JP4144319B2 - 内燃機関の動弁機構及び同機構におけるカムシャフトの組付方法 - Google Patents

内燃機関の動弁機構及び同機構におけるカムシャフトの組付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁機構、及び同機構におけるカムシャフトの組付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用エンジン等の内燃機関においては、吸気通路と燃焼室との間を連通・遮断すべく開閉動作する吸気バルブと、排気通路と燃焼室との間を連通・遮断すべく開閉動作する排気バルブとが設けられている。これら吸気バルブ及び排気バルブは、バルブスプリングによって常に閉弁方向に付勢されるとともに、内燃機関の動弁機構によってバルブスプリングの付勢力に抗して開弁させられる。
【0003】
内燃機関の動弁機構は、同機関のシリンダヘッドに対し回転可能に設けられた互いに平行となる吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを備えている(特許文献1参照)。吸気カムシャフトには吸気バルブを開弁方向に押圧する吸気カムが設けられ、排気カムシャフトには排気バルブを開弁方向に押圧する排気カムが設けられている。これらカムシャフトは、ベルトやチェーン等を介して内燃機関の出力軸であるクランクシャフトに連結されている。
【0004】
そして、クランクシャフトが回転すると、同回転がベルトやチェーン等を介して吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに伝達され、それらカムシャフトが回転するようになる。吸気カムシャフトが回転すると吸気カムによって吸気バルブが押圧され、この吸気カムによる押圧力とコイルスプリングによる付勢力とによって吸気バルブが開閉動作する。また、排気カムシャフトが回転すると排気カムによって排気バルブが押圧され、この排気カムによる押圧力とコイルスプリングによる付勢力とによって排気バルブが開閉動作する。
【0005】
ところで、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトのベルトやチェーン等によるクランクシャフトへの連結については、カムシャフトとクランクシャフトとの回転位相を適切な状態に調整した上で精度良く行う必要がある。これは、その連結位置によってクランクシャフトに対する吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの相対回転位相が変わり、吸気バルブ及び排気バルブの開閉タイミングに大きな影響を及ぼすためである。
【0006】
上記のようにカムシャフトとクランクシャフトとを連結するための動弁機構におけるカムシャフトの組み付けは、例えば以下の(1)〜(3)に示される手順に従って行われる。
【0007】
(1)クランクシャフトを所定の回転位置に位置決めする。
(2)シリンダヘッドに回転可能に支持された吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを、上記のように位置決めされたクランクシャフトに連結するのに適した回転位置で固定する。
【0008】
(3)吸気カムシャフト、排気カムシャフト、及びクランクシャフトにベルトやチェーン等を掛けることにより、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトをクランクシャフトに連結する。
【0009】
ここで、上記(2)における吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定について、図9を参照して詳しく説明する。なお、図9(a)は吸気カムシャフト及び排気カムシャフト全体を示す斜視図であり、図9(b)は図9(a)の吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを矢印A−A方向から見た断面図である。
【0010】
図9(a)に示される吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92には、それぞれ孔93が形成されている。この孔93については、図9(b)に示されるように吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の径方向に延びるとともに、ピン94を挿入可能となっている。また、吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92が回転可能に支持されるシリンダヘッドにおいて、吸気カムシャフト91の孔93に対応する位置、及び排気カムシャフト92の孔93に対応する位置には位置決め穴(図示せず)が形成されている。
【0011】
そして、孔93に挿入されたピン94をシリンダヘッドの位置決め穴に挿入することによって、吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92が固定される。このときの吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の回転位置は、上記(1)のように所定の回転位置に位置決めされたクランクシャフトに対し、それらカムシャフト91,92を連結するのに適した位置とされる。即ち、こうした位置となるよう上記孔93及び位置決め穴の位置が設定されている。
【0012】
上記のように、吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の孔93、並びにシリンダヘッドの位置決め穴にピン94を挿入することで、それらカムシャフト91,92をクランクシャフトに連結する上で適切な位置に固定することができる。そして、この状態で、吸気カムシャフト91、排気カムシャフト92、及びクランクシャフトにベルトやチェーンを掛けることにより、それらを適切に連結することができるようになる。
【0013】
【特許文献1】
特開2001−329907号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の固定中においては、吸気バルブ及び排気バルブを閉弁方向に付勢するコイルスプリングの付勢力がシャフト91,92に対し回転方向の力として働き、その回転方向についての大きな力をピン94のみで受けることになる。このため、吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の固定を確実に行うためには、ピン94の径を極力大きくし、変形しないようにピン94の強度を高めることが好ましい。
【0015】
ただし、ピン94の径を大きくするためには孔93の径も大きくしなければならないが、吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の強度上の問題から孔93の径を大きくするのにも限界がある。従って、孔93の径を可能な限り大きくしてピン94の径を大きくしたとしても、それによって必要なピン94の強度を確保できるとは限らない。
【0016】
そして、強度不足によってピン94が変形すると、同ピン94によって固定されている吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の固定位置がずれてしまう。この状態で、吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92がベルトやチェーンによってクランクシャフトに対し連結されると、クランクシャフトに対する吸気カムシャフト91及び排気カムシャフト92の相対回転位相が不適切なものとなる。その結果、吸気バルブ及び排気バルブを適正なタイミングで開閉させることができなくなる。
【0017】
特に、いわゆるV型の内燃機関においては複数のシリンダヘッドを備え、各シリンダヘッド毎に吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが設けられていることから、それらカムシャフト全てをクランクシャフトに対し適切に連結するには高い精度が要求される。このため、V型内燃機関においては、上記ピンの変形による吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定位置のずれが、カムシャフトとクランクシャフトとを適切に連結する上での大きな問題となる。
【0018】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、互いに平行となる吸気カムシャフト及び排気カムシャフトをクランクシャフトに対し適切に連結することのできる内燃機関の動弁機構、及び同機構におけるカムシャフトの組付方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明では、内燃機関のシリンダヘッドに対し回転可能に設けられた互いに平行となる吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを備え、それらカムシャフトが同機関の出力軸に連結される内燃機関の動弁機構において、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトの径方向に隣り合う位置には、それらカムシャフトの回転を規制するための治具に設けられた二つの挟持凹部のうちの一方ずつが嵌め込まれる非円弧状の周方向外形を有する固定部が設けられていることを要旨とした。
【0020】
吸気カムシャフト及び排気カムシャフトと出力軸とを連結する際には、出力軸を所定の固定位置に位置決めした後、それらカムシャフトを上記出力軸に連結するのに適した回転位置で固定し、その状態でカムシャフトと出力軸との連結が行われる。上記構成によれば、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを固定するために、それらカムシャフトの各固定部に治具における二つの挟持凹部のうちの一つずつがそれぞれ嵌め込まれる。この固定部の周方向外形は非円弧状であるため、治具に対し固定部が周方向に相対回転することは規制され、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが固定されることとなる。これらカムシャフトに対し何らかの回転方向への力が働いたときには、その力を治具によって受けることになる。同治具については、大きさの制約がないことから、上記力を受けたときに変形することのない強度を確保可能な大きさにすることができる。従って、治具によるカムシャフトの固定中に上記変形等によってカムシャフトが回転方向にずれることはなく、クランクシャフトに対し吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを適切に連結することができる。
【0021】
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトの固定部については、前記治具における二つの挟持凹部が各々嵌め込まれたとき、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトが前記出力軸との連結に適した回転位置で固定される周方向外形を有するものとした。
【0022】
上記構成によれば、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの各固定部に、治具における二つの挟持凹部を嵌め込むだけで、それらカムシャフトが所定の回転位置に位置決めされた出力軸に連結するのに適した回転位置に位置調整されて固定されるようになる。従って、出力軸に対し吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを連結するための同カムシャフトの固定を、簡単に且つ精度よく行うことができる。
【0023】
請求項3記載の発明では、請求項1又は2記載の発明において、前記固定部には、前記治具における挟持凹部の対向する内側面によって前記カムシャフトの径方向両側から挟み込まれる互いに平行な二側面が形成されていることを要旨とした。
【0024】
上記構成によれば、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの各固定部に、治具における二つの挟持凹部を嵌め込むと、固定部に形成された互いに平行な二側面が挟持凹部の対向する内側面によって挟まれた状態となる。このため、カムシャフトに何らかの回転方向への力が働いたとき、その力が固定部の二側面から挟持凹部の内側面へと作用する。これら二側面と内側面とは面接触するため、両者の間の摩擦力が大となって、上記のように力が作用したときに二側面と内側面との間に滑りが生じることは抑制される。そして、この滑りによって吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが固定された位置からずれることも抑制される。従って、治具による吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定を確実なものとすることができる。
【0025】
請求項4記載の発明では、請求項3記載の発明において、前記固定部については、正多角形状の周方向外形を有するとともに、その外形の平行な二辺によって前記二側面が形成されるものとした。
【0026】
上記構成によれば、正多角形状の周方向外形を有する固定部をスパナ等の回転用の工具で挟み込み、その工具によって吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを出力軸に連結するための回転位置へと位置調整することができる。従って、治具による吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定を確実なものとすることに加え、それらカムシャフトの回転位置調整を簡単に行うこともできるようになる。
【0027】
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、前記固定部は、正六角形状の周方向外形を有するものとした。
固定部の周方向外形である正六角形においては、隣り合う二辺の挟み角が正四角形などに比べて大きくなり円に近い形となるため、治具に設けられた挟持凹部を固定部に引っ掛かることなく嵌め込むことができる。また、治具における二つの挟持凹部をそれぞれ吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定部に嵌め込むことにより、それらカムシャフトが固定される。このとき、固定部の二側面と挟持凹部の内側面とが面接触するが、その接触面積については固定部の周方向外形を正八角形にした場合などに比べて大きくとることが可能なため、上記カムシャフトの固定を確実なものとすることもできる。従って、固定部の周方向外形を正六角形状とすることで、固定部に対する治具の嵌め易さとカムシャフトの確実な固定との両立を図ることができる。
【0028】
請求項6記載の発明では、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記内燃機関は、前記シリンダヘッドを複数有するものであって、前記複数のシリンダヘッドの吸気カムシャフト及び排気カムシャフトは、各々前記出力軸に連結されるものであり、前記複数のシリンダヘッドにおける各々の吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに前記固定部が設けられていることを要旨とした。
【0029】
複数のシリンダヘッドにそれぞれ設けられた吸気カムシャフト及び排気カムシャフト全てを出力軸に対し適切に連結するためには、所定の固定位置に位置決めされた出力軸に対し各カムシャフトを適切な回転位置に固定し、その状態でカムシャフトと出力軸との連結を行う必要がある。上記構成によれば、各シリンダヘッドの吸気カムシャフト及び排気カムシャフト全てを、治具によって適切な回転位置に固定することができる。従って、複数のシリンダヘッドにそれぞれ吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが設けられる内燃機関にあっても、それらカムシャフトと出力軸との連結を適切に行うことができる。
【0030】
請求項7記載の発明では、内燃機関の出力軸を所定の回転位置に位置決めした後、シリンダヘッドに回転可能に支持された吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを所定の回転位置に固定し、その状態で前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトと前記出力との連結を行う内燃機関の動弁機構におけるカムシャフトの組付方法において、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトを前記所定の回転位置に固定するに際し、それらカムシャフトの回転を規制するための治具に設けられた二つの挟持凹部のうちの一方ずつを、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトの径方向に隣り合う位置にそれぞれ設けられた非円弧状の周方向外形を有する固定部に嵌め込むようにしている。
【0031】
上記方法によれば、吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの各固定部に治具における二つの挟持凹部のうちの一つずつがそれぞれ嵌め込まれると、この固定部の周方向外形が非円弧状であるために治具に対し固定部が周方向に相対回転することは規制される。こうして吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが固定されることとなる。そして、固定中のカムシャフトに対し何らかの回転方向への力が働いたときには、その力を治具によって受けることになる。同治具については、大きさの制約がないことから、上記力を受けたときに変形することのない強度を確保可能な大きさにすることができる。従って、治具によるカムシャフトの固定中に上記変形等によってカムシャフトが回転方向にずれることはなく、クランクシャフトに対し吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを適切に連結することができる。
【0032】
請求項8記載の発明では、請求項7記載の発明において、前記排気カムシャフト及び前記吸気カムシャフトの固定部の周方向外形、並びに前記治具の二つの挟持凹部の内形については、それら挟持凹部が前記固定部に各々嵌め込まれたとき、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトが前記出力軸との連結に適した回転位置で固定される形状に形成されていることを要旨とした。
【0033】
吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの各固定部に、治具における二つの挟持凹部を嵌め込むだけで、それらカムシャフトが所定の回転位置に位置決めされた出力軸に連結するのに適した回転位置に位置調整されて固定されるようになる。従って、出力軸に対し吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを連結するための同カムシャフトの固定を、簡単に且つ精度よく行うことができる。
【0034】
請求項9記載の発明では、請求項8記載の発明において、前記固定部の周方向外形は正六角形状に形成され、前記挟持凹部の内形は前記固定部の周方向外形に対応した形状に形成されていることを要旨とした。
【0035】
固定部の周方向外形である正六角形においては、隣り合う二辺の挟み角が正四角形などに比べて大きくなり円に近い形となるため、治具に設けられた挟持凹部を固定部に引っ掛かることなく嵌め込むことができる。また、治具における二つの挟持凹部をそれぞれ吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定部に嵌め込むことにより、それらカムシャフトが固定される。このとき、固定部の二側面と挟持凹部の内側面とが面接触するが、その接触面積については固定部の周方向外形を正八角形にした場合などに比べて大きくとることが可能なため、上記カムシャフトの固定を確実なものとすることもできる。従って、固定部の周方向外形を正六角形状とすることで、固定部に対する治具の嵌め易さとカムシャフトの確実な固定との両立を図ることができる。
【0036】
請求項10記載の発明では、請求項7〜9のいずれかに記載の発明において、前記内燃機関は、前記シリンダヘッドを複数有するものであって、前記複数のシリンダヘッド毎に前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトを前記治具で固定し、その状態で各シリンダヘッドの吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを各々内燃機関の出力軸に連結することを要旨とした。
【0037】
複数のシリンダヘッドにそれぞれ設けられた吸気カムシャフト及び排気カムシャフト全てを出力軸に対し適切に連結するためには、所定の固定位置に位置決めされた出力軸に対し各カムシャフトを適切な回転位置に固定し、その状態でカムシャフトと出力軸との連結を行う必要がある。上記方法によれば、各シリンダヘッドの吸気カムシャフト及び排気カムシャフトをそれぞれ治具によって固定することで、それらカムシャフト全てを適切な回転位置に固定することができる。従って、複数のシリンダヘッドにそれぞれ吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが設けられる内燃機関にあっても、それらカムシャフトと出力軸との連結を適切に行うことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動車用のV型エンジンに適用した一実施形態を図1〜図7に従って説明する。
【0039】
図1に示されるように、エンジン1には複数(二つ)のシリンダヘッド2が設けられ、各シリンダヘッド2には吸気バルブ及び排気バルブ(図1には図示せず)が設けられている。また、エンジン1には、吸気バルブ及び排気バルブを開弁動作させるための動弁機構が設けられている。この動弁機構は、各シリンダヘッド2に対し回転可能に設けられた互いに平行となる吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4を備えている。
【0040】
吸気カムシャフト3と排気カムシャフト4とはギヤ5,6を介して連結されている。また、エンジン1において、各シリンダヘッド2の吸気カムシャフト3にはプーリ8が取り付けられるとともに、エンジン1の出力軸であるクランクシャフト9にはプーリ10が取り付けられ、これらプーリ8,10にはベルト11が掛けられている。
【0041】
従って、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4は、ギヤ5,6、プーリ8,10、及びベルト11等を介してクランクシャフト9に連結されている。そして、クランクシャフト9の回転は、プーリ8,10及びベルト11を介して吸気カムシャフト3に伝達され、更にギヤ5,6を介して排気カムシャフト4に伝達される。この回転伝達によって吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が回転するようになる。
【0042】
ここで、シリンダヘッド2の内部構造について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、シリンダヘッド2の平面図である。
【0043】
同図に示されるように、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4は、シリンダヘッド2に取り付けられる複数のベアリングキャップ12,13によって、シリンダヘッド2に対し回転可能に取り付けられている。吸気カムシャフト3において吸気バルブ(図2には図示せず)に対応する位置には吸気カム14が設けられ、排気カムシャフト4において排気バルブ(図2には図示せず)に対応する位置には排気カム15が設けられている。
【0044】
図3は、図2の吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4を矢印B−B方向から見た断面図であって、それらカムシャフト3,4と吸気バルブ及び排気バルブとの関係を示すものである。
【0045】
図3に示されるように、吸気カムシャフト3の吸気カム14にはバルブリフタ16が接触し、同バルブリフタ16には吸気バルブ17のバルブエンドがバルブスプリング18の付勢力によって押し付けられている。このバルブスプリング18によって吸気バルブ17が閉弁方向に付勢されることになる。そして、吸気カムシャフト3が回転すると、吸気カム14によって吸気バルブ17が押圧され、この吸気カム14による押圧力とバルブスプリング18による付勢力とによって吸気バルブ17が開閉動作する。
【0046】
一方、排気カムシャフト4の排気カム15にはバルブリフタ19が接触し、このバルブリフタ19には排気バルブ20のバルブエンドがバルブスプリング21の付勢力によって押しつけられている。このバルブスプリング21によって排気バルブ20が閉弁方向に付勢されることになる。そして、排気カムシャフト4が回転すると、排気カム15によって排気バルブ20が押圧され、この排気カム15による押圧力とバルブスプリング21による付勢力とによって排気バルブ20が開閉動作する。
【0047】
次に、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4をクランクシャフト9に連結するための動弁機構におけるカムシャフトの組み付けについて説明する。
こうしたカムシャフトの組み付けは、例えば以下の[1]〜[5]に示される手順に従って行われる。
【0048】
[1]クランクシャフト9を予め定められた所定回転位置に位置決めする。
[2]吸気カムシャフト3のギヤ5と排気カムシャフト4のギヤ6とを噛み合わせた状態で、それらカムシャフト3,4を各シリンダヘッド2に回転可能に取り付ける。
【0049】
[3]各シリンダヘッド2の吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4を、上記のように位置決めされたクランクシャフト9に連結するのに適した回転位置へと位置調整する。
【0050】
[4]各シリンダヘッド2の吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4を上記回転位置で固定する。
[5]各シリンダヘッド2の吸気カムシャフト3に取り付けられたプーリ8、及びクランクシャフト9に取り付けられたプーリ10にベルト11を掛ける。
【0051】
以上の手順により、各シリンダヘッド2の吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が、ギヤ5,6、プーリ8、10、及びベルト11によってクランクシャフト9に連結される。
【0052】
ここで、上記[4]で示されるように、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4を固定するための構造について説明する。
図2に示される吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4において、それらの径方向に隣り合う位置には、カムシャフト3,4の回転を規制するのに用いられる固定部22,23が設けられている。これら固定部22,23の周方向についての外形形状を図4に示す。なお、同図は、図2の吸気カムシャフト3(固定部22、及び排気カムシャフト4(固定部23)を矢印C−C方向から見た断面図である。
【0053】
図4に示されるように、固定部22,23は、正六角形状の周方向外形を有している。そして、その外形における平行な二辺によって、互いに平行となる二つ一組の二側面22a〜22c,23a〜23cが形成されている。これら固定部22,23には、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の回転を規制するための治具24に設けられた二つの挟持凹部25,26のうちの一方ずつがはめ込まれるようになっている。
【0054】
治具24の挟持凹部25,26の内形は、固定部22,23の周方向外形に対応した形状に形成されている。従って、挟持凹部25,26を固定部22,23に嵌め込むと、挟持凹部25,26の対向する内側面25a,26aによって固定部22,23が径方向両側から挟まれる。この状態にあっては、挟持凹部25の内側面25aが固定部22における三組の二側面22a〜22cのうちのいずれかの組に対応して位置し、挟持凹部26の内側面26aが固定部23における三組の二側面23a〜23cのうちのいずれかの組に対応して位置する。
【0055】
そして、内側面25a,26aが二側面22a,23aに対応して位置するよう挟持凹部25,26が固定部22,23に嵌め込まれると、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が上記[1]のように位置決めされたクランクシャフト9に連結するのに適した回転位置に位置調整されて固定されるようになる。即ち、このような回転位置にカムシャフト3,4が位置調整されて固定されるよう、上記固定部22,23の周方向外形、及び挟持凹部25,26の内形が形成されている。
【0056】
従って、上記[2]に示されるように、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4を固定する際には、内側面25a,26aが二側面22a,23aに対応して位置するよう挟持凹部25,26が固定部22,23に嵌め込まれる。このように治具24を用いて吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が上記クランクシャフト9に連結するのに適した回転位置に固定される。
【0057】
次に、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の固定部22,23に治具24の挟持凹部25,26を嵌め込むときの作業手順、及び、その際の固定部22,23等の動きについて、図5〜図7を併せ参照して説明する。
【0058】
吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4は、その固定部22,23をスパナ等の回転用の工具で挟み込み、同工具を周方向に回すことによってクランクシャフト9に連結するための上記回転位置へと位置調整される。こうした位置調整が行われた後、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の固定部22,23の上方に、治具24の挟持凹部25,2が対応して位置するよう当該治具24を配置する。この状態で、治具24を吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4側に移動させると、挟持凹部25が固定部22に嵌め込まれるとともに、挟持凹部26が固定部23に嵌め込まれる。
【0059】
このとき、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4がクランクシャフト9に連結するのに適切な回転位置から、それらカムシャフト3,4の軸線を中心とする回転方向にずれていると、固定部22,23が図5に示されるように上記軸線を中心とする回転方向に傾いた状態となる。
【0060】
しかし、挟持凹部25,26を固定部22,23に嵌め込むときに、図5に示されるように挟持凹部25,26の開口部が、固定部22,23の二側面22a,23aに接触して押し付けられる。これにより、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が適切な回転位置に向けて回転させられ、図6に示されるように固定部22,23が挟持凹部25,26の内奥まで嵌め込まれたとき、それらカムシャフト3,4が適切な回転位置に精度良く位置合わせされるようになる。このときには、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4がクランクシャフト9に連結するのに適切な回転位置で固定され、固定部22,23の二側面22a,23aが挟持凹部25,26の内側面25a,26aによって挟まれた状態となる。
【0061】
上記のように吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が固定された状態にあっては、吸気バルブ17及び排気バルブ20におけるバルブスプリング18,21の付勢力が、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4に対し回転方向への力として働き、その力を治具24によって受けることになる。即ち、当該回転方向への力が固定部22,23の二側面22a,23aから挟持凹部25,26の内側面25a,26aへと作用する。これら二側面22a,23aと内側面25a,26aとは、上記力の作用によって図7に示されるように面接触するため、両者の間の摩擦力が大となって当該力が作用したときに二側面22a,23aと内側面25a,26aとの間に滑りが生じることは抑制される。そして、この滑りによって吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が固定された位置から回転方向にずれることも抑制される。
【0062】
以上詳述した本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4とクランクシャフト9とを連結するために、それらカムシャフト3,4が治具24によってクランクシャフト9に連結するのに適した回転位置で固定される。即ち、それらカムシャフト3,4に設けられた正六角形状の周方向外形を有する固定部22,23に、治具24に設けられて上記固定部22,23に対応した内形を有する挟持凹部25,26を嵌め込むことにより、カムシャフト3,4が上記回転位置で固定される。そして、これらカムシャフト3,4に対しバルブスプリング18、21の付勢力に基づく回転方向への力が働いたときには、その力を治具によって受けることになる。同治具24については、大きさの制約がないことから、上記力を受けたときに変形することのない強度を確保可能な大きさにすることができる。従って、治具24による吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の固定中に、上記変形等によってカムシャフト3,4が回転方向にずれることはなく、クランクシャフト9に対しカムシャフト3,4をベルト11等によって適切に連結することができる。
【0063】
(2)固定部22,23の周方向外形、及び挟持凹部25,26の内形は、
二側面22a,23aと内側面25a,26aとが対応するように挟持凹部25,26を固定部22,23に嵌め込んだとき、カムシャフト3,4がクランクシャフト9に連結するのに適した回転位置に固定される形状とされている。従って、クランクシャフト9にカムシャフト3,4を連結するための位置調整及び固定については、上記のように治具24の挟持凹部25,26をカムシャフト3,4の固定部22,23に嵌め込むだけでよく、同固定を簡単に且つ精度よく行うことができるようになる。
【0064】
(3)上記のように吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4を固定した状態にあっては、固定部22,23の互いに平行となる二側面22a,23aが挟持凹部25,26の対向する内側面25a,26aに挟まれた状態となる。この状態にあって、カムシャフト3,4にバルブスプリング18,21の付勢力に基づく回転方向への力が働くと、その力が二側面22a,23aから内側面25a,26aへと作用する。これら二側面22a,23aと内側面25a,26aとは面接触するため、両者の間の摩擦力が大となって、上記のように力が作用したときに二側面22a,23aと内側面25a,26aとの間に滑りが生じることは抑制される。そして、この滑りによって吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が固定された位置からずれることも抑制される。従って、治具24による吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の固定を確実なものとすることができる。
【0065】
(4)固定部22,23の周方向外形を正六角形状としたため、固定部22,23をスパナ等の回転用の工具で挟み、同工具を吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の周方向に回すことにより、それらカムシャフト3,4の回転位置を調整することができる。従って、クランクシャフト9にカムシャフト3,4を連結する前の作業として、カムシャフト3,4をクランクシャフト9に連結するのに適した回転位置へと位置調整する際、その位置調整を上記のように工具を用いて簡単に行うことができる。
【0066】
(5)複数のシリンダヘッド2を備えるV型のエンジン1においては、各シリンダヘッド2の吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4全てをクランクシャフト9に適切に連結するために、それら各カムシャフト3,4をクランクシャフト9に連結するのに適した回転位置に高い精度で固定する必要がある。こうした高い精度での各カムシャフト3,4の固定は、治具24による各シリンダヘッド2毎のカムシャフト3,4の固定によって実現される。従って、複数のシリンダヘッド2にそれぞれ吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が設けられるエンジン1にあっても、それらカムシャフト3,4とクランクシャフト9とのベルト11等を介した連結を適切に行うことができる。
【0067】
なお、上記実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・複数のシリンダヘッド2を備えるV型のエンジン1に本発明を適用する代わりに、その他の形式のエンジン、例えばシリンダヘッドが一つだけの直列型のエンジンに本発明を適用してもよい。
【0068】
・吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の固定部22,23の周方向外形を正六角形状としたが、それ以外の正多角形状、例えば図8(a)に示されるような正四角形状にしてもよい。この固定部22,23は二側面22a,22b,23a,23bを備えるものとなる。この正四角形状の周方向外形を有する固定部22,23についても、当該固定部22,23をスパナ等の回転用の工具で挟み込み、その工具を用いて吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の回転位置を簡単に位置調整することができるようになる。
【0069】
なお、上記実施形態のように固定部22,23の周方向外形を正六角形状とした場合には、カムシャフト3,4を簡単に位置調整することに加え、固定部22,23に対する治具24の嵌め込み易さと、治具24によるカムシャフト3,4の確実な固定との両立を図ることもできる。即ち、正六角形状の周方向外形においては、その正六角形の隣り合う二辺の挟み角が周方向外形を正四角形状にした場合よりも大きくなり円に近い形となるため、治具24に設けられた固定部22,23に挟持凹部25,26を引っ掛かることなく嵌め込むことができる。また、治具24での吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の固定中には、固定部22,23の二側面22a,23aと挟持凹部25,26の内側面25a,26aとが面接触するが、その接触面積については固定部22,23の周方向外形を正八角形にした場合に比べて大きくとることが可能になる。このため、治具24による吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4の固定を確実なものとすることができる。
【0070】
・固定部22,23の周方向外形については、正多角形状でなくても非円弧状であれば何でもよい。この場合、治具24の挟持凹部25,26も固定部22,23の非円弧状の周方向外形に対応した形状とされ、挟持凹部25,26を固定部22,23に嵌め込むことにより、吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4が固定されるようになる。なお、固定部22,23の周方向外形を非円弧状にするにしても、当該固定部22,23に互いに平行となる二側面を形成することが好ましい。こうした周方向外形の例としては、図8(b)に示すような小判状をあげることができる。この場合、一組の二側面22a,23aが形成されることになる。
【0071】
・吸気カムシャフト3及び排気カムシャフト4をベルト11でクランクシャフト9に連結する代わりに、チェーンを用いて連結してもよい。この場合、プーリ8,10に代えてスプロケットが用いられることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の動弁機構が適用されるエンジン全体を示す側面図。
【図2】同エンジンのシリンダヘッドの内部構造を示す平面図。
【図3】図2のシリンダヘッドにおける吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを矢印B−B方向から見た断面図。
【図4】図2のシリンダヘッドにおける吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを矢印C−C方向から見た断面図。
【図5】吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定部に治具の挟持凹部が嵌め込まれる途中の状態を拡大して示す模式図。
【図6】吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定部に治具の挟持凹部が嵌め込まれた状態を拡大して示す模式図。
【図7】吸気カムシャフト及び排気カムシャフトの固定部に治具の挟持凹部が嵌め込まれた後、それらカムシャフトに回転方向の力が働いたときの固定部の状態を拡大して示す模式図。
【図8】(a)及び(b)は固定部の周方向外形の他の例を示す模式図。
【図9】(a)は従来のカムシャフトを示す斜視図であり、(b)は(a)のカムシャフトを矢印A−A方向から見た断面図。
【符号の説明】
1…エンジン、2…シリンダヘッド、3…吸気カムシャフト、4…排気カムシャフト、5,6…ギヤ、8…プーリ、9…クランクシャフト、10…プーリ、11…ベルト、12,13…ベアリングキャップ、14…吸気カム、15…排気カム、16…バルブリフタ、17…吸気バルブ、18…バルブスプリング、19…バルブリフタ、20…排気バルブ、21…バルブスプリング、22,23…固定部、24…治具、25,26…挟持凹部、22a〜22c…二側面、25a,26a…内側面。

Claims (10)

  1. 内燃機関のシリンダヘッドに対し回転可能に設けられた互いに平行となる吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを備え、それらカムシャフトが同機関の出力軸に連結される内燃機関の動弁機構において、
    前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトの径方向に隣り合う位置には、それらカムシャフトの回転を規制するための治具に設けられた二つの挟持凹部のうちの一方ずつが嵌め込まれる非円弧状の周方向外形を有する固定部が設けられている
    ことを特徴とする内燃機関の動弁機構。
  2. 前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトの固定部については、前記治具における二つの挟持凹部が各々嵌め込まれたとき、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトが前記出力軸との連結に適した回転位置で固定される周方向外形を有している
    請求項1記載の内燃機関の動弁機構。
  3. 前記固定部には、前記治具における挟持凹部の対向する内側面によって前記カムシャフトの径方向両側から挟み込まれる互いに平行な二側面が形成されている
    請求項1又は2記載の内燃機関の動弁機構。
  4. 前記固定部については、正多角形状の周方向外形を有するとともに、その外形の平行な二辺によって前記二側面が形成されるものである
    請求項3記載の内燃機関の動弁機構。
  5. 前記固定部は、正六角形状の周方向外形を有している
    請求項4記載の内燃機関の動弁機構。
  6. 前記内燃機関は、前記シリンダヘッドを複数有するものであって、
    前記複数のシリンダヘッドの吸気カムシャフト及び排気カムシャフトは、各々前記出力軸に連結されるものであり、
    前記複数のシリンダヘッドにおける各々の吸気カムシャフト及び排気カムシャフトに前記固定部が設けられている
    請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の動弁機構。
  7. 内燃機関の出力軸を所定の回転位置に位置決めした後、シリンダヘッドに回転可能に支持された吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを所定の回転位置に固定し、その状態で前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトと前記出力との連結を行う内燃機関の動弁機構におけるカムシャフトの組付方法において、
    前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトを前記所定の回転位置に固定するに際し、それらカムシャフトの回転を規制するための治具に設けられた二つの挟持凹部のうちの一方ずつを、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトの径方向に隣り合う位置にそれぞれ設けられた非円弧状の周方向外形を有する固定部に嵌め込むようにした
    ことを特徴とする内燃機関の動弁機構におけるカムシャフトの組付方法。
  8. 前記排気カムシャフト及び前記吸気カムシャフトの固定部の周方向外形、並びに前記治具の二つの挟持凹部の内形については、それら挟持凹部が前記固定部に各々嵌め込まれたとき、前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトが前記出力軸との連結に適した回転位置で固定される形状に形成されている
    請求項7記載の内燃機関の動弁機構におけるカムシャフトの組付方法。
  9. 前記固定部の周方向外形は正六角形状に形成され、前記挟持凹部の内形は前記固定部の周方向外形に対応した形状に形成されている
    請求項8記載の内燃機関の動弁機構におけるカムシャフトの組付方法。
  10. 前記内燃機関は、前記シリンダヘッドを複数有するものであって、
    前記複数のシリンダヘッド毎に前記吸気カムシャフト及び前記排気カムシャフトを前記治具で固定し、その状態で各シリンダヘッドの吸気カムシャフト及び排気カムシャフトを各々内燃機関の出力軸に連結する
    請求項7〜9のいずれかに記載の内燃機関の動弁機構におけるカムシャフトの組付方法。
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