JP4155171B2 - 回路遮断器 - Google Patents

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本発明は、通電電路に過大電流が流れたときに第1の鉄心に第2の鉄心を吸引させて引外し部材をラッチ部材との係止状態から解除する方向に駆動し、接点を強制開極する回路遮断器に関する。
この種の回路遮断器として特許文献1に示すものが存在する。このものは、文献中の符号を引用して説明すると、ハンドル6にリンク44を介して連結されたラッチ部材43と、ねじりばね60によってラッチ部材43の一端側を係止する方向に付勢され器体内に回動自在に支持された引外し部材41と、器体内で回動自在に支持されラッチ部材43の一端側が引外し部材41に係止された状態でハンドル6の回動操作によって回動するクロスバー40と、このクロスバー40の回動に伴って開閉する接点と、接点への通電電路を構成するものであって、クロスバー40との間で引外し部材41を挟む位置に配設されたバイメタル45と、このバイメタル45の一部を包囲する形で配設されるコ字状の固定鉄心(第1の鉄心)74およびこの固定鉄心74に板ばね73を介して連結された可動鉄心(第2の鉄心)58を有し、接点の閉極時にバイメタル45に大電流が流れると可動鉄心58を固定鉄心74に吸引して引外し部材41をラッチ部材43との係止状態から解除する方向に駆動する電磁石装置47と、を備えたものである。
なお、第2の引外し部材42は、バイメタル45に並設された第2のバイメタル46や第2の可動鉄心58が第2の固定鉄心74に吸引されたときに回転して引外し部材41を駆動して接点を強制開極させるものである。
このものにあっては、引外し部材41を挟む形でクロスバー40と電磁石装置47とが配設されており、省スペース化が図れず、器体内スペースを有効利用できないという問題があった。また、引外し部材41を付勢させるばね60とは別に可動鉄心58を復帰位置に付勢するばねが必要であり、製造作業が困難であった。
特開2001−35342号
本発明は、かかる事由に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、省スペース化が図れ、器体内スペースを有効利用できるとともに、部品点数の削減が図れ、製造作業が容易となる回路遮断器を提供することにある。
この発明の回路遮断器は、器体と、この器体に回動自在に支持されたハンドルと、このハンドルにリンクを介して連結されたラッチ部材と、このラッチ部材の一部を係止する方向に付勢され前記器体内に回動自在に支持された引外し部材と、前記器体内で回動自在に支持され前記ラッチ部材の一部が前記引外し部材に係止された状態で前記ハンドルの回動操作によって回動するクロスバーと、このクロスバーの回動に伴って開閉する接点と、この接点への通電電路の一部を包囲する形で配設される第1の磁性体および第2の磁性体を有し、前記接点の閉極時に前記通電電路に大電流が流れると前記第2の磁性体を前記第1の磁性体に吸引して前記引外し部材を前記ラッチ部材との係止状態から解除する方向に駆動する電磁石装置とを備えた回路遮断器において、
前記第1の磁性体をクロスバーに設けるとともに、前記第2の磁性体を前記引外し部材に設けたことを特徴とするものである。
上記構成において、前記引外し部材の前記ラッチ部材との係止状態を解除する回転方向を、前記接点が開極する前記クロスバーの回転方向と同一方向としている。
上記構成において、前記通電電路に、過電流によって自由端側が変位するバイメタルを介在させ、前記バイメタルを前記第2の磁性体の第1の磁性体対向面側とは反対側面であって、過電流発生時に変位する自由端側で第2の磁性体に当接して引外し部材をラッチ部材の係止状態から解除する方向に駆動させる位置に配設している。
この発明の回路遮断器によれば、第1の磁性体および第2の磁性体をクロスバーおよび引外し部材とは個別に配設する必要がなく、省スペース化が図れ、器体内スペースを有効利用できる。また、第2の磁性体をラッチ部材係止方向に付勢された引外し部材に設けたので、従来例のように第1の磁性体に板ばねを介して取着する必要がなく、部品点数の削減が図れ、製造作業が容易となる。
また、引外し部材のラッチ部材との係止状態を解除する回転方向を、接点が開極するクロスバーの回転方向と同一方向としたため、接点に大電流が流れた時に、第2の磁性体が第1の磁性体に吸引される力が働くが、この時、その吸引力でもって接点の接圧を上げるので、大電流発生時に接点圧が減少せず、もって接点が損傷や溶着しにくくなる。
バイメタルの配置により、過電流によってバイメタルが変位し、引外し部材をラッチ部材の係止状態から解除する方向に駆動した際、クロスバーも接点開極方向に回転するので、第1の磁性体と第2の磁性体との距離が十分取れる。このため、バイメタルの自由端側によって駆動される第2の磁性体が第1の磁性体に当接するまで移動せず、もってバイメタルの自由端側の反りが発生しにくくなり、過電流引外し特性に影響を及ぼし難くなる。
この発明の一実施の形態を図1から図5により説明する。本実施の形態は、2極型の回路遮断器を示すものであり、二分割して形成された第1の器体内に第1極の各部材を、同じく二分割して形成された第2の器体内に第2極の各部材を収納し、各極同士を連動(図示せず)させる構成にし、各極ともそれぞれの器体内に全く同じ部材が収納される。
すなわち、この回路遮断器は、器体6と、ハンドル9と、ラッチ部材22と、引外し部材24と、クロスバー3と、接点10、11と、電磁石装置40とを有する。
器体6は、上記したように二分割された第1の器体を示す。図示のように器体6は、両端に端子7、8を有し、上面のハンドル穴30よりハンドル9を突出し、内部に以下の各部品を納めている。
ハンドル9は、器体6から一部が外部に突出する形で器体6に回動自在に支持されている。実施の形態ではハンドル9を器体6に保持された軸20に支持している。
ラッチ部材23は、ハンドル9にリンク21を介して連結されている。リンク21はハンドル9に一端が連接され、リンク21の他端にラッチ部材22の中間部が軸支されて一端22aでクロスバー3の押圧部3aに係合し、他端を係止部22bとしている。
引外し部材24は、ラッチ部材22の一部を係止する方向に付勢され器体6内に回動自在に支持されている。引外し部材24は軸25により器体6に軸支され上端の係止受け部24aがラッチ部材22の係止部22bを係止する。引外し部材24はばね28により係止部22bに係止する方向に付勢されている。
接点10、11は、クロスバー3の回動に伴って開閉するもので、実施の形態では可動接触子2と固定接触子1に固着されている。すなわち、固定接触子1は固定接点10を有し、固定接触子1が端子8の端子板に一体に形成されることにより端子8に接続されている。可動接触子2は固定接点10に接離自在に対向する可動接点11を有し、可動接触子2の中間部がクロスバー3の可動接触子収容部に保持され、先端に可動接点11を設け、後端に可撓リード線12の一端を接続している。
ここで、アーク遮蔽部材4は可動接点11が固定接点10に接触したときには可動接点11および固定接点10間に介在せず、可動接点11が固定接点10から開離したときには可動接点11および固定接点10間に介在するものである。アーク遮蔽部材4の先端に設けた突部4aは器体6の隔壁15に設けた嵌合凹部14に嵌合させている。アーク遮蔽部材4は軸16に軸支され、アーク遮蔽部材4とクロスバー3とに歯車17(一方を図示せず)を設け、これらの歯車の噛み合わせによりアーク遮蔽部材4をクロスバー3に連動させている。
クロスバー3は、器体6内で回動自在に支持されラッチ部材22の一部が引外し部材24に係止された状態でハンドル9の回動操作によって回動する。クロスバー3は可動接点11を固定接点10に接離させる形で可動接触子2を駆動するものである。実施の形態では軸13を有し、軸13が器体6に支持されている。クロスバー3が軸13の回りを反時計回りに回動することにより、可動接触子2がオフ動作し、時計回りに回動することによりオン動作する。この場合、クロスバー3は開極ばね23により開極方向に付勢されている。そして引外し部材24のラッチ部材22との係止状態を解除する回転方向を、接点10、11が開極するクロスバー3の回転方向と同一方向としている。41はクロスバー3の可動接触子収容部と可動接触子2との間に介在された接点圧付与ばねである。
電磁石装置40は、接点10、11への通電電路である可撓リード線12の一部を包囲する形で配設される第1の磁性体例えば第1の鉄心43および第2の磁性体例えば第2の鉄心44を有し、接点10、11の閉極時に可撓リード線12に大電流が流れると第2の鉄心44を第1の鉄心43に吸引して引外し部材4をラッチ部材22との係止状態から解除する方向に駆動する。ここで、第1の鉄心43をクロスバー3に設けるとともに、第2の鉄心44を引外し部材24に設けている。すなわち、図3に示すようにクロスバー3の軸13よりも下方の接点側と反対向きに、両側部50、下段部51、両側部50に連接する押さえ部52を突設し、これらにより凹部53を形成している。第1の鉄心43は略U字形であり、その中間部43aを凹部53に圧入して固定している。このとき、両側片43bの外面が両側部50の内面に圧接され、中間部43aの下端面が下段部51に圧接され、中間部43aの上端面の両側43cが押さえ部52に圧接され、中間部43aの上端面の中央突出部43dが押さえ部52の間に嵌まっている。引外し部材24のクロスバー3とは反対側の表面55に略T字形の取付突起56を設ける。第2の鉄心44は板状であり、表面55に当接するとともに取付突起56に係止する爪付係止凹部57を側縁に設け、さらに軸25に嵌合する輪部58を折曲している。第2の鉄心44を表面55に当接しながら輪部58を軸25に通し、係止凹部57を取付突起56の頭部と表面55との間の胴部に嵌合して爪により抜止め係止し、これにより一体に連結する。第2の鉄心44は第1の鉄心43の両側片43bの各端部に対向し、また第2の鉄心44と第1の鉄心43の間で両側片43bの間に通電電路を形成する可撓リード線12が縦に通り、その上側が中央突出部43dの上方を通り、可動接触子2に接続され、下側がバイメタル26の自由端に接続されている。
バイメタル26は、過電流によって自由端側が変位するもので、バイメタル26を通電電路に介在させている。このバイメタル26は、第2の鉄心44の第1の鉄心対向面側とは反対側面であって、過電流発生時に変位する自由端側で第2の鉄心44に当接して引外し部材24をラッチ部材22の係止状態から解除する方向に駆動させる位置に配設している。バイメタル26の基端は器体6に保持され、バイメタル26の自由端が可撓リード線12の他端に接続され、バイメタル26の基端部と端子7とはリード線27により接続されている。
図1はオン状態である。ハンドル9は器体6の上面に倒れ、リンク21は下降し、ラッチ部材22の係止部22bが引外し部材24に係止した状態でクロスバー3の押圧部3aを開極ばね23に抗して押圧し、これによりクロスバー3を時計方向に回動し、可動接触子2をオン動作させて可動接点11を固定接点10に接触している。このときリンク21は反転しているためハンドル9は開極ばね23のばね力により倒れた方向に付勢されハンドル穴30の縁部に係止する。これにより、端子7、8間がリード線27、バイメタル26、可撓リード線12、可動接触子2、固定接触子1を通してつながり、この通電電路を電流が流れる。
図2はオフ状態である。ハンドル9を倒れたオン状態からオフ状態に起立すると、ハンドル9がある回動位置を超えたときリンク21が反転し、開極ばね23のばね力によりハンドル9が起立する方向に付勢されハンドル穴30の縁部に係止するとともに、ラッチ部材22がリンク21により引き上げられ、クロスバー3が反時計方向に回動し、このため可動接触子2が開極動作し、可動接点11が固定接点10から離れる。これにより通電電路が開く。同時にクロスバー3の回動により歯車17を介してアーク遮蔽部材4が回動し、固定接点10と可動接点11との間に進入し、さらに嵌合凹部14に突部4aが嵌合する。ハンドル9を再度倒すと、図1に示す状態にクロスバー3が時計回りに回動して可動接触子2が閉極動作し、このときアーク遮蔽部材4が歯車17を介して固定接触子1の下側に回動する。
図4はオン状態で電路に過電流が流れ、バイメタル26が引外し部材24をラッチ部材22から引き外したトリップ状態であり、ハンドル26は動作前の状態を示す。これにより可動接点11は固定接点10から強制開極される。すなわち、電路に過電流が流れるとバイメタル26がわん曲して先端で引外し部材24に取付けられた第2の鉄心44を押し、引外し部材24は軸25を中心に反時計方向に回動してラッチ部材22の係止部22aから離れ、このためラッチ部材22が開極ばね23のばね力を受けているクロスバー3によりリンク21を支点に回動し、クロスバー3は反時計方向に回動するので可動接触子2が開極動作する。クロスバー3の回動により第1の鉄心43が第2の鉄心44から離れるのでバイメタル26が第2の鉄心44を押して第1の鉄心43に当接することがなく、バイメタル26が塑性変形することを防止できる。同時に、上記のオフ動作の場合と同様に歯車17を介してアーク遮蔽部材4が回動して可動接点11と固定接点10との間に位置しかつ突部4aが嵌合凹部14に嵌合する。これにより可動接点11と固定接点10間のアークを完全に遮断することができる。
トリップ後のリセットは、バイメタル26が電流の停止により冷却されて復帰し、かつ引外し部材24がばね28により復帰した状態でハンドル9がオフ側に起立することにより行われる。ハンドル9にオフ側付勢用ばねを設けるとハンドル9は自動的に起立し、これによりリンク21が引き上げられ、ラッチ部材22の先端22aが押圧部3aを支点に回動して係止部22aが引き上げられ、引外し部材24に係止する。その結果、図2に示すオフ状態となる。
図5はオン状態で電路に過大電流のうち過電流よりも大きい短絡電流が流れて引外し部材24がラッチ部材22から引き外されたトリップ状態であり、ハンドル26は動作前の状態である。通電電路に短絡電流が流れると、可撓リード線12の回りに発生する磁束が第1の鉄心43および第2の鉄心44を通り、第1の鉄心43および第2の鉄心44間に吸引力が発生し、第2の鉄心44が第1の鉄心43に引かれて引外し部材24がラッチ部材22から引外される。その結果、図4の過電流トリップの動作の場合と同じ動作が行われ、接点10、11が強制開極される。そして、第1の鉄心43および第2の鉄心44間に吸引力が発生したときにおいて、第1の鉄心43が第2の鉄心44に引かれる方向に力を受けるので接点10、11の接点圧が上がり、大電流発生時に接点圧が減少せず、接点の損傷や溶着しにくく、アークの抑制にもなりうる。
この発明の一実施の形態のオン状態の器体を開いた状態の側面図である。 オフ状態の側面図である。 クロスバー、引外し部材、鉄心の分解斜視図である。 過電流トリップ状態の側面図である。 短絡電流トリップ状態の側面図である。
符号の説明
3 クロスバー
6 器体
9 ハンドル
10 固定接点
11 可動接点
12 可撓リード線
21 リンク
22 ラッチ部材
24 引外し部材
26 バイメタル
40 電磁石装置
43 第1の鉄心
44 第2の鉄心

Claims (3)

  1. 器体と、この器体に回動自在に支持されたハンドルと、このハンドルにリンクを介して連結されたラッチ部材と、このラッチ部材の一部を係止する方向に付勢され前記器体内に回動自在に支持された引外し部材と、前記器体内で回動自在に支持され前記ラッチ部材の一部が前記引外し部材に係止された状態で前記ハンドルの回動操作によって回動するクロスバーと、このクロスバーの回動に伴って開閉する接点と、この接点への通電電路の一部を包囲する形で配設される第1の磁性体および第2の磁性体を有し、前記接点の閉極時に前記通電電路に大電流が流れると前記第2の磁性体を前記第1の磁性体に吸引して前記引外し部材を前記ラッチ部材との係止状態から解除する方向に駆動する電磁石装置とを備えた回路遮断器において、
    前記第1の磁性体をクロスバーに設けるとともに、前記第2の磁性体を前記引外し部材に設けたことを特徴とする回路遮断器。
  2. 前記引外し部材の前記ラッチ部材との係止状態を解除する回転方向を、前記接点が開極する前記クロスバーの回転方向と同一方向とした請求項1記載の回路遮断器。
  3. 前記通電電路に、過電流によって自由端側が変位するバイメタルを介在させ、前記バイメタルを前記第2の磁性体の第1の磁性体対向面側とは反対側面であって、過電流発生時に変位する自由端側で第2の磁性体に当接して引外し部材をラッチ部材の係止状態から解除する方向に駆動させる位置に配設した請求項1または請求項2記載の回路遮断器。
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