JP4135844B2 - マルチパック - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、瓶・缶などの一定形状の複数の物品を持ち運び可能にパックするためのマルチパック、特に1枚の板紙などから組み立てられるマルチパックに関する。
【0002】
【従来の技術】
1枚の板紙などに切り込みを入れ、折り曲げて持ち運び可能に包装容器を形成したものは、各種のものが提案され、実用化されている。その中で、瓶・缶など、一定形状の物品を包装すると同時に、複数、纏めて持ち運び可能にパックすることによって取扱を容易にするものが、マルチパックと呼ばれ、飲料などで広く使用されている。従来、使用されているマルチパックとしては、筒状の両端の開放端の上端に端面部を設けて収納された被包装物の上部を拘束して開放端からの離脱を防止するようにしたもの(例えば、特公昭45−22114号公報)や、上下4角部に三角状の折り曲げ係合部を設けて、被包装物の上下端部と係合するようにしたものが知られている。また、他のマルチパックとして、両端の開放端に帯状のフープを横断させることによって、被包装物の離脱を防止するようにしたものも提案されている(例えば、特許第2795009号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、飲料を充填した瓶・缶などを複数パックしようとする場合、重量が重いために強度が必要とされること、パックが容易で且つ確実にできること、しかもパックした状態で被包装物の逸脱を確実に防止できて、持ち運び等の取扱が容易であること等が要求される。しかし、従来のマルチパックにおいては、特に開放端から被包装物が逸脱するのを防止する手段が、4隅角に形成された折込み片や上端に形成された端面部により被包装物の上下隅部又は上端部に係合するようにしたものは、包装が1段2列に限定され等の欠点がある。また、フープを有するものはフープに係る荷重が大きくなるとフープ基部に設けられた折り返し片が反転してしまい、包装がルーズになってしまう欠点があり、実用上はやはり1段2列の包装に限定される等の問題点がある。
【0004】
また、これらのマルチパックによる自働包装装置においては、板紙からなるブランクを1枚つづ被包装物の位置まで送って、折目線に沿って折り曲げて被包装物を包込んで、完成した包装体を次の工程に送るようにしているが、従来ブランクの送りはブランク外縁、すなわちフープ12の外縁を搬送ピンで押圧移送していたが、フープ12が折り込まれると、押圧位置が異なってしまい、移送装置の構造が複雑になるという等の問題があった。
【0005】
本発明は、マルチパックにおける上記従来の問題点を解消するために創案されたものであって、特にフープを有するマルチパックのフープによる物品の保持を強固にすること、被包装物を2列1段に限らず多列多段の包装も可能であること、マルチパック包装工程におけるブランクの搬送や折り曲げが正確確実にできること、マルチパックを単に持ち運び可能な包装体としてばかりでなく、展示用トレーとしても利用できること、等の課題を達成できるマルチパックを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決する本発明のマルチパックは、板紙などからなる細長いブランクの本体部分は、被包装物に巻きつけてその両端部分を接合することにより、頂壁部、側壁部、および底壁部からなる断面がほぼ四辺形の管状構造を形成するように折目線によって区画され、前記本体部分の両側には、前記頂壁部から前記側壁部にわたり、細長いストリップ状のフープが形成され、その両端は前記側壁部に形成された折り返し片に第1折目線によって接続されると共に、該折り返し片は第2折目線によって前記側壁部に接続され、前記第1折目線、第2折目線を折り込むことによって、前記ストリップ状のフープが側壁部から外方に延び、両側壁部をつなぐフープを形成するマルチパックにおいて、前記折り返し片と前記側壁部とを接続する前記第2折目線は、ブランクの本体部分と平行であると共に、前記頂壁部と前記側壁部をつなぐ折り目及び前記側壁部と前記底壁部をつなぐ折り目に達しないように前記側壁部の幅が前記本体部分より狭くされた部分に形成され、前記折り返し片の他の縁は前記側壁部と間隔を有するように切り欠き部によって分離されていること、前記頂壁部の側縁に、移送用押圧ピンが係合するための送り用切欠きを設けたこと、及び前記折り返し片を折り畳んだ状態で該折返し片を前記側壁内面に接着したことを特徴とするものである。前記折り返し片の接着は、ホットメルトによってより簡単に且つ良好にできる。
【0007】
前記折り返し片と側壁部とを接続する折目線は、ブランクの本体部分と平行であると共に、前記折り返し片の他の縁は側壁部と間隔を有するように切り欠きによって分離することによって、包装体の形成に際してブランク片を折り曲げる際に、折り返し片の側縁部が側壁部と係合することがなくなり、良好に折り曲げることができる。また、本体部分の側縁に、移送用押圧ピンに係合するための切欠きを設けることによって、ブランク及び包装終了後の包装体の移送を同じ個所を押圧して送ることができ、簡単な送り装置で良好に行うことができる。
【0008】
前記マルチパックは、側壁部のフープよりも高い位置に、切離し用のミシン目を設けることによって、頂壁部を切り離して展示用のトレーとしての利用することができる。また、前記フープが上下の被包装物の間に来るように配置することによって、被包装物を2段重ねにして包装するようにすることが出来る。さらに、被包装物を3列にして包装し、あるいは前記フープを持ち手として利用することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るマルチパックの実施形態を図面を基に詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係るマルチパックを形成するためのブランクを示し、図2は包装体を形成するように該ブランク折り曲げて形成したマルチパックを示している。板紙で形成された細長いブランク1は、被包装物に巻きつけてパックするための本体部分が4本の折目線5、6、7、8によって5つの部分に分かれ、その両端部分4、4’を接合することにより、図2に見るように断面がほぼ四辺形の管状構造を形成する。図示の例においては、両端部分4、4’の接合は、一方の縁部に形成された雄タブ9を他方に形成された挿入口9’に挿入することによって行われ、管状構造の底壁部を形成するが、この接合は、接着剤による接合など、他の手段によってもよい。
【0010】
本体の中央部分は、図2に示す頂壁2となり、それに隣る部分は側壁3、3’となるが、この頂壁2と側壁3、3’をつなぐ折り目6、7には、側壁側に膨らんだ切り込み10が被包装物の数だけ設けられる場合がある。この切り込みにより、管状構造を形成したとき、側壁上部にはこの切り込みの幅だけの透孔10’(図2)が形成され、この透孔が被包装物の上端に嵌合して物品保持孔となる。また、この切り込み10によって形成される頂壁2からの張出しは、物品保持孔に嵌合した被包装物の上縁の保護カバーとしても役立つ。同様に、折り目5、8に設けられた孔11は、被包装物の下端が嵌合する物品保持孔であり、設けられない場合もある。
【0011】
本体の両側には、頂壁部から側壁部にわたり、細長いストリップ状のフープ12が切れ目13によって形成されており、その両端は、側壁部3、3’の幅が他の本体部分より少し狭くされた部分に形成された折り返し片14に第1折目線15によって続いている。この折り返し片14は、本体部分と平行な第2折目線16を有し、前記第1折目線15とこの第2折目線16は45°の角度を持つように形成されている。この第1折目線15、16を折り込むことによって、図2に示すように、ストリップ状部が側壁部3、3’から本体部分から直角に外方に延びる形状となり、両側壁部3、3’をつなぐフープ12を形成する。
【0012】
このフープ12は、包装体が完成したとき、図2に示すように管状体となった本体の開放端を横切り、被包装物が管状体の外へ逸出するのを防止する。即ち、フープ12は、該フープが下にくるように包装体を傾けたりした場合、被包装物の重みに耐えて被包装物を保持しなければならず、その荷重は第1折目線15を介して折り返し片14に加えられる。その際、折り返し片14の強度が足りなければ、この荷重によって折り返し片が反転してフープ12は包装体の外へ引き出されてしまい、被包装物が開放端から逸脱してしまうこととなる。同様なことは、フープを掴んで包装体を持ち上げたときも起こる。
【0013】
本発明においては、折り返し片14を側壁3、3’内面に接着することによってこの強度を飛躍的に高めることが出来、前記のような現象が起こることを回避することができた。図示の実施形態においては、折り返し片14の内面にホットメルト17、17’を配し、これを熱接着することによって、包装時に簡単に接着することができるようにした。しかし、接着法としてはこれに限られず、各種の接着法が用いられることは云うまでもない。
【0014】
一方、第1折目線15は第2折目線16に対して45°の角度で延びるので、第1折目線15の第2折目線16からの距離、すなわち折り返し片14の大きさが大きい場合は、折り返し片14を折り畳んだとき、フープ12の管状体の底壁(両端部分4、4’で構成される)からの高さが低くなる。本体の幅を一定とし、フープをこれに接して形成する場合には、第2折目線16の位置、すなわち、側壁3、3’の幅を本体部に対してどの程度に狭くすべきかは、望ましいフープの位置によって定められる。
【0015】
折り返し片14の上縁14’は、側壁3、3’への切り込み線によって形成されるのではなく、間隔を有するように切欠き部18によって分離されることが望ましい。単に切り込み線によって形成された場合には、包装装置によって折り込むとき、折り返し片14が側壁3、3’に係合し、折り込み不良が生じる場合がある。また、折り返し片14の第2折目線16が本体部分と平行であることにより、包装装置による折り込みが確実となり、フープ12の位置が安定するという効果があり、この実施態様のマルチパックは、全体として自働包装に適した態様であることが理解できる。
【0016】
さらに、自働包装装置においては、ブランク状のマルチパックは積み重ねられた状態で供給され、一枚ずつに分離して移送される場合、従来はブランクの外縁、すなわちフープ12の外縁を搬送ピンで押圧移送していたが、フープ12が折り込まれると、押圧位置が異なってしまい、移送装置の構造が複雑になるという問題があった。本発明においては、本体の外縁部に送り用切欠き19を設け、この切欠きに搬送ピンを当てることにより、フープの折り込み前後で同じ移送方法を採ることが出来、安定して搬送することができると共に、搬送装置の構成を簡素化することができる。なお、図中21は、頂壁2に形成された指掛け孔であり、指を掛けることにより、マルチパックを自由に持ち運ぶことができる。
【0017】
図3に示すマルチパックは他の実施形態を示し、瓶などのように細長い形を持つ被包装物に適したものであり、2列2本の4本パック用のものである。先の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して示す。従来のマルチパックのように、逸脱防止を管状体の隅角を折り込んで抑える形式のものは、このような細長い被包装物には適さないが、本発明のマルチパックは、抑える位置を自由に設計できるので、このような被包装物に対する包装には適したものとなっている。また、図中20はミシン目で、フープ12から上をミシン目で切り離して除去すれば、上側が開放されたトレーとなり、使用場所での保管、取り出しに便利である。
【0018】
本発明のマルチパックは、フープの強度を高めることが出来たので大きな荷重に耐えることが出来、また、フープによる逸脱防止を利用して従来不可能であったパック形態を採ることが出来る。例えば、従来のように逸脱防止を管状体の隅角を折り込んで抑える形式のものは、被包装物を2段に積んだ状態で包装しようとしても、被包装物の上端か下端かを抑えることが出来るのみで、上下両端を抑えることが不可能であった。そのため、従来のマルチパックでは2段積み包装体を形成することはできなかった。
【0019】
しかし、本発明のものは、図4に概略的に示す実施形態のマルチパック30ように、上下に重ねた被包装物の上段、下段の間にフープ12を配置することで、上段のものも下段のものも、上下両端を抑えることが可能となり、2段重ねの包装体を得ることができる。その際、特に本発明ではフープの折り返し片が側壁3、3’に接着されているので、折り返し片が反転することなく強固であり、2段重ねでも安定して保持することができる。なお、先の実施形態と同じ部分には同じ符号を付して示す。
【0020】
さらに、従来のマルチパックの場合は、例えば3列3本等3列以上の包装体を得ようとしても、隅角を折り込んで押さえ片を形成したものは、中間列の被包装体を保持することができず、またフープを有するものはフープの保持力が多列の物を支えるには弱い等の欠点があり、従来のマルチパックでは3列以上の包装体を得ることはできなかった。これに対して、本発明のマルチパックによれば、開放端をフープが横断して被包装物を支え、しかも該フープが側壁に接着された折り返し片によって強固に保持されているので、被包装物を3列3本、4列4本等、3列以上の複数列の包装体を得ることができる。このように、本発明のマルチパックでは被包装物の量を増やすことが出来るだけでなく、さらにはフープを運搬時の持ち手として利用できるなど、種々の変形が可能である。また、フープの大きさを適宜調整することにより、個々の缶や壜に付されているバーコードをフープで隠すことができるので、包装体を販売する等に際して、マルチパックに付されたバーコードと読み間違うことを防止することができる。さらには、フープは、自由に印刷できるので、ディスプレー効果が高い。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明のマルチパックによれば、簡単な構成で、ブランクの搬送や折り曲げが正確確実にでき、自働包装装置によって安定した包装が可能であり、その上、フープを有するマルチパックのフープによる物品の保持を強固にすることができ、2段重ねの包装、3列の包装、など、従来困難であった包装形態を容易に採ることが出来る。さらには、マルチパックを単に持ち運び可能な包装体としてばかりでなく、展示用トレーとしても利用できる等、格別な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチパックブランクの一実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明の前記実施形態の組み立てた状態の斜視図である。
【図3】本発明のマルチパックブランクの他の実施形態を示す平面図である。
【図4】被包装物を2段重ねにした場合の包装状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 ブランク 2 頂壁
3、3’ 側壁 4、4’ 底壁部
5、6、7、8 折目線 9 雄タブ
11 物品保持孔 12 フープ
14 折り返し片 15 第1折目線
16 第2折目線 17 ホットメルト
18 切欠き部 19 送り用切欠き
Claims (4)
- 板紙などからなる細長いブランクの本体部分は、被包装物に巻きつけてその両端部分を接合することにより、頂壁部、側壁部、および底壁部からなる断面がほぼ四辺形の管状構造を形成するように折目線によって区画され、前記本体部分の両側には、前記頂壁部から前記側壁部にわたり、細長いストリップ状のフープが形成され、その両端は前記側壁部に形成された折り返し片に第1折目線によって接続されると共に、該折り返し片は第2折目線によって前記側壁部に接続され、前記第1折目線、第2折目線を折り込むことによって、前記ストリップ状のフープが側壁部から外方に延び、両側壁部をつなぐフープを形成するマルチパックにおいて、
前記折り返し片と前記側壁部とを接続する前記第2折目線は、ブランクの本体部分と平行であると共に、前記頂壁部と前記側壁部をつなぐ折り目及び前記側壁部と前記底壁部をつなぐ折り目に達しないように前記側壁部の幅が前記本体部分より狭くされた部分に形成され、前記折り返し片の他の縁は前記側壁部と間隔を有するように切り欠き部によって分離されていること、
前記頂壁部の側縁に、移送用押圧ピンが係合するための送り用切欠きを設けたこと、
及び前記折り返し片を折り畳んだ状態で該折返し片を前記側壁内面に接着したこと、
を特徴とするマルチパック。 - 側壁部のループよりも高い位置に、切離しようのミシン目を設けたことを特徴とする請求項1に記載のマルチパック。
- 被包装物を2段重ねにして包装するためのマルチパックであり、前記フープが上下の被包装物の間に来るように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチパック。
- 被包装物を3列にして包装することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のマルチパック。
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