、前記設定候補をさらに1段階更新して、より圧縮率の高い符号化設定条件を設定候補とする(S2601)。圧縮率が高くなればなるほど、再符号化処理後の符号量も大きく減少するため、前記最短時間が長くなるので、ある符号化設定条件に達すると、推定最短時間≧推定再符号化時間という関係が成り立ち、符号量が設定値をオーバーする以前に実際の再符号化処理が終了する保証が得られる。
【0168】
ある時点における再符号化処理後の符号化データと入力データを符号化処理した符号化データは、画質が均一となるよう、同じ符号化設定条件になるよう制御しているので、前記符号化設定条件とは再符号化設定条件とも言うことができる。
【0169】
「(推定)最短時間≧(推定)再符号化時間」という関係が成り立ったら(S2609)設定候補を反映すべく、図3又は図12のステップS307(第1メモリの符号化データの廃棄)へ戻り、その後の量子化ステップ変更処理S309にて、該設定候補を量子化ステップとして設定する。
【0170】
本実施形態における制御フローの基本的な考え方を上述の処理フローを利用して説明すると、上述した図26の処理フローを図24の処理フローと統合することにより両者の特徴を出す。すなわち、前記第1の実施形態のごとく格納メモリの有効利用を図りつつ、全符号量Wが次に設定符号量Tを超える(W>T)までに再符号化処理が必ず終了ような、制御方法を実現するものである。統合した処理フローを図27に示す。以下、図27の処理フローを具体的な例を示しながら説明する。
【0171】
符号化開始時の量子化ステップ設定レベルをQ1(JPEG)、像域情報変換設定レベルをM1(Packbits)とし、各々設定レベルを表わす数字が大きくなるにつれて圧縮率が高くなるものとする。
【0172】
おおまかな処理の流れは図24に近く、図24と同様、ステップS303(図12)の符号化処理に続く処理を示したものである。まず、ステップS2401にて非可逆と可逆符号2種類の符号(図25における第1のカウンタ107の出力と第4のカウンタ1707の出力)の総和Wを計算し、該総和Wが設定符号量Tを越えていないかどうかをステップS2403で検出する。総和Wが設定符号量Tを超えた場合、少なくとも一方の符号を再符号化処理する必要がある。そこで、どちらの符号を再符号化処理するのかを決めるために、ステップS2405にて全符号量に対する非可逆符号量の割合Rを計算し、ステップS2407にて該割合Rを設定符号比率Pと比較する。
【0173】
説明を簡単なものとするため、最初の比較結果は、該割合Rが設定符号比率Pより大きかったと仮定する。これは、非可逆符号量(JPEG)が基準よりも多いことになるので、ステップS2701へ移り、量子化ステップ設定候補をQ2とする。ステップS2603にて該Q2という設定で再符号化処理した時の非可逆符号量を予測計算し、ステップS2605にてオーバーフローまでの最短時間を推定する。そして、ステップS2607にて再符号化処理時間を推定して、ステップS2609にて再符号化処理が間に合うかどうか判定する。再符号化処理が間に合わない、すなわち、再符号化時間>最短時間という関係になったら、より高い圧縮率で再符号化処理する必要があるため、ステップS2405に戻り、前記Q2という設定で再符号化する場合の予測符号量に基づき、新たな非可逆符号量の割合Rを計算する。
【0174】
該割合Rが、また設定符号量比率Pより大きかったとすると、さらに量子化ステップ設定候補を1段階進めQ3とする(S2701)。該Q3という設定で前述と同様、非可逆符号量の予測(S2603)、オーバーフローまでの最短時間の推定(S2605)、再符号化処理時間の推定(S2607)をおこない、再符号化処理が間に合うかどうか判定(S2609)する。
【0175】
ここで、また間に合わないという判定結果が出ると、ステップS2405に戻り、量子化ステップQ3に対応する非可逆符号量の割合Rを計算し(S2405)、設定符号量比率Pと比較する(S2407)。今度は前記設定比率Pに対して非可逆符号量の割合Rの方が少なかったとする。ここで初めてステップS2703に進み、像域情報変換設定候補をM1からM2へと更新する。
【0176】
この新たな設定候補に対して、今度は可逆符号量(Packbits)の予測(S2603)、オーバーフローまでの最短時間の推定(S2605)、再符号化処理時間の推定(S2607)をおこない、再符号化処理が間に合うかどうか判定(S2609)する。ここで、再符号化処理が間に合うと判定されたとすると、上記設定候補Q3,M2が最終的な新たな圧縮設定条件となり、図12のステップS1201へ処理が引き継がれる。
【0177】
以上、説明したように、再符号化処理時間がオーバーフローまでの最短時間を超えなくなるまで、非可逆符号あるいは可逆符号の圧縮設定条件を段階的に高めていくことにより、格納メモリの有効利用を図りつつ、全符号量Wが次に設定符号量Tを超える(W>T)までに再符号化処理が必ず終了ような、制御方法を実現することが出来る。
【0178】
<第3の実施形態>
前記第2の実施形態は、非可逆符号あるいは可逆符号の圧縮設定条件を段階的に高めていくため、説明として分かり易い。ところが、第2の実施形態によっても過剰圧縮となるような圧縮設定条件になる場合がある。具体的には、上記説明ではQ3,M2が最終的な圧縮設定条件となったが、それよりも画質劣化が少ない設定Q2,M2でも再符号化処理時間がオーバーフローまでの最短時間を超えないことも有り得る。すなわち、この設定を飛ばしてしまうことが起こりうるという点で改善の余地がある。本第3の実施形態はこれを改善する。
【0179】
本第3の実施形態は、明らかに除外できる場合を除いて、2種類の符号の圧縮設定候補の組み合わせをくまなく探索する。すなわち、圧縮設定条件を更新する対象となる符号が変化した時、未確認の圧縮設定候補に対して、再符号化処理時間がオーバーフローまでの最短時間を超えないかどうかを判定する。
【0180】
具体的には、前記第2の実施形態の説明において、可逆符号の圧縮設定候補をM1からM2に更新する際、そのときの非可逆圧縮条件Q3をQ1に戻して、(Q1,M2)、(Q2,M2),(Q3,M2)といった順序で、再符号化処理時間が間に合うかどうか判定する。
【0181】
その次も、可逆符号の圧縮設定候補をM2からM3に更新する場合、同様にQ3をQ1に戻して、(Q1,M3)、(Q2,M3),(Q3,M3)といった順序で、再符号化処理時間が間に合うかどうか判定する。さらに、可逆符号の圧縮設定候補をM3からM4に更新する場合、Q3をQ1に戻して、(Q1,M4)、(Q2,M4),(Q3,M4)といった順序で、再符号化処理時間が間に合うかどうか判定する。この後に、非可逆符号の圧縮設定候補をQ3からQ4に更新する場合、M4をM1に戻して、(Q4,M1)、(Q4,M2),(Q4,M3)),(Q4,M4)といった順序で、再符号化処理時間が間に合うかどうか判定する。
【0182】
多少処理が増加するが、画質劣化を抑えるため必要以上に圧縮しないようにするためには、必要となる処理である。処理をあまり増やさないようにする方法として、次のようなバリエーションも考えられる。
【0183】
上記説明では、可逆圧縮条件Mnが決定された場合、QnをQ1に戻していたが、これをQnからQ((n+1)/2)、具体的には、Q3からQ2に戻すようにすれば、戻り量が半分になるので、処理量も半分くらいに減る。また、nが小さい時の有効な戻り量を、nが大きくなった時の戻り量に反映させるといった方法も考えることができる。このように、2種類の圧縮設定候補を探索する範囲はいろいろ調整できる。
【0184】
上記圧縮設定の中から、例えば(Q4,M2)が候補として残り、この設定に対して符号化処理と再符号化処理が行なわれ、再符号化前の符号は消滅し該設定の符号が生成されたとする。この設定で画像を最後まで符号化処理しても2種類の符号量の和Wがオーバーフローしなければ(設定符号量Tを超えなければ)、該設定が画像に対する最終的な圧縮設定条件となる。Wがオーバーフローを起こす場合、図27におけるステップS2407でそれを検出し、また新たな圧縮設定候補の探索を行なう。再符号化処理の対象となる符号の圧縮設定条件が(Q4,M2)である時、それよりも圧縮率の低い設定であるQ1,Q2,Q3,M1を探索する意味がない、再符号化処理によって無くなった情報を戻すことが出来ないためである。よって、上述の説明で“QnをQ1に戻す”という処理は“QnをQ4に戻す”という処理に替わる。言い方を変えると、再符号化処理の対象となる符号の圧縮設定条件まで戻すと言える。
【0185】
初期状態(Q1,M1)での探索範囲と上記説明の探索例を図28(a)に、圧縮設定候補が(Q2,M4)に確定した次の探索範囲と探索例を図28(b)に示す。
【0186】
上記各実施形態では、イメージスキャナから画像を読み取る装置を例にし、その装置の機能動作について説明した。そして、その機能のほとんど(符号化処理も含む)は、上述した様にコンピュータプログラムによっても実現できる。
【0187】
従って、本発明はパーソナルコンピュータ等の汎用情報処理装置上で動作するアプリケーションプログラムに適用しても構わない。アプリケーションプログラムに適用する場合には、圧縮元となる画像ファイルをユーザに指定させると共に、目標サイズをユーザに選択させる等のGUIを設ければ良いであろう。このときの目標値は、ユーザーが任意に設定できるものとするが、数値での設定はわかりずらいので、原稿サイズと画質(高中低等)を加味した直感的に分かりやすいメニューから選択させることで、決定するようにすれば良いであろう。
【0188】
また、上記の通り、本発明は、汎用装置上で動作するアプリケーションプログラムによって実現できるものであるので、本発明はコンピュータプログラムをも含むものである。また、コンピュータプログラムは、通常、フロッピー(登録商標)ディスクやCDROM等の記憶媒体を装置にセットしてコピー或いはインストールことで行われるので、かかる記憶媒体も本発明の範疇に当然に含まれる。
【0189】
また、実施形態では、スキャナから画像データを入力するものとして説明したが、ホストコンピュータ上で動作するプリンタドライバに適用しても良い。プリンタドライバに適用する場合には、上位処理(アプリケーション等)から印刷対象のデータを受信したときに、その時点で、そのデータが中間調画像か、文字・線画かは勿論は判別できるので、像域情報生成処理にかかる構成を省くか、或いはより簡素なものとすることができる。
【0190】
また、本発明は、コンピュータプログラムと適当なハードウェア(符号化回路等)の組み合わせにも適用できる。
【0191】
以上説明したように本実施形態によれば、画像データを非可逆圧縮する非可逆符号化手段と、該符号化手段により得られる符号化データを圧縮率が高くなるように再符号化する手段と、
像域情報を可逆圧縮する可逆符号化手段と、該可逆符号化手段より得られる可逆符号化データを、像域情報のエントロピーが低下するように該像域情報を書き換えて可逆圧縮した符号化データへと変換する可逆符号再符号化手段と、
前記2種類の符号化データを格納することが可能な所定容量の格納手段とを有し、
各符号のデータ量、再符号化後の推定符号量、トータルの符号量のオーバーフローまでの推定最短時間、及び、再符号化処理時間などに基づいて次に再符号化すべき符号化データと圧縮設定条件を探索することにより、画像データと像域情報を符号化した2種類の符号を合わせて目標値以内の符号量に収めるような圧縮が可能になった。
【0192】
以上本発明に係る実施形態を説明したが、当業者であれば本発明の趣旨と範囲は本明細書の特定の説明と図に限定されるものではなく、本願特許請求の範囲に全て述べられた様々な修正と変更に及ぶことが理解されるであろう。
【0193】
図25をその基礎にするのであれば、本発明の実施態様は次のようになるであろう。
【0194】
[実施態様1] 画像データ及び当該画像データの像域情報を圧縮符号化する画像処理方法であって、
圧縮パラメータが変更可能な画像データ用の第1の非可逆圧縮工程と、
圧縮パラメータが変更可能であって、前記第1の非可逆圧縮工程で圧縮された符号を復号し、再非可逆圧縮を行う画像データ用の第2の非可逆圧縮工程と、
圧縮パラメータが変更可能な像域情報用の第1の可逆圧縮工程と、
圧縮パラメータが変更可能であって、前記第1の可逆圧縮工程で圧縮された符号を復号し、復号して得た像域情報の特定の像域値を前記圧縮パラメータに従って他の像域値に変換し、再可逆圧縮を行う像域情報用の第2の可逆圧縮工程と、
前記第1の非可逆圧縮工程、及び、前記第1の可逆圧縮工程により圧縮符号化している最中の、それぞれにより生成される符号量の合算符号量が所定量に達したか否かを判断する符号量監視工程と、
該符号化量監視工程により、前記合算符号量が前記所定量に達したと判断された場合、前記第1の非可逆圧縮工程による符号量と、前記第1の可逆圧縮工程による符号量の相関関係に基づいて、圧縮パラメータを変更する対象となる情報を決定する決定工程と、
該決定工程によって、圧縮パラメータを変更する対象が画像データであると決定された場合、前記第1、第2の非可逆圧縮工程の圧縮パラメータを更新し、前記所定量に達したと判断された後に入力される画像データについては前記第1の非可逆圧縮工程で圧縮させ、前記所定量に達したと判断された以前の圧縮符号化された画像データについては前記第2の非可逆圧縮工程で再非可逆圧縮を行なわせ、
前記決定工程によって、圧縮パラメータを変更する対象が像域情報であると決定された場合、前記第1、第2の可逆圧縮工程の圧縮パラメータを更新し、前記所定量に達したと判断された後に入力される像域情報については前記第1の可逆圧縮工程で圧縮させ、前記所定量に達したと判断された以前の圧縮符号化された像域情報については前記第2の可逆圧縮工程で再可逆圧縮を行なわせる制御工程と
を備えることを特徴とする画像処理方法。
【0195】
[実施態様2] 前記決定工程は、予め設定された画像データの符号量と像域情報の符号量の比と、前記第1の非可逆圧縮符号化工程での符号量と前記第1の可逆圧縮符号化工程での符号量の比に基づき、圧縮パラメータを更新する対象を決定することを特徴とする実施態様1の画像処理方法。
【0196】
[実施態様3] 前記決定工程は、
予め設定された画像データの符号量と像域情報の符号量の比と、前記第1の非可逆圧縮符号化工程での符号量と前記第1の可逆圧縮符号化工程での符号量の比に基づき、圧縮パラメータを更新する対象と圧縮パラメータを仮決定する第1の工程と、
該第1の工程で、仮決定された圧縮パラメータの更新対象及び圧縮パラメータでもって再圧縮させた場合に要する再圧縮予測時間と、前記設定量に再び到達する予測到達時間とを演算する第2の工程と、
該第2の工程によって、
再圧縮予測時間<予測到達時間
の条件を満たす場合、前記仮決定した圧縮パラメータ変更対象及び圧縮パラメータを最終決定とする第3の工程と、
前記条件が満たされない場合、前記仮決定で圧縮符号化させたと仮定した際の前記画像データの推定符号量及び前記像域情報の推定符号量を、前記第1の工程における画像データの符号量及び前記像域情報の符号量として前記第1乃至第3の工程を繰り返させる第4の工程と
を含むことを特徴とする実施態様1の画像処理方法。
【0197】
[実施態様4] 前記第1の工程は、圧縮パラメータを更新する対象と圧縮パラメータを決定した場合、もう一方の対象となる情報の圧縮パラメータについては低い圧縮率となる圧縮パラメータで仮決定することを特徴とする実施態様3の画像処理方法。
【0198】
なお、上記は方法についての態様であるが、装置発明とした場合、上記各工程に相当する機能を実現する手段として表現すればよいし、コンピュータプログラムで実現する場合には各手段として機能する構成となれば良い。更にコンピュータ可読記憶媒体としての態様は、コンピュータプログラムを格納することを明確にすれば良いであろう。
【0199】
また、図23をその基礎にするのであれば、次のようになるであろう。
【0200】
[実施態様5] 画像データ及び当該画像データの像域情報を圧縮符号化する画像処理方法であって、
圧縮パラメータが変更可能な画像データ用の第1の非可逆圧縮符号化工程と、
圧縮パラメータが変更可能なであって、前記第1の非可逆圧縮符号化工程よりも高い圧縮率となる圧縮パラメータで圧縮符号化する画像データ用の第2の非可逆圧縮符号化工程と、
前記第2の非可逆圧縮符号化工程で圧縮した符号データを復号し、再符号化する画像データ用の第3の非可逆圧縮符号化工程と、
圧縮パラメータが変更可能な像域情報用の第1の可逆圧縮符号化工程と、
圧縮パラメータが変更可能なであって、前記第1の可逆圧縮符号化工程よりも高い圧縮率となる圧縮パラメータで圧縮符号化する像域情報用の第2の可逆圧縮符号化工程と、
前記第2の可逆圧縮符号化工程で圧縮した符号データを復号し、再符号化する像域情報用の第3の可逆圧縮符号化工程と、
前記第1の非可逆圧縮符号化工程、及び、前記第1の可逆圧縮工程により圧縮符号化している最中の、それぞれにより生成される符号量の合算符号量が所定量に達したか否かを判断する符号量監視工程と、
該符号化量監視工程により、前記合算符号量が前記所定量に達したと判断された場合、前記第1の非可逆圧縮工程による符号量と、前記第1の可逆圧縮工程による符号量の相関関係に基づいて、圧縮パラメータを変更する対象となる情報を決定する決定工程と、
該決定工程で決定された内容で、前記第1乃至第3の非可逆圧縮工程、及び、前記第1乃至第3の可逆圧縮工程を制御する制御工程とを備え、
当該制御工程は、
前記決定工程によって圧縮パラメータを変更する対象が画像データであると決定された場合、
前記第1、第2の非可逆圧縮符号化工程の圧縮パラメータを更新し、
前記第1の非可逆圧縮符号化工程に対し、前記第2の非可逆圧縮符号化工程を継承して圧縮処理を継続させ、
前記第3の非可逆圧縮符号化工程に対しては前記所定量に達したと判断される以前の前記第2の非可逆圧縮符号化工程で圧縮符号化された画像データを再符号化させ、
前記決定工程によって、圧縮パラメータを変更する対象が像域情報であると決定された場合、
前記第1、第2の可逆圧縮符号化工程の圧縮パラメータを更新し、
前記第1の可逆圧縮符号化工程に対し、前記第2の可逆圧縮符号化工程を継承して圧縮処理を継続させ、
前記第3の可逆圧縮符号化工程に対しては前記所定量に達したと判断される以前の前記第2の可逆圧縮符号化工程で圧縮符号化された像域情報を再符号化させる
ことを特徴とする画像処理方法。
【0201】
なお、この実施態様5についても、先に示した実施態様2乃至4が同様に好適な例をして盛り込むことができるであろうし、装置、コンピュータプログラム並びにコンピュータ可読記憶媒体としても実現できるのは勿論である。
【0202】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、画像データ及び像域情報の入力しながら圧縮符号化を行っている最中に、その総符号量が設定量に達してしまった場合であっても、画像データ及び像域情報の入力を継続させつつ、画質劣化を最小限にし、設定量に近い符号量になるよう制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提である第1の例における画像処理装置のブロック構成図である。
【図2】第2の例における画像処理装置のブロック構成図である。
【図3】図1の構成における処理を簡略化して示したフローチャートである。
【図4】初期状態の符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図5】符号化・再符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図6】転送フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図7】転送フェーズ後の符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図8】図1の構成における処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】図1の構成の変形例における符号化・再符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図10】図9の変形例における転送フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図11】図9の変形例における転送フェーズ後の符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図12】図2の構成における処理手順を示すフローチャートである。
【図13】図2の構成における、初期状態の符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図14】図2に構成における、転送フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図15】図2の構成における、符号化・再符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図16】図2の構成における、符号化・再符号化フェーズ後の符号化フェーズにおけるデータフローとメモリ内容を表わす図である。
【図17】第3の例における画像処理装置のブロック構成図である。
【図18】第3の例における処理手順を示すフローチャートである。
【図19】Packbits符号化の処理内容を示す図である。
【図20】第3の例におけるPackbits符号化の処理内容を示す図である。
【図21】第4の例における画像処理装置のブロック構成図である。
【図22】第4の例における処理手順を示すフローチャートである。
【図23】第1の実施形態における画像処理装置のブロック構成図である。
【図24】第1の実施形態における処理手順の主要部分のフローチャートである。
【図25】第2の実施形態における画像処理装置のブロック構成図である。
【図26】第2の実施形態における処理手順の主要部分のフローチャートである。
【図27】第2の実施形態における処理手順の主要部分のフローチャートである。
【図28】第3の実施形態における符号化パラメータの推移を示す図である。
Claims (5)
- 画像データ、及び、当該画像データの各画素毎の、複数ビットで表わされる像域属性データを圧縮符号化する画像処理装置であって、
入力した画像データを、画像用の圧縮パラメータに従って圧縮符号化する第1の画像符号化手段と、
該第1の画像符号化手段で生成された符号化データを復号し、前記画像用の圧縮パラメータに従って再圧縮符号化する第2の画像符号化手段と、
入力した像域属性データを、像域用の圧縮パラメータに従って圧縮符号化する第1の属性符号化手段と、
該第1の属性符号化手段で生成された符号化データを復号し、復号して得た像域属性データ中の、前記像域用の圧縮パラメータによって特定されるビットの像域属性を、他の像域属性を示す値に変換し、再圧縮符号化を行う第2の属性符号化手段と、
前記第1の画像符号化手段、及び、前記第1の属性符号化手段で圧縮符号化している最中の、それぞれにより生成される符号化データのデータ量の合算符号量が設定量に達したか否かを判断する監視手段と、
該監視手段により、前記合算符号量が前記設定量に達したと判断された場合、前記第1の画像符号化手段で生成された符号化データのデータ量と、前記第1の属性符号化手段で生成された符号化データのデータ量の相関関係に基づいて、圧縮パラメータの更新対象として、前記第1、第2の画像符号化手段とするか、前記第1、第2の属性符号化手段とするかを決定する決定手段と、
該決定手段によって、圧縮パラメータの更新対象を前記第1、第2の画像符号化手段と決定した場合、前記第1、第2の画像符号化手段の画像用の圧縮パラメータを更新し、前記設定量に達したと判断された後に入力される画像データについては更新後の画像用の圧縮パラメータに従って前記第1の画像符号化手段で圧縮符号化させ、前記設定量に達したと判断される以前に前記第1の画像符号化手段で生成された符号化データについては、更新後の画像用の圧縮パラメータに従って前記第2の画像符号化手段で再圧縮符号化を行なわせ、
前記決定手段によって、圧縮パラメータの変更対象を前記第1、第2の属性符号化手段と決定した場合、前記第1、第2の属性符号化手段の像域用の圧縮パラメータを更新し、前記設定量に達したと判断された後に入力される像域属性データについては更新後の像域用の圧縮パラメータに従って前記第1の属性符号化手段で圧縮符号化させ、前記設定量に達したと判断された以前に前記第1の属性符号化手段で生成された符号化データについては、更新後の像域用の圧縮パラメータに従って前記第2の属性符号化手段で再圧縮符号化を行なわせる制御手段とを備え、
前記決定手段は、
予め設定された画像データの符号化データ量と像域属性データの符号化データ量の比と、前記第1の画像符号化手段で生成された符号化データのデータ量と前記第1の属性符号化手段で生成された符号データのデータ量の比に基づき、圧縮パラメータの更新対象と圧縮パラメータを仮決定する第1の手段と、
該第1の手段で、仮決定された圧縮パラメータの更新対象及び圧縮パラメータでもって再圧縮させた場合に要する再圧縮予測時間と、前記設定量に再び到達する予測到達時間とを演算する第2の手段と、
該第2の手段で得られた再圧縮予測時間と予測到達時間が、
再圧縮予測時間<予測到達時間
の条件を満たす場合、前記仮決定した圧縮パラメータ変更対象及び圧縮パラメータを最終決定とする第3の手段と、
前記条件が満たされない場合、前記仮決定で圧縮符号化させたと仮定した際の前記画像データの推定符号量及び前記像域属性データの推定符号量を、前記第1の手段における画像データの符号化データのデータ量及び前記像域属性データの符号化データのデータ量と して前記第1乃至第3の手段を繰り返させる第4の手段と
を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の手段は、圧縮パラメータを更新する対象と圧縮パラメータを決定した場合、もう一方の対象の圧縮パラメータについては低い圧縮率となる圧縮パラメータで仮決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 画像データ、及び、当該画像データの各画素毎の、複数ビットで表わされる像域属性データを圧縮符号化する画像処理装置の制御方法であって、
第1の画像符号化手段が、入力した画像データを、画像用の圧縮パラメータに従って圧縮符号化する第1の画像符号化工程と、
第2の画像符号化手段が、該第1の画像符号化工程で生成された符号化データを復号し、前記画像用の圧縮パラメータに従って再圧縮符号化する第2の画像符号化工程と、
第1の属性符号化手段が、入力した像域属性データを、像域用の圧縮パラメータに従って圧縮符号化する第1の属性符号化工程と、
第2の属性符号化手段が、該第1の属性符号化工程で生成された符号化データを復号し、復号して得た像域属性データ中の、前記像域用の圧縮パラメータによって特定されるビットの像域属性を、他の像域属性を示す値に変換し、再圧縮符号化を行う第2の属性符号化工程と、
監視手段が、前記第1の画像符号化工程、及び、前記第1の属性符号化工程で圧縮符号化している最中の、それぞれにより生成される符号化データのデータ量の合算符号量が設定量に達したか否かを判断する監視工程と、
該監視工程により、前記合算符号量が前記設定量に達したと判断された場合、前記第1の画像符号化工程で生成された符号化データのデータ量と、前記第1の属性符号化工程で生成された符号化データのデータ量の相関関係に基づいて、圧縮パラメータの更新対象として、前記第1、第2の画像符号化工程とするか、前記第1、第2の属性符号化工程とするかを、決定手段が決定する決定工程と、
制御手段が、
該決定工程によって、圧縮パラメータの更新対象を前記第1、第2の画像符号化工程と決定した場合、前記第1、第2の画像符号化工程の画像用の圧縮パラメータを更新し、前記設定量に達したと判断された後に入力される画像データについては更新後の画像用の圧縮パラメータに従って前記第1の画像符号化工程で圧縮符号化させ、前記設定量に達したと判断される以前に前記第1の画像符号化工程で生成された符号化データについては、更新後の画像用の圧縮パラメータに従って前記第2の画像符号化工程で再圧縮符号化を行なわせ、
前記決定工程によって、圧縮パラメータの変更対象を前記第1、第2の属性符号化工程と決定した場合、前記第1、第2の属性符号化工程の像域用の圧縮パラメータを更新し、前記設定量に達したと判断された後に入力される像域属性データについては更新後の像域用の圧縮パラメータに従って前記第1の属性符号化工程で圧縮符号化させ、前記設定量に達したと判断された以前に前記第1の属性符号化工程で生成された符号化データについては、更新後の像域用の圧縮パラメータに従って前記第2の属性符号化工程で再圧縮符号化を行なわせる制御工程とを備え、
前記決定工程は、
第1の手段が、予め設定された画像データの符号化データ量と像域属性データの符号化データ量の比と、前記第1の画像符号化手段で生成された符号化データのデータ量と前記第1の属性符号化手段で生成された符号データのデータ量の比に基づき、圧縮パラメータの更新対象と圧縮パラメータを仮決定する第1の工程と、
第2の手段が、前記第1の工程で仮決定された圧縮パラメータの更新対象及び圧縮パラメータでもって再圧縮させた場合に要する再圧縮予測時間と、前記設定量に再び到達する予測到達時間とを演算する第2の工程と、
第3の手段が、前記第2の工程で得られた再圧縮予測時間と予測到達時間が、
再圧縮予測時間<予測到達時間
の条件を満たす場合、前記仮決定した圧縮パラメータ変更対象及び圧縮パラメータを最終決定とする第3の工程と、
第4の手段が、前記条件が満たされない場合、前記仮決定で圧縮符号化させたと仮定した際の前記画像データの推定符号量及び前記像域属性データの推定符号量を、前記第1の工程における画像データの符号化データのデータ量及び前記像域属性データの符号化データのデータ量として前記第1乃至第3の工程を繰り返させる第4の工程と
を含むことを特徴とする画像処理装置の制御方法。 - コンピュータが読込み実行することで、前記コンピュータを請求項1又は2に記載の画像処理装置として機能させるコンピュータプログラム。
- 請求項4に記載のコンピュータプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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