JP4149387B2 - 魚釣用リ−ル - Google Patents

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本発明は、リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールに制動力を付与するスプール制動装置を備えた魚釣用リ−ルに関する。
従来周知のように、リール本体の側板間に回転自在に支持したスプールには、適度な制動力を付与して魚釣り時における釣糸の切断防止や魚との対応をトラブルなく容易にするために制動装置が設けられている。
この制動装置は、特許文献1で知られるように、リール本体の一方の側板に回転自在に支持したハンドル軸に回転可能に嵌合された駆動歯車は、複数の制動板でハンドル軸に摩擦結合され、ハンドル軸に進退自在に螺合する制動力調節体で制動板を介して押圧されて摩擦結合力が調節される。制動力調節体は、ハンドル軸に螺合される螺合部と側板のハンドル側支持部の外周をカバーする環状部と指で回動操作される操作部とで形成されている。
特開平11−113464号公報
上記した特許文献1に開示されているスプールの回転に制動力を付与する制動装置は、駆動歯車を摩擦結合するハンドル軸に制動力調節体が軸方向に進退自在に螺合され、この制動力調節体を回動操作することで複数の制動板を介して駆動歯車を押圧し、駆動歯車の摩擦結合力、つまり、駆動歯車に連結されて動力伝達されるスプールの回転の制動力が付与されるように構成されている。
ハンドル軸に進退自在に螺合される制動力調節体の基部には、一方の側板のハンドル軸を支持するハンドル側支持部の径方向外方に間隙を有した状態で重合する環状部が形成され、異物や釣糸等が内部に浸入、付着しないように保護しているが、側板外面に付着されている水分やゴミ等が、この間隙から内部に浸入し易い。又、制動力調節体の基部の環状部に、釣場の移動時や実用時に外力が加わって傷や変形が生じ易く、制動力調節体の回動操作に支障を来すと共に、制動力調節体の環状部に手の指が接触し易く、良好な操作性が得られない。又、リール本体の軽量化に伴って側板が合成樹脂材で成形されているものが一般的に知られているが、ハンドル軸を支持する支持部が突設されている事なども影響して傷が付き易い、等の問題があった。
本発明は、上記問題に基づいて成されたものであり、実用時に良好な制動力の調節操作が行えるスプール制動装置を備えてなる魚釣用リ−ルを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係わる魚釣用リールは、リール本体の一方の側板側に回転自在に支持したハンドル軸に制動部材で摩擦結合される駆動歯車を設け、該駆動歯車により前記リール本体の側板間に支持されたスプールを回転可能とすると共に、前記ハンドル軸に螺合した制動力調節体の回動操作で前記制動部材を押圧し前記駆動歯車の摩擦結合力を強弱に変更することで前記スプールの制動力を調節できるようにした魚釣用リールにおいて、前記一方の合成樹脂で成形された側板に突設形成したハンドル側支持部の外周部に筒体を取り付け固定し、該筒体の径方向内側に前記制動力調節体の環状部を軸方向に重合可能に配置すると共に、前記ハンドル側支持部の前記ハンドル軸を支持する軸受を嵌合支持する嵌合部の外周に金属製の補強リングを嵌着固定したことを要旨とするものである。
本発明によれば、合成樹脂で成形した側板のハンドル側支持部の外周部に取り付け固定した筒体の内側に、ハンドル軸に螺合する制動力調節体の環状部を軸方向に重合可能に配置すると共に、ハンドル側支持部の前記ハンドル軸を支持する軸受を嵌合支持する嵌合部の外周に金属製の補強リングを嵌着固定した構成を採用したので、側板外面に付着されている水分やゴミ等の制動装置内部への侵入や制動力調節体の回動操作時における環状部への手の指の接触等がし難くなり、良好な制動力の調節操作が行えると共に、ハンドル側支持部の補強がリール全体の軽量化の維持を図りながら可能となる。
又、材質、表面処理に加えて色調選択の自由度も増すので、バリエーションに富んだ外観設計が可能となる。
以下、本発明に係わる魚釣用リールの実施形態について、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図4は、本発明に係わる魚釣用リールの第1の実施形態を示す図であり、図1は平面図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は主要部の一部切欠断面図、図4は主要部の拡大断面図である。
本実施形態の魚釣用リールのリール本体1は、左右フレーム2a、2bと、各フレームに対し、所定の空間をもって装着される左右側板3a、3bとを備えており、一方の右フレーム2b及び一方の右側板3bには、ハンドル5を装着したハンドル軸7が回転可能に支持されている。左右側板3a、3bは図示しないネジで左右フレーム2a、2bに着脱可能に取り付け固定されている。
左フレーム2aの図示しない軸受及び右フレーム2b側に設けた複数の軸受4a、4b、4c等で支持されているスプール軸5を介してスプール6が回転可能に支持されている。
スプール6の前方(釣糸繰り出し側)の左右フレーム2a、2b間に形成された図示しない公知の収容部には、スプール駆動用モータMが収容保持されている。スプール駆動用モータMの動力は、遊星歯車から成る減速機構8、歯車又はベルト等から構成される動力伝達部9を介してスプール軸5に伝達される。
スプール軸5の右フレーム2b側には、太陽歯車10が回り止め固定され、この太陽歯車10には、スプール6の側部に固定されたカバー体14の基部内周に設けた軸受4bで支持される支持体11に回転可能に軸支されている遊星歯車12が噛合し、この遊星歯車12はスプール6の側部内側に一体的に形成された内歯歯車13に噛合している。スプール6の側部には環状のカバー体14が固定され、このカバー体14の基部外周は右フレーム2bの前記軸受4cに回転可能に支持されて、スプール6を左右フレーム2a、2b間に回転可能に支持する。
前記支持体11の右側板3b側の端部には、回り止め係合部11aが形成され、右フレーム2bに設けた軸受4dと右側板3bに設けた軸受4eに回転自在で且つ軸方向移動可能に支持されたピニオン15のスプール6側の端部に形成したクラッチ係合部15aが、図3の釣糸巻き取り状態(クラッチON)からスプール6の後方側の左右フレーム2a、2b間に上下方向に変位可能に設けた切換部材16を下方へ移動操作することで、公知の作動部材を介して前記支持体11の回り止め係合部11aからピニオン15のクラッチ係合部15aが分離されて係合状態が解除され、スプール6が釣糸放出状態(クラッチOFFのスプールフリー可能状態)に切換わる。
又、このスプール6の釣糸放出状態から前記ハンドル5を巻き取り方向に回転操作すると、
図示しない公知の復帰機構を介して前記ピニオン15がスプール6側に移動して前記支持体11の回り止め係合部11aに再係合し、スプール6が釣糸巻き取り状態に復帰する。
右フレーム2bに設けた軸受4fと右側板3bに設けた軸受22で回転自在に支持された前記ハンドル軸7に回転可能状態でドラグ機構Dによって摩擦結合される駆動歯車17は、前記ピニオン15に噛合し、ハンドル5を回転することでハンドル軸7、ドラグ機構D、駆動歯車17、ピニオン15、支持体11、遊星歯車12、内歯歯車13等を介して手動回転力がスプール6に伝達され、釣糸がスプール6に巻回される。尚、ハンドル5による回転力がスプール6に伝達されるように、スプール駆動モータMの右フレーム2b側のモータ駆動軸側には一方向クラッチ18が設けられている。
図3中の19は、ハンドル軸7と右側板3bとの間に設けられた転がり式一方向クラッチで、転がり式一方向クラッチ19の楔作用により、ハンドル軸7の巻き取り方向の正回転を許容し、逆回転を防止する逆転防止装置を構成している。又、20は、前記駆動歯車17の摩擦結合力(ドラグ力)を調節する前記ハンドル軸7に進退可能に螺合されている制動力調節体(ドラグ力調節部材)である。
この制動力調節体20を回動操作することで、板バネ21、軸受22(ハンドル軸7を右側板3bに支持する軸受)、一方向クラッチ19の内輪23(ハンドル軸7に軸方向移動可能に回り止め嵌合されている)を介して複数の制動板24を押圧して、前記ハンドル軸7に対する前記駆動歯車17の摩擦結合力、つまり、動力伝達されるスプール6に付与される制動力が調節される。
制動力調節体20の基部側には筒状の環状部20aが右側板3bに向けて一体形成され、この環状部20aは、前記右側板3bの外側に向けて突設形成されたハンドル側支持部25の外周部に取り付け固定された筒体26の径方向内側に間隙を有した状態で軸方向に重合可能に配置されている。又、右側板3bのハンドル側支持部25の前記ハンドル軸7を支持する軸受22を嵌合支持する嵌合部25aの外周には、金属製の補強リング32が嵌着固定されて、合成樹脂材で成形された右側板3bの嵌合部25aを強度的に補強している。
前記筒体26は、各種の金属材(アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅合金等)に表面処理(陽極酸化処理、メッキ処理、イオンプレーティングや蒸着等のドライコーティング処理等)したもの、或いは、各種の合成樹脂材に表面処理したもの等で形成され、前記右側板3bに突設された円筒状のハンドル側支持部25の外周部に、接着や圧入又は成形等によって一体的に取り付け固定したり、又は、螺合手段で着脱可能に取り付け固定されている。
筒体26を着脱可能とすることで、損傷した場合の交換が容易で経済的であると共に外観変更の自由度が向上する。尚、リール本体の左右フレーム2a、2bは強度を有するアルミニウム合金等の金属材で形成され、又、左右側板3a、3bは、合成樹脂材で成形されてリール本体全体の軽量化が図られている。
次に本発明に係わる魚釣用リールの動作について説明する。
ハンドル5を回転操作すると、駆動歯車17、ピニオン15、遊星歯車12、内歯歯車13を介してスプール6が巻き取り方向に回転される。この時に公知のようにハンドル5の回転又はスプール6の回転に連動して、スプール6の前方の左右フレーム2a、2b間に設けたレベルワインド機構Rの釣糸案内体27が左右に往復動して釣糸をスプール6に平行に巻回する。釣糸案内体27の下側には図6及び図7に示すように開口部27aが形成され、ハンドル5の回転又はスプール6の回転に連動回転するトラバースカム軸28に係合する係合ピン29が、左右フレーム2a、2b間に一体形成された釣竿装着部S側の下側から前記開口部27aに挿入収容され、そして係合ピン29は、左右フレーム2a、2bに架設された釣糸案内体27を移動案内する案内ピラー30に抜け止め固定されたカラー31を介して下側に脱落しないように抜け止め規制支持されている。
釣場の状況(対象魚の種類や大きさ及び強さ、釣糸の巻回量や強度等)に対応すべく、スプール6の回転制動状態を調節する場合には、前記制動力調節体20を回動操作して前記駆動歯車17の摩擦結合力を強弱に調節することで対応できる。
本発明は、スプール制動力を調節する制動力調節体20の環状部20aを、右側板3bのハンドル側支持部25の外周部に取り付け固定した筒体26の径方向内側に軸方向に重合可能となる配置構成を採用したので、右側板3b外面に付着されている水分やゴミ等が制動装置内部に浸入し難いと共に、制動力調節体20の環状部20aに回動操作時に手の指が接触し難くて保護され、良好な制動力の調節操作が行える。
又、右側板3bを合成樹脂で形成する場合には、材質や表面処理の選択により、ハンドル側支持部25の補強がリール全体の軽量化の維持を図りながら可能となり、又、側板の制約を受けることなく、材質、表面処理に加えて色調選択の自由度も増すので、バリエーションに富んだ外観設計が可能となる、等の実釣りを行う場合や設計段階において優れた効果を奏する魚釣用リールが得られる。
図5は、本発明に係わる魚釣用リールの第2の実施形態を示す主要部の拡大断面図である。前記第1の実施形態では、右側板3bのハンドル側支持部25に取り付け固定される筒体26と補強リング32とをそれぞれ別体で形成したが、本実施形態では筒体26に連結壁部26aを形成して補強リング32とを一体形成し、ハンドル側支持部25に取り付け固定したものであり、このように一体形成することで、補強効果が向上すると共に製造段階の組み付け及び取り扱いが便利となる。
前記説明では、スプールをスプール駆動モータで巻き取り駆動する手動併用電動リールで述べたが、手動ハンドル巻き取り専用の魚釣用リ−ルに実施してもよい。
本発明に係わる魚釣用リールの第1の実施形態を示す平面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 主要部の一部切欠断面図である。 主要部の拡大断面図である。 本発明に係わる魚釣用リールの第2の実施形態を示す主要部の拡大断面図である。 本発明に係わる魚釣用リールの釣糸案内体の背面図である。 図6のB−B線に沿う断面図である。
符号の説明
1 リ−ル本体
3b 右側板
7 ハンドル軸
24 制動部材
6 スプール
20 制動力調節体
25 ハンドル側支持部
26 筒体
25a 環状部

Claims (1)

  1. リール本体の一方の側板側に回転自在に支持したハンドル軸に制動部材で摩擦結合される駆動歯車を設け、該駆動歯車により前記リール本体の側板間に支持されたスプールを回転可能とすると共に、前記ハンドル軸に螺合した制動力調節体の回動操作で前記制動部材を押圧し前記駆動歯車の摩擦結合力を強弱に変更することで前記スプールの制動力を調節できるようにした魚釣用リールにおいて、前記一方の合成樹脂で成形された側板に突設形成したハンドル側支持部の外周部に筒体を取り付け固定し、該筒体の径方向内側に前記制動力調節体の環状部を軸方向に重合可能に配置すると共に、前記ハンドル側支持部の前記ハンドル軸を支持する軸受を嵌合支持する嵌合部の外周に金属製の補強リングを嵌着固定したことを特徴とする魚釣用リール。
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