JP4138876B2 - イミンの水素添加方法 - Google Patents
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Description
米国特許第4 994 615号は、キラルなジホスフィン配位子を有するイリジウム触媒を使用する、プロキラルなN−アリールケチミンの不斉水素添加方法を説明している。米国特許第5 011 995号は、同じ触媒を使用するプロキラルなN−アルキルケチミンの不斉水素添加方法を説明している。米国特許第5 112 999号は、イミンの水素添加用の触媒としてジホスフィン配位子を含む多核イリジウム化合物およびイリジウム錯塩を開示している。米国特許第5 371 256号および欧州特許公開公報第0 612 758号は、イミンの均質なエナンチオ選択的水素添加用の、キラルなフェロセニルジホスフィン配位子を有するイリジウム錯体を説明している。
明らかなことではあるけれども、それらの均一触媒反応方法は、特に、使用する触媒の前駆体、基質およびジホスフィン配位子に依存して、頻繁に触媒が多かれ少なかれ失活しがちな、比較的大きなバッチの場合または工業規模において有用であることがわかっている。多くの場合、特に高温(例えば、短い反応時間に必要な25℃を超える温度)においては、完全な転化を達成することはできない。ゆえに、水素添加方法を工業的に応用するには、触媒生産性が低すぎて、経済的に実行できない。米国特許第4 994 615号、米国特許第5 011 995号および米国特許第5 112 999号において説明されている金属ハロゲン化物の添加によっても、それらの不都合は排除されない。
驚くべきことに、もしも上記反応混合物が固体酸を含む場合は、触媒活性をかなり増大させることができるということが今ここに見いだされた。同時に触媒の失活をかなり減少させるかまたは完全に排除することができるということも、思いがけなく見いだされた。驚くべきことに、不斉触媒を使用する場合は、エナンチオ選択性が高く、50℃を超える反応温度においてさえも80%までの高い光学収率を達成できることも見いだされた。さらに、濾過によって上記固体酸を反応混合物から簡単に取り出すことができるということは、反応混合物の調製にとって著しい利点である。より少量の触媒を使用して、より高い転化率および光学収率を得ることさえもできるということも、思いがけなく見いだされた。このことは、イリジウム触媒に対するイミンのモル比を大きく増大させることができるので、非常に大きな経済的な利点を提供する。
本発明は、不活性溶媒を用いるかまたは用いない、ジホスフィン配位子を含むイリジウム触媒の存在下、高圧下での水素によるイミンの水素添加方法に関し、その反応混合物は、可溶な塩化、臭化もしくはヨウ化アンモニウムまたは可溶な金属塩化物、臭化物もしくはヨウ化物を含み、イオン交換体の他に少なくとも1種の固体酸をさらに含む。
好適なイミンは、特に、少なくとも1つの
基を含むものである。もしも上記の基が非対称に置換されていて、従ってプロキラルなケチミン基を有する化合物である場合は、エナンチオ選択的なまたはジアステレオ選択的なイリジウム触媒を使用すれば、本発明にかかる方法で、光学異性体の混合物または純粋な光学異性体を形成させることができる。上記イミンは、さらなるキラルな炭素原子を含んでいてもよい。上式における結合手は、水素、または1〜22個の炭素原子を有する有機基、または1〜20個の炭素原子およびO、S、NおよびPの群からの少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機ヘテロ基により満たされていてもよい。
基の窒素原子は、NH2または1〜22個の炭素原子を有する第一アミノ基、または2〜40個の炭素原子を有する第二アミノ基により満たされていてもよい。上記有機基は、F、Cl、Br、C1〜C4ハロアルキル(ここで、ハロゲンはFまたはClであるのが好ましい)、−CN、−NO2、−CO2H、−CONH2、−SO3H、−PO3H2により、または−CO2H、−SO3Hおよび−PO3H2基のC1〜C12アルキルエステル、C1〜C12アルキルアミド、フェニルエステルもしくはベンジルエステルにより置換されていてもよい。アルジミンおよびケチミン基は特に反応性が高く、その結果、本発明にかかる方法を使用して、
基に加えて、
基を選択的に水素添加することもできる。アルジミンおよびケチミン基は、ヒドラゾン基
を包含するとも理解される。
本発明にかかる方法は、特にアルジミン、ケチミンおよびヒドラゾンの水素添加に適し、各々対応するアミンおよびヒドラジンの形成を伴う。上記ケチミンは、N−置換されているのが好ましい。キラルなイリジウム触媒を使用し、エナンチオマー的に純粋でキラルなまたはプロキラルなケチミンを水素添加して光学異性体を合成するのが好ましく、その光学収率(エナンチオマー過剰(enantiomeric excess)、ee)は、例えば30%よりも高く、より好ましくは50%よりも高く、90%を超える収率も達成可能である。上記光学収率は、形成された2種の立体異性体の比を示しており、例えば、この比は2:1より大きくてもよく、4:1より大きいのが好ましい。
上記イミンは、式Iのイミンであるのが好ましく、
これは水素添加されて式IIのアミンを形成する。
上式中、
R3は置換基であるのが好ましく、上式中、
R3は、直鎖状のもしくは枝分かれしているC1〜C12アルキル、3〜8個の環炭素原子を有するシクロアルキル、炭素原子を介して結合され、3〜8個の環原子並びにO、SおよびNR6の群からの1もしくは2個のヘテロ原子を有するヘテロシクロアルキル、アルキル炭素原子を介して結合されているC7〜C16アラルキル、または上述のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルもしくはヘテロアリールにより置換されているC1〜C12アルキルであるか、あるいは上式中、
R3は、C6〜C12アリール、または環炭素原子を介して結合され、環中に1もしくは2個のヘテロ原子を有するC4〜C11ヘテロアリールであって、R3が、置換されていないかまたは−CN、−NO2、F、Cl、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキル、−OH、C6〜C12−アリールもしくは−アリールオキシもしくは−アリールチオ、C7〜C16−アラルキルもしくは−アラルコキシもしくは−アラルキルチオ、2〜24個の炭素原子を有する第二アミノ、−CONR4R5によるかもしくは−COOR4により置換されており、そして上記アリール基並びに上記アラルキル、アラルコキシおよびアラルキルチオ中のアリール基もまた、置換されていないかまたは−CN、−NO2、F、Cl、C1〜C4−アルキル、−アルコキシもしくは−アルキルチオ、−OH、−CONR4R5によるかもしくは−COOR4により置換されており、
R4およびR5は、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C12アルキル、フェニルまたはベンジルであるか、あるいは
R4とR5とがいっしょになって、テトラ−もしくはペンタ−メチレンまたは3−オキサペンチレンとなっており、
R6は、R4に対して与えられているものと同じ意味を独立に有し、
R1およびR2は、各々が他方に対して独立に、水素原子、その各々が、置換されていないかまたは−OH、−C1〜C12アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、2〜24個の炭素原子を有する第二アミノ、−CONR4R5によるかもしくは−COOR4により置換されているC1〜C12アルキルまたは3〜8個の環炭素原子を有するシクロアルキル、置換されていないかもしくはR3と同様に置換されているC6〜C12アリールもしくはC7〜C16アラルキル、またはR4およびR5が上記に規定されているものと同様である−CONR4R5もしくは−COOR4であるか、あるいは
R3は上記に規定されているものと同様であり、そしてR1とR2とがいっしょになって、1もしくは2個の−O−、−S−もしくは−NR6−基が任意に介在しているか、および/または置換されていないかもしくは=Oにより置換されているかもしくはアルキルの意味での上記R1およびR2と同様であるか、および/またはベンゼン、ピリジン、ピリミジン、フラン、チオフェンもしくはピロールと縮合している、2〜5個の炭素原子を有するアルキレンとなっているか、あるいは
R2は、上記に規定されているものと同様であり、そしてR1とR3とがいっしょになって、1もしくは2個の−O−、−S−もしくは−NR6−基が任意に介在しているか、および/または置換されていないかもしくは=Oにより置換されているかもしくはアルキルの意味での上記R1およびR2と同様であるか、および/またはベンゼン、ピリジン、ピリミジン、フラン、チオフェンもしくはピロールと縮合している、2〜5個の炭素原子を有するアルキレンとなっている。
基R1、R2およびR3は、1個またはそれ以上のキラル中心を有していてもよい。
R1、R2およびR3は、あらゆる希望する位置で、同一のまたは異なる基、例えば1〜5個、好ましくは1〜3個の置換基により置換されていてもよい。
R1、R2およびR3にとって好適な置換基は、C1〜C12−、好ましくはC1〜C6−、特にC1〜C4−アルキル、−アルコキシまたは−アルキルチオ、例えばメチル、エチル、プロピル、n-、iso-およびtert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルの異性体、並びに対応するアルコキシおよびアルキルチオ基、
ハロゲンとして好ましくはFおよびClを有するC1〜C6ハロアルキル、好ましくはC1〜C4ハロアルキル、例えばトリフルオロ−またはトリクロロ−メチル、ジフルオロクロロメチル、フルオロジクロロメチル、1,1-ジフルオロエタ-1-イル、1,1-ジクロロエタ-1-イル、1,1,1-トリクロロ−または1,1,1-トリフルオロ−エタ-2-イル、ペンタクロロエチル、ペンタフルオロエチル、1,1,1-トリフルオロ-2,2-ジクロロエチル、n-ペルフルオロプロピル、iso-ペルフルオロプロピル、n-ペルフルオロブチル、フルオロ−またはクロロ−メチル、ジフルオロ−またはジクロロ−メチル、1-フルオロ−または1-クロロ−エタ-2-イルまたは−エタ-1-イル、1-、2-もしくは3-フルオロ−または1-、2-もしくは3-クロロ−プロパ-1-イルまたは−プロパ-2-イルまたは−プロパ-3-イル、1-フルオロ−または1-クロロ−ブタ-1-イル、−ブタ-2-イル、−ブタ-3-イルまたは−ブタ-4-イル、2,3-ジクロロ−プロパ-1-イル、1-クロロ-2-フルオロ−プロパ-3-イル、2,3-ジクロロブタ-1-イル、
アリールが、好ましくはナフチルおよび特にフェニルであるC6〜C12−アリール、−アリールオキシまたはアリールチオ、アリール基が好ましくはナフチルおよび特にフェニルであり、アルキレン基が直鎖状であるかもしくは枝分かれしており、1〜10個、好ましくは1〜6個、特に1〜3個の炭素原子を含むC7〜C16−アラルキル、−アラルコキシおよび−アラルキルチオ、例えばベンジル、ナフチルメチル、1-または2-フェニル−エタ-1-イルまたは−エタ-2-イル、1-、2-もしくは3-フェニル−プロパ-1-イルまたは−プロパ-2-イルまたは−プロパ-3-イル(ベンジルが特に好ましい)、上述のアリール基を含み、例えばC1〜C4−アルキル、−アルコキシもしくは−アルキルチオ、ハロゲン、−OH、−CONR4R5によるかまたは−COOR5により(ここでR4およびR5は規定されているものと同様である)一置換あるいは多置換されていてもよい基であるもの(例としては、メチル、エチル、n-およびiso-プロピル、ブチル、対応するアルコキシ並びにアルキルチオ基、F、Cl、Br、ジメチル−、メチルエチル−およびジエチル−カルバモイル並びにメトキシ−、エトキシ−、フェノキシ−およびベンジルオキシ−カルボニルがある)、
ハロゲン、好ましくはFおよびCl、
2〜24個、好ましくは2〜12個、特に2〜6個の炭素原子を有する第二アミノ、好ましくは2個のアルキル基、例えばジメチル−、メチルエチル−、ジエチル−、メチルプロピル−、メチル−n-ブチル−、ジ−n-プロピル−、ジ−n-ブチル−またはジ−n-ヘキシル−アミノを含む第二アミノ、
R4およびR5が、各々が他方に対して独立に、C1〜C12アルキル、好ましくはC1〜C6アルキル、特にC1〜C4アルキルであるか、あるいはR4とR5とがいっしょになって、テトラ−もしくはペンタ−メチレンまたは3−オキサペンチレンとなっており、上記アルキルが直鎖状のまたは枝分かれしている−CONR4R5、例えばジメチル−、メチルエチル−、ジエチル−、メチル−n-プロピル−、エチル−n-プロピル−、ジ−n-プロピル−、メチル−n-ブチル−、エチル−n-ブチル−、n-プロピル−n-ブチル−およびジ−n-ブチル−カルバモイル、
R4が直鎖状のまたは枝分かれしているC1〜C12アルキル、好ましくはC1〜C6アルキル、例えばメチル、エチル、n-およびiso-プロピル、n-、iso-およびtert-ブチル、並びにペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルの異性体である−COOR4である。
R1、R2およびR3は、特にケト基、−CN、−NO2、炭素二重結合、N−O−、芳香族ハロゲン基およびアミド基のような官能基を含んでいてもよい。
ヘテロアリールとしてのR1およびR2は、1個のヘテロ原子または同一のもしくは異なる2個のヘテロ原子、特にO、SもしくはN、を有し、好ましくは4または5個の炭素原子を含み、ベンゼンと縮合していてもよい5員環あるいは6員環であるのが好ましい。R1を誘導することができるヘテロ芳香族の例としては、フラン、ピロール、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、インドールおよびキノリンがある。
ヘテロアリールで置換されているアルキルとしてのR1およびR2は、1個のヘテロ原子または同一のもしくは異なる2個のヘテロ原子、特にO、SもしくはN、を有し、好ましくは4または5個の炭素原子を含み、ベンゼンと縮合していてもよい5員環あるいは6員環から誘導されたものであるのが好ましい。ヘテロ芳香族の例としては、フラン、ピロール、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、インドールおよびキノリンがある。
ヘテロシクロアルキルとしてのまたはヘテロシクロアルキルで置換されているアルキルとしてのR1およびR2は、好ましくは4〜6個の環原子並びにO、SおよびNR6の群からの1個のヘテロ原子または同一のもしくは異なる2個のヘテロ原子を含む。それはベンゼンと縮合していてもよく、例えばピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、インダン、ピラゾリジン、オキサゾリジン、ピペリジン、ピペラジンまたはモルホリンから誘導されたものであってもよい。
アルキルとしてのR1、R2およびR3は、置換されていないかまたは置換されているC1〜C6アルキル、特にC1〜C4アルキルであるのが好ましく、これらは直鎖状であるかもしくは枝分かれしていてもよい。例としては、メチル、エチル、iso-およびn-プロピル、iso-、n-およびtert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシルの異性体がある。
置換されていないかまたは置換されているシクロアルキルとしてのR1、R2およびR3は、好ましくは3〜6個、特に5もしくは6個の環炭素原子を含む。例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルがある。
アリールとしてのR1、R2およびR3は、置換されていないかまたは置換されているナフチルおよび特にフェニルである。アラルキルとしてのR1、R2およびR3は、置換されていないかまたは置換されていて、アルキレン部に1〜10個、好ましくは1〜6個、特に1〜4個の炭素原子を有するフェニルアルキルであるのが好ましく、上記アルキレン部は直鎖状であるかまたは枝分かれしている。例としては、特にベンジルがあり、1-フェニルエタ-1-イル、2-フェニルエタ-1-イル、1-フェニルプロパ-1-イル、1-フェニルプロパ-2-イル、1-フェニルプロパ-3-イル、2-フェニルプロパ-1-イル、2-フェニルプロパ-2-イルおよび1-フェニルブタ-4-イルがある。
−CONR4R5および−COOR4としてのR2およびR3において、R4およびR5は好ましくはC1〜C6アルキル、特にC1〜C4アルキルであるか、あるいはR4とR5とがいっしょになって、テトラ−もしくはペンタ−メチレンまたは3−オキサペンチレンとなっている。アルキルの例は上記に述べられている。
アルキレンとしていっしょになっているR1とR2、またはR1とR3は、1個の−O−、−S−もしくは−NR6−基、好ましくは−O−が介在しているのが好ましい。R1とR2とが、またはR1とR3とが、各々、炭素原子もしくはそれらが結合している−N=C基といっしょになって、5員環もしくは6員環を形成しているのが好ましい。それらの置換基として好ましいのは上述のものである。縮合アルキレンとしては、R1とR2とが、またはR1とR3とがいっしょになって、ベンゼンもしくはピリジンと縮合しているアルキレンとなっているのが好ましい。アルキレンの例としては、エチレン、1,2-または1,3-プロピレン、1,2-、1,3-または1,4-ブチレン、1,5-ペンチレンおよび1,6-ヘキシレンがある。介在されているかまたは=Oで置換されているアルキレンの例としては、2-オキサ-1,3-プロピレン、2-オキサ-1,4-ブチレン、2-オキサ-または3-オキサ-1,5-ペンチレン、3-チア-1,5-ペンチレン、2-チア-1,4-ブチレン、2-チア-1,3-プロピレン、2-メチルイミノ-1,3-プロピレン、2-エチルイミノ-1,4-ブチレン、2-または3-メチルイミノ-1,5-ペンチレン、1-オキソ-2-オキサ-1,3-プロピレン、1-オキソ-2-オキサ-1,4-ブチレン、2-オキソ-3-オキサ-1,4-ブチレン、1-オキサ-2-オキソ-1,5-ペンチレンがある。縮合アルキレンの例としては、
がある。縮合しており、かつ介在されていて、そして置換されていないかまたは=Oで置換されているアルキレンの例としては、
がある。
R4およびR5は、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C4アルキル、フェニルまたはベンジルであるのが好ましい。R6は水素またはC1〜C4アルキルであるのが好ましい。
さらなる好ましい群は、式Iにおいて、R1、R2およびR3の各々が他とは異なっており、かつ水素ではないプロキラルなイミンにより形成される。
特に好ましい群では、式Iにおいて、R3が2,6-ジ-C1〜C4アルキルフェン-1-イル、特に2,6-ジ-メチルフェン-1-イルまたは2-メチル-6-エチルフェン-1-イルであり、R1がC1〜C4アルキル、特にエチルまたはメチルであり、そしてR2がC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシメチルまたはC1〜C4アルコキシエチル、特にメトキシメチルである。
それらの化合物の中で、式
のイミンが特に重要であり、式
のイミンも同様である。
式Iのイミンは既知のものであるか、または既知の方法に準じてアルデヒドまたはケトンと第一アミンから合成することができるものである。
上記イリジウム触媒は、反応媒体に実質的に可溶な均一触媒であるのが好ましい。「触媒」という用語は、水素添加の初めにおいて活性触媒種に転化される触媒前駆体をも包含する。上記触媒は下式III、IIIa、IIIb、IIIcまたはIIIdに該当しているのが好ましい。
上式中、Xは2つのオレフィン配位子またはジエン配位子であり、Yは
(a)両ホスフィン基が、2〜4個の炭素原子を有する炭素鎖の異なる炭素原子に結合しているか、あるいは
(b)両ホスフィン基が、シクロペンタジエニル環のオルト位に直接もしくは橋架け基−CRaRb−を介して結合しているか、またはフェロセニルのシクロペンタジエニル環に各々結合しているか、あるいは
(c)一方のホスフィン基が2〜3個の炭素原子を有する炭素鎖に結合し、かつ他方のホスフィン基が上記炭素鎖の末端に結合している酸素原子または窒素原子に結合しているか、あるいは
(d)両ホスフィン基が、C2−炭素鎖の末端に結合している2個の酸素原子または窒素原子に結合している
ジ-tert-ジホスフィンであり、
その結果、(a)、(b)、(c)および(d)の場合は、Ir原子といっしょになって、5員環、6員環または7員環が形成されており、Z基は、各々が他に対して独立に、Cl、BrまたはIであり、A▲−▼はオキシ酸または錯体の酸のアニオンであり、そしてM▲+▼はアルカリ金属カチオンまたは第四アンモニウムであり、そしてRaおよびRbは、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C8アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、フェニルまたはベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルである。Rbは好ましくは水素である。Raは好ましくはC1〜C4アルキル、特にメチルである。
キラルな配位子を含む触媒の使用は、不斉水素添加反応における光学誘導(optical induction)につながるので、ジホスフィンYは好ましくは少なくとも1つのキラルな基を含むものであり、特に光学的に純粋な立体異性体または1対のジアステレオ異性体である。
オレフィン配位子としてのXは、枝分かれしているかまたは好ましくは直鎖状のC2〜C12アルキレン、特にC2〜C6アルキレンである。いくつかの例としては、ドデシレン、デシレン、オクチレン、1-、2-または3-ヘキセン、1-、2-または3-ペンテン、1-または2-ブテン、プロペンおよびエテンがある。ジエン配位子としてのXは、4〜12個、好ましくは5〜8個の炭素原子を有する非環式または環式ジエンであり、上記ジエン基は1または2個の飽和炭素原子により分離されているのが好ましい。いくつかの例としては、ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、ヘプタジエン、オクタジエン、デカジエン、ドデカジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン並びにノルボルナジエンおよびビシクロ-2,2,2-オクタジエンのような橋架けのある環式ジエンがある。ヘキサジエン、シクロオクタジエンおよびノルボルナジエンが好ましい。
上記ホスフィン基は、同一のまたは異なる、好ましくは同一の、置換されていないかもしくは置換されていて、1〜20個、特に1〜12個の炭素原子を有する炭化水素基を2個含んでいるのが好ましい。第二ホスフィン基が、以下の群からの同一のまたは異なる2つの基を含むジホスフィンが好ましい。
直鎖状のまたは枝分かれしているC1〜C12アルキル、
置換されていないかもしくはC1〜C6アルキルもしくはC1〜C6アルコキシで置換されているC5〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルキル−CH2−、フェニルまたはベンジル、およびハロゲン(例えばF、ClまたはBr)、C1〜C6ハロアルキル、(C1〜C12アルキル)3Si、(C6H5)3Si、C1〜C6ハロアルコキシ(例えばトリフルオロメトキシ)、−NH2、フェニル2N−、ベンジル2N−、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、(C1〜C12アルキル)2N−、−アンモニウム−X1 ▲−▼、−SO3M1、−CO2M1、−PO3M1により、もしくは−COO−C1〜C6アルキル(例えば−COOCH3)により置換されているフェニルまたはベンジル(ここで、M1はアルカリ金属または水素であり、そしてX1 ▲−▼は一塩基酸のアニオンである。M1は、好ましくはH、Li、NaまたはKである。一塩基酸のアニオンとしてのX1 ▲−▼は、好ましくはCl▲−▼もしくはBr▲−▼であり、または例えばホルメート、アセテート、トリクロロアセテートもしくはトリフルオロアセテートのようなカルボン酸のアニオンである)。
好ましくは1〜6個の炭素原子を含むアルキルの例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-、iso-およびtert-ブチル、並びにペンチルおよびヘキシルの異性体がある。置換されていないかまたはアルキルで置換されているシクロアルキルの例としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、メチル−もしくはエチル−シクロヘキシルおよびジメチルシクロヘキシルがある。アルキル−、アルコキシ−またはハロアルコキシ−で置換されているフェニルおよびベンジルの例としては、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、メチルベンジル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、トリフルオロメチルフェニル、ビス−トリフルオロメチルフェニル、トリス−トリフルオロメチルフェニル、トリフルオロメトキシフェニルおよびビス−トリフルオロメトキシフェニルがある。好ましいホスフィン基は、C1〜C6アルキル、置換されていないかまたは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するシクロペンチルおよびシクロヘキシル、置換されていないかまたは1〜3個のC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、F、Cl、C1〜C4フルオロアルキルもしくはC1〜C4フルオロアルコキシ置換基を有するベンジルおよび特にフェニルの群からの、同一のまたは異なる、好ましくは同一の基を含むものである。
第二ホスフィン基は下式の基であってもよい。
上式中、mおよびnは、各々が他方に対して独立に、2〜10の整数であり、m+nの合計は4〜12、特に5〜8である。それらの例としては、下式
の[3.3.1]-および[4.2.1]-ホビル(phobyl)がある。
第二ホスフィン基は、下式の基であってもよい。
上式中、R17は、C1〜C4アルキレン、好ましくはC2−またはC3−アルキレンであり、そしてR18およびR19は、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6ハロアルキル、C5−またはC6−シクロアルキル、置換されていないかまたはC1〜C4アルキル−、C1〜C4アルコキシ−、C1〜C4ハロアルキル−もしくはハロゲン−で置換されているフェニル、あるいは置換されていないかまたはC1〜C4アルキル−、C1〜C4アルコキシ−、C1〜C4ハロアルキル−もしくはハロゲン−で置換されているベンジルである。R18およびR19は、例えば、メチル、エチル、n-もしくはiso-プロピル、n-、iso-もしくはtert-ブチル、シクロヘキシル、フェニルまたはベンジルである。
ジホスフィンとしてのYは、式IV、IVa、IVb、IVcまたはIVdのものであるのが好ましい。
上式中、
R7、R8、R10およびR11は、各々が他に対して独立に、置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲン、C1〜C6ハロアルキル、(C1〜C12アルキル)3Si、(C6H5)3Si、C1〜C6ハロアルコキシ、−NH2、フェニル2N−、ベンジル2N−、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、(C1〜C12アルキル)2N−、−アンモニウム−X1 ▲−▼、−SO3M1、−CO2M1、−PO3M1により、もしくは−COO−C1〜C6アルキルにより置換されていて、1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基であり(ここで、M1はアルカリ金属または水素であり、そしてX1 ▲−▼は一塩基酸のアニオンである)、
R7とR8とが、およびR10とR11とがいっしょになって、置換されていないかあるいはC1〜C6アルキルにより、C1〜C6アルコキシにより、C1〜C6ハロアルキルにより、C5−またはC6−シクロアルキルにより、置換されていないかまたはC1〜C4アルキル−、C1〜C4アルコキシ−、C1〜C4ハロアルキル−もしくはハロゲン−で置換されているフェニルにより、あるいは置換されていないかまたはC1〜C4アルキル−、C1〜C4アルコキシ−、C1〜C4ハロアルキル−もしくはハロゲン−で置換されているベンジルにより置換されているC1〜C4アルキレン基を形成している。
R9は、置換されていないかあるいはC1〜C6アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェニル、ナフチルによるかまたはベンジルにより置換されている直鎖状C2〜C4アルキレン、その各々が置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、フェニルによるかもしくはベンジルにより置換されており、4〜10個の炭素原子を有する1,2-あるいは1,3-シクロアルキレンあるいは−シクロアルケニレン、−ビシクロアルキレンあるいは−ビシクロアルケニレン、
その各々が置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、フェニルによるかもしくはベンジルにより置換されており、その1-および/または2-位にまたは3-位にメチレンもしくはC2〜C4アルキリデンが結合しており、4〜10個の炭素原子を有する1,2-あるいは1,3-シクロアルキレンあるいは−シクロアルケニレン、−ビシクロアルキレンあるいは−ビシクロアルケニレン、
2,3-位が
により置換されており、かつ1,4-位が置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、フェニルによるかもしくはベンジルにより置換されている1,4-ブチレン(上式中、R21およびR22は、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C6アルキル、フェニルまたはベンジルである)、
その窒素原子が、水素、C1〜C12アルキル、フェニル、ベンジル、C1〜C12アルコキシカルボニル、C1〜C8アシルによるかもしくはC1〜C12アルキルアミノカルボニルにより置換されている3,4-または2,4-ピロリジニレンあるいは2-メチレン−ピロリジン-4-イル、あるいは
その各々が置換されていないかもしくはC1〜C4アルキルにより置換されている1,2-フェニレン、2-ベンジレン、1,2-キシリレン、1,8-ナフチレン、2,2’-ジナフチレンまたは2,2’-ジフェニレンであるか、
あるいはR9は下式の基である。
上式中、R14は、水素、C1〜C8アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、フェニルまたは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルであり、
R12は、置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェニル、ナフチルによるかもしくはベンジルにより置換されている直鎖状C2−あるいはC3−アルキレン、
その各々が置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、フェニルによるかもしくはベンジルにより置換されており、4〜10個の炭素原子を有する1,2-あるいは1,3-シクロアルキレンあるいは−シクロアルケニレン、−ビシクロアルキレンあるいは−ビシクロアルケニレン、あるいは
その各々が置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、フェニルによるかもしくはベンジルにより置換されており、その1-および/または2-位にまたは3-位にメチレンもしくはC2〜C4アルキリデンが結合しており、4〜10個の炭素原子を有する1,2-あるいは1,3-シクロアルキレンあるいは−シクロアルケニレン、−ビシクロアルキレンあるいは−ビシクロアルケニレン、
その窒素原子が、水素、C1〜C12アルキル、フェニル、ベンジル、C1〜C12アルコキシカルボニル、C1〜C8アシルによるかもしくはC1〜C12アルキルアミノカルボニルにより置換されている3,4-または2,4-ピロリジニレンあるいは3-メチレン−ピロリジン-4-イル、あるいは
その各々が置換されていないかもしくはC1〜C4アルキルにより置換されている1,2-フェニレン、2-ベンジレン、1,2-、2,3-または1,8-ナフチレンであり、そして
R13は、置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、C5−もしくはC6−シクロアルキル、フェニル、ナフチルによるかもしくはベンジルにより置換されている直鎖状C2アルキレン、
その各々が置換されていないかまたはC1〜C6アルキル、フェニルによるかもしくはベンジルにより置換されており、4〜10個の炭素原子を有する1,2-シクロアルキレンあるいは−シクロアルケニレン、−ビシクロアルキレンあるいは−ビシクロアルケニレン、
その窒素原子が、水素、C1〜C12アルキル、フェニル、ベンジル、C1〜C12アルコキシカルボニル、C1〜C8アシルによるかもしくはC1〜C12アルキルアミノカルボニルにより置換されている3,4-ピロリジニレン、あるいは
置換されていないかまたはC1〜C4アルキルにより置換されている1,2-フェニレンであるか、あるいはそのオルト位の2個の水酸基が無い単糖類または二糖類の基であり、そして
Rcは、水素、C1〜C4アルキル、フェニルまたはベンジルである。
R7、R8、R10およびR11は、以下の群からの、同一のまたは異なる、好ましくは同一の基である。
C1〜C6アルキル、
置換されていないかまたは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するシクロペンチルおよびシクロヘキシル、
置換されていないかまたは1〜3個のC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、F、Cl、C1〜C4フルオロアルキルもしくはC1〜C4フルオロアルコキシ置換基を有するベンジルおよび特にフェニル。
ジホスフィンDIPの好ましいサブグループは、下式のものにより形成される。
上式中、
R15およびR16は、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルであり、
R14は、水素、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルであり、
R17は、水素、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルコキシ−CO−、C1〜C6アルキル−CO−、フェニル−CO−、ナフチル−CO−またはC1〜C4アルキルNH−CO−であり、
R103およびR104は、水素、C1〜C4アルキルまたはフェニルであり、
Aは、同一のまたは異なる基−P(R)2(ここで、Rは、C1〜C6アルキル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキル、二置換アミノ、C1〜C4アルコキシ、−CF3もしくは部分的にもしくは完全にフッ素化されているC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルである)を表していてもよく、そして
nは0、1または2である。それらのホスフィンの中では、キラルな置換化合物が特に好ましい。
ジホスフィンYのいくつかの好ましい例としては、
がある(Phはフェニルである)。
特に好適なジホスフィン配位子DIPは、第二ホスフィン基が、シクロペンタジエニル環のオルト位に直接もしくは橋架け基−CRaRb−を介して結合しているか、またはフェロセニルのシクロペンタジエニル環に各々結合しているもの、より特別には式Xのものである。
上式中、R14は、水素、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルであり、そして、Aは、同一のまたは異なる基−P(R)2(ここで、Rは、C1〜C6アルキル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキル、二置換アミノ、C1〜C4アルコキシ、−CF3もしくは部分的にもしくは完全にフッ素化されているC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルである)を表す。
式Xのジホスフィンがキラルであり、そしてR14がC1〜C4アルキルであるかあるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルであり、そしてAが同一のまたは異なる基−P(R)2(ここで、Rは、C1〜C6アルキル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキル、二置換アミノ、C1〜C4アルコキシ、−CF3もしくは部分的にもしくは完全にフッ素化されているC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルである)を表すサブグループが好ましいとされる。
特に、式(III)の触媒において使用することができる以下のジホスフィン配位子が、非常に特別に好ましいとされる。
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-フェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジプロピル-アミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジ-iso-プロピル-4-N,N-ジメチル-アミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジ-iso-プロピル-4-N,N-ジベンジリルアミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジベンジリルアミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-(1’-ピロロ)-フェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジペンチルアミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン、
1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジ(4-メトキシフェニル)ホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン、特に
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-フェニル)ホスフィン。
好適なジホスフィンおよびジホスフィニット(diphosphinites)は、例えば、H. B.KaganによりChiral Ligands for Asymmetric Catalysts, Asymmetric Synthesis, Volume 5, pp. 13-23, Academic Press, Inc., N. Y.(1985)において説明されている。フェロセニルジホスフィン配位子の合成は、例えば、欧州特許公開公報第0 564 406号において、およびT. Hayashi他によりBull. Chem. Soc. Jpn., 53, pages 1136-1151において説明されている。
式IIIaにおけるA▲−▼は、無機または有機のオキシ酸から誘導することができる。このような酸の例としては、H2SO4、HClO4、HClO3、HBrO4、HIO4、HNO3、H3PO3、H3PO4、CF3SO3H、C6H5SO3H、CF3COOHおよびCCl3COOHがある。A▲−▼を誘導することができる錯体の酸は、例えば、B、P、As、SbおよびBiの元素のハロ錯体の酸である。式IIIaにおけるA▲−▼の好ましい例としては、ClO4 ▲−▼、CF3SO3 ▲−▼、BF4 ▲−▼、B(フェニル)4 ▲−▼、PF6 ▲−▼、SbCl6 ▲−▼、AsF6 ▲−▼およびSbF6 ▲−▼がある。
式IIIbにおけるM▲+▼がアルカリ金属カチオンである場合、それは、例えば、Li、Na、K、RbまたはCsカチオンであってもよい。M▲+▼が第四アンモニウムである場合は、それは、合計で4〜40個、好ましくは4〜24個の炭素原子を含んでいてもよい。M▲+▼は、フェニルN▲+▼(C1〜C6アルキル)3、ベンジルN▲+▼(C1〜C6アルキル)3または(C1〜C6アルキル)4 ▲+▼の式に該当していてもよい。式IIIbにおけるM▲+▼は、Li▲+▼、Na▲+▼もしくはK▲+▼または(C1〜C6アルキル)4N▲+▼であるのが好ましい。
式IIIにおけるZは、好ましくはBrまたはCl、特にClである。式IIIbにおけるZは好ましくはBrまたはIであり、そして式IIIcおよびIIIdにおけるZは好ましくはIである。
上記の触媒の合成は、それ自体が公知であり、そして、例えば、米国特許第4 994 615号、米国特許第5 011 995号、米国特許第5 112 999号および欧州特許公開公報第0 564 406号において説明されている。例えば、式[IrXZ]2のジイリジウム錯体をジホスフィンYと反応させることにより、式IIIの触媒の合成を行うことができる。上記イリジウム触媒を、単離化合物として反応混合物に添加することができる。しかしながら、溶媒を用いるかまたは用いないで、反応前に上記触媒をその場で合成し、上記の酸のおよびアンモニウムもしくは金属ハロゲン化物の一部または全部を任意に添加するのが好都合であることがわかっている。
イリジウム触媒に対するイミンのモル比は、例えば5,000,000〜10、特に2,000,000〜20、より好ましく1,000,000〜100、そしてより特別には1,000,000〜1,000であってもよい。
固体酸に対するイミンのモル比は、例えば1,000,000〜100、好ましくは500,000〜500、より特別には10,000〜1,000である。
好ましくは-20〜100℃、特に0〜80℃、そして特別には10〜70℃の温度において、および好ましくは2×105〜1.5×107Pa(5〜150バール)、特に106〜107Pa(10〜100バール)の水素圧において、上記方法を行う。
本発明の範囲内においては、固体酸とは、反応媒体中で不溶であるかまたは単に膨潤するだけのものであると理解される。酸で処理されたイオン交換体は本発明の範囲内にあるにもかかわらず、酸性の無機または有機のイオン交換体は包含されない。本発明の範囲内においては、固体酸とは、その1gを100mlの水に入れると、pHが5以下、好ましくは4以下、特に3以下になる、微細な粒子状の、任意に多孔質の固体材料であると理解されるべきである。
1つの態様において、上記固体酸は、ゲルの形態(ゾル/ゲル系)にある金属酸化物系、例えば、SiO2、GeO2、B2O3、Al2O3、TiO2、ZrO2およびそれらの組み合わせであってもよい。希望する効果が期待した程度には得られない場合は、ゾル/ゲル系を酸、好ましくは少なくとも二塩基性の酸、例えばH2SO4、H3PO4またはオルトリン酸で処理することにより、かなりの改善を達成することができる。他の好適な酸は、例えば、HCl、HBr、HI、HClO4、HBF4、HPF6、HAsF6、HSbCl6、HSbF6並びにHB(フェニル)4、任意にハロゲン化(フッ素化または塩素化)されていて、1〜20個、特に1〜12個、そしてより特別には1〜8個の炭素原子を有する脂肪族並びに芳香族のカルボン酸、スルホン酸およびリン(V)の酸(例えばホスホン酸または亜ホスホン酸)であり、例えば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、安息香酸、フェニル酢酸、シクロヘキサンカルボン酸、モノ−、ジ−およびトリ−クロロ酢酸、モノ−、ジ−およびトリ−フルオロ酢酸、クロロ安息香酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メチルホスホン酸並びにフェニルホスホン酸である。H2SO4が好ましい。
さらなる態様において、上記固体酸は、H2SO4、H2S2O7またはH3PO4のような、少なくとも二塩基性の酸で処理された無機または有機のイオン交換体であってもよい。イオン交換体は、当該分野における熟練者に既知であり、そして、例えばUllmann’s Enzyklopaedie der Chemischen Technik, Volume 13, 4th Edition, pages 281-284において説明されている。挙げることのできる有機イオン交換体は、特に、酸性基、例えば−C(O)OH、−SO3Hまたは−PO3H(例えばナフィオン▲R▼(Nafion▲R▼))を有するポリマーであり、商業的に入手可能なものである。挙げることのできる無機イオン交換体は、特に、天然および合成アルミノケイ酸塩、例えばゼオライトであり、Studies in Surface Science and Catalysis, Elsevier 1991, Vol. 58, chapter 2, pages 13-33において説明されている。それらは商業的に入手可能である。例としては、ゼオリスZSM−5(Zeolith ZSM-5)、ゼオリスY(Zeolith Y)およびモルデン沸石がある。
もう1つの態様において、上記固体酸は、イオン交換性がまったく無いかもしくは乏しい、酸性の天然または合成シリケートのような鉱物である。例としては、フィロケイ酸塩および粘土質の土壌、例えばモンモリロナイト、ヘクトライト、バーミキュライト、カオリナイトおよびイライトがある。上記ケイ酸塩および粘土質の土壌は、酸、好ましくは、例えばH2SO4、H2S2O7またはH3PO4のような、少なくとも二塩基性の酸を追加して含浸されていてもよく、それらは、その作用をさらに強めることができる。他の好適な酸は上述のものである。
さらなる態様において、上記固体酸は、Mo、V、W、OおよびHの元素、かつまた第2の元素または微量元素としてのB、SiおよびPからなるヘテロポリ酸であってもよい。このようなヘテロポリ酸は既知であり、例えば、Chemtech, page 23ff(November 1993)またはRussian Chemicals Reviews, page 811ff(1987)において説明されている。例としては、H3PW12O40、H9PV6Mo6O40、H4SiMo12O40およびH5BW12O40がある。
上記固体酸のさらなる好適な形態は、非酸性で、微細な粒子状の、かつ任意に多孔質の固体キャリアが酸で含浸されたものを包含する。好適なキャリアは、例えば、エポキシ樹脂、ユリア/アルデヒド樹脂、メラミン/アルデヒド樹脂、ポリスチレン、ABSおよびポリオレフィンのような有機ポリマーである。好適な無機キャリアは、例えば、金属および半金属の酸化物(B2O3、Al2O3、SiO2、TiO2、ZrO2)、金属窒化物、金属炭化物、シリケートのような鉱物および砕石である。上記の酸はキャリアと反応してはならないと理解されるであろう。好適な酸は上述のものである。
本発明にかかる方法は、可溶性の塩化、臭化もしくはヨウ化アンモニウムまたは可溶性の金属塩化物、臭化物もしくはヨウ化物を同時に使用することをさらに含む。上記塩化物、臭化物およびヨウ化物は、イリジウム触媒に対して、好ましくは0.01〜200当量、特に0.05〜100当量、そして特別には0.5〜50当量の分量において使用される。アンモニウムは、アルキル基中に1〜6個の炭素原子を有するテトラアルキルアンモニウムであり、上記金属は、ナトリウム、リチウムまたはカリウムであるのが好ましい。ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化ナトリウムおよびヨウ化カリウムが特に好ましいとされる。もしそれらが反応混合物に可溶性であるならば、かつ他の反応体による酸化反応を除外することができるならば、本発明にかかる方法において、実質的にあらゆる金属塩化物、臭化物およびヨウ化物、すなわち元素の周期表の主族および副族のものを使用することができる。
上記の塩化物、臭化物およびヨウ化物は、反応混合物の容量に対して、好ましくは0.01〜500mmol/リットル、特に0.01〜50mmol/リットルの濃度で使用される。ハロゲン化水素酸、特にHIを、固体酸の形態で使用する場合は、アミンの形成と同時にアンモニウム塩が形成されるので、ハロゲン化物の添加は不溶である。
上記反応は、溶媒の無い場合にまたは溶媒の存在下で行うことができる。単独で、または溶媒の混合物として使用することができる好適な溶媒の例としては、
ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンのような脂肪族および芳香族炭化水素、
ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランおよびジオキサンのようなエーテル、
メチレンクロライド、クロロホルム、1,1,2,2-テトラクロロエタンおよびクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素、
酢酸エチル、ブチロラクトンおよびバレロラクトンのようなエステルおよびラクトン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドおよびN-メチルピロリドンのような酸アミドおよびラクタム、
アセトン、ジブチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびメトキシアセトンのようなケトン
がある。
詳しくは、本発明にかかる方法は、まず溶媒または水素添加されるべき物質の一部の中に、例えば、(Ir−ジエンCl)2およびジホスフィンを溶解することにより行うことができ、次に直接または溶媒中のスラリーの形態にある上記固体酸およびイミン(溶液の形態にあってもよい)を添加する。その混合物をオートクレーブ中で水素添加し、上記反応混合物を単離し、公知な方法、例えば沈殿法、抽出法または蒸留法により精製する。初期バッチとして、触媒の形成に必要な構成成分および任意に溶媒といっしょに上記固体酸を調製し、そして次に上記イミンを添加し、そして上記水素添加の初期の間に、その場で上記触媒を形成するのが好都合であることがわかっている。
水素添加前は不活性ガス中での操作が得策である。上記触媒溶液を短時間しか置かないようにし、そして触媒溶液の調製後できるだけ早く上記イミンの水素化を行うのが好都合である。
アルジミンおよびケチミンの水素化の場合は、水素添加前または水素添加中に、上記アルジミンおよびケチミンが形成されてもよい。好ましい態様において、アミンとアルデヒドまたはケトンとをいっしょに混合して上記触媒溶液に添加し、その場で形成されるアルジミンまたはケチミンを水素添加する。しかしながら、初期バッチとしてアミン、アルデヒドまたはケトンを上記触媒といっしょに使用し、そして次に上記アルデヒドまたは上記ケトンまたは上記アミンを、全部を同時にまたは計量しながら少量ずつそれに添加することもできる。
上記水素添加は、さまざまなタイプの反応器中、連続的にまたはバッチ式に行うことができる。例えばループ状の反応器のような、比較的良好な混合および良好な放熱を可能にする反応器が好ましいとされる。そのタイプの反応器は、少量の触媒を使用する場合に特に満足なものであることがわかっている。
本発明にかかる方法は、高い化学的転化率を有しつつ、短い反応時間で対応するアミンを生じ、50℃を超える比較的高い温度においてさえ、そして触媒に対するイミンの比が高い場合でさえも、70%またはそれ以上の驚くほどに良好な光学収率が得られる。
本発明に従って合成することができる上記の水素添加された有機化合物は、生物学的に活性な物質であるか、またはそのような物質、特に医薬品および農業用化学物質の合成分野における物質の合成用の中間体である。例えば、o,o-ジアルキルアリールケタミン誘導体、特にアルキルおよび/またはアルコキシアルキル基を有するものは、殺菌剤として、特に除草剤として有効である。上記誘導体は、アミン塩、例えばクロロ酢酸の酸アミド、第四アミンおよびアンモニウム塩であってもよい(例えば、欧州特許公開公報第0 077 755号および欧州特許公開公報第0 115 470号を参照されたい)。
ちなみに、特に重要なものは、本発明にかかる方法を使用して不斉イリジウム触媒の存在下で式(V)のイミンから合成することができる式VI
(上式中、R01、R02およびR03は、各々が他に対して独立に、C1〜C4アルキルであり、R04はC1〜C4アルキルまたはC1〜C4アルコキシメチルまたはC1〜C4アルコキシエチルである)の光学活性アミンおよび特に式(Va)および式(Vb)のイミンから合成することができ、一般的な方法に準じて、クロロ酢酸を用いて、クロロアセトアニリド・タイプの希望する除草剤に転化することができる下式
のアミンである。それらの化合物の中で、不斉C*原子においてS配置を有しているものが特に好ましいとされる。
下記の実施例は、より詳細に本発明を説明する。化学的転化率は、ガスクロマトグラフィー[カラム:2m OV 100/100 10℃/分で200℃まで]により測定する。光学収率(エナンチオマー過剰、ee)は、ガスクロマトグラフィー[キラシル−バル(Chirasil-Val)・カラム、50m、製造業者:米国オールテック(Alltech)、T=150℃、恒温]によるか、HPLC(キラセル(Chiracel)ODカラム)によるかまたは1H−NMR分光分析法(シフト試薬を使用)により測定する。
実施例1〜6および比較例:
20.5g(100mmol)のN-(2’-メチル-6’-エチル-フェン-1’-イル)-N-(1-メトキシメチル)エタ-1-イル-イデンアミン(純度99.3%)を、初期バッチとして、50mlのマイクロオートクレーブ中に入れる。次に、100mgの固体酸と、0.15mg(0.00045mmol)の[Ir(1,5-シクロオクタジエン)Cl]2、0.35mgの[(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)-フェロセニル]]エチル-ジ(3,5-ジメチルフェニル)ホスフィンおよび4.5mg(0.03mmol)のヨウ化ナトリウムの混合物とを添加する。上記オートクレーブを閉じ、攪拌(1000回転/分)しながら、アルゴンで3回置換する。上記攪拌装置を止め、上記置換操作を水素を用いて繰り返す。次に、その水素圧を100バールまで上げ、上記オートクレーブを閉じる。上記攪拌装置を再び起動(1400〜1500回転/分)し、上記オートクレーブを50℃まで加熱する。1、2および3時間後に、上記攪拌装置を停止し、上記オートクレーブを減圧し、そしてシリンジを使用して0.5mlの反応混合物を取り出す。次に、上記オートクレーブを再び閉じて、アルゴンで3回置換し、そして100バールの水素圧をかける。最終試料(3時間後)におけるエナンチオ選択性は76〜77%ee(S体)である。上記結果を、以下の表1に要約する。
Claims (58)
- 不活性溶媒を用いるかまたは用いない、ジホスフィン配位子を含むイリジウム触媒の存在下、高圧下での水素によるイミンの水素添加方法であって、その反応混合物が、可溶性の塩化、臭化もしくはヨウ化アンモニウムまたは可溶性の金属塩化物、臭化物もしくはヨウ化物を含み、酸で処理されていないイオン交換体を除く少なくとも1種の固体酸をさらに含む方法。
- 結合手が、1〜20個の炭素原子およびO、S、NおよびPの群からの少なくとも1つのヘテロ原子を有する有機ヘテロ基により満たされている、請求項3に記載の方法。
- アルジミン、ケチミンまたはヒドラゾンが水素添加される、請求項1に記載の方法。
- イミンが、式I
のイミンであって、このイミンが水素添加されて式II
(上式中、
R3は、直鎖状のもしくは枝分かれしているC1〜C12アルキル、3〜8個の環炭素原子を有するシクロアルキル、炭素原子を介して結合され、3〜8個の環原子並びにO、SおよびNR6の群からの1もしくは2個のヘテロ原子を有するヘテロシクロアルキル、アルキル炭素原子を介して結合されているC7〜C16アラルキル、または上述のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルもしくはヘテロアリールにより置換されているC1〜C12アルキルであるか、
あるいは上式中、
R3は、C6〜C12アリール、または環炭素原子を介して結合され、環中に1もしくは2個のヘテロ原子を有するC4〜C11ヘテロアリールであって、R3が、置換されていないかまたは−CN、−NO2、F、Cl、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシ、C1〜C12アルキルチオ、C1〜C6ハロアルキル、−OH、C6〜C12−アリールもしくは−アリールオキシもしくは−アリールチオ、C7〜C16−アラルキルもしくは−アラルコキシもしくは−アラルキルチオ、2〜24個の炭素原子を有する第二アミノ、−CONR4R5によるかもしくは−COOR4により置換されており、そして上記アリール基並びに上記アラルキル、アラルコキシおよびアラルキルチオ中のアリール基もまた、置換されていないかまたは−CN、−NO2、F、Cl、C1〜C4−アルキル、−アルコキシもしくは−アルキルチオ、−OH、−CONR4R5によるかもしくは−COOR4により置換されており、
R4およびR5は、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C12アルキル、フェニルまたはベンジルであるか、あるいは
R4とR5とがいっしょになって、テトラ−もしくはペンタ−メチレンまたは3−オキサペンチレンとなっており、
R6は、R4に対して与えられているものと同じ意味を独立に有し、
R1およびR2は、各々が他方に対して独立に、水素原子、その各々が、置換されていないかまたは−OH、−C1〜C12アルコキシ、フェノキシ、ベンジルオキシ、2〜24個の炭素原子を有する第二アミノ、−CONR4R5によるかもしくは−COOR4により置換されているC1〜C12アルキルまたは3〜8個の環炭素原子を有するシクロアルキル、置換されていないかもしくはR3と同様に置換されているC6〜C12アリールもしくはC7〜C16アラルキル、またはR4およびR5が上記に規定されているものと同様である−CONR4R5もしくは−COOR4であるか、あるいは
R3は上記に規定されているものと同様であり、そしてR1とR2とがいっしょになって、1もしくは2個の−O−、−S−もしくは−NR6−基が任意に介在しているか、および/または置換されていないかもしくは=Oにより置換されているかもしくはアルキルの意味での上記R1およびR2と同様であるか、および/またはベンゼン、ピリジン、ピリミジン、フラン、チオフェンもしくはピロールと縮合している、2〜5個の炭素原子を有するアルキレンとなっているか、あるいは
R2は、上記に規定されているものと同様であり、そしてR1とR3とがいっしょになって、1もしくは2個の−O−、−S−もしくは−NR6−基が任意に介在しているか、および/または置換されていないかもしくは=Oにより置換されているかもしくはアルキルの意味での上記R1およびR2と同様であるか、および/またはベンゼン、ピリジン、ピリミジン、フラン、チオフェンもしくはピロールと縮合している、2〜5個の炭素原子を有するアルキレンとなっている)
のアミンを形成する、請求項6に記載の方法。 - ヘテロアリールとしてのR1およびR2が、1個のヘテロ原子または同一のもしくは異なる2個のヘテロ原子を有する5員環あるいは6員環である、請求項7に記載の方法。
- ヘテロアリールで置換されているアルキルとしてのR1およびR2が、1個のヘテロ原子または同一のもしくは異なる2個のヘテロ原子を有する5員環あるいは6員環から誘導されたものである、請求項7に記載の方法。
- ヘテロシクロアルキルとしてのまたはヘテロシクロアルキルで置換されているアルキルとしてのR1およびR2が、4〜6個の環原子並びにO、SおよびNR6の群からの1個のヘテロ原子または同一のもしくは異なる2個のヘテロ原子を含み、ここでR6が水素、C1〜C12アルキル、フェニルまたはベンジルである、請求項7に記載の方法。
- アルキルとしてのR1、R2およびR3が、置換されていないかまたは置換されているC1〜C6アルキルである、請求項7に記載の方法。
- 置換されていないかまたは置換されているシクロアルキルとしてのR1、R2およびR3が、3〜6個の環炭素原子を含む、請求項7に記載の方法。
- アリールとしてのR1、R2およびR3が、置換されていないかまたは置換されているナフチルまたはフェニルであり、そしてアラルキルとしてのR1、R2およびR3が、置換されていないかまたは置換されていて、アルキレン部に1〜10個の炭素原子を有するフェニルアルキルである、請求項7に記載の方法。
- R1とR2とが、またはR1とR3とが、各々、炭素原子もしくはそれらが結合している−N=C基といっしょになって、5員環もしくは6員環を形成している、請求項7に記載の方法。
- 式Iにおいて、R3が2,6-ジ-C1〜C4アルキルフェン-1-イルであり、R1がC1〜C4アルキルであり、そしてR2がC1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシメチルまたはC1〜C4アルコキシエチルである、請求項7に記載の方法。
- R3が2,6-ジメチルフェン-1-イルまたは2-メチル-6-エチルフェン-1-イルであり、R1がエチルまたはメチルであり、そしてR2がメトキシメチルである、請求項15に記載の方法。
- イリジウム触媒が、反応媒体に実質的に可溶性の均一触媒である、請求項1に記載の方法。
- 触媒が下式III、IIIa、IIIb、IIIcまたはIIIdに該当する、請求項1に記載の方法。
(上式中、Xは2つのオレフィン配位子またはジエン配位子であり、Yは
(a)両ホスフィン基が、2〜4個の炭素原子を有する炭素鎖の異なる炭素原子に結合しているか、あるいは
(b)両ホスフィン基が、シクロペンタジエニル環のオルト位に直接もしくは橋架け基−CRaRb−を介して結合しているか、またはフェロセニルのシクロペンタジエニル環に各々結合しているか、あるいは
(c)一方のホスフィン基が2〜3個の炭素原子を有する炭素鎖に結合し、かつ他方のホスフィン基が上記炭素鎖の末端に結合している酸素原子または窒素原子に結合しているか、あるいは
(d)両ホスフィン基が、C2−炭素鎖の末端に結合している2個の酸素原子または窒素原子に結合している
ジ-tert-ジホスフィンであり、
その結果、(a)、(b)、(c)および(d)の場合は、Ir原子といっしょになって、5員環、6員環または7員環が形成されており、Z基は、各々が他に対して独立に、Cl、BrまたはIであり、A▲−▼はオキシ酸または錯酸のアニオンであり、そしてM▲+▼はアルカリ金属カチオンまたは第四アンモニウムであり、そしてRaおよびRbは、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C8アルキル、C1〜C4フルオロアルキル、フェニルまたはベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルである) - ジホスフィンYが、少なくとも1つのキラルな基を含む、請求項19に記載の方法。
- オレフィン配位子としてのXが、枝分かれしているかまたは直鎖状のC2〜C12アルキレンであり、そしてジエン配位子としてのXが、4〜12個の炭素原子を有する開鎖または環式ジエンである、請求項19に記載の方法。
- 第二ホスフィン基が、以下の群
直鎖状のまたは枝分かれしているC1〜C12アルキル、
置換されていないかもしくはC1〜C6アルキルもしくはC1〜C6アルコキシで置換されているC5〜C12シクロアルキル、C5〜C12シクロアルキル−CH2−、フェニルまたはベンジル、あるいは
ハロゲン、C1〜C6ハロアルキル、(C1〜C12アルキル)3Si、(C6H5)3Si、C1〜C6ハロアルコキシ、−NH2、フェニル2N−、ベンジル2N−、モルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、(C1〜C12アルキル)2N−、−アンモニウム−X1 ▲−▼、−SO3M1、−CO2M1、−PO3M1により、もしくは−COO−C1〜C6アルキルにより置換されているフェニルまたはベンジル(ここで、M1はアルカリ金属または水素であり、そしてX1 ▲−▼は一塩基酸のアニオンである)
からの同一のまたは異なる2つの基を含む、請求項19に記載の方法。 - ジホスフィンYが下式のものである、請求項19に記載の方法。
(上式中、
R15およびR16は、各々が他方に対して独立に、水素、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルであり、
R14は、水素、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルであり、
R17は、水素、C1〜C4アルキル、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルコキシ−CO−、C1〜C6アルキル−CO−、フェニル−CO−、ナフチル−CO−またはC1〜C4アルキル−NH−CO−であり、
R103およびR104は、水素、C1〜C4アルキルまたはフェニルであり、
Aは、同一のまたは異なる基−P(R)2(ここで、Rは、C1〜C6アルキル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキル、二置換アミノ、C1〜C4アルコキシ、−CF3もしくは部分的にもしくは完全にフッ素化されているC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルである)を表し、
そしてnは0、1または2である) - ジホスフィンYの第二ホスフィン基が、シクロペンタジエニル環のオルト位に直接もしくは橋架け基−CRaRb−を介して結合しているか、またはフェロセニルのシクロペンタジエニル環に各々結合している、請求項19に記載の方法。
- 式Xのジホスフィンがキラルであり、そしてR14がC1〜C4アルキルであるかあるいは1〜3個のC1〜C4アルキルもしくはC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルであり、そしてAが同一のまたは異なる基−P(R)2を表す(ここで、RがC1〜C6アルキル、シクロヘキシル、フェニル、ベンジル、あるいは1〜3個のC1〜C4アルキル、二置換アミノ、C1〜C4アルコキシ、−CF3もしくは部分的にもしくは完全にフッ素化されているC1〜C4アルコキシ置換基を有するフェニルまたはベンジルである)、請求項25に記載の方法。
- ジホスフィンYが、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-フェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジプロピル-アミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジ-イソ-プロピル-4-N,N-ジメチル-アミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジ-イソ-プロピル-4-N,N-ジベンジリルアミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジベンジリルアミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-(1′-ピロロ)-フェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジペンチルアミノフェニル)ホスフィン、
{(R)-1-[(S)-2-(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン、
1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、または
{(R)-1-[(S)-2-(ジ(4-メトキシフェニル)ホスフィノ)フェロセニル]}エチル-ジ(3,5-ジメチル-4-N,N-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン
である、請求項19に記載の方法。 - イリジウム触媒に対するイミンのモル比が5,000,000〜10である、請求項1に記載の方法。
- イリジウム触媒に対するイミンのモル比が1,000,000〜1,000である、請求項28に記載の方法。
- 固体酸が微細な粒子状の、かつ任意に多孔質の固体材料であり、その1gを100mlの水に入れるとpHが5以下となるものである、請求項1に記載の方法。
- 固体酸がゲルの形態(ゾル/ゲル系)にある金属酸化物系である、請求項1に記載の方法。
- 金属酸化物系が、SiO2、GeO2、B2O3、Al2O3、TiO2、ZrO2またはそれらの組み合わせである、請求項31に記載の方法。
- ゾル/ゲル系を酸で前処理する、請求項30に記載の方法。
- 酸が、H2SO4、H3PO4またはオルトリン酸である、請求項33に記載の方法。
- 酸が、HCl、HBr、HI、HClO4、HBF4、HPF6、HAsF6、HSbCl6、HSbF6またはHB(フェニル)4、あるいは任意にハロゲン化されていて、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族または芳香族のカルボン酸、スルホン酸もしくはリン(V)の酸である、請求項33に記載の方法。
- 固体酸が、少なくとも二塩基性の酸で処理された無機または有機のイオン交換体である、請求項31に記載の方法。
- 固体酸が、イオン交換性がまったく無いかもしくは乏しい、酸性の、天然または合成のシリケート類鉱物である、請求項31に記載の方法。
- シリケートがさらに酸で含浸されている、請求項37に記載の方法。
- 固体酸がヘテロポリ酸である、請求項31に記載の方法。
- ヘテロポリ酸が、Mo、V、W、OおよびHの元素を含み、かつ第2の元素としてB、SiおよびPをも含む、請求項39に記載の方法。
- ヘテロポリ酸が、H3、PW12O40、H9PV6Mo6O40、H4SiMo12O40またはH5BW12O40である、請求項39に記載の方法。
- 固体酸が、非酸性で、微細な粒子状の、かつ任意に多孔質の固体キャリアが酸で含浸されたものである、請求項31に記載の方法。
- キャリアが、有機ポリマーおよび無機キャリアの群から選ばれる、請求項42に記載の方法。
- キャリアが、金属および半金属の酸化物、金属窒化物、金属炭化物、鉱物、砕石、エポキシ樹脂、ユリア/アルデヒド樹脂、メラミン/アルデヒド樹脂、ポリスチレン、ABS並びにポリオレフィンの群から選ばれる、請求項42に記載の方法。
- 金属および半金属の酸化物が、B2O3、Al2O3、SiO2、TiO2、ZrO2である、請求項44に記載の方法。
- 固体酸に対するイミンのモル比が1,000,000〜100である、請求項1に記載の方法。
- 固体酸に対するイミンのモル比が10,000〜1,000である、請求項46に記載の方法。
- 反応温度が-20〜100℃である、請求項1に記載の方法。
- 水素圧が5〜150バールである、請求項1に記載の方法。
- 可溶性ヨウ化アンモニウムと可溶性金属ヨウ化物とを同時に使用する、請求項1に記載の方法。
- イリジウム触媒に対して0.01〜200当量の分量の塩化物、臭化物またはヨウ化物を使用する、請求項1に記載の方法。
- アンモニウムがアルキル基中に1〜6個の炭素原子を有するテトラアルキルアンモニウムである、請求項1に記載の方法。
- 金属がナトリウム、リチウムまたはカリウムである、請求項1に記載の方法。
- ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムを使用する、請求項50に記載の方法。
- ループ状の反応器中で水素添加を行う、請求項1に記載の方法。
- 水素添加前または水素添加中に生じるアルジミンまたはケチミンが、そのまま水素添加される、請求項1に記載の方法。
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