JP4134319B2 - 足場用吊金具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁や建築物等の鋼・コンクリート複合構造物の仮設足場用吊金具に関する。さらに詳しくは、溶接を用いることなく、他の部材と兼用することも可能な吊金具を提供する。
【0002】
【従来の技術】
橋梁や建築物等の鋼・コンクリート複合構造物(鋼・コンクリート合成構造物ともいう)では、主構造の鋼構造を構築した後、吊足場等を設けて、配筋工、型枠工、コンクリート工などを施工する。
【0003】
これらの鋼構造物に設けられる足場用吊金具は、通常、鋼桁のウェブ側面や上フランジの下面などに溶接により取付けられるのが一般的である。
【0004】
足場用吊金具が取付けられる主桁等の主鋼桁部材は発生応力が大きく、足場用吊金具との溶接部が起点となって疲労損傷が生じる可能性がある。このため設計時にはこの部位の疲労照査を実施する。その結果疲労損傷が生じると判断された場合には溶接部の仕上げ方法の変更、あるいは主鋼桁部材の板厚の見直し等が必要である。その場合、溶接以外の金具設計・製作については、構造が複雑になったり製作に要する工数が増すなどの問題があり、主鋼桁部材の板厚等の見直しについては、鋼材の数量が増すという問題がある。いずれの手段も製作コストの増加につながることが問題となる。
【0005】
例えば、H形鋼の下フランジの両縁に係合するフックを備え、H形鋼の大きさや厚さに応じてフックの間隔及びフックの開きの大きさを変更できるようにした吊枠足場の取付金具がある(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
この技術は、H型鋼等の鉄骨梁が組立てられた建設現場の内側において、床ができるまでの段階で作業するための吊枠足場の取付金具に関するものであって、H型鋼のフランジ幅及びフランジ厚寸法に対応して、容易かつ確実に、H型鋼のフランジに係止することができるようにした吊枠足場の取付金具である。その具体的内容は、
(a)下側を接合して連結孔を穿設し、上側を離隔して挿入部を形成する第1と第2のフレームと、前記挿入部内で横方向に摺動し、ストッパによって位置規制される一対のフックと、各フックの外端部に立設し、上端内側寄りにボルトを螺刻したフック軸と、前記ボルトを貫通し、ナットにより上下方向の位置が規制される下向きコ字状のカムケースと、前記カムケースの内側寄りを幅方向に貫通するカム軸の両端に固定される変形多角形のカム板とを具備し、
(b)上記フックの長さ方向にガイド孔を穿設し、かつ、内端下側に係合ピンを突設し、
(c)上記挿入部の両端部に、前記ガイド孔を貫通するボルトを締結し、かつ、挿入部の下側長さ方向に、前記係合ピンを導入する係合孔を穿設し、かつ、挿入部の前面中心にネジを突設し、
(d)上記ストッパの中心部に、前記ネジを貫通する長孔を穿設し、かつ、ストッパの下面に、係合ピンを嵌合する波形の係止部を形成し、上記ネジに蝶ナットを螺合してストッパを固定した吊枠足場の取付金具である。
【0007】
このような取付金具は構造が複雑で部品が多く、取付取外しの現場作業も容易でない。
【0008】
また、主鋼桁部材に床版等のコンクリート部材を設置する構造では、桁の上フランジ側に鉄筋を曲げ加工したずれ止め用鉄筋を設ける。従来の構造では上記吊金具とずれ止め用鉄筋は別部材であり、それぞれ別々に取付けられるものであった。
【0009】
【特許文献1】
特開平4−120366合公報(第2−5頁、図1)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、鋼・コンクリート合成構造物の仮設足場用吊金具において、溶接を用いることによって起るトラブルをなくし、簡易な構造で、他の部材と兼用することも可能な吊金具を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するためになされたもので、鋼・コンクリート複合構造物の仮設足場用吊金具において、溶接を用いることなく、コンクリート中に埋設されるコンクリートずれ止め用鉄筋にネジ加工を施し、該ずれ止め用鉄筋を鋼桁部材の孔に挿通し、該ネジに吊金具ブラケットを着脱自在に一体に結合したことを特徴とする足場用吊金具である。
【0012】
本発明は、ネジ加工を施したずれ止め用鉄筋の取付ナットを利用して吊金具ブラケットを結合する手段をとるとともに、吊金具と接続する鉄筋を主鋼桁部材とコンクリートとが接触する面に突出させ、足場用吊金具と鋼・コンクリートずれ止め用鉄筋としての機能を兼用させたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明では、吊金具と主鋼桁部材との結合を、鉄筋にネジ加工を施した部材を介してナットで結合することによっておこない、吊金具と主鋼桁部材との溶接をなくし、溶接部から生じる疲労損傷の発生源を絶つとともに、吊金具と接続する鉄筋を主鋼桁部材のコンクリート接触面に突出させることにより、鋼・コンクリートのずれ止め用鉄筋としての機能を併せもつことが可能となる。
【0014】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。まず従来技術について説明する。図4は主鋼桁部材1の上フランジ2の下面及びウエブ3の側面に吊金具41を溶接42により取付けたものを示している。図5は主鋼桁部材1のウエブ3の側面に吊金具43を溶接44によって取付けている。これらは主鋼桁部材1が繰返し高応力状態に長期間さらされたとき、溶接42、44の熱影響部等に亀裂が発生し、トラブルを生ずるおそれがある。
【0015】
図6は主鋼桁部材1の上面にコンクリートずれ止め用鉄筋51を取付けたもので、(a)は平面図、(b)は側面図である。ずれ止め用鉄筋51は主鋼桁部材1の上フランジ2の上面に溶接52によって取付けられ、主鋼桁部材1の搬送時には上フランジ2の上面に沿わせておき、床版コンクリート打設時にその両端を矢印53で示すように引上げて、コンクリート中に埋設するようにする。
【0016】
図1〜図3は本発明の実施例を示すもので、図1は分解図、図2は使用状態を示す説明図、図3はブラケット21の斜視図である。
【0017】
図2に示すように、上フランジ2、ウエブ3及び下フランジ4から成る主鋼桁部材1の上面にコンクリート床版5が構築される。このコンクリート床版5の鉄筋組立、型枠取付、コンクリート打設、型枠取外し、その他の作業のために仮設作業足場32を設ける。この仮設作業足場32を吊下する吊り材31等を取付ける吊金具20が設けられる。
【0018】
実施例の吊金具20は図1に示すように吊金具ブラケット21と先端をネジ加工した鉄筋11、吊金具ブラケット21を固定するためのナット23、座金22から構成される。
【0019】
実施にあたっては、コンクリート床版5のずれ止めとして作用する鉄筋11を通すために、予め差し込み用の孔7を主桁の上フランジ2にあけておく。一方、吊金具ブラケット21は形鋼や鋼板から製作し、鉄筋11を貫通するための孔24を設けるとともに、従来の足場用吊り金具と同様に足場32を吊るチェーン等の吊り材31を通すための孔25をあけておく。鉄筋11は先端にネジ12を加工しておく。
【0020】
ネジ12にナット13および座金14を差し込んだ上で鉄筋11を上フランジ2に設けた孔7に上から下に通す。この段階で上フランジ2の下面から鉄筋11のネジ加工した部分12が飛びだすことになる。この部分に吊金具ブラケット21および座金22を差し込むとともに、ナット23を締め付けることにより吊金具ブラケット21を主鋼桁部材1に固定し、作業は完了となる。
【0021】
鉄筋やナット、座金、吊り金具本体の主桁への取付けは、溶接が不要であるため、工場製作時又は現場架設時のいずれの段階でも対応することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、ネジ加工を施した鉄筋およびナットを介して吊金具ブラケットと主鋼桁部材とを結合し、足場用吊金具として機能させるとともに、吊金具と接続する鉄筋を主鋼桁部材の上フランジ上面のコンクリートと接触面から突出させることにより、鋼・コンクリートのずれ止め用鉄筋としての機能をも併せ持つことが可能となった。また、製作上も足場用吊金具とずれ止め用鉄筋とをナット締めだけで主鋼桁部材に一度に取付けることができ、製作性が向上した。ブラケットは着脱自在であるから繰返し使用することができ、また鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC構造)ではこの吊金具ブラケットをコンクリート中に埋設して、ずれ止め等として利用することとしてもよい。さらに主鋼桁部材と鉄筋および主鋼桁部材と足場用吊金具には溶接を一切使用しないため、溶接部を発生源とする疲労損傷が発生しない構造とすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構造を示す組立説明図である。
【図2】本発明の適用を示す説明図である。
【図3】ブラケットの斜視図である。
【図4】従来のブラケット取付の説明図である。
【図5】従来のブラケット取付の説明図である。
【図6】ずれ止めの例を示す(a)平面図、(b)側面図である。
【符号の説明】
1 主鋼桁部材
2 上フランジ
3 ウエブ
4 下フランジ
5 コンクリート床版
7 孔
11 鉄筋
12 ネジ
13 ナット
14 座金
20 吊金具
21 吊金具ブラケット
22 座金
23 ナット
24 孔
25 孔
31 吊り材
32 仮設作業足場
41 吊金具
42 溶接
43 吊金具
44 溶接
51 ずれ止め用鉄筋
52 溶接
53 矢印
Claims (1)
- 鋼・コンクリート複合構造物の仮設足場用吊金具において、溶接を用いることなく、コンクリート中に埋設されるコンクリートずれ止め用鉄筋にネジ加工を施し、該ずれ止め用鉄筋を鋼桁部材の孔に挿通し、該ネジに吊金具ブラケットを着脱自在に一体に結合したことを特徴とする足場用吊金具。
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|---|---|---|---|
| JP2003074228A JP4134319B2 (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 足場用吊金具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003074228A JP4134319B2 (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 足場用吊金具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004278238A JP2004278238A (ja) | 2004-10-07 |
| JP4134319B2 true JP4134319B2 (ja) | 2008-08-20 |
Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003074228A Expired - Fee Related JP4134319B2 (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 足場用吊金具 |
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2003
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