JP4160599B2 - 犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置 - Google Patents

犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置 Download PDF

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Description

本発明は橋梁を保護するための装置に係り、より詳しくは、橋梁に一般的に作用する荷重を支持するだけでなく、地震荷重が作用する場合には、対称形主支持部材を犠牲する塑性挙動によってエネルギーを消散させることにより、橋梁の残り主要部分をより安全に保護する犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置に関するものである。
本明細書において、犠牲手段とは、受動的エネルギー消散装置の概念を有するもので、非地震時には、2次部材として所定の構造的役目を担当し、地震荷重の作用時には、構造物で発生するエネルギーを受動的に消散させて耐震性能を向上させる役目をする部材を言う。
受動的エネルギー消散装置または橋梁耐震保護装置に係る従来技術は、特許文献1に「連続橋鋼ボックス橋梁よりの上部構造の離脱防止装置」として、および特許文献2に「橋梁支持装置」として開示されている。
受動的エネルギー消散装置は、従来も多くの構造物に適用されて来た。現在まで開発された代表的な装置としては、Metallic yield dampers,Friction dampers,Viscoelastic dampers,Viscous fluid dampers,Tuned mass dampers,Tuned liquid dampers(非特許文献1)などを挙げることができる。
前記Metallic yield dampersは、金属の非線形挙動特性により、地震荷重によって構造物で発生するエネルギーを消散させる役目をする。一般的に使われる装置は塑性変形を部材全体に均等に分布させるために、X形または三角形の鋼板を使うADAS(added damping and stiffness)が挙げられる。他の形態の装置は、主に日本で使われている蜂巣状または剪断パネルを用いた装置、または鋼材以外に鉛または形状記憶合金などを用いた装置(非特許文献2)等を挙げることができる。
最近、Metallic yield dampersのさらに他の形態として、アメリカ、日本などで、Unbonded brace(tension/compression yielding brace)が使われている。Unbonded braceは畜力によってエネルギーを消散させる鋼型部分と、圧縮力による坐屈に抵抗するコンクリートで満たされたチューブとから構成されている(非特許文献3、4、5)。
前記Friction dampersは、二つの物体の間に発生する摩擦力を用いて、地震荷重によって構造物で発生するエネルギーを消散させる装置であって、圧縮および引張力によって装置で発生する摩擦力によりエネルギーを消散させる。
Friction damperのヒステリシス(hysteresis)はクーロン摩擦の特性によって四角形に近い形態で現われ、このようなヒステリシス模型により、地震荷重による構造物の挙動解釈が可能になる(非特許文献6、7、8)。
前記Viscoelastic damperは、主に共重合体またはガラス質材料などの剪断変形により構造物で発生するエネルギーを消散させる方案である(非特許文献9、10、11)。
前記Viscous fluid deviceは、大きくviscous wallとVF damperに区別される。Viscous wallは粘性液体で満たされたスチール薄板の間でプレートが動きながらエネルギーを消散させる装置であり、軍事用、航空用に使われ、最近土木構造物に適用されている。
VF damperは、シリコンまたはオイルなどの高粘性物質で満たされたシリンダー内で動く、オリフィスを内蔵したピストンで構成され(非特許文献12)、オリフィスの作動原理に基づいたピストンの動きにより、地震荷重によるエネルギーを消散させる役目をする。このようなVF damperは耐震分離基部(Base Isolation)とともに使われる場合が多い。
また、前記Tuned mass damperおよびTuned liquid damperは、特定モードの応答に対して、その応答の大きさを減らすために、特定質量体あるいは液体を使用する方法でその他モードでの応答を増加させることができるので、受動的制御システムよりは能動制御システムの一つであるActive mass damperに適用されている。
前述した耐震性能向上装置は、耐震分離基部とともに使われるVF damperを除き、橋梁構造物に制限的に使われ、主に建築構造物を対象として開発されて使われる(非特許文献13)
一方、前述したように、非地震時には、2次部材として所定の構造的役目を担当しているが、地震荷重時には、構造物で発生するエネルギーを受動的に消散させ耐震性能を向上させる役目をする犠牲手段に関する研究が最近活発に進行されている。
たとえば、剪断キー(Shear key)および橋梁の端部に設置された軟性ブレーシングなどが地震荷重に対する犠牲手段の概念を導入した構造であると言える。
前記剪断キーは、中小橋梁の橋台から橋軸(橋梁の進行方向)の直角方向に発生する横方向力を支持する役目をする装置であって、地震発生時、地震荷重が橋台に設置された剪断キーに集中するようにすることにより、橋台と杭の損傷を制御する役目をする。SSRP(Structural Systems Research Project)により剪断キーの地震応答および解釈と設計に関する研究が行われて来た(非特許文献14)。
剪断キーは、形態によって、上部構造物の下側の橋台内部に設置される内部剪断キーと、上部構造物の側面に設置される外部剪断キーとに区分される。
内部剪断キーの場合、橋軸方向および橋軸の直角方向の地震挙動に対して共に抵抗することができるという利点があるが、設置後の接近が容易でないという欠点がある。
外部剪断キーの場合には、接近が容易であるが、橋軸方向の地震挙動に抵抗することができないという問題点がある。
端部での軟性ブレーシングを犠牲手段として用いた橋梁の耐震性能向上装置は、鋼合成プレートガーダー橋の端部垂直ブレーシングにEBF(eccentrically braced frames)、SPS(shear panel systems)またはADAS装置の一種であるTADAS(triangular plate added damping and stiffness devices)の方法を適用したもので、橋梁の下部構造で橋軸の直角方向の地震荷重によって発生するエネルギーを消散させる。
このような軟性のブレーシングは、橋梁の下部構造が降伏点に至る前に、先に塑性変形を引き起こすように設計され、非軟性部材、または基礎および橋座で発生し得る地震荷重による損傷を防止する役目をする。
しかし、これらの装置は、橋軸方向に発生する変形または荷重は、特定のものに制限されているという仮定の下で、適用されており、地震荷重によって橋軸方向に発生するエネルギーおよび変位に対する消散能力がないという問題があった(非特許文献13、15)。
従って、前記のような従来の橋梁耐震保護装置は、次のような問題点を持っている。
一つ目、現存橋梁および新設橋梁に対する適用が難しく、設置のためには交通統制が必要であり、かつ、特殊に製作された高価な装備の使用が必要であり、費用負担が大きい。
二つ目、地震が発生しない平常時には、橋梁の挙動において特定の役目を担当することがないので、橋梁の寿命期間に地震が発生しなければ何の役目もしないので、相対的な経済的損失を甘受しなければならない。
三つ目、橋軸方向および橋軸の直角方向などの全方向の地震荷重に対して抵抗することができない。
四つ目、犠牲手段の弾性および塑性挙動を精密に予測することができないので、構造的な安定性を確保しにくい。
五つ目、維持管理や修理が難しくて、犠牲手段の損傷時に交換が容易でない。
このような問題点を解決するため、本出願の発明者は、「橋梁耐震保護装置およびこれに使われる犠牲部材、犠牲部材拘束手段、これを用いた橋梁補強工法」を特許文献3において開示している。
前記特許文献3に開示された犠牲部材は、ノッチ(notch)を導入して断面積を縮小させた中央応力集中部により、地震時の衝撃が橋梁の他の主要部分に及ばないようにしている。
前記特許文献3に開示された犠牲部材は、非対称形態によって、地震時に基本的に橋軸方向と一致する方向に作用する降伏点以上の振動に対して効果的に対応することができる。しかし、前記犠牲部材は、橋軸方向に直角を成す方向に作用する地震衝撃に対しては効果的ではない。
大韓民国実用新案登録第0217048号公報 大韓民国実用新案登録第0335443号公報 大韓民国特許公開第2004-0097591号公報 Soong at al.,2002 Aiken at al.,1992 Wada、1999 Clark、1999 Kalyanaraman et al.、1998 Pall et al.、1982 Gringorian et al.、1993 Pall et al.、1993 Chang et al.、1994 Shen et al.、1995 Lai et al.、1995 Constantinou et al.、1993 Zahrai et al.、1999 Megally et al.、2001 Bruneau et al.、2002
したがって、本発明のこのような問題点に鑑みてなされたもので、橋梁を地震荷重と平常時の各種外力から安全に保護するために提案されたものである。
特に、本発明は、前記特許文献3の発明をさらに改良して、非地震時には主部材の構造的な挙動を向上させることができる役目をし、地震時には地震荷重によるエネルギーを効果的に消散させる役目をすることができる対称形主支持部材を含む犠牲部材を有する橋梁耐震保護装置を提供することにその目的がある。
上記課題を解決するために、本発明により、
橋台または橋脚の橋座部上面に取り付けられて上板を支持するガーダー間を連結し、パイプ状である対称形主支持部材、および前記主支持部材の中央付近で前記主支持部材の軸方向に対して直角を成す一方向に突出する補助支持部材を含む犠牲手段、並びに
前記犠牲手段の補助支持部材を前後および左右方向に離隔して収容し、その挙動を制御する収容部を含み、前記橋台または橋脚の橋座部に固定される拘束手段
を含んでなることを特徴とする、犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置、が提供される。
本発明の橋梁耐震保護装置は、橋梁の上部構造物の耐震分離効果と、橋梁耐震保護装置によるエネルギー消散効果とを同時に期待することができる利点を有する。
また、可動端構造の橋梁においては、上部構造物の橋軸方向変位が問題となり得るが、本発明による橋梁耐震保護装置の犠牲手段が、上部構造物の橋軸方向変位をある程度拘束することになるので、隣接した振動系間の上部構造物の衝突を防止する役割もすることになる。
また、従来の一般橋梁においては、地震荷重によって橋軸の直角方向に発生する慣性力が橋軸の直角方向に拘束されている特定橋台に集中されるため、その特定橋台が損傷および破損されやすいが、本発明の橋梁耐震保護装置においては、橋軸の直角方向(左右方向)に対する特定橋台の拘束を必要とせずに、橋梁耐震保護装置のみにより橋軸の直角方向の挙動が制御されるので、従来のような橋梁の損傷を防止することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明による橋梁耐震保護装置の説明において、方向の基準を図1aおよび図1bを参考して特定すれば、橋梁Bの両端橋脚を連結する上部構造物の長さ方向、すなわち橋軸方向と一致する方向を前後の方向とし、上板37を支持するI型プレートガーダー31またはボックス型ガーダー131(図1c参照)を連結する本発明の橋梁耐震保護装置Dの犠牲手段10の主支持部材11の長さ方向を左右の方向とし、重力方向を上下の方向とする。
図1aおよび図1bに示すように、本発明による橋梁耐震保護装置Dの前記犠牲手段10は、橋台(図示せず)または橋脚35の橋座部33の上面に設置されて上板37を支持するガーダー31間を連結し、パイプ状を有する対称形主支持部材11と、前記主支持部材11の中央付近に前記主支持部材の軸方向に対して直角を成すいずれか一方向に突出されている補助支持部材13とを含む。
前記補助支持部材13の断面積は、前記主支持部材11の断面積の30〜95%がよいが、エネルギー消散程度と犠牲手段としての機能予測容易性のために、できるだけ前記主支持部材11の断面積に近いことが望ましい。
本発明による犠牲手段は、断面“L”字形の二つの形鋼からなった犠牲手段に関連した前記特許文献3に比べ、製作が便利であり、ガーダーの定位置に犠牲手段を結合することがより易しく、設置作業が簡便である。
また、本発明は、前記特許文献3の犠牲手段の二つの形鋼が互いに独立的に挙動するため構造解析が複雑であるに対し、一つの主支持部材に対する構造解析に重点を置けば良いので一層便利である。
さらに、本発明は、前記特許文献3の犠牲手段が有するノッチ状の応力集中部がなくても、充分に、非地震時および地震時の必要な役目をすることができる。
本発明において、前記犠牲手段の主支持部材11は、構造物の横方向支持条件を満たすように、ガーダーと隣接ガーダーの下端部を連結する構造に構成され、普段には2次部材として作用して、橋梁断面形状の維持、充分な強度の確保、そして横方向荷重の橋座部への円滑な伝達などの役目をすることになる。
本発明による橋梁耐震保護装置Dが適用できる橋梁のガーダーとしては、図1aおよび図1bに示すようなI型プレートガーダー31、図1cに示すようなボックス型ガーダー131などを挙げることができる。
前記犠牲手段10は、主ガーダー31または他の補強用ブレース(brace)39Aまたは端部横梁39B(図1b参照)より強度が弱く製造されることが望ましい。
また、前記犠牲手段の主支持部材11は、図1bおよび図2aまたは図1cおよび図3aに示すように、断面が四角形(10)または円形(110)の対称形パイプからなることができる。
前記主支持部材11の断面形状は多様な形態に変形できるが、生産性と設置便利性、かつ補助支持部材の結合容易性を考慮すると、四角形の断面を有することが望ましい。
図1bに示すように、I型プレートガーダー31に設置される橋梁耐震保護装置Dの犠牲手段10は、その主支持部材11をガーダー31に連結するにあたって、主支持部材の両端部11aの断面積を他の部分に比べて拡大した形態となるようにし、ガーダー31との連結において、側面および下部に別途のプレート11b、11cを介して熔接で固定結合する方式を取ることができる。
図2a以降の図面に示す橋梁耐震保護装置Dは、主に図1cに示すようなボックス型ガーダー131を採用した橋梁Bに使われるものである。ボックス型ガーダー橋梁においても、端部横梁39Bの大きさが、本発明の保護装置によって、従来の橋梁の横梁に比べて小さくなるので、橋梁建設費用を減少することができ、建設作業をより容易に達成できるという利点を有する。
図2aに示すように、前記主支持部材11の両端にはフランジ11aが形成されているので、ボックス型ガーダーとの熔接、リベット、ボルトなどの連結が易しく達成できるようになっている。ガーダーとの結合のためのフランジの導入は、図2b以降の他の図に示す犠牲手段の主支持部材でも同様である。これらの図において、フランジはボルト結合のための形態で示されている。
前記ガーダーと前記犠牲手段10、特に主支持部材との連結手段である前記フランジ11aの連結形態は、橋梁が設置される地域の設計地震力を考慮して、ガーダーが負担する荷重量を最小化して損傷を防止するように決定されることが望ましい。
すなわち、中弱震地域の場合は、犠牲手段の主支持部材の変形量が大きくないので、橋梁ガーダーの側面に、各種補強部材を、それぞれ切り離して設置することができる。
しかし、強震地域の場合には、犠牲手段の変形量が大きいので、ガーダーの側面に垂直補強材を取り付け、主支持部材の両端が、前記垂直補強材とガーダーの下部フランジに共に結合される構造を取ることができる。
これにより、地震荷重が印加する時、ガーダーに比べて相対的に強度が弱い材質で製造された犠牲手段のみが塑性変形を引き起こすようにし、ガーダーには弾性領域内の変形のみ発生するようにすることが望ましい。
また、図1a、図1b、および図2aに示すように、本発明の橋梁耐震保護装置Dを構成する前記拘束手段20は、前記犠牲手段10、110の補助支持部材13を一定の間隔で離隔して収容して挙動を制御する収容部21を含み、前記橋台または橋脚の橋座部33に固定されている。
前記補助支持部材13は、前記主支持部材11、111の軸方向に対して直角を成すいずれか一方向に、特に前方に突出されている。そして、前記補助支持部材13は、前記主支持部材11、111に結合された状態で閉ループ状を有する。
また、前記補助支持部材13は横方向断面がコの字形を有するものであって、前記主支持部材11、111に連結された二つの連結部13bと、前記二つの連結部13bを連結し前記拘束手段20の収容部21内に位置する被収容部13aとからなっている。
前記拘束手段20の収容部21は、前記犠牲手段10、110の補助支持部材13の形状に対応する断面形状を有するか、あるいは相違した断面形状を有することができる。
しかし、好ましくは、地震荷重の印加時、拘束手段20によって犠牲手段10、110の挙動をより確実に拘束するために、拘束手段20の収容部21は、補助支持部材の断面に対応する断面を有するように形成された構造を有する。図面においては、前記補助支持部材13と前記拘束手段20の収容部21の断面形状は、四角形に形成されている。
ここで、前記収容部21と前記犠牲手段10、110の補助支持部材13との間隔は、橋梁上部構造物の温度変化、垂れ、コンクリートのクリープ、乾燥収縮、プレストレスによる部材の弾性変形などによる犠牲手段10、110の予想変位を考慮して決定される。
すなわち、地震荷重が発生しない状況で、犠牲手段10、110は2次補強部材の役目をしなければならないものであるので、一般の荷重が作用する場合、犠牲手段10、110の補助支持部材または主支持部材が拘束手段20によって拘束されて塑性変形を引き起こすことは、却って橋梁の保護のために望ましくない。したがって、拘束手段の収容部と犠牲手段の補助支持部材との間隔が所定距離だけ離隔されることが効果的である。
ただし、離隔距離が長すぎる場合、地震荷重が発生した状況でも、拘束手段20によって犠牲手段10、110が塑性変形を引き起こすことができないおそれがあるので、前記離隔距離は、地震荷重以下の一般の荷重によって発生し得る犠牲手段10の予想変位に相当する量を超過しないようにすることが望ましい。
図2bに示すように、前記拘束手段20の収容部21によって拘束された前記犠牲手段110の補助支持部材13と前記拘束手段20の相対的寸法差により、前記収容部21の内壁と前記被収容部13aの外壁との距離d1だけ前後方向に動くことができる。
前記距離d1は、前記収容部と被収容部の形状および断面積によって、収容部と被収容部の位置によって違う値を有することができるが、予測可能性のために、どの位置でも同一距離を有することが望ましい。
また、前記補助支持部材は、前記拘束手段20の収容部21の左右側端部と補助支持部材13の連結部13bとの間隔d2だけの左右側変位を有する。
前記間隔d1およびd2は構造解析によって決定され、多様な値を有することができる。
ここで、前記犠牲手段の補助支持部材と拘束手段との間の上下離隔は考慮していない。これは、橋梁の耐震設計特性上、上下振動に対処する必要性が前後振動および左右振動に対処する必要性に比べて低いからであるが、場合によっては、相互振動に対処するための措置を取ることができる。
一方、図2dにおいては、拘束手段20Aの収容部21Aと補助支持部材13の被収容部13aとの間に弾性手段、特に板スプリングSが介在されることにより、前後方向に作用する急な振動による衝撃によって補助支持部材13または拘束手段20Aが破損して本発明による橋梁耐震保護装置の機能が破壊される不測の事故を予防することができる。このような板スプリングSは、他の形態の犠牲手段にも適用できる。
前記弾性手段の形態は多様に変形可能である。
図2aに示すように、前記拘束手段20は、その設置を容易にするために、前記補助支持部材13を収容する収容部21が形成された上部体20Aと橋座部33に設置される下部体20Bの組み立てによってなることが望ましい。これは、他の図に示す拘束手段の場合にも同様である。
犠牲手段110の補助支持部材113は拘束手段20の収容部21に位置するので、犠
牲手段の左右および前後方向挙動が拘束される。
したがって、地震荷重に相当する大きな外力が作用して橋梁上部構造物と下部構造物の相対的挙動が増加する場合、前記犠牲手段110は拘束手段20の拘束によって曲がりを引き起こすことになる。これは、犠牲手段110が弾性領域を離脱して塑性挙動を引き起こすことを意味し、このような反復的なヒステリシス挙動によって、地震荷重によって橋梁に加わったエネルギーが消散される。
本発明による橋梁耐震保護装置は、ブレースの一種である犠牲手段110が隣接する両ガーダーの下端部を連結する構造を取るので、ガーダーによって上部構造物と下部構造を連結する構造の橋梁であれば、どんな種類の橋梁にも適用が可能である。したがって、I型プレートガーダー橋またはボックス型ガーダー橋に適用することができ、このように、ガーダー橋(桁橋)の構造を取るものであれば、単純橋、連続橋、鋼橋、コンクリート橋に共通して適用可能である。
本発明において、犠牲手段は、地震荷重下でヒステリシス挙動によってその荷重を消散させる犠牲手段の役目をするだけでなく、普段の使用荷重下では2次補強部材の役目を同時に果たす。犠牲手段は、所定の強度以上の強度を有することが要求されるが、過度な強度を有する場合は、その犠牲手段の両側に連結されたガーダーに損傷を被らせるおそれがあるため、前記ガーダーおよび/または他の補強用ブレースより強度の弱い材質で製造されたものが望ましい。
本発明による橋梁耐震保護装置の犠牲手段の材質または断面形状などは、実際に橋梁が設置される地域の地質学的特性によって設計しなければならない。
たとえば、大韓民国のような中弱震地域の場合は、2次補強部材の役目が強調されるように設置することが望ましく、日本のような強震地域の場合は、犠牲手段本来の役目が強調されるように設置することが望ましい。
本発明による犠牲手段、より詳しくは前記主支持部材の軸方向に対して直角を成すいずれか一方向に突出されている補助支持部材は多様な形態であることができる。
たとえば、図2a、および図3a〜図3eに示すように、前記主支持部材と前記補助支持部材が結合された状態が閉ループ状を成すものと、図4aに示すように、棒状を成すものとに大別することができる。
各図面においては、補助支持部材は、横断面形状が四角形のパイプからなったものを示したが、その他の多様な断面を有するものからなることもできる。また、前記補助支持部材の断面積も多様に、場合によっては主支持部材の断面積と同一であるかまたはそれより大きい形態に設計することができる。
また、前記拘束手段の収容部は、補助支持部材の断面に対応する断面を有するので、拘束手段によって犠牲手段の挙動をより確実に拘束することができる。
これにより、拘束手段は犠牲手段の橋軸方向(前後方向)の挙動を拘束して、応力集中部である主支持部材の中央部分の塑性破壊を誘導するだけでなく、犠牲手段の橋軸の直角方向(左右方向)の挙動も拘束するので、リストレーナ(restrainer)の役目もすることになる。
前記補助支持部材と主支持部材の連結は、熔接、リベット、ボルトなどの連結方式により成すことができるが、図面の示す実施例においては、補助支持部材のフランジ13c(図2a参照)を介したボルト結合方式が示されており、前記フランジ13cと前記連結部13bの接合面には多数の補強肉部13dが設けられている。
図1a、図1bおよび図2aに示す閉ループ状の補助支持部材13は、前述したように、前記主支持部材の軸方向に対して直角をなすいずれか一方向に、特に、前方に突出されたコの字形の断面を有する。
閉ループ状の補助支持部材における被収容部13aを、連結されたものでなく、中間部分が切られた形状に変形できるが、もちろん、この場合は閉ループ状ではない。
次に、図1cおよび図3aに示す犠牲手段110Aは、前述したように、主支持部材111Aの端面および両端フランジ111bが円形であり、補助支持部材113は、やはり前記主支持部材111の直角方向に、特に前方に突設されたもので、連結部113bと被収容部113aを有する。
次に、図3bに示す犠牲手段210は、一つの橋座部に取り付けられ、端部が互いに離隔している2対のガーダーをそれぞれ連結する二つの主支持部材211A、211Bを有する。
特に、前記二つの主支持部材の対向面には、二つの主支持部材を互いに連結する二つの連結部213bと、二つの連結部の中間部分を連結する被収容部213aとからなる補助支持部材213を備えている。これは、二つの主支持部材が一つの補助支持部材を共有する形態である。
前記補助支持部材213の被収容部213aは図2aに示す被収容部13aのような形態であるので、これのための拘束手段20としても同じものを使うことができる。
次に、図3cは図3bの変形例を示すもので、一つの拘束手段によって二つの犠牲手段のための補助支持部材が収容されるようになっている。
図3cに示す犠牲手段110は、一つの橋座部に設置されて互いに離隔している2対のガーダーをそれぞれ連結する二つの主支持部材111A、111Bの対向面に補助支持部材13A、13Bが形成されている。前記二つの補助支持部材13A、13Bのそれぞれのため、前記拘束手段120には二つの収容部121A、121Bが形成されている。
また、図3dに示す橋梁耐震保護装置Dにおいて、犠牲手段10は橋台または橋脚の橋座部33の上部側面に取り付けられた拘束手段220を有する。このような拘束手段220は既に建設された橋梁の改補修のために本発明による橋梁耐震保護装置を設置する場合、橋座部の面積が不足な場合に使用することができる方法である。
図3eに示す犠牲手段310において、補助支持部材313は主支持部材311の下部に突設された連結部と被収容部からなっている。
次に、棒状の補助支持部材に係るもので、図4aに示す犠牲手段410の補助支持部材413は、前記主支持部材411の軸方向に対して直角を成すいずれか一方向に、特に前方に突出された棒状の被収容部413aと、前記被収容部413aの端部、より具体的には、被収容部413aの軸方向に直角を成す方向に結合された離脱防止部413bとからなっている。
前記補助支持部材413の被収容部413aのために、拘束手段320の収容部321は前後方向に形成されている。
図4aに示す前記犠牲部材410の挙動制限は、前記補助支持部材の離脱防止部413bと前記拘束手段320によってなされる。
先に、図2a〜図2cに基づいて説明したように、図4aに示す橋梁の塑性変形に対処するために、前記補助支持部材413と前記拘束手段320の収容部321は一定の間隔で離隔されていることが望ましい。
したがって、図4bと同じように、前記拘束手段320の収容部321によって拘束された前記犠牲手段410の補助支持部材413と前記拘束手段320は、前記収容部321の内壁と前記被収容部413aの外壁との距離d3だけ左右方向に動くことができる。
前記距離d3も、前記収容部と前記被収容部の形状および断面積によって、収容部と被収容部の位置によって違う値を有することができるが、予測可能性のために、どの位置でも同一の距離を有することが望ましい。
また、図4cに示すように、前記補助支持部材413は、前記拘束手段320の収容部321の前後側端部と補助支持部材413の離脱防止部413bおよび主支持部材411の前面壁(または補助支持部材413のフランジ)との間隔d4だけの前後方変位を有する。
前記間隔d3およびd4は構造解析によって決定され、多様な値を有することができる。
本発明による橋梁耐震保護装置は、設置に際して、橋梁が設置された地域の特性を考慮した構造解析によって、前記犠牲手段の強度、形態、および寸法などを決定し、さらに橋梁上部構造物の温度変化、垂れ、コンクリートのクリープ、乾燥収縮、プレストレスによる部材の弾性変形、および地震荷重による前記犠牲手段の変位を予測しなければならない。
また、前記犠牲手段の変位に相当する量だけ、前記犠牲手段のための拘束手段の収容部と前記犠牲手段の補助支持部材との間の離隔距離を決定し、前記ガーダーが取り付けられた橋座部の適切な位置に拘束手段(特に、下部体)を固定し、前記拘束手段と前記犠牲部材の補助支持部材を互いに結合する。
本発明による橋梁耐震保護装置Dは、前記橋座部のうちで可動端に相当する橋座部にだけ設置されることができ、あるいは前記橋座部のうちで可動端に相当する橋座部および固定端に相当する橋座部の両者に設置されることもでき、あるいは前記橋座部を全て可動端に相当する橋座部として形成し、全ての橋座部に設置されることもできる。
より具体的には、橋梁耐震保護装置は橋座部のうちで可動端に相当する橋座部にだけ設置されることができるが、これは、既存の橋梁に橋梁耐震保護装置を適用する場合に一番適合した方式であると言える。
また、橋梁耐震保護装置が可動端の橋座部と固定端の橋座部の両方に設置される場合は、橋梁上部構造物の慣性力が過度に発生することによって固定端の橋座部の剪断破壊のおそれがある場合に適した方式であると言える。
地震が発生すれば、まず可動端の橋座部の橋梁耐震保護装置が、橋梁上部構造物と下部構造との距離差によって降伏することになり、その後、荷重の増加によって固定端の橋座部も降伏に至ることになるが、本発明による橋梁耐震保護装置は、犠牲手段の塑性変形によって橋梁の脆性破壊を防止し、結果的に固定端の橋座部の急激な破壊による橋梁の落橋などを防止することになる。
最後に、橋梁の両橋座部を共に可動端の橋座部として取り付け、橋梁耐震保護装置をその可動端の橋座部に全て設置することもできる。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明はかかる例に限定されず、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、橋梁を地震荷重と平常時の各種外力から安全に保護するために、非地震時には主部材の構造的な挙動を向上させる役目をし、地震時には地震荷重によるエネルギーを効果的に消散させる役目をする、対称形主支持部材を含む犠牲部材を有する橋梁耐震保護装置である。
本発明による橋梁耐震保護装置を用いたI型プレートガーダーを採用した橋梁の正面図である。 I型プレートガーダーを採用した橋梁の部分拡大部分断面図である。 ボックス型ガーダーを採用した橋梁の部分断面図である。 図1bに示す犠牲手段の詳細斜視図である。 図2aの収容部の内壁と被収容部の外壁との距離を示す平面図である。 図2aの収容部の左右側端部と補助支持部材の連結部との間隔を示す平面図である。 板スプリングを採用した図2aの変形例を示す断面図である。 図1cに示す犠牲手段のより詳細な斜視図である。 互いに離隔している2対のガーダーをそれぞれ連結する二つの主支持部材を有する犠牲手段を示す斜視図である。 一つの拘束手段によって二つの犠牲手段のための補助支持部材が収容される犠牲手段を示す斜視図である。 橋台または橋脚の橋座部の上部側面に取り付けられた拘束手段を有する犠牲手段を示す斜視図である。 補助支持部材が主支持部材の下部に突設された連結部と被収容部からなっている犠牲手段を示す斜視図である。 棒状の被収容部と、被収容部の端部に結合された離脱防止部とからなる補助支持部材を有する犠牲手段を示す斜視図である。 図4aの拘束手段の収容部の内壁と被収容部の外壁との距離を示す平面図である。 図4aの拘束手段の収容部の前後側端部と補助支持部材の離脱防止部および主支持部材の前面壁との間隔を示す平面図である。
符号の説明
10、110、210、310、410 犠牲手段
11 主支持部材
13 補助支持部材
13a 被収容部
13b 連結部
20 拘束手段
21 収容部
23 結合部
31、131 ガーダー
33 橋座部
35 橋脚
37 上板
B 橋梁
D 橋梁耐震保護装置

Claims (10)

  1. 橋台または橋脚の橋座部上面に取り付けられて上板を支持するガーダー間を連結し、パイプ状である対称形主支持部材、および前記主支持部材の中央付近で前記主支持部材の軸方向に対して直角を成す一方向に突出する補助支持部材を含む犠牲手段、並びに
    前記犠牲手段の補助支持部材を前後および左右方向に離隔して収容し、その挙動を制御する収容部を含み、前記橋台または橋脚の橋座部に固定される拘束手段、
    を含んでなることを特徴とする、犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  2. 前記犠牲手段の補助支持部材は、前記主支持部材に結合された状態が閉ループ状を成すことを特徴とする、請求項1に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  3. 前記補助支持部材は、前記主支持部材に連結された二つの連結部と、前記二つの連結部を連結し、前記拘束手段の収容部に位置する被収容部とからなることを特徴とする、請求項2に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  4. 前記拘束手段は、一つの橋座部に取り付けられた前記二つの主支持部材の補助支持部材の全てのための収容部を有することを特徴とする、請求項3に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  5. 前記二つの主支持部材は、一つの補助支持部材を共有することを特徴とする、請求項4に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  6. 前記犠牲手段の補助支持部材は、前記主支持部材に結合された状態が棒状を成すことを特徴とする、請求項1に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  7. 前記補助支持部材は、
    前記拘束手段の収容部に位置する棒状の被収容部と、
    前記補助支持部材が、前記拘束手段から離脱することを防止するために、前記被収容部の端部に形成された離脱防止部とからなることを特徴とする、請求項6に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  8. 前記犠牲手段の主支持部材の横断面は正方形であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  9. 前記犠牲手段の補助支持部材と前記拘束手段の収容部との間には弾性手段が介在されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
  10. 前記弾性手段は板スプリングを含むことを特徴とする、請求項9に記載の犠牲手段を用いた橋梁耐震保護装置。
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