JP4094843B2 - 測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、測定装置に関する。特に本発明は、被測定信号のばらつき量を測定する測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被測定信号のジッタ測定において、ディジタルオシロスコープが用いられている。ディジタルオシロスコープの一形態であるサンプリングオシロスコープは多数のサンプルポイントにおける電圧測定データを記憶する。サンプリングオシロスコープによるジッタ測定では、多数のサンプリングポイントにおける測定データを統計処理することでジッタの測定を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、オシロスコープを用いたジッタ測定では、被測定信号に重畳する電圧方向のノイズの影響により、統計処理で算出されるジッタの値に誤差が生じるという問題があった。
【0004】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる測定装置を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、被測定信号が入力されるべき入力ポートと、被測定信号の信号源がアクティブ状態であるときに、入力ポートの電位である被測定電位を測定し、当該測定の結果のばらつき量を算出する信号測定部と、被測定信号の信号源がスタンバイ状態であるときに、入力ポートに生じるノイズ電位のばらつき量を算出するノイズ測定部と、測定の結果のばらつき量とノイズ電位のばらつき量とに基づいて、被測定信号のばらつき量を算出する補正部とを備えることを特徴とする測定装置を提供する。
【0006】
更に、信号測定部は、測定の結果のばらつき量として被測定電位が変化する周期のばらつき量を算出し、補正部は被測定信号のばらつき量として被測定信号のジッタ量を算出するのが好ましい。入力ポートは、被測定信号の信号源がスタンバイ状態であるときの入力として、予め定められた電位を示す定電圧信号を受け取り、ノイズ測定部は、入力ポートが定電圧信号を受け取った場合の入力ポートの電位をノイズ電位として測定し、ノイズ電位のばらつき量を算出してよい。この場合、入力ポートは、接地電位を定電圧信号として受け取るのが好ましい。
【0007】
更に、信号測定部は、被測定電位が予め定められた閾電圧を示すタイミングである交叉タイミングを算出するタイミング算出部と、交叉タイミングに基づいて周期のばらつき量を算出するばらつき量算出部とを有するのが好ましい。更に、信号測定部は、交叉タイミングにおける被測定電位の変化率である交叉スルーレートを算出する電位変化率算出部を更に有し、補正部は、ノイズ電位のばらつき量の値を交叉スルーレートで除した値を補正値として算出する補正値算出部と、周期のばらつき量の自乗値から当該補正値の自乗値を減じた値の平方根をジッタ量として算出するジッタ算出部とを有するのが好ましい。
【0008】
更に、信号測定部は、予め定められた周期で被測定電位を測定し、測定タイミングと、当該測定タイミングにおける被測定電位とを対応付けてサンプリング測定データとして記憶するサンプリング測定部を有し、タイミング算出部は、サンプリング測定データに基づいて交叉タイミングを算出するのが好ましい。サンプリング測定部は、測定タイミングとして、被測定信号の周期における予め定められたタイミングから測定を行うまでの時間を示す位相値を記憶してよい。更に、サンプリング測定部は、被測定信号の信号源がスタンバイ状態であるときに、当該予め定められた周期で測定したノイズ電位をノイズ測定データとして記憶し、ノイズ測定部は、ノイズ測定データに基づいてノイズ電位のばらつき量を算出するのが好ましい。
【0009】
更に、ユーザの指示に基づいてノイズ測定部の動作を制御する切換信号を生成するノイズ測定指示部を備え、ノイズ測定部は、切換信号が予め定められた値を示す場合にノイズ電位のばらつき量を算出するのが好ましい。
【0010】
更に、ジッタ量の値を表示する表示部を更に備えるのが好ましい。表示部は、表示部が表示する内容を指示する表示指示信号に応じて、周期のばらつき量の値、又はジッタ量の値を表示してよい。この場合、ユーザの指示に基づいて表示指示信号を生成する表示モード設定部を更に備えるのが好ましい。
【0011】
更に、予め定められた位相値の範囲について、サンプリング測定部が記憶する位相値を示す第1軸の座標値と、当該位相値に対応する被測定電位を示す第2軸の座標値とを示す座標点を含む信号波形を表示する波形表示部を備えるのが好ましい。この場合、サンプリング測定部が記憶する位相値のうち、一の位相値と略等しい位相値に対応する被測定電位の平均値を、当該一の位相値に対応する平均信号電位として算出する平均値算出部と、平均信号電位にノイズ電位のばらつき量を加えた値を信号分布上界値として出力し、平均信号電位からノイズ電位のばらつき量を減じた値を信号分布下界値として算出する信号分布算出部とを更に備え、波形表示部は、一の位相値を示す第1軸の座標値と、当該一の位相値に対応する信号分布上界値、又は信号分布下界値を示す第2軸の座標値とを示す座標点を表示するのが好ましい。
【0012】
更に、信号分布算出部は、平均信号電位、信号分布上界値、及び信号分布下界値に基づいて一の位相値に対応する被測定電位を補正した補正信号電位を算出し、波形表示部は、一の位相値を示す第1軸の座標値と、当該一の位相値に対応する補正信号電位を示す第2軸の座標値とを示す座標点を表示するのが好ましい。信号分布算出部は、一の位相値に対応する被測定電位が信号分布上界値より大きい場合には、被測定電位から信号分布上界値と平均信号電位との差分を減じた値を補正信号電位として算出し、一の位相値に対応する被測定電位が信号分布下界値より小さい場合には、被測定電位に平均信号電位と信号分布下界値との差分を加えた値を補正信号電位として算出してよい。
【0013】
更に、平均値算出部は、サンプリング測定部が記憶する位相値のうち、他の位相値と略等しい位相値に対応する被測定電位の平均値を、当該他の位相値に対応する平均信号電位として更に算出し、信号分布算出部は、平均信号電位、及びノイズ電位のばらつき量に基づいて、当該他の位相値に対応する信号分布上界値、及び信号分布下界値を算出し、波形表示部は、当該他の位相値を示す第1軸の座標値と、当該他の位相値に対応する信号分布上界値、又は信号分布下界値を示す第2軸の座標値とを示す座標点を表示してよい。
【0014】
更に、被測定信号を生成する被測定信号源、又は定電圧信号を生成する定電圧信号源のいずれかと入力ポートとを、ノイズ測定部の動作を制御する切換信号に応じて電気的に接続する伝送路を更に備えてもよい。当該伝送路は、被測定信号源、又は定電圧信号源のいずれかと入力ポートとを電気的に接続する同軸ケーブルを有してもよい。
【0015】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る測定装置100の構成の例を示す。測定装置100は、被測定信号のばらつき量を測定する測定装置であって、入力ポート102、信号測定部104、ノイズ測定部106、及び補正部108を備える。本実施形態において、測定装置100は、ノイズ測定指示部110、表示部118、表示モード設定部112、波形表示部120、平均値算出部114、信号分布算出部116、及び入力切換え部122を更に備える。測定装置100は、例えばサンプリングオシロスコープであってよい。測定装置100は、電子デバイスを試験する試験装置であってもよい。入力ポート102は、被測定信号が入力されるべき端子である。本実施形態において、入力ポート102は、被測定信号が動作していない状態として、予め定められた電位を示す定電圧信号を受け取る。入力ポート102は、接地電位を定電圧信号として受け取るのが好ましい。
【0018】
信号測定部104は、被測定信号が動作している状態における入力ポート102の電位である被測定電位を測定し、当該測定の結果のばらつき量を算出する。本実施形態において、信号測定部104は、当該測定の結果のばらつき量として被測定電位が変化する周期のばらつき量を算出する。
【0019】
別の実施例において、信号測定部104は、当該測定結果のばらつき量として、例えば、時間に対する被測定電位のばらつき量を算出してもよい。信号測定部104は、当該測定結果のばらつき量として、予め定められたタイミングにおける被測定信号の電位のばらつき量を算出してもよい。信号測定部104は、当該測定結果のばらつき量として、被測定信号が予め定められた電位を示すタイミングのばらつき量を算出してもよい。
【0020】
ノイズ測定部106は、被測定信号が動作していない状態で、入力ポート102に生じるノイズ電位のばらつき量を算出する。本実施形態において、ノイズ測定部106は、入力ポート102が定電圧信号を受け取った場合の入力ポート102の電位をノイズ電位として測定し、ノイズ電位のばらつき量を算出する。ノイズ測定部106は、ノイズ測定部106の動作を制御する切換信号が予め定められた値を示す場合にノイズ電位のばらつき量を算出してよい。本実施形態において、ノイズ測定部106は、切換信号をノイズ測定指示部110から受け取る。ノイズ測定部106は、切換信号の論理値が1の場合にノイズ電位のばらつき量を算出する。
【0021】
補正部108は、信号測定部104が算出する当該測定の結果のばらつき量と、ノイズ測定部106が算出するノイズ電位のばらつき量とに基づいて、被測定信号のばらつき量を算出する。本実施形態において、補正部108は、当該測定の結果のばらつき量をノイズ電位のばらつき量により補正して被測定信号のばらつき量を算出する。補正部108は、被測定信号のばらつき量として被測定信号のジッタ量を算出する。
【0022】
ノイズ測定指示部110は、ユーザの指示を受け取り、ユーザの指示に基づいてノイズ測定部106の動作を制御する切換信号の値を変更する。ノイズ測定指示部110は、ユーザの指示に基づいて、切換信号の論理値を0、又は1へと変化させてよい。ノイズ測定指示部110は、ユーザの指示に基づいて、補正部108にジッタ量の算出開始を指示する信号を更に生成してもよい。ノイズ測定指示部110は、ユーザの指示を、例えばユーザが操作可能な操作ボタン、又はタッチパネルにより受け取ってよい。
【0023】
表示部118は、ジッタ量の値を表示する。本実施形態において、表示部118は、表示部118が表示する内容を指示する表示指示信号に応じて、周期のばらつき量の値、又はジッタ量の値を表示する。表示部118は、ノイズ電位のばらつき量の値を更に表示してもよい。表示部118は、表示指示信号を表示モード設定部112から受け取る。表示モード設定部112は、ユーザの指示を受け取り、ユーザの指示に基づいて表示指示信号を生成するのが好ましい。表示モード設定部112は、ユーザの指示を、例えばユーザが操作可能な操作ボタン、又はタッチパネルにより受け取ってよい。
【0024】
波形表示部120は、測定装置100が測定した信号の波形を表示する。本実施形態において、波形表示部120は、被測定信号が動作している状態で、測定装置100がサンプリングオシロスコープとして測定した被測定信号の波形を表示する。波形表示部120は、被測定信号が動作していない状態で、測定装置100がサンプリングオシロスコープとして測定した定電圧信号の波形を表示する。
【0025】
平均値算出部114は、被測定信号のそれぞれの位相値における平均信号電位を算出する。信号分布算出部116は、平均信号電位、及びノイズ電位のばらつき量に基づいて、被測定電位の値が変動する範囲を算出する。本実施形態において、信号分布算出部116は、当該範囲を信号分布上界値、及び信号分布下界値として算出する。
【0026】
入力切換え部122は、切換信号に応じて、被測定信号、又は定電圧信号のいずれかを入力ポート102に供給する。入力切換え部122は、被測定信号を受け取る第1の入力端子と、定電圧信号を受け取る第2の入力端子と、第1、及び第2の入力端子のいずれかと電気的に接続される出力端子とを有する。入力切換え部122は、切換信号の論理値が0の場合、被測定信号を入力ポート102に供給する。入力切換え部122は、切換信号の論理値が1の場合、定電圧信号を入力ポート102に供給する。入力切換え部122は、被測定信号を、例えば、光信号に基づいて被測定信号を生成するフォトダイオードである被測定信号源より受け取る。
【0027】
以上説明したように、測定装置100は、被測定電位が変化する周期のばらつき量をノイズ電位のばらつき量により補正して被測定信号のジッタ量を算出する。別の実施例において、測定装置100は、被測定信号を生成する被測定信号源が第1の状態にある場合の被測定電位のばらつき量を第1のばらつき量として算出し、被測定信号源が、第1の状態と異なる第2の状態にある場合の被測定電位のばらつき量を第2のばらつき量として算出してもよい。この場合、測定装置100は、第2のばらつき量を第1のばらつき量により補正して、被測定信号のばらつき量を算出する。測定装置100は、被測定信号源が備える一の構成要素が動作していない状態で、当該第1のばらつき量を算出し、当該一の構成要素が動作している状態で当該第2のばらつき量を算出してよい。
【0028】
例えば測定装置100は、被測定信号源がスタンバイ状態で生成する被測定信号に基づいて当該第1のばらつき量を算出し、被測定信号源がアクティブ状態で生成する被測定信号に基づいて当該第2のばらつき量を算出してよい。被測定信号源は、例えば電源回路、及び変調器を有する変調信号発生器であってよい。この場合、変調信号発生器は、スタンバイ状態において、変調器の動作を停止してよい。本例によれば、測定装置100は、スタンバイ状態で測定するノイズ成分により、アクティブ状態における測定結果を補正し、被測定信号のばらつき量を算出することができる。
【0029】
以下、信号測定部104、ノイズ測定部106、補正部108、及び波形表示部120について更に詳細に説明する。信号測定部104は、サンプリング測定部408、タイミング算出部402、ばらつき量算出部404、及び電位変化率算出部406を有する。
【0030】
サンプリング測定部408は、予め定められた周期で被測定電位を測定し、測定タイミングと、当該測定タイミングにおける被測定電位とを対応付けてサンプリング測定データとして記憶する。本実施形態において、サンプリング測定部408は、測定タイミングとして、被測定信号の周期における予め定められたタイミングから測定を行うまでの時間を示す位相値を記憶する。サンプリング測定部408は、位相値として、例えば被測定信号の電位が増加しながらゼロ点と交叉するタイミングからサンプリング測定のタイミングまでの時間を記憶してよい。サンプリング測定部408は、サンプリングオシロスコープと同じ機能により被測定電位を測定し、一回のサンプリング測定の結果であるサンプルポイントデータの集合をサンプリング測定データとして記憶する。
【0031】
また、サンプリング測定部408は、被測定信号が動作していない状態で、当該予め定められた周期で測定したノイズ電位をノイズ測定データとして更に記憶してよい。サンプリング測定部408は、ノイズ電位を、当該ノイズ電位を測定した測定タイミングと対応付けて記憶してよい。本実施形態において、サンプリング測定部408は、サンプリングオシロスコープと同じ機能によりノイズ電位を測定し、一回のサンプリング測定の結果であるノイズサンプルポイントデータの集合をノイズ測定データとして記憶する。サンプリング測定部408は、被測定電位を測定するのと同一の機能によりノイズ電位を測定するのが好ましい。サンプリング測定部408は、サンプリング測定データを記憶するのと同一の機能によりノイズ測定データを記憶するのが好ましい。
【0032】
タイミング算出部402は、被測定電位が予め定められた閾電圧を示すタイミングである交叉タイミングを算出する。タイミング算出部402は、サンプリング測定データに基づいて交叉タイミングを算出するのが好ましい。タイミング算出部402は、閾電圧をユーザの指示に基づいて設定してよい。タイミング算出部402は、例えば、ユーザの指示に基づいて波形表示部120が表示する電圧軸マーカーが示す電位を閾電圧として設定してよい。タイミング算出部402は、サンプリング測定データに基づいて好適な閾電圧を算出してもよい。例えば、サンプリング測定部408は、サンプリング測定データに基づいて被測定電位が高い状態(ハイレベル)、及び低い状態(ローレベル)の電位をそれぞれ算出し、両電位の平均値を閾電圧として設定してよい。
【0033】
ばらつき量算出部404は、交叉タイミングに基づいて被測定電位が変化する周期のばらつき量を算出する。ばらつき量算出部404は、交叉タイミングの標準偏差を当該周期のばらつき量として算出してよい。ばらつき量算出部404は、交叉タイミングの標準偏差に予め定められた定数を乗じた値を当該周期のばらつき量として算出してもよい。例えば、ばらつき量算出部404は、交叉タイミングの標準偏差の2倍値を当該周期のばらつき量として算出してよい。
【0034】
本実施形態において、ばらつき量算出部404は、統計処理対象ウィンドウ内に存在するサンプルポイントデータに対応する位相値の度数分布を算出する。ばらつき量算出部404は、当該度数分布の標準偏差を当該周期のばらつき量として算出する。
【0035】
電位変化率算出部406は、交叉タイミングにおける被測定電位の変化率である交叉スルーレートを算出する。電位変化率算出部406は、予め定められた位相値範囲にあるサンプルポイントデータのうち、第1の電位と略等しい被測定電位を示すサンプルポイントデータに対応する位相値の平均値である第1平均位相値と、第2の電位と略等しい被測定電位を示すサンプルポイントデータに対応する位相値の平均値である第2平均位相値とを算出し、第2の電位と第1の電位との差分を、第2平均位相値と第1平均位相値との差分で除した値を交叉スルーレートとして算出してよい。
【0036】
電位変化率算出部406は、予め定められた位相値範囲として、被測定信号波形の立ち上がり開始タイミングを示す位相値と略等しい位相値から被測定信号波形の立ち上がり終了タイミングを示す位相値と略等しい位相値までの範囲を設定してよい。電位変化率算出部406は、第1の電位として、閾電圧より低い電位を設定してよい。この場合、電位変化率算出部406は第2の電位として、閾電圧より高い電位を設定するのが好ましい。
【0037】
ノイズ測定部106は、ノイズ電位のばらつき量を算出する。本実施形態において、ノイズ測定部106は、サンプリング測定部408が記憶するノイズ測定データに基づいてノイズ電位のばらつき量を算出する。ノイズ測定部106は、当該ノイズ測定データが含むノイズサンプルポイントデータに基づいてノイズ電位のばらつき量を算出してよい。本実施形態において、ノイズ測定部106は、ノイズサンプルポイントデータのノイズ電位分布の標準偏差をノイズ電位のばらつき量として算出する。ノイズ測定部106は、当該標準偏差に予め定められた定数を乗じた値をノイズ電位のばらつき量として算出してもよい。例えば、ノイズ測定部106は、当該標準偏差の2倍の値をノイズ電位のばらつき量として算出してよい。別の実施例において、ノイズ測定部106は、当該複数回測定したノイズ電位の最大値、及び最小値を記憶してもよい。この場合、ノイズ測定部106は、当該最大値と当該最小値の差をノイズ電位のばらつき量として算出してよい。
【0038】
補正部108は、補正値算出部802、及びジッタ算出部804を有する。補正値算出部802は、ノイズ電位のばらつき量の値を交叉スルーレートで除した値を補正値として算出する。ジッタ算出部804は、被測定電位が変化する周期のばらつき量の自乗値から当該補正値の自乗値を減じた値の平方根をジッタ量として算出する。
【0039】
波形表示部120は、予め定められた位相値の範囲である表示位相値範囲について、サンプリング測定部408が記憶する位相値を示す第1軸である時間軸の座標値と、当該位相値に対応する被測定電位を示す第2軸である電圧軸の座標値とを示す座標点を含む信号波形を表示する。波形表示部120は、当該時間軸、及び当該電圧軸を有する2次元直交座標により当該座標点を表示してよい。
【0040】
本実施形態において、波形表示部120は、一の位相値を示す時間軸の座標値と、当該一の位相値に対応する信号分布上界値、又は信号分布下界値を示す電圧軸の座標値とを示す座標点を更に表示する。波形表示部120は、他の位相値を示す時間軸の座標値と、当該他の位相値に対応する信号分布上界値、又は信号分布下界値を示す電圧軸の座標値とを示す座標点を更に表示してよい。波形表示部120は、一の位相値を示す時間軸の座標値と、当該一の位相値に対応する補正信号電位を示す電圧軸の座標値とを示す座標点を更に表示する。
【0041】
図2は、図1に関連して説明した波形表示部120が表示する定電圧信号の波形を示す概念図である。波形表示部120は、定電圧信号の波形として、図1に関連して説明したサンプリング測定部408が記憶するノイズ測定データが含むノイズサンプルポイントデータを示す座標点を表示する。
【0042】
座標点(22-1〜22-11)は、波形表示部120が表示する座標点の一部を示す。座標点(22-1〜22-11)は、測定タイミングを示す時間軸の座標値、及びノイズ電位を示す電圧軸の座標値を有する。一点鎖線24、及び26は、ノイズサンプルポイントデータを示す座標点が予め定められた確率で存在する電位範囲の上界、及び下界を示す仮想線である。本実施形態において、波形表示部120は当該仮想線を表示しない。別の実施例において、波形表示部120は当該仮想線を実線で表示してもよい。一点鎖線24は、例えば、測定されたノイズ電位の平均値に、測定されたノイズ電位の標準偏差の値を加えた値であってよい。一点鎖線26は、例えば、当該ノイズ電位の平均値から、当該ノイズ電位の標準偏差の値を減じた値であってよい。図2において、一点鎖線24が示す電位と一点鎖線26が示す電位との差は、ノイズ測定部106が算出するノイズ電位のばらつき量ΔVnの2倍値と等しい。
【0043】
図3は、図1に関連して説明した波形表示部120が表示する被測定信号の波形を示す概念図である。波形表示部120は、被測定信号の波形として、図1に関連して説明したサンプリング測定部408が記憶するサンプリング測定データが含むサンプルポイントデータを示す座標点を表示する。
【0044】
座標点32は、一のサンプルポイントデータを示す座標点である。座標点32は、測定タイミングを示す時間軸の座標値、及び被測定電位を示す電圧軸の座標値を有する。一点鎖線34、及び36は、時間軸上の各位相値において、サンプルポイントデータを示す座標点が予め定められた確率で存在する電位範囲の上界、及び下界を示す仮想線である。本実施形態において、被測定電位がローレベルを示す位相値において一点鎖線34が示す電位と、一点鎖線36が示す電位との差は、ノイズ電位のばらつき量ΔVnの2倍値と等しい。図3において、一点鎖線36の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す位相値と一点鎖線34の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す位相値との差は、図1に関連して説明したばらつき量算出部404が算出する被測定電位が変化する周期のばらつき量Tjの2倍値と等しい。
【0045】
図4は、図1に関連して説明したタイミング算出部402、及びばらつき量算出部404の動作を説明する図である。図4は、図3が示す被測定信号の波形の一部を示す。座標点42は、一のサンプルポイントデータを示す座標点である。一点鎖線44は、図3に示す一点鎖線34の一部を示す。一点鎖線46は、図3に示す一点鎖線36の一部を示す。
【0046】
本実施形態において、タイミング算出部402は、閾電圧Vtより低い電位を示す閾電圧ウィンドウ下界値VtLから、閾電圧Vtより高い電位を示す閾電圧ウィンドウ上界値VtHまでの範囲にある被測定電位を示すサンプルポイントデータを、サンプリング測定データから抽出し、抽出されたサンプルポイントデータに対応する位相値を交叉タイミングとして算出する。タイミング算出部402は、閾電圧ウィンドウ下界値VtL、及び閾電圧ウィンドウ上界値VtHを、ユーザの指示に基づいて設定してよい。
【0047】
タイミング算出部402は、閾電圧ウィンドウ下界値VtL、又は閾電圧ウィンドウ上界値VtHと閾電圧Vtとの差分をユーザの指示に基づいて設定し、当該差分、及び閾電圧Vtに基づいて閾電圧ウィンドウ下界値VtL、又は閾電圧ウィンドウ上界値VtHを算出してもよい。タイミング算出部402は、被測定電位の測定結果に基づいて被測定電位が高い状態(ハイレベル)、及び低い状態(ローレベル)の電位をそれぞれ算出し、両電位の差に一定の比率を乗じた値を当該差分として算出してもよい。例えば、タイミング算出部402は、当該両電位の差の1%を示す値を当該差分として算出してよい。タイミング算出部402は、閾電圧ウィンドウ下界値VtLと略等しい被測定電位を示すサンプルポイントデータに対応する位相値の平均値が、閾電圧ウィンドウ上界値VtHと略等しい被測定電位を示すサンプルポイントデータに対応する位相値の平均値と略等しくなるべく閾電圧ウィンドウ下界値VtL、及び閾電圧ウィンドウ上界値VtHを設定するのが好ましい。
【0048】
タイミング算出部402は、当該抽出されたサンプルポイントデータから、位相値が、位相値ウィンドウ下界値TLから位相値ウィンドウ上界値THまでの範囲にあるサンプルポイントデータを更に抽出し、抽出されたサンプルポイントデータに対応する位相値を交叉タイミングとして算出するのが好ましい。例えば、タイミング算出部402は、波形表示部120が示す被測定信号波形の立ち上がり開始タイミングを示す位相値と略等しい位相値を位相値ウィンドウ下界値TLとし、被測定信号波形の立ち上がり終了タイミングを示す位相値と略等しい位相値を位相値ウィンドウ上界値TLとしてよい。
【0049】
タイミング算出部402は、位相値ウィンドウ下界値TL、及び位相値ウィンドウ上界値THを、ユーザの指示に基づいて設定してよい。サンプリング測定部408は、サンプリング測定データに基づいて被測定信号波形の立ち上がりタイミングを検出し、当該タイミングに基づいて位相値ウィンドウ下界値TL、及び位相値ウィンドウ上界値THを算出してもよい。
【0050】
本実施形態において、タイミング算出部402は、被測定電位が電圧ウィンドウ下界値VtL以上で、閾電圧ウィンドウ上界値VtH以下であり、かつ位相値が位相値ウィンドウ下界値TL以上で位相値ウィンドウ上界値TH以下である範囲を統計処理対象ウィンドウ48として設定する。タイミング算出部402は、統計処理対象ウィンドウ48内に存在するサンプルポイントデータを抽出し、抽出されたサンプルポイントデータに対応する位相値を交叉タイミングとして算出する。タイミング算出部402は、閾電圧Vtと略等しい被測定電位を示し、かつ位相値ウィンドウ下界値TLから位相値ウィンドウ上界値THまでの範囲にある位相値を示すサンプリングポイントデータが多数となるべく位相値ウィンドウ下界値TL、及び位相値ウィンドウ上界値THを設定するのが好ましい。タイミング算出部402は、閾電圧Vtと略等しい被測定電位を示し、かつ位相値ウィンドウ下界値TL又は位相値ウィンドウ上界値THと略等しい位相値を示すサンプリングポイントデータが少数となるべく位相値ウィンドウ下界値TL、及び位相値ウィンドウ上界値THを設定するのが好ましい。
【0051】
ヒストグラム50は、統計処理対象ウィンドウ48内に存在するサンプルポイントデータに対応する位相値の度数分布を示す。本実施形態において、ばらつき量算出部404はヒストグラム50の標準偏差を被測定電位が変化する周期のばらつき量Tjとして算出する。
【0052】
図5は、波形表示部120が表示する、一の位相値を示す時間軸の座標値と、当該一の位相値に対応する信号分布上界値、又は信号分布下界値を示す電圧軸の座標値とを示す座標点を示す概念図である。座標点52は、一のサンプルポイントデータを示す座標点である。一点鎖線54は、図3に示す一点鎖線34の一部を示す。一点鎖線56は、図3に示す一点鎖線36の一部を示す。点線58は、それぞれの位相値における平均信号電位を示す座標点を結んだ仮想線である。
【0053】
本実施形態において、図1に関連して説明した平均値算出部114は、サンプリング測定部408が記憶する位相値のうち、一の位相値と略等しい位相値に対応する被測定電位の平均値を、当該一の位相値に対応する平均信号電位として算出する。平均値算出部114は、サンプリング測定部408が記憶する位相値のうち、他の位相値と略等しい位相値に対応する被測定電位の平均値を、当該他の位相値に対応する平均信号電位として更に算出するのが好ましい。本実施形態において、平均値算出部114は、波形表示部120が波形を表示する位相値範囲である表示位相値範囲にある位相値について、それぞれ平均信号電位を算出する。別の実施例において、平均値算出部114は、サンプリング測定データが含むサンプルポイントデータに対応する位相値について、それぞれ平均信号電位を算出してもよい。
【0054】
実線70は、信号分布上界値を示す座標点を結んだ線である。実線72は、信号分布下界値を示す座標点を結んだ線である。本実施形態において、図1に関連して説明した信号分布算出部116は、被測定信号に重畳する電圧方向のノイズにより、被測定電位の値が変動する範囲を示す上界値、及び下界値を信号分布上界値、及び信号分布下界値として算出する。信号分布算出部116は、当該ノイズにより、被測定電位の値が予め定められた確率で変動する範囲を示す上界値、及び下界値を信号分布上界値、及び信号分布下界値として算出してよい。本実施形態において、信号分布算出部116は、平均信号電位にノイズ電位のばらつき量ΔVnを加えた値を信号分布上界値として出力し、前均信号電位からノイズ電位のばらつき量ΔVnを減じた値を信号分布下界値として算出する。信号分布算出部116は、平均信号電位、及びノイズ電位のばらつき量ΔVnに基づいて、他の位相値に対応する信号分布上界値、及び信号分布下界値を更に算出してよい。本実施形態において、信号分布算出部116は、表示位相値範囲にあるサンプルポイントデータに対応する位相値について、それぞれ信号分布上界値、及び信号分布下界値を算出する。
【0055】
本実施形態において、それぞれの位相値で実線70が示す電位と、実線72が示す電位のと差は、ノイズ電位のばらつき量ΔVnの2倍値と等しい。また、実線72の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す位相値と実線70の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す位相値との差は、図1に関連して説明した補正値算出部802が算出する補正値Mjの2倍値と等しい。
【0056】
図6は、波形表示部120が表示する、一の位相値を示す時間軸の座標値と、当該一の位相値に対応する補正信号電位を示す電圧軸の座標値とを示す座標点を示す概念図である。実線64は、それぞれの位相値における平均信号電位を示す座標点を結んだ線である。実線66、及び実線68は、被測定信号のばらつき量を示す線である。本実施形態において、実線68は、実線64の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す点を、図1に関連して説明したジッタ算出部804が算出するジッタ量Rjだけ時間軸方向に平行移動した点を含む。実線66は、実線64の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す点を、-Rjだけ時間軸方向に平行移動した点を含む。実線66、及び実線68は、それぞれの電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す位相値と略等しい位相値において実線64と平行であってよい。
【0057】
座標点62は、一の位相値、及び当該一の位相値における補正信号電位を示す座標点である。図1に関連して説明した信号分布算出部116は、平均信号電位、信号分布上界値、及び信号分布下界値に基づいて一の位相値に対応する被測定電位を補正した補正信号電位を算出する。本実施形態において、信号分布算出部116は、表示位相値範囲にある位相値について、それぞれ補正信号電位を算出する。信号分布算出部116は、一の位相値に対応する被測定電位が信号分布上界値より大きい場合には、被測定電位から信号分布上界値と平均信号電位との差分を減じた値を補正信号電位として算出し、一の位相値に対応する被測定電位が信号分布下界値より小さい場合には、被測定電位に平均信号電位と信号分布下界値との差分を加えた値を補正信号電位として算出する。信号分布算出部116は、一の位相値に対応する被測定電位が信号分布上界値より大きい場合には、被測定電位からノイズ電位のばらつき量ΔVnを減じた値を補正信号電位として算出し、一の位相値に対応する被測定電位が信号分布下界値より小さい場合には、被測定電位にノイズ電位のばらつき量ΔVnを加えた値を補正信号電位として算出してよい。信号分布算出部116は、一の位相値に対応する被測定電位が、信号分布下界値より大きく、かつ信号分布上界値より小さい場合には、平均信号電位を補正信号電位として算出してよい。
【0058】
図6において、実線68の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す位相値と実線66の電圧軸座標値が閾電圧Vtを示す位相値との差は、ジッタ算出部804が算出するジッタ量Rjの2倍値と等しい。
【0059】
数1は、本実施形態における、ジッタ量Rj、被測定電位が変化する周期のばらつき量Tj(図3参照)、及び補正値Mj(図4参照)の関係を示す。
【数1】
Figure 0004094843
別の実施例においては、例えば、数2が、ジッタ量Rj、被測定電位が変化する周期のばらつき量Tj、及び補正値Mjの関係を示してもよい。
【数2】
Figure 0004094843
数2において、値Djは、被測定電位が変化する周期のばらつき量Tjの測定において、測定装置の特性に起因して生じる誤差である測定ジッタの値を示す。
【0060】
以上説明した測定装置100により、被測定信号のばらつき量を測定することができる。本実施形態によれば、測定装置100は、ジッタ量の測定における、被測定信号に重畳する電圧方向のノイズの影響による誤差を低減することができる。
【0061】
図7は本発明の第2の実施形態に係る測定装置100の構成の例を示す。測定装置100は、入力ポート102、信号測定部104、ノイズ測定部106、補正部108、ノイズ測定指示部110、表示モード設定部112、平均値算出部114、信号分布算出部116、表示部118、波形表示部120、及び伝送路200を備える。図7において、図1と同じ符号を付した構成要素は、図1におけるそれぞれの構成要素と同じ機能を有する。
【0062】
伝送路200は、被測定信号を生成する被測定信号源、又は定電圧信号を生成する定電圧信号源のいずれかと入力ポート102とを、ノイズ測定部の動作を制御する切換信号に応じて電気的に接続する。本実施形態において、伝送路200は入力切換え部122、及び同軸ケーブル124を有する。
【0063】
入力切換え部122は、図1に示す入力切換え部122と同じ機能を有する。入力切換え部122は同軸ケーブル124を介して被測定信号、又は定電圧信号のいずれかを入力ポート102に供給する。同軸ケーブル124は、被測定信号源、又は定電圧信号源のいずれかと入力ポート102とを電気的に接続する。同軸ケーブル124が電気的に接続する入力切換え部122と入力ポート102との距離は、被測定信号源と入力切換え部122との距離より大であってよい。
【0064】
本実施形態において、入力ポート102は、同軸ケーブル124を介して定電圧信号を受け取るため、ノイズ測定部106は、同軸ケーブル124が伝送する信号が受けるノイズの成分を含むノイズ電位のばらつき量を算出する。よって、本実施形態によれば、測定装置100は、同軸ケーブル124において被測定信号に重畳する電圧方向のノイズの影響によるジッタ測定の誤差を低減することができる。
【0065】
図8は、伝送路200の別の実施例を示す。本例において、伝送路200は、入力切換え部(122-1〜122-4)、同軸ケーブル(124-1、124-2)、プリアンプ126、及びポストアンプ128を有する。プリアンプ126は、信号源が生成する小さい電圧の信号を増幅する増幅器であってよい。本例において、プリアンプ126は、被測定信号源が生成する被測定信号を増幅する。プリアンプ126は、被測定信号を入力切換え部122-3から受け取り、当該増幅した被測定信号を入力切換え部122-2に供給する。
【0066】
ポストアンプ128は、プリアンプ126が増幅して出力する信号を更に増幅する増幅器であってよい。本例において、ポストアンプ128は、プリアンプ126が増幅して出力する被測定信号を更に増幅する。ポストアンプ128は、プリアンプ126が増幅した被測定信号を入力切換え部122-2から受け取り、当該更に増幅した信号を入力切換え部122-1に供給する。
【0067】
同軸ケーブル124-1は、入力切換え部122-1と、入力ポート102とを電気的に接続する。同軸ケーブル124-1は、入力切換え部122-1が出力する信号を入力ポート102に供給する。同軸ケーブル124-2は、入力切換え部122-4と、入力切換え部122-3とを電気的に接続する。同軸ケーブル124-2は、入力切換え部122-4が出力する信号を入力切換え部122-3に供給する。
【0068】
入力切換え部(122-1〜122-4)は、図1に示す入力切換え部122と同じ機能を有する。本例において、入力切換え部122-4は、切換信号-4に応じて、被測定信号、又は定電圧信号のいずれかを出力する。入力切換え部122-3は、切換信号-3に応じて、同軸ケーブル124を介して受け取る被測定信号、又は定電圧信号のいずれかを出力する。入力切換え部122-2は、切換信号-2に応じて、プリアンプ126が増幅した被測定信号、又は定電圧信号のいずれかを出力する。入力切換え部122-1は、切換信号-1に応じて、ポストアンプ128が更に増幅した被測定信号、又は定電圧信号のいずれかを出力する。入力切換え部(122-1〜122-4)は、切換信号-1〜切換信号-4をそれぞれノイズ測定指示部110から受け取ってよい。
【0069】
本例において、入力ポート102は、同軸ケーブル(124-1、124-2)、プリアンプ126、及びポストアンプ128を介して定電圧信号を受け取る。ノイズ測定部106は、同軸ケーブル(124-1、124-2)、プリアンプ126、及びポストアンプ128が伝送する信号が受けるノイズの成分を含むノイズ電位のばらつき量を算出する。よって、本例によれば、測定装置100は、被測定信号に同軸ケーブル(124-1、124-2)、プリアンプ126、及びポストアンプ128において重畳する電圧方向のノイズの影響による誤差を低減して、被測定信号のジッタ量を測定することができる。更に、本例によれば、入力ポート102が定電圧信号を受け取る経路をユーザが選択可能であるため、被測定信号の特性に合わせたノイズの影響による誤差の低減ができる。
【0070】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0071】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、ジッタ量の測定における、被測定信号に重畳する電圧方向のノイズの影響による誤差を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る測定装置100の構成図である。
【図2】波形表示部120が表示する定電圧信号の波形を示す概念図である。
【図3】波形表示部120が表示する被測定信号の波形を示す概念図である。
【図4】タイミング算出部402、及びばらつき量算出部404の動作を説明する図である。
【図5】波形表示部120が表示する信号分布上界値、及び信号分布下界値を示す概念図である。
【図6】波形表示部120が表示する補正信号電位を示す概念図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る測定装置100の構成図である。
【図8】第2の実施形態に係る伝送路200の別の構成例を示す図である。
【符号の説明】
100・・・測定装置、102・・・入力ポート、104・・・信号測定部、106・・・ノイズ測定部、108・・・補正部、110・・・ノイズ測定指示部、112・・・表示モード設定部、114・・・平均値算出部、116・・・信号分布算出部、118・・・表示部、120・・・波形表示部、122、122-1〜122-4・・・入力切換え部、124、124-1、124-2・・・同軸ケーブル、126・・・プリアンプ、128・・・ポストアンプ、402・・・タイミング算出部、404・・・ばらつき量算出部、406・・・電位変化率算出部、408・・・サンプリング測定部、802・・・補正値算出部、804・・・ジッタ算出部、48・・・統計処理対象ウィンドウ、50・・・ヒストグラム

Claims (20)

  1. 被測定信号のばらつき量を測定する測定装置であって、
    前記被測定信号が入力されるべき入力ポートと、
    前記被測定信号の信号源がアクティブ状態であるときに、前記入力ポートの電位である被測定電位を測定し、当該測定の結果のばらつき量を算出する信号測定部と、
    前記被測定信号の信号源がスタンバイ状態であるときに、前記入力ポートに生じるノイズ電位のばらつき量を算出するノイズ測定部と、
    前記測定の結果のばらつき量と前記ノイズ電位のばらつき量とに基づいて、前記被測定信号のばらつき量を算出する補正部と
    を備えることを特徴とする測定装置。
  2. 前記信号測定部は、前記測定の結果のばらつき量として前記被測定電位が変化する周期のばらつき量を算出し、
    前記補正部は前記被測定信号のばらつき量として前記被測定信号のジッタ量を算出することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記入力ポートは、前記被測定信号の信号源がスタンバイ状態であるときの入力として、予め定められた電位を示す定電圧信号を受け取り、
    前記ノイズ測定部は、前記入力ポートが前記定電圧信号を受け取った場合の前記入力ポートの電位を前記ノイズ電位として測定し、前記ノイズ電位のばらつき量を算出することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  4. 前記入力ポートは、接地電位を前記定電圧信号として受け取ることを特徴とする請求項3に記載の測定装置。
  5. 前記信号測定部は、前記被測定電位が予め定められた閾電圧を示すタイミングである交叉タイミングを算出するタイミング算出部と、
    前記交叉タイミングに基づいて前記周期のばらつき量を算出するばらつき量算出部と
    を有することを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  6. 前記信号測定部は、前記交叉タイミングにおける前記被測定電位の変化率である交叉スルーレートを算出する電位変化率算出部を更に有し、
    前記補正部は、
    前記ノイズ電位のばらつき量の値を前記交叉スルーレートで除した値を補正値として算出する補正値算出部と、
    前記周期のばらつき量の自乗値から前記補正値の自乗値を減じた値の平方根を前記ジッタ量として算出するジッタ算出部と
    を有することを特徴とする請求項5に記載の測定装置。
  7. 前記信号測定部は、予め定められた周期で前記被測定電位を測定し、測定タイミングと、前記測定タイミングにおける前記被測定電位とを対応付けてサンプリング測定データとして記憶するサンプリング測定部を更に有し、
    前記タイミング算出部は、前記サンプリング測定データに基づいて前記交叉タイミングを算出することを特徴とする請求項5に記載の測定装置。
  8. 前記サンプリング測定部は、前記測定タイミングとして、前記被測定信号の周期における予め定められたタイミングから前記測定を行うまでの時間を示す位相値を記憶することを特徴とする請求項7に記載の測定装置。
  9. 前記サンプリング測定部は、前記被測定信号の信号源がスタンバイ状態であるときに、前記予め定められた周期で測定した前記ノイズ電位をノイズ測定データとして記憶し、
    前記ノイズ測定部は、前記ノイズ測定データに基づいて前記ノイズ電位のばらつき量を算出することを特徴とする請求項7に記載の測定装置。
  10. ユーザの指示に基づいて前記ノイズ測定部の動作を制御する切換信号を生成するノイズ測定指示部を更に備え、
    前記ノイズ測定部は、前記切換信号が予め定められた値を示す場合に前記ノイズ電位のばらつき量を算出することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  11. 前記ジッタ量の値を表示する表示部を更に備えることを特徴とする請求項2に記載の測定装置。
  12. 前記表示部は、前記表示部が表示する内容を指示する表示指示信号に応じて、前記周期のばらつき量の値、又は前記ジッタ量の値を表示することを特徴とする請求項11に記載の測定装置。
  13. ユーザの指示に基づいて前記表示指示信号を生成する表示モード設定部を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の測定装置。
  14. 予め定められた前記位相値の範囲について、
    前記サンプリング測定部が記憶する前記位相値を示す第1軸の座標値と、前記位相値に対応する前記被測定電位を示す第2軸の座標値と
    を示す座標点を含む信号波形を表示する波形表示部を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の測定装置。
  15. 前記サンプリング測定部が記憶する前記位相値のうち、一の前記位相値と略等しい前記位相値に対応する前記被測定電位の平均値を、前記一の位相値に対応する平均信号電位として算出する平均値算出部と、
    前記平均信号電位に前記ノイズ電位のばらつき量を加えた値を信号分布上界値として出力し、前記平均信号電位から前記ノイズ電位のばらつき量を減じた値を信号分布下界値として算出する信号分布算出部と
    を更に備え、
    前記波形表示部は、前記一の位相値を示す第1軸の座標値と、前記一の位相値に対応する前記信号分布上界値、又は前記信号分布下界値を示す第2軸の座標値とを示す座標点を表示することを特徴とする請求項14に記載の測定装置。
  16. 前記信号分布算出部は、前記平均信号電位、前記信号分布上界値、及び前記信号分布下界値に基づいて前記一の位相値に対応する前記被測定電位を補正した補正信号電位を算出し、
    前記波形表示部は、前記一の位相値を示す第1軸の座標値と、前記一の位相値に対応する前記補正信号電位を示す第2軸の座標値とを示す座標点を表示することを特徴とする請求項15に記載の測定装置。
  17. 前記信号分布算出部は、前記一の位相値に対応する前記被測定電位が前記信号分布上界値より大きい場合には、前記被測定電位から前記信号分布上界値と前記平均信号電位との差分を減じた値を前記補正信号電位として算出し、
    前記一の位相値に対応する前記被測定電位が前記信号分布下界値より小さい場合には、前記被測定電位に前記平均信号電位と前記信号分布下界値との差分を加えた値を前記補正信号電位として算出することを特徴とする請求項16に記載の測定装置。
  18. 前記平均値算出部は、前記サンプリング測定部が記憶する前記位相値のうち、他の前記位相値と略等しい前記位相値に対応する前記被測定電位の平均値を、前記他の位相値に対応する前記平均信号電位として更に算出し、
    前記信号分布算出部は、前記平均信号電位、及び前記ノイズ電位のばらつき量に基づいて、前記他の位相値に対応する前記信号分布上界値、及び前記信号分布下界値を更に算出し、
    前記波形表示部は、前記他の位相値を示す第1軸の座標値と、前記他の位相値に対応する前記信号分布上界値、又は前記信号分布下界値を示す第2軸の座標値とを示す座標点を更に表示することを特徴とする請求項15に記載の測定装置。
  19. 前記被測定信号を生成する被測定信号源、又は前記定電圧信号を生成する定電圧信号源のいずれかと前記入力ポートとを、前記ノイズ測定部の動作を制御する切換信号に応じて電気的に接続する伝送路を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の測定装置。
  20. 前記伝送路は、前記被測定信号源、又は前記定電圧信号源のいずれかと前記入力ポートとを電気的に接続する同軸ケーブルを有することを特徴とする請求項19に記載の測定装置。
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