JP4137521B2 - 装置管理方法及び露光方法、リソグラフィシステム及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、装置管理方法、露光方法、リソグラフィシステム、及びプログラムに係り、さらに詳しくは、例えば半導体素子又は液晶表示素子等のマイクロデバイスを製造する際にリソグラフィ工程で用いられる複数の投影露光装置を管理する装置管理方法、その装置管理方法を用いて物体を重ね合わせ露光する露光方法、複数の投影露光装置を管理してリソグラフィ工程を実行するリソグラフィシステム、及び複数の投影露光装置を管理する手順をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体素子、液晶表示素子等を製造するためのリソグラフィ工程では、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)に形成されたパターンを、投影光学系を介してレジスト等が塗布された物体、例えばウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、適宜「ウエハ」という)上に転写する投影露光装置が用いられている。このような半導体素子等の製造にあたっては、異なる回路パターンをウエハ上に幾層にも積み重ねて形成するために重ね合わせ露光を行うのが一般的となっている。
【0003】
また、近年では、量産性を高めるために、複数の投影露光装置を用意し、これらの投影露光装置をホスト計算機で集中的に管理するリソグラフィシステムが構築されている。このようなシステムでは、量産性を高めるために、1枚のウエハ上の各レイヤ(層)の回路パターンを異なる投影露光装置を用いて転写するようになるので、重ね合わせ露光をする際の各投影露光装置のスケジューリングが必要となる。例えば、ウエハ上の元工程レイヤ(以下、単に「元工程」と呼ぶ)での露光に用いられた投影露光装置が稼働中である場合には、現在稼動していない他の投影露光装置を現工程レイヤ(現行レイヤ:以下、「現工程」と呼ぶ)の露光に用いるようにスケジューリングすれば、全体の露光工程を短縮することができるようになる。
【0004】
このようなスケジューリングを実行する際に問題となるのが、各投影露光装置間における転写像の歪み(ディストーション)である。レイヤ間の像の重ね合わせ精度を確保するためには、このようなディストーションを各投影露光装置間でマッチングさせることが重要となる。
【0005】
そこで、従来から、このようなリソグラフィシステムでは、各投影露光装置の工場への搬入時等において、各投影露光装置による転写像の歪みをそれぞれ理想値(理想格子)に極力近づけるようにそれぞれの投影光学系を調整し、これにより、号機間の転写像の歪み誤差(ショットの形状誤差)を低減して重ね合わせ精度を確保するようにしている。また、ディストーションの経時変化に対応するため、ディストーションの計測および調整は定期的に行われている。
【0006】
しかし、半導体素子の高集積化に伴う重ね合わせ精度の高精度化への要求の高まりを受け、像歪み補正能力の号機間差や経時変化に起因するレイヤ間のショットの形状誤差が無視できない状況になってきている。そこで、最近のリソグラフィシステムでは、各投影露光装置で転写像の歪みをそれぞれ理想値に極力近づけるとともに、先行する1つのレイヤ(基準レイヤ)の露光を行った投影露光装置における転写像の歪みと同様の歪みが生じるように、後のレイヤの露光を行う投影露光装置の投影光学系等を調整し、基準レイヤに対して転写像を合わせるようにしている。
【0007】
かかる投影露光装置の転写像の歪みの調整方法及び装置が、従来から種々開示されている。例えば特開平4−127514号公報では、静止型の投影露光装置(一括型露光装置)の投影光学系の一部のレンズ素子を光軸方向に駆動、あるいは、光軸に直交する面に対して傾斜させることによって像歪みを発生させる方法及び装置が開示されている。また、例えば特開平7−57991号公報等には、走査型の投影露光装置の走査露光中に投影光学系の倍率を連続的に変化させたり、レチクルとウエハとの走査方向に関する相対角度にオフセットをもたせたり、あるいは前記相対角度を連続的に変化させたりしながら、走査後に形成される像に歪みを与える方法及び装置が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、投影露光装置によって投影像の歪みは異なり、中には、転写像の歪みが他の装置と著しく異なっており、その歪みを調整しても、その歪みを他の装置の歪みに近づけることが困難な装置もある。上述のリソグラフィシステムでは、そのような歪みの調整が困難な装置が混在して管理されているのが通常である。そのような調整が困難な装置を含めた重ね合わせ露光を行っても、レイヤ間の像の重ね合わせ精度を確保することができない。
【0009】
本発明は、かかる事情の下になされたものであり、その第1の目的は、複数の投影露光装置を用いた高精度な重ね合わせ露光を効率よく実現することができる装置管理方法を提供することにある。
【0010】
また、本発明の第2の目的は、高精度な重ね合わせ露光を効率よく実現することができる露光方法を提供することにある。
【0011】
また、本発明の第3の目的は、高精度な重ね合わせ露光を効率よく実現することができるリソグラフィシステムを提供することにある。
【0012】
また、本発明の第4の目的は、複数の投影露光装置を用いた高精度な重ね合わせ露光を効率よく実現することができるプログラムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の観点からすると、複数の投影露光装置を管理する装置管理方法であって、前記複数の投影露光装置のそれぞれから送信された、各投影露光装置における複数の計測点での位置ずれ量に基づく投影像の歪みを記憶装置に記憶する記憶工程と;前記複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの前記投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置を、前記複数の投影露光装置の中から抽出し、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における前記指標値の差が前記所定範囲外にある投影露光装置がある場合にのみその装置を除外して、前記抽出された投影露光装置のグループを作成する作成工程と;を含む装置管理方法である。
【0014】
これによれば、上述の作成工程において、複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置が、複数の投影露光装置の中から抽出され、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における指標値の差が所定範囲外にある投影露光装置がある場合には、その装置が除外された、前記抽出された投影露光装置のグループが作成され、一方、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における指標値の差が所定範囲外にある投影露光装置がない場合には、抽出された投影露光装置のグループが作成される。従って、重ね合わせ露光を行う際に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の装置だけを用いた重ね合わせ露光を実現することができる。このため、複数の投影露光装置を用いても、高い重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができる。
【0015】
この場合において、前記指標値の差は、前記複数の計測点の少なくとも一部における前記投影露光装置間の前記位置ずれ量の差のうちの最大値であることとすることができる。
【0016】
本発明の装置管理方法において、前記作成工程では、前記複数の投影露光装置の中から選択される一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて前記指標値の差を算出することによって、互いの前記指標値の差が所定範囲内である投影露光装置の組合せを抽出することとすることができる。
【0017】
かかる場合には、互いの歪みの指標値の差が所定範囲内である投影露光装置の組合せをすべて抽出してグループ化することができるため、グループの作成もれがなくなるとともに、多種多様なグループが作成される。作成されるグループのバリエーションが増えれば、それだけ複数の露光装置のスケジューリングを多様化することができるようになる。そのため、本方法を用いれば、重ね合わせ露光を行う際の投影露光装置のスケジューリング効率が改善され、結果的に露光工程の効率化を図ることができるようになる。
【0018】
この場合において、前記作成工程は、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲内となる投影露光装置の装置群を作成する第1工程と;互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である装置の組合せを、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて作成された前記装置群の中から求め、その組合せを前記グループとする第2工程と;を含むこととすることができる。
【0019】
本発明の装置管理方法において、前記作成工程では、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲の1/2の範囲内となる投影露光装置の装置群を作成し、前記各装置群を前記グループとすることとすることができる。
【0020】
かかる場合には、すべての投影露光装置の組合せにおける投影像の歪みの指標値の差を算出することなく、互いの歪みの指標値の差が所定範囲内である投影露光装置のグループを作成することができるようになるため、グループを作成するのに要する時間を短縮することができる。その結果、露光工程の時間短縮を図ることができる。
【0021】
この場合において、前記作成工程では、前記グループを作成する毎に、そのグループに含まれるすべての装置が、すでに作成されたいずれか1つのグループに含まれる場合には、そのグループを削除することとすることができる。
【0022】
かかる場合には、作成された複数のグループのうち、組合せが重複するグループをスケジューリングの対象から除外することができるようになるため、装置のスケジューリングの効率化を図ることができるようになる。
【0024】
本発明の装置管理方法では、前記作成工程において、前記投影露光装置のグループを作成する方法として、請求項3に記載の装置管理方法を少なくとも含む複数の方法の中から1つの方法を選択可能であることとすることができる。
【0025】
このようにすれば、時と場合とに応じて、あるいは管理する各投影露光装置の投影像の歪みなどの特性に応じた臨機応変なグループ作成を実行することができる。この場合、前記複数の方法には、請求項4〜6のいずれか一項に記載の装置管理方法が含まれることとすることができる。
【0026】
本発明の装置管理方法において、前記作成工程では、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去された前記投影像の歪みに基づいて、前記グループを作成することとすることができる。
【0027】
これによれば、重ね合わせ露光をする際に、各投影露光装置において、ステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分を除去して露光することができるようになるため、高精度な重ね合わせ露光を実現することができるようになる。
【0028】
また、本発明の装置管理方法において、前記作成工程では、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去され、かつ、投影光学系の結像特性が調整された後の投影像の歪みに基づいて、前記グループを作成することとすることができる。
【0029】
これによれば、重ね合わせ露光をする際に、ステージ成分を除去し、投影光学系を調整したうえで露光することができるようになるため、高精度な重ね合わせ露光を実現することができるようになる。
【0030】
本発明は、第2の観点からすると、複数の投影露光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であって、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置管理方法を用いて、前記投影露光装置のグループを作成する管理工程と;前記グループの中からいずれか1つの投影露光装置を選択して、前記物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を含む第1の露光方法である。
【0031】
これによれば、上述の装置管理方法において、互いの投影像の歪みの指標値の差が所定範囲内である投影露光装置のグループが作成されるので、露光工程で重ね合わせ露光を行う際に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の装置だけを用いた重ね合わせ露光を実行することができるため、複数の投影露光装置を用いて、高い重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができる。
【0032】
本発明は、第3の観点からすると、複数の投影露光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であって、請求項9に記載の装置管理方法を用いて、前記投影露光装置のグループを作成する管理工程と;前記グループの中から投影露光装置を選択し、選択された投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分を除去したうえで、前記物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を含む第2の露光方法である。
【0033】
これによれば、露光工程で重ね合わせ露光を行う際に、ステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去された投影像の歪みに基づいて作成されたグループから投影露光装置が選択されるようになるため、より高精度な重ね合わせ露光を実現することができるようになる。
【0034】
本発明は、第4の観点からすると、複数の投影露光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であって、請求項10に記載の装置管理方法を用いて、前記投影露光装置のグループを作成する管理工程と;前記グループの中から投影露光装置を選択し、選択された投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分を除去するとともに投影光学系の結像特性を調整したうえで、前記物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を含む第3の露光方法である。
【0035】
これによれば、露光工程で重ね合わせ露光を行う際に、ステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分や投影光学系の結像特性調整後の投影像の歪みに基づいて作成されたグループから投影露光装置が選択されるようになるため、より高精度な重ね合わせ露光を実現することができるようになる。
【0036】
本発明は、第5の観点からすると、前記複数の投影露光装置のそれぞれから送信された、各投影露光装置における複数の計測点での位置ずれ量に基づく投影像の歪みが記憶される記憶装置と;前記複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの前記投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置を、前記複数の投影露光装置の中から抽出し、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における前記指標値の差が前記所定範囲外にある投影露光装置がある場合にのみその装置を除外して、前記抽出された投影露光装置のグループを作成する管理装置と;前記グループの中から、前記物体を重ね合わせ露光する投影露光装置を選択する選択装置と;を備えるリソグラフィシステムである。
【0037】
これによれば、上記管理装置において、複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置が、複数の投影露光装置の中から抽出され、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における指標値の差が所定範囲外にある投影露光装置がある場合には、その装置が除外された、前記抽出された投影露光装置のグループが作成され、一方、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における指標値の差が所定範囲外にある投影露光装置がない場合には、抽出された投影露光装置のグループが作成される。従って、重ね合わせ露光を行う際に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の装置だけを用いた重ね合わせ露光を実行することができ、これにより、複数の投影露光装置を用いた高い重ね合わせ精度で効率のよい重ね合わせ露光を実現することができる。
【0038】
この場合において、前記所定範囲を外部から設定可能な入力装置をさらに備えることとすることができる。この場合において、前記入力装置では、複数の所定範囲を設定可能であり、前記管理装置は、前記複数の所定範囲のそれぞれについて、前記グループの作成処理を実行することとすることができる。
【0039】
かかる場合には、投影像の歪みの差がその所定範囲内である装置の組み合わせを、複数の所定範囲で一度に算出することができるようになる。そのため、管理する各投影露光装置の投影像の歪みのばらつき具合が未知である場合でも、そのばらつき具合に応じたグループを、グループ作成処理を何回も実行することなく作成することができる。その結果、露光工程に要する時間を短縮することができる。
【0040】
本発明は、第6の観点からすると、複数の投影露光装置のそれぞれから送信された、各投影露光装置における複数の計測点での位置ずれ量に基づく投影像の歪みを記憶装置に記憶する記憶手順と;前記複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの前記投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置を、前記複数の投影露光装置の中から抽出し、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における前記指標値の差が前記所定範囲外にある投影露光装置がある場合にのみその装置を除外して、前記抽出された投影露光装置のグループを作成する作成手順と;をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0041】
これによれば、上述の作成手順をコンピュータに実行させることによって、複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置が、複数の投影露光装置の中から抽出され、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における指標値の差が所定範囲外にある投影露光装置がある場合には、その装置が除外された、前記抽出された投影露光装置のグループが作成され、一方、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における指標値の差が所定範囲外にある投影露光装置がない場合には、抽出された投影露光装置のグループが作成される。従って、重ね合わせ露光を行う際に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の装置だけを用いた重ね合わせ露光を実行することができ、複数の投影露光装置を用いても、高い重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができる。
【0042】
この場合において、前記指標値の差は、前記複数の計測点の少なくとも一部における前記投影露光装置間の前記位置ずれ量の差のうちの最大値であることとすることができる。
【0043】
本発明のプログラムでは、前記作成手順として、前記各投影露光装置の中から選択される一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて前記指標値の差を算出することによって、互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である投影露光装置の組合せを抽出する手順を前記コンピュータに実行させることとすることができる。
【0044】
これによれば、コンピュータによって、互いの歪みの指標値の差が所定範囲内である投影露光装置の組合せをすべて抽出してグループ化することができるため、グループの作成もれがなくなり、多種多様なグループが作成され、複数の露光装置のスケジューリングを多様化することができるようになる。そのため、本プログラムを用いれば、重ね合わせ露光を行う際の投影露光装置のスケジューリング効率が改善され、結果的に露光工程の効率化を図ることができるようになる。
【0045】
この場合において、前記作成手順として、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲内となる投影露光装置の装置群を作成する第1手順と;互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である装置の組合せを、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて作成された前記装置群の中から求め、その組合せを前記グループとする第2手順と;をコンピュータに実行させることとすることができる。
【0046】
本発明のプログラムでは、前記作成手順として、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲の1/2の範囲内となる投影露光装置の装置群を作成し、その装置と前記各装置群に含まれる装置との組合せを前記グループとする手順を前記コンピュータに実行させることとすることができる。
【0047】
かかる場合には、すべての投影露光装置の組合せにおける投影像の歪みの指標値の差を算出することなく、互いの歪みの指標値の差が所定範囲内である投影露光装置のグループを作成することができるようになる。このため、グループを作成するのに要する時間を短縮することができ、結果的に、投影露光装置のスケジューリングの効率化を図ることができるようになる。
【0048】
この場合において、前記作成手順として、前記グループを作成する毎に、そのグループに含まれるすべての装置が、すでに作成されたいずれか1つのグループに含まれる場合には、そのグループを削除する手順を前記コンピュータに実行させることが好ましい。
【0049】
かかる場合には、作成された複数のグループのうち、組合せが重複するグループをスケジューリングの対象から除外することができるようになるため、装置のスケジューリングの効率化を図ることができるようになる。
【0051】
また、本発明のプログラムでは、前記作成手順として、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去された前記投影像の歪みに基づいて、前記グループを作成する手順を前記コンピュータに実行させることとすることができる。
【0052】
また、本発明のプログラムでは、前記作成手順として、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去され、かつ、投影光学系の結像特性が補正された後の前記投影像の歪みに基づいて前記グループを作成する手順を前記コンピュータに実行させることとすることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図16に基づいて説明する。
【0054】
図1には、本発明の一実施形態に係るリソグラフィシステム100の構成が概略的に示されている。このリソグラフィシステム100は、N台の投影露光装置1101〜110N、管理装置130、記憶装置140、ターミナルサーバ150、及びホストコンピュータ160を備えている。
【0055】
この内、投影露光装置110i(i=1、2、……、N)、管理装置130及びターミナルサーバ150は、ローカルエリアネットワーク(LAN)170に接続されている。また、記憶装置140は、スカジー(SCSI)等の通信路180を介して管理装置130に接続されている。また、ホストコンピュータ160は、ターミナルサーバ150を介してLAN170に接続されている。すなわち、ハードウエア構成上では、投影露光装置110i、管理装置130(及び記憶装置140)、ターミナルサーバ150、及びホストコンピュータ160の相互間の通信経路が確保されている。なお、本システムにおける実際の構成要素相互間の通信については後述する。
【0056】
前記投影露光装置1101〜110Nのそれぞれはステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置、いわゆるステッパ(以下、「静止型露光装置」と呼ぶ)であっても良いし、また、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、すなわちスキャニング・ステッパ(以下、「走査型露光装置」と呼ぶ)であっても良い。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、Nは偶数であるものとし、N台の投影露光装置1101〜110Nの全てが、投影像の歪み調整能力を有するとともに、奇数番目の投影露光装置1101、1103、……、110N-1が走査型露光装置であり、かつ偶数番目の投影露光装置1102、1104、……、110Nが静止型露光装置であるものとする。
【0057】
図2には、1台の走査型露光装置である投影露光装置1101の概略的な構成が示されている。投影露光装置1101は、図2に示されるように、照明系IOP、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、物体としてのウエハWが搭載されるウエハステージWST等を備えている。
【0058】
前記照明系IOPは、光源、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、内面反射型インテグレータ(ロット・インテグレータ)、又は回折光学素子など)等からなる照度均一化光学系、リレーレンズ、可変NDフィルタ、レチクルブラインド(マスキングブレード)、及びダイクロイックミラー等(いずれも不図示)を含んで構成されている。かかる照明系の構成は、例えば、特開平6−349701号公報などに開示されている。この照明系IOPでは、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定されたスリット状(X軸方向に伸びる細長い長方形状)の照明領域部分を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。照明光ILとしては、例えば、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、F2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光などが用いられる。なお、照明光ILとして、超高圧水銀ランプからの紫外域の輝線(g線、i線等)などを用いても良い。
【0059】
前記レチクルステージRST上にはレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、ここでは、リニアモータなどから成る不図示のレチクルステージ駆動部によって、レチクルRの位置決めのため、照明光学系の光軸(後述する投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能であるとともに、所定の走査方向(ここではY軸方向とする)に指定された走査速度で駆動可能となっている。レチクルステージRSTのステージ移動面内の位置はレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計16からのレチクルステージRSTの位置情報は主制御装置50に送られ、該主制御装置50では、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部(図示省略)を介してレチクルステージRSTを制御する。
【0060】
前記投影光学系PLは、レチクルステージRSTの図2における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。この投影光学系PLとしては、ここでは、光学素子としてレンズエレメントのみが用いられる、即ち光軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚のレンズエレメント27、29、30、31、……及びこれらのレンズエレメント27、29、30、31、……を保持するレンズ鏡筒32を含んで構成された、例えば両側テレセントリックな屈折系が用いられている。この投影光学系PLの投影倍率は、例えば1/5(あるいは1/4)とされている。このため、照明系IOPからの照明光ILによってレチクルRの照明領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介して照明領域部分のレチクルRの回路パターンの縮小像(部分倒立像)が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。この投影露光装置1101では、この投影光学系PLによる投影像の歪み(倍率を含む)を補正する結像特性補正装置が設けられている。
【0061】
次に、この投影光学系PLの結像特性を補正するための結像特性補正装置について説明する。この結像特性補正装置は、大気圧変化、照明光吸収等による投影光学系PL自体の結像特性の変化を補正すると共に、ウエハW上の先行する特定レイヤ(例えば前レイヤ)のショット領域(区画領域)に転写されたパターンの歪みに合わせてレチクルRのパターンの投影像を歪ませる働きをもつ。投影光学系PLの結像特性としては焦点位置、像面湾曲、ディストーション、非点収差等があり、それらを補正する機構はそれぞれ考えられるが、以下の説明において、結像特性補正装置は、主として投影像の歪み(倍率を含む)に関する補正のみを行なうものとする。
【0062】
図2において、投影光学系PLを構成する、レチクルRに最も近いレンズエレメント27は支持部材28に固定され、レンズエレメント27に続くレンズエレメント29,30,31,…は投影光学系PLのレンズ鏡筒32に固定されている。支持部材28は、伸縮自在の複数(ここでは3つ)の駆動素子、例えばピエゾ素子11a、11b、11c(但し、図2では紙面奥側の駆動素子11cは図示せず)を介して投影光学系PLのレンズ鏡筒32と連結されている。駆動素子11a、11b、11cに印加される駆動電圧が結像特性制御部12によって独立して制御され、これによって、レンズエレメント27が光軸AXに直交する面に対して任意に傾斜及び光軸方向に移動可能な構成となっている。各駆動素子によるレンズエレメント27の駆動量は不図示の位置センサにより厳密に測定され、その位置はサーボ制御により目標値に保たれるようになっている。
【0063】
この投影露光装置1101では、レンズエレメント27の支持部材28、駆動素子11a、11b、11c及びこれに対する駆動電圧を制御する結像特性制御部12によって結像特性補正装置(倍率調整手段を兼ねる)が構成されている。なお、投影光学系PLの光軸AXとはレンズエレメント29以下のレンズエレメントの共通の光軸を指すものとする。
【0064】
なお、上記では、説明の便宜上から、レンズエレメント27のみが、移動可能な場合について説明したが、これに限らず、複数のレンズエレメントあるいはレンズ群を上記レンズエレメント27と同様にして移動可能に構成しても良い。このようにすることにより、投影像の像歪みなどをより微細に調整することが可能となる。
【0065】
また、本実施形態では、投影光学系PLのレンズエレメント27を移動して、その結像特性を調整するだけでなく、例えば走査露光におけるレチクルRとウエハWとの走査方向をずらすなどして、ウエハW上に形成されるレチクルRのパターンの転写像を歪ませることが可能となっている。
【0066】
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図2における下方に配置され、このウエハステージWST上には、ウエハホルダ9が保持されている。このウエハホルダ9上にはウエハWが真空吸着されている。ウエハホルダ9は不図示の駆動部により、投影光学系PLの最良結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系PLの光軸AX方向(Z軸方向)に微動が可能に構成されている。また、このウエハホルダ9は光軸AXに平行なZ軸回りの回転動作も可能になっている。
【0067】
ウエハステージWSTは、モータ等のウエハステージ駆動部(不図示)により駆動され、走査方向(Y軸方向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領域を前記照明領域と共役な露光領域に位置させることができるように、走査方向に垂直な方向(X軸方向)にも移動可能となっている。
【0068】
ウエハステージWSTのXY平面内での位置はウエハレーザ干渉計18によって、移動鏡17を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)は主制御装置50に送られ、主制御装置50では、その位置情報(又は速度情報)に基づいてウエハステージWSTを、ウエハステージ駆動部(図示省略)を介して制御する。
【0069】
また、ウエハステージWSTの上面には、その表面がウエハW表面とほぼ同一高さに設定された基準マーク板FMが固定されている。この基準マーク板FMの表面には、ベースライン計測用の基準マーク及びレチクルアライメント用の基準マークなどが所定の位置関係で形成されている。
【0070】
投影光学系PLの側面には、ウエハW上の各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウエハマーク)の位置を検出するためのオフ・アクシス方式のアライメント検出系、例えば画像処理方式の結像式アライメントセンサ8が設けられている。アライメントセンサ8は、ウエハW上のレジストを感光させないブロードバンドな検出光束を対象マークに照射し、その対象マークからの反射光により受光面に結像された対象マークの像と不図示の指標の像とを撮像素子(CCD)等を用いて撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系のセンサである。なお、FIA系に限らず、コヒーレントな検出光を対象マークに照射し、その対象マークから発生する散乱光または回折光を検出する、あるいはその対象マークから発生する2つの回折光(例えば同次数)を干渉させて検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み合わせて用いることはもちろん可能である。このようなアライメントセンサ8の検出結果が不図示のアライメント信号処理系を介して主制御装置50に出力されている。
【0071】
また、投影露光装置1101は、投影光学系PLの最良結像面に向けて複数のスリット像を形成するための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方向より供給する照射光学系13と、その結像光束のウエハWの表面での各反射光束を、それぞれスリットを介して受光する受光光学系14とから成る斜入射方式の多点焦点位置検出系が設けられている。この多点焦点位置検出系(13、14)としては、例えば特開平6−283403号公報に開示されるものと同様の構成のものが用いられる。この多点焦点位置検出系(13、14)で検出されるウエハ位置情報は、主制御装置50に供給されるようになっている。主制御装置50では、このウエハ位置情報に基づいて不図示の駆動系を介してウエハホルダ9をZ軸方向及び傾斜方向に駆動して、ウエハWのフォーカス・レベリング制御を行う。
【0072】
前記主制御装置50は、例えばマイクロコンピュータから成り、上述した投影露光装置1101の構成各部を統括して制御する。また、本実施形態では、この主制御装置50は、投影露光装置1101に併設された不図示のコータ・デベロッパ(以下、「C/D」と呼ぶ)をも制御する。また、主制御装置50は、LAN170に接続されている。
【0073】
次に、前述した投影露光装置1101における露光処理工程の動作について、図2を参照しつつ、簡単に説明する。
【0074】
主制御装置50では、干渉計16、18からの位置情報をモニタしつつ、ウエハステージWSTを第1ショット領域の露光のための走査開始位置(加速開始位置)に位置決めするとともに、レチクルステージRSTを走査開始位置(加速開始位置)に位置決めして、その第1ショット領域の走査露光を行う。
【0075】
すなわち、主制御装置50では、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとのY軸方向逆向きの相対走査を開始し、両ステージRST、WSTがそれぞれの目標走査速度に達すると、露光光ILによってレチクルRのパターン領域が照明され始め、走査露光が開始される。
【0076】
主制御装置50では、特に上記の走査露光時にレチクルステージRSTのY軸方向の移動速度VrとウエハステージWSTのY軸方向の移動速度Vwとが投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比に維持されるようにレチクルステージRST及びウエハステージWSTを同期制御する。
【0077】
そして、レチクルRのパターン領域の異なる領域が露光光ILで逐次照明され、パターン領域全面に対する照明が完了することにより、ウエハW上の第1ショット領域の走査露光が終了する。これにより、レチクルRの回路パターンが投影光学系PLを介して第1ショット領域に縮小転写される。
【0078】
こうして第1ショット領域の走査露光が終了すると、ウエハステージWSTを第2ショット領域の露光のための走査開始位置へ移動させるショット間のステッピング動作を行う。そして、その第2ショット領域に対する走査露光を上述と同様にして行う。以後、第3ショット領域以降も同様の動作を行う。
【0079】
このようにして、ショット間のステッピング動作とショットの走査露光動作とが繰り返され、ステップ・アンド・スキャン方式でウエハW上の全てのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。
【0080】
他の走査型露光装置である投影露光装置1103、1105、……、110N-1も、上記投影露光装置1101と同様に構成されている。
【0081】
また、静止型露光装置から成る投影露光装置1102、1104、……、110Nは、基本的には、図2の投影露光装置1101と同様に構成される。但し、これらの投影露光装置では、それぞれのレチクルステージがXY面内でX、Y及びθz(Z軸周りの回転)方向に微少駆動のみ可能に構成されている点、及び投影光学系PLの円形視野内での照明光ILの照射領域(前述の照明領域や露光領域に対応)が図2の走査型露光装置に比べて大きく、例えば走査型露光装置の走査露光範囲と同程度の大きさを持つ点が異なる。これは、これらの投影露光装置では、ウエハステージ及びレチクルステージを共に静止させた状態で露光が行われるためである。
【0082】
図1に戻り、各投影露光装置1101〜110Nをそれぞれ構成する前述の主制御装置50は、LAN170を介して、管理装置130との間で通信を行い、対応する投影露光装置の動作パラメータの問い合わせを行い、また、管理装置130から対応する投影露光装置の動作パラメータを受信する。また、各投影露光装置をそれぞれ構成する主制御装置50は、LAN170及びターミナルサーバ150を介して、ホストコンピュータ160との間で通信を行う。
【0083】
前記管理装置130は、演算能力に優れた中規模のコンピュータシステム(例えば、ミニコン・システムやエンジニアリング・ワークステーション・システム)によって構成されている。この管理装置130は、LAN170を介した上記の投影露光装置1101〜110Nとの通信の他に、LAN170及びターミナルサーバ150を介して、ホストコンピュータ160との間で通信を行う。
【0084】
また、管理装置130は、投影露光装置1101〜110N等との通信に際し、必要に応じて記憶装置140に対するデータの読み書きを行う。なお、管理装置130には、対オペレータのマンマシンインタフェースである表示ディスプレイとキーボードやマウス等のポインティングデバイスなどの入出力装置131とが備えられている。
【0085】
この管理装置130は、各投影露光装置1101〜110Nから定期的に送られてくる後述する投影像の歪みデータ(ディストーション・データ)を記憶装置140内のデータベースに登録する。また、管理装置130は、各投影露光装置1101〜110Nから毎日定時刻に送られてくる露光履歴データをも、記憶装置140内のデータベースに登録する。
【0086】
前記ターミナルサーバ150は、LAN170における通信プロトコルとホストコンピュータ160の通信プロトコルとの相違を吸収するためのゲートウエイプロセッサとして構成される。このターミナルサーバ150の機能によって、ホストコンピュータ160と、LAN170に接続された投影露光装置1101〜110N、及び管理装置130との間の通信が可能となる。
【0087】
前記ホストコンピュータ160は大型のコンピュータで構成され、例えば、リソグラフィ工程を含め、工場内における半導体素子等の製造にあたっての統括制御を行っている。
【0088】
前記LAN170には、バス型LAN及びリング型LANのいずれも採用可能であるが、本実施形態では、IEEE802規格のキャリア敏感型媒体アクセス/競合検出(CSMA/CD)方式のバス型LANを使用している。
【0089】
ここで、各投影露光装置から管理装置130へ送られる像歪みデータを得るために、投影露光装置1101〜110Nで定期的に行われるパターンの投影像の歪み(ディストーション)の計測及びその計測結果に基づく像歪みデータ(ディストーション・データ)の算出について説明する。ここで、投影像の歪みの計測等を定期的に行うのは、投影光学系の結像特性は、経時的に変化することを考慮したものである。
【0090】
投影像の歪みの計測は、テストレチクルを用いた露光、及び露光が終了したウエハ上のレジスト像(転写像)の計測の2段階で行われる。
【0091】
先ず、テストレチクルを用いた露光について、投影露光装置1101の場合を例にとって説明する。ここでは、一例として図3に示されるようなテストレチクルR1を用いるものとする。この図3のテストレチクルR1は、その中央部に、幅D1(D1は、例えば125mm)、長さL1(L1は、例えば165mm)のパターン領域PA1を有し、そのパターン領域PA1内に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所定間隔Δd(Δdは例えば10mm)でn(nは例えば、11×15=165)個の計測用マークM1〜Mnが形成されている。
【0092】
オペレータ又はホストコンピュータ160により、テスト露光の指示(ディストーション計測指示)がなされると、不図示のレチクル搬送系によりレチクルR1が搬送され、ローディングポジションにあるレチクルステージRSTに吸着保持される。その後、前述した、ウエハW上の第1レイヤに対して露光を行う場合の動作と同様の手順で、ウエハW上の第1のショット領域に対して、レチクルR1のパターン領域PA1のパターンが転写される。これにより、テストレチクルR1を用いた第1の露光条件下での露光が終了する。
【0093】
次いで、主制御装置50により、予め定められた手順に従って、露光条件、例えば照明条件等が変更され、その変更後の第2の露光条件下で、上記と同様にしてウエハW上の第2のショット領域に対して、レチクルR1のパターン領域PA1のパターンが転写される。なお、本実施形態の投影露光装置では、例えば、照明光学系内で光源とオプティカルインテグレータとの間に交換可能に配置される複数の回折光学素子、照明光学系の光軸に沿って可動なプリズム、ズーム光学系を含む光学ユニットを有している。本実施形態の投影露光装置では、この光学ユニットによって照明光学系の瞳面上での照明光ILの光量分布(2次光源の大きさや形状)、即ちレチクルRの照明条件を変更できるようになっている。
【0094】
このようにして、露光条件を変更しつつ、設定された全ての露光条件下でのレチクルR1のパターン領域PA1のパターンのウエハW上の異なるショット領域に対する転写が終了すると、その旨が管理装置130に備えられた入出力装置131のディスプレイ上に表示される。
【0095】
次いで、オペレータ又はホストコンピュータ160により計測指示がなされると、主制御装置50により不図示のウエハ搬送系を用いてウエハホルダ上のウエハWが不図示のC/Dに搬送される。そして、C/DによりそのウエハWの現像が行われ、その現像後に、ウエハW上にテストレチクルR1に対応するレジスト像が形成される。
【0096】
次いで、主制御装置50では、その現像が終了したウエハWを、ウエハ搬送系を用いて再びウエハホルダ上にロードした後、ウエハW上の第1ショット領域に形成されたパターン領域PA1における計測用マークM1〜Mnのレジスト像を、アライメントセンサ8を用いて順次検出する。そして、それぞれの計測値と対応するウエハ干渉計18の計測値とに基づいて、計測用マークM1〜Mnのレジスト像の位置を順次演算し、それらの演算結果、すなわち計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステージ座標系上における位置座標を、内部メモリ内に各計測用マークと対応付けて記憶する。
【0097】
以後同様にして、ウエハW上の第2ショット領域、第3ショット領域、……に形成されたパターン領域PA1における計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステージ座標系上における位置座標を求め、ステージ座標系上における位置座標を内部メモリ内に各計測用マークと対応付けて記憶する。
【0098】
このようにして、設定された全ての異なる露光条件の下で形成された計測用マークM1〜Mnのレジスト像の位置座標が内部メモリ内に記憶される。
【0099】
次に、主制御装置50では、内部メモリに記憶された計測用マークM1〜Mnのレジスト像のステージ座標系上における位置座標を、各ショット領域の基準点、例えばショット領域の中心点を原点とする理想的な座標系(ショット座標系)における座標データにそれぞれ変換する。そして、各計測用マークM1〜Mnのレジスト像の座標データと対応するレジスト像の設計上の位置座標との差に基づいて、各計測用マークのM1〜Mnのレジスト像の位置ずれ量を、ショット領域毎(すなわち、露光条件毎)に求める。
【0100】
そして、主制御装置50では、ショット領域毎に、概ね次のような処理を行う。すなわち、上記の位置ずれ量のデータ(生データ)から、所定の許容値を超える異常値データを除去し、異常値データを除去後の位置ずれ量の平均値を、センタ・シフト量と考えて、全位置ずれ量から除去する(センタ・シフト補正)。次いで、このようにしてセンタ・シフト補正が終了した位置ずれ量からレチクル製造誤差(パターン描画誤差などを含む)を除去する(レチクル製造誤差補正)。そして、レチクル製造誤差を補正した位置ずれ量からアライメントマーク製造誤差を除去する(アライメントマーク製造誤差補正)。次いで、アライメントマーク製造誤差を補正した位置ずれ量からレチクルローテーション量を算出して除去する(レチクルローテーション補正)。
【0101】
このようにして、得られた位置ずれ量のデータを、以下の説明においては、像歪みデータと呼ぶ。主制御装置50は、この像歪みデータを露光条件毎に求め、それぞれの計測時刻データとともに管理装置130に送信する。管理装置130は、これらのデータを、記憶装置140内のデータベースに登録する。
【0102】
上述と同様の像歪みデータの計測が、その他の投影露光装置1102、1103、……、110Nにおいても、定期的に行われ、その計測結果が、管理装置130に送られ、管理装置130により、記憶装置140内のデータベースに登録される。すなわち、上記の像歪みデータが、投影露光装置毎、計測時刻毎、露光条件毎に、記憶装置140のデータベースに登録される。
【0103】
なお、静止型露光装置1102、1104、……、110Nでは、例えば図4に示されるようなテストレチクルR2が用いられる。この図4のテストレチクルR2は、その中央部に、幅D2(D2は、例えば110mm)、長さL2(L2は、例えば110mm)のパターン領域PA2を有し、そのパターン領域PA2内に、レチクル中心を中心として、XY2次元方向に所定間隔Δd(Δdは例えば10mm)でm(mは例えば、9×9=81)個の計測用マークM1〜Mmが形成されている。
【0104】
また、上で説明した、各投影露光装置における、設定された全ての異なる露光条件の下で形成された計測用マークM1〜Mmのレジスト像の位置座標の算出より後の処理は、必ずしも主制御装置50により行う必要はなく、管理装置130により行うようにしても構わない。また、上記の像歪みデータは、基準ウエハ法を用いて求められたものであってもよい。
【0105】
また、リソグラフィシステム100では、所定時間間隔、例えば毎日定時刻に各投影露光装置110iからの露光履歴データ(具体的には、露光コマンドを処理したときのロット名、プロセスプログラム名、像歪み補正値)が、管理装置130を介して記憶装置140内のデータベースに登録されるようになっている。
【0106】
次に、本実施形態のリソグラフィシステム100において、投影露光装置のグループを作成する流れを説明する。
【0107】
なお、前提として、前述した投影露光装置1101、1102、……、110Nにおいて、全ての異なる露光条件の下で形成された計測用マークM1〜Mn(あるいはMm)の位置ずれ量が求められていて、それらのデータが記憶装置140内のデータベースに登録されているとする。また、各投影露光装置1101、1102、……、110Nは、それぞれの性能、仕様(例えば照明系IDなど)などに応じて所定の装置グループに予め分類されており、それらの装置グループも記憶装置140内のデータベースに登録されているものとする。なお、以下では、各投影露光装置1101、1102、……、110Nのうち、各投影露光装置1101〜1104が装置グループ1として記憶装置140内のデータベースに登録されているものとし、この装置グループ内の各投影露光装置1101〜1104をグループ化の対象とするものとして説明する。また、以下の説明では、オペレータは、管理装置130に備えられた入出力装置131のキーボード等のキー入力やポインティングデバイスによるマウスによる画面上のポインティング位置の移動、クリック動作によって管理装置130を操作するものとする。
【0108】
入出力装置131のディスプレイには、管理装置130に備えられた様々な機能の実行を選択するためのメインメニュー画面が表示されている。まず、オペレータは、そのメインメニュー画面を見ながら、実行可能な各機能の中から、例えばマウスを用いて投影露光装置のグルーピング機能を選択する。すると、画面には、図5に示されるような装置グループ選択画面が表示される。
【0109】
図5に示されるように、装置グループ選択画面には、各投影露光装置1101、1102、……、110Nによって構成される各装置グループ(装置グループ1、2、3、…)の一覧表が画面中央部に表示される。オペレータは、一覧表に表示された装置グループの中からグループ化を行う装置グループを選択する。選択された装置グループは、画面上部の枠に表示される。なお、図5では、装置グループ1が選択された状態となっている。
【0110】
オペレータが、画面右下の「確定」ボタンを押下すると、管理装置130は、装置グループ選択画面で選択された装置グループ、ここでは装置グループ1に定義されている装置名(各投影露光装置1101〜1104)を記憶装置140内のデータベースから読み出し、続いて、各投影露光装置1101〜1104の最新の像歪みデータの登録日時や、照明系IDを読み出し、それらの情報を入出力装置131のディスプレイ上に、図6に示すような形式で表示する。この画面を参照すれば、各投影露光装置1101〜1104がその装置グループのメンバとして適切(照明系ID等が所望の値であること)であり、それらの最新の像歪みデータが経時変化の許容範囲の目安である標準日数内の最近のデータであることなどをオペレータが確認することができる。
【0111】
なお、本実施形態では、最新の像歪みデータを用いて投影露光装置のグループ化を行うが、本発明はこれに限定されるものではなく、グループ化に用いる像歪みデータは最新のデータでなくても良い。例えば、60日前に露光されたウエハ(ロット)がいくつかあった場合には、その60日前の装置の像歪みデータと現在の状態の装置のディストーション・データを組み合わせてグループ化を行うことも可能である。
【0112】
オペレータが画面右下の「次へ」ボタンを選択すると、画面上には、図7に示されるグルーピング条件設定画面が表示される。この画面が表示されると、各投影露光装置1101〜1104のグルーピング条件、すなわち投影露光装置のグループ化を行う際の条件をオペレータが設定することが可能となる。
【0113】
本実施形態では、各装置が同じグループであるとみなすことができるか否かを、各装置の像歪みデータの違いで判断する。すなわち、像歪みデータの違いが許容範囲であれば、それらの装置が同じグループであるとみなされる。したがって、本実施形態では、この許容範囲が、最も重要なグルーピング条件の1つとなり、図7のグルーピング条件設定画面表示時にその許容範囲が設定される。
【0114】
なお、このグルーピング条件設定画面では、その許容範囲を同時に4つまで設定することができるようになっている。また、この画面では、作成される結果グループ名も指定することができるようになっている。図7の画面下には、その結果グループ名として「GRP」が指定されている。
【0115】
さらに、他のグルーピング条件として、グループ化の際に行う各装置の比較の基準となる基準装置の照明系IDと、OF(オリエンテーションフラット(あるいはノッチ)方向や、その比較の際に参照される参照装置の照明系IDと、OF方向などがある。図7では、これらの設定内容が画面上部に表示されている。なお、照明系IDとは、その装置の投影光学系のN.A.照明N.A.又は照明σ、及び2次光源の形状などを含む照明条件などの設定情報を取得するための識別番号である。各装置のグループ化の際には、後述する像歪みデータの補正のためにこれらの照明系IDとウエハの方向を考慮する必要がある。
【0116】
なお、前述の計測工程において計測された各装置の像歪みデータには、投影像の歪みの成分以外の成分も含まれている。例えば、計測時に用いられたウエハ自体の歪みの成分がこれにあたる。そのため、本実施形態では、像歪みデータから、投影像の歪みの成分以外の成分を除去する補正を行ったうえで各装置のグループ化を行うこともできるようにする。ただし、走査型露光装置と静止型露光装置とでは、このような補正のしかたが若干異なったものとなる。例えば、装置が静止型露光装置である場合には、その補正量の各成分のうち、走査型露光装置における走査方向となるY軸方向のスケーリング量やX軸とY軸との直交度の設定を無効とし、倍率をX軸とY軸とで共通とし、その直交度については補正できないようにしなければならない。そのため、このグルーピング条件設定画面では、図7の画面中央部に示すように、X軸、Y軸のオフセット成分、X軸、Y軸のスケーリング成分、回転成分、直交度成分に対し補正を行う(除去する)のか、補正を行わないのかを設定することができるようになっている。
【0117】
また、同一方式の投影露光装置、例えば同じ走査型露光装置でも機種が違うと、補正可能な成分が異なることがあるので、同一方式の投影露光装置でも機種毎に補正可能な成分を確認して補正の要否を設定することが好ましい。例えば、図2に示す投影露光装置1101は、レンズエレメント27を光軸AXに直交する面に対して任意に傾斜及び光軸方向に移動させることによって補正を行う機構を備えているが、同じ走査露光装置であっても、そのような機構を備えておらず、例えば投影光学系のレンズの内圧およびステージだけを制御して補正を行う装置もある。このような装置と投影露光装置1101とでは、補正可能な成分が異なるため、上述の補正の要否の設定も当然異なったものとなる。
【0118】
なお、機種によって補正の要否が異なる成分としては、各計測点の位置座標の2次以上の項の成分、例えば、各計測点のX軸方向の位置ずれ量がそれぞれの計測点のX軸方向の座標の2乗に比例する成分、各計測点のX軸方向の位置ずれ量がそれぞれの計測点のY軸方向の座標の2乗に比例する成分、各計測点のX軸方向の位置ずれ量がそれぞれの計測点のX軸方向の座標の3乗に比例する成分などがある。このような複雑な成分に対しては、投影光学系のレンズの内圧およびステージを調整するよりも、上述のレンズエレメント27による補正機構で調整する方が望ましい。
【0119】
オペレータが、上述の各グルーピング条件をすべて設定し、「確定」ボタンを押下すると、入出力装置131のディスプレイには、図8に示されるような画面が表示される。グループ化の際に用いる像歪みデータのエリアを定義する像歪みデータエリア定義画面である。図3および図4に示されるように、静止型露光装置と走査型露光装置とでは、像歪みデータを計測した計測点の数や、その計測点の領域が異なっている。そのため、この画面が表示された状態で、種類の異なる装置の像歪みデータを比較するために、グループ化に用いる像歪みデータの計測点の領域を、露光装置の種類毎に設定することができるようになっている。図8の画面に示された各数値は、オペレータによって設定されたそれらの領域を規定する各ショット上の座標値である。以上述べたように、グループ化の際には、全ての計測点が必ず参照されるのではなく、一部の計測点の位置ずれ量が参照されればよい場合もある。
【0120】
オペレータが画面右下の「実行」ボタンを押すと、管理装置130は、グループ作成処理の実行を開始する。
【0121】
次に、管理装置130における投影露光装置のグループ作成処理について、管理装置130の制御アルゴリズムを示す図9のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、前提として、装置グループとしての投影露光装置1101〜1104から構成される装置グループ1が、グループ化する装置グループとして選択されているものとする。また、グループ化にあたり、各投影露光装置1101〜1104には、1から4までの固有の番号が対応づけられており、その固有の番号に基づいて、記憶装置140のデータベースに格納された各投影露光装置の像歪みデータ等が参照されるものとする。
【0122】
図9に示されるように、まず、ステップ102において、カウンタmの値(以下、「カウンタ値m」と記述する)を「1」に初期化する。なお、カウンタmは、図7のグルーピング条件設定画面で設定された許容範囲のうち、グループ化の際に用いられた許容範囲の数をカウントするためのカウンタである。図7では、5nm、10nm、15nm、20nmの4つの許容範囲が設定されているため、この場合、カウンタ値mが4を越えるまで、図9のフローチャートの処理が実行されることになる。次いで、ステップ104において、許容範囲の設定を行う。ここでは、まず1番目の許容範囲として5nmが設定される。
【0123】
次に、ステップ106において、各投影露光装置のマッチングテーブル作成処理を実行する。図10は、そのステップ106におけるマッチングテーブル作成処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。
【0124】
図10に示されるように、まず、ステップ202〜ステップ206において、カウンタ値i、j、k(カウンタi、j、kの値)をそれぞれ「1」に初期化する。次に、ステップ208において、i番目の装置である投影露光装置のk番目の計測点の像歪みデータと、j番目の装置である投影露光装置の同じくk番目の計測点の像歪みデータとの絶対値が許容範囲以内であるか否かを判断する。ここでは、i=1、j=1、k=1であるので、i番目の装置とj番目の装置とは、同じ1番目の投影露光装置1101となる。したがって、その判断は肯定され、処理はステップ210に進む。なお、ここで、1番目の計測点の像歪みデータとしては、図8の像歪みデータエリア定義画面で設定された領域の中の計測点のうち、いずれか1つの計測点が選択される。なお、ステップ208では、i番目の装置を参照装置とし、j番目の装置を基準装置としている。
【0125】
なお、ステップ208において参照される装置が走査型露光装置である場合には、その装置の各計測点における像歪みデータには、レチクルステージRSTと、ウエハステージWSTとの速度比のずれや、走査方向の成す角度のずれなどによるステージ系の位置制御の線形の歪み成分、いわゆるステージ成分が含まれている場合がある。後述の重ね合わせ露光を行うときに、このようなステージ成分を除去して重ね合わせ露光を行う場合には、ステップ208においても、計測された像歪みデータからステージ成分を除去した上で、互いの像歪みデータの比較を行うのが望ましい。
【0126】
また、重ね合わせ露光をする装置が、投影露光装置1101のように、結像特性補正装置によって投影像の歪みを調整することができる装置であって、そのような装置を用い、投影像の歪みを調整したうえで重ね合わせ露光を行う場合には、ステップ208においても、調整された像歪みデータで比較を行うのが望ましい。
【0127】
そこで、本実施形態では、ステップ208において、ステージ成分が除去され、結像特性補正装置による投影像の歪み調整時の投影光学系の補正量が加味された像歪みデータを用いてi番目の装置とj番目の装置との像歪みデータが比較される。
【0128】
次に、ステップ210において、カウンタ値kがインクリメントされ(k←k+1)、ステップ212において、カウンタ値kが計測点数を越えたか否かが判断される。すなわち、ステップ212では、全ての計測点でステップ208における像歪みデータの比較が行われたどうかをチェックしている。ここでは、k=2なので、判断は否定され、処理はステップ208に戻る。このように、カウンタ値kが順次インクリメントされ、ステップ208→ステップ210→ステップ212の処理が繰り返し実行され、投影露光装置1101同士の同じ計測点の像歪みデータが比較される。ここでは、比較される各像歪みデータはすべて同じなので、ステップ208において判断が否定されることはなく、ステップ212において、カウンタ値kが計測点数を越えると、その判断は肯定され、処理はステップ214に進む。
【0129】
ステップ214では、マッチングテーブルにj行i列のデータとして「1」がセットされる。ここでは、i=j=1のため、マッチングテーブル1行1列のデータとして「1」がセットされる。すなわち、参照装置が投影露光装置1101で、基準装置が投影露光装置1101である場合の像歪みデータの差の最大値は許容範囲内であることがマッチングテーブルにセットされる。
【0130】
次いで、ステップ216では、カウンタ値jがインクリメントされ(j←j+1)、ステップ218では、カウンタ値jが装置数を越えたか否かが判断される。すなわち、ステップ218では、参照装置(i番目の装置)と、すべての装置との像歪みデータの比較が完了したか否かがチェックされる。ここでは、j=2なのでその判断は否定され、処理はステップ206に戻る。
【0131】
ステップ206では、前述のとおり、カウンタ値kが「1」に初期化される。次に、ステップ208において、参照装置(i番目の装置)である投影露光装置110iのk番目の計測点の像歪みデータと基準装置(j番目の装置)である投影露光装置110jのk番目の計測点の像歪みデータとの絶対値が許容範囲以内であるか否かを判断する。ここでは、i=1、j=2、k=1であるので、投影露光装置1101の1番目の計測点とおよび投影露光装置1102の1番目の計測点との差の絶対値が許容範囲内であるか否かが判断される。その判断が肯定されると処理はステップ210に進み、否定されると処理はステップ224に進む。したがって、ここで、その絶対値が許容範囲内であったとすると、処理はステップ210に進む。次いで、ステップ210において、カウンタ値kがインクリメントされ(k←k+1)、ステップ212→ステップ208→ステップ210の処理が、カウンタ値kを順次インクリメントしながら繰り返し実行される。この際、ステップ208において、投影露光装置1101と投影露光装置1102とのk番目の計測点同士の像歪みデータの差の絶対値が許容範囲内であるか否かが判断される。なお、ここでは、投影露光装置1101と投影露光装置1102との各計測点の像歪みデータの差の絶対値は、すべて許容範囲内であるとする。
【0132】
ステップ212において、カウンタ値kが計測点数を越えると、処理はステップ214に進む。ステップ214では、マッチングテーブルの2行1列のデータとして「1」をセットする。次いで、ステップ216では、カウンタ値jがインクリメントされ(j←j+1)、ステップ218では、カウンタ値jが装置数を越えたか否かが判断される。ここでは、j=3であるので、判断は否定され、処理は、ステップ206に戻る。
【0133】
ステップ206では、前述のとおり、カウンタ値kが「1」に初期化される。次に、ステップ208において、i番目の装置である投影露光装置110iのk番目(ここでは、1番目)の計測点の像歪みデータとj番目の装置である投影露光装置110jのk番目の計測点の像歪みデータとの絶対値が許容範囲以内であるか否かを判断する。ここでは、i=1、j=3、k=1であるので、投影露光装置1101の1番目の計測点と投影露光装置1103の対応する計測点との像歪みデータの差の絶対値が許容範囲内であるか否かが判断される。その判断が肯定されると処理はステップ210に進み、否定されると処理はステップ224に進む。ここでは、その絶対値が許容範囲内であったとして話を進める。次いで、ステップ210において、カウンタ値kがインクリメントされ、ステップ212→ステップ208→ステップ210の処理が、カウンタ値kの値を順次インクリメントして繰り返し実行される。この際、ステップ208において、投影露光装置1101と投影露光装置1103との各計測点における像歪みデータが比較される。
【0134】
ここで、投影露光装置1101と投影露光装置1103との各計測点の中で、その像歪みデータの差の絶対値が許容範囲よりも大きい計測点があったとする。すると、ステップ208で判断が否定され、処理はステップ224に進む。ステップ224では、マッチングテーブルのj行i列のデータとして「0」がセットされる。ここでは、マッチングテーブル3行1列のデータとして「0」がセットされる。これは、基準装置を投影露光装置1103とし、参照装置を投影露光装置1101としたときに、互いの像歪みデータの差の最大値が、許容範囲5nmを越えていることを意味する。
【0135】
次いで、処理は、ステップ216に進み、ステップ216では、カウンタ値jがインクリメントされ(j←j+1)、ステップ218では、カウンタ値jが装置数を越えたか否かが判断される。ここでは、j=4であるので、その判断は否定され、処理は、ステップ206に戻る。
【0136】
ステップ206では、前述のとおり、カウンタ値kが「1」に初期化される。次に、ステップ208において、i番目の装置である投影露光装置110iのk番目の計測点の像歪みデータとj番目の装置である投影露光装置110jのk番目の計測点の像歪みデータとの絶対値が許容範囲以内であるか否かを判断する。ここでは、i=1、j=4、k=1であるので、投影露光装置1101の計測点と投影露光装置1104の1番目の計測点との絶対値が許容範囲内であるか否かが判断される。その判断が肯定されると処理はステップ210に進み、否定されると処理はステップ224に進む。ここでは、その絶対値が許容範囲内であったとして話を進める。
【0137】
次いで、ステップ210において、カウンタ値kがインクリメントされ、以後、kの値を順次インクリメントして、ステップ212→ステップ208→ステップ210の処理が繰り返し実行される。その際、ステップ208において、投影露光装置1101と投影露光装置1104とのk番目の計測点の像歪みデータが比較される。なお、ここで、投影露光装置1101と投影露光装置1104とのk番目の計測点の像歪みデータの差の絶対値は、すべて許容範囲内であったとする。すると、ステップ212において、カウンタ値kが計測点数を越えると、その判断が肯定され、処理はステップ214に進む。ステップ214では、マッチングテーブルの4行1列のデータとして「1」がセットされる。次いで、ステップ216では、カウンタ値jがインクリメントされ(j←j+1)、ステップ218では、カウンタ値jが装置数を越えたか否かが判断される。ここで、j=5で、装置数は4であるので、その判断は肯定され、処理は、ステップ220に進む。
【0138】
以上述べたように、これまで述べた処理では、投影露光装置110i(i=1)と投影露光装置110j(j=1〜4)との組合せにおいて、同じk番目の計測点同士の像歪みデータの差の絶対値が許容範囲にあるか否かがそれぞれ判断される。その判断で、像歪みデータの差の絶対値が全ての計測点で許容範囲内にある組合せについては、マッチングテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j=1〜4)1列のいずれか)に「1」がセットされ、像歪みデータの差の絶対値が許容範囲を越える計測点が1つでもある組み合わせについては、マッチングテーブルのその組合せに対応する要素(j行1列のいずれか)に「0」がセットされる。すなわち、この時点で、マッチングテーブルには、1列目のデータがセットされたことになる。
【0139】
次いで、ステップ220においてiがインクリメントされ(i←i+1)、ステップ222において、カウンタ値iが装置数を越えたか否かが判断される。ここでは、i=2なので、処理は、ステップ204に戻る。
【0140】
次いで、ステップ204において、カウンタ値jが「1」に初期化され、ステップ206において、カウンタ値kが「1」に初期化される。
【0141】
以降、ステップ218において、カウンタ値jが装置数(4)を越えるまで、ステップ206〜ステップ218、ステップ224の処理が繰り返し実行され、マッチングテーブルj行(j=1〜4)i列(i=2)に0又は1がセットされる。すなわち、投影露光装置110i(i=2)と投影露光装置110j(j=1〜4)との組合せにおいて、k番目の計測点同士の像歪みデータの差の絶対値が許容範囲にあるか否かがそれぞれ判断される。その判断で、像歪みデータの差の絶対値が全ての計測点で許容範囲内にある組合せについては、マッチングテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j=1〜4)i列(i=2)のいずれか)に「1」がセットされ、像歪みデータの差の絶対値が許容範囲を越える計測点が1つでもある組み合わせについては、マッチングテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j=1〜4)i列(i=2)のいずれか)に「0」がセットされる。すなわち、この時点で、マッチングテーブルには、2列目のデータがセットされたことになる。
【0142】
ステップ218において、カウンタ値jが装置数(4)を越えると、処理はステップ220に進む。ステップ220においてiがインクリメントされ(i←i+1)、ステップ222において、カウンタ値iが装置数を越えたか否かが判断される。ここでは、i=3なので、その判断は否定され、処理はステップ204に戻る。
【0143】
次いで、ステップ204において、カウンタ値jが「1」に初期化され、ステップ206において、カウンタ値kが「1」に初期化される。以降、ステップ222において、カウンタ値iが装置数(4)を越えるまで、ステップ204〜ステップ222、ステップ224の処理が繰り返し実行され、マッチングテーブルj行(j=1〜4)i列(i=3、4)に0又は1がセットされる。すなわち、投影露光装置110i(i=3、4)と投影露光装置110j(j=1〜4)との組合せにおいて、同じk番目の計測点同士の像歪みデータの差の絶対値が許容範囲にあるか否かがそれぞれ判断される。その判断で、像歪みデータの差の絶対値が全ての計測点で許容範囲内にある組合せについては、マッチングテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j=1〜4)i列(i=3、4)のいずれか)に「1」がセットされ、像歪みデータの差の絶対値が許容範囲を越える計測点が1つでもある組み合わせについては、マッチングテーブルのその組合せに対応する要素(j行(j=1〜4)i列(i=3、4)のいずれか)に「0」がセットされる。すなわち、この時点で、マッチングテーブルには、3、4列目のデータがセットされたことになる。
【0144】
ステップ222において、カウンタ値iが装置数(4)を越えた場合には、ステップ222において判断が肯定され、マッチングテーブル作成処理が終了する。
【0145】
以上述べたように、図10のステップ106のマッチングテーブル作成処理では、各投影露光装置1101〜1104の中から選択される一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて、各組合せにおける像歪みデータの差の最大値が許容範囲であるか否かを示すマッチングテーブルが作成された。なお、作成されたマッチングテーブルは、管理装置130の内部ファイルに記憶される。図11には、作成されたマッチングテーブルの一例が示されている。このマッチングテーブルにおいては、各行は基準装置を示し、各列は参照装置を示す。このマッチングテーブルを参照すれば、j行i列のデータが1である場合、そのj番目の基準装置とi番目の参照装置との各計測点における像歪みデータの差はすべて許容範囲内であることがわかり、j行i列のデータが0である場合には、そのj番目の基準装置とi番目の参照装置との像歪みデータの差の最大値は許容範囲外であることがわかる。
【0146】
言い換えれば、このマッチングテーブルは、各投影露光装置1101〜1104の中から選択される一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて、その組み合わせにおける像歪みデータの差を算出することによって、互いの像歪みデータの差がすべて許容範囲内である投影露光装置の組合せを示すものであるといえる。なお、このマッチングテーブルの各行でデータが1となっている列の装置は、その行の投影露光装置との像歪みデータの差の最大値が許容範囲内となる投影露光装置の装置群のメンバであるとみなすことができる。すなわち、1行目では、投影露光装置1101との像歪みデータの差が許容範囲内となる装置として、投影露光装置1101、投影露光装置1102、投影露光装置1104が装置群を形成する。
【0147】
なお、上述のステップ208で算出されたi番目の装置とj番目の装置との各計測点における像歪みデータの差のうち、最大値についても、管理装置130の内部ファイルに記憶される。これらの値は、後述する投影像の歪みの差の最大値の比較表にまとめられて、入出力装置131のディスプレイに出力される。
【0148】
図9に戻り、ステップ106のマッチングテーブル作成処理のサブルーチン終了後、管理装置130は、ステップ108のグループ化処理を実行する。この処理では、ステップ106で作成されたマッチングテーブルを参照しながら、投影露光装置のグループを作成する。なお、ここでは、前述のマッチングテーブル作成処理において、図11に示すマッチングテーブルが作成されたものとして説明する。また、この処理では、n個の要素を格納可能な1次元配列であるグループメンバ表G[n](nは自然数で、n≧装置数とする)が用いられる。このG[n]を参照するときは、2つのポインタi、j(i、jは、1≦i≦n、1≦j≦nの自然数)が用いられる。すなわち、このグループメンバ表では、G[i]、G[j]が参照可能となっている。
【0149】
この処理では、ポインタiの値(以下、「ポインタ値i」と呼ぶ)で示される、メンバ表G[i]の要素に各装置の固有番号(前述のマッチングテーブル作成処理で用いた各装置の固有の番号と同じ)をセットしていく。
【0150】
そして、ポインタjの値(以下、「ポインタ値j」と呼ぶ)をすでに他の装置の固有番号がセットされているメンバ表の各要素に合わせながら、マッチングテーブルのG[i]行、G[j]列の各要素の値(以下、TG[i],G[j]と呼ぶ)を参照し、その要素が「1」であるか「0」であるかを判断する。そして、G[i]行とすべてのG[j]列の要素について、その要素が「1」であった場合には、その要素のG[i]とG[j]に対応する各装置は、1つのグループであるとみなし、G[i]にセットされている固有番号をグループメンバ表G[n]に残していき、その要素が「0」であった場合には、G[i]に登録された装置の固有番号をグループメンバ表G[n]から消去していく。そして、最終的に、グループメンバ表G[n](nは自然数で、n≧装置数とする)にセットされている固有番号の装置の組合せを1つのグループとしてグループリストに登録していく。
【0151】
図12は、ステップ108のグループ化処理のサブルーチンを示すフローチャートである。図12に示されるように、まず、ステップ300において、管理装置130は、ポインタ値iを「1」に初期化する。次いで、ステップ302において、G[i]に1をセットする。
【0152】
次に、ステップ304において、i>1であるか否かが判断される。ここでは、i=1なので、判断は否定され、処理はステップ321に進む。ステップ321では、G[i]が装置数以上であるか否かが判断される。ここでは、i=1で、G[1]には1がセットされているので、判断は否定され、処理はステップ322に進む。
【0153】
ステップ322では、ポインタ値iがインクリメントされる(i←i+1)。ステップ324では、G[i]にG[i―1]に1が加算された内容がセットされる。ここでは、i=2で、G[1]には1がセットされているので、G[2]には2がセットされる。ステップ324実行後、処理はステップ304に戻る。
【0154】
ステップ304において、i>1であるか否かが判断され、ここでは、i=2なので、判断は肯定され、ステップ306に移行する。ステップ306ではポインタ値jが「1」に初期化される。次いで、ステップ308では、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が0であるか否かが判断される。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=2、G[1]=1であるので、2行1列のデータT2,1が「0」であるかが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、2行1列のデータT2,1は「1」であるので、判断は否定され、処理はステップ310に進む。ステップ310では、ポインタ値jがインクリメントされる(j←j+1)。ステップ312では、j>i―1であるか否かが判断される。i=2、j=2なので判断は肯定され、処理はステップ314に進む。
【0155】
ステップ314では、G[i]が装置数以上であるか否かが判断される。i=2であり、G[2]=2なので判断は否定され、処理はステップ322に進む。ステップ322では、ポインタ値iがインクリメントされ(i←i+1)、ステップ324では、G[i]にG[i−1]に1を加算した値がセットされる。ここでは、i=3であり、G[i―1]=G[2]=2がセットされているので、G[3]には、3がセットされる。ステップ324終了後、処理はステップ304に戻る。
【0156】
ステップ304において、i>1であるか否かが判断されるが、ここで、i=3なので、判断は肯定され、ステップ306に進む。ステップ306では、ポインタ値jは「1」に初期化される。
【0157】
ステップ308において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が「0」であるか否かが判断される。ここでは、i=3、j=1で、G[3]=3、G[1]=1であるので、3行1列のデータT3,1が「0」であるか否かが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、3行1列のデータT3,1が「0」であるので、判断は肯定され、処理はステップ326に進む。
【0158】
ステップ326においては、G[i]がインクリメントされる。ここでは、i=3、G[3]=3なので、G[3]には4がセットされる。すなわち、3行1列のデータT3,1が「0」であったため、G[3]にセットされていた固有番号3の装置はグループから除外され、続く固有番号4の装置がG[3]にセットされる。次いで、ステップ328では、G[i]が装置数を越えたか否かが判断される。G[3]=4なので、判断は否定され、処理は、ステップ304に戻る。
【0159】
ステップ304では、i>1であるか否かが判断される。i=3なので判断は否定され、処理はステップ306に移行する。ステップ306では、ポインタ値jが「1」に初期化される。ステップ308において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]=0であるか否かが判断される。ここでは、i=3、j=1で、G[3]=4、G[1]=1であるので、4行1列のデータT4,1が「0」であるかが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、4行1列のデータT4,1は「1」であるので、判断は否定され、処理はステップ310に進む。
【0160】
ステップ310では、ポインタ値jがインクリメントされる(j←j+1)。ステップ312では、j>i―1であるか否かが判断され、i=3、j=2なので判断は否定され、処理はステップ308に戻る。
【0161】
ステップ308において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]=0であるか否かが判断される。ここでは、i=3、j=2で、G[3]=4、G[2]=2であるので、4行2列のデータT4,2が「0」であるかが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、4行2列のデータT4,2は「0」であるので、判断は肯定され、処理はステップ326に進む。ステップ326では、ポインタ値jがインクリメントされる(j←j+1)。
【0162】
ステップ326においては、G[i]の値がインクリメントされる。ここでは、i=3、G[3]=4なので、G[3]には5がセットされる。次いで、ステップ328では、G[i]が装置数を越えたか否かが判断される。G[3]=5なので、判断は肯定され、処理はステップ330に進む。ステップ330では、G[i−1]までの要素を1グループしてグループリストに登録する。ここでは、G[1]=1、G[2]=2が1グループとして登録される。
【0163】
続いて、ステップ332では、iがデクリメントされ(i←i―1)、ステップ334において、G[i]がインクリメントされる。ここでは、G[2]に3がセットされる。ステップ334実行後、処理は、ステップ304に戻る。ステップ304では、i>1であるか否かが判断される。i=2であるので、判断は肯定され、ステップ306に移行する。ステップ306ではポインタ値jが「1」に初期化される。ステップ308において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]=0であるか否かが判断される。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=3、G[1]=1であるので、3行1列のデータT3,1=0であるかが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、3行1列のデータT3,1は「0」であるので、その判断は肯定され、処理はステップ326に進む。ステップ326ではG[i]がインクリメントされ、ステップ328では、G[i]>装置数であるか否かが判断される。i=2、G[2]=4なので、判断は否定され、処理はステップ304に戻る。
【0164】
ステップ304において、i>1であるか否かが判断され、ここでは、i=2なので、判断は肯定され、ステップ306に移行する。ステップ306ではポインタ値jが「1」に初期化される。次いで、ステップ308では、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が0であるか否かが判断される。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=4、G[1]=1であるので、2行1列のデータT4,1が「0」であるかが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、4行1列のデータT4,1は「1」であるので、判断は否定され、処理はステップ310に進む。
【0165】
ステップ310では、ポインタ値jがインクリメントされる(j←j+1)。ステップ312では、j>i―1であるか否かが判断される。i=2、j=2なので判断は肯定され、処理はステップ314に進む。
【0166】
ステップ314では、G[i]が装置数以上であるか否かが判断される。i=2であり、G[2]=4なので判断は肯定され、処理はステップ316に進む。
【0167】
ステップ316では、G[i]までの要素をグループリストに登録する。ここでは、i=2なので、G[1]=1、G[2]=4を1グループとしてグループリストに登録する。ステップ318では、ポインタ値iがデクリメントされる(i←i―1)。ステップ320では、G[i]がインクリメントされる。ここでは、G[1]=2となる。ステップ320実行後、処理はステップ304に戻る。
【0168】
以降、ステップ304→ステップ321→ステップ322が実行され、ステップ324では、G[2]に3がセットされる。その後、ステップ304→ステップ306が実行され、ステップ308において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が「0」であるか否かが判断される。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=3、G[1]=2なので、3行2列のデータT3,2が「0」であるか否かが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、3行2列のデータT3,2は「1」なので、その判断は否定され、処理はステップ310→ステップ312→ステップ314→ステップ322と進み、ステップ324において、G[3]に「4」がセットされる。
【0169】
そして、ステップ304→ステップ306を経て、ステップ308で、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が0であるか否かが判断される。ここでは、i=3、j=1で、G[3]=4、G[1]=2であるので、4行2列のデータT4,2が「0」であるかが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、4行2列のデータT4,2は「0」であるので、判断は肯定され、処理はステップ326→ステップ328と進み、ステップ330において、G[1]=2、G[2]=3が1グループとしてグループリストに登録される。
【0170】
そして、ステップ332→ステップ334が実行され、G[2]に「4」が登録される。
【0171】
そして、ステップ304→ステップ306を経て、ステップ308において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が「0」であるか否かが判断される。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=4、G[1]=2なので、4行2列のデータT4,2が「0」であるか否かが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、4行2列のデータT4,2は「0」なので、その判断は肯定され、処理はステップ326→ステップ328→ステップ330に進む。なお、ステップ330では、i―1=1となっており、グループが作成されていないため、グループリストには何も登録しない。
【0172】
その後、ステップ332→ステップ334において、G[1]=3が登録され、その後、ステップ304→ステップ321→ステップ322を経て、ステップ324において、G[2]=4がセットされる。そして、ステップ304→ステップ306を経て、ステップ308において、マッチングテーブルG[i]行G[j]列のデータTG[i],G[j]が「0」であるか否かが判断される。ここでは、i=2、j=1で、G[2]=4、G[1]=3なので、4行3列のデータT4,3が「0」であるか否かが判断される。図11のマッチングテーブルを参照すると、4行2列のデータT4,3は「1」なので、その判断は否定され、ステップ310→ステップ312→ステップ314を経て、ステップ316において、G[1]=3、G[2]=4が1グループとしてグループリストに登録される。
【0173】
そして、ステップ318→ステップ320と進み、ステップ304に戻る。ステップ304では、i>1であるか否かが判断される。ここで、i=1なので、判断は否定され、処理はステップ321に移行する。ステップ321では、G[i]が装置数以上であるか否かが判断される。ここでG[1]=4となっているため、判断は肯定され、サブルーチンが終了する。
【0174】
以上述べたグループ化処理によって、管理装置130の内部ファイルには、互いの投影像の歪みの差の最大値が所定範囲内である投影露光装置のグループが作成され、それらのグループがグループリストに登録される。作成された全てのグループは、管理装置130の内部ファイルに保存される。なお、上述したように、図11のマッチングテーブルの場合には、最終的に、(装置1101、装置1102)、(装置1101、装置1104)、(装置1102、装置1103)、(装置1103、装置1104)の4つのグループが記憶装置に保存されることになる。
【0175】
図9に戻り、ステップ109において、カウンタ値mがインクリメントされ(m←m+1)、ステップ112において、m>許容範囲設定数(4)であるか否かが判断される。ここでは、m=2なので、判断は否定され、処理はステップ104に戻る。
【0176】
ステップ104では、許容範囲の設定が実行される。ここでは、図7のグルーピング条件設定画面において2番目に設定されていた10nmが許容範囲として設定される。以降、ステップ106、ステップ108が実行され、許容範囲を10nmとしたときの各投影露光装置1101〜1104の中から互いの投影像の歪みの差の最大値が10nm以内であるグループが作成される。
【0177】
続いて、ステップ109において、カウンタ値mがインクリメントされ(m←m+1)、ステップ112において、m>許容範囲設定数(4)であるか否かが判断される。ここでは、m=3なので、判断は否定され、処理はステップ104に戻る。ステップ104では、許容範囲の設定が実行される。ここでは、図7のグルーピング条件設定画面において3番目に設定されていた15nmが許容範囲として設定される。以降、ステップ106、ステップ108が実行され、各投影露光装置1101〜1104の中から互いの投影像の歪みの差の最大値が15nm以内であるグループが作成される。
【0178】
続いて、ステップ109において、カウンタ値mがインクリメントされ(m←m+1)、ステップ112において、m>許容範囲設定数(4)であるか否かが判断される。ここでは、m=4なので、判断は否定され、処理はステップ104に戻る。ステップ104では、許容範囲の設定が実行される。ここでは、図7のグルーピング条件設定画面において最後に設定されていた20nmが許容範囲として設定される。以降、ステップ106、ステップ108が実行され、各投影露光装置1101〜1104の中から互いの投影像の歪みの差の最大値が20nm以内であるグループが作成される。
【0179】
続いて、ステップ109において、カウンタ値mがインクリメントされ(m←=m+1)、ステップ112において、m>許容範囲設定数(4)であるか否かが判断される。m=5なので、判断は肯定され、処理はステップ114に移行する。ステップ114では、ステップ106、ステップ108の処理結果が、記憶装置140のデータベース内に記憶され、管理装置130の入出力装置131のディスプレイには、グループ化処理の処理結果が出力表示される。
【0180】
図13、図14には、処理結果として出力表示される2つの表がそれぞれ示されている。
【0181】
図13には、各装置1101〜1104の投影像の歪みの差の最大値を示す表が示されている。この表には、グループ化の対象となった装置グループ1の各装置1101〜1104のいずれか1つを基準装置とし、各装置1101〜1104のいずれか1つを参照装置としたときの投影像の歪みの差の最大値が示されている。各行の装置は基準装置を示しており、各列の装置は参照装置を示している。この処理結果は、図9のステップ106で導きだされたものである。例えば、装置1101を基準装置とし、装置1102を参照装置としたときの投影像の歪みの差の最大値は―3.0nmとなっている。
【0182】
図14には、許容範囲が5nmのときのグルーピング結果表が示されている。この図14では、図13に示した投影像の歪みの差の最大値に基づいて、その差が、許容範囲(5nm)内に含まれる装置がグルーピングされた結果(グループリスト)が示されている。図14に示されるように、投影像の歪みの差の最大値が許容範囲5nmに含まれている装置グループ(GRP)は、グループ1(装置1101、装置1102)、グループ2(装置1101、装置1104)、グループ3(装置1102、装置1103)、グループ4(装置1103、装置1104)の4つとなっている。
【0183】
以上をもって、管理装置130による装置のグループ化に関するすべての処理が終了する。上述したように、本実施形態では、投影露光装置毎に、その装置と像歪みデータの差が許容範囲内となる装置群の集合体であるマッチングテーブルを作成し、互いの像歪みデータの差が許容範囲内にある装置の組合せをマッチングテーブルの中から求め、その組合せをグループとして登録する。
【0184】
次に、以上のように構成された本実施形態のリソグラフィシステム100によるウエハWの露光方法を、図15に基づいて説明する。
【0185】
なお、図15に示された露光処理のアルゴリズムの実行の前提として、露光対象となるウエハWは、既に1層以上の露光が装置1101によって実行されたものである。また、ウエハWの露光履歴データ、各投影露光装置1101〜110Nに関する投影像の歪みデータ、及び転写対象となるレチクルRに形成されたパターンの描画誤差は記憶装置140に記憶されているものとする。また、上述のグループ化処理において、各露光装置1101〜110Nの中から、ステージ成分が除去され、歪み調整パラメータ値で補正された歪みの差に基づいて作成されたグループA(装置1101、1103、1104)とグループB(装置1102、1103、1104)が記憶装置140に記憶されているものとする。
【0186】
まず、図15のステップ601において、ホストコンピュータ160が、重ね合わせ露光の対象となるウエハWのロットの識別子(例えば、ロット番号)と、重ね合わせ露光にあたって重ね合わせ精度を確保すべき1層以上の露光済み層(以後、「基準層」という)と、使用するレチクルの識別子(例えば、レチクル番号)とを指定して、該ロット番号のウエハWの露光を行うのに適切な投影露光装置を、ターミナルサーバ150及びLAN170を介して管理装置130に問い合わせる。
【0187】
次に、ステップ603において、管理装置130は、受信したロット識別子及び基準層に応じて、記憶装置140に登録されているウエハWのロットの露光履歴情報の中から、元工程の投影露光装置を含むグループを選択する。ここでは、元工程の投影露光装置が投影露光装置1101であったとする。
【0188】
引き続き、管理装置130は、読み出されたレチクルRの描画誤差を加味しつつ、投影像の歪みが、基準層の露光時において発生していた投影像の歪みとの差が最小となる歪み調整パラメータ値をグループ内の投影露光装置毎に算出する。そして、グループ内の全ての投影露光装置のそれぞれについて、投影像の歪み調整能力の範囲内における最良の歪み調整パラメータ値と残留誤差とを求める。なお、ここでは、図9のステップ106のマッチングテーブル作成処理において、すでにグループ内の各装置の歪み調整パラメータ値はすでに求められているので、その値を用いて、残留誤差を求めてもよい。
【0189】
そして、ステップ605において、管理装置130は、抽出されたグループをホストコンピュータ160へLAN170及びターミナルサーバ150を介して送信する。
【0190】
次に、ステップ607において、ホストコンピュータ160は、受信したグループ内の投影露光装置について現在の稼動状況及び将来の稼動予定を参照し、リソグラフィシステムとして最も効率良くリソグラフィ工程を進行させる観点から、重ね合わせ露光を行う投影露光装置をグループ内から選択する。例えば、ホストコンピュータ160は、グループ内の投影露光装置の内で、現在稼動していない投影露光装置があれば、その投影露光装置を現行レイヤの装置として選択する。また、グループ内の投影露光装置が全て稼動中の場合には、ホストコンピュータ160は、例えば、最も早く現在の露光動作が完了する予定の投影露光装置をそのグループから選択する。
【0191】
上記のステップ605において、管理装置130は、抽出されたグループに加えて、グループ内の各投影露光装置の残留誤差をホストコンピュータ160に送信するようにすることもできる。この場合には、ステップ607において、ホストコンピュータ160は、リソグラフィシステムにおける処理効率と露光精度とを総合的に勘案して、受信したグループの投影露光装置の中から重ね合わせ露光を行う投影露光装置を選択する。例えば、グループ内の投影露光装置の複数が現在稼動していないときには、その中で残留誤差が最小のものを選択することにより、処理効率を確保しつつ露光精度を高めることができる。
【0192】
なお、以下では、投影露光装置1103が選択された場合を例にして説明を行う。
【0193】
そして、ステップ609において、ホストコンピュータ160は、選択した投影露光装置1103が稼動中でなければ直ちに、また、選択した投影露光装置1103が稼動中の場合には露光動作の終了を待って、重ね合わせ露光の対象となるウエハWのロットの識別子を指定して選択した投影露光装置1103の主制御装置にLAN170を介して露光実行の指示を行う。
【0194】
次に、ステップ611において、露光実行の指示を受信した投影露光装置1103の主制御装置50は、重ね合わせ露光の対象となるウエハWのロットの識別子及び投影露光装置1103の識別子を指定して、当該ロットのウエハWを露光するにあたっての投影像の歪みの調整パラメータ値を管理装置130に問い合わせる。
【0195】
次いで、ステップ613において、管理装置130は、受信したウエハWのロットの識別子に応じて、そのウエハWのロットについてステップ603で算出された、選択された投影露光装置1101に関する歪み調整パラメータを主制御装置へLAN170を介して送信する。なお、この歪み調整パラメータは、管理装置130において、以下のようにして算出される。
【0196】
まず、元工程露光時の像歪みデータから像の歪みを推定することによって作成された元工程のショット形状データと現工程の像歪みデータによって作成された現工程のショット形状データとの差であるショット形状誤差を算出する。そして、線形最小二乗法により、ショット形状誤差、すなわち各計測マーク像の位置ずれ量を全体的に最小にする、結像特性補正装置のレンズエレメント27の光軸方向駆動量及び傾斜量、すなわち各駆動素子に対する印加電圧と、ステージの制御量とを歪み調整パラメータとして算出する。そして、駆動素子に対する印加電圧と、ステージの制御量とに基づいて、所定の演算を行い歪み調整パラメータが算出される。ここで、ステージの制御量とは、走査露光時のレチクルステージRSTとウエハステージWSTとの速度比の調整量や、走査方向の相対角度の調整量などを意味する。すなわち、走査型露光装置の場合、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとの速度比を投影光学系PLの倍率に応じた値から僅かに異ならせることにより、像の走査方向の倍率調整が可能であり、また、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとの走査方向を僅かに異ならせることにより、像を平行四辺形に変形させることができること等を考慮したものである。
【0197】
また、上述の送信と相前後して、重ね合わせ露光前に、管理装置130は、当該ロットの当該重ね合わせ露光における投影像の歪みを特定し、この投影像の歪みデータを、記憶装置140のデータベース内に格納し、当該ロットの露光履歴情報を仮に更新する。そして、後に主制御装置から露光の正常終了が通知されると、当該ロットの露光履歴情報の仮更新を本更新に変更する。
【0198】
次に、ステップ615において、投影露光装置1103は、受信した歪み調整パラメータに基づいて、自身の結像特性補正装置を制御して、投影像の歪みを調整する。具体的には、管理装置130から受け取った歪み調整パラメータに対応する各駆動素子に対する印加電圧を算出し、その印加電圧を、結像特性補正装置を介して駆動素子にそれぞれ印加してレンズエレメント27を駆動し、投影光学系のディストーションなどを調整する。
【0199】
この後、ステップ617において、元工程の投影露光装置1101と投影像の歪みの差の最大値が許容範囲内であり、かつ投影像の歪みが調整された投影露光装置1103によって、レチクルRに形成されたパターンが、重ね合わせ露光により、ウエハWに転写される。この場合において、上記の像歪み補正値に基づいて、零でないステージ制御量が算出される場合には、主制御装置50では、各ショット領域の露光に際して、その制御量に応じてレチクルステージRSTとウエハステージWSTの速度比及び走査方向の成す角の少なくとも一方を調整する。なお、このような重ね合わせ露光が行われる前に、ウエハW上に、元工程の露光時に所定のショット領域(微細パターン領域)及び各ショット領域に付随するX方向位置計測用の格子マーク及びY方向位置計測用の格子マークが既に形成されており、現ウエハWのグローバルアライメントは完了しているものとし、ベースライン計測やEGA(エンハンスト・グローバル・アライメント)等によってショット領域への位置決めが行われる必要があることはいうまでもない。
【0200】
また、本実施形態では、元工程のショット形状データと現工程の像歪みデータによって作成された現工程のショット形状データとの差であるショット形状誤差に基づいて、現工程の装置で投影像の歪みを調整したり、ステージ成分の制御を行ったりして重ね合わせ露光を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップ611〜615の処理は実行されなくてもよい。この場合には、ステップ603における管理装置130によって選択されるグループは、ステージ成分除去前の像歪みに基づいて作成されたグループの中から選択される必要がある。したがって、この場合、図10のステップ208では、ステージ成分が除去されず、投影光学系の補正量が加味されていない像歪みデータを用い、それらの差の絶対値が許容範囲内であるか否かで、処理を実行し、ステージ成分や投影光学系の補正量が加味されていない状態でのグループを図10のステップ208で作成しておく必要がある。
【0201】
また、ステップ615において、上述のショット形状誤差についてステージ成分だけ調整する場合には、ステップ603における管理装置130によって選択されるグループは、ステージ成分除去後の像歪みに基づいて作成されたグループの中から選択される必要がある。したがって、この場合、図10のステップ208では、ステージ成分が除去され、投影光学系の補正量が加味されていない像歪みデータを用い、それらの差の絶対値が許容範囲内であるか否かで、処理を実行し、ステージ成分が除去され投影光学系の補正量が加味されていない状態でのグループを図10のステップ208で作成しておく必要がある。
【0202】
以上説明したように、本実施形態の装置管理方法によると、上述のグループ作成工程において、互いの投影像の歪みの差の最大値が許容範囲内である投影露光装置のグループが作成されるので、重ね合わせ露光を行う際に、投影像の歪みの差が少ないグループ内の装置だけを用いた重ね合わせ露光を実行することができる。このため、複数の投影露光装置を用いて、高い重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができる。
【0203】
また、本実施形態の露光方法、リソグラフィシステムによると、各ウエハWのロットに関する重ね合わせ露光の都度、レイヤ毎のショット領域の形状が異なるにもかかわらず、元工程のパターン像の歪みに対して、現工程のパターン像の歪みを精度良く合わせることができる。従って、高い重ね合わせ精度を確保することが可能となる。
【0204】
なお、本実施形態では、投影露光装置毎に、その装置との投影像の歪みの差の最大値が許容範囲内となる投影露光装置の装置リストを作成し、各投影露光装置の装置リストを図11のマッチングテーブルとしてまとめ、互いの像歪みの差の最大値が許容範囲内である装置の組合せを、装置リストの集合体であるマッチングテーブルから求め、その組合せをグループとしたが、互いの前記歪みの差の最大値が許容範囲内である投影露光装置のグループを作成する方法は他にも考えられる。
【0205】
例えば、投影露光装置毎に、その装置との投影像の歪みの差の最大値が許容範囲の1/2の範囲内である投影露光装置の装置リストを作成し、その装置リストに含まれる装置の組合せをグループとして簡易的に作成してもよい。この場合、その装置リストに含まれる各装置は、基準となる装置から投影像の歪みの差の最大値が許容範囲の1/2しか離れていない。したがって、その装置リストに含まれる各装置は、お互いに差の最大値が許容範囲以上とはならないため、1つのグループとみなすことができる。このようにすれば、上記実施形態のように、すべての投影露光装置の組合せにおける投影像の歪みの差の最大値を算出することなく、互いの歪みの差の最大値が所定範囲内である投影露光装置のグループを作成することができる。そのため、グループを作成するのに要する時間を短縮することができるようになり、結果的に、露光工程の時間短縮を図ることができるようになる。
【0206】
しかしながら、この方法では、投影像の歪みの差の最大値が、許容範囲の1/2以上離れている場合には、それらの装置が同じグループに含まれることはない。したがって、この方法は、上記実施形態のように、互いの差の最大値が所定範囲内である投影露光装置のすべての組合せをグループ化することはできない。
【0207】
なお、この方法を用いた場合には、グループ化作成処理では、グループを作成する毎に、そのグループに含まれるすべての装置が、すでに作成されたいずれか1つのグループに含まれる場合には、そのグループを削除するようにすることもできる。このようにすれば、作成された複数のグループのうち、組合せが重複するグループをスケジューリングの対象から除外することができるようになるため、装置のスケジューリングの効率化を図ることができるようになる。
【0208】
なお、この場合、投影露光装置のグループを作成する方法として、上記実施形態で述べたグループ作成処理を実行する方法を用いるか、上記簡易的な方法を用いるかを図1の管理装置130で選択できるようにしておいてもよい。例えば、図7に示すグルーピング条件設定画面において、グループを作成する方法が上記実施形態のグループ作成処理を実行する方法を用いるのか、簡易的な方法を用いるのかが選択可能としておき、管理装置130が、その画面を介して選択された方法によって投影露光装置のグループを作成するようにすることもできる。なお、ここで選択されるグループを作成する方法は、上記実施形態で述べたグループ作成処理を実行する方法や、上記簡易的な方法には限られず、例えば後述する方法などの他の方法であってもよいことはいうまでもない。
【0209】
また、上記実施形態では、複数の計測点における投影露光装置間の位置ずれ量の差の最大値を用いてグループ化を行ったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数の計測点の中から、いずれか1つの計測点を選択し、計測点における互いの歪みの差が許容範囲内である投影露光装置のグループを作成し、いずれか1つの計測点以外の他の計測点毎に、他の計測点においてそのグループ内の他の装置との投影像の歪みの差が許容範囲外にあるときには、その装置をそのグループから除外することによって、互いに投影像の歪みの差が許容範囲内にある装置のグループを作成するようにしてもよい。
【0210】
この方法について、管理装置130の制御アルゴリズムを示す図16のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、前提として、装置グループとしての投影露光装置1101〜1106から構成される装置グループが、グループ化する装置グループとして選択されているものとする。また、グループ化にあたり、各投影露光装置1101〜1106には、1から6までの固有の番号が対応づけられており、その固有の番号に基づいて、記憶装置140のデータベースに格納された各投影露光装置の像歪みデータ等が参照されるものとする。また、本処理では、ビットマップがセット可能な1次元配列であるグループビットマップG[M]あるいはG’[M’](M、M’は自然数)が用いられる。G[M]、G’[M’]には、投影露光装置1101〜1106がそのグループに含まれているか否かが順番に1ビットずつ示されている。その装置がそのグループに含まれる場合には1が設定され、含まれない場合には0が設定される。例えばG[1]={011011}であるとすると、このグループには、投影露光装置1102、1103、1105、1106が含まれることになる。
【0211】
まず、ステップ702において、選択されていない計測点があるか否かが判断される。ここでは、まだ計測点が1つも選択されていないので、処理はステップ704に進む。ステップ704では、選択されていない計測点の中から、1つの計測点を選択する。ここで、計測点M1を選択したとする。
【0212】
次いで、ステップ706において、選択された計測点M1における各投影露光装置1101〜1106の像歪みデータを配列DATA[N]にそれぞれ代入する。ここで、投影露光装置1101〜1106の像歪みデータは、DATA[1]〜DATA[6]にそれぞれ代入される。
【0213】
次に、ステップ708では、DATA[N]を昇順に並べ替える。それぞれの像歪みデータが、投影露光装置1105、1103、1102、1101、1106、1104の順に小さかったとすると、配列DATAは、DATA[5]、DATA[3]、DATA[2]、DATA[1]、DATA[6]、DATA[4]の順に並べ替えられる。
【0214】
次いで、ステップ710では、選択された計測点M1におけるグループビットマップG[M]を作成する。例えば、まず、像歪みデータが最小である投影露光装置1105の像歪みデータの値DATA[5]を基準(最小値)として、許容範囲内に含まれる他のDATA[N]を求める。この許容範囲にDATA[3]、DATA[2]が含まれているとすると、グループマップG[1]に{011010}をセットする。そして、今度は、投影露光装置1103の像歪みデータの値DATA[3]を基準として、許容範囲内に含まれる他のDATA[N]を求める。このように、各DATAを値の小さい順に基準として、その基準から許容範囲内にある他のDATAをグループ化してグループマップG[M]に登録していく。すべてのDATAがグループマップG[M]に登録された時点で、ステップ710の処理は終了する。
【0215】
次に、ステップ712において、今回選択された計測点が最初の計測点であるか否かが判断される。ここで、今回選択された計測点は最初の計測点であるので、判断は肯定され、処理はステップ718に進む。ステップ718では、グループビットマップG[M]をG’[M’]として保存する。なお、ここで、グループビットマップG’[M’]として、G’[1]={011010}、G’[2]={111000}、G’[3]={110001}、G’[4]={100101}が保存されるものとする。ステップ718が実行された後、処理は、ステップ702に戻る。
【0216】
ステップ702では、選択されていない計測点があるか否かが判断され、まだ選択されていない計測点が残っているので、判断は肯定され、処理はステップ704に進む。選択されていない計測点の中から1つの計測点を選択する。ここで、計測点M2が選択されたとする。
【0217】
その後、前回の計測点M1と同様に、ステップ706〜ステップ710の処理を実行して計測点M2におけるグループマップG[M]を作成する。ここで、G[M]として、G[1]={011111}、G[2]={111110}が作成されたとする。
【0218】
ステップ712では、計測点M2が最初に選択された計測点ではないため、判断が否定され、処理はステップ714に進む。ステップ712では、前回のステップ718において保存されたグループビットマップG’[M’]と、計測点M2のグループマップG[M]との全ての組合せにおける論理積演算を行う。
【0219】
すなわち、前述の計測点M1のグループビットマップG’[1]={011010}、G’[2]={111000}、G’[3]={110001}、G’[4]={100101}と、G[1]={011111}、G[2]={111110}とがそれぞれ論理積演算が実行される。具体的には、G’[1]&G[1]、G’[1]&G[2]、G’[2]&G[1]、G’[2]&G[2]、G’[3]&G[1]、G’[3]&G[2]、G’[4]&G[1]、G’[4]&G[2]が実行され、それぞれの演算結果が、G[1]〜G[8]にセットされる。なお、ここで、G[1]={011010}、G[2]={011000}、G[3]={010001}、G[4]={000101}、G[5]={011010}、G[6]={111000}、G[7]={110000}、G[8]={100100}となる。
【0220】
次いで、ステップ716では、G[M]の中から、重複するものを除外する。例えば、G[1]とG[2]とでは、互いに2番目のビットと3番目のビットが1となっており、それらのグループがともに投影露光装置1102、1103を含んでいる。すなわち、G[2]のメンバは、すべてG[1]に含まれているため。G[2]を作成されたグループから除外する。同様に、G[5]のメンバは、G[1]のメンバと同じであり、G[7]のメンバは、G[6]に含まれているため、G[5]、G[7]も作成されたグループから除外する。すなわち、残ったグループビットマップG[M]は、G[1]、G[3]、G[4]、G[6]、G[8]の5つとなる。
【0221】
ステップ718において、このG[1]、G[3]、G[4]、G[6]、G[8]をグループビットマップG’[1]、G’[2]、G’[3]、G’[4]、G’[5]として保存する。
【0222】
このように、ステップ704〜ステップ710の処理を繰り返すことによって、各計測点におけるグループビットマップG[M]を作成し、ステップ714において、今まで選択されたすべての計測点におけるグループビットマップG’[M’]と論理積演算を行い、その演算結果をその時点で選択されたすべての計測点におけるグループビットマップG’[M]として保存する。すなわち、ステップ702〜ステップ718の処理では、選択される計測点毎に、前回までに保存されたグループ内の中で互いの投影像の歪みの差が許容範囲外にある装置があった場合には、その装置がそのグループから除外されていく。
【0223】
ステップ702において、すべての計測点がすでに選択されていた場合には、判断は否定され、処理は終了する。この時点で保存されていたグループビットマップG’[M’]が、互いに投影像の歪みの差が許容範囲内にある装置のグループとなる。
【0224】
なお、上記実施形態では、管理装置30を計算機システムとして構成しており、主制御装置30を構成する上述の機能は、主に管理装置130に内蔵されたプログラム(ソフトウエア)が実行されることによって実現される。
【0225】
このようなプログラムは、記憶装置140から管理装置130にインストールされてもよいし、インターネット等を利用し、通信ネットワーク、例えばLAN170を介して管理装置130にインストールされるようにしてもよい。
【0226】
以上のように、上述の機能を実現するためのプログラムをインストール可能とすることによって、後におけるプログラム内容の修正や、性能向上のためのバージョンアップ等を容易に実行することができるようになる。
【0227】
なお、記憶装置140としては、磁気的に記憶するもの(磁気ディスク、磁気テープ等)、電気的に記憶するもの(バッテリ・バックアップ付RAMなどの半導体メモリ等)、光磁気的に記憶するもの(光磁気ディスク等)、電気磁気的に記憶するもの(デジタルオーディオテープ(DAT)など)等、種々の記憶形態で記憶するものを採用することができることはいうまでもない。
【0228】
なお、上記実施形態では、通常のショット領域の重ね合わせ露光をする場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、2in1の重ね合わせ露光にも適用することができる。
【0229】
なお、上記実施形態では、リソグラフィシステム100を構成する複数の投影露光装置1101〜110Nに、走査型露光装置と静止型露光装置とが混在する場合について説明したが、全ての投影露光装置が走査型露光装置又は静止型露光装置であっても構わない。
【0230】
また、上記実施形態の如く、走査型露光装置と静止型露光装置とが混在する場合、元工程を走査型露光装置と静止型露光装置の内の一方のタイプの投影露光装置で露光し、現工程を他方のタイプの投影露光装置で露光する場合に、両者間でパターン像の歪みの測定にあたっての測定点が異なる場合がある。この場合には、前述した実施形態のように、単純な比較を行うのみでは、像歪みの誤差、ひいては像歪み補正値を求めることができない。このような場合、一方の投影露光装置の像歪みデータをそのままとし、他方の像歪みデータを求める際に、一方の投影露光装置の各測定点に近い点のデータに基づき何らかの補完計算を行って各測定点のデータを求めるようにしても良い。
【0231】
なお、走査型露光装置の場合には、前述のようにステージ成分が含まれている場合がある。この場合には、計測される像歪みデータからステージ成分を除去しておくのが望ましい。
【0232】
また、レチクルステージやウエハステージに設けられる干渉計用の反射面(上記実施形態では移動鏡の反射面)の凹凸、傾き、及び湾曲などを含めた曲がりがあると、この成分が像歪みデータに含まれるので、同様に曲がり成分を除去しておくことが好ましい。
【0233】
また、上記実施形態では、投影露光装置のグループ化を行う指標値として、計測用マークM1〜MNで計測された投影像の位置ずれ量を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、各装置の投影像の歪みを示す指標値であれば何でもよい。例えば、計測用マークM1〜MNで計測された投影像の位置ずれ量の平均値などを用いても良い。
【0234】
また、上記実施形態では、複数の投影露光装置の全てが投影像の歪みの調整能力を有するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。前述のように、投影像の歪みが近い装置がグループ化され、そのグループ内の装置での重ね合わせ露光を実現することができるため、投影像の歪みの調整能力がない投影露光装置であっても、高精度な重ね合わせ露光を実現することができる。
【0235】
また、上記実施形態では、投影光学系の結像特性の調整で、投影光学系のレンズ要素を駆動したが、投影光学系内の露光光の光路上の一部の密閉室内のガス圧を制御してその部分の屈折や照明光の波長シフト量を調整することにより、投影光学系の結像特性を調整してもよい。
【0236】
また、上記実施形態では、各投影露光装置におけるパターン像の歪みの測定を、定期的に行うことにしたが、ウエハの各ロットの各層の露光ごとに、歪み補正値の算出の直前に行っても良い。
【0237】
また、上記実施形態では、各投影露光装置におけるパターン像の歪みの測定を、測定用レチクルに形成された測定用パターンを測定用のウエハに実際に転写し、ウエハ上に転写されたパターンを計測することにより行ったが、これに代えて、空間像計測器を使用した空間像検出によって投影光学系の結像特性を計測することとしても良い。
【0238】
また、上記実施形態では走査型露光装置の像歪みデータを取得するために、走査露光方式にて測定用パターンをウエハ上に転写することで、走査露光範囲全域での像歪みデータ(ダイナミックなディストーション・データ)を得るものとしたが、静止露光方式にて測定用パターンをウエハ上に転写し、その転写像の検出結果から投影光学系の長方形状の露光領域(即ち、ウエハ上での照明光の照射領域)内での像歪みデータ(スタティックなディストーション・データ)を得るだけでもよく、特に上記実施形態における複数の投影露光装置が走査型露光装置のみから構成される場合には、その像歪みデータを用いて前述のグルーピングを行ってもよい。さらにこのとき、静止露光にて求めた像歪みデータから計算にて走査露光範囲全域での像歪みデータを算出してもよい。
【0239】
なお、上記実施形態では、ウエハ上に形成された転写像を基に元工程のディストーションを計算することとしたが、これに限らず、レイヤ上にディストーションを知ることができるような複数のマークを予め配置しておき、それらのマークを計測することによって、元工程のディストーションを求めることとしても良い。
【0240】
また、投影露光装置の露光対象は、上記の実施形態のように半導体製造用のウエハに限定されることなく、例えば、液晶表示素子、プラズマディスプレイや有機ELなどのディスプレイ装置の製造用の角型のガラスプレートや、薄膜磁気へッドを製造するための基板にも広く適用できる。
【0241】
また、上記実施形態の投影露光装置における投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良い。
【0242】
また、投影光学系としては、KrF、ArFエキシマレーザ光などの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英やホタル石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザ光などを用いる場合はホタル石その他のフッ化物結晶を用いる必要がある。
【0243】
また、上記実施形態で、管理されている投影露光装置の露光用照明光としては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことはいうまでもない。例えば、近年、70nm以下のパターンを露光するために、SORやプラズマレーザを光源として、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を発生させるとともに。その露光波長(例えば13.5nm)の基で設計されたオール反射縮小光学系、及び反射型マスクを用いたEUV露光装置の開発が行われている。この装置においては、円弧照明を用いてマスクとウエハを同期走査してスキャン露光する構成が考えられるので、かかる装置も本発明の管理対象に含まれるものである。
【0244】
また、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置も本発明の管理対象に含めることができる。電子線露光装置では電子銃として、例えば熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。なお、電子線露光装置は、ペンシルビーム方式、可変成形ビーム方式、セルプロジェクション方式、ブランキング・アパーチャ・アレイ方式、及びマスク投影方式のいずれであってもよい。マスク投影方式は、マスク上で互いに分離した250nm角程度の多数のサブフィールドに回路パターンを分離して形成し、マスク上で電子線を第1方向に順次シフトさせるとともに、第1方向と直交する第2方向にマスクを移動するのに同期して、分解パターンを縮小投影する電子光学系に対してウエハを相対移動し、ウエハ上で分解パターンの縮小像を繋ぎ合せて合成パターンを形成するものである。
【0245】
また、ウエハステージやレチクルステージにリニアモータ(米国特許番号第5,623,853号公報または米国特許番号第5,528,118号公報参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力又はリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、ウエハステージやレチクルステージは、ガイドに沿って移動するタイブでもいいし、ガイドを設けないガイドレスタイプでもいい。
【0246】
また、ウエハステージの移動により発生する反力は、(米国特許番号第5,528,118号公報に記載されているように、)フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしてもいい。また、レチクルステージの移動により発生する反力は、特開平8−166475号公報(米国特許出願シリアル番号第08/416,558号)に記載されているように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に逃がしても良い。
【0247】
なお、複数のレンズから構成される照明系、投影光学系を投影露光装置本体に組み込み光学調整をするとともに、多数の機械部品からなるレチクルステージやウエハステージを投影露光装置本体に取り付けて配線や配管を接続し、更に総合調整(電気調整、動作確認等)をすることにより、上記実施形態の投影露光装置、ひいては上記実施形態のリソグラフィシステムを製造することができる。なお、投影露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0248】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る装置管理方法によれば、複数の投影露光装置を用いて、高い重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができるという効果がある。
【0249】
また、本発明に係る露光方法によれば、高精度な重ね合わせ露光を効率よく実現することができるという効果がある。
【0250】
また、本発明に係るリソグラフィシステムによれば、高精度な露光を効率よく実現することができるという効果がある。
【0251】
また、本発明に係るプログラムによれば、複数の投影露光装置を用いて、高い重ね合わせ精度で効率よく重ね合わせ露光を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るリソグラフィシステムの構成を概略的に示す図である。
【図2】走査型露光装置である投影露光装置1101の概略的な構成を示す図である。
【図3】走査型露光装置で像歪みの計測のための露光の際に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図である。
【図4】静止型露光装置像歪みの計測のための露光の際に用いられるテスト用レチクルの一例を示す平面図である。
【図5】装置グループ選択画面を示す図である。
【図6】最新の像歪みデータの表示画面を示す図である。
【図7】グルーピング設定画面を示す図である。
【図8】像歪みデータエリア定義画面を示す図である。
【図9】投影露光装置のグループ作成の際の管理装置130の制御アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図10】図9のステップ106におけるマッチングテーブル作成処理のサブルーチンの流れを示すフローチャートである。
【図11】マッチングテーブルの一例を示す図である。
【図12】ステップ108のグループ化処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】投影像の歪みの差の最大値の比較表が表示された画面を示す図である。
【図14】グルーピング結果表が表示された画面を示す図である。
【図15】本発明の一実施形態のリソグラフィシステム100によるウエハWの露光方法を示すフローチャートである。
【図16】投影露光装置のグループ作成の際の管理装置130の制御アルゴリズムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
W…ウエハ(基板)、R…レチクル(マスク)、100…リソグラフィシステム、110…投影露光装置、130…管理装置、131…入出力装置、140…記憶装置、150…ターミナルサーバ、160…ホストコンピュータ(選択装置)、170…LAN、180…通信路。
Claims (24)
- 複数の投影露光装置を管理する装置管理方法であって、
前記複数の投影露光装置のそれぞれから送信された、各投影露光装置における複数の計測点での位置ずれ量に基づく投影像の歪みを記憶装置に記憶する記憶工程と;
前記複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの前記投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置を、前記複数の投影露光装置の中から抽出し、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における前記指標値の差が前記所定範囲外にある投影露光装置がある場合にのみその装置を除外して、前記抽出された投影露光装置のグループを作成する作成工程と;を含む装置管理方法。 - 前記指標値の差は、前記複数の計測点の少なくとも一部における前記投影露光装置間の前記位置ずれ量の差のうちの最大値であることを特徴とする請求項1に記載の装置管理方法。
- 前記作成工程では、
前記複数の投影露光装置の中から選択される一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて前記指標値の差を算出することによって、互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である投影露光装置の組合せを抽出することを特徴とする請求項1又は2に記載の装置管理方法。 - 前記作成工程は、
前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲内となる投影露光装置の装置群を作成する第1工程と;
互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である装置の組合せを、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて作成された前記装置群の中から求め、その組合せを前記グループとする第2工程と;を含むことを特徴とする請求項3に記載の装置管理方法。 - 前記作成工程では、
前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲の1/2の範囲内となる投影露光装置の装置群を作成し、前記各装置群を前記グループとすることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置管理方法。 - 前記作成工程では、
前記グループを作成する毎に、そのグループに含まれるすべての装置が、すでに作成されたいずれか1つのグループに含まれる場合には、そのグループを削除することを特徴とする請求項5に記載の装置管理方法。 - 前記作成工程において、前記投影露光装置のグループを作成する方法として、請求項3に記載の装置管理方法を少なくとも含む複数の方法の中から1つの方法を選択可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置管理方法。
- 前記複数の方法には、請求項4〜6のいずれか一項に記載の装置管理方法が含まれることを特徴とする請求項7に記載の装置管理方法。
- 前記作成工程では、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去された前記投影像の歪みに基づいて、前記グループを作成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置管理方法。
- 前記作成工程では、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去され、かつ、投影光学系の結像特性が調整された後の前記投影像の歪みに基づいて、前記グループを作成することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置管理方法。
- 複数の投影露光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であって、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置管理方法を用いて、前記投影露光装置のグループを作成する管理工程と;
前記グループの中から投影露光装置を選択して、前記物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を含む露光方法。 - 複数の投影露光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であって、
請求項9に記載の装置管理方法を用いて、前記投影露光装置のグループを作成する管理工程と;
前記グループの中から投影露光装置を選択し、選択された該投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分を除去したうえで、前記物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を含む露光方法。 - 複数の投影露光装置を利用して物体を多層的に露光する露光方法であって、
請求項10に記載の装置管理方法を用いて、前記投影露光装置のグループを作成する管理工程と;
前記グループの中から投影露光装置を選択し、選択された投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分を除去するとともに投影光学系の結像特性を調整したうえで、前記物体を重ね合わせ露光する露光工程と;を含む露光方法。 - 複数の投影露光装置と;
前記複数の投影露光装置のそれぞれから送信された、各投影露光装置における複数の計測点での位置ずれ量に基づく投影像の歪みが記憶される記憶装置と;
前記複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの前記投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置を、前記複数の投影露光装置の中から抽出し、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における前記指標値の差が前記所定範囲外にある投影露光装置がある場合にのみその装置を除外して、前記抽出された投影露光装置のグループを作成する管理装置と;
前記グループの中から、前記物体を重ね合わせ露光する投影露光装置を選択する選択装置と;を備えるリソグラフィシステム。 - 前記所定範囲を外部から設定可能な入力装置をさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
- 前記入力装置では、複数の所定範囲を設定可能であり、
前記管理装置は、前記複数の所定範囲のそれぞれについて、前記グループの作成処理を実行することを特徴とする請求項15に記載のリソグラフィシステム。 - 複数の投影露光装置のそれぞれから送信された、各投影露光装置における複数の計測点での位置ずれ量に基づく投影像の歪みを記憶装置に記憶する記憶手順と;
前記複数の計測点のうち、対応する1つの計測点における互いの前記投影像の歪みについての指標値の差が所定範囲内である投影露光装置を、前記複数の投影露光装置の中から抽出し、抽出された投影露光装置の中に、他の装置との他の計測点における前記指標値の差が前記所定範囲外にある投影露光装置がある場合にのみその装置を除外して、前記抽出された投影露光装置のグループを作成する作成手順と;をコンピュータに実行させるプログラム。 - 前記指標値の差は、前記複数の計測点の少なくとも一部における前記投影露光装置間の前記位置ずれ量の差のうちの最大値であることを特徴とする請求項17に記載のプログラム。
- 前記作成手順として、
前記複数の投影露光装置の中から選択される一対の投影露光装置のすべての組み合わせについて前記指標値の差を算出することによって、互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である投影露光装置の組合せを抽出する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項17又は18に記載のプログラム。 - 前記作成手順として、
前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲内となる投影露光装置の装置群を作成する第1手順と;
互いの前記指標値の差が前記所定範囲内である装置の組合せを、前記複数の投影露光装置のそれぞれについて作成された前記装置群の中から求め、その組合せを前記グループとする第2手順と;を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項19に記載のプログラム。 - 前記作成手順として、
前記複数の投影露光装置のそれぞれについて、その装置との前記指標値の差が前記所定範囲の1/2の範囲内となる投影露光装置の装置群を作成し、その装置と前記各装置群に含まれる装置との組合せを前記グループとする手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項17又は18に記載のプログラム。 - 前記作成手順として、
前記グループを作成する毎に、そのグループに含まれるすべての装置が、すでに作成されたいずれか1つのグループに含まれる場合には、そのグループを削除する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項21に記載のプログラム。 - 前記作成手順として、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去された前記投影像の歪みに基づいて、前記グループを作成する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項17〜22のいずれか一項に記載のプログラム。
- 前記作成手順として、前記各投影露光装置を構成するステージ系の制御誤差に起因する線形の歪み成分が除去され、かつ、投影光学系の結像特性が補正された後の前記投影像の歪みに基づいて、前記グループを作成する手順を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項17〜22のいずれか一項に記載のプログラム。
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