JP4073337B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超LSI、高容量マイクロチップの製造などのマイクロリソグラフィープロセスや、その他のフォトファブリケーションプロセスに好適に用いられる感光性樹脂組成物に関するものである。更に詳しくは、160nm以下の真空紫外光を使用して高精細化したパターンを形成し得る感光性樹脂組成物に関するものである。
【従来の技術】
集積回路はその集積度を益々高めており、超LSIなどの半導体基板の製造においては、クオーターミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。パターンの微細化を図る手段の一つとして、レジストのパターン形成の際に使用される露光光源の短波長化が知られている。
【0002】
例えば64Mビットまでの集積度の半導体素子の製造には、現在まで高圧水銀灯のi線(365nm)が光源として使用されてきた。この光源に対応するポジ型レジストとしては、ノボラック樹脂と感光物としてのナフトキノンジアジド化合物を含む組成物が、数多く開発され、0.3μm程度までの線幅の加工においては十分な成果をおさめてきた。また256Mビット以上集積度の半導体素子の製造には、i線に代わりKrFエキシマレーザー光(248nm)が露光光源として採用されてきた。
更に1Gビット以上の集積度の半導体製造を目的として、近年より短波長の光源であるArFエキシマレーザー光(193nm)の使用、更には0.1μm以下のパターンを形成する為にF2エキシマレーザー光(157nm)の使用が検討されている。
【0003】
これら光源の短波長化に合わせ、レジスト材料の構成成分及びその化合物構造も大きく変化している。
KrFエキシマレーザー光による露光用のレジスト組成物として、248nm領域での吸収の小さいポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とし酸分解基で保護した樹脂を主成分として用い、遠紫外光の照射で酸を発生する化合物(光酸発生剤)を組み合わせた組成物、所謂化学増幅型レジストが開発されてきた。
【0004】
また、ArFエキシマレーザー光(193nm)露光用のレジスト組成物として、193nmに吸収を持たない脂環式構造をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した酸分解性樹脂を使用した化学増幅型レジストが開発されてきている。
【0005】
2エキシマレーザー光(157nm)に対しては、上記脂環型樹脂においても157nm領域の吸収が大きく、目的とする0.1μm以下のパターンを得るには不十分であることが判明し、これに対し、フッ素原子(パーフルオロ構造)を導入した樹脂が157nmに十分な透明性を有することが非特許文献1にて報告され、有効なフッ素樹脂の構造が非特許文献2〜4及び特許文献1〜2等に提案され、フッ素含有樹脂を含有するレシスト組成物の検討がなされてきている。
【0006】
しかしながら、これらのレジストは、157nmにおける透明性や、感度、解像力等の諸性能を満足するものではなかった。また、これらのレジストは塗布性が悪いという問題を有していた。
【0007】
【非特許文献1】
Proc. SPIE Vol. 3678, p. 13-23 (1999), Advances in Resist
Technology and Processing XVI, Will E. Conley; Ed.
【非特許文献2】
Proc. SPIE Vol. 3999, p. 330-334 (2000), Advances in Resist
Technology and Processing XVII, Francis M. Houlihan; Ed.
【非特許文献3】
Proc. SPIE Vol. 3999, p. 357-364 (2000), Advances in Resist
Technology and Processing XVII, Francis M. Houlihan; Ed.
【非特許文献4】
Proc. SPIE Vol. 3999, p. 365-374 (2000), Advances in Resist
Technology and Processing XVII, Francis M. Houlihan; Ed.
【特許文献1】
国際公開第00/17712号パンフレット
【特許文献2】
特開2002−322217号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、160nm以下、特にF2エキシマレーザー光(157nm)の露光光源の使用に好適な感光性樹脂組成物を提供することであり、具体的には157nmの光源使用時に十分な透過性を示し、且つ高感度、高解像で塗布性に優れた感光性樹脂組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記諸特性に留意し鋭意検討した結果、本発明の目的が以下の特定の組成物を使用することで見事に達成されることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は下記構成である。
【0010】
1.(A)下記一般式(Z)で表される基を少なくとも2つ有する繰り返し単位(A1)を含有する、アルカリ可溶性又は酸の作用により分解してアルカリ水溶液への溶解性が向上する樹脂と、
(B)活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物とを含有する感光性樹脂組成物。
【0011】
【化2】
Figure 0004073337
【0012】
式中、R50〜R55はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または置換基を有しても良いアルキル基を表わす。ただし、R50〜R55のうち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基である。Rは水素原子または有機基を表わす。
【0013】
更に、本発明の好ましい実施態様を以下に示す。
2.前記一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位(A1)が、下記一般式(1)〜(3)で表される繰り返し単位から選択されることを特徴とする前記1記載の感光性樹脂組成物。
【0014】
【化3】
Figure 0004073337
【0015】
式(1)中、Q1は脂環式炭化水素基を表わし、L1は単結合または連結基を表わし、X1は(m+1)価の連結基を表わし、Rbは水素原子、置換基を有していても良い有機基、またはハロゲン原子を表わし、lは0〜3の整数を表わし、mは2以上の整数を表わす。Zは一般式(Z)で表わされる基を表わす。
【0016】
【化4】
Figure 0004073337
【0017】
式(2)中、Rx1およびRy1はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または置換基を有していてもよいアルキル基を表わし、L2は単結合または連結基を表わし、X2は(n+1)価の連結基を表わし、nは2以上の整数を表わす。Zは一般式(Z)で表わされる基を表わす。
【0018】
【化5】
Figure 0004073337
【0019】
式(3)中、Q1、L1、Rbおよびlは前記一般式(1)と同じ意味を表わし、pは2以上の整数を表わす。Zは一般式(Z)で表される基を表わす。
【0020】
3.前記一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位(A1)が、下記一般式(2a)で表されることを特徴とする前記1または2記載の感光性樹脂組成物。
【0021】
【化6】
Figure 0004073337
【0022】
式(2a)中、R5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または置換基を有していても良いアルキル基を表わし、R50〜R55はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または置換基を有しても良いアルキル基を表わす。ただし、R50〜R55のうち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表わす。Rは独立に、水素原子または有機基を表わす。ただし、全てのRが水素原子になることはない。kは2〜5の整数を表わす。
【0023】
4.前記一般式(2a)において、Rで表わされる基の少なくとも1つが酸分解性基である前記3記載の感光性樹脂組成物。
5。前記一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位(A1)が、下記一般式(2a’)で表されることを特徴とする前記1または2記載の感光性樹脂組成物。
【0024】
【化7】
Figure 0004073337
【0025】
式(2a’)中、R5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または置換基を有していても良いアルキル基を表わし、R50〜R55はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または置換基を有しても良いアルキル基を表わす。ただし、R50〜R55のうち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表わす。kは2〜5の整数を表わす。
【0026】
6.(A)前記1〜5のいずれかに記載の繰り返し単位を含有する樹脂、(B1)活性光線または放射線の作用により、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、および(X)非ポリマー型溶解抑止剤を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
7.(A)前記1〜5のいずれかに記載の繰り返し単位と、酸の作用により分解してアルカリ可溶性となる基を有する繰り返し単位とを含有する、酸の作用により分解してアルカリ現像液に対する溶解度を増大する樹脂、および(B1)活性光線または放射線の作用により、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
【0027】
8.(A)前記4記載の樹脂、および(B1)活性光線または放射線の作用により、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂組成物。
9.さらに、(C)溶剤を含むことを特徴とする前記6〜8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
【0028】
10.前記樹脂(A)が、下記一般式(2a)で表わされる繰り返し単位と、下記一般式(I)および(VI)で表される繰り返し単位のうち少なくとも1つとを含有した樹脂であることを特徴とする前記6〜9のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
【0029】
【化8】
Figure 0004073337
【0030】
式(2a)中、R5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または置換基を有していても良いアルキル基を表わし、R50〜R55はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または置換基を有しても良いアルキル基を表わす。ただし、R50〜R55のうち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表わす。Rは独立に、水素原子または有機基を表わす。ただし、全てのRが水素原子になることはない。kは2〜5の整数を表わす。
式(I)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R2および 3 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。R4は、下記一般式(IV)又は(V)の基を表す。
【0031】
【化9】
Figure 0004073337
【0032】
式(IV)中、R11、R12及びR13はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
式(V)中、R14及びR15はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R16は、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R14〜R16の内の2つが結合し、環を形成してもよい。
式(VI)中、R17及びR17aはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18は、−C(R18d)(R18e)(R18f)又は−C(R18d')(R18e')(OR18g)を表す。R18d〜R18fはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18d'、R18e'はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18gは、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18d、R18e、R18fの内の2つ又はR18d'、R18e'、R18gの内の2つが結合して環を形成してもよい。
【0033】
11.前記一般式(2a)中、Rで表わされる基の少なくとも1つが、−C(CH3)3、−C(=O)−O−C(CH3)3、−CH2−C(=O)−O−C(CH3)3、または―CH2―OR16、―CH(CH3)―OR16(ここで、R16は置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基もしくはアリール基を表わす)で表されることを特徴とする前記10記載の感光性樹脂組成物。
【0034】
12.前記樹脂(A)が、下記一般式(2a’)、(I)および(VI)で表される繰り返し単位をそれぞれ少なくとも1つずつ含んだ樹脂であることを特徴とする前記6〜9のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
【0035】
【化10】
Figure 0004073337
【0036】
式(2a’)中、R5は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または置換基を有していても良いアルキル基を表わし、R50〜R55はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または置換基を有しても良いアルキル基を表わす。ただし、R50〜R55のうち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基を表わす。kは2〜5の整数を表わす。
式(I)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R2および 3 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。R4は、下記一般式(IV)又は(V)の基を表す。
【0037】
【化11】
Figure 0004073337
【0038】
式(IV)中、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
式(V)中、R14及びR15は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R16は、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R14〜R16の内の2つが結合し、環を形成してもよい。
式(VI)中、R17及びR17aはそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18は、−C(R18d)(R18e)(R18f)又は−C(R18d')(R18e')(OR18g)を表す。R18d〜R18fはそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18d'、R18e'はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18gは、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。R18d、R18e、R18fの内の2つ又はR18d'、R18e'、R18gの内の2つが結合して環を形成してもよい。
【0039】
13.前記樹脂(A)が、更に下記一般式(III)又は(VII)で表される繰り返し単位を少なくとも1つ有する前記6〜12のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
【0040】
【化12】
Figure 0004073337
【0041】
式(III)中、R8は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アルケニル基、アリール基若しくはアラルキル基を表す。dは0または1を表わす。
式(VII)中、R19及びR20はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R21は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、置換基を有していてもよいアルキル基又は−D−CN基を表す。Dは、単結合又は2価の連結基を表す。
【0042】
14.前記樹脂(A)が、更に式(VIII)〜(XVII)で表される繰り返し単位を少なくとも1つ有する前記6〜13のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
【0043】
【化13】
Figure 0004073337
【0044】
式(VIII)〜(XVII)中、R25、R26及びR27はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基若しくはアリール基を表す。R28、R29及びR30はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。また、R25とR26、R27とR28、R29とR30とは、互いに結合して環を形成してもよい。R31、R35、R37、R40及びR44はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基若しくはアルコキシカルボニル基を表す。R32、R33、R34、R41、R42及びR43はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基若しくはアルコキシ基を表す。R39は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R38は、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。B1及びB2は、単結合又は2価の連結基を表す。B3は、2価の連結基を表す。n'は、0又は1を表す。
【0045】
15.前記樹脂(A)中のメタル含量が、各金属原子につき100ppb以下であることを特徴とする前記1〜14のいずれかに記載の組成物。
16.前記(B1)成分が、活性光線または放射線の照射により、少なくとも1つのフッ素原子で置換された炭素数3〜12の脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物であることを特徴とする前記6〜15のいずれかに記載の組成物。
17.さらに、(B2)活性光線または放射線の照射により、フッ素原子を含まない脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸、または脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物を含有することを特徴とする前記6〜16のいずれかに記載の組成物。
【0046】
18.さらに、(Y)両性イオン化合物を含有することを特徴とする前記6〜17のいずれかに記載の組成物。
19.前記樹脂(A)の酸価が0.2×10-3〜4.4×10-3mol/gであることを特徴とする前記1〜18のいずれかに記載の組成物。
20.前記樹脂(A)の質量平均分子量が3,000〜50,000であることを特徴とする前記1〜19のいずれかに記載の組成物。
【0047】
21.前記樹脂(A)の分散度が1.7以下であることを特徴とする前記1〜20のいずれかに記載の組成物。
22.前記樹脂(A)の残存モノマーの割合が5質量%以下であることを特徴とする前記1〜21のいずれかに記載の組成物。
23.前記(A)成分中、分子量1000以下の樹脂の割合が10%以下であることを特徴とする前記1〜22のいずれかに記載の組成物。
24.さらに、(D)界面活性剤を含むことを特徴とする前記6〜23のいずれかに記載の組成物。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の組成物に使用する化合物について詳細に説明する。
[1]本発明の樹脂(A)
本発明の樹脂(A)は、一般式(Z)で表される基を少なくとも2つ有する繰り返し単位(A1)を含有する。尚、(A1)には酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を有していてもよい。
【0049】
一般式(Z)において、Rが表わす有機基としては、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルメチル基、アルコキシメチル基、1−アルコキシエチル基が好ましい。
これらの基に置換される置換基としては、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基)、アリール基(フェニル基)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
【0050】
一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位(A1)は、好ましくは、上記一般式(1)〜(3)で表される繰り返し単位である。
式(1)及び(3)におけるQ1は、脂環式炭化水素基を表す。式(1)及び(2)におけるL1及びL2は、単結合または連結基を表わし、X1及びX2は連結基を表わす。式(1)〜(3)におけるZは、上記一般式(Z)で表される基を表わす。
前記繰り返し単位(A1)中に含まれる式(Z)で表される基の数は、2または3が好ましい。
【0051】
1としての脂環式炭化水素基は、脂環を構成している少なくとも一つの原子が、樹脂の主鎖に含まれて存在し、脂環を構成している他のひとつの原子がL1と結合している基である。
1としての脂環式炭化水素基としては、単環型でも良く、多環型でも良い。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。尚、シクロアルキル基は、環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたものも含むものとする。
【0052】
1及びL2としての連結基は、置換基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基又は−O−CO−R22a−、−CO−O−R22b−、−CO−N(R22c)−R22d−を表す。R22a、R22b及びR22dは、同じでも異なっていてもよく、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基を表す。R22cは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
アルキレン基としては、直鎖状及び分岐状アルキレン基を挙げることができ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の単環の残基、またはノルボルナン骨格、アダマンタン骨格等の多環の残基が挙げられる(炭素数5〜12)。
【0053】
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
これらの基に置換される置換基としては、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基)、アリール基(フェニル基)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
【0054】
1及びX2としての連結基は、上記L1及びL2と同様のものが挙げられるが、脂環もしくは芳香環の連結基が好ましい。
【0055】
一般式(1)において、Rbが表わす有機基としては、炭素数10までの、直鎖または分岐または環状アルキル基、アリール基、アラルキル基、総炭素数11までのエステル基、アミド基、アルコキシ基、シアノ基等が挙げられる。置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基等が挙げられる。これら置換基は、上記有機基中の任意の炭素に結合していてもよい。Rbの好ましい例としては、水素原子、フッ素原子、塩素原子、CF3、OCH3、CN、CH3、C25等が挙げられる。
【0056】
x1及びRy1のアルキル基は、フッ素原子等のハロゲン原子、シアン基等で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、例えば、メチル基、トリフルオロメチル基を挙げることができる。
【0057】
好ましくは、Q1としてはノルボルネン、L1としてはアルキレン基、L2としては、アリレーン基、エステル基(−CO−O−)、アルキレン基、シクロアルキレン基、又はこれらの組み合わせである。Rx1は水素原子、Ry1は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
【0058】
繰り返し単位(A1)の具体例としては、後述する一般式(II)および(A−1−1)から(A−1−13)で表される繰り返し単位の具体例を挙げることができる。
【0059】
本発明において、繰り返し単位(A1)は上記一般式(2a)または(2a’)で表わされることが好ましい。
一般式(2a)において、Rが表わす有機基としては、置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルメチル基、アルコキシメチル基、1−アルコキシエチル基が好ましい。
これらの基に置換される置換基としては、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基)、アリール基(フェニル基)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
【0060】
一般式(2a)において、Rで表わされる基の少なくとも1つが酸分解性基であることが好ましい。酸分解性基としては、例えば−C(CH3)3、−C(=O)−O−C(CH3)3、−CH2−C(=O)−O−C(CH3)3、または―CH2―OR16、―CH(CH3)―OR16(ここで、R16は置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基もしくはアリール基を表わす。)等が挙げられる。
【0061】
一般式(2a)及び(2a’)において、kは2または3であることが好ましい。
【0062】
本発明の樹脂(A)は、上記繰り返し単位(A1)の他に、酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を有する繰り返し単位(A2)を含有してもよい。ここで、繰り返し単位(A2)としては、好ましくは下記式(4)及び(5)で表される繰り返し単位である。
【0063】
【化14】
Figure 0004073337
【0064】
2は、脂環式炭化水素基を表す。L3及びL4は連結基、Vは酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を表す。Rx2及びRy2は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は置換基を有していてもよいアルキル基を表す。
【0065】
式(4)及び(5)におけるQ2、L3、L4、Rx2及びRy2は、式(1)及び(2)におけるQ1、L1、L2、Rx1及びRy1と同様である。
【0066】
好ましくは、Q2としてはノルボルネン、L3としては、アルキレン基、−O−、又はこれらの組み合わせ、L4としては単結合である。Rx2は水素原子、Ry2は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
【0067】
繰り返し単位(A2)の具体例としては、後述する一般式(I)の繰り返し単位として例示した(A−1)〜(A−39)、一般式(XI)の繰り返し単位として例示した(F−14)〜(F−16)、(F−18)、一般式(XII)の繰り返し単位として例示した(F−20)、(F−21)〜(F−23)、(F−25)、(F−28)、一般式(XIII)の繰り返し単位として例示した(F−30)、(F−33)、(F−34)、(F−38)、一般式(VI)及び(XVII)の繰り返し単位として例示した(F−54B)や(B−1)〜(B−30)を挙げることができる。
【0068】
尚、本発明における樹脂(A)は、上記一般式(2a)で示される繰り返し単位と、上記一般式(I)および(VI)で示される繰り返し単位のうち少なくとも一つとを有する、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度を増大する樹脂、もしくは(2a’)、(I)および(VI)で示される繰り返し単位を各々少なくとも一つずつ有する、酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解度を増大する樹脂であることが好ましい。
本発明における樹脂(A)において、一般式(VI)中のR18は、下記一般式(VI−A)、(VI−B)又は(VI−C)で表されることが好ましい。
【0069】
【化15】
Figure 0004073337
【0070】
一般式(VI−A)中、R18a及びR18bは、同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアルキル基を表す。R18cは、置換基を有していてもよいシクロアルキル基を表す。
【0071】
【化16】
Figure 0004073337
【0072】
一般式(VI−B)中、R18hは、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Zは、一般式(VI−B)中の炭素原子とともに単環又は多環の脂環基を構成する原子団を表す。
【0073】
【化17】
Figure 0004073337
【0074】
一般式(VI−C)中、R18'は、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基又はアリール基を表す。
【0075】
本発明における樹脂(A)は、更に、上記一般式(III)及び(VII)〜(XVII)で示される繰り返し単位を少なくとも一つ有していてもよい。
【0076】
上記各基の詳細は以下のとおりである。
アルキル基としては、直鎖状及び分岐状アルキル基を挙げることができ、例えば炭素数1〜8個のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基を好ましく挙げることができる。
シクロアルキル基としては、単環型でも良く、多環型でも良い。単環型としては炭素数3〜8個のものであって、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基を好ましく挙げることができる。多環型としては炭素数6〜20個のものであって、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を好ましく挙げることができる。尚、シクロアルキル基は、環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換されたものも含むものとする。
【0077】
アリール基としては、例えば炭素数6〜15個のアリール基であって、具体的には、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、ナフチル基、アントリル基、9,10−ジメトキシアントリル基等を好ましく挙げることができる。
アラルキル基としては、例えば炭素数7〜12個のアラルキル基であって、具体的には、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を好ましく挙げることができる。
【0078】
アルケニル基としては、例えば炭素数2〜8個のアルケニル基であって、具体的には、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基を好ましく挙げることができる。
アルコキシ基としては、例えば炭素数1〜8個のアルコキシ基であって、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、アリルオキシ基、オクトキシ基等を好ましく挙げることができる。
【0079】
アシル基としては、例えば炭素数1〜10個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、オクタノイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
アシルオキシ基としては、炭素数2〜12個のアシルオキシ基が好ましく、例えばアセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数2〜5のアルキニル基が好ましく、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル基等を挙げることができる。
アルコキシカルボニル基としては、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシカルボニル基等の3級のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等を挙げることができる。
【0080】
2価の連結基とは、置換基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基又は−O−CO−R22a−、−CO−O−R22b−、−CO−N(R22c)−R22d−を表す。R22a、R22b及びR22dは、同じでも異なっていてもよく、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基を表す。R22cは、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
【0081】
アルキレン基としては、直鎖状及び分岐状アルキレン基を挙げることができ、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基等の炭素数1〜8個のものが挙げられる。
シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数5〜8個のものが挙げられる。
アルケニレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いエテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基等の炭素数2〜6個のものが挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは置換基を有していても良いフェニレン基、トリレン基、ナフチレン基等の炭素数6〜15個のものが挙げられる。
【0082】
18d〜R18fの内の2つ、R18d、R18e'、R18g'の内の2つ、R14〜R16の内の2つ、R25とR26、R27とR28或いはR29とR30が互いに結合して形成する環としては、例えば3〜8員環であり、具体的にはシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、テトラメチレンオキシド環、ペンタメチレンオキシド環、ヘキサメチレンオキシド環、フラン環、ピラン環、ジオキソノール環、1,3−ジオキソラン環等が挙げられる。
【0083】
Zは、一般式(VI−B)中の炭素原子とともに単環又は多環の脂環基を構成する原子団を表す。単環の脂環基としては、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環の脂環基としては、炭素数6〜20のものが好ましく、例えばアダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。
【0084】
上記アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキニル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基等は、置換基を有していてもよい。
これらの基に置換される置換基としては、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の活性水素を有するものや、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子)、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、チオエーテル基、アシル基(アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基等)、アシロキシ基(アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基等)、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基)、アリール基(フェニル基)、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
【0085】
本発明において、一般式(I)のR1、一般式(2a)もしくは(2a’)のR5及び一般式(VI)のR17の少なくとも1つは、トリフルオロメチル基であることが好ましい。中でも一般式(VI)のR17がトリフルオロメチル基であrことがより好ましい。
【0086】
本発明(A)の樹脂に含まれる、酸の作用により分解しアルカリ可溶性を示す基としては、例えば−O−C(R18d)(R18e)(R18f)、−O−C(R18d)(R18e)(OR18g)、−O−COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−O−C(R01)(R02)COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−COO−C(R18d)(R18e)(R18f)、−COO−C(R18d)(R18e)(OR18g)等が挙げられる。R18d〜R18gは、上述の一般式(VI)の繰り返し単位に関するR18d〜R18gと同義である。R01、R02は、水素原子又は上記で示した置換基を有していても良いアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基もしくはアリール基を表す。
【0087】
好ましい具体例としては、t−ブチル基、t−アミル基、1−アルキル−1−シクロヘキシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、2−アダマンチル−2−プロピル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)−2−プロピル基等の3級アルキル基のエーテル基又はエステル基、1−アルコキシ−1−エトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基又はアセタールエステル基、t−アルキルカーボネート基、t−アルキルカルボニルメトキシ基等が好ましく挙げられる。更に好ましくは、1−アルコキシ−1−エトキシ基、テトラヒドロピラニル基等のアセタール基である。
アセタール基の場合、酸分解性が大きく、併用する酸発生化合物の選択の幅が広がり、感度の向上、露光後加熱までの経時での性能変動等の点で有効である。特に好ましくはアセタール基の1−アルコキシ成分として上記パーフルオロアルキル基から由来するアルコキシ基を含有するアセタール基である。この場合、短波の露光光(例えばF2エキシマレーザー光の157nm)での透過性がいっそう向上させることができる。
【0088】
一般式(Z)で表される基を有する繰り返し単位(A1)の含量は、樹脂(A)中において、一般的に5〜80モル%、好ましくは7〜70モル%、更に好ましくは10〜65モル%の範囲で使用される。
酸の作用により分解してアルカリ可溶性基となる基を有する繰り返し単位(A2)の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜70モル%、好ましくは1〜65モル%、更に好ましくは5〜60モル%の範囲で使用される。
一般式(I)で示される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に5〜80モル%、好ましくは7〜75モル%、更に好ましくは10〜70モル%の範囲で使用される。
【0089】
一般式(2a)または(2a’)で示される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に5〜80モル%、好ましくは7〜70モル%、更に好ましくは10〜65モル%の範囲で使用される。
一般式(VI)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜70モル%、好ましくは1〜65モル%、更に好ましくは5〜60モル%の範囲で使用される。
一般式(III)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(VII)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
【0090】
一般式(VIII)〜(X)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XI)〜(XIII)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XIV)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XV)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XVI)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
一般式(XVII)で表される繰り返し単位の含量は、樹脂(A)中において、一般的に1〜40モル%、好ましくは3〜35モル%、更に好ましくは5〜30モル%の範囲で使用される。
【0091】
樹脂中の全ての式(Z)のOH基に対する保護率は好ましくは1〜90モル%、より好ましくは3〜80モル%、最も好ましくは5〜70モル%である。
【0092】
本発明(A)の樹脂は、上記のような繰り返し単位以外にも、更に本発明の感光性樹脂の性能を向上させる目的で、他の重合性モノマーを共重合させても良い。
【0093】
使用することができる共重合モノマーとしては、以下に示すものが含まれる。例えば、上記以外のアクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加重合性不飽和結合を1個有する化合物である。
【0094】
以下に、一般式(I)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0095】
【化18】
Figure 0004073337
【0096】
【化19】
Figure 0004073337
【0097】
【化20】
Figure 0004073337
【0098】
【化21】
Figure 0004073337
【0099】
【化22】
Figure 0004073337
【0100】
【化23】
Figure 0004073337
【0101】
以下に、一般式(2a)または(2a’)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0102】
【化24】
Figure 0004073337
【0103】
【化25】
Figure 0004073337
【0104】
【化26】
Figure 0004073337
【0105】
【化27】
Figure 0004073337
【0106】
【化28】
Figure 0004073337
【0107】
以下に、一般式(2a)または(2a’)以外の、本発明の繰り返し単位(A1)の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0108】
【化29】
Figure 0004073337
【0109】
【化30】
Figure 0004073337
【0110】
以下に、一般式(III)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれに限定されるものではない。
【0111】
【化31】
Figure 0004073337
【0112】
【化32】
Figure 0004073337
【0113】
以下に、一般式(VII)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0114】
【化33】
Figure 0004073337
【0115】
以下に、一般式(VIII)〜(XIII)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0116】
【化34】
Figure 0004073337
【0117】
【化35】
Figure 0004073337
【0118】
【化36】
Figure 0004073337
【0119】
【化37】
Figure 0004073337
【0120】
【化38】
Figure 0004073337
【0121】
【化39】
Figure 0004073337
【0122】
【化40】
Figure 0004073337
【0123】
以下に、一般式(VI)及び(XVII)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0124】
【化41】
Figure 0004073337
【0125】
【化42】
Figure 0004073337
【0126】
【化43】
Figure 0004073337
【0127】
【化44】
Figure 0004073337
【0128】
【化45】
Figure 0004073337
【0129】
【化46】
Figure 0004073337
【0130】
【化47】
Figure 0004073337
【0131】
【化48】
Figure 0004073337
【0132】
【化49】
Figure 0004073337
【0133】
一般式(XV)で表される繰り返し単位の具体例としては、例えば、前記ビニールエーテル類により形成される繰り返し単位を挙げることができる。
【0134】
以下に、一般式(3)で表される繰り返し単位の具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0135】
【化50】
Figure 0004073337
【0136】
上記具体例で表される繰り返し単位は、各々1種で使用しても良いし、複数を混合して用いても良い。
上記繰り返し単位を有する本発明の樹脂(A)の好ましい分子量は、質量平均で1,000〜200,000であり、更に好ましくは3,000〜200,000の範囲で使用される。最も好ましくは3,000より50,000である。分子量分布(分散度)は1〜10であり、好ましくは1〜3、更に好ましくは1〜2の範囲のものが使用される。最も好ましくは1〜1.7である。分子量分布の小さいものほど塗布性、感度、コントラストに優れる。なお、分散度は質量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の商Mw/Mnで定義される。
また、本発明においては、分子量が1000以下の樹脂の割合が20%以下であることが好ましく、より好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下である。また、樹脂(A)中の残存モノマーの割合は10%以下が好ましく、より好ましくは7%以下、さらに好ましくは5%以下である。
【0137】
本発明の樹脂(A)の添加量は組成物の全固形分を基準として、一般的に50〜99.5質量%、好ましくは60〜98質量%、更に好ましくは65〜95質量%の範囲で使用される。
【0138】
本発明に用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル重合)合成することができる。例えば、一般的合成方法としては、モノマー種を、一括であるいは反応途中で反応容器に仕込み、これを必要に応じ反応溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類やメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、酢酸エチルのようなエステル溶媒、さらには後述のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのような、各種モノマーを溶解させ得る溶媒に溶解させ均一とした後、窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で必要に応じ加熱、市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は20質量%以上であり、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上である。反応温度は10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは50〜100℃である。尚、モノマーによってはアニオン重合を利用した場合により好適に合成できる。重合法については、日本化学会編「実験化学講座28、高分子合成」(丸善)、日本化学会編「新実験化学講座19、高分子化学」(丸善)に記載されている。
【0139】
レジスト組成物においては、感度変動に起因するパーティクル(粒子状の凝集体)の発生は出来るだけ抑えることが望ましい。一般に、金属含有量が多いと金属を核として樹脂が溶液中で凝集するためパーティクル数も増加する。したがって、本発明の組成物において、(A)成分の樹脂中に含まれるNa、K、Ca、Fe,Mg等の金属成分は少量であることが好ましい。具体的には、樹脂中に含まれるメタル種含有量が各300ppb以下であることが好ましく、より好ましくは200ppb以下、さらに好ましくは100ppb以下である。
【0140】
2エキシマレーザー用レジストに用いられるフッ素含有樹脂は、フッ素含有モノマーの合成過程及びフッ素含有樹脂の重合過程に於いて金属触媒を使用するケースが多いことから、金属不純物の含有量が増加し易い。
レジスト中の金属不純物の含有量が多い場合、パーティクル数が増加し易くなるのは、経時変化に伴い、金属不純物を核として樹脂が溶剤中で凝集するためである、と推定される。また、樹脂の凝集は、レジスト組成物を構成する成分の実質的な変化をもたらし、感度変動の一因になる、と推定される。
【0141】
ここで、レジスト組成物中に含まれる金属不純物としては、Na、K、Ca、Fe、Mg、Mn、Pd、Ni、Zn、Pt、Ag、Cu等が挙げられる。
レジスト組成物中に含まれる金属不純物の含有量、即ちパーティクル数を低減させる方法としては、例えば、樹脂を溶剤に溶解させて溶液とし、イオン交換フィルターにより濾過する方法や、分液洗浄、酸性イオン交換樹脂又はキレート樹脂での処理等が知られている。
本発明の化学増幅型レジスト組成物の金属不純物の含有量を低減させる方法としては、本発明の樹脂を含む溶液をイオン交換フィルターにより濾過する工程と、次いで溶液に光酸発生剤及び必要に応じて有機塩基性化合物、界面活性剤等を加えて混合液を調製する工程と、次いで混合液を不溶コロイド除去フィルターにより濾過する工程とを含む方法が好ましい。
【0142】
使用し得るイオン交換フィルターとしては、イオン交換基がポリエチレン製多孔膜若しくはポリプロピレン製多孔膜に固定された陽イオン交換型フィルターが好ましく、例えば、イオンクリーン(日本ポール社製)、イオンクリーンAQ(日本ポール社製)等を挙げることができる。イオン交換フィルターによる濾過速度は、500〜10000cc/min/m2とすることが好ましい。不溶コロイド除去フィルターとしては、合成樹脂製フィルターが好ましく、例えば、マイクロリス・オプチマイザーDEV−16/40(マイクロリス社製ポリエチレンフィルター)、マイクロガードミニケム(マイクロリス社製ポリエチレンフィルター)、エンフロン(日本ポール社製ポリテトラフルオロエチレンフィルター)、ウルチポアN66(日本ポール社製ナイロン66フィルター)、ゼータプラス(キュノ社製セルローズフィルター)、エレクトロポアII(キュノ社製ナイロン66フィルター)等を挙げることができる。また、光酸発生剤等のイオン性化合物を添加した後に濾過工程を行う場合には、不溶コロイド除去フィルターは、イオン交換能をもたないものであることが好ましい。イオン交換型フィルター及び不溶コロイド除去フィルターの孔径は、いずれも0.01〜0.5μmとすることが好ましく、0.01〜0.1μmとすることがより好ましい。
【0143】
本発明において、(A)成分の樹脂の酸価が0.05×10-3〜6.0×10-3mol/gであることが好ましい。より好ましくは0.1×10-3〜5.0×10-3mol/g、特に好ましくは0.2×10-3〜4.4×10-3mol/gである。ここで、酸価に影響を及ぼす酸基としては、一般式(Z)で表わされる基中のヒドロキシ基が挙げられる。
酸価を上記範囲に調整する方法としては、前記一般式(Z)で表される基のうちRが水素原子である基を含有する繰り返し単位の組成比を適宜調節することによって実現できる。
【0144】
[2] B1及びB2成分
本発明の感光性樹脂組成物には、活性光線または放射線、特にF2エキシマレーザー光の照射により、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物(B1成分)を含有する。
尚、本発明においては上記B1成分のほかに、B2成分として、活性光線または放射線の照射により、フッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸、又は、脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生する化合物を組み合わせて使用することができる。
【0145】
(B1)成分に対し、(B2)成分を組み合わせることで塗布性、コントラストを高めることがきる。
(B1)成分の、脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸とは炭素数1〜20が好ましく、より好ましくは2〜16であり、更に好ましくは3〜12である。
【0146】
活性光線または放射線の照射により、酸を発生する化合物(B1成分)と(B2成分)は、一般に、活性光線又は放射線の照射により分解して酸を発生する化合物(光酸発生剤)として使用されているものから選択することができる。
即ち、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫外線、特に好ましくは、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、F2エキシマレーザー光、電子線、X線、分子線又はイオンビームにより酸を発生する化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0147】
このような化合物としては、たとえば S. I. Schlesinger, Photogr. Sci. Eng., 18, 387 (1974)、T. S. Bal et al, Polymer, 21, 423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特開平3-140140号等に記載のアンモニウム塩、D. C. Necker et al, Macromolecules, 17, 2468(1984)、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307(1977)、Chem. & Eng. News, Nov. 28, p31(1988)、欧州特許第104,143号、同339,049号、同第410,201号、特開平2-150848号、特開平2-296514 号等に記載のヨードニウム塩、J. V. Crivello et al, Polymer J. 17, 73(1985)、J. V. Crivello et al., J. Org. Chem., 43, 3055(1978)、W. R. Watt et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 1789(1984)、J. V. Crivello et al, Polymer Bull., 14, 279(1985)、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 14(5), 1141(1981)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 2877(1979)、欧州特許第370,693号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933,377号、同3,902,114号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号等に記載のスルホニウム塩、J. V. Crivello et al, Macromorecules, 10(6), 1307(1977)、J. V. Crivello et al, J. Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 17, 1047(1979)等に記載のセレノニウム塩、C. S. Wen et al, Teh, Proc. Conf. Rad. Curing ASIA, p478 Tokyo, Oct(1988)等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-239736号、特開昭61-169835号、特開昭61-169837号、特開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K. Meier et al, J. Rad. Curing, 13(4), 26(1986)、T. P. Gill et al, Inorg. Chem., 19, 3007(1980)、D. Astruc, Acc. Chem. Res., 19(12), 377(1896)、特開平2-161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、S. Hayase et al, J. Polymer Sci., 25, 753(1987)、E. Reichmanis et al, J. Pholymer Sci., Polymer Chem. Ed., 23, 1(1985)、Q. Q. Zhuetal, J. Photochem., 36, 85, 39, 317(1987)、B. Amit et al, Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、D. H. R. Barton et al, J. Chem Soc., 3571(1965)、P. M. Collins et al, J. Chem. Soc., Perkin I, 1695(1975)、M. Rudinstein et al, Tetrahedron Lett., (17), 1445(1975)、J. W. Walker et al, J. Am. Chem. Soc., 110, 7170(1988)、S. C. Busman et al, J. Imaging Technol., 11(4), 191(1985)、H. M. Houlihan et al, Macromolecules, 21, 2001(1988)、P. M.Collins et al, J. Chem. Soc., Chem. Commun., 532(1972)、S. Hayase et al, Macromolecules, 18, 1799(1985)、E. Reichmanis et al, J. Electrochem. Soc., Solid State Sci. Technol., 130(6)、F. M. Houlihan et al, Macromolcules, 21,2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343号、米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60-198538号、特開昭53-133022号等に記載の0−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA et al, Polymer Preprints Japan, 35(8)、G. Berner et al, J. Rad. Curing, 13(4)、 W. J. Mijs et al, Coating Technol., 55(697),45(1983), Akzo、H. Adachi et al, Polymer Preprints, Japan, 37(3)、欧州特許第0199,672号、同84515号、同044,115号、同618,564号、同0101,122号、米国特許第4,371,605号、同4,431,774 号、特開昭64-18143号、特開平2-245756号、特開平3-140109号等に記載のイミノスルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号等に記載のジスルホン化合物等を挙げることができる。
【0148】
B1成分とB2成分の組み合わせとしては、好ましくは、以下の組み合わせを挙げることができる。
【0149】
B1成分として、活性光線または放射線の照射により、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物であり、B2成分として、アニオンとしてフッ素原子を含有しない脂肪族あるいは芳香族のスルホン酸を発生する化合物、又は、フッ素原子を有していてもよい脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を有するイオン性化合物である組み合わせ。
【0150】
〔a〕活性光線または放射線の照射によりフッ素含有スルホン酸を発生する化合物(及びアニオンとしてフッ素含有スルホン酸を有するイオン性化合物)について説明する。
【0151】
例えば、下記の一般式(PAG3)で表されるヨードニウム塩、または一般式(PAG4)で表されるスルホニウム塩を挙げることができる。
【0152】
【化51】
Figure 0004073337
【0153】
式中、Ar1、Ar2は、各々独立に、置換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204、R205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。
-は、少なくとも1つのフッ素原子を有するスルホン酸アニオンを示す。
またR203、R204、R205のうちの2つおよびAr1、Ar2はそれぞれの単結合または置換基を介して結合してもよい。
【0154】
Ar1、Ar2、R203、R204、R205としてのアリール基としては、好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、アルキル基としては、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。
好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜9のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜9のアルキルカルボニルアミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子及びフェニルチオ基であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜14のアリール基、炭素数6〜15のアリールカルボニル基、カルボキシル基及びハロゲン原子を挙げることができる。
【0155】
-のスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、少なくとも1つのフッ素原子を有する炭素数1〜20の脂肪族炭化水素及び炭素数5〜20の芳香族炭化水素を挙げることができる。これらは置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、炭素数1〜10のフッ素置換していてもよいアルコキシ基、炭素数2〜11のフッ素置換していてもよいアルコキシカルボニル基、フェニルアミノ基、フェニルカルボニル基、ハロゲン原子、水酸基を挙げることができる。芳香族炭化水素に対しては、さらに炭素数1〜15のアルキル基を挙げることができる。
【0156】
以下に具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0157】
【化52】
Figure 0004073337
【0158】
【化53】
Figure 0004073337
【0159】
【化54】
Figure 0004073337
【0160】
【化55】
Figure 0004073337
【0161】
【化56】
Figure 0004073337
【0162】
【化57】
Figure 0004073337
【0163】
【化58】
Figure 0004073337
【0164】
【化59】
Figure 0004073337
【0165】
【化60】
Figure 0004073337
【0166】
【化61】
Figure 0004073337
【0167】
【化62】
Figure 0004073337
【0168】
〔b〕 活性光線または放射線の照射によりフッ素非含有スルホン酸を発生する化合物及びアニオンとしてフッ素非含有スルホン酸を有するイオン性化合物として、例えば、先の一般式(PAG3)及び(PAG4)において、Z-がフッ素原子を有しないスルホン酸アニオンであるヨードニウム塩及びスルホニウム塩を挙げることができる。
【0169】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0170】
【化63】
Figure 0004073337
【0171】
【化64】
Figure 0004073337
【0172】
【化65】
Figure 0004073337
【0173】
【化66】
Figure 0004073337
【0174】
【化67】
Figure 0004073337
【0175】
【化68】
Figure 0004073337
【0176】
【化69】
Figure 0004073337
【0177】
【化70】
Figure 0004073337
【0178】
また、下記一般式(PAG5)で表されるジスルホン誘導体または一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネート誘導体を挙げることができる。
【0179】
【化71】
Figure 0004073337
【0180】
式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を示す。
【0181】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0182】
【化72】
Figure 0004073337
【0183】
【化73】
Figure 0004073337
【0184】
【化74】
Figure 0004073337
【0185】
【化75】
Figure 0004073337
【0186】
また、下記一般式(PAG7)で表されるジアゾジスルホン誘導体を挙げることができる。
【0187】
【化76】
Figure 0004073337
【0188】
式中、Rは、直鎖、分岐又は環状アルキル基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。
【0189】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0190】
【化77】
Figure 0004073337
【0191】
上記〔a〕及び〔b〕で説明した化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するスルホン酸に塩交換することにより合成可能である。
また、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換又は無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換又は無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
塩交換は、いったんハライド塩に導いた後に酸化銀などの銀試薬を用いてスルホン酸塩に変換する方法、あるいはイオン交換樹脂を用いることでも塩交換できる。また、塩交換に用いるスルホン酸あるいはスルホン酸塩は、市販のものを用いるか、あるいは市販のスルホン酸ハライドの加水分解などによって得ることができる。
【0192】
〔c〕活性光線または放射線の照射によりフッ素含有カルボン酸を発生する化合物及びアニオンとしてフッ素含有カルボン酸を有するイオン性化合物について説明する。
【0193】
フッ素置換された脂肪族カルボン酸としては、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、バレリアン酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、トリデカン酸等の脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。これらは、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していてもよい。また、その脂肪族鎖の中に酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボキシル基、スルホニル基などの連結基を含んでいるものが好ましい。
【0194】
好ましいフッ素置換された脂肪族カルボン酸として、下記の一般式で表されるものを挙げることができる。
L−(CH2)p(CF2)q(CH2)r−COOH
一般式中、Lは、水素原子又はフッ素原子を表す。p及びrは、各々独立に0〜15の整数、qは1〜15の整数を表す。この一般式におけるアルキル鎖の水素原子又はフッ素原子は、フッ素原子で置換されていてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜5)、フッ素原子で置換されていてもよいアルコキシ基(好ましくは炭素数1〜5)、または、水酸基で置換されていてもよい。
上記フッ素置換された脂肪族カルボン酸としては、好ましくはその炭素数が2〜20、より好ましくは4〜20である飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。この炭素数を4個以上とすることで、発生するカルボン酸の拡散性が低下し、露光から後加熱までの経時による線幅変化をより抑制できる。なかでも、炭素数4〜18個の直鎖又は分岐飽和脂肪族カルボン酸のフッ素置換物が好ましい。
【0195】
また、上記フッ素置換された芳香族族カルボン酸としては、炭素数が7〜20、より好ましくは7〜15であり、更に好ましくは7〜11である芳香族カルボン酸のフッ素置換物であることが好ましい。具体的には、安息香酸、置換安息香酸、ナフトエ酸、置換ナフトエ酸、アントラセンカルボン酸、置換アントラセンカルボン酸(ここで、置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アリール基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基が挙げられる)等の芳香族カルボン酸のフッ素置換物が挙げられる。なかでも、安息香酸、置換安息香酸のフッ素置換物が好ましい。
【0196】
これらフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸は、カルボキシル基以外の骨格に存在する水素原子の1個以上がフッ素原子で置換されたものであり、特に好ましくはカルボキシル基以外の骨格に存在する水素原子すべてがフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸(パーフルオロ飽和脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸)である。これにより、感度が一層優れるようになる。
【0197】
好ましくは、上記のようなフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンをカウンターアニオンとして有するオニウム塩化合物(スルホニウム塩、ヨードニウム塩等)、カルボン酸エステル基を有するイミドカルボキシレート化合物あるいはニトロベンジルエステル化合物等が挙げられる。
より好ましくは下記一般式(I)〜(III)で表される化合物が挙げられる。これにより、感度、解像力、露光マージンが一層優れるようになる。この化合物に活性光線または放射線を照射することより、下記一般式(I)〜(III)のX-に相当する少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸を発生し、光酸発生剤として機能する。
【0198】
【化78】
Figure 0004073337
【0199】
(上記式中、R1 〜R37は、各々独立に、水素原子、直鎖、分岐あるいは環状アルキル基、直鎖、分岐あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R38基を表す。ここでR38は直鎖、分岐、環状アルキル基またはアリール基を表す。X-は、少なくとも1つのフッ素原子で置換された脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンである。)
-は、好ましくはパーフルオロ脂肪族カルボン酸あるいはパーフルオロ芳香族カルボン酸のアニオンであり、特に好ましくは炭素数4個以上のフッ素置換アルキルカルボン酸のアニオンである。
【0200】
一般式(I)〜(III)における、R1〜R38の直鎖、分岐アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
1〜R37のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
1〜R37のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
38のアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜14個のものが挙げられる。アリール基は置換基を有してもよい。
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0201】
本発明で使用される一般式(I)〜(III)で表されるヨードニウム化合物あるいはスルホニウム化合物は、その対アニオンX-として、少なくとも1つのフッ素原子で置換された飽和脂肪族あるいは芳香族のカルボン酸のアニオンを有する。これらのアニオンは、該カルボン酸(−COOH)の水素原子が離脱したアニオン(−COO-)である。
【0202】
以下に、具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(I)で表される光酸発生剤の具体例(I−1f)〜(I〜36f):
【0203】
【化79】
Figure 0004073337
【0204】
【化80】
Figure 0004073337
【0205】
【化81】
Figure 0004073337
【0206】
【化82】
Figure 0004073337
【0207】
【化83】
Figure 0004073337
【0208】
一般式(II)で表される光酸発生剤の具体例(II−1f)〜(II〜67f):
【化84】
Figure 0004073337
【0209】
【化85】
Figure 0004073337
【0210】
【化86】
Figure 0004073337
【0211】
【化87】
Figure 0004073337
【0212】
【化88】
Figure 0004073337
【0213】
【化89】
Figure 0004073337
【0214】
【化90】
Figure 0004073337
【0215】
【化91】
Figure 0004073337
【0216】
【化92】
Figure 0004073337
【0217】
一般式(III)で表される光酸発生剤の具体例(III−1f)〜(III〜4f):
【0218】
【化93】
Figure 0004073337
【0219】
その他の光酸発生剤の具体例(IV−1f)〜(V〜4f):
【0220】
【化94】
Figure 0004073337
【0221】
上記一般式(I)で表される化合物は、過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させ、得られたヨードニウム塩を対応するカルボン酸に塩交換することにより合成可能である。
一般式(II)、一般式(III)で表される化合物は、例えば、アリールマグネシウムブロミドなどのアリールグリニャール試薬と置換又は無置換のフェニルスルホキシドを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するカルボン酸と塩交換する方法で合成できる。また、置換又は無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物をメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウムなどの酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、ジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅などの触媒を用いて縮合、塩交換する方法などによって合成できる。
塩交換は、いったんハライド塩に導いた後に酸化銀などの銀試薬を用いてカルボン酸塩に変換する方法、あるいはイオン交換樹脂を用いることでも塩交換できる。また、塩交換に用いるカルボン酸あるいはカルボン酸塩は、市販のものを用いるか、あるいは市販のカルボン酸ハライドの加水分解などによって得ることができる。
【0222】
アニオン部分としてのフッ素置換されたカルボン酸は、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれるものを用いたものも好ましい。これらのフルオロ脂肪族化合物の製造法に関しては、例えば、「フッ素化合物の合成と機能」(監修:石川延男、発行:株式会社シーエムシー、1987)の117〜118ページや、「Chemistry of Organic Fluorine Compounds II」(Monograph 187,Ed by Milos Hudlicky and Attila E. Pavlath, American Chemical Society 1995)の747−752ページに記載されている。テロメリゼーション法とは、沃化物等の連鎖移動常数の大きいアルキルハライドをテローゲンとして、テトラフルオロエチレン等のフッ素含有ビニル化合物のラジカル重合を行い、テロマーを合成する方法である。テロマー法による合成においては炭素鎖長の異なる複数の化合物の混合物が得られるが、これを混合物のまま使用してもよいし、精製して用いてもよい。
【0223】
〔d〕 活性光線または放射線の照射によりフッ素非含有カルボン酸を発生する化合物及びアニオンとしてフッ素非含有カルボン酸を有するイオン性化合物の具体例を挙げるが、これらに限定するものではない。
【0224】
例えば、下記一般式(AI)〜(AV)で示される化合物を挙げることができる。
【0225】
【化95】
Figure 0004073337
【0226】
上記式において、R301 〜R337は、各々独立に水素原子、直鎖、分岐あるいは環状アルキル基、直鎖、分岐あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、または−S−R0基を表す。R0は直鎖、分岐、環状アルキル基またはアリール基を表す。
Ra、Rbは、各々独立に水素原子、ニトロ基、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルコキシ基を表す。Rc、Rdは、各々独立にハロゲン原子、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表す。RcとRdとが結合して芳香環、単環あるいは多環の環状炭化水素(これらの環内には酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)を形成してもよい。Y1、Y2は、炭素原子を表し、Y1−Y2結合は、単結合でも2重結合でもよい。上記X-は、下記式で示されるカルボン酸化合物がアニオンになったものを表す。X1、X2は、各々独立に、下記式で示されるカルボン酸化合物がカルボキシル基部分でエステル基となったものを表す。
【0227】
【化96】
Figure 0004073337
【0228】
【化97】
Figure 0004073337
【0229】
上記式中、R338は、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキル基(ここで、アルキル基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキニル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルコキシル基、前記アルキル基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、前記アルケニル基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、あるいは炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基を示す。ここで、アリール基の置換基としてはアルキル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子を挙げることができる。
【0230】
339は、単結合あるいは、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキレン基(ここで、アルキレン基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニレン基、前記アルキレン基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子および/または水酸基で置換された基、前記アルケニレン基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換された基、あるいは炭素数2〜20のアルコキアルキレン基を示し、複数存在するR338、R339は相互に同一でも異なってもよい。
【0231】
340は水酸基またはハロゲン原子を示し、複数存在するR340は相互に同一でも異なってもよい。m、n、pおよびqは各々独立に、0〜3の整数で、m+n≦5、p+q≦5である。zは0または1である。
【0232】
前記一般式(AI)〜(AV)における、R301〜R337、Ra、Rb、Rc、Rd、R0における直鎖、分岐アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
301〜R337、Ra、Rbのアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
301〜R337、Ra、Rb、Rc、Rdのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
0、Rc、Rdのアリール基としては、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のような置換基を有してもよい炭素数6〜14個のものが挙げられる。
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0233】
RcとRdとが結合して形成する、芳香環、単環あるいは多環の環状炭化水素(これらの環内には酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)としては、ベンゼン構造、ナフタレン構造、シクロヘキサン構造、ノルボルネン構造、オキサビシクロ構造等が挙げられる。
【0234】
本発明で使用される一般式(AI)〜(AIII)で表されるスルホニウム、ヨードニウム化合物は、その対アニオンX-として、上記式(C1)〜(C10)で示されるカルボン酸化合物のうち少なくとも1種の化合物のカルボキシル基(−COOH)がアニオン(−COO-)となったものを含む。
本発明で使用される一般式(AIV)〜(AV)で表される化合物は、置換基X1、X2として、上記式(C1)〜(C10)で示されるカルボン酸化合物のうち少なくとも1種の化合物のカルボキシル基(−COOH)がエステル基(−COO−)となった置換基を含む。
【0235】
338における、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキル基(ここで、アルキル基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ドデシル、1−エトキシエチル、アダマンチル等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニル基としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、シクロヘキセン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキニル基としては、アセチレン、プロペニレン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ブトキシ、シクロヘキシルオキシ、イソブトキシ、ドデシルオキシ等が挙げられる。
炭素数6〜20の置換もしくは非置換のアリール基としては、フェニル、ナフチル、アントラニル等が挙げられる。
アリール基の置換基としてはアルキル基、ニトロ基、水酸基、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子を挙げることができる。
【0236】
339における、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状のアルキレン基(ここで、アルキレン基の鎖中に酸素原子、窒素原子を含んでいてもよい)、としては、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、エトキシエチレン、シクロヘキシレン等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルケニレン基としては、ビニレン、アリレン等が挙げられる。
【0237】
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0238】
【化98】
Figure 0004073337
【0239】
【化99】
Figure 0004073337
【0240】
【化100】
Figure 0004073337
【0241】
【化101】
Figure 0004073337
【0242】
【化102】
Figure 0004073337
【0243】
上記光酸発生剤、すなわち一般式(AI)、一般式(AII)、一般式(AIII)で表される化合物は、米国特許第3,734,928号明細書に記載の方法、Macromolecules, vol. 10, 1307(1977), Journal of Organic Chemistry, vol. 55, 4222(1990), J. Radiat. Curing, vol. 5(1), 2(1978) に記載の方法などを用い、更にカウンターアニオンを交換することにより合成できる。一般式(AIV)、一般式(AV)で表される化合物は、N−ヒドロキシイミド化合物とカルボン酸クロリドを塩基性条件で反応させる、あるいはニトロベンジルアルコールとカルボン酸クロリドを塩基性条件下反応させることにより得られる。
【0244】
B1成分とB2成分の添加量の質量比は、通常1/1〜50/1、好ましくは1/1〜10/1、特に好ましくは2/1〜5/1である。
B1成分とB2成分の合計量は、組成物全固形分に対し、通常0.5〜20質量%、好ましくは0.75〜15質量%、より好ましくは1〜10質量%の範囲である。
B1成分及びB2成分は各々複数種含有してもよい。
【0245】
[3]溶剤(C成分)
本発明の組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶剤としては、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、1−メトキシ−2−プロパノール(プロピレングリコールモノメチルエーテル)、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、1−メトキシ−2−プロパノールが特に好ましい。これらの溶剤は、単独あるいは混合して使用される。混合して使用する場合、1−メトキシー2−プロパノールアセテートを含むもの、または1−メトキシ−2−プロパノールを含むものが好ましい。
【0246】
[4]界面活性剤(D成分)
本発明の感光性樹脂組成物は、界面活性剤を含有するが、特にフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有することが好ましい。すなわち、本発明の感光性樹脂組成物には、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、あるいは2種以上を特に好ましく含有することができる。これらフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤の添加は、現像欠陥の抑制及び塗布性の向上に効果を有する。さらには感度、コントラスト向上にも効果を有する。
【0247】
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-230165号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-5988号、米国特許5405720号、米国特許5360692号、米国特許5529881号、米国特許5296330号、米国特許5436098号、米国特許5576143号、米国特許5296143号、米国特許5294511号、及び、米国特許5824451号記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
このような市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、EF352(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル社製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0248】
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
【0249】
界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分を基準として、通常0.001質量%〜2質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%である。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
【0250】
[5]酸拡散抑制剤(E)
本発明の組成物には、活性光線又は放射線の照射後、加熱処理までの経時による性能変動(パターンのT−top形状形成、感度変動、パターン線幅変動等)や塗布後の経時による性能変動、更には活性光線又は放射線の照射後、加熱処理時の酸の過剰な拡散(解像度の劣化)を防止する目的で、酸拡散抑制剤を添加することが好ましい。酸拡散抑制剤としては、有機塩基性化合物であり、例えば塩基性窒素を含有する有機塩基化合物であり、共役酸のpKa値で4以上の化合物が好ましく使用される。
具体的には下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。
【0251】
【化103】
Figure 0004073337
【0252】
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20個のアルキル基、炭素数1〜20個のアミノアルキル基、炭素数1〜20個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
【0253】
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0254】
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、
【0255】
3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
【0256】
酸発生剤と有機塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比が2.5未満では低感度となり、解像力が低下する場合があり、また、300を越えると露光後加熱処理までの経時でレジストパターンの太りが大きくなり、解像力も低下する場合がある。(酸発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
【0257】
[6]非ポリマー型溶解抑止剤(X)
本発明の感光性樹脂組成物には、さらに非ポリマー型溶解抑止剤を含有することが好ましい。ここで、非ポリマー型溶解抑止剤とは、3000以下の分子量を有する化合物に少なくとも2つ以上の酸分解性基が存在し、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する化合物のことである。特に、母核中にフッ素原子が置換しているのが透明性の観点から好ましい。
添加量は、組成物中のポリマーに対して3〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜40質量%、さらに好ましくは7〜30質量%である。(X)成分を添加することにより感度、コンラストがさらに向上する。
【0258】
以下に、(X)成分の具体例を以下に示すが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
【0259】
【化104】
Figure 0004073337
【0260】
[7]両性イオン化合物(Y)
本発明の感光性樹脂組成物には、さらに両性イオン化合物を含有することが好ましい。ここで、両性イオン化合物とは1分子中にカチオン部とアニオン部を同時に含む化合物を示す。具体的にはアラニン、フェニルアラニン、アスパラギン、グリシン、バリンなどのアミノ酸の両性イオンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
添加量は、(B1)成分に対して3〜70モル%が好ましく、より好ましくは5〜50モル%、さらに好ましくは7〜40モル%である。(Y)成分を添加することにより感度、コントラストがさらに向上する。
【0261】
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透明基板等)上に、本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、次に活性光線又は放射線描画装置を用いて照射を行い、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
【0262】
本発明の感光性樹脂組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
【0263】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
【0264】
【合成例】
(1)中間体(M−1)の合成
【化105】
Figure 0004073337
発煙硫酸60gとヨウ素55.84g(0.22mol)を混合し、60℃に加熱して撹拌しながら1,3-ビス(2-ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン82.03g(0.2mol)を1時間かけて滴下した。滴下後さらに3時間撹拌して水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し、酢酸エチルで抽出を行った。有機層を硫酸マグネシウム30gを用いて脱水し、溶媒を留去した。その後シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、中間体(M−1)を50.71g得た(収率43%)。
【0265】
(2)中間体(M−2−7)の合成
【化106】
Figure 0004073337
中間体(M−1)53.61g(0.1mol)をN,N-ジメチルアセトアミド80gに溶解させ、水酸化ナトリウム4.4g(0.11mol)とクロロメチル-メチルエーテル19.32g(0.24mol)を加えて100℃に加熱し、3時間撹拌した。室温まで戻した後、0.1NのHCl水溶液で中和し、酢酸エチル-水で洗浄、抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウム20gを用いて脱水し、溶媒を留去した後、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、中間体(M−2−7)を48.68g得た(収率78%)。
【0266】
(3)モノマー(II)-7の合成(1)
中間体(M-2-7)31.2g(0.05mol)を脱水テトラヒドロフラン50gに溶解させ、系中を窒素置換した。中間体(M-2-7)に対しそれぞれ5モル%、10モル%のニッケル(II)クロリド、トリフェニルホスフィンを加えて撹拌し、さらにビニルマグネシウムブロミド(1.0Mテトラヒドロフラン溶液)を50ml加え、60℃に加熱して4時間撹拌した。室温まで戻した後、酢酸エチル-水で洗浄、抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウム20gを用いて脱水し、溶媒を留去した後、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、モノマー(II)-7を17.30g得た(収率66%)。
【0267】
(4)中間体(M-3-7)の合成
【化107】
Figure 0004073337
乾燥済みの反応容器にマグネシウム(削り状)1.22g(0.05mol)を加え、系中を窒素置換した。1,2-ジブロモエタンを20mg添加してよく撹拌した後、中間体(M-2a)31.2g(0.05mol)と脱水テトラヒドロフラン50gを徐々に滴下した。滴下後、発熱がなくなるまで撹拌した。その後アセトアルデヒド6.60g(0.15mol)の脱水テトラヒドロフラン20g溶液を加え、2時間撹拌した。その後飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて中和し、酢酸エチル-水で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム10gを用いて脱水し、溶媒を留去して中間体(M-3-7)を20.61g得た(収率76%)。
【0268】
(5)モノマー(II)-7の合成(2)
中間体(M-3-7)20.61g(0.03mol)をテトラヒドロフラン20gに溶解させ、p−トルエンスルホン酸クロリド5.72g(0.03mol)のテトラヒドロフラン15g溶液とトリエチルアミン4.05g(0.04mol)を滴下した。滴下後2時間撹拌した後、p-メトキシフェノール0.1gと1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン(DBU)9.13g(0.06mol)加えて65℃に加熱して1時間撹拌した。その後0.1NのHCl水溶液で中和し、塩をろ過した後酢酸エチル-水で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム10gを用いて脱水し、溶媒を留去してモノマー(II)-7を8.97g得た(収率57%)。
【0269】
(6)モノマー(II)-1の合成
モノマー(II)-7 15.73g(0.03mol)をテトラヒドロフラン/メタノール/0.1N HCl水溶液(2/2/1wt)溶液40gに溶解させ、室温で1時間撹拌した。その後水酸化ナトリウム水溶液で中和し、酢酸エチル-水で抽出を行った。有機層を硫酸マグネシウム20gを用いて脱水し、溶媒を留去してモノマー(II)-1を12.17g得た(収率93%)。
【0270】
(7)モノマー(II)-3の合成
モノマー(II)-1 43.62g(0.1mol)をテトラヒドロフラン100gに溶解させ、さらにトリエチルアミン30.16g(0.30mol)と4-ジメチルアミノピリジン5gを加えて撹拌した。その後、ジ-t-ブチルジカーボネート52.38g(0.24mol)を滴下した。滴下後さらに2時間撹拌した後、0.1NのHCl水溶液で中和し、酢酸エチル-水で洗浄、抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウム20gを用いて脱水し、溶媒を留去した後、生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、モノマー(II)-3を56.64g得た(収率89%)。
【0271】
(7)において、ジ-t-ブチルジカーボネートの代わりに無水酢酸を用い、モノマー(II)-1に対する各反応剤の添加量を半分にして同様に反応を行い、モノマー(II)-4を得た。
【0272】
(2)において、中間体(M-1)の代わりにモノマー(II)-1を、クロロメチル-メチルエーテルの代わりにブロモ酢酸t-ブチルエステルを用い、モノマー(II)-1に対する各反応剤の添加量を半分にして同様に反応を行い、モノマー(II)-18を得た。
【0273】
(2)において、中間体(M-1)の代わりにモノマー(II)-1を、クロロメチル-メチルエーテルの代わりにクロロメチル-エチルエーテルを用いて同様に反応を行い、モノマー(II)-29を得た。
本発明の繰り返し単位を有するモノマーも、上記と同様の方法で合成できる。
【0274】
(8)ポリマー(1)の合成
モノマー(II)-1 43.62g(0.1mol)と4-(1-エトキシエトキシ)スチレン(東ソー社製)28.84g(0.15mol)をテトラヒドロフラン70gに溶解し、反応系中を窒素置換した後、重合開始剤AIBNを0.99g(0.006mol)を添加し、反応系中に窒素を流しながら65℃で8時間加熱した。その後室温まで冷却し、反応溶液をヘキサン1.5L中に滴下した。ろ過により粉体を取り出して100℃で減圧乾燥し、34.78gの粉体を得た(収率48%)。得られた粉体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による質量平均分子量は14500、分散度は1.43であった。また、13C−NMR解析によるモノマー(II)-1/4-(1-エトキシエトキシ)スチレンの組成比は38/62であった。
加えるモノマーを変更する以外は同様の方法で、ポリマー(1)〜(31)を得た。各ポリマーのモノマー組成、組成比、質量平均分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)を表1に示す。
【0275】
(9)ポリマー(11−2)の合成
前記ポリマー(7)〔モノマー(II)-1とモノマー(A-19)の41/59共重合体〕23.72gと4-ジメチルアミノピリジン8.61gをテトラヒドロフラン50gに攪拌溶解させ、0℃に冷却しながらジ-t-ブチルジカーボネート15.37gを滴下した。滴下後室温でさらに3時間攪拌した。その後0.1NのHCl水溶液で中和し、酢酸エチル-水を用いて抽出を行った。有機層を無水硫酸ナトリウム10gを用いて脱水、ろ過した後に溶液をヘキサン1.5L中に滴下した。ろ過により粉体を取り出して100℃で減圧乾燥し、13.26gの粉体を得た(収率43%)。得られた粉体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定による質量平均分子量は15900、分散度は1.48であった。また、1H−NMR、13C−NMR解析によるOHの保護率は51.3%であった。
このように、重合後にOHの保護を行うことによっても、本発明の樹脂を合成できた。
【実施例】
実施例1
<透過率の測定>
ポリマー(1)〜(31)及び比較ポリマー各1.36gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.5gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過した後、スピンコーターによりフッ化カルシウムディスク上に塗布し、120℃、5分間で加熱乾燥して膜厚0.1μmの膜を得た。これらの塗膜をActon CAMS-507スペクトロメーターで吸収を測定し、157nmにおける透過率を算出した。結果を表1に示す。
<塗布性評価>
ポリマー(1)〜(31)及び比較ポリマー各1.2gとトリフェニルスルホニウムのノナフルオロブタンスルホネート塩0.024gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート19.6gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過した。
ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に各感光性組成物をスピンコーターにより塗布した。干渉式膜厚計でウエハー内の任意の5点の膜厚を測定し、求めた5点の膜厚値の最大値と最小値の差(nm)を塗布性評価とした。差が小さいほど良好な塗布性であることを表す。結果を表1に示す。
【0276】
【表1】
Figure 0004073337
【0277】
【表2】
Figure 0004073337
【0278】
比較ポリマー(1)
【化108】
Figure 0004073337
【0279】
比較ポリマー(2)
【化109】
Figure 0004073337
【0280】
表1に示されているように、本発明の組成物を用いた塗膜の透過率は157nmに十分な透明性を有することがわかる。また、重合後にOHの保護を行ったポリマーも同様に157nmに十分な透明性を有することがわかる。さらに、本発明の樹脂を用いた組成物は、良好な塗布性を示すことが分かる。また、重合後にOHの保護を行ったポリマーも同様に良好な塗布性を示すことが分かる。
【0281】
<画像形成性評価>
ポリマー(1)〜(31)及び比較ポリマー各1.2gとトリフェニルスルホニウムのノナフルオロブタンスルホネート塩0.024g、場合により(X)インヒビター0.24g、(B2)成分0.006g、(Y)両性イオン化合物0.01gを加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート19.6gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過した。ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に各感光性組成物をスピンコーターにより塗布し、ウエハーを120℃で60秒間加熱乾燥して0.1μmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、157nmのレーザー露光・溶解挙動解析装置VUVES−4500(リソテックジャパン製)を用い、157nm露光による感度、露光部/未露光部の溶解コントラストを評価した。
【0282】
ここでいう感度とは、露光後のウエハーを130℃で90秒間加熱乾燥した後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃で60秒間現像を行い、純水で30秒間リンスし乾燥させた後に膜厚測定を行った場合、膜厚がゼロになる最小の露光量を指す。
ここでいうコントラストとは、露光量−溶解速度曲線の傾き(tanθ)を指す。
上記測定評価結果を表2に示す。
【0283】
【表3】
Figure 0004073337
【0284】
【表4】
Figure 0004073337
【0285】
【化110】
Figure 0004073337
【0286】
表2に示されているように、本発明の組成物が157nm露光に対して良好な感度・コントラストを有することが分かる。また実施例J-18-2から、重合後にOHの保護を行ったポリマーも同様に良好な感度・コントラストを示すことが分かる。また、J-1とJ-2の比較、J-3とJ-4の比較、J-3とJ-5の比較、J-3とJ-6の比較、J-7とJ-8の比較、J-7とJ-9の比較、J-7とJ-10の比較から、さらに(X)インヒビター、(B2)成分、(Y)両性イオン化合物を加えると、より感度あるいはコントラスト、もしくはその両方の向上が見られる。またJ-37、J-37-2の比較から、樹脂の質量平均分子量が1000以下の割合を減らすとコントラストが向上する事がわかる。コントラストが高ければ高解像力が期待できる。これらの効果は、ポリマーの極性基同士の相互作用やポリマーの極性基と添加剤の相互作用、それらによる酸発生剤の膜中での分布の変化が関係するものと推定する。
【0287】
<塗布性・画像形成性評価(2)>
上記と同じ処方に、さらに(B2)成分を0.006g加えた溶液を作製し、上記と同様の塗布性・画像形成性評価を行った。
結果を表3に示す。
【0288】
【表5】
Figure 0004073337
【0289】
上記結果から、さらに(B2)成分を添加することでさらに塗布性およびコントラストが良化することが分かる。これらの効果は、ポリマーの極性基同士の相互作用やポリマーの極性基と(B2)成分の相互作用、それらによる酸発生剤の膜中での分布の変化が関係するものと推定する。
【0290】
実施例2
<ポリマーの合成−2>
モノマーとして(II)-1、(II)-3、(A-19)を用い、ポリマー(1)の合成条件において開始剤量、溶媒量、加熱温度、加熱時間、精製時のヘキサン量、精製回数等を種々変更して、酸価や分子量、分散度、残存モノマー量の異なるポリマー(32)〜(40)を得た。
【0291】
<透過率の測定>
ポリマー(32)〜(40)各1.36gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.5gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過した後、スピンコーターによりフッ化カルシウムディスク上に塗布し、120℃、5分間で加熱乾燥して膜厚0.1μmの膜を得た。これらの塗膜をActon CAMS-507スペクトロメーターで吸収を測定し、157nmにおける透過率を算出した。
結果を表4に示す。
【0292】
【表6】
Figure 0004073337
【0293】
表4に示されているように、残存モノマーの割合を減らすと透過率が向上することが分かる。
【0294】
<塗布性評価>
ポリマー(32)〜(40)各1.2gとトリフェニルスルホニウムのノナフルオロブタンスルホネート塩0.024g、場合によりメガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤)またはメガファックF−472(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系テロマー型界面活性剤)を溶液に対して100ppm加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート19.6gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過した。
【0295】
ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に各感光性組成物をスピンコーターにより塗布し、実施例1と同様にして塗布性を評価した。
結果を表5に示す。
【0296】
<画像形成性評価>
ポリマー(32)〜(40)各1.2gとトリフェニルスルホニウムのノナフルオロブタンスルホネート塩0.024g、場合によりメガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系界面活性剤)またはメガファックF−472(大日本インキ化学工業(株)製、フッ素系テロマー型界面活性剤)を溶液に対して100ppm加え、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート19.6gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過した。ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に各感光性組成物をスピンコーターにより塗布し、ウエハーを120℃で60秒間加熱乾燥して0.1μmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、157nmのレーザー露光・溶解挙動解析装置VUVES−4500(リソテックジャパン製)を用い、157nm露光による感度、露光部/未露光部の溶解コントラストを評価した。結果を表5に示す。
【0297】
ここでいう感度とは、露光後のウエハーを130℃で90秒間加熱乾燥した後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて23℃で60秒間現像を行い、純水で30秒間リンスし乾燥させた後に膜厚測定を行った場合、膜厚がゼロになる最小の露光量を指す。
ここでいうコントラストとは、露光量−溶解速度曲線の傾き(tanθ)を指す。
【0298】
【表7】
Figure 0004073337
【0299】
TM-1とTM-2の比較、TM-2とTM-3の比較、TM-4とTM-5の比較、TM-2とTM-6の比較、TM-2とTM-7の比較、TM-8'とTM-9の比較、TM-10とTM-11の比較から、樹脂の酸価、質量平均分子量、分散度、残存モノマーの割合を調整することで塗布性、感度およびコントラストが向上することが分かる。また、さらに界面活性剤を加えることでも塗布性、感度およびコントラストが向上することが分かる。これらの効果は、ポリマーの極性基同士の相互作用やポリマーの極性基と界面活性剤の相互作用、それらによる酸発生剤の膜中での分布の変化が関係するものと推定される。
【0300】
実施例3
ポリマー(10)1.2gとトリフェニルスルホニウムのノナフルオロブタンスルホネート塩0.024gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)19.6gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過してレジスト溶液を調製した。
【0301】
溶剤をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)13.07g/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)6.53gの混合溶剤に変える以外は上記と同様の方法でレジスト溶液を調製した。
これらのレジスト溶液中のパーティクル数を、リオン社製パーティクルカウンターを用いて測定した。また、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー上に各レジスト組成物をスピンコーターにより塗布し、ウエハーを120℃で60秒間加熱乾燥して0.1μmのレジスト膜を形成させた。これらの膜上に2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で接触角を測定した。結果を表6に示す。
【0302】
【表8】
Figure 0004073337
【0303】
上記結果から、加える溶剤を混合溶剤にすることで液中のパーティクル数が低減することがわかる。また、現像液接触角が低下して現像性の向上が期待できる。この効果は、ポリマーの極性基と溶剤との相溶性や塗布乾燥後の残留溶剤の割合が関係するものと推定する。
【0304】
実施例4
ポリマー(34)のメタル含量をICP−MSを用いて測定した。このポリマーに対し、イオン交換樹脂を用いてメタルの低減を行った。メタル低減後のポリマーを(34)−2とする。ポリマー(34)−2のメタル含量を同様の方法で測定した。
【0305】
ポリマー(34)、(34)−2各1.2gとトリフェニルスルホニウムのノナフルオロブタンスルホネート塩0.024gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)19.6gに溶解し、0.1μmのテフロンフィルターでろ過してレジスト溶液を調製した。これらのレジスト溶液中のパーティクル数を、リオン社製パーティクルカウンターを用いて測定した。
結果を表7に示す。
【0306】
【表9】
Figure 0004073337
【0307】
上記結果から、ポリマーのメタル含量を低減することで液中のパーティクル数が低減することが分かる。この効果は、ポリマーの極性基とメタルとの相互作用が関係するものと推定される。

Claims (2)

  1. (A)下記一般式(Z)で表される基を少なくとも2つ有し、下記一般式(2)で表される繰り返し単位から選択される繰り返し単位(A1)を含有する、アルカリ可溶性又は酸の作用により分解してアルカリ水溶液への溶解性が向上する樹脂と、
    (B)活性光線又は放射線の作用により酸を発生する化合物とを含有する感光性樹脂組成物。
    Figure 0004073337
    式中、R50〜R55はそれぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または置換基を有しても良いアルキル基を表わす。ただし、R50〜R55のうち少なくとも1つはフッ素原子または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたアルキル基である。Rは水素原子または有機基を表わす。
    Figure 0004073337
    式(2)中、
    x1 およびR y1 はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基または置換基を有していてもよいアルキル基を表わす。
    2 は単結合または置換基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基又は−O−CO−R 22a −、−CO−O−R 22b −、−CO−N(R 22c )−R 22d −を表す。R 22a 、R 22b 及びR 22d は、同じでも異なっていてもよく、単結合又はエーテル基、エステル基、アミド基、ウレタン基若しくはウレイド基を有していてもよい、2価の、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基若しくはアリーレン基を表す。R 22c は、水素原子又は置換基を有していてもよい、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基若しくはアリール基を表す。
    2 は( n+1 )価の連結基を表わし、nは2以上の整数を表わす。Zは一般式(Z)で表わされる基を表わす。
    但し、式(2)で表される繰り返し単位のうち、下記構造式(Ra)で表される繰り返し単位は除く。
    Figure 0004073337
    また、樹脂(A)は下記一般式(R1)で表される部分構造を有さない。
    Figure 0004073337
    式(R1)中、
    は、直鎖状或いは分岐状のアルキル基若しくはアルキレン基、又は芳香環基若しくは脂環式基を含む環式構造、又は芳香環基及び脂環式基の複合置換基であり、R の一部に、フッ素、ハロゲン、CN、酸素、窒素、珪素、アルコールを含んでもよい。
    は、水素原子、直鎖状又は分岐状のアルキル基、芳香族基、炭化水素基のいずれかであり、炭化水素基は脂環式基を含んでもよい。また、R2は、フッ素、酸素、窒素、カルボニル結合、アルコールを含んでもよい。また、構造の異なる複数のR が同一分子中に含まれてもよい。
    また、樹脂(A)は、下記一般式(R2)で表される繰り返し単位および(R3)で表される繰り返し単位の両方を含む共重合体ではない。
    Figure 0004073337
    式(R2)および(R3)中、R 4 は炭素数1〜4のフルオロアルキル基、R 5 は水素単独でも良く、またはフッ素原子、ハロゲン原子、酸素原子並びに分岐を含んでも良い炭化水素基または芳香族や脂環式炭化水素を有する環状体であり、R 3 は、フッ素原子、ハロゲン原子、酸素原子並びに分岐を含んでも良い炭化水素基または芳香族や脂環式炭化水素を有する環状体であって、少なくともR 5 の一部に酸不安定性基を含有する。
  2. 請求項1に記載の感光性樹脂組成物により膜を形成し、当該膜を露光、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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