JP4071982B2 - サポート器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、足および足首を保護するサポート器具に関し、特に足および足首の動きに応動して揺動する外装簡易人工関節をサポータ本体に装備したサポート器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
スポーツ等において、足や足首を始めとする各種の関節を保護するサポート器具は数多く普及している。サポート器具は体の弱点を補強し、かつ保護する目的で装着されるものである。スポーツ医学が発展した近年では、スポーツをする際に弱点を補助するサポータは無くてはならないものとなっている。
サポータは主に、肘や膝等の運動量の多い関節部分に装着されることが多く、捻挫や骨折等から身を守るための補助器具として認知されている。また、捻挫等の怪我を起こしてしまった場合にも、治療に際し損傷部の動きを補助する目的で関節等を固定する補助器具として用いられている。
【0003】
近年、ダイエットや、筋力作りでジョギング等を行う人も増加しているが、大部分の人がアスファルトで舗装された道を走ることが多い。ジョギング等の運動そのものは健康に非常に良いが、走る道がアスファルト舗装されているために、足首にかかる負担が大きくなり問題を生じている。アスファルトの舗装がされていない土や芝等の上だけを選んで運動をすることも考えられるが、そのような場所が少ないため、アスファルトの上で運動せざるを得ないのが現状である。特に、足首関節の捻挫や挫傷・怪我は人間の体の関節の中でも損傷を受ける機会の多い箇所として知られている。そこで、足首等の関節を怪我から守るためにサポータが広く一般的に使用されている。
また、スポーツ以外でも、老人の関節痛防止のためにサポート器具が使用されている場合もある。
【0004】
従来からあるサポート器具としては、筒状形からなる伸縮性のあるサポート具を腕や足等に嵌めて使用するものが多い。またそれ以外にも、適宜の器具を面状ファスナー(マジックテープ=登録商標)で患部に巻きつけて使用するものも開発されている。伸縮性は別として単に巻きつけるだけのテーピングもある。テーピングを施すことによりある程度の怪我は防止することが可能であり、また無理に動かさないことによる治療効果も期待できる。ただし、テーピングはある程度の経験を積んでいないと治療効果が期待できない。
また、従来の足首部に使用されるサポート器具は、現実的には足首部にかかる負荷が大変大きいために、耐荷重の問題があり保護効果が充分ではなかった。そこで、足首および足について、保護効果の高いサポート器具の開発が待たれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記問題を解決するために本発明のサポート器具は、固定部とトレンカとヒンジ部とからなる外装簡易人工関節をサポータ本体に装着し、外装簡易人工関節をヒンジ部で前後揺動可能にすることにより、確実な足および足首の保持を実現するサポート器具を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係るサポート器具は、足首を保護する固定部と足部に装着される左右に分離され中央をストレッチ性繊維で連結したトレンカと該固定部とトレンカとを揺動自在に連結するヒンジ部とからなる外装簡易人工関節と、足首と足に装着する伸縮性のあるサポータ本体と、該外装簡易人工関節とサポータ本体とを脚に装着するバンド部と、からなり、前記ヒンジ部は、軸受けと係合するキャップと、トレンカおよび固定部と係合する軸受けと、軸受けと固定部の間に嵌装されるワッシャと、からなるとともに、足先方向に揺動可能な構成である。また、外装簡易人工関節は、脚の足首を両側から被覆する円弧状に湾曲した一対の固定部と、該一対の固定部の下端に係合され脚のくるぶし付近から足の形状に沿って足裏に折り曲げられ足裏中央部付近に達する先端を有する左右に分離したトレンカと、前記一対のトレンカの両側から伸びた先端を連結するストレッチ性繊維からなる結合具と、前記固定部と前記トレンカとを揺動自在に係合するヒンジ部とからなる構成である。
【0007】
また、サポータ本体は、装着時に足先と踵が露出するように該当部分が切欠されている筒体からなる筒状伸縮部と、該筒状伸縮部と一体的に縫合されサポータを足首に後背側で装着するように面ファスナーの装備された扇状伸縮部と、衝撃吸収素材で足側面から足裏までを覆い隠すとともにトレンカの先端を挿入する袋の設けられた保護部とからなる構成である。また、バンド部は、長方形の伸縮性のある布材からなり、足首上方で、外装簡易人工関節とサポータ本体とを脚に巻き付ける面ファスナーが装備されている構成である。
【0008】
【作用】
本発明に係るサポート器具は、サポータ本体の外に人体の動きに応動する外装可能な簡易人工関節を装備した構成であり、サポータ本体とともに足および足首を通して足首の上部付近に面ファスナーを利用して装着する構造である。この為、従来のサポート器具よりも動き易く、更に外旋運動および内旋運動による捻挫・挫傷等の怪我の発生を未然に防止して損傷を起こり難くすることが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係るサポート器具を図面に示す実施例により詳細に説明する。
図1は本発明のサポート器具の一実施例の側面図であり、図2はトレンカの構造図、およびヒンジ部の係合図であり、図3は固定部の構造図である。また、図4はヒンジ部の構造図であり、図5はサポータ本体の側面図である。
本発明に係るサポート器具10は図1で示すように、外装簡易人工関節20と、サポータ本体30と、バンド部40と、保護部50と、からなる構成である。また、外装簡易人工関節20は、足首を保護する固定部21と、足部に装着される左右に分離され中央をストレッチ性繊維で連結したトレンカ24と、固定部とトレンカとを揺動自在に連結するヒンジ部60とからなる構成である。
【0010】
外装簡易人工関節20は図1に示すように、ヒンジ部60によって固定部21とトレンカ24とが揺動自在に係合されていることにより簡易な人工関節モデルを実現している。従来のサポータは、伸縮性のある部材を単純に嵌装するか若しくは巻きつけていただけであったため、運動の際に、足首の最適な状態を保持出来ていなかった。また、従来はトレンカ等の保持部材が激しい運動に追従できなかったが、本発明の外装簡易人工関節20によれば、簡易人工関節が人体の関節と同様の役割を果たしているので、全体としてサポータ本体の動きを補助することにより、激しい運動に対しても適切な保持を実現している。
【0011】
固定部21は、図1および図3に示すように、脚の足首を両側から被覆する円弧状に湾曲した一対の部材であり、足首に適合するように円弧状に形成されており、足首の上方に後述するバンド部40によって装着固定される。脚の左右によって足首の形状が異なる(または対照となる)ので、一対の固定部は、脚の左右によって対照的な形状となる。また、ヒンジ部60で後述するトレンカ24と軸受け64と揺動自在に係合する構成であり、固定部21には軸受け64(図4参照)と係合するようにワッシャ62と軸受け64と同形状の凹部22が設けられている。また、凹部22には軸受け64と係合する長孔23が穿設されている。この長孔23はヒンジ部60が移動可能となるように軸受け64より大きくまた、横に長い構造となっている。足首を確実に固定するために、この実施例では固定部21に可塑性のプラスチック素材が用いられている。ただし足首を固定できる素材であればプラスチック素材以外も使用可能である。
【0012】
トレンカ24は図1および図2に示すように、脚のくるぶし付近から足の形状に沿って足裏のに折り曲げられ足裏中央部付近に達する先端を有する左右に分離した一対の部材24a,24bで、足全体を保護する保持具である。左右のくるぶしから足裏にかけて足を左右の両側から別々に保持するように分離されている。左右に分離され両側から伸びた固定部24a,24bの先端は足裏の中央付近で結合具であるストレッチ性繊維26により連結される。これは、トレンカ24a,24bが左右に分離することにより、激しい運動による足の変形に追従して堅固な保護が維持できる構造であり、最適な場所での維持保護を可能とする構成である。また、ストレッチ性繊維26で接続することにより、適度な距離を保って結合し極端にばらばらになることを防いでいる。また、トレンカ24は、ヒンジ部60により一対の固定部21の下端で揺動自在に係合する構成である。トレンカ24の保持効果を高めることにより、サポータを装着した状態での外旋運動および内旋運動による捻挫等の怪我を確実に防止する事が可能となる。
【0013】
サポータ本体30は図1および図5に示すように、装着時に足先と踵が露出するように該当部分が切り欠かれた筒体からなる筒状伸縮部34と、筒状伸縮部と一体的に縫合されサポータを足首に装着する扇状伸縮部35とからなり、踵とつま先以外の足と足首全体を筒状に覆う伸縮性に優れた素材で構成された筒状体である。サポータ本体30は、装着時に怪我をしやすい足および足首の関節部全体を覆うことにより、足と足首を確実に保持し、関節にかかる負担を低減させている。伸縮性のない素材でも代用可能であるが、装着時に不便であり、さらに装着後も密着しないので伸縮性のある素材を用いるのが望ましい。また、この実施例のサポータ本体30は、足と足首とにぴったりと適合するように異なる形状の複数の部材を縫い合わせて足と足首とにフィットする筒状に形成している。
【0014】
バンド部40は図1に示すように、長方形の伸縮性のある布状の部材であり、外装簡易人工関節の固定部21とサポータ本体30を同時に覆って足首に装着保持する部材であり、足首の上方に足首に巻き付くように装着され、足首の後背側(裏側)部分で面ファスナー32により固着される。固定部21と、サポータ本体30を保持する役割があり、激しい運動をしても確実に保持できる構成である。通常のサポータでは、ヒンジ機構は無く全てが一体化しているため、トレンカ等からの過度な力がバンド部にかかると保持することが不完全となる欠点があった。しかし、本発明では人体の動きに応動して移動可能なヒンジ部60および伸縮性のある結合具であるストレッチ性繊維部26で接続されたトレンカ24を装備することにより人工関節が過剰な力を受け止めて人体の関節を直撃することを回避することが可能であるため、バンド部40の一箇所で保持することが可能である。
【0015】
保護部50は、足裏を過度の衝撃から守るための二重構造部である。衝撃吸収素材を配置しており、さらに足横方向に長くしているため足側面から足裏まで覆って保護することが出来る。それにより、外旋運動、および内旋運動による捻挫を起こり難くする構造であり、先端を挿入する袋の設けられた保護部とからなる構成である。保護部50は図5に示すように、サポータ本体30に縫い付けてある。
さらに、トレンカ24の先端がサポータ本体30と保護部50の間に配置できるように袋52が筒状に縫われており、トレンカの先端が挿入される構造でもある。これはトレンカ24が運動によりずれてしまうことを防止するだけでなく、衝撃吸収素材が直接靴と接するため、足にかかる衝撃を防ぐ役割がある。縫わずに保持させることも考えられるが、確実な保持を実現するためには、縫い付けるか若しくは接着等をすることが望ましい。
【0016】
ヒンジ部60は、図1〜図4に示すように、固定部21と、トレンカ24とを揺動自在に係合させる。ヒンジ部60は、ワッシャ62とトレンカおよび固定部と係合する軸受け64と軸受けと係合するキャップ66とからなり、固定部21に穿孔されている長孔23と、トレンカ24に穿孔されている孔28と係合する。
ワッシャ62は、軸受け64と固定部21の凹部22の間に嵌装される。これは、激しい運動をした際でもヒンジ部60の係合が外れてしまうことを防止する。
【0017】
軸受け64は、左右のトレンカ24a,24bと左右の固定部21a,21bとをそれぞれの側で揺動自在に係合する突起を持った円板であり、ワッシャ62と共に固定部21の凹部22に嵌まるように構成されている。トレンカ24の孔28は軸受け64と適合するような大きさで穿設されている。また、固定部21に穿孔された孔23は、軸受け64が揺動可能になるように軸受け64よりも大きく、また、前後に揺動可能になるように長孔に形成されている。人体の足首側から、トレンカ24、固定部21、ワッシャ62、軸受け64の順で係合しており、足先の方向に前後に揺動可能に係合されている構成になっている。従来のサポータでは、トレンカがサポータと一体化していたため、運動をするたびにトレンカが移動してしまう欠点があり、最適な保持ができなかった。本発明はこの欠点を解消し、トレンカと固定部を揺動自在に連結している。
【0018】
従来の技術ではトレンカを強く締めて強固に保持できるようにすることも考えられたが、逆に固定し過ぎて、自由のある適度な運動ができなくなってしまう欠点があった。本発明はこれらの欠点を解消したものである。上記詳述した構造によりヒンジ部60が移動可能であり、かつ左右別々のトレンカ24がストレッチ性繊維26で接続されているため、激しい運動をした際もトレンカ24は最適な形状を保持することが可能となる。その結果、外旋運動および内旋運動により起こりやすい捻挫を有効に防ぐことが可能となった。
【0019】
キャップ66は、ワッシャ62と軸受け64に嵌まり込み、ワッシャ62と軸受け64が外れてしまうのを防止している。キャップ62は円形であり、中央部に軸受け64に嵌めこめるように、軸受け64の中央に穿孔されている円筒部に嵌まりこむ円柱が設置されている。また、表面を円弧状にすることにより、外観をよくすることもでき、また、柔らかい素材にすることにより靴を履いた際に足に負担がかかるのを防ぐことも考えられる。
【0020】
本発明のサポート器具は、従来の欠点を補い、更に運動解剖学的根拠から発明した構造であるため、足首にかかる負担を軽減する構造である。また、トレンカ24が最適な保持を維持し、ヒンジ部60が揺動可能であるため、外旋運動および内旋運動による捻挫等の怪我を回避することができる。また、スポーツに限らず老人等や足腰の弱い人や、リハビリ医療等で使用することにより、安心して歩行することが可能となる。
図面に示す実施例では左足用の実施例について詳述しているが、ほぼ同様に右足用の実施例も実施することが可能である。
【0021】
更に、本発明のサポート器具は、足首に非常に負担のかかるスキー靴や登山靴等の内部に装備して使用する事も可能である。スキー等の足に非常に負担のかかる激しいスポーツは、現状では、靴内部に装備された素材が簡易な包帯状や筒状のサポータが使用されており、保持効果は全く期待できるものではなかった。しかし、本発明のサポート器具を使用する事により、足首を確実に保持したまま激しいスポーツをしても怪我の危険性を低減させることが可能となる。
【0022】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明に係るサポート器具によると、
1.固定部とトレンカとヒンジ部とからなる外装簡易人工関節をサポータ本体とともに装着することができるので、激しい運動にも追従でき、従来のこの種保護部材では実現できなかった充分な保護が与えられ、足および足首を保全補強することができる。さらに、従来の形状とほぼ同一のサポータ本体が外装簡易人工関節以外に装着できるので、従来のサポータの効果を享受するとともに、外装簡易人工関節が補強された保護が得られる。ヒンジ部は、キャップと軸受けとワッシャとからなるので、激しい運動でも外れてしまうことがなく、かつ運動しやすい構造である。さらに、ヒンジ部が足先方向に揺動可能な構成であるので、足および足首の微妙な動きに応動することができる構造である。
2.外装簡易人工関節が、固定部とトレンカとヒンジ部とからなり、左右の固定部と、左右に分割されたトレンカとが平均的に保護されるように装備されるので、激しい運動を行った時にも適切なアシストである保護が与えられ、怪我の危険性を低減させる効果がある。
【0023】
3.衝撃吸収素材を足裏および足側面に装備したことにより、足にかかる負担を軽減することが可能となる。また、靴の内側にも装備することが可能であるため、どんなスポーツでも適用でき、また、老人等の足腰の弱い人も安心してスポーツや歩行をすることが可能となる。
4.伸縮性のあるバンドで外装簡易人工関節とサポータ本体とが面ファスナーにより足首に堅固に装着されているので、外れ難く足および足首を充分に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のサポート器具の側面図
【図2】 トレンカの構造図
【図3】 固定部の構造図
【図4】 ヒンジ部の構造図
【図5】 サポータ本体の側面図
【符号の説明】
10 サポート器具
20 外装簡易人工関節
21,21a,21b 固定部
22 凹部
23 孔
24,24a,24b トレンカ
26 ストレッチ性繊維
28 孔
30 サポータ本体
32 面ファスナー
34 筒状伸縮部
35 扇状伸縮部
40 バンド部
50 保護部
52 袋部
60 ヒンジ部
62 ワッシャ
64 軸受け
66 蓋

Claims (4)

  1. 足首を保護する固定部と足部に装着される左右に分離され中央をストレッチ性繊維で連結したトレンカと該固定部とトレンカとを揺動自在に連結するヒンジ部とからなる外装簡易人工関節と、足首と足に装着する伸縮性のあるサポータ本体と、該外装簡易人工関節とサポータ本体とを脚に装着するバンド部と、からなり、
    前記ヒンジ部は、軸受けと係合するキャップと、トレンカおよび固定部と係合する軸受けと、軸受けと固定部の間に嵌装されるワッシャと、からなるとともに、足先方向に揺動可能な構成であることを特徴とするサポート器具。
  2. 前記外装簡易人工関節は、脚の足首を両側から被覆する円弧状に湾曲した一対の固定部と、該一対の固定部の下端に係合され脚のくるぶし付近から足の形状に沿って足裏に折り曲げられ足裏中央部付近に達する先端を有する左右に分離したトレンカと、前記一対のトレンカの両側から伸びた先端を連結するストレッチ性繊維からなる結合具と、前記固定部と前記トレンカとを揺動自在に係合するヒンジ部とからなることを特徴とする前記請求項1記載のサポート器具。
  3. 前記サポータ本体は、装着時に足先と踵が露出するように該当部分が切欠されている筒体からなる筒状伸縮部と、該筒状伸縮部と一体的に縫合されサポータを足首に後背側で装着するように面ファスナーの装備された扇状伸縮部と、衝撃吸収素材で足側面から足裏までを覆い隠すとともにトレンカの先端を挿入する袋の設けられた保護部とからなることを特徴とする前記請求項1記載のサポート器具。
  4. 前記バンド部は、長方形の伸縮性のある布材からなり、足首上方で、外装簡易人工関節とサポータ本体とを脚に巻き付ける面ファスナーが装備されていることを特徴とする前記請求項1記載のサポート器具。
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