JP4077697B2 - フォーカルプレンシャッタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の角度範囲を回動するロータを備えた電磁アクチュエータを駆動源として用いたフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォーカルプレンシャッタとしては、着磁された円柱状のロータ、ロータの周りに配置されたヨーク、ヨークに巻回されたコイル等により構成される電磁アクチュエータ、露光用の開口部を開閉する先羽根及び後羽根、先羽根及び後羽根を駆動するためのバネ力をチャージするチャージ機構、バネを係止させてチャージ状態を保持する係止機構等を備え、電磁アクチュエータにより係止状態を解除することにより、先羽根及び後羽根を走行させて露光動作を行なわせるものが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、他のフォーカルプレンシャッタとしては、露光用の開口部を開閉する先羽根及び後羽根、着磁された円柱状のロータ、ロータの周りに配置されたヨーク、ヨークに巻回されたコイル等により構成される電磁アクチュエータを備え、ここの電磁アクチュエータを先羽根及び後羽根に対応させてそれぞれ設け、先羽根及び後羽根を直接駆動するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−190123号公報
【特許文献2】
国際公開第02/43227号パンフレット
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなフォーカルプレンシャッタにおいて、先羽根及び後羽根をバネのチャージ力により駆動する構成において、所望の露光動作が得られないあるいは露出ムラ等を生じる場合には、駆動力を発生するバネの線径、巻き数等を変えて回転角とトルクの関係を変更し、先羽根及び後羽根の走行特性を調整する必要があった。
また、電磁アクチュエータにより、先羽根及び後羽根を直接駆動する構成において、ロータの着磁角度のバラツキ等により、所望の露光動作が得られないあるいは露出ムラ等を生じる場合には、着磁角度を変えた新たなロータを用意して組み直す等の手間を要していた。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、部品の交換、組み替え作業等の手間を省き、簡単な調整作業だけで、所望の露光特性が得られるフォーカルプレンシャッタを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のフォーカルプレンシャッタは、露光用の開口部を画定する基板と、基板に対して回動自在に支持されると共に異なる極性に着磁された着磁部及び外部に駆動力を出力する出力部を有するロータ、ロータの外周面に磁極部を対向させるように配置され磁気回路を形成するヨーク、及びロータの側方においてヨークに巻回された励磁用のコイルを含む電磁アクチュエータと、基板に対して回動自在に支持され出力部に連結されて露光用の開口部を開閉する羽根と、ヨークとロータの着磁部との相対的な取付角度を調整し得る角度調整手段を備え、角度調整手段は、ロータの回転軸回りにおいて、ヨークの磁極部とロータの着磁部との相対的な取付角度を調整するべく、ヨークを保持すると共にロータの支軸が通されてロータの回転軸上で回転可能な保持板と、基板に対して保持板を回転軸回りの所望の角度位置に調整し得る調整機構とを含む、ことを特徴としている。
この構成によれば、ヨークの磁極部に対するロータの着磁角度(N極とS極との境界面の角度位置)が予め設定された位置からずれている場合、あるいは、露光特性を変えるべく着磁角度を所望の角度位置に調整したい場合、調整機構により保持板をロータの回転軸(支軸)回りに回転させて所望の角度位置に調整することで、ロータの着磁角度に対するヨーク(磁極部)の取付角度を補正(着磁角度のバラツキを補正)でき、あるいは、所望の角度位置へ取付角度を変更できる。
【0009】
また、本発明のフォーカルプレンシャッタは、露光用の開口部を画定する基板と、基板に対して回動自在に支持されると共に異なる極性に着磁された着磁部及び外部に駆動力を出力する出力部を有するロータ、ロータの外周面に磁極部を対向させるように配置され磁気回路を形成するヨーク、及びロータの側方においてヨークに巻回された励磁用のコイルを含む電磁アクチュエータと、基板に対して回動自在に支持され出力部に連結されて露光用の開口部を開閉する羽根と、ロータの着磁部と出力部との相対的な取付角度を調整し得る角度調整手段を備え、角度調整手段は、ロータの回転軸回りにおいて、ロータの着磁部とロータの出力部との相対的な取付角度を調整するべく、ロータの着磁部と別体に形成された出力部と、ロータの着磁部と出力部との相対的な角度位置を調整し得る調整機構とを含む、ことを特徴としている。
この構成によれば、ロータの出力部に対するロータの着磁角度(N極とS極との境界面の角度位置)が予め設定された位置からずれている場合、あるいは、露光特性を変えるべく着磁角度を所望の角度位置に調整したい場合、調整機構により出力部をロータの回転軸回りに回転させて所望の角度位置に調整することで、ロータの出力部に対するロータの着磁部の取付角度を補正(着磁角度のバラツキを補正)でき、あるいは、所望の角度位置へ取付角度を変更できる。
【0010】
上記構成において、羽根は、露光動作の際に、開口部を開放する先羽根と、開口部を閉鎖する後羽根とを含み、電磁アクチュエータ及び角度調整手段は、先羽根及び後羽根に対してそれぞれ設けられている、構成を採用できる。
この構成によれば、上記のように調整機構により保持板又は出力部をロータの回転軸回りに回転させて取付角度を調整できる電磁アクチュエータで、先羽根及び後羽根をそれぞれ駆動することにより、スリット走行等の安定した露光動作が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図7は、本発明に係るフォーカルプレンシャッタの一実施形態を示すものであり、図1及び図2は電磁アクチュエータの分解斜視図及び平面図、図3は電磁アクチュエータの断面図、図4は特性図、図5及び図6は羽根の状態を示す平面図、図7は羽根の走行特性を示す図である。
【0012】
このフォーカルプレンシャッタは、図1、図3、図5に示すように、露光用の開口部10a,20aを画定する基板としての地板10及び裏板20、開口部10a,20aを開閉するべく地板10に対して回動自在に支持された羽根としての先羽根30及び後羽根40、開口部10aの左下側部に配置されて先羽根30を直接駆動する電磁アクチュエータ50、開口部10aの左上側部に電磁アクチュエータ50と並べて配置されて後羽根40を直接駆動する電磁アクチュエータ60、電磁アクチュエータ50,60のそれぞれの取付角度を調整する角度調整手段70,80等を備えている。
【0013】
地板10は、図1、図3、図5及び図6に示すように、後述するロータ51,61を回動自在に支持する支軸11,12、後述する駆動ピン51c,61cを通す円弧状の案内孔13,14、後述する保持板71,81を位置決めして固定するためのネジ部15,16、先羽根30及び後羽根40を回動自在に支持する支軸17a,17b,18a,18b等を有する。
裏板20は、地板10の背面と所定の間隔をあけて地板10に連結されて、先羽根30及び後羽根40を回動自在に収容する羽根室Wを画定している。
【0014】
先羽根30は、図5に示すように、複数(ここでは、4枚)の羽根31,32,33,34と、これらの羽根31〜34をそれぞれ回動自在に連結する駆動アーム35及び支持アーム36とにより構成されている。駆動アーム35及び支持アーム36は、地板10の裏面に設けられた支軸17a,17bにそれぞれ回動自在に支持されている。
そして、駆動アーム35の長孔35aには、電磁アクチュエータ50の駆動ピン51cが連結されており、ロータ51が所定の角度範囲を回動することにより、駆動アーム35及び支持アーム36が揺動して、羽根31〜34が、図5に示すように展開して開口部10aを閉鎖する閉鎖位置と、図6に示すように下側に重なって開口部10aを開放する開放位置との間を略直線的に往復移動する。
【0015】
後羽根40は、図6に示すように、複数(ここでは、4枚)の羽根41,42,43,44と、これらの羽根41〜44をそれぞれ回動自在に連結する駆動アーム45及び支持アーム46とにより構成されている。駆動アーム45及び支持アーム46は、地板10の裏面に設けられた支軸18a,18bにそれぞれ回動自在に支持されている。
そして、駆動アーム45の長孔45aには、電磁アクチュエータ60の駆動ピン61cが連結されており、ロータ61が所定の角度範囲を回動することにより、駆動アーム45及び支持アーム46が揺動して、羽根41〜44が、図5に示すように上側に重なって開口部10aを開放する開放位置と、図6に示すように展開して開口部10aを閉鎖する閉鎖位置との間を略直線的に往復移動する。
【0016】
電磁アクチュエータ50(60)は、図1に示すように、地板10の支軸11(12)により回動自在に支持されて所定の角度範囲を回動するロータ51(61)、ロータ51(61)の周りに配置されて磁気回路を形成する扁平なヨーク52(62)、ヨーク52(62)に巻回された励磁用の二つのコイル53(63)等により構成されている。
【0017】
ロータ51(61)は、図1及び図2に示すように、境界面Fを境に異なる極性(N極及びS極)に着磁された円柱状の着磁部51a(61a)、着磁部51a(61a)を保持し支軸11(12)に外嵌される円筒状の被支持部51b(61b)、被支持部51b(61b)の下端から偏倚して形成された出力部としての駆動ピン51c(61c)等を有する。
【0018】
ヨーク52(62)は、図1及び図2に示すように、矢印L方向に伸長し略E字形状に形成された扁平な二つの板状ヨークをコイル53(63)の領域で連結したものであり、その略中央領域においてロータ51(61)の外周面と対向する磁極部52a,52b(62a,62b)、磁極部52a,52b(62a,62b)の各々の略中央に形成されたくびれ部52c(62c)等を備えている。くびれ部52c(62c)においては、磁路としての断面積が他の部分に比べて絞られており、磁束が通過し難くなっている。
コイル53(63)は、図1に示すように、ボビン53a(63a)に巻回されている。ボビン53a(63a)は、左右の板状ヨークを嵌合及び接合させた状態で保持するようになっている。
【0019】
ヨーク52(62)は、図1及び図2に示すように、例えばA領域において、略矩形をなす保持板71(81)に対して、接着剤、ネジ等により堅固に固定された状態で保持されている。尚、固定する領域は、A領域に限らず他の領域でもよく、又、ヨーク52(62)に突出部を設け、この突出部を保持板71(81)に対して接着剤、ネジ等により固定してもよい。
【0020】
保持板71(81)は、円弧状の長孔71a(81a)、直線状の長孔71b(81b)、支軸11(12)の先端11a(12a)が挿入される円孔71c(81c)等を有する。長孔71a(81a)には、地板10のネジ部15(16)に螺合されるネジ72(82)が挿入される。一方、長孔71b(81b)には、地板10の支持孔17(18)に回動自在に支持された偏心ピン73(83)が挿入される。
【0021】
すなわち、ロータ51(62)(被支持部51b(61b))が支軸11(12)に外嵌されて回動自在に支持され、支軸11(12)の先端11a(12a)が円孔71c(81c)に挿入されかつ偏心ピン73(83)が長孔71b(81b)に挿入されるようにして、ヨーク52(62)を保持した保持板71(81)が上方から取り付けられ、長孔71a(81a)にネジ72(82)が挿入されてネジ部15(16)に螺合されることで、保持板71(81)が地板10に固定される。
【0022】
この取付状態において、ヨーク52(62)の磁極部52a,52b(62a,62b)は、ロータ51(61)の着磁部51a(61a)と対向するが、N極及びS極の所定の領域に対向するように、すなわち、休止位置において境界面Fが所定の角度位置に位置付けられるように、偏心ピン73(83)が適宜回転させられて、保持板71(81)がロータ51(61)の回転軸回りに回転させられてその取付角度が調整され、その調整後に、ネジ72(82)がネジ部15(16)に対して締付けられる。
【0023】
上記ヨーク52(62)を保持する保持板71(81)と、保持板71(81)をロータ51(61)の回転軸回りにおいて所望の角度位置に位置決めするための円弧状の長孔71a(81a)、直線状の長孔71b(81b)、ネジ72(82)、偏心ピン73(83)からなる調整機構とにより、ロータ51(61)(及び駆動ピン51c(61c))とヨーク52(62)との相対的な取付角度を調整し得る角度調整手段70(80)が構成されている。
【0024】
この角度調整手段70(80)によれば、例えば、ロータ51(61)の着磁角度が所定の位置からずれて形成された場合、着磁部51a(61a)の境界面Fはヨーク52(62)に対して予め設定された位置からずれることになる。したがって、角度調整手段70(80)により保持板71(81)を回転させて、ヨーク52(62)の角度位置を調整(補正)することで、境界面Fを所定の位置に位置付けることができる。
【0025】
次に、上記のヨーク52(62)に対するロータ51(61)の角度位置と駆動トルクとの関係について、図2及び図4に基づき説明すると、ロータ51(61)が発生する駆動トルクは、着磁部51a(61a)の境界面Fがくびれ部51c(61c)と一直線上に並ぶ位置(図2に示す位置)を基準位置(0度)とした場合、この基準位置と、基準位置からの回転角度が90度毎の位置において、零となるような正弦曲線となる。
【0026】
そして、ロータ51(61)の作動範囲(回動する角度範囲)は、例えば、基準位置から55度〜125度(すなわち、作動角が70度)の範囲に設定されているものとする。
このとき、着磁角度のバラツキ等により、着磁部51a(61a)の境界面Fと駆動ピン51c(61c)との角度位置が所定の設定位置からずれた状態でロータ51が形成された場合、駆動ピン51c(61c)は案内孔13(14)の端部により規制されるため、境界面Fがヨーク52(62)の所定位置からずれた状態で取り付けられることになる。
【0027】
そこで、角度調整手段70(80)により、保持板71(81)の取付角度を調整して、ヨーク52(62)の位置を相対的に変更することで、ロータ51(61)とヨーク52(62)との位置を、予め設定された角度位置に補正することができる。また、ロータ51(61)のトルク特性を変更して、(例えば先羽根30と後羽根40とのスリット走行による)所望の露光特性を得たい場合にも、同様に保持板71(81)の取付角度を適宜調整することで、所望のトルク特性及び露光特性を得ることができる。
【0028】
次に、上記角度調整手段70,80を備えたフォーカルプレンシャッタが、銀塩フィルム式カメラに搭載された場合の動作について、図4、図5及び図6に基づき説明する。
先ず、カメラのメインスイッチがONとされて、撮影待ちの待機状態では、図5に示すように、先羽根30は閉鎖位置に、後羽根40は開放位置にある。このとき、電磁アクチュエータ50,60の駆動ピン51c,61cは、非通電の状態で、案内孔13,14の上側端部にあり、ロータ51,61が発生する反時計回りの磁気的付勢力により、先羽根30は閉鎖位置に又後羽根40は開放位置に保持されている。
【0029】
この待機状態において、撮影者がレリーズ動作を行なうと、先ず電磁アクチュエータ50に対して通電がなされ、ロータ51は時計回りに回転駆動力を発生する。続いて、電磁アクチュエータ60に対して通電がなされ、ロータ61は時計回りに回転駆動力を発生する。
すると、先羽根30が開き動作を開始し、所定の間隔をおいて、後羽根40が閉じ動作を開始する。これにより、先羽根30と後羽根40とのスリット走行による露光動作が行なわれる。
【0030】
ここで、例えば、図7に示すように、後羽根40が、二点差線で示すような走行特性をもつ場合、角度調整手段80によりロータ61(着磁部61a)とヨーク62との位置関係を調整して、作動範囲でのトルク特性を変更することにより、実線で示すような走行特性を得ることができる。
その結果、共に実線で示すように、先羽根30と後羽根40とによるスリット走行、すなわち、所望の安定した露光動作が得られる。以上のように、先羽根30の開き動作及び後羽根40の閉じ動作により、露光動作が行なわれて、1回の撮影が完了する。
【0031】
露光動作の終了後において、図6に示すように、電磁アクチュエータ50,60の駆動ピン51c,61cは、案内孔13,14の下側端部にある。この状態で通電を断つと、ロータ51,61は時計回りの磁気的付勢力を生じ、先羽根30は開放位置に又後羽根40は閉鎖位置に保持される。
【0032】
その後、電磁アクチュエータ50,60に逆向きの通電がなされると、ロータ51,61が共に反時計回りに回転して、図5に示すように、先羽根30が閉鎖位置に又後羽根40が開放位置にある最初の待機位置に戻る。
そして、非通電とされると、ロータ51,61が発生する反時計回りの磁気的付勢力により、先羽根30及び後羽根40はその状態に保持される。以後の撮影においては、上述のシーケンスが繰り返し行なわれる。
【0033】
図8ないし図10は、本発明に係るフォーカルプレンシャッタの他の実施形態を示すものである。この実施形態においては、角度調整手段70,80を変更(すなわち、電磁アクチュエータ50,60の構造を一部変更)した以外は、前述の実施形態と同一であるため、同一の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0034】
このフォーカルプレンシャッタは、図8ないし図10に示すように、開口部10a,20aを画定する地板10´及び裏板20、開口部10a,20aを開閉するべく地板10に対して回動自在に支持された先羽根30及び後羽根40、開口部10aの左下側部に配置されて先羽根30を直接駆動する電磁アクチュエータ50´、開口部10aの左上側部に電磁アクチュエータ50´と並べて配置されて後羽根40を直接駆動する電磁アクチュエータ60´、電磁アクチュエータ50´,60´のそれぞれの取付角度を調整する角度調整手段等を備えている。
【0035】
電磁アクチュエータ50´(60´)は、図8ないし図10に示すように、地板10´の支軸11(12)により回動自在に支持されて所定の角度範囲を回動するロータ51´(61´)、ロータ51´(61´)の周りに配置されて磁気回路を形成する扁平なヨーク52(62)、ヨーク52(62)に巻回された励磁用の二つのコイル53(63)等により構成されている。
【0036】
ロータ51´(61´)は、図8及び図10に示すように、境界面Fを境にN極及びS極に着磁された円柱状の着磁部54(64)、着磁部54(64)とは別体に形成されて連結される被支持部55(65)により形成されている。
着磁部54(64)は、中央に貫通孔54a(64a)、下面において径方向に切り欠かれた溝54b(64b)を有する。被支持部55(65)は、支軸11(12)が通される貫通孔55a(65a)、偏心ピン56(66)が取り付けられる座ぐり付の円孔55b(65b)、出力部としての駆動ピン55c(65c)を有する。
【0037】
そして、着磁部54(64)は、被支持部55(65)に嵌合されることで若干締まり嵌めの状態になる。したがって、偏心ピン56(66)を適宜回転させると、被支持部55(65)に対して着磁部54(64)が所定の角度位置に回転させられ、その調整後の位置で保持されるようになっている。
尚、着磁部54(64)は被支持部55(65)に対して回動自在に嵌め込まれ、その後、偏心ピン56(66)で両者の相対的な角度位置が調整された後に、ネジ(不図示)等により締付けられて固定される構成であってもよい。
【0038】
ヨーク52(62)は、図8ないし図10に示すように、例えばA領域において、略矩形をなす保持板71´(81´)に対して、接着剤、ネジ等により堅固に固定された状態で保持されている。尚、固定する領域は、A領域に限らず他の領域でもよく、又、ヨーク52(62)に突出部を設け、この突出部を保持板71´(81´)に対して接着剤、ネジ等により固定してもよい。
【0039】
保持板71´(81´)は、ネジ72(82)が通される円孔71a´(81a´)、支軸11(12)の先端11a(12a)が挿入される円孔71c(81c)等を有する。
すなわち、ロータ51´(61´)(被支持部55(65))が支軸11(12)に外嵌されて回動自在に支持され、支軸11(12)の先端11a(12a)が円孔71c(81c)に挿入されるようにして、ヨーク52(62)を保持した保持板71´(81´)が上方から取り付けられ、円孔71a´(81a´)にネジ72(82)が挿入されてネジ部15,17´(16,18´)に螺合されることで、保持板71´(81´)が地板10´に固定される。
【0040】
この取付状態において、ヨーク52(62)の磁極部52a,52b(62a,62b)は、ロータ51´(61´)の着磁部54(64)と対向するが、N極及びS極の所定の領域に対向するように、すなわち、休止位置において境界面Fが所定の角度位置に位置付けられるように、地板10´の貫通孔19a(19b)を通して、偏心ピン56(66)が適宜回転させられて、被支持部55(65)に対して着磁部54(64)が回転軸回りに回転させられて、両者の相対的な取付角度が調整される。
【0041】
上記着磁部54(64)と別体に形成され駆動ピン55c(65c)を有する被支持部55(65)と、着磁部54(64)の溝54b(64b)及び偏心ピン56(66)からなる調整機構とにより、ロータ51´(61´)(及びヨーク52(62))と駆動ピン55c(65c)との相対的な取付角度を調整し得る角度調整手段が構成されている。
【0042】
この角度調整手段によれば、例えば、ロータ51´(61´)の着磁角度が所定の位置からずれて形成された場合、着磁部54(64)の境界面Fはヨーク52(62)に対して予め設定された位置からずれることになる。したがって、角度調整手段により、駆動ピン55c(65c)に対する着磁部54(64)の角度位置を調整することで、ヨーク52(62)に対する着磁部54(64)の角度位置を調整(補正)することができ、境界面Fを所定の位置に位置付けることができる。
【0043】
上記実施形態においては、開口部10aを開閉する羽根として、先羽根30、後羽根40、電磁アクチュエータ50,60を備える構成において、角度調整手段70,80を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、一組の羽根及び一つの電磁アクチュエータを備える構成において、本発明に係る角度調整手段を採用してもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のフォーカルプレンシャッタによれば、露光用の開口部を画定する基板に対して回動自在に支持されと共に着磁部及び出力部をもつロータ、ロータの周りに配置されたヨーク等を含む電磁アクチュエータと、基板に対して回動自在に支持され出力部に連結されて露光用の開口部を開閉する羽根とを備えた構成において、ヨーク、ロータの着磁部及び出力部の少なくともいずれか二つの相対的な取付角度を調整し得る角度調整手段を設けたことにより、この角度調整手段により、ヨーク、ロータの着磁部及び出力部のうちの少なくともいずれか二つの相対的な取付角度を調整できる。
したがって、ヨークあるいは出力部に対するロータの着磁角度(N極とS極との境界面の角度位置)が予め設定された位置からずれている場合、その着磁角度のバラツキを補正でき、又、露光特性を変えるべく着磁角度を所望の角度位置に調整したい場合、適宜取付角度を変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフォーカルプレンシャッタの一実施形態を示すものであり、その一部を構成する電磁アクチュエータの分解斜視図である。
【図2】電磁アクチュエータの平面図である。
【図3】(a)は図2中のE1−E1における断面図、(b)は図2中のE2−E2における断面図である。
【図4】電磁アクチュエータの駆動トルクの特性を示す図である。
【図5】先羽根が閉鎖位置にかつ後羽根が開放位置にある状態でのフォーカルプレンシャッタの平面図である。
【図6】先羽根が開放位置にかつ後羽根が閉鎖位置にある状態でのフォーカルプレンシャッタの平面図である。
【図7】先羽根及び後羽根の走行特性を示す図である。
【図8】本発明に係るフォーカルプレンシャッタの他の実施形態を示すものであり、その一部を構成する電磁アクチュエータの分解斜視図である。
【図9】図8に示す電磁アクチュエータの平面図である。
【図10】(a)は図9中のE3−E3における断面図、(b)は図9中のE4−E4における断面図、(c)は図10(b)中のE5−E5における断面図である。
【符号の説明】
10,10´ 地板(基板)
10a,20a 露光用の開口部
11,12,17a,17b,18a,18b 支軸
13,14 案内孔
15,16,17´,18´ ネジ部
17,18 支持孔
19a,19b 貫通孔
30 先羽根
40 後羽根
50,50´,60,60´ 電磁アクチュエータ
51,51´,61,61´ ロータ
51a,61a 着磁部
51b,61b 被支持部
51c,61c 駆動ピン(出力部)
52,62 ヨーク
53,63 コイル
54,64 着磁部
54a,64a 貫通孔
54b,64b 溝(角度調整手段、調整機構)
55,65 被支持部
55a,65a 貫通孔
55b,65b 円孔
55c,65c 駆動ピン(出力部)
56,66 偏心ピン(角度調整手段、調整機構)
70,80 角度調整手段
71,71´,81,81´ 保持板(角度調整手段)
71a,81a 円弧状の長孔(角度調整手段、調整機構)
71b,81b 直線状の長孔(角度調整手段、調整機構)
Claims (3)
- 露光用の開口部を画定する基板と、前記基板に対して回動自在に支持されると共に異なる極性に着磁された着磁部及び外部に駆動力を出力する出力部を有するロータ、前記ロータの外周面に磁極部を対向させるように配置され磁気回路を形成するヨーク、及び前記ロータの側方において前記ヨークに巻回された励磁用のコイルを含む電磁アクチュエータと、前記基板に対して回動自在に支持され前記出力部に連結されて露光用の開口部を開閉する羽根と、前記ヨークと前記ロータの着磁部との相対的な取付角度を調整し得る角度調整手段を備え、
前記角度調整手段は、前記ロータの回転軸回りにおいて、前記ヨークの磁極部と前記ロータの着磁部との相対的な取付角度を調整するべく、前記ヨークを保持すると共に前記ロータの支軸が通されて前記ロータの回転軸上で回転可能な保持板と、前記基板に対して前記保持板を前記回転軸回りの所望の角度位置に調整し得る調整機構とを含む、
ことを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。 - 露光用の開口部を画定する基板と、前記基板に対して回動自在に支持されると共に異なる極性に着磁された着磁部及び外部に駆動力を出力する出力部を有するロータ、前記ロータの外周面に磁極部を対向させるように配置され磁気回路を形成するヨーク、及び前記ロータの側方において前記ヨークに巻回された励磁用のコイルを含む電磁アクチュエータと、前記基板に対して回動自在に支持され前記出力部に連結されて露光用の開口部を開閉する羽根と、前記ロータの着磁部と前記出力部との相対的な取付角度を調整し得る角度調整手段を備え、
前記角度調整手段は、前記ロータの回転軸回りにおいて、前記ロータの着磁部と前記ロータの出力部との相対的な取付角度を調整するべく、前記ロータの着磁部と別体に形成された前記出力部と、前記ロータの着磁部と前記出力部との相対的な角度位置を調整し得る調整機構とを含む、
ことを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。 - 前記羽根は、露光動作の際に、前記開口部を開放する先羽根と、前記開口部を閉鎖する後羽根と、を含み、
前記電磁アクチュエータ及び角度調整手段は、前記先羽根及び後羽根に対してそれぞれ設けられている、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフォーカルプレンシャッタ。
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