JP4090146B2 - ゲル状皮膚外用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化粧料などに好適な皮膚外用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料や皮膚外用医薬などの皮膚外用剤の分野に於いて、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩は系を安定に保つ増粘・ゲル化剤として広く使用されている。これは、均一な一相の系のみならず、乳化系に於いても系を安定化させる能力に優れるためである。しかしながら、この様なカルボキシビニルポリマー及び/又はその塩には、最大の欠点として、使用時に於ける、時として不快なぬめり感がある。これは、カルボキシビニルポリマー類がゲルネットワーク構造を作り系を安定化しているため、使用時にこのゲルネットワークが壊れにくいためである。このぬめり感は、その不快さ故に皮膚外用医薬などに於いては、その使用を中途でやめてしまうことなどが有るほどで、その解決が望まれていた。
【0003】
この様なぬめり感を軽減する手段としては、キサンタンガム、マルメロエキス、カラギーナン等のガム質を混在させて、ゲル構造の一部をこの様なガム質に担わせ、カルボキシビニルポリマーの量を減量する方法やエタノールなどの添加により、カルボキシビニルポリマーの水和を減らし、ゲル構造を弱める手段であるが、この様な手段は何れも、系の安定性に好ましからず、現実的な改善策とは言い難かった。
【0004】
一方、アクリル酸及び/又はその塩を主たる構造とする吸収性ポリマーは、元々は紙おむつ等の吸水体として開発された原料であり、その吸水性を利用して、近年、保水成分として化粧料などの皮膚外用剤に含有されているが、このものとカルボキシビニルポリマー類とをともに皮膚外用剤に含有させる技術は知られておらず、従って、この様に吸水性ポリマーが存在することにより、カルボキシビニルポリマーのぬめり感が著しく抑制されることも全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、ぬめり感を改善された、カルボキシビニルポリマーを含有する皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】
かかる状況に鑑みて、本発明者らは、カルボキシビニルポリマーを含有する皮膚外用剤のぬめり感を改善すべく鋭意研究努力を重ねた結果、この様な系に吸水性ポリマーを共存させることにより、ぬめり感が著しく改善することを見いだし、発明を完成させるに至った。以下、本発明について、その実施の形態を中心に詳細に説明を加える。
【0007】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の皮膚外用組成物の必須成分である吸水性ポリマー及び/又はその塩
本発明の皮膚外用組成物は、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を含有した皮膚外用組成物であって、吸水性ポリマー及び/又はその塩を必須成分として含有することを特徴とする。本発明で使用できる吸水性ポリマーとしては、アクリル酸構造をポリマーの主体として、自重の2倍以上の水分を包含できるもので有れば特段の限定はされず使用することが可能であり、好ましい具体例としては、例えば、架橋型ポリアクリル酸及び/又はその塩、ポリアクリル酸・デンプングラフト重合体及び/又はその塩等が例示でき、これらのものは既に市販されている。この様な市販品の内、好ましいものは架橋型ポリアクリル酸及び/又は塩である、サンフレッシュST500DC、ST500MPS、ポリアクリル酸・デンプングラフト重合体及び/又は塩である、サンフレッシュST100、ST100MPS、ST100SP等が例示できる。これらは何れも三洋化成工業株式会社より市販されている。これらは、使用時に塩としたり、酸等により遊離体として使用することができる。この時、塩としては生理的に許容されるもので有れば特段の限定を受けずに適用することが可能であり、例えば、ナトリウムやカリウムのようなアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。又、唯一種を含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることも可能である。本発明の皮膚外用組成物に於けるこれら吸水性ポリマーの好ましい含有量は、総量で0.01重量%〜5重量%が好ましく、更に好ましくは0.05〜1重量%である。これらは、この含有に於いて、カルボキシビニルポリマー類の安定化作用を損なうことなく、該カルボキシビニルポリマー類の持つぬめり感を著しく改善することができる。即ち、これら吸水性ポリマーの含有量が少なすぎると効果を発揮することができず、ぬめり感を感じる場合があり、多すぎるとカルボキシビニルポリマーによる安定性を阻害してしまう場合があるからである。これらの吸水性ポリマーが本発明のぬめり感抑制剤である。このものは他の増粘剤、乳化剤、乳化安定剤等のぬめり感をも抑制・改善する事ができる。
【0008】
(2)本発明の皮膚外用剤に於いて好ましい成分
本発明の皮膚外用組成物は、上記必須成分以外に、アクリル酸・メタクリル酸アルキル(C10〜30)及び/又はその塩を含有することが好ましい。この様な成分は、既に化粧料などの皮膚外用組成物の分野に於いては、乳化作用を有する増粘剤として知られており、このものを用いることにより、親水性界面活性剤の使用量を減量することができ、親水性界面活性剤がカルボキシビニルポリマー類のぬめり感を増強することを防ぐことができる。この様なアクリル酸・メタクリル酸アルキル(C10〜30)は既に市販されており、この様な市販品の内、好ましいものは、グッドリッチ社から販売されている、ペムレンTR−1、TR−2等が例示できる。これらは中和されていないと増粘作用や乳化作用があまり発揮できないため、中和して塩の形で使用するのが好ましい。勿論、部分的な塩を形成し、粘度を調節することも可能である。塩としては,生理的に許容されるもので有れば特段の限定はされず、具体例としては、カルボキシビニルポリマーと同様のものが例示できる。更に、前記のごとくアクリル酸・メタクリル酸アルキル(C10〜30)及び/又は塩には乳化作用があるため、この様な成分を本発明の皮膚外用組成物に含有させた場合に於いては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のいわゆるHLBが10以上の親水性非イオン界面活性剤は含有しないことが好ましい。本発明の皮膚外用組成物に於ける、アクリル酸・メタクリル酸アルキル(C10〜30)及び/又は塩の好ましい含有量は、遊離体として、0.005〜1重量%であり、更に好ましくは0.05〜0.5重量%である。これは乳化性と安定性とのバランスである。又、カラギーナン、キサンタンガム、マルメロエキス等のガム質から選ばれる1種乃至は2種以上を使用する従来技術を併用することも有利であり、これらのガム質の好ましい含有量は0.01〜1重量%である。
【0009】
(3)本発明の皮膚外用組成物
本発明の皮膚外用組成物は、上記必須成分を含有することを特徴とし、上記好ましい成分を好ましく含有する。本発明でいう、皮膚外用組成物とは、皮膚に外用に投与されるものの総称を意味し、例えば、化粧料、皮膚外用医薬、皮膚外用消毒・殺菌剤等が好適に例示できる。これらの内、特に好ましいものは、その使用感が効果に大きな影響を与える化粧料や、長期の連続的投与が必要な抗真菌剤等の皮膚外用医薬である。この中では、化粧料に適用するのが特に好ましい。又、剤形としては、これらの組成物で使用されている剤形で有れば特段の限定を受けず適用することが可能であり、ローション剤形、ゲル剤形、乳液剤形、クリーム剤形、粉体分散剤形、粉体分散乳化剤形何れも可能である。これらの内、特に好ましいものはゲル剤形と乳液剤形であり、ゲル剤形が特に好ましい。化粧料の種類としては、スキンケア化粧料、メークアップ化粧料、頭髪用化粧料などが例示できる、これらの中ではスキンケア化粧料に適用するのが特に好ましい。これは、本発明の化粧料が塗布後に優れた保水性皮膜を形成するからである。本発明の皮膚外用組成物に於いては、上記成分以外に、皮膚外用組成物で使用される任意成分を、本発明の効果を損ねない範囲に於いて、含有することができる。かかる任意成分としては、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、ホホバ油、カルナウバワックス,オレイン酸オクチルドデシル等のエステル類、オリーブ油、牛脂、椰子油等のトリグリセライド類、ステアリン酸、オレイン酸、リチノレイン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、スルホコハク酸エステルやポリオキシエチレンアルキル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤類、アルキルベタイン塩等の両性界面活性剤類、ジアルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール類、エタノールやイソプロパノール等のアルコール類、増粘・ゲル化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、色剤、防腐剤、粉体等が好ましく例示できる。これらの上記の成分と任意成分から選ばれる成分とを常法に従って処理することにより、本発明の皮膚外用組成物は製造できる。
【0010】
【実施例】
以下に、実施例をあげて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、これら実施例にのみ限定されないことはいうまでもない。
【0011】
<実施例1、2および参考例1>下記表1に示す処方に従って、ゲル状化粧料(スキンケア化粧料)を作成した。即ち、処方成分を室温で良く攪拌・混練りしゲル状化粧料を得た。同時に比較例も作成し、専門家による官能検査を行い、ぬめり感を◎:全くぬめりを感じない、○:殆どぬめりを感じない、△:ややぬめりを感じる、×:ぬめりが気になるの基準で判定した。この結果も表1に示す。これより、本発明の皮膚外用組成物であるゲル状化粧料が、ぬめり感のない優れた使用感を有するものであることがわかる。更には、50℃で1週間の保存条件下での安定性を、◎:全く問題ない、○:殆ど問題ない、△:多少難あり、×:問題の基準で判定した。この結果も表1に示す。本発明の皮膚外用組成物に於いては、カラギーナン、キサンタンガム、アクリル酸・メタクリル酸アルキル等の成分を含有することが好ましいことも明白である。尚、表中の数値は重量部を表す。
【0012】
【表1】
Figure 0004090146
【0013】
<実施例>以下に示す処方に従って、乳化化粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イにロを徐々に加え中和し、更にこれにハの成分を加え乳化した。このものをホモゲナイザーにかけ、粒子を均一化し、攪拌冷却し本発明の皮膚外用組成物である乳化化粧料を得た。このものは、上記の官能試験及び安定性試験の何れでも◎の評価であった。

1,3−ブタンジオール 5 重量部
メチルパラベン 0.2重量部
カルボキシビニルポリマー 0.2重量部
ペムレンTR−1 0.1重量部
マルメロエキス 0.1重量部
グアーガム 0.1重量部
サンフレッシュST100 0.1重量部
水 50 重量部

水酸化カリウム 0.2重量部
水 35 重量部

スクワラン 5 重量部
バチルアルコール 2 重量部
グリセリンモノオレイルエーテル 2 重量部
【0014】
<実施例>以下に示す処方に従って、乳化化粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イにロを徐々に加え中和し、更にこれにハの成分を加え乳化した。このものをホモゲナイザーにかけ、粒子を均一化し、攪拌冷却し本発明の皮膚外用組成物である乳化化粧料を得た。このものは、上記の官能試験及び安定性試験の何れでも◎の評価であった。

1,3−ブタンジオール 5 重量部
メチルパラベン 0.2重量部
カルボキシビニルポリマー 0.2重量部
ペムレンTR−1 0.1重量部
マルメロエキス 0.1重量部
グアーガム 0.1重量部
サンフレッシュST500DC 0.1重量部
水 50 重量部

水酸化カリウム 0.2重量部
水 35 重量部

スクワラン 5 重量部
バチルアルコール 2 重量部
グリセリンモノオレイルエーテル 2 重量部
【0015】
<実施例6>
以下に示す処方に従って、乳化化粧料を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分をそれぞれ80℃に加熱し、イにロを徐々に加え中和し、更にこれに予めニを分散させたハの成分を加え乳化した。このものをホモゲナイザーにかけ、粒子を均一化し、攪拌冷却し本発明の皮膚外用組成物である乳化化粧料を得た。このものは、上記の官能試験及び安定性試験の何れでも◎の評価であった。

1,3−ブタンジオール 5 重量部
メチルパラベン 0.2重量部
カルボキシビニルポリマー 0.2重量部
ペムレンTR−1 0.1重量部
マルメロエキス 0.1重量部
グアーガム 0.1重量部
サンフレッシュST100 0.1重量部
水 50 重量部

水酸化カリウム 0.2重量部
水 30 重量部

スクワラン 5 重量部
バチルアルコール 2 重量部
グリセリンモノオレイルエーテル 2 重量部

二酸化チタン 4 重量部
タルク 1 重量部
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、カルボキシビニルポリマーを含有し、且つ、ぬめり感がなく安定性にも優れる皮膚外用組成物が提供できる。

Claims (4)

  1. カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を含有する皮膚外用組成物に於いて、1)架橋型ポリアクリル酸及び/又はデンプン・アクリル酸グラフト重合体及び/又はそれらの塩と、2)アクリル酸・メタクリル酸アルキル(C10〜30)ポリマー及び/又はその塩とを含むことを特徴とする、皮膚外用組成物。
  2. HLB10以上の親水性非イオン性界面活性剤を含有しないことを特徴とする、請求項1に記載の皮膚外用組成物。
  3. ゲル状組成物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の皮膚外用組成物。
  4. 化粧料であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の皮膚外用組成物。
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