JP4070176B2 - 球状半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の処理機能をなす電子回路を集積した球状半導体を主体として構成される球状半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、外部装置から放射された電磁波エネルギを電力源として作動して所定の処理機能を果たす電子回路を集積し、該電子回路の出力(処理結果)を外部装置に無線通信する球状半導体装置が提唱されている。この種の球状半導体装置は、例えば直径約1mmの球状半導体に上記電子回路や、電磁波エネルギを受電するコイル等をメタル配線などを用いて形成して構成される。尚、コイルを介して受電された電磁波エネルギは、前記電子回路の一部をなす電源部にて所定の内部電源に変換されて該電子回路の電力源として用いられる。また電子回路の出力は、例えば前記コイルをアンテナとして外部装置に送信される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述した電子回路を集積した球状半導体にコイルを形成する場合、コイルはアルミニウムや銅線からなる数ターンの配線パターンとして形成されるため、コイルと電子回路との絶縁性を十分に確保する必要がある。このため、一般的には電子回路を集積した球状半導体の表面に絶縁膜(酸化膜)を被覆形成し、その上にコイルを形成させることで、その絶縁性の確保が行われる。
【0004】
しかしながらこのような絶縁膜を介してコイルを形成すると電子回路を被覆して設けられる絶縁膜によって該電子回路の性能(特性)に悪影響が及ぶ虞がある。また、このようにコイルを形成すると球状半導体に電子回路を集積形成する上で一般的な製造プロセスとは異なる製造プロセスを導入する必要があり、その製造プロセス自体が複雑化することのみならず、両プロセスの整合性を取ることが困難であり、生産性を大幅に低下させる大きな要因となる。
【0005】
またこのようなコイルのみならず、メモリ回路等を前述した電子回路に組み込もうとする場合にも、その製造プロセスが複雑化する等の問題が生じる。例えば電子回路の設計自体を変更したり、別異の製造プロセスを導入することが必要となる等の問題が生じることがある。これ故、電子回路の仕様を変更するには、その製造プロセスを含めた見直しが必要となる等の不具合がある。
【0006】
更にキャパシタや抵抗等の受動素子は、大きな静電容量、高い抵抗値等になるほど、球状半導体表面部分の広い面積を占有し、球状半導体に集積形成される回路構成に制限を生じさせ、この制限を回避するためには球状半導体の径を大きくしなければならないといった問題を生じる。
本発明は、上記問題を考慮してなされたもので、球状半導体に集積される所定の処理機能をなす電子回路の動作特性を保証して該電子回路を安定に作動させることのできる簡易な構成の球状半導体装置を提供することを目的としている。
【0007】
特に本発明は、外部装置から非接触に給電される電磁波エネルギを受電して、球状半導体に集積される所定の処理機能をなす電子回路の電力源として用いる為のコイルを、上記電子回路に悪影響を与えることなく形成した簡易な構成の球状半導体装置を提供することを目的としている。
更には本発明は、生産性の低下を招来することなしに電子回路の仕様変更に容易に対処することのできる球状半導体を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の本発明による球状半導体装置は、表面部分に電子回路を集積形成した第1の球状半導体と、この第1の球状半導体に結合されて電子回路に電気的に接続されるコイルを表面部分に形成した第2の球状半導体とからなり、この電子回路は、外部装置から放射された電磁波エネルギをコイルを介して受電して電子回路の作動に必要な内部電源を生成する電源部を具備し、第1および第2の球状半導体の各表面にそれぞれ形成した電極端子を相互に接続して第1および第2の球状半導体を接合一体化してなることを特徴とする。
【0009】
このような構成であれば、コイルを有する球状半導体は、電子回路を有する球状半導体とは別の球状半導体として構成される。従って第1の球状半導体の電子回路を構成するトランジスタの特性が、第2の球状半導体の絶縁膜の形成によって影響を受けず、又、コイルと電子回路とを同一球状半導体上に形成するための製造プロセスの複雑化が回避され、球状半導体の生産性が低下することもない。
【0010】
請求項2に記載の本発明による球状半導体装置は、第1の球状半導体の電源部に接続される3個のコイルの最大磁束方向を互いに直交する向きに設けた第2の球状半導体を具備したことを特徴とする。
このように最大磁束方向が相互に直交する3個の各コイルによって電磁波エネルギから交番電力を受電する球状半導体装置は、その姿勢に依存せず、何れかのコイルの最大磁束方向が、電磁波エネルギの最大磁束方向と略適合するため、第1の球状半導体の電源部は、コイルが好適に受電した交番電力の供給を受けることができる。なお、ここでコイルの最大磁束方向とは、コイルに最大の交番電力を誘起する磁束の方向をいう。
【0011】
請求項3に記載の本発明による球状半導体装置においては、3個の第2の球状半導体は、第1の球状半導体の電源部に接続されるコイルを備え、これら3個の第2の球状半導体のコイルをその最大磁束方向が互いに直交する向きに設けたことを特徴とする。
このように最大磁束方向が相互に直交する3個の第2の球状半導体の各コイルを第1の球状半導体の電源部に接続して電磁波エネルギから交番電力を受電する球状半導体装置は、その姿勢に依存せず、何れかの球状半導体のコイルの最大磁束方向が、電磁波エネルギの最大磁束方向と略適合するため、更に好適に電磁波エネルギから交番電力を受電することができる。
【0012】
請求項4に記載の本発明による球状半導体装置は、所定の処理機能をなす電子回路を集積形成した第1の球状半導体と、この電子回路に電気的に接続される機能素子を形成してなる第2の球状半導体とを具備し、第1および第2の球状半導体の各表面にそれぞれ形成した電極端子を相互に接続して第1および第2の球状半導体を接合一体化してなり、第2の球状半導体に形成される機能素子は、大容量のキャパシタ、高抵抗、センサ素子、およびメモリ回路の少なくとも1つからなることを特徴とする。
【0013】
このように構成された球状半導体装置は、第1の球状半導体の電子回路とは別個独立した大きい静電容量のキャパシタ、高抵抗、センサ素子、及びメモリ回路の少なくとも1つを第2の球状半導体の表面部分に形成しており、第2の球状半導体の変更によって、半導体の生産性を低下させることなく種々の機能を有する球状半導体を製造することが可能となる。
【0014】
請求項5に記載の本発明による球状半導体装置は、互いに異なる機能素子を形成した複数の第2の球状半導体は、第1の球状半導体にそれぞれ接合一体化してなることを特徴とする。
このように構成された球状半導体装置においては、各第2の球状半導体は、第1の球状半導体の電子回路とは別個独立した大きい静電容量のキャパシタ、高抵抗、センサ素子、及びメモリ回路の少なくとも1つを形成しており、これら第2の球状半導体の変更によって、半導体の生産性を低下させることなく種々の機能を有する球状半導体装置を製造することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明に係る球状半導体装置の第1の実施形態を示す。この球状半導体装置1aは、図示しない外部装置が放射する電磁波エネルギが存在する環境下で作動する。
【0016】
球状半導体装置1aは図1に示すように、第1の球状半導体10に、第2の球状半導体20及び第3の球状半導体30をそれぞれ結合して構成される。ちなみに各球状半導体10,20,30は、例えば直径1mm程度の球状のシリコンからなる。特に第1の球状半導体10にはその表面部分に所定の処理機能をなす電子回路が集積されており、又、第2の球状半導体20にはその表面部分にコイル21が、更に第3の球状半導体30にはその表面部分にキャパシタ31がそれぞれ形成されている。
【0017】
また各球状半導体10,20,30には、これらの球状半導体10,20,30を相互に接続するための結合部がそれぞれ設けられている。即ち、第1の球状半導体10には第2の球状半導体20との結合をなすための結合部12aと、第3の球状半導体30との結合をなす為の結合部12dとが設けられ、これらの両結合部12a,12dは球状半導体10の中心を対称とした位置に設けられている。また第2の球状半導体20には前記第1の球状半導体10との結合をなすための結合部22が設けられ、更に前記第3の球状半導体30には第1の球状半導体10との結合をなすための結合部32dが設けられている。
【0018】
これらの各結合部は、球状半導体10,20,30の表面部分に形成した複数の電極(パッド)2を備えたもので、これらの電極2は、各球状半導体10,20,30の表面がなす球面(円弧面)に沿ってリング状に等間隔に配列されている。また各電極2の表面には、互いに接続される電極2間、ひいては球状半導体間での物理的・電気的な接続を担う接続媒体としての半田が、例えば図2に示すように所定の高さをもつ半田突起3として設けられている。
【0019】
しかして第1および第2の球状半導体10,20の結合は、結合部12aおよび結合部22の各電極2が定められた電気的接続となるように、ひいては球状半導体10と球状半導体20が定められた機械的位置関係となるように位置合わせし、相対する電極2を半田突起3を間にして互いに接触させた状態で上記半田突起3を加熱高温化して溶解し、互いに対向する電極(パッド)2間に張架する。この状態で半田を冷やして凝固させることにより、相対する電極(パッド)2が物理的に強固に接続され、これによって相対する第1および第2の球状半導体10,20が接合される。また第1および第3の球状半導体10,30間の接合も同様にして行われる。
【0020】
なお、導電接合部材としての半田突起3は、必ずしも両方の球状半導体に設けておく必要はなく、一方の球状半導体の電極2に設けておくだけでもよい。あるいは、両方の球状半導体の電極2がフラットに形成され、両者の位置決めを行ってから両方の球状半導体の電極間を半田付けしてもよい。
尚、各結合部における電極2は、少なくとも球状半導体10,20,30間での信号の授受に必要な数だけ設けられるが、予め定められた数の電極2をそれぞれ設け、これらの電極2を選択的に用いて前記球状半導体10,20,30間での信号の授受を行うようにしても良い。また数多くの電極2を設ける場合は、これらの電極2を2重または3重のリングを形成して配列するようにすれば良い。また複数の電極2をリング状に配列することに代えて半円弧状に並べてもよく、必要に応じてその配列を変更することも可能である。
【0021】
ところで前記第1の球状半導体10に集積される電子回路は、所定の処理機能をなす回路機能部17と、この回路機能部17に所定の内部電源Vccを供給する電源部11とからなる。またこの第1の球状半導体10に前述した如く接続された第2の球状半導体20には、図2に示すようにその表面にメタル等の配線パターンによりスパイラル状に巻回形成されたコイル21が設けられている。このコイル21は、外部装置が放射する電磁波エネルギの環境下に球状半導体装置1aがあるとき、上記電磁波エネルギを受電して交番電力を生起し、上記第1の球状半導体10における電源部11に供給する役割を担う。またこのコイル21は、前記回路機能部17にて求められた情報(データ)を後述するように外部装置(図示せず)に対して送信するアンテナとしても機能する。
【0022】
なお、球状半導体20の表面部分に数十PF程度の小容量のキャパシタが形成され、このキャパシタとコイル21とが並列に接続されて共振回路を構成してもよい。この場合、キャパシタはコイルが形成されていない表面部分に形成してもよいし、或いはキャパシタを形成した後に絶縁膜を形成してその上にコイルを形成してもよい。キャパシタ等の受動素子は、CMOSプロセス等で形成されるトランジスタ等に比べ、その上部に厚い絶縁層が形成されても、素子の性能への影響が少ない。
【0023】
更に前記第1の球状半導体10に上述した如く接続される第3の球状半導体30には、その広い面積に亘って数百PFから数百nFの大容量のキャパシタ31が形成されている。このキャパシタ31は、前記電源部11に対して並列に接続されて該電源部11が生成する内部電源Vccを平滑化すると共に、その電力エネルギを蓄積する役割を担う。このキャパシタ31に蓄積された電力エネルギにより、例えば前記コイル21を介して受電される電磁波エネルギが不安定な場合であっても、前記回路機能部17を所定時間に亘って作動させるに必要な電力エネルギが蓄えられる。
【0024】
ここで前記コイル21による電磁波エネルギの受電と、受電した電磁波エネルギからの前記電源部11による内部電源Vccの生成について簡単に説明する。コイル21に印加される電磁波エネルギは、例えば数百kHzの長中波や短波等からなるが、後述する整流回路11a等を構成できるICプロセスの制約や受信効率等に応じて最適な周波数が選択される。尚、この電磁波エネルギは無変調波でもよく、例えばシグナルジェネレータなどで与えることができる。
【0025】
もちろん外部装置は、球状半導体に対するコマンド等によるディジタルデータに合わせて、電磁波エネルギを変調してもよい。その場合、回路機能部17には、上記重畳されたディジタルデータの情報を復調する機能が含まれる。
一方、電源部11は、例えば図3に示すように、上述した電磁波エネルギを受けるコイル21に生起される交番電力を整流し直流電源に変換する整流回路11a、整流回路11aの出力電圧を規定して過電圧の発生を防止するリミッタ回路11b、そして上記整流回路11aの出力電圧を安定化して前記回路機能部17を駆動する内部電源Vccを生成するレギュレータ11cを有している。尚、整流回路11aとしては、図3に示すような全波整流器でなく、半波整流器でも良い。この電源部11を搭載することにより、半導体装置1aはバッテリーなどの動作するための電源を所有する必要が無くなる。特に前述したキャパシタ31は、上述した如く内部電源Vccを生成するレギュレータ11cに接続され、受電した電力を直流電力として保持するので、容易に内部電源Vccの安定化を図ることができる。
【0026】
一方、前記回路機能部17は、制御回路14、通信回路15及びセンサ素子16からなる。このセンサ素子16は、温度センサ等の所望の物理量を検出でき、半導体集積回路製造プロセスによって形成される素子からなる。そしてセンサ素子16を介して検出される物理量を、前記制御回路14の制御の下で通信回路15を介して外部出力する如く構成される。具体的にはこの回路機能部17は、電源回路11から内部電源Vccが供給されると、制御回路14は、センサ素子16を介して検出される物理量をディジタルのデータに変換し、そのデータを通信回路15に伝達する。そして通信回路15ではデータに合わせて球状半導体20に形成されたコイル21のQ値を変化させる。
【0027】
なお、コイルのQ値とはコイルの損失、又は共振回路の先鋭度を示すものである。キャパシタ31に電力を充電するときには、Q値ができるだけ高くなることが望ましい。Q値を変化させる方法としては、例えば通信回路15にトランジスタを設けてコイル21に接続し、制御回路14からのディジタルデータが「1」のときトランジスタをオン、「0」のときトランジスタをオフとする等の方法や、電源部11のインピーダンスを変化させること、などである。
【0028】
するとQ値を変化させることにより、外部装置が放射する電磁波エネルギにより生成される誘導磁界中に微小な磁場の変化が生ずるので、その変化を外部にてモニターすることにより、送信されたデータを把握することが可能となる。ここでQ値の変化を大きくするほど、誘導磁界の変化が大きくなる。なお、通信回路15はコイル21を使って電波を送信してもよく、これに限らない。なお、一般にはQ値を低くすることにより受電効率が低下し、電源部11で生成される電力も少なくなるが、本発明によれば球状半導体30のキャパシタ31に十分な電力が充電されていることから、送信時に使用する電力を十分保持することが可能となる。
【0029】
よって、従来より更にQ値を低くして受電効率を落としても、動作電源を確保できるので、Q値の変化を大きくして磁界の変化を強くすることで耐ノイズ性を向上させることができる。
かつ、従来より更にQ値を低くして磁界の変化を強くするができ、外部との通信距離を伸ばすことが可能となる。
【0030】
更にコイル21を形成してなる球状半導体20と電子回路を形成してなる球状半導体10は、別個の球状半導体として構成されているため、その球状半導体製造プロセスの複雑化が回避される。
図4及び図5は、本発明に係る球状半導体装置の第2の実施形態を示す。
なお、第1の実施形態と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付して図示し、その動作説明を省略する。
【0031】
球状半導体装置1bは図3に示すように、第1の球状半導体10aに、第2の球状半導体20a、球状半導体20b、球状半導体20c及び第3の球状半導体30をそれぞれ結合して構成される。第1の球状半導体10aにはその表面部分に所定の処理機能をなす電子回路が集積されており、又、第2の球状半導体20a、球状半導体20b及び球状半導体20cにはそれぞれの表面部分にコイル21a、21b及び21cが形成されている。なお第3の球状半導体30は第1の実施形態と同じく構成されている。
【0032】
また第1の球状半導体10aは、第2の球状半導体20a、球状半導体20b、球状半導体20c及び第3の球状半導体30と結合するために4個の結合部12a、結合部12b、結合部12c及び結合部12dを有している。そして、球状半導体30と球状半導体10aとを結合する結合部12dは、結合部12cに対して球状半導体10aの中心対称の位置に設けられている。
【0033】
球状半導体20aは、球状半導体10aと接続するための結合部22aを、球状半導体20bは結合部22bを、そして球状半導体20cは結合部22cをそれぞれの表面部分に形成している。
これらの結合部は、第1の実施形態における結合部と同様に形成・位置合わせされて接続・結合される。
【0034】
ここで、第2の球状半導体20a、球状半導体20b及び球状半導体20cは、それらの表面部分に形成されたコイル21a、コイル21b及びコイル21cが、それらの最大磁束方向に相互に直交するよう結合される。例えばコイル21aはX軸方向、コイル21bはY軸方向そしてコイル21cはZ軸方向に最大磁束方向を有する(図5参照)。
【0035】
ところで第1の球状半導体10aにはその表面部分に所定の回路機能部17と電源部11eを有する電子回路を形成してなり、電源部11eは切換回路11dとレギュレータ11cを有している。
外部装置から球状半導体装置に放射される電磁波エネルギは、通常一定の最大磁束方向を有している。そして球状半導体装置のコイルの最大磁束方向が、電磁波エネルギの最大磁束方向と一致する状態にあるとき、コイルは最も効率良く電磁波エネルギから交番電力を受電する。球状半導体装置のコイルの最大磁束方向と電磁波エネルギの最大磁束方向とが一致していないときには、コイルで電磁波エネルギから受電される交番電力が減少する。
【0036】
3個のコイルを有する球状半導体装置1bにおいては、球状半導体10aの電源部11eは切換回路11dとレギュレータ11cとを有し、切換回路11dは、コイル21a、コイル21b及びコイル21cの3個のコイルの出力にそれぞれ対応して構成される3個の整流回路とリミッタ回路を有している。ここで、切換回路11dは、コイル21a、コイル21b及びコイル21cの出力に対応した整流回路のうち、もっとも大きい交番電力を整流して出力する整流回路を選択して切換え、その出力をレギュレータ11cに供給する。
【0037】
またはコイル21a、コイル21b及びコイル21cは、電源部11eに接続され、電源部11eに設けられた検知回路がこれら3個のコイルのうち、どのコイルが最も大きい交番電力を受電しているかを検知し選択し、切換回路11dが最も大きい交番電力を受電しているコイルを一の整流回路へ接続する構成としてもよい。
【0038】
或いは3個のコイルは、直列に接続されて切換回路を介さずに一つの整流回路に接続されてもよい。
上記整流回路の出力は、電圧を安定化して前記回路機能部17を駆動する内部電源Vccを生成するレギュレータ11cに接続されている。キャパシタ31は、内部電源Vccを生成するレギュレータ11cに接続され、受電した電力を直流電力として保持することは球状半導体装置1aと同様である。
【0039】
以上説明したように球状半導体装置1bにおいては、第2の球状半導体20a、球状半導体20b及び球状半導体20cが有する3個のコイルが直交しているため、球状半導体装置1bの姿勢の如何によらず、少なくとも1個のコイルが電磁波エネルギを好適に受電する。
従って、球状半導体装置1aが発揮する作用に加えて、球状半導体装置1bは、電磁波エネルギの最大磁束方向に依存することなく電磁波エネルギから交番電力を好適に受電することができ、電子回路を作動させる直流電力を好適に供給することができ、非接触データ授受を好適に行うことが可能となるという効果を奏する。
【0040】
又、球状半導体10aに結合した球状半導体30は、受電した電力をキャパシタ31でより長時間にわたり保持できるため、通信回路15がデータを送信するためコイルのQを変化させても、電子回路を作動させる直流電力を更に好適に供給することができ、非接触データ授受を更に好適に行うことが可能となるという効果を奏する。
【0041】
なお、3個のコイルは厳密に直交している必要はなく、球状半導体装置1bの動作にとって実害を生じない程度に電磁波エネルギの受電が可能なように、3個のコイルが配設されていればよい。
図6は、本発明に係る球状半導体装置の第3の実施形態を示す。
なお、第1の実施形態と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付して図示し、その動作説明を省略する。
【0042】
球状半導体装置1cは、第1の球状半導体10b、第2の球状半導体20、第3の球状半導体30及び第4の球状半導体40が結合してなる。球状半導体10b、球状半導体20及び球状半導体30は、第1の実施形態における球状半導体10、球状半導体20、球状及び半導体30と同様に結合している。ここで球状半導体10bは球状半導体10に比べ更に結合部12eを有し、そして、結合部12eは他の結合部と同様に形成され、結合部12eの電極2は回路機能部17aに電気的に接続されている。球状半導体40はメモリ回路13aに電気的に接続された複数の電極2を有する結合部42eを有し、結合部12eと結合部42eは他の結合部と同様に相互に結合している。
【0043】
このように構成される球状半導体装置1cは、第1の実施形態の球状半導体装置1aと同様に、外部装置が照射する電磁波エネルギが存在する環境下で作動し、外部装置との間で非接触データ授受を行う。
よって、メモリ回路13aに形成されるメモリは、電磁波エネルギの受電が途絶えたときにもデータを保持できるような不揮発性のメモリが望ましい。なお、メモリ回路13aはメモリ及びメモリのアクセスを制御する回路から形成されてもよいし、球状半導体40のメモリ回路13aはメモリだけから形成され、メモリのアクセスを制御する回路は球状半導体10bに形成されてもよい。
【0044】
球状半導体装置1cは、球状半導体40を変更することによって、球状半導体の生産性の低下を招来することなしに、電子回路の仕様変更に容易に対処することができる。例えば球状半導体40がメモリ回路を形成してなるとき、球状半導体40の仕様変更を行うことで、外部装置との間で多種多様なデータ授受を行う球状半導体装置が、生産性の低下を伴わずに実現されるという効果を奏する。
【0045】
また、球状半導体40を変更することによって、メモリ容量の変更にも容易に対応でき、更にはEEPROMや強誘電体メモリ等の特殊なメモリ半導体製造プロセスで形成される球状半導体と、CMOSプロセスで形成され電子回路を構成する球状半導体10bとを結合することにより、球状半導体装置1cの形成が、両者の半導体製造プロセスの相違によらず整合性を有し容易に達成できるという効果を奏する。
【0046】
又、センサ素子を球状半導体40の表面部分に形成すれば、球状半導体40の仕様変更を行うことで、各種のセンサ装置の球状半導体装置が、生産性の低下を伴わずに実現されるという効果を奏する。
例えば、球状半導体装置1cは、異方性エッチング等の特別なプロセスを用いたセンサ素子を形成した球状半導体40と、その信号を処理する電子回路を形成した球状半導体10bとを結合することにより、球状半導体装置1cの形成が、両者の半導体製造プロセスの相違によらず整合性を有し容易に達成できるという効果を奏する。
【0047】
更にまた、数MΩの高抵抗を形成した球状半導体40と電子回路を形成した球状半導体10bとを結合した球状半導体装置1cは、球状半導体表面部に形成される拡散抵抗が、その抵抗値が高くなるほど球状半導体の表面部分を広く占有することから、高抵抗の形成によって球状半導体10bの電子回路の構成に制約を生じないという効果を奏する。
【0048】
このように、電子回路を形成した球状半導体とは異なる球状半導体に大容量のキャパシタ、メモリ回路、センサ素子及び高抵抗の少なくとも1つを形成した球状半導体装置は、各球状半導体の製造プロセスの相違によらず、製造が可能なため、球状半導体装置の開発期間の短縮、信頼性向上が可能となる効果を奏する。
また、球状半導体表面上の広い面積を占有する受動素子が、電子回路を形成した球状半導体とは別個の球状半導体に形成されるため、両者を同一の球状半導体上に形成した場合より、球状半導体自体の小型化が可能となり、かつ電子回路に形成されるトランジスタ等の素子の集積度の制約も緩和されるという効果を奏する。
【0049】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
電源で3個のコイルが設けられることの目的は、球状半導体装置の姿勢と電磁波エネルギの最大磁束方向との関係に依存することなく、球状半導体装置の良好な作動を維持するため、電磁波エネルギから最も大きい交番電力を受電する作用を発揮することにあり、このような作用を発揮できるように各コイルの最大磁束方向が交差する角度及びコイルの接続が構成されていればよい。
【0050】
コイルを有する第1の球状半導体は、互いに最大磁束方向が直交する3個のコイルを同一の球状半導体表面に形成していてもよい。
コイルが、電子回路と同一の球状半導体の表面部分に形成されている球状半導体においても、この球状半導体と球状半導体30とが結合してなる球状半導体装置は、コイルが電磁波エネルギから受電した交番電力から得た直流電力をキャパシタ31に保持しておくことで、球状半導体装置の動作を好適に維持できる。
【0051】
コイルを有する3個の第2の球状半導体と結合した第1の球状半導体が、メモリ回路又はセンサ素子を形成した第3の球状半導体と結合して球状半導体装置を形成してもよい。更に、この球状半導体装置にキャパシタが形成された第4の球状半導体が結合してもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の球状半導体装置によれば、外部装置と非接触データ授受を行う球状半導体装置において、外部装置から非接触に給電される電磁波エネルギを受電して、球状半導体装置に集積される所定の処理機能をなす電子回路の電力源として用いるためのコイルを電子回路に悪影響を与えることなく形成することができ、生産性の低下を招来することなしに電子回路の仕様変更に容易に対処することができ、更に好ましくは、メモリ回路、センサ素子並びに大容量キャパシタ及び高抵抗の受動素子を生産性の低下を招来することなく形成し、球状半導体の小型化が可能となる球状半導体装置を提供するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る球状半導体装置の外観図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るコイルを形成した球状半導体の外観図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る球状半導体装置の回路構成を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る球状半導体装置の回路構成を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る球状半導体装置の外観図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る球状半導体装置の回路構成を示す図である。
【符号の説明】
1a、1b、1c 球状半導体装置
10、10a、20、20a、20b、20c、30、40 球状半導体
11、11e 電源部
11d 切換回路
13aメモリ回路
16 センサ素子
17、17a 回路機能部
21、21a、21b、21c コイル
31 キャパシタ

Claims (5)

  1. 表面部分に電子回路を集積形成した第1の球状半導体と、この第1の球状半導体に結合されて前記電子回路に電気的に接続されるコイルを表面部分に形成した第2の球状半導体とからなり、
    前記電子回路は、外部装置から放射された電磁波エネルギを前記コイルを介して受電して該電子回路の作動に必要な内部電源を生成する電源部を具備し、
    前記第1および第2の球状半導体の各表面にそれぞれ形成した電極端子を相互に接続して前記第1および第2の球状半導体を接合一体化してなることを特徴とする球状半導体装置。
  2. 前記第2の球状半導体は、前記第1の球状半導体の前記電源部に接続される3個のコイルを備え、
    これら3個のコイルは、それぞれ各コイルの最大磁束方向が互いに直交する向きに設けられたことを特徴とする請求項1に記載の球状半導体装置。
  3. 前記第2の球状半導体は、前記第1の球状半導体の前記電源部に接続されるコイルをそれぞれ形成した3個の球状半導体からなり、
    これら3個の第2の球状半導体は、各コイルの最大磁束方向を互いに直交する向きに位置付けて、前記第1の球状半導体にそれぞれ接合一体化してなる請求項1に記載の球状半導体装置。
  4. 所定の処理機能をなす電子回路を集積形成した第1の球状半導体と、上記電子回路に電気的に接続される機能素子を形成してなる第2の球状半導体とを具備し、
    前記第1および第2の球状半導体の各表面にそれぞれ形成した電極端子を相互に接続して前記第1および第2の球状半導体を接合一体化してなり、
    前記第2の球状半導体に形成される機能素子は、大容量のキャパシタ、高抵抗、センサ素子、およびメモリ回路の少なくとも1つからなることを特徴とする球状半導体装置。
  5. 互いに異なる機能素子を形成した複数の第2の球状半導体は、前記第1の球状半導体にそれぞれ接合一体化してなる請求項4に記載の球状半導体装置。
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