JP4159723B2 - 粉体と固形物の同時送り装置及び該送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置 - Google Patents

粉体と固形物の同時送り装置及び該送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体と固形物との混合体を同時に移送するための送り装置及び該送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
塊状をなす、塊状に切断された、もしくは塊状に成形された食品と粉体とを同時に送りながら、食品に粉体を連続的にまぶし付ける食品への粉体まぶし装置は知られている。また、食品以外に、飼料、肥料、医薬品のような固形物も粉体と共に送られることがある。
【0003】
粉体と固形物を同時に移送する手段としては、ベルトコンベア、バケットコンベア、チェーンコンベア、スクリュウコンベア、振動・揺動コンベア、ビート板などが知られている。しかし、ベルトコンベアでは粉体が装置外に漏れる恐れがある。バケットコンベアは機構が複雑であり常に好適な装置とはいえない。チェーンコンベアでは粉体がチェーンに入り込み、掃除が困難となる不都合がある。スクリュウコンベアや振動・揺動コンベアでは、固形物が食品のような柔らかいものである場合に、被移送物である食品が破壊したり、その表面に傷が付きやすい。また、ビート板は粉体と固形物を同時に移送することが容易でない。
【0004】
そのようなことから、食品や錠剤などの固形物に粉体を連続的にコーティングする(まぶし付ける)装置として、内周面に送り手段として螺旋状構造体や送り羽根などを備えた回転ドラム式のものが提案されている。(特開平11−113549号公報、特開平7−328408号公報など参照)。このような装置では、回転ドラム内に固形物とコーティング材を投入してドラムを回転させると、螺旋状構造体や送り羽根などの送り手段の作用により、固形物は比較的損傷の少ない状態で入口から出口へ移送されると共に、ドラムの回転と送り手段の作用とにより両者の混合も良好になり、好適なコーティングが得られる利点がある。また、ドラム内でのコーティングであることから、粉体が装置外に飛び出すこともない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の装置は、移送する固形物として小さな粒状のものを対象としており、螺旋状構造体や送り羽根などの間に小さな粒状固形物と粉体などとが同時に入り込んで相互に摩擦するような状態で攪拌されることにより、その表面コーティングを行おうとするものであり、本発明者らの実験によれば、固形物が裁断された鶏肉のように比較的大きなものでありかつ破壊されやすいものである場合には、固形物同士の摩擦により、及び、固形物が螺旋状構造体や送り羽根などの先端縁部と接触することにより、固形物が損傷を受けるのを避けられなかった。
【0006】
螺旋状構造体や送り羽根などの送り手段の高さを低くしかつピッチを適宜調整することにより、ドラムの回転によって、鶏肉のような比較的大きくかつ柔らかな固形物であっても破壊することなく入口から出口に向けて移送することができ、鶏肉への粉体のまぶし付けもある程度は円滑に進行したが、往々にしてドラムの内周面に粉体の局部的な盛り上がり生じ、これを螺旋状構造体が押していけなくなって滞留が起こり、ひいては、固形物の移送に不均一が生じることを経験した。結果として、食品(鶏肉など)への粉体のまぶしもコントロールが困難となった。このような現象が生じる理由は以下のように考えられる。すなわち、ドラムの回転によって持ち上げられた粉体がかたまって落下した場合、螺旋状構造体より高い塊ができてしまうことがあり、そうなると螺旋状構造体が螺旋の高さまでの部分の粉体しか搬送し得ないために、螺旋より上の部分の粉体が残ってしまう。そして、一旦このような状態となると、螺旋より上の部分の粉体の量が増えていき、局部的な盛り上がりにまで成長する。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、回転するドラム内で粉体と固形物を同時に移送するようにした送り装置において、裁断された鶏肉のように比較的大きくかつ破壊しやすいものであっても、固形物に損傷を与えることなく、また、粉体の滞留も生じさせないようにした送り装置を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、そのような送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置を提供することにある。この食品への粉体まぶし装置により、均一に粉体がまぶされた品質の高い食品を容易にかつ確実に得ることができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明による送り装置は、内周面に螺旋状の送り手段を備えており、内部に粉体と固形物を同時に入れて回転させることにより該送り手段に案内されて粉体と固形物とが入口側から出口側に向けて送られるようにされた回転ドラムと、該ドラムに回転運動を与えるための駆動手段とを少なくとも備えた粉体と固形物の同時送り装置であって、少なくとも前記回転ドラムに人為的に振動を生じさせる振動発生手段がさらに備えられることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記の送り装置を備え、その回転ドラムに入れる固形物が食品であり、粉体(なお、ここで粉体とは、小麦粉や米粉などの粉体か、これに調味料や香辛料さらにはクラッカー粉やパン粉などを加えたいわゆるミックス粉なども含まれる)が当該食品の表面にまぶし付ける粉体であり、それにより、当該回転ドラムが食品への粉体まぶし部として機能するようにされている食品への粉体まぶし装置をも開示する。
【0010】
好ましくは、上記食品への粉体まぶし装置において、前記回転ドラムは、一方端に形成した供給口と他方端に形成した排出口を除いて実質的に開放部を有しない第1の筒状体と、一方端を前記供給口に臨ませ他方端を前記排出口に臨ませた状態で前記第1の筒状体内に配置されている第2の筒状体とを備えた粉体まぶし部として構成されており、そこにおいて、前記第2の筒状体は内周面に螺旋状の送り手段を備え、かつ、閉じた周面である上流域部分と粉体の通過は許すが食品の通過は許さない透過孔を周面に多数持つ下流域部分とで構成される。さらに前記第1の筒状体の上流側端部近傍には、そこに滞留する粉体を前記第2の筒状体内に送り込むための粉体再循環手段を備える。さらに好ましくは、前記第2の筒状体の前記上流域部分は、内周面に複数の凹所及び/又は凸所を有するようにされる。
【0011】
本発明による送り装置では、回転ドラム内に入れられた粉体と固形物は、ドラムが回転することによりその内周面に備えられた螺旋状の送り手段により、入口側から出口側に向けて移送される。前記のように、この種の送り装置では、ドラムの内周面に粉体の局部的な盛り上がり生じがちであるが、備えられた振動発生手段により人為的な振動を少なくとも回転ドラムに対して与えることにより、それを防止することができる。それにより、粉体と固形物との移送は常時滑らかとなり、かつ、固形物が損傷を受けることも回避される。振動発生手段に特に制限はなく、エアーハンマーや適宜のバイブレーターのようなものであってよい。また、振動は定期的に与えるようにしてもよく、必要時にのみ与えるようにしてもよい。
【0012】
本発明による上記の送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置においては、適当な大きさに切断された鶏肉や海老のような食品と粉体とが同時にドラム内に投入され、ドラムの回転により螺旋状の送り手段によって食品が入口から出口に向けて移送される。その間に、当該食品に粉体がまぶし付けられる。備えられた振動発生手段により人為的な振動を少なくとも回転ドラムに対して与えることにより、ドラムの内周面に粉体が局部的な盛り上がり定着するのを防止できるので、食品と粉体の移送は常時滑らかとなり、食品に損傷を与えることなく、品質の高いまぶし付け食品を得ることが可能となる。
【0013】
上記好ましい態様である食品への粉体まぶし装置では、前記まぶし部として機能する回転ドラムに投入された食品と粉体は、回転ドラムと回転と螺旋状の送り手段とにより互いに混じり合いながらその上流域部分から下流域部分に移動し、上流域部分を移動する間に、食品への粉体のまぶし付けが進行する。粉体がまぶし付けられた食品と余剰の粉体は下流域部分に移動し、そこで、余剰の粉体及び必要以上に食品にまぶし付けられた粉体は、多数の透過孔を通過して前記第1の筒状体の内周面に落下する。
【0014】
第1の筒状体は一方端に形成した供給口と他方端に形成した排出口を除いて実質的に開放部を有しない形状であり、その内周面に落下した粉体が外気中に飛散することはない。そのために、この粉体まぶし装置では、近辺の作業環境は常に良好に保たれる。
【0015】
また、落下した余剰な粉体は、第1の筒状体の内面に沿ってその上流側端部近傍まで移動し、そこから、粉体再循環手段によって第2の筒状体内に自動的に送り込まれるので、投入された粉体は全てまぶし材料として利用でき無駄は生じない。また、螺旋ピッチに合わせて一つ一つ食品を供給していくことで、壊れやすい表面を持つ食品を互いに隔離しながら連続的にまぶしていくことが可能となる。螺旋状の送り手段としては、樹脂ホースや発泡樹脂のように弾性材料が食品に傷が付くのを防止できることから好ましい。
【0016】
前記第2の筒状体の前記上流域部分はステンレス鋼板のような表面が平坦でかつ硬い表面を持つ材料によって作られていてもよいが、好ましくは、発泡樹脂のような弾性材料で作られ、かつ表面部分が滑らからに変化する曲面である断面を持つ円筒部材や半円筒部材を環状に密に組み付けるようにして形成される。それにより、第2の筒状体の周面に連続した凹所と凸所が形成されることとなり、凸所の頂面に沿って食品は滑らかに回転しながら移動し、粉体は凹所に入り込んで第2の筒状体の回転により上方から食品にまぶされるようになる。そのために、食品が不用意に変形したり傷が付いたりするのを防止するできるとともに、まぶしも十分に進行する。そして、振動発生手段から付与される振動により凹所に入り込んだ粉体はそこに滞留することなく確実に落下するので、粉体のまぶしも均一に行われる。また、振動によりドラム内に適度に粉体を舞わせることもでき、食品への粉体のまぶし付けの均一化ももたらされる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による粉体と固形物の同時送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置に適用した場合を例に取り、本発明を詳細に説明する。図1は本発明による粉体と固形物の同時送り装置を備えた粉体まぶし装置Aの全体を示す側面図、図2は図1に示す装置Aを上流側から見た正面図、図3は粉体まぶし用の回転ドラムBの斜視図である。
【0018】
図示の食品への粉体まぶし装置Aにおいて、回転ドラムBは両端を開放した筒状体21Aを備え、その内周面には、弾性を有するホースや筒状の合成樹脂発泡体のような材料を断面半円形あるいは弧状に切断した多数本の長尺状部材である隆起体23Aが、筒状体21Aの軸芯方向に向けて多数本固定されている。そして、前記隆起体23Aの頂部上を走るようにして、筒状体21Aの全長にわたり樹脂材料のような軟質部材からなる線状部材25Aが螺旋状に巻き付け固定されている(図3参照)。
【0019】
図1及び図2に示すように、回転ドラムBは、機台50の4隅に配置した自由輪52の上に回転可能に支承されており、機台50に取り付けたモータ53の回転力が、モータ53の回転軸と筒状体21Aの外周に取り付けたプーリ16Aとの間に介装したベルト55Aを介して筒状体21Aに伝えられ、回転ドラムBは機台50の上で回転する。
【0020】
機台50には、さらに、ドラムBに意図的に振動を付与するために振動発生手段80が配置される。この例で、振動発生手段80はエアーハンマーであり、打撃ヘッド81とアクチュエータ部82とからなるエアーハンマーが2組取り付けてある。アクチュエータ部82には図示しない制御機構を介して定期的に圧空が送給され、打撃ヘッド81を筒状体21Aに向けて移動させて、回転ドラムBに意図的に定期的な振動を与える。定期的でなく、任意なときに振動を与えるようにしてもよい。エアーハンマーに代え、各種のバイブレーターを振動発生手段80として使用することもできる。
【0021】
上記粉体まぶし装置Aの作動を説明する。モータ53を駆動して回転ドラムBを回転させる。その状態であるいは回転に先立ち、適当な大きさに切断されかつ場合よってはバッター液が付けられた鶏肉などの食品Pと粉体とを筒状体21Aの供給口側に投入する。
【0022】
投入された粉体と食品Pは、ドラム21Aの回転につれて次第に回転方向に持ち上げられ、所定高さとなったときに、食品Pは穏やかに回転しながら下方に落下し、他方、隆起体23Aの間に入り込んだ粉体はさらに上昇し、しかるべき高さになったときに落下して食品Pの上に降りかかる。穏やかな回転を伴って食品Pが落下すること、及び、その後に粉体が食品Pの上にも振りかかるようにして落下していくことから、食品Pが壊れることなく、かつ、食品Pの周囲すべてに安定して十分な量の粉体をまぶすことができる。隆起体23Aは柔軟な弾性のある材料で構成され、かつ、表面は滑らか変化する曲面とされているので、落下あるいは回転により食品Pが壊れことはない。
【0023】
筒状体21Aの内面には螺旋状の送り手段(線状部材25A)が備えられており、粉体をまぶし付けられた食品Pは安定して出口に向けて送られる。食品Pの投入を間隔を置いて行うことにより、食品Pを互いに衝突させることなく離れた状態で出口に向けて送り出すことができ、品質の高い粉体まぶし付け食品が得られる。
【0024】
作業環境によって、隣接する隆起体23A同士の隙間に入り込んだ粉体が落下してこない状態となることが起こり得る。また、粉体がドラムの内周面で局部的に盛り上がったり、ブリッジを形成することが起こりうる。そのような現象が生じると、十分なまぶし付けが進行しなくなる。本発明による粉体まぶし装置Aでは、必要なときにあるいは定期的に前記エアーハンマー(振動発生手段80)を作動して筒が状体21Aに振動を与えることにより、隆起体同士の隙間に保持された粉体を確実に落下させることができ、また、盛り上がりやブリッジを確実に破壊することができる。それにより、正規かつ規則的な粉体の落下が継続し、また、振動によりドラム内に適度に粉体を舞わせることもできるので、食品への粉体のまぶし付けは一層均一化する。
【0025】
図4〜図7は、上記回転ドラムBを備えた食品への粉体まぶし装置の他の実施の形態を示している。図4〜図7において、10はステンレス鋼板などで作られる外筒であり、粉体まぶし部の一部である第1の筒状体を構成する。外筒10は、円筒部分11と上流側側板12と下流側側板13とが一体的に構成され、上流側側板12と下流側側板13にはそれぞれ供給口14及び排出口15が形成される。20は内筒であり粉体まぶし部の一部である第2の筒状体を構成する。内筒20は全体として円筒形状であり、その一方端(上流端)側を前記供給口14に臨ませ、他方端(下流端)側を前記排出口15に臨ませた姿勢で前記外筒10内に装着されている。
【0026】
内筒20は閉じた周面を持つ上流域部分21と粉体の通過は許すが食品の通過は許さない大きさの透過孔を周面に多数持つ下流域部分22とで構成されており(図6参照)、前記上流域部分21に、上述した回転ドラムB相当体が用いられる。なお、図示の例では、前記上流域部分21は径の小さい樹脂材料製のホース23を密な状態で円筒状に組み付けて構成されているが、図1から図3に示したように、筒状体21Aの内周面に多数本の隆起体23Aを取り付けた形態のものであってもよい。
【0027】
前記下流域部分22は上流域部分21の長さの3/5程度の長さとされ、全体が編み目の小さい金網24により構成されている。金網に代え、パンチングメタルであってもよく、メッシュ状とされた筒状の樹脂製品などであってもよい。下流域部分22の外径は、前記外筒10の排出口15の直径とほぼ同じとされる。
【0028】
内筒20の内面には、その全長にわたって樹脂材料のような軟質部材からなる線状部材25が、内筒20の回転によって当該線状部材25の軌跡に沿って食品や粉体が供給口14側から排出口15側に移送されるように、螺旋状に巻き付け固定されている。この線状部材25は前記図1から図3に示した形態での線状部材25Aに相当する。
【0029】
また、外筒10の内周面にも線状部材18が、外筒10の回転によって当該線状部材18の軌跡に沿って粉体が排出口15側から供給口14側に移送されるように、螺旋状に巻き付け固定されている。これら螺旋状構造体は図示のような線状部材に限らず、特に線状部材18については、長尺状の板部材を螺旋状に連続的に巻き付けて形成されるスクリュー形式のものであってもよい。さらに、線状部材18に変え、内筒20の外面側に長尺状の板部材を先端縁が外筒10の内周面に接するようにして螺旋状に連続的に巻き付けたものを螺旋状構造体とすることもできる。
【0030】
外筒10の上流側端部近傍には、図7によく示すように、一側辺を上流側側板12に、下辺を外筒10の円筒部分11の内周面に接した状態で、多数枚の板部材19が所定間隔を置いてかつ放射方向に固定されており、その上辺位置は上流側側板12に形成した供給口14の内周縁位置まで達している。そして、供給口14には、前記板部材19の上辺位置が形成する仮想円周部分を覆うことのできる円環部材41を持つ粉体再循環手段40が、非回動状体で嵌着されている。
【0031】
粉体再循環手段40は、板部材19の上辺の長さとほぼ同じ幅である前記円環部材41と該円環部材41の一端から外側に延びるフランジ42とを備える。そして、供給口14に嵌着した姿勢で上位位置となる円環部材41の部分には開口43が形成され、該開口43のフランジ42側の側縁には、斜め下方前方に向けて、案内舌片44が取り付けられる。フランジ42の前面には取り付け桿45が固定されていて、図4に示すように、該取り付け桿45の他端側を機台50に固定することにより、粉体再循環手段40は非回動状体で(すなわち、粉体まぶし部が回転しても、共周りしない状態で)、外筒10の供給口14に嵌着される。その状態で、前記案内舌片44の先端部分は内筒20の上流域部分21内に入り込むようにされると共に、好ましくは、円環部材41の下流側と内筒20の上流側とが二重筒の形態を取りうるようにされる。
【0032】
50は機台であり、この例では上面51は傾斜面とされている。そして、該傾斜面上には、4隅に配置した自由輪52を介して前記外筒10が回転自在に装着されている。傾斜の方向は図で左上がり勾配、すなわち、外筒10の供給口14側が下位となり、排出口15側が上位となる方向とされる。機台50にはモータ53が取り付けられ、その回転軸に取り付けたプーリ54と外筒10の外周に取り付けたプーリ16とにベルト55が介装されている。従って、モータ53を駆動すると、その回転はベルト55を介して外筒10に伝えられ、外筒10は、機台50の上で供給口14側よりも排出口15側を高い位置とした姿勢で、かつ内筒20とともに回転する。機台50の前記排出口15の下方近傍には搬出用コンベア60が配置される。
【0033】
機台50には、さらに、粉体まぶし部に意図的に振動を付与するために振動発生手段80が配置される。この例で、振動発生手段80はエアーハンマーであり、打撃ヘッド81とアクチュエータ部82とからなるエアーハンマーが2組取り付けてある。アクチュエータ部82には図示しない制御機構を介して定期的に圧空が送給され、打撃ヘッド81を外筒10に向けて移動させて、粉体まぶし部に意図的に振動を与える。それにより、回転ドラムBに振動が伝達される。なお、定期的でなく、任意なときに振動を与えるようにしてもよい。
【0034】
上記粉体まぶし装置Aの作動を説明する。モータ53を駆動して粉体まぶし部を回転させる。その状態であるいは回転に先立ち、図示しないコンベアなどの送り手段を利用して、粉体と食品を供給口14から内筒20の上流域部分21部分に投入する。投入された粉体と食品は粉体まぶし部の回転と内筒20(第2の筒状体)の内面に取り付けた線状部材25の作用により、互いに混じり合いながらその上流域部分21から下流域部分22に向けて移動する。その間に、食品への粉体のまぶし付けが進行する。まぶし付け時の態様は、振動発生手段80の作用も含めて、図1から図3に示した実施の形態の場合と同様である。なお、図示のように、機枠50に取り付けたエアーハンマーによる外筒からの衝撃では、所要の振動を回転ドラムB、すなわち第2の筒状体の上流域部分21に与えることができない場合には、従来知られた適宜のバイブレーターのような装置を付加的にあるいはエアーハンマーに代えて組み付けることが有効となる。
【0035】
粉体がまぶし付けられた食品と余剰の粉体はそのまま下流域部分22に移動し、そこで余剰の粉体及び必要以上に食品にまぶし付けられた粉体は、下流域部分22に形成された多数の透過孔24を透過して外筒10(第1の筒状体)の内周面に落下する。外筒10は供給口14と排出口15を除いて実質的に開放部を有しない形状であり、内周面に落下した粉体は外筒10内に閉じこめられ、外気中に飛散することはない。また、粉体まぶし部Cは供給口14よりも排出口15が高い位置となるように傾斜した姿勢で機台50に装着されているので、落下した余剰な粉体は外筒10の内面に沿ってその上流側端部近傍まで移動する。外筒10の内面には螺旋状の線状部材18が取り付けられているので、粉体の移動は迅速かつ確実に進行する。
【0036】
外筒10の上流側端部近傍まで移動してきた粉体は、外筒10の上流端に取り付けた板部材19により外筒10の回転とともに上方に向けてすくいあげられる。板部材19の上辺で形成する仮想円周部分は粉体再循環手段40の円環部材41によって閉鎖されているので、すくい上げの途中で粉体が落下することはない。外筒10の回転が進行することにより、板部材19によりすくい上げられている粉体は円環部材41に形成した開口43の位置に順次到達する。開口43に到達した粉体はそこから落下し、案内舌片44により案内されて、内筒20の上流域部分21内に戻される。それにより、投入された粉体はすべてまぶし材料として利用されることとなり、無駄は生じない。
【0037】
この実施の形態では、粉体まぶし部Cは供給口14よりも排出口15が高い位置となるように傾斜した姿勢で機台50に装着されているので、内筒20内で粉体や食品が自重により下流(排出口15)側に不用意に落下することはなく、常時、内筒20の内面に取り付けた螺旋状の線状部材25の作用によって、該螺旋状の線状部材25に規制された移動を行う。そのために、食品や粉体の分布も均一化し、内筒20の上流域部分21において、食品と粉体のまぶし工程は所期どおりに進行する。その結果、所望に粉体がまぶし付けられた食品を常に得ることができ、また、食品に予期せぬ破壊が生じるのも回避できる。
【0038】
図8は食品への粉体まぶし装置Aの他の実施の形態を示す一部破断による側面図であり、内筒20の上流域部分21がステンレス鋼板のような表面が平坦でかつ硬い表面を持つ材料21aによって作られている点でのみ、図4〜図7に示したもと異なっている。この形態では、食品への粉体のまぶし付けの度合いにおいて幾分低下するものの、構成がきわめて簡素化される利点がある。また、内筒20内部の清掃も容易化できる。
【0039】
図9は食品への粉体まぶし装置Aの他の実施の形態を上流側から見た正面図であり、前記図1〜図3に基づき説明した実施の形態における図2に相当する。同じ部材には同じ符号を付している。この粉体まぶし装置Aでは、回転ドラム21Aの直径が処理しようとする食品Pの最大長さの2〜4倍程度の小さくされており、かつ、その内周面は平坦面とされている点で、図1〜図3示した実施の形態と相違している。この態様では、回転ドラム21Aの直径が食品Pの大きさと比較してさほど大きくないことから、回転ドラム21Aの内周面が平坦面とされていても、食品Pの所要の回転及び送りは円滑に行われ、品位の高い粉体まぶし付け食品が得られる。
【0040】
【発明の効果】
上記の構成を持つ本発明による粉体と固形物の同時送り装置及び該送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置によれば、例えば、固形物が裁断された鶏肉のように比較的大きくかつ破壊しやすいものであっても、固形物に損傷を与えることなく、粉体の滞留も生じさせないで、常時、両者を適切に混合しながら出口側に送り出すことが可能となる。それにより、固形物が食品の場合、均一に粉体がまぶされた品質の高い食品を容易にかつ確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による粉体と固形物の同時送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置の一実施の形態の全体を示す側面図。
【図2】図1に示す装置を上流側から見た正面図。
【図3】回転ドラムを説明するための斜視図。
【図4】本発明による粉体と固形物の同時送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置の他の実施の形態の全体を示す側面図。
【図5】図4に示す装置を上流側から見た正面図。
【図6】図4に示す装置における粉体まぶし部を構成する第2の筒状体を説明するための斜視図。
【図7】図4に示す装置における粉体まぶし部を構成する第1の筒状体と粉体再循環手段を説明するための分解斜視図。
【図8】本発明による粉体と固形物の同時送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置のさらに他の実施の形態の全体を示す側面図。
【図9】本発明による粉体と固形物の同時送り装置を備えた食品への粉体まぶし装置のさらに他の実施の形態を上流側から見た正面図。
【符号の説明】
A…食品への粉体まぶし装置、B…回転ドラム、P…食品、21A…筒状体、23A…凸状の隆起体、25A…螺旋状の線状部材、50…機台、53…モータ、80…振動発生手段

Claims (4)

  1. 内周面に螺旋状の送り手段を備えており、内部に粉体と固形物を同時に入れて回転させることにより該送り手段に案内されて粉体と固形物とが入口側から出口側に向けて送られるようにされた回転ドラムと、該ドラムに回転運動を与えるための駆動手段とを少なくとも備えた粉体と固形物の同時送り装置において、前記粉体と固形物の同時送り装置は、少なくとも前記回転ドラムに振動を生じさせる振動発生手段を備えるとともに、前記回転ドラムは、一方端に形成した供給口と他方端に形成した排出口を除いて実質的に開放部を有しない第1の筒状体と、一方端を前記供給口に臨ませ他方端を前記排出口に臨ませた状態で前記第1の筒状体内に配置されている第2の筒状体とを備えて構成されており、そこにおいて、前記第2の筒状体は、内周面に螺旋状の送り手段を備えると共に、閉じた周面である上流域部分と粉体の通過は許すが固形物の通過は許さない透過孔を周面に多数持つ下流域部分とで構成されていることを特徴とする粉体と固形物の同時送り装置。
  2. 前記回転ドラムは、前記第1の筒状体の上流側端部近傍には、そこに滞留する粉体を前記第2の筒状体内に送り込むための粉体再循環手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の粉体と固形物の同時送り装置。
  3. 請求項1または2記載の粉体と固形物の同時送り装置を備え、回転ドラムに入れる固形物が食品であり、粉体が当該食品の表面にまぶし付ける粉体であり、それにより、当該回転ドラムが食品への粉体まぶし部として機能するようにされていることを特徴とする食品への粉体まぶし装置。
  4. 前記第2の筒状体の前記上流域部分は、内周面に複数の凹所及び/又は凸所を有することを特徴とする請求項3記載の食品への粉体まぶし装置。
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