JP4087501B2 - エレベータ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、三方枠昇降路に制御装置を設置する構成のエレベータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、エレベータ制御装置は機械室に設置されるが、最近ではエレベータ制御装置を設置する機械室をなくして、電気機器と共に昇降路に設置することも多くなってきた。すなわち、機械室を省略することによって建設コストを低減を図ったもので、そのようなビル建設が増加している。
【0003】
このようなビル建物に対応するために、エレベータ制御装置は、最上階ホールドア付近の三方枠内に設置することが考えられている。これは、エレベータ制御装置を三方枠に設置することにより、その調整保守作業を容易に行えるようにするためである。つまり、三方枠のカバーを外すことによりホール側から作業を行うことができ、作業員が昇降路内に入らないで済むため安全性が確実されるからである。
【0004】
図14に、そのようなエレベータの概略的な構成図を示す。ホール1には呼びボタン2が設置され、三方枠2Aにはエレベータ制御装置の主制御装置3が設置されている。主制御装置3の中にはインバータ装置6が設けられており、このインバータ装置6により巻上機9を駆動する電動機Mが制御される。
【0005】
昇降路は昇降路鉄骨14により形成され、かご7およびカウンタウエイト10の移動スペースを確保し、その上部には巻上機9およびセカンダリシーブ8が設けられている。かご7はロープ13で吊されセカンダリシーブ8および巻上機9のメインシーブを介してカウンタウエイト10に接続されている。そして、かご7内の情報を主制御装置3に伝送するためのテールコード15が設けられている。また、巻上機9は電動機Mで駆動され、その電動機速度はパルスジェネレータ16で検出される。
【0006】
このように、エレベータ制御装置の主制御装置3はホールの三方枠2Aに設置され、電動機Mを含む巻上機9は昇降路鉄骨14の最上階上部に設置することにより、機械室レスを達成している。
【0007】
図15は、主制御装置3のブロック構成図である。シーケンス制御装置17は、呼びボタン2、かご7内の行先階ボタン、かご走行位置情報を表示するポジションインジゲータ等の信号を入力して、エレベータの運行を司ると共にエレベータを動かすための速度指令信号を出力するものである。シーケンス制御装置17からの速度指令信号はトルク制御装置18に入力される。
【0008】
トルク制御装置18は、速度指定信号にパルスジェネレータ16からの電動機速度(かご速度)およびかご荷重を加味して、電動機Mのトルク指令信号(電流指令信号)を作成する。トルク指令信号は2相の電流指令信号でありインバータ制御装置4に出力される。
【0009】
インバータ制御装置4は、電圧制御装置5とインバータ装置6とから構成され、トルク制御装置18からの2相の電流指令信号は、電圧制御装置5の加算器24に入力される。加算器24は2相の電流指令信号と電流検出器32で検出された電動機電流との偏差信号を求めるものであり、ある一定の電流応答で偏差信号を作成する。ここで得られた2相の偏差信号は2/3相変換装置25で3相に変換され、比較器26および三角波発生装置27によりパルス列に変換される。そして、デッドタイム作成装置28およびデッドタイム設定装置29により、設定された設定値に従い一定の6相のデッドタイムのとれたパルス列を出力する。このパルス列はインバータ装置6のゲートドライブ装置30に入力され、このゲートドライブ装置30によりインバータ31が駆動され、巻上機9の電動機Mが駆動される。ここで、デッドタイム設定装置29には、インバータ装置6のインバータ31を構成する上下アームのデッドタイム時間が設定されている。
【0010】
このように、主制御装置3内にシーケンス制御装置9からインバータ装置6を含んだインバータ制御装置4の総てを収納し、主制御装置3の出力として動力線を使用して電動機Mに交流電力を供給するようにしている。従って主制御装置3から電動機駆動用の動力線が電動機Mまで敷設される構造となっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような機械室レスエレベータ制御装置において、電動機容量が小さく三方枠内に総てを収納可能な場合は、特に問題はないが、電動機容量が大きくなり適用が拡大していくにつれ、インバータ装置6自体も大きくなり、総てを三方枠内に収納することが不可能になる。
【0012】
また、適用拡大を図るため、インバータ装置6を主制御装置3より外部に出し、巻上機9の近くに設置することも考えられるが、そうすると、インバータ装置6との信号線が長くなりノイズの影響を受けやすくなる。つまり、ノイズにより誤動作が発生する恐れがあり制御装置としての信頼性が低下する。
【0013】
本発明の目的は、インバータ装置を主制御装置より離れた場所に設置する場合において、ノイズの影響を少なくし信頼性の高いエレベータ制御装置を得ることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係わるエレベータ制御装置は、最上階ホールドア近傍の三方枠内に設置されエレベータの速度制御やトルク制御のための指令信号を作成する主制御装置と、最上階昇降路の上部に設けられ前記主制御装置からの指令信号に基づいて巻上機の電動機を駆動制御するインバータ制御装置と、前記主制御装置と前記インバータ制御装置との間を接続し前記指令信号を光信号で伝送するための光伝送ケーブルとを備え、前記インバータ制御装置は、前記主制御装置から出力される光信号を電気信号の電流指令信号に変換しその電流指令信号に基づいて前記電動機の制御指令信号を出力する電圧制御装置と、前記電圧制御装置の制御指令信号に基づいて前記電動機を駆動するためのインバータ装置とを有し、前記インバータ制御装置における前記電圧制御装置の制御定数を設定変更するためのコンソールを設け、前記主制御装置は、エレベータの速度指令信号を作成するシーケンス制御装置と、エレベータの速度が前記速度指令信号になるように前記電動機にトルクを発生させるための電流指令信号を作成するトルク制御装置と、前記電流指令信号を光信号に変換する光変換装置と、前記シーケンス制御装置からの速度指令信号がオン時には前記トルク制御装置からの電流指令信号の出力を許可しオフ時には阻止する電動機制御用信号バッファと、前記シーケンス制御装置からの速度指令信号がオフ時に前記コンソールからの制御定数設定信号の入力を許可し前記電圧制御装置の制御定数を設定変更するための定数設定用信号バッファとを有したことを特徴とする。
【0015】
請求項2の発明に係わるエレベータ制御装置は、請求項1に記載のエレベータ制御装置において、前記インバータ装置に供給される電源の異常を検出する保護検出装置と、前記保護検出装置が電源異常を検出していないときはブレーキ吸引指令をブレーキコイルに出力する安全確認リレーと、前記ブレーキ吸引指令が出力されているときにシーケンス制御装置からの速度指令信号の出力を許可するブレーキ吸引許可リレーとを備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項3の発明に係わるエレベータ制御装置は、請求項2に記載のエレベータ制御装置において、エレベータの重大故障を検出する永久停止保護検出装置と、復帰すれば運転可能な故障を検出するリセット運転可能保護検出装置と、前記永久停止保護検出器が動作したときは救出運転のみを可能とし前記リセット運転可能保護検出器が動作し故障が回復したときは通常運転を可能にする故障処理装置とを備えたことを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施の形態に係わるエレベータ制御装置をエレベータに適用した概略構成図である。
【0041】
図1において、昇降路は昇降路鉄骨14により形成され、かご7およびカウンタウエイト10の移動スペースを確保し、その上部には巻上機9およびセカンダリシーブ8が設けられている。かご7はロープ13で吊されセカンダリシーブ8および巻上機9のメインシーブを介してカウンタウエイト10に接続されている。そして、かご7内の情報を主制御装置3に伝送するためのテールコード15が設けられている。また、巻上機9は電動機Mで駆動され、その電動機速度はパルスジェネレータ16で検出される。
【0042】
一方、ホール1には呼びボタン2が設置され、三方枠2Aにはエレベータ制御装置の主制御装置3が設置されている。すなわち、エレベータの速度制御やトルク制御のための指令信号を作成する主制御装置3が最上階ホールドア近傍の三方枠2A内に設置されている。そして、主制御装置3からの指令信号に基づいて巻上機9の電動機Mを駆動制御するインバータ制御装置4は、最上階昇降路の上部に設けられている。このインバータ制御装置4は電圧制御装置5とインバータ装置6とからなり、このインバータ装置6により巻上機9を駆動する電動機Mが制御される。
【0043】
そして、主制御装置3とインバータ制御装置4との間は、光伝送ケーブル12で接続され、主制御装置3からの指令信号はこの光伝送ケーブル12を介して光信号でインバータ制御装置4に伝送される。また、パルスジェネレータ16で検出された電動機Mの速度(かご速度)は、シールドケーブル11を介して主制御装置3に帰還されるようになっている。
【0044】
このように、シーケンス制御やトルク制御を行う主制御装置3は、三方枠2Aに収納し、電流電圧制御やインバータ制御を行うインバータ制御装置4は電動機Mを含んだ巻上機9の近傍に設置する。そして、主制御装置3とインバータ制御装置4との間は、光伝送ケーブル12で光信号として指令信号を伝送する。これにより、インバータ装置6が大きくなった場合でも、主制御装置3を三方枠2Aの狭いスペースに設置することが可能となり、機械室レスを保持してエレベータ制御装置の適用拡大が図れる。
【0045】
すなわち、適用が拡大されたときに大きくなるのはインバータ装置6の部分であるので、インバータ制御装置4の形状を大きくすることで対応でき、三方枠2A内に収納された主制御装置3には全く影響しない。従って機械室レスのエレベータとしてどの適用までも拡大することができる。また、インバータ制御を司る指令信号の伝送は光伝送ケーブル12により光伝送されるため、ノイズ等の影響は全く無視でき、信号を確実に精度良く伝送でき、エレベータシステムとしての信頼性も大幅に向上することができる。
【0046】
図2は、本発明の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の基本構成図である。この実施の形態の基本構成は、図15に示した従来のエレベータ制御装置に対し、主制御装置3とインバータ制御装置4とを分離し光伝送ケーブル12で指令信号を伝送するようにしたことに伴い、主制御装置3では、電気信号を光信号に変換する光変換装置21と、三角波を発生する三角波発生器20と、トルク制御装置18の出力と三角波発生器20との出力信号を比較する比較器19とが追加されている。また、インバータ制御装置4の電圧制御装置5においては、光信号を電気信号に変換する光変換装置22と、光変換装置22の出力をF/V変換しアナログの指令信号に変換するF/V変換装置23とが追加されている。その他の構成は、図15に示したものと同一であるので、同一要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0047】
次に動作を説明する。まず、主制御装置3に関してシーケンス制御装置17およびトルク制御装置18を介して出力された2相の電流指令信号は、三角波発生器20より出力された信号と共に比較器19に入力され、電流指令信号のパルス列として比較器19より出力される。このパルス列の電気信号が光変換装置21より光信号に変換されて光信号としてインバータ制御装置4に出力される。
【0048】
また、インバータ制御装置4においては、まず電圧制御装置5の光変換装置22で光信号として出力された電流指令信号を再び電気信号のパルス列として出力する。この光変換装置22の出力の電流指令信号をF/V変換装置23に入力してアナログの2相の電流指令信号として出力する。その後、加算器24でその電流指令信号を電動機Mの電流検出信号と加算して指令信号を作成し、2/3相変換装置25で2相の指令信号を3相に変換する。
【0049】
そして、比較器26で再び三角波信号と比較してインバータ制御のパルス信号を6相分の信号としてデッドタイム作成装置28およびゲートドライブ装置30を介してインバータ31を駆動する。これより、主制御装置3よりインバータ制御装置4への信号伝送は2相の電流指令信号のみとなり信号伝送コストを大幅に低減できる。
【0050】
次に、本発明の第1の実施の形態を説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この第1の実施の形態は、図2に示した実施の形態の基本構成に対し、インバータ制御装置4における電圧制御装置5の制御定数を設定変更するできるようにしたものである。
【0051】
すなわち、インバータ制御装置4における電圧制御装置5の制御定数を設定変更するためのコンソール33と、シーケンス制御装置17からの速度指令信号がオン時にはトルク制御装置18からの電流指令信号の出力を許可しオフ時には阻止する電動機制御用信号バッファ34、38と、シーケンス制御装置4からの速度指令信号がオフ時にコンソール33からの制御定数設定信号の入力を許可し電圧制御装置5の制御定数を設定変更するための定数設定用信号バッファ35、39と、シーケンス制御装置17より出力された速度指令信号を反転し定数設定用信号バッファ35、39を制御するためのINVゲート36と、INVゲート36の出力信号を反転し電動機制御用信号バッファ38を制御するINVゲート37と、電流応答を調整する電流応答調整器40と、デッドタイム作成装置28に対しインバータ31の上下アームのデッドタイム時間およびデッドタイム補正値を調整するデッドタイム調整器41とをを備えている。その他の構成は、図2に示したものと同一であるので、同一要素の図示を一部省略し、また、図示の同一要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0052】
図3において、シーケンス制御装置17より出力された速度指令信号は、電動機制御用信号バッファ34に入力され、電動機制御用信号バッファ34は速度指令信号が入力されたときに動作モードとなる。一方、シーケンス制御装置17より出力された速度指令信号は、INVゲート36にも入力される。INVゲート36はシーケンス制御装置17より出力された速度指令信号を反転し、その反転信号を定数設定用信号バッファ35およびINVゲート37に出力する。
【0053】
定数設定用信号バッファ35は、INVゲート36の出力信号が「1」であるときに動作モードとなり、インバータ制御装置4の電圧制御装置5内の制御定数を設定可能となる。
【0054】
また、電動機制御用信号バッファ38は、INVゲート37の出力信号が「1」のとき、つまり速度指令信号が出力されているときに動作モードとなる。定数設定用信号バッファ39は、INVゲート36の出力が「1」のとき、つまりインバータ制御装置4内の制御定数を設定するときに動作モードとなる。
【0055】
定数設定用信号バッファ35、39が動作モードにあるとき、コンソール33より定数設定を行う。これにより、電流応答調整器40は電流応答を調整し、デッドタイム調整器41はインバータ上下アームのデッドタイム時間およびデッドタイム補正値を調整する。
【0056】
次に、動作を説明する。いま、主制御装置3のシーケンス制御装置17より速度指令信号が出力されたとすると、電動機制御用信号バッファ34がチェックセレクトされ動作モードとなる。この状態でトルク制御装置18にて速度制御およびトルク制御が行われ、比較器19により電流指令信号のパルス列が出力される。この信号がそのまま電動機制御用信号バッファ34を通して光変換装置21に入力され、電流指令信号が光信号として出力される。そして、インバータ制御装置4の電流制御装置5では、電流指令信号を光信号として入力して光変換装置22により電気信号に変換する。
【0057】
一方、この状態において電動機制御用信号バッファ38はINVゲート36、37を通してチェックセレクトされるため、光変換装置22の出力はバッファ38を介してF/V変換装置23、加算器24、2/3相変換装置25、比較器26、デッドタイム作成装置28を介してインバータ装置6に入力され、電動機Mが駆動される。
【0058】
一方、主制御装置3のシーケンス制御装置17より速度指令信号が出力されていないときは、INVゲート36が制御信号を出力し定数設定用信号バッファ35が動作モードとなる。実際は定数設定を行う場合は、速度指令信号以外にも設定用信号も入るが、ここでは簡単のため速度指令信号のみで定数設定用信号バッファ35が動作モードになるとする。この状態のときに、外部よりコンソール33でインバータ制御装置4内の制御定数を設定する信号が入力されると、定数設定用信号バッファ35を通して光変換装置21に入力され、光変換装置21は光信号として定数設定信号を出力する。
【0059】
これに対し、インバータ制御装置4の電圧制御装置5では、主制御装置3のシーケンス制御装置17からの速度指令信号が未出力、すなわち、定数設定用指令信号が出力されると、定数設定用バッファ39が動作モードとなる。このとき、主制御装置3から光信号として光変換装置22に定数設定信号が入力され、この出力が定数設定用バッファ39を介して電流応答調整器40またはデッドタイム補正調整器41に入力され、新しい定数に変更される。
【0060】
このようにして主制御装置3側からコンソール33等の機器を使ってインバータ制御装置4内の制御定数を変更することができるため、昇降路内に設置されたインバータ制御装置4の所までいかずともホール側のみで調整作業ができる。つまり、作業員の手間を省くことができ効率的な作業を行うことができるようになる。
【0061】
次に、本発明の参考例1を説明する。図4は、本発明の参考例1に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例1は、図2に示した実施の形態の基本構成に対し、インバータ装置4から電動機Mに供給される3相の電動機電流をそれぞれ検出する電流検出器32U、32V、32Wと、主制御装置3に設けられ電流検出器32U、32V、32Wで検出された3相のうちの1相の電動機電流を入力し監視するための電流測定器Sを接続するためのチェックピン44とを備えたものである。その他の構成は、図2に示したものと同一であるので、同一要素の図示を一部省略し、また、図示の同一要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0062】
図4において、主制御装置3においては、インバータ制御装置4より入力された電流検出信号をフィルター用抵抗42、フィルタ用コンデンサ43を通して電流測定器Sが接続されるチェックピン44(図ではV相)が追加されている。インバータ制御装置4においては、F/V変換器23より出力された2相の電流指令信号をU相電流検出器32Uの出力信号と加算するU相加算器24U、およびW相電流検出器32Wの検出信号と加算するW相加算器24Wとを有し、さらに電流制御に無関係なV相電流検出器32Vを追加している。
【0063】
この構成において、U相電流検出器32UおよびW相電流検出器32Wの出力信号は各々U相加算器24UおよびW相加算器24Wに入力され、電流制御用信号として使用するが、V相電流検出器32Vの出力信号はそのまま主制御装置3に入力され、フィルター抵抗42,フィルターコンデンサ43を介してチェックピン44にその値を出力し、主制御装置3側で電動機Mへの電流または波形測定ができるようになる。これにより、インバータ制御装置4として重要な電流信号を主制御装置3側で簡単に測定でき、昇降路での作業をなくし調整等の作業を簡単にできる。
【0064】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図5は、本発明の第2の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この第2の実施の形態は、図3に示した第1の実施の形態に対し、主制御装置3のシーケンス制御装置17からの速度指令信号は、ブレーキ吸引許可信号が出力されているときにのみ出力可能としたものである。
【0065】
図5において、インバータ制御装置4内には、インバータ装置4に供給される電源の異常を検出する保護検出装置45と、主制御装置3からの速度指令信号および保護検出装置45の出力が正常状態を示しているときにインバータゲートを動作モードにするANDゲート46と、保護検出装置45が電源異常を検出していないときにオンするトランジスタドライバー47と、トランジスタドライバー47がオン状態のとき動作し接点48aを閉じてブレーキ吸引指令をブレーキコイル52に出力する安全確認リレー48とが設けられ、主制御装置3内には、ブレーキ吸引指令が出力されているときに動作し接点50aを閉じてシーケンス制御装置17からの速度指令信号の出力を許可するブレーキ吸引許可リレー50と、ブレーキ解放時のブレーキ電流を制限するブレーキ抵抗49と、シーケンス制御装置17から速度指令信号が出力される閉成するブレーキ吸引用コンタクタのメイン接点51とが設けられている。その他の構成は、図2に示したものと同一であるので、同一要素の図示を一部省略し、また、図示の同一要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0066】
保護検出装置45は過電流や電源喪失等が発生したときに動作する。正常状態を示しているときには信号「1」を出力し、異常検出時には「0」を出力する。ANDゲート46は主制御装置3からの速度指令信号および保護検出装置45の出力が正常状態を示しているときには、ゲートドライブ装置30を動作モードにする。
【0067】
また、トランジスタドライバー47は、保護検出装置45の出力が正常状態を示しているときに導通状態となり、安全確認リレー48を励磁する。安全確認リレー48の動作により接点48aが閉成している。つまり、正常時には接点48aが閉成しており、ブレーキコイル52にはブレーキ抵抗49を介してブレーキ電源が供給されている。この場合、ブレーキ抵抗49はブレーキ解放時のブレーキ電流を制限する。メイン接点51はブレーキ開放指令が出力されたときに開放されるブレーキ吸引用コンタクタの接点である。
【0068】
また、ブレーキ吸引許可検出リレー50はインバータ制御装置4内の電源が正常時に安全確認リレー48が励磁されているときに励磁され、その接点50aは閉成しシーケンス制御装置17にブレーキ吸引許可であることを知らせるようにしている。すなわち、ブレーキコイル52は電流が流れたときにブレーキシューを吸引しエレベータを開放状態にし、電流が遮断されたときにブレーキ主を開放しエレベータにブレーキをかけるようになっている。
【0069】
次に動作を説明する。インバータ制御装置4内に異常がなく、保護検出装置45が正常状態であるとすると、トランジスタドライバー47はオン状態となり、安全確認リレー48が励磁される。これにより、その接点48aが閉成し、主制御装置3からのブレーキ電源が供給可能状態になる。それと共に、主制御装置3側では、ブレーキ吸引許可検出リレー50が励磁され、その接点50aによる信号がシーケンス制御装置17に入力されることにより、シーケンス制御装置17は運転可能状態であることを確認する。
【0070】
ブレーキ吸引許可リレー50の接点50aが閉成し、運転可能状態が確認されたらシーケンス制御装置17より速度指令信号を出力し、INVゲート36、37を介してANDゲート46に入力する。そして、保護検出器45が正常状態を検出しているときは、ANDゲート46の出力よりゲートドライブ装置30を動作モードにしてインバータ制御可能となる。また、この状態でシーケンス制御装置4から速度指令信号が出力されるとブレーキ吸引用コンタクタ51が閉成し、ブレーキが開放されエレベータが動き出す。
【0071】
一方、エレベータの走行中に、インバータ制御装置4側で何らかの保護が働き保護検出装置45が異常を検出すると、まず、ANDゲート46の出力によりゲートドライブ装置30を遮断し、インバータ装置6の制御を中止する。また、トランジスタドライバー47がオフするので安全確認リレー48がオフし、その接点48aが開放されることによりブレーキ電源が遮断される。これにより、即座にブレーキが釈放されてエレベータが停止する。
【0072】
また、この接点48aの開放によりブレーキ吸引許可検出リレー50がオフし、その接点50aが開放されることによりシーケンス制御装置17がインバータ制御装置4の異常を検知し、速度指令信号の出力停止およびブレーキ吸引用コンタクタ接点51を開放する。
【0073】
このように、主制御装置3とインバータ制御装置4とが離れた位置にあり、信号授受が即座に実施できない場合でも、インバータ制御装置4内の保護検出信号だけでインバータ停止によるモータ電流遮断、およびブレーキ回路遮断によるブレーキ釈放によるエレベータの停止を行い、その後、主制御装置3にその異常を伝え、エレベータ全システムを停止するようにする。従って、安全の確保が図れると共にインバータ装置6等の機器破損を未然に防ぐことができる。
【0074】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図6は、本発明の第3の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この第3の実施の形態は、図5に示した第2の実施の形態に対し、エレベータの重大故障が発生したときは救出運転のみを可能とし、リセット運転が可能な故障であるときはその故障が回復したときは通常運転を可能にするようにしたものである。
【0075】
図6において、エレベータの重大故障を検出する永久停止保護検出装置54と、復帰すれば運転可能な故障を検出するリセット運転可能保護検出装置55と、永久停止保護検出器54が動作したときは救出運転のみを可能とし、リセット運転可能保護検出器55が動作し故障が回復したときは通常運転を可能にする故障処理装置Dとを備えている。その他の構成は、図5に示したものと同一であるので、同一要素の図示を一部省略し、また、図示の同一要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0076】
永久停止保護検出装置54は、過電流等の重大故障発生時に異常を検出し、一方、リセット運転可能保護検出装置55は電源喪失等の異常が復帰すれば再び運転可能となるような異常を検出する。そして、これら永久停止保護検出装置54やリセット運転可能保護検出装置55が異常を検出すると、その異常はメモリ装置53に記憶され、シーケンス制御装置17からの速度指令信号がINVゲート37を介して入力されるとリセットされる。
【0077】
故障処理装置Dは、永久停止保護検出装置54の異常信号をラッチする第1のラッチ回路56と、第1のラッチ回路56の出力回数をカウントするカウンタ58と、カウンタ58が2回以上異常を出力したときに信号出力するORゲート59と、リセット運転可能保護検出装置55の異常信号をラッチする第2のラッチ回路57と、永久停止保護検出装置54やリセット運転可能保護検出装置55が検出した異常信号を記憶するためのメモリ装置53と、AND回路60とから構成される。
【0078】
AND回路60は、シーケンス制御装置17から速度指令信号が出力されており、ORゲート59が1回以下の異常しか検出せず、まだ永久停止状態になっていないで、第1のラッチ回路56がクリアされており、かつ第2のラッチ回路57が異常を検出していないときに信号「1」を出力する。これにより、トランジスタ47およびゲートドライブ装置30を動作モードにする。また、メモリ装置53、第1のラッチ回路56および第2のラッチ回路57は、シーケンス制御装置17からの速度指令信号がINVゲート37を介して入力されるとリセットされる。
【0079】
次に、動作を説明する。インバータ制御装置4が正常で異常信号を出力していなければ、上記の通りINVゲート37を介して得られる速度指令信号の出力を受けてインバータ制御が可能となる。
【0080】
いま、過電流により永久停止保護検出装置54が異常信号を出力したすると、メモリ装置53がその異常を記憶すると共に、第1のラッチ回路56で異常状態を出力する。つまり、AND回路60の出力が「0」となり、これによりAND回路60のゲート出力がオフし、インバータ装置6を停止させ、ブレーキ釈放によりエレベータを停止させる。それにより、図5で説明したように、主制御装置3からの速度指令信号がオフとなり、第1のラッチ回路56が一旦解除されて異常状態をクリアする。
【0081】
このとき、カウンタ58には1回の異常信号が残る。速度指令信号のオフによるリセット後に再度速度指令信号が出力され、救出運転に向かうことになるが、運転途中で再度永久停止保護検出器54が出力するような異常が発生すると、同じようにエレベータは停止すると共に、カウンタ58に2回の異常信号が入るため、ORゲート59より永久停止の異常信号を出力し、その後はエレベータはリセット不能となる。
【0082】
また、救出運転によりリレベルが完了したときにも速度指令信号がオフし、次に、再び運転しようとして速度指令信号が出力されると、メモリ装置53より今度は永久故障の異常信号を出力し、第1のラッチ回路56を通してカウンタ58に2回の異常信号を入れさせられるので、リレベル運転以降のリセット運転を不能にする。
【0083】
一方、電源喪失等の異常をきたし、リセット運転可能保護検出装置55が異常を出力したときは、第2のラッチ回路57を通して一旦エレベータ運転不能にするが、その異常状態が解除されると速度指令信号の再投入により再びリセットされエレベータ運転可能となる。
【0084】
この第3の実施の形態では、重大故障検出時には1回だけのリレベル救出運転を許容する。また、リセット可能な保護が検出されたときは保護検出信号がクリアさせればリセットしてエレベータ運転サービスを再開できる。
【0085】
次に、本発明の参考例2を説明する。図7は、本発明の参考例2に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例2は、図3に示した第1の実施の形態に対し、インバータ制御装置4内に、三相交流電源61を整流しインバータ装置6に直流電源を供給するコンバータ制御部Cを設けたものである。
【0086】
図7において、コンバータ制御部Cは、三相交流電源61からの三相交流を入力するための制御用交流リアクトル62と、電圧の昇圧制御・電源回生制御・一定直流電圧制御を行うコンバータ63と、直流電圧を平滑する平滑コンデンサ64と、直流電圧を検出する直流電圧検出器65と、電源電流を検出する電源電流検出器66と、三相交流電源61の電圧位相と同期をとるPLL制御装置67と、定数設定用信号バッファ39により直流電流指令値・直流電圧応答等の定数を設定する直流電圧設定器74と、直流電圧検出器65の検出信号および直流電圧設定器74の定数に従い直流電圧を制御する直流電圧制御装置68と、直流電圧制御装置68により出力される電源電流指令信号と電源電流検出器66で検出された実際の電源電流検出信号と電源電流応答定数を設定する電流応答調整器40により出力される設定信号とを加算する加算器69と、加算器69より出力される2相電流指令信号を3相に変換する2/3相変換器70と、2/3相変換装置70の出力信号と三角発生器72の出力である三角波信号と比較する比較器71と、比較器71の直流電圧指令パルス信号を6相信号に変換すると共にデッドタイム補正調整器41により補正されたコンバータ信号を出力するデッドタイム作成装置73と、デッドタイム作成装置73より出力された6相ゲートドライブ信号を電流増幅しコンバータ63に出力するゲートドライブ装置75とから構成されている。その他の構成は、図2に示したものと同一であるので、同一要素の図示を一部省略し、また、図示の同一要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0087】
このコンバータ制御部Cの動作は、図3に示した第1の実施の形態における電圧制御装置5およびインバータ装置6の動作とほぼ同じであり、交流を直流に変換する点が異なっている。
【0088】
この参考例2では、インバータ制御装置4内において、コンバータ制御に関する制御を総て行い、定数設定だけを主制御装置3より設定する構成としているので、主制御装置3とインバータ制御装置4との間においてコンバータ制御のための信号授受が不要となり、伝送の簡略化および低コスト化を図っている。
【0089】
次に、本発明の参考例3を説明する。図8は、本発明の参考例3に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例3は、図2に示した実施の形態の基本構成に対し、主制御装置3とインバータ制御装置4との間の電流指令信号の伝送は、パルス列を電気信号として送り、さらに信号線としてシールドケーブル76を使用したものである。
【0090】
主制御装置3側からは電流指令信号のパルス列を電気信号のまま出力する構成とし、インバータ制御装置4側ではF/V変換装置23により主制御装置3から出力されたパルス列をアナログの2相電流指令信号に変換して、以下、図2に示す電圧制御装置5およびインバータ装置6と同様の動作を行う。これにより、光伝送によるコスト高を抑制し、伝送コストを大幅に低減できる。
【0091】
次に、本発明の参考例4を説明する。図9は、本発明の参考例4に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例4は、図2に示した実施の形態の基本構成に対し、インバータ制御装置4の電圧制御装置5を主制御装置3内に設け、主制御装置3に設けられた電圧制御装置5とインバータ制御装置4内のインバータ装置6との間を光伝送ケーブル12で接続し、主制御装置3からの指令信号を光信号で伝送するようにしたものである。
【0092】
図9において、電圧制御装置5は主制御装置3内に設けられている。主制御装置3の電圧制御装置5では、インバータ制御装置4より入力されたパルス列の信号を、F/V変化によりアナログ信号に変換するF/V変換装置77が追加されている。また、インバータ制御装置4側では電動機電流検出信号を三角波発生器79の三角波信号によりパルス列に変換する比較器78および保護検出装置81が追加して設けられている。
【0093】
次に、動作を説明する。主制御装置3においては、シーケンス制御装置17およびトルク制御装置18による電流指令信号とF/V変換装置77の出力である電動機電流検出信号とを加算器24で加算し、その信号を2/3相変換装置25で3相に変換し、比較器26で三角波信号と比較してインバータ制御のパルス信号を6相分の信号としてデッドタイム作成装置28でのデッドタイムを加味し、その信号を光変換装置21で光変換して光伝送ケーブル21に送信する。つまり、デッドタイム作成装置28の6相の出力信号が6相の個別の光変換装置21より光伝送ケーブル21に出力される。
【0094】
そして、インバータ制御装置4側では6相の光信号を光変換装置22で電気信号に変換しゲートドライブ装置30でゲートドライブ信号を得て、インバータ31を駆動するようにしている。また、インバータ制御装置4内の電流検出器32で検出された電動機電流検出信号は、比較器78でパルス列として出力され、それを電気信号のままシールドケーブル80により伝送する。
【0095】
これにより、光伝送ケーブル12は6相分が必要になりコストアップになるが、シーケンス制御からデッドタイム作成までの一連処理が同一の主制御装置3内で行うことができ、制御装置自体のコンパクト化およびソフトウェア処理化を容易に行うことができる。
【0096】
次に、本発明の参考例5を説明する。図10は、本発明の参考例5に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例5は、図9に示した参考例4に対し、主制御装置とインバータ制御装置との間のゲートパルス信号の伝送はパルス信号を電気信号として送り、さらに電動機電流検出信号の伝送も電気信号として送り、信号線としてシールドケーブル82を使用したものである。これにより、光伝送によるコスト高を抑制し伝送コストを大幅に低減している。
【0097】
次に、本発明の参考例6を説明する。図11は、本発明の参考例6に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例6は、図7に示した参考例2に係わるコンバータ制御部Cをシーケンス制御装置4内に有したエレベータ制御装置において、コンバータ制御部Cの電圧制御装置5Cおよびインバータ制御装置4の電圧制御装置5を主制御装置3内に設け、主制御装置3に設けられた電圧制御装置5Cとインバータ制御装置4内のコンバータ装置6Cとの間、主制御装置3に設けられた電圧制御装置5とインバータ制御装置4内のインバータ装置6との間を、光伝送ケーブル12で接続し光信号で伝送するようにしたものである。
【0098】
そして、主制御装置3側ではインバータ制御装置4からシールドケーブル80を介して出力された電源電流・直流電圧のパルス列をF/V変換するF/V変換装置85、86が追加され、インバータ装置4側においては電源電流・直流電圧の検出信号を三角波信号によりパルス列として出力する比較器87、88が追加されている。その他の構成は、図7または図9に示したものと同一であるので、同一要素の図示を一部省略し、また、図示の同一要素には同一符号を付しその説明は省略する。
【0099】
この参考例6によれば、光伝送のための回路が増加しコストアップとなるが、主制御装置3側でメインの制御(シーケンス制御、トルク制御、電圧制御)を行うことができるので、制御装置のコンパクト化およびソフトウェア化が容易に行える。
【0100】
次に、本発明の参考例7を説明する。図12は、本発明の参考例7に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例7は、図11に示した参考例6に対し、光伝送ケーブル12に代えて、ケーブル82で主制御装置3内におけるコンバータ制御部Cの電圧制御装置5Cとインバータ制御装置4内のコンバータ装置6Cとの間を接続し、電気信号で伝送するようにしたものである。
【0101】
すなわち、主制御装置3とインバータ制御装置4との間のインバータ制御用およびコンバータ制御用のゲートパルス信号の伝送は、パルス信号を電気信号として送る。さらに電動機電流検出信号の伝送も電気信号として送り、信号線としてシールドケーブル82を使用したものである。これにより、光伝送によるコスト高を抑制し伝送コストを大幅に低減している。
【0102】
次に、本発明の参考例8を説明する。図13は、本発明の参考例8に係わるエレベータ制御装置の構成図である。この参考例8は、図2に示した実施の形態の基本構成、第1の実施の形態〜第3の実施の形態、参考例1〜参考例7に対し、主制御装置3側では、一般的なスイッチングレギュレータ90、91により三相交流電源61から制御電源を供給し、インバータ制御装置4側では、ゲート電源を作成するDC/DC用絶縁トランス95の2次巻線の一部から電源作成部Bで制御電源を作成するようにしたものである。そして、主制御装置3側の基準電位と、インバータ制御装置4側の基準電圧とを接続する構成とすることにより、インバータ制御装置4側の電源装置の低コスト化を図っている。
【0103】
図13において、主制御装置3内に設置されるシーケンス制御装置17やトルク制御装置18または電圧制御装置5、5C等をまとめて全体制御装置92として示しており、同様にシーケンス制御装置4内に設置される電源制御装置5、5Cまたはインバータ装置6、コンバータ装置6Cをまとめて全体制御装置98として示している。
【0104】
主制御装置3側の電源装置は、1次側巻線には三相交流電源61が供給される絶縁トランス89と、その絶縁トランス89の2次側巻線から制御電源を作成するスイッチングレギュレータ90、91とから構成される。そして、全体制御装置92に制御電源が供給される。
【0105】
一方、シーケンス制御装置4側の電源装置は、三相交流電源61からの三相交流を整流するための整流器93と、整流器93で得られた直流を平滑するための平滑用コンデンサ94と、1次側巻線95−1には整流器93および平滑コンデンサ94からの直流電源が供給されるDC/DC用絶縁トランス95と、DC/DC用絶縁トランス95の2次巻線95−2の電圧に基づいて1次巻線95−1に流れる直流電流を制御するためのDC/DC制御装置97と、DC/DC用絶縁トランス95の2次側巻線95−3、95−4に得られる電源に基づいて制御電源を作成する電源作成部Bとから構成されている。そして、電源作成部Bから制御電源が全体制御装置98に供給される。
【0106】
ここで、電源作成部Bは制御用電源用整流器101、102はおよび平滑コンデンサ99、100から構成されている。また、スイッチングレギュレータ90、91の出力端と電源作成部Bの出力端とを共通線103で接続されている。なお、DC/DC用絶縁トランス95の2次巻線95−5〜95−Nからは、ゲートドライブ装置30、75へのゲート信号が出力される。
【0107】
動作を説明する。主制御装置3側では、一般的なスイッチングレギュレータ90、91により全体制御装置92に安定した直流電源を供給する。インバータ制御装置4側ではDC/DC用絶縁トランス95の2次巻線95−3、95−4で制御電源となる直流電源を作成し全体制御装置98に供給する。
【0108】
また、全体制御装置92、98の直流制御電源はいずれも絶縁トランス89、95の2次側により作成されたものであるので、回路上浮いた電源となっている。従って、スイッチングレギュレータ90、91の基準電位およびインバータ制御装置4内の制御電源の基準電位をお互いに接続して、全体制御装置92、98として、電源電位の安定化を図るようにしている。
【0109】
これにより、インバータ制御装置4内の制御電源をDC/DC制御によるゲート電源と一緒に作成することができるので、スイッチレギュレータ自体を設ける必要がなくなり、電源装置の低コスト化を図ることができる。
【0110】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、電動機容量の大きさに外形寸法が影響を受けない主制御装置と、電動機容量の大きさにより外形が大きくなるインバータ装置とを分離し、主制御装置は三方枠内に収納しインバータ装置を含むインバータ制御装置は巻上機の近傍に設置するので、インバータ装置が大きくなる場合であっても適正に機械室レス化を実現できる。
【0111】
また、主制御装置とインバータ制御装置との間の信号伝送を光伝送またはパルス列の電気信号として伝送するので、ノイズによる誤動作を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係わるエレベータ制御装置をエレベータに適用した場合のエレベータの概略構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態の基本構成に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図4】図4は、本発明の参考例1に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図5】図5は、本発明の第2の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図6】図6は、本発明の第3の実施の形態に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図7】図7は、本発明の参考例2に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図8】図8は、本発明の参考例3に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図9】図9は、本発明の参考例4に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図10】図10は、本発明の参考例5に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図11】図11は、本発明の参考例6に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図12】図12は、本発明の参考例7に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図13】図13は、本発明の参考例8に係わるエレベータ制御装置の構成図である。
【図14】図14は、三方枠にエレベータ制御装置が収納されたエレベータの概略構成図である。
【図15】図15は、従来のエレベータ制御装置のブロック構成図である。
【符号の説明】
1…ホール、2…呼びボタン、2A…三方枠、3…主制御装置
、4…インバータ制御装置、5…電圧制御装置、6…インバータ装置、7…かご、8…セカンダリシーブ、9…巻上機、10…カウンタウエイト、12…光ケーブル、13…ロープ、14…昇降路鉄骨、15…テールコード、16…パルスジェネレータ、17…シーケンス制御装置、18…トルク制御装置
Claims (3)
- 最上階ホールドア近傍の三方枠内に設置されエレベータの速度制御やトルク制御のための指令信号を作成する主制御装置と、最上階昇降路の上部に設けられ前記主制御装置からの指令信号に基づいて巻上機の電動機を駆動制御するインバータ制御装置と、前記主制御装置と前記インバータ制御装置との間を接続し前記指令信号を光信号で伝送するための光伝送ケーブルとを備え、前記インバータ制御装置は、前記主制御装置から出力される光信号を電気信号の電流指令信号に変換しその電流指令信号に基づいて前記電動機の制御指令信号を出力する電圧制御装置と、前記電圧制御装置の制御指令信号に基づいて前記電動機を駆動するためのインバータ装置とを有し、前記インバータ制御装置における前記電圧制御装置の制御定数を設定変更するためのコンソールを設け、前記主制御装置は、エレベータの速度指令信号を作成するシーケンス制御装置と、エレベータの速度が前記速度指令信号になるように前記電動機にトルクを発生させるための電流指令信号を作成するトルク制御装置と、前記電流指令信号を光信号に変換する光変換装置と、前記シーケンス制御装置からの速度指令信号がオン時には前記トルク制御装置からの電流指令信号の出力を許可しオフ時には阻止する電動機制御用信号バッファと、前記シーケンス制御装置からの速度指令信号がオフ時に前記コンソールからの制御定数設定信号の入力を許可し前記電圧制御装置の制御定数を設定変更するための定数設定用信号バッファとを有したことを特徴とするエレベータ制御装置。
- 請求項1に記載のエレベータ制御装置において、前記インバータ装置に供給される電源の異常を検出する保護検出装置と、前記保護検出装置が電源異常を検出していないときはブレーキ吸引指令をブレーキコイルに出力する安全確認リレーと、前記ブレーキ吸引指令が出力されているときにシーケンス制御装置からの速度指令信号の出力を許可するブレーキ吸引許可リレーとを備えたことを特徴とするエレベータ制御装置。
- 請求項2に記載のエレベータ制御装置において、エレベータの重大故障を検出する永久停止保護検出装置と、復帰すれば運転可能な故障を検出するリセット運転可能保護検出装置と、前記永久停止保護検出器が動作したときは救出運転のみを可能とし前記リセット運転可能保護検出器が動作し故障が回復したときは通常運転を可能にする故障処理装置とを備えたことを特徴とするエレベータ制御装置。
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