JP4127603B2 - 画像読み取り装置、画像形成装置及び読み取り画像データ処理方法 - Google Patents

画像読み取り装置、画像形成装置及び読み取り画像データ処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿からイメージセンサにより読み取った画像を処理し、得られるデジタルデータをもとに画像を形成するデジタル複写機等に適用しうる画像データの処理に関し、より詳細には、読み取った画像データの白レベル、地肌レベルの目標値への調整をデジタル変換後の画像データへのゲイン演算により行うようにした画像データの処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在普及しているデジタル複写機においては、イメージセンサにより読みとった原稿の画像データをA/D変換し、変換したデジタルデータに対して、画像形成部に送り込む画像データが所定の基準レベルを維持するようにダイナミックレンジを調整する処理を施す。この処理は、通常、原稿画像が2値で表されるような文字、図形等の原稿で地肌に雑音となる濃度がある場合には地肌レベルの出力が、又、地肌として絶対白を必要とするような写真等の画像が原稿である場合には白レベルの出力が、所定の目標出力レベルとなるような調整を行えるようになされる。
従来、こうしたダイナミックレンジの調整を行う場合、原稿の地肌レベル、基準白板の白レベルの検出を行い、その検出ピーク値にもとづいて求めた調整値をアナログ回路の調整部にフィードバックさせている。具体的な方法としては、イメージセンサからのアナログ画像信号をA/D変換する前段の可変ゲインアンプのゲインコントロール信号を調整する方法、或いはA/D変換器のRef電圧を調整する方法で行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アナログアンプのゲインコントロール及びRef電圧の設定には、アナログの調節素子等が必要であるし、また、ピーク検出では、デジタル処理される場合にD/A変換器が、又アナログ処理される場合にアナログのピークホールド回路等が必要になる。したがって、従来のアナログ方式によると、回路構成が複雑になり、部品のばらつきやノイズの問題も起き、微調整を実現しようとすると高価な部品を必要とする等、高コストにつながるという問題もあった。
本発明は、原稿からイメージセンサにより読み取った画像データを所定の基準レベルを持つデータとして出力させるように入力データのダイナミックレンジを調整する処理における従来技術の上記した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡単な回路構成を有し、従来のアナログ処理に伴う部品のばらつきやノイズをなくし、コストの低減を図ることができる方式によりダイナミックレンジを調整することを可能とする集積化した電気回路、画像読み取り装置(スキャナ等)、画像形成装置(複写機、ファクシミリ等)を提供すること、並びに簡単な処理過程によって、従来のアナログ処理に伴う問題点をなくし、コストの低減を図ることができる方法によりダイナミックレンジを調整することを可能とする読み取り画像データ処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、イメージセンサと、イメージセンサにより読み取られた画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、A/D変換器から出力される画像データのレベルを調整するデジタルレベル調整手段を備え、前記デジタルレベル調整手段、イメージセンサによる基準白板の読み取りレベル値を検出する手段と、検出した基準白板の読み取りレベル値と所定の目標出力レベル値とからゲイン係数を算出する手段と、該ゲイン係数を用いて読み取り画像データのレベルを調整する演算手段を備え、前記ゲイン係数算出手段が所定の目標出力レベル値に非地肌追従読取モード時の目標値を用いてゲイン係数を算出する画像読み取り装置であって、レベル調整される読み取り画像データが原稿読み取りデータであるときは、前記ゲイン係数算出手段が所定の目標出力レベル値を、基準濃度レベルに対する基準白板濃度レベルの比として予め求めておいた基準濃度比率により補正し、補正値を目標値としてゲイン係数を算出することを特徴とする画像読み取り装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像読み取り装置において、前記基準白板の読み取り値を検出する手段が読み取り範囲の検出値のピーク値を出力する手段であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像読み取り装置において、レベル調整される読み取り画像データがシェーディングデータであるときは、前記ゲイン係数算出手段が所定の目標出力レベル値に非地肌追従読取モード時の目標値を用いてゲイン係数を算出することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載された画像読み取り装置において、イメージセンサとして画素を複数系統に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いるとともに、前記デジタルレベル調整手段を各系統毎に設けたことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載された画像読み取り装置において、前記ゲイン係数算出手段が、ゲイン係数を基準に定めた系統のみについて算出し、算出したゲイン係数を、基準に定めた系統の基準白板の読み取りレベル値に対し他の系統の基準白板の読み取りレベル値の比として予め求めておいた画素比率により補正し、補正した値を他の系統のゲイン係数として用いることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載された画像読み取り装置において、前記読み取り画像データのレベルを調整する演算手段が、デジタルレベル調整手段に入力される読み取り画像データに前記ゲイン係数を乗算する手段であることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載された画像読み取り装置から出力される画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする。
請求項8の発明は、イメージセンサと、イメージセンサにより読み取られた画像信号をデジタルデータに変換した画像データのレベルを調整するための画像データ処理方法であり、イメージセンサによる基準白板の読み取りレベル値を検出する工程と、検出した基準白板の読み取りレベル値と所定の目標出力レベル値とからゲイン係数を算出する工程と、該ゲイン係数を用いて読み取り画像データのレベルを調整するための演算工程、の各工程を有し、前記ゲインを算出する工程における所定の目標出力レベル値として非地肌追従読取モード時の目標値を用いる画像データ処理方法であって、レベル調整される読み取り画像データが原稿読み取りデータであるときは、前記ゲインを算出する工程において用いる所定の目標出力レベル値を、基準濃度レベルに対する基準白板濃度レベルの比として予め求めておいた基準濃度比率により補正し、補正値を目標値としてゲイン係数を算出することを特徴とする画像データ処理方法である。
請求項9の発明は、請求項8に記載された画像データ処理方法において、前記基準白板の読み取り値を検出する工程が読み取り範囲の検出値のピーク値を出力する工程であることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項8又は9に記載された画像データ処理方法において、レベル調整される読み取り画像データがシェーディングデータであるときは、所定の目標出力 レベル値に非地肌追従読取モード時の目標値を用いてゲイン係数を算出することを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項8乃至10のいずれかに記載された画像データ処理方法において、イメージセンサとして画素を複数系統に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いるとともに、前記デジタルレベル調整を各系統毎に行うことを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項11に記載された画像データ処理方法において、前記ゲイン係数を基準に定めた系統のみについて算出し、算出したゲイン係数を、基準に定めた系統の基準白板の読み取りレベル値に対し他の系統の基準白板の読み取りレベル値の比として予め求めておいた画素比率により補正し、補正した値を他の系統のゲイン係数として用いることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項8乃至12のいずれかに記載された画像データ処理方法において、前記読み取り画像データのレベルを調整する演算を、デジタルレベル調整手段に入力される読み取り画像データに前記ゲイン係数を乗算することで行うことを特徴とする
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明を添付する図面とともに示す以下の実施例に基づき説明する。なお、以下に示す実施例は、画像読み取り装置を備えた画像形成装置としてのDPPC(Digital Plane Paper Copy-machine、所謂、デジタル複写機)への適用例を示すものである。
図1は、本発明の実施例に係わるDPPCの全体構成を概略図として示す。
本実施例のDPPCの構成を図1を参照して説明すると、DPPC1の装置本体2には、画像読み取り装置としてのスキャナ部3と画像印刷手段であるプリンタ部4とを備え、スキャナ部3に原稿搬送機構であるADF(Automatic Document Feeder)ユニット5を連結する。
スキャナ部3は原稿が載置されるコンタクトガラス6を有しており、コンタクトガラス6を挟んで原稿面と対向する位置に、原稿からの光を直角に偏向する第一走行ミラー8と、前記第一走行ミラー8からの反射光路を折り返す第二走行ミラー9を設ける。さらに第二走行ミラー9からの反射光路上に、結像レンズを介して伝達される画像を光電変換するイメージセンサとしてのCCD(Charge Coupled Device)センサ10が設置されている。CCDセンサ10は、結像された画像をラインセンサ画素によりライン方向に主走査(図1面に垂直な方向)しながら画像信号に変換する。
また、スキャナ部3では、原稿以外に調整用基準部である基準白板25(図3に関する記述、参照)の読み取りを行う。基準白板25はスキャナに対して原稿面と同等な読み取りができるような位置に設置される(図2、参照)。基準白板25の読み取りデータは、読み取り画像データに対するダイナミックレンジの調整やシェーディングデータの生成を行うために用いる。
【0023】
CCDセンサ10において読み取られた画像データは画像データの処理手段である制御部7に入力される。制御部7は入力された画像データをA/D変換し、変換したデジタル信号に対し補正・調整等のデジタル処理を施し、処理後の画像データをレーザ光出力装置(画像データによりレーザダイオード:LD等の光出力を変調する)、ポリゴンミラーを備えた光書き込み部14へ出力する。
プリンタ部4は感光ドラム11を有しており、この感光ドラム11の外周上にトナークリーナ12、帯電器13、現像器15、転写器16を順次ドラム面に対向配置する。
プリンタ部4に設けた感光ドラム11は帯電器13により帯電され、帯電された感光ドラム11に書き込み部14から画像情報を担うレーザ光が照射され、感光ドラム11の表面に静電潜像を形成する。
現像器15にはトナーが収納されており、静電潜像が形成された感光ドラム11表面にトナーを付着させ、静電潜像をトナー像として顕在化させる。
給紙部は大容量の用紙カセット19、異なるサイズの少容量の用紙を入れるカセット17の二種類のカセットからそれぞれ排紙トレー18まで印刷用紙を順次搬送する用紙搬送機構を設け、その用紙搬送路20は感光ドラム11と転写器16との間隙と定着器21の内部とに連通している。
転写器16において、用紙搬送機構19により搬送された印刷用紙に対し、感光ドラム11に形成されたトナー像を転写させる。
トナー像が転写された印刷用紙は、前記用紙搬送機構によって定着器21に搬送し、トナー像を印刷用紙に定着し、画像データが印刷された印刷用紙を排紙トレー18に排紙する。
また、装置本体2の上面には操作パネル(図示せず)が設けられており、操作パネルは各種データを表示する機能と各種データが入力操作される機能とを有したものである。
【0024】
次に、上記したDPPC(図1)の制御部7の画像データ処理部において、読み取り画像データに施される補正・調整処理に関し、その回路構成と動作を説明する。
図2は、制御部7の読み取り画像データの処理に関わる処理回路部の基本構成をブロック図にて示す。ここには、CCDイメージセンサ10で読み取ったアナログ画像信号をA/D変換し、変換後のデジタルデータにデジタル補正・調整処理を施すまでの画像処理部分が示されている。
図2において、10は読み取った画像のアナログ信号を出力するイメージセンサ、32はイメージセンサ10からのアナログ画像信号を所定の増幅率(ここではゲインコントロールを行わないので固定ゲインである)で反転増幅するオペアンプ、33はアナログ画像信号の黒レベルをGNDレベルにクランプするゼロクランプ、34はアナログ画像信号を所定の分解能でデジタル信号に変換するA/D変換器(ここではリファレンスのコントロールを行わず、固定リファレンスで動作させる)である。
また、35はデジタル信号化された画像信号の黒レベルを補正する黒補正部(黒補正は、画像信号からセンサのOPB:Optical Black部の黒画素から読み取った黒レベルを減算して行う)、36は白レベルを検出する白レベル検出手段、37は地肌レベルを検出する地肌レベル検出手段、38は各読取り状態(後述するAE/NAE読み取り、或いはNAE読み取りにおける基準白板読み取り/原稿読み取り)に合わせてゲイン係数を選択するゲイン係数算出部、39は読取り画像データに対して算出されたゲイン係数演算を行うゲイン演算部、40はシェーディング補正やMTF補正、変倍処理、ガンマ補正など、各種の画像処理を行う画像処理部であり、上記した各処理部の動作は、システム制御部である図1に示された制御部7が司る。なお、図示の実施例ではシェーディング補正を画像処理部40で行うとしたが、シェーディング補正を黒補正部35の直後に設ける構成により実施しても良い。
【0025】
次に、図2に示す回路構成において、デジタル信号処理として、デジタル変換した画像データの白レベル或いは地肌レベル出力が所定の目標白出力となるように画像データのダイナミックレンジを調整する処理について、詳細に説明する。ダイナミックレンジを調整するための本発明の処理法は、従来のようにアナログ処理が必要なAGCアンプでの制御やA/D変換器のリファレンス制御によらずに、従って、アンプ32のゲインやA/D変換器34のリファレンスを固定にして、A/D変換後のデジタル補正・調整処理段でデジタルデータにゲイン調整を施すことにより、従来の問題(「発明が解決しようとする課題」の項、参照)を生じることのない手段により目的とする機能を実現するものである。なお、本発明による入力信号のダイナミックレンジの調整は、デジタル的にゲインを加える( 1倍以上にする )ことによるが、このような手段による場合に、ダイナミックレンジ内に出現しない数値が存在することになるが、A/D変換器のbit数の違いによるコスト差は充分に少なくなってきており、bit数の大きなA/D変換器を使用するなどによりカバーでき、コスト面でも充分にデジタル的なダイナミックレンジの調整はメリットを持つ。
また、目標出力レベルへの調整処理の際に、A/D変換器34からデジタル補正・調整処理段に入力される画像データにゲイン演算部39で一度のゲイン演算により調整がなされるようにして、演算誤差の最小化を図るものである。
【0026】
このとき、デジタルのゲイン演算に用いるゲイン係数は、調整用基準部(例えば、基準白板や原稿地肌部)の検出レベル値と所定の目標出力レベル値とから求められるもので、以下の関係式に従う。
ゲイン係数=目標出力レベル値/調整用基準部の検出レベル値
ここで、調整用基準部の検出レベル値は、イメージセンサにより調整用基準部を読み取ったときにデジタル補正・調整処理段に入力されるデータのレベル値を検出して得た値である。調整用基準部の読み取り値には、読み取りに用いる光源、光学系ラインセンサの特性の外、アナログ処理回路、A/D変換器等の入力段の回路特性が反映されることになる。
このようにしてゲイン係数を予め求めておき、
調整後の画像データ=ゲイン係数×入力画像データ
として、A/D変換器を経て入力されてくる入力画像データにこのゲイン係数を乗算することにより、出力データを目標出力レベルに調整、即ちダイナミックレンジを調整することができる。
【0027】
従って、この方法に従って行うダイナミックレンジの調整処理には、予めゲイン係数を求めておく必要があり、そのために調整用基準部のレベル値を事前に検出する。レベル検知がなされる調整用の基準部は、読み取りモードによって異なる。多くの場合次の2つの読み取りモードを採用する。1つは基準を白レベルにおく場合で、基準白板を用い、もう1つは基準を原稿の地肌におく場合で、原稿上に指定された範囲を基準部として用いる。
図3は、調整処理のために読み取られる基準部とラインセンサによる読み取り走査の関係を説明する図である。
図3に示すように、基準白板25は、原稿領域外で原稿の先端に接しラインイメージセンサ10のライン方向である主走査方向にわたり設けられ、ここから原稿読み取り前に必要なデータが検出される。また、原稿の地肌については、検出範囲を、図3に示す例では、原稿領域のライン(主)走査の先端部分に設定し、ここから調整に必要な地肌レベルデータが検出される。地肌レベルデータは、ライン毎に検出可能とされる。
【0028】
次に、ダイナミックレンジの調整処理を画像データの白レベルを基準にして行う場合(ここでは、非地肌追従読み取り(NAE)モードと記す)と、地肌レベルを基準にして行う場合(ここでは、地肌追従読み取り(AE)モードと記す)について、その実施例を示す。
NAEとAEの各モードの調整処理においては、ゲイン係数の算出過程が各モードで相違するが、基本的には、上記した各式に従ってゲイン係数を求め、ゲイン演算を行うことにより実行される。以下に、各モード毎にその実施例を説明する。
【0029】
「NAE(非地肌追従読み取り)モード時の処理」
NAE,AEのモード設定は、通常ユーザの入力操作(例えば、操作パネルのキー操作により)により行われ、NAEモードが設定されたときに、読み取り画像データの出力レベルをNAE目標出力レベルに合わせるようにダイナミックレンジを調整する。
手順としては、調整に使用するゲイン係数を求めるために先ず、基準白板25を読み取り、そこから白レベル値を検出する。白レベル検出は、基準白板25の読み取り時の始めのラインで、A/D変換器34、黒補正部35を経て入力される読み取りデータから白レベル検出手段36によりそのレベル値を検出する。検出はbit数の飽和を避ける(ゲインを過大にしない)ために、ピーク値をとることが望ましい。ピークレベル検出としては、各走査ラインで検出したピークレベルを平均化や重加算平均化などの処理を行うことにより、ノイズ成分を除去するようにすると良い。また、この処理は、調整後に基準白板25の読み取りデータにより作成されるシェーディングデータの処理を含め、処理の迅速化が必要であるから少ないラインで検出することが望ましい。
白レベル検出手段36により検出された白レベル値は、少なくとも引き続いて読み取られる原稿の読み取りが完了するまで、メモリ(図示せず)に保持され、読み取り走査時に、ゲイン算出部38においてゲイン係数を算出する度にメモリから読み出され、使用される。
【0030】
ゲイン算出部38では、メモリから読み出された白レベル値にもとづいてゲイン係数を算出する。算出する手順は、設定されたモードにより選択したNAE目標出力レベル値(この場合NAEモードにおいて用いる目標値であるから「NAE目標出力レベル値」として、「AE目標出力レベル値」と区別する)、計算式と白レベル値から、下記の関係式に従いゲイン係数:GCNAE1を算出する。
GCNAE1(EVEN画素)=NAE目標出力レベル/検出白レベル(EVEN画素)
GCNAE1(ODD画素)=NAE目標出力レベル/検出白レベル(ODD画素)
上記関係式に示すように、本実施例では、イメージセンサとして画素を複数系統(この例ではEVENとODDの2系統としている)に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いる場合を示す。この例のように複数系統のそれぞれに調整操作を行うような構成をとる。
なお、上記関係式により算出されるゲイン係数GCNAE1は白レベルを目標出力レベルに調整するという機能をもつので、基準白板の主走査方向の白レベル値の分布を表すシェーディングデータを作成するための画像データを出力する場合に、算出した係数GCNAE1を用いて調整するようにしても問題はないので、上記関係式は、シェーディングデータを作成するときの基準白板の読み取り状態に適した条件を与えることになる。
【0031】
NAEモード時の処理でも、原稿読み取り領域ににおける読み取り状態では、シェーディングデータを作成するときの基準白板の読み取り状態と異なるゲイン係数を用いた処理が必要となる。
原稿の読み取りでは、絶対的な基準濃度レベルに合わせた調整が必要な、例えば、写真原稿のような場合に、基準白板の白レベル値により調整すると、基準白板の汚れや部品の濃度ばらつき等により適正な調整ができない。
そこで、基準濃度比率によりNAE目標出力レベル値の補正を行い、下記の関係式に従いゲイン係数:GC′NAE1を算出する。
GC′NAE1(EVEN画素)=NAE目標出力レベル* 基準濃度比率 /検出白レベル(EVEN画素)
GC′NAE1(ODD画素)=NAE目標出力レベル* 基準濃度比率/検出白レベル(ODD画素)
ここに、基準濃度比率は、個々の基準白板の特性を表すもので、
基準濃度比率=基準白板レベル/基準濃度レベル
として、基準白板レベルを絶対的な基準濃度レベルに対する比として実測し、求めた値をメモリに記憶させておく。
原稿読み取り時に、上記関係式に示すように基準濃度比率によりNAE目標出力レベルに補正を施すことにより、原稿の読み取り状態に適した条件を与えるゲイン係数GC′NAE1を用いて適正な調整を行うことができる。
【0032】
ところで、上記した実施例におけるNAEモード時の処理では、イメージセンサとして画素を複数系統(EVENとODDの2系統として例示)に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いる場合に複数系統のそれぞれに同様の調整処理操作を行うような構成をとるとしているが、以下に示す実施例は、基準に定めた系統のみについて上記の処理操作を行うようにし、処理結果を他の系統の処理に利用することにより、処理の簡略化、延いては、処理時間の短縮化を図ろうとするものである。
以下に、EVEN画素とODD画素の2系統による例で、その実施例を示す。
ここでは、ゲイン係数の補正という方法により、基準として定めた系統(EVEN画素とする)において得たゲイン係数に下記の関係式に示す画素比率を補正値として補正し、補正したゲイン係数をODD画素の系統に用いる。
画素比率=基準白板白レベル(EVEN画素)/基準白板白レベル(ODD画素)
この画素比率は、シェーディングデータや原稿の読み取り開始前のステップとして、基準白板レベルをEVEN画素とODD画素それぞれについて実測し、その比率を求め、求めた値をメモリに記憶させておく。
【0033】
シェーディングデータ読み取り時には、下記記関係式に示すように、ODD画素のゲイン係数には画素比率による補正を施された係数を用いることにより、シェーディングデータの読み取り状態に適した条件を与えるゲイン係数を用いて適正な調整を行うことができる。
GCNAE1(EVEN画素)=NAE目標出力レベル/検出白レベル(EVEN画素)
GCNAE2(ODD画素)=NAE目標出力レベル*画素比率/検出白レベル(ODD画素)=GCNAE1(EVEN画素)*画素比率
シェーディングデータ読み取り時に、上記関係式に示すように画素比率によりEVEN画素のゲイン係数GCNAE1(EVEN画素)に補正を施すことにより、ODD画素のゲイン係数GCNAE2(ODD画素)を求め、このゲイン係数を用いてODD画素側の調整を行う。
また、原稿読み取り時には、下記記関係式に示すように、ODD画素のゲイン係数には画素比率による補正を施された係数を用いることにより、原稿の読み取り状態に適した条件を与えるゲイン係数を用いて適正な調整を行うことができる。
GC′NAE1(EVEN画素)=NAE目標出力レベル* 基準濃度比率 /検出白レベル(EVEN画素)
GC′NAE2(ODD画素)=NAE目標出力レベル* 基準濃度比率*画素比率/検出白レベル(ODD画素)=GC′NAE1(EVEN画素)*画素比率
原稿読み取り時に、上記関係式に示すように画素比率によりEVEN画素のゲイン係数GC′NAE1(EVEN画素)に補正を施すことにより、ODD画素のゲイン係数GC′NAE2(ODD画素)を求め、このゲイン係数を用いてODD画素側の調整を行う。
【0034】
「AE(地肌追従読み取り)モード時の処理」
AEのモード設定は、通常ユーザの入力操作(例えば、操作パネルのキー操作により)により行われ、AEモードが設定されたときに、読み取り画像データの出力レベルをAE目標出力レベルに合わせるように、ダイナミックレンジの調整を行う。
手順としては、調整に使用するゲイン係数を求めるために先ず、原稿の地肌レベルデータを検出する。地肌レベル検出は、原稿のライン(主)走査の先端部分に設定した地肌レベル検出領域(図3、参照)から読み取り、A/D変換器34、黒補正部35を経て入力される画像データから地肌レベル検出手段37によりそのレベル値を検出する。検出はbit数の飽和を避ける(ゲインを過大にしない)ために、ピーク値をとることが望ましい。ピークレベルの検出は、各走査ラインで検出したピークレベルを平均化や重加算平均化などの処理を行うことにより、ノイズ成分を除去するようにすると良い。また、地肌レベル検出手段37として、地肌追従を行う場合の検出手段を適用することもできる。ここでは、地肌追従については、既知の方法を用いることとする。
主走査ライン先端部の地肌レベル検出領域のデータから地肌レベル検出手段37により検出された地肌レベル値は、少なくとも引き続くライン走査により原稿の読み取りが完了するまで、メモリに保持され(なお、副走査方向に平均化処理を行う場合には、必要な期間保持される)、原稿画像の出力走査時に、ゲイン算出部38においてゲイン係数を算出する度にメモリから読み出され、使用される。
【0035】
ゲイン算出部38では、メモリから読み出された地肌レベル値にもとづいてゲイン係数を算出する。算出する手順は、設定されたモードにより選択したAE目標出力レベル値、計算式及び地肌レベル値から、下記の関係式に従いゲイン係数:GCAE1を算出する。
GCAE1(EVEN画素)=AE目標出力レベル/検出地肌レベル(EVEN画素)
GCAE1(ODD画素)=AE目標出力レベル/検出地肌レベル(ODD画素)
上記関係式に示すように、本実施例では、イメージセンサとして画素を複数系統(この例ではEVENとODDの2系統としている)に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いる場合を示す。この例のように複数系統のそれぞれに調整操作を行うような構成をとる。
なお、上記関係式により算出されるゲイン係数GCAE1は地肌レベルを目標出力レベルに調整するという機能をもつので、原稿読み取り時に、原稿の読み取り状態に適した条件を与えるゲイン係数GCAE1を用いて適正な調整を行うことができる。
なお、基準白板の主走査方向の白レベル値の分布を表すシェーディングデータを作成するための画像データを出力する場合に、原稿領域と同じ動作で、地肌レベル検出領域のデータから地肌レベル検出手段37により検出されたレベル値(但し、この場合には白レベル値として検出される)を用いて算出したゲイン係数を用いて調整するようにしても問題はないので、シェーディングデータを作成するときの基準白板の読み取り状態においても、原稿読み取りと同じ動作によりデータの読み取りを行っても構わない。
【0036】
ところで、上記した実施例におけるAEモード時の処理では、イメージセンサとして画素を複数系統(EVENとODDの2系統として例示)に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いる場合に複数系統のそれぞれに同様の調整処理操作を行うような構成をとるとしているが、以下に示すように、基準に定めた系統のみについて上記の処理操作を行うようにし、処理結果を他の系統の処理に利用することにより、処理の簡略化、延いては、処理時間の短縮化を図ることが可能である。
このために採用する方法は、基本的に上記したNAEモード時の画素比率による補正と同様の処理を行うことによる。従って詳細な説明は上記を参照することとする。
ただし、AEモード時では、シェーディングデータ読み取りは、原稿読み取りと同じ関係式を用いてゲイン係数を算出することが可能であるから、NAEモードのように読み取り状態によって処理を分ける必要がなく、そのゲイン係数算出過程で、読み取り状態に関係なく、基準の系統ゲイン係数を画素比率により補正し他の系統に用いるという上記と同様の処理を行う。即ち下記記関係式に示すように、ODD画素のゲイン係数には画素比率による補正を施された係数を用いる。
GCAE1(EVEN画素)=AE目標出力レベル/検出白レベル(EVEN画素)
GCAE2(ODD画素)=AE目標出力レベル*画素比率/検出白レベル(ODD画素)=GCAE1(EVEN画素)*画素比率
画像データ読み取り時に、上記関係式に示すように画素比率によりEVEN画素のゲイン係数GCAE1(EVEN画素)に補正を施すことにより、ODD画素のゲイン係数GCAE2(ODD画素)を求め、このゲイン係数を用いてODD画素側の調整を行う。
なお、上記関係式の画素比率は、
画素比率=基準白板白レベル(EVEN画素)/基準白板白レベル(ODD画素)
として、シェーディングデータや原稿の読み取り開始前のステップとして、基準白板レベルをEVEN画素とODD画素それぞれについて実測し、その比率を求め、求めた値をメモリに記憶させておき、画像データ読み取り時のゲイン係数の算出に用いる。
【0037】
また、上記したダイナミックレンジを調整するためのデジタル補正・調整処理段は、全体がデジタル要素で構成された回路であり、本発明ではこのデジタル補正・調整処理段を集積化した電気回路として構成する。例えば、図2に示す実施例においては、破線50にて囲んだ回路部分、即ち、黒補正部35、白レベル検出部36、地肌レベル検出部37、ゲイン算出部38及びゲイン演算部39を対象として回路の集積化を行う。
このような回路の集積化を行うことにより、信頼性が高く、広い機種へ適用することができる回路を安価に提供することができ、読み取り装置および画像形成装置にこの回路を用いることにより高性能の装置を安価に提供できる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、基準白板の読み取りレベル値を検出し、検出したレベル値と所定の目標出力レベル値とからゲイン係数を算出し、ゲイン係数を用いて読み取り画像データのレベルを調整するダイナミックレンジの調整処理をデジタル処理段で行うことにより、従来のアナログ処理に伴う部品ばらつきやノイズをなくし、信頼性が向上し、又、コストの低減が可能となる。
とくに、レベル調整される読み取り画像データが原稿読み取りデータであるときに、所定の目標出力レベル値を基準濃度比率により補正してゲイン係数を算出することにより適切なダイナミックレンジの調整が可能となる。
また、レベル調整される読み取り画像データがシェーディングデータであるときに、所定の目標出力レベル値を非地肌追従読取モード時のゲイン係数を用いることにより、より適切なダイナミックレンジの調整が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係わるDPPCの全体構成を概略図として示す。
【図2】 DPPCの制御部における読み取り画像データ処理に関わる回路の基本構成をブロック図にて示す。
【図3】 画像読み取り装置における基準白板及び原稿の配置を示す。
【符号の説明】
1…DPPC(デジタル複写機)、 3…スキャナ部、
5…ADF(Automatic Document Feeder)ユニット、
4…プリンタ部、 6…コンタクトガラス、
7…制御部、 10…イメージ(CCD)センサ、
11…感光ドラム、 14…光書き込み部、
25…基準白板、 32…オペアンプ(反転増幅)、
33…ゼロクランプ部、 34…A/D変換器、
35…黒補正部、 36…白レベル検出部、
37…地肌レベル検出部、 38…ゲイン算出部、
39…ゲイン演算部、 40…シェーディング等処理部。

Claims (13)

  1. イメージセンサと、イメージセンサにより読み取られた画像信号をデジタルデータに変換するA/D変換器と、A/D変換器から出力される画像データのレベルを調整するデジタルレベル調整手段を備え、前記デジタルレベル調整手段、イメージセンサによる基準白板の読み取りレベル値を検出する手段と、検出した基準白板の読み取りレベル値と所定の目標出力レベル値とからゲイン係数を算出する手段と、該ゲイン係数を用いて読み取り画像データのレベルを調整する演算手段を備え、前記ゲイン係数算出手段が所定の目標出力レベル値に非地肌追従読取モード時の目標値を用いてゲイン係数を算出する画像読み取り装置であって、
    レベル調整される読み取り画像データが原稿読み取りデータであるときは、前記ゲイン係数算出手段が所定の目標出力レベル値を、基準濃度レベルに対する基準白板濃度レベルの比として予め求めておいた基準濃度比率により補正し、補正値を目標値としてゲイン係数を算出することを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 請求項1に記載された画像読み取り装置において、
    前記基準白板の読み取り値を検出する手段が読み取り範囲の検出値のピーク値を出力する手段であることを特徴とする画像読み取り装置。
  3. 請求項1又は2に記載された画像読み取り装置において、
    レベル調整される読み取り画像データがシェーディングデータであるときは、前記ゲイン係数算出手段が所定の目標出力レベル値に非地肌追従読取モード時の目標値を用いてゲイン係数を算出することを特徴とする画像読み取り装置。
  4. 請求項1乃至のいずれかに記載された画像読み取り装置において、
    イメージセンサとして画素を複数系統に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いるとともに、前記デジタルレベル調整手段を各系統毎に設けたことを特徴とする画像読み取り装置。
  5. 請求項4に記載された画像読み取り装置において、
    前記ゲイン係数算出手段が、ゲイン係数を基準に定めた系統のみについて算出し、算出したゲイン係数を、基準に定めた系統の基準白板の読み取りレベル値に対し他の系統の基準白板の読み取りレベル値の比として予め求めておいた画素比率により補正し、補正した値を他の系統のゲイン係数として用いることを特徴とする画像読み取り装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載された画像読み取り装置において、
    前記読み取り画像データのレベルを調整する演算手段が、デジタルレベル調整手段に入力される読み取り画像データに前記ゲイン係数を乗算する手段であることを特徴とする画像読み取り装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載された画像読み取り装置から出力される画像データに基づいて画像を形成する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. イメージセンサと、イメージセンサにより読み取られた画像信号をデジタルデータに変換した画像データのレベルを調整するための画像データ処理方法であり、イメージセンサによる基準白板の読み取りレベル値を検出する工程と、検出した基準白板の読み取りレベル値と所定の目標出力レベル値とからゲイン係数を算出する工程と、該ゲイン係数を用いて読み取り画像データのレベルを調整するための演算工程、の各工程を有し、
    前記ゲインを算出する工程における所定の目標出力レベル値として非地肌追従読取モード時の目標値を用いる画像データ処理方法であって、
    レベル調整される読み取り画像データが原稿読み取りデータであるときは、前記ゲインを算出する工程において用いる所定の目標出力レベル値を、基準濃度レベルに対する基準白板濃度レベルの比として予め求めておいた基準濃度比率により補正し、補正値を目標値としてゲイン係数を算出することを特徴とする画像データ処理方法
  9. 請求項に記載された画像データ処理方法において、
    前記基準白板の読み取り値を検出する工程が読み取り範囲の検出値のピーク値を出力する工程であることを特徴とする画像データ処理方法
  10. 請求項8又は9に記載された画像データ処理方法において
    レベル調整される読み取り画像データがシェーディングデータであるときは、所定の目標出力レベル値に非地肌追従読取モード時の目標値を用いてゲイン係数を算出することを特徴とする画像データ処理方法
  11. 請求項8乃至10のいずれかに記載された画像データ処理方法において、
    イメージセンサとして画素を複数系統に分け、各系統の画像信号を出力するセンサを用いるとともに、前記デジタルレベル調整を各系統毎に行うことを特徴とする画像データ処理方法
  12. 求項11に記載された画像データ処理方法において、
    前記ゲイン係数を基準に定めた系統のみについて算出し、算出したゲイン係数を、基準に定めた系統の基準白板の読み取りレベル値に対し他の系統の基準白板の読み取りレベル値の比として予め求めておいた画素比率により補正し、補正した値を他の系統のゲイン係数として用いることを特徴とする画像データ処理方法
  13. 請求項8乃至12のいずれかに記載された画像データ処理方法において、
    前記読み取り画像データのレベルを調整する演算を、デジタルレベル調整手段に入力される読み取り画像データに前記ゲイン係数を乗算することで行うことを特徴とする画像データ処理方法。
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