JP4170645B2 - 電波吸収パネルの取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波吸収パネルの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高速道路交通システムの一分野である有料道路の自動料金収受(ETC)システムが採用されている。このETCシステムによって、料金所での自動車のノンストップによる渋滞解消、キャッシュレス化への対応、料金所での無人化等を図ろうとしている。
【0003】
このETCシステムに於て、アーチ状のゲート(ガントリー)の上辺に設置した路側アンテナから道路に向けて電波を発信し、この道路を走行通過する自動車の車載器と上記路側アンテナとの間で双方向通信を行う。その際、上記路側アンテナから直接的に車載器へ電波が到達するのみであれば、問題は生じないのであるが、上記路側アンテナから発信された電波が一旦道路面にて反射し、さらに料金所等の(有料道路の)構造物の天井面で再反射して後に、上記車載器へ電波が到達し、一度の通過にかかわらず、二度の料金徴収を行う等の誤操作のおそれがあった。
そこで、上記料金所等の(有料道路の)構造物の天井面に、電波の反射を低減乃至無くするための電波吸収パネルを取り付けている。
【0004】
従来の電波吸収パネルの天井面(固定部)への取付構造は、天井面部にL形鋼(アングル)を固定し、その一面に所定ピッチで孔を開け、その孔と電波吸収パネルに設けた取付け孔とをボルト部材が挿通し、ナット部材により固定していた。
なお、電波吸収パネルの取付け孔は、L形鋼の孔ピッチに対応するよう工場で形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
電波吸収パネルの設置において、電波吸収パネルによる電波吸収特性を測定しながら取付位置を調整し、決定する必要がある。しかし、従来の取付構造では、電波吸収パネルの設置位置(パネル間の隙間等)を調整することができず、L形鋼に形成する孔を長孔としても、調整代が小さく、また一方向のみであり、対応が不十分であった。
また、その調整作業及びボルト止め作業は天井面において行うため非常に作業性が悪く困難であり、作業中にボルトの落下などのおそれがあり、また、電波吸収パネルの設置位置を変更する場合、L形鋼に施工場所で孔を開け直すか、L形鋼を天井面部から取り外し再度溶接等で固定する必要があった。
【0006】
そこで本発明は、電波吸収パネルの設置位置を施工場所で簡単に変更・調節できる電波吸収パネルの取付構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明に係る電波吸収パネルの取付構造は、固定部に固着される第一レール部材と、該第一レール部材に対して直交状としてかつ該第一レール部材に沿って位置決め自在にレール連結手段により連結される第二レール部材と、電波吸収パネルを該第二レール部材に沿って位置決め自在に該第二レール部材に固着するパネル固定手段と、を備えたものである。
また、上記第一レール部材が両端部に第一掛止鍔部を備える下方開口状の開口溝部を有し、上記第二レール部材が貫通状の孔部を有し、上記レール連結手段が該第一掛止鍔部に掛止されるナット板片と該第二レール部材の孔に挿通して該ナット板片に螺合するボルト部材と、を有するものである。
また、上記第二レール部材が両端部に第二掛止鍔部を備える下方開口状の開口溝部を有し、上記電波吸収パネルが貫通状の取付孔部を有し、上記パネル固定手段が該第二掛止鍔部に掛止されるナット板片と該電波吸収パネルの取付孔部に挿通して該ナット板片に螺合するボルト部材と、を有するものである。
また、上記パネル固定手段が、上記第二レール部材と上記電波吸収パネルとの間に介在されるスライド座部材を有するものである。
【0008】
または、固定部に第一レール連結手段を介して位置決め自在に接続される第一レール部材と、該第一レール部材に対して直交状としてかつ第二レール連結手段を介して位置決め自在に接続される第二レール部材と、該第二レール部材に固着される電波吸収パネルと、を備え、さらに、上記第一レール部材が両端部に第一掛止鍔部を備える上方開口状の開口溝部を有し、上記第一レール連結手段が該第一掛止鍔部に掛止されるナット板片と一端部が上記固定部側に接続され他端部が該ナット板片に螺合するボルト部材と、を有するものである。
また、固定部に第一レール連結手段を介して位置決め自在に接続される第一レール部材と、該第一レール部材に対して直交状としてかつ第二レール連結手段を介して位置決め自在に接続される第二レール部材と、該第二レール部材に固着される電波吸収パネルと、を備え、さらに、上記第二レール部材が両端部に第二掛止鍔部を備える上方開口状の開口溝部を有し、上記第一レール部材が貫通状の孔を有し、上記第二レール連結手段が該第二掛止鍔部に掛止されるナット板片と該第一レール部材の孔に挿通して該ナット板片に螺合するボルト部材と、を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図示の実施の形態に基づき、本発明を詳説する。
【0010】
図1は、本発明の取付構造により料金所等の(有料道路の)構造物の天井面部(固定部)に設置される電波吸収パネルPの実施の一形態を示す斜視図であり、図2はその分解斜視図を示す。この電波(電磁波)吸収パネルPは、例えば、板状の電波吸収体17と、その電波吸収体17の下面側に積層状に配設される表面材(FRP板)18と、電波吸収体17と表面材18とを保護すると共に一体物(パネル体)として保持する補強用保持部材19及び蓋状枠部材20とコーナー補強部材21と、を備えている。
【0011】
具体的に説明すると、補強用保持部材19は(下面の略半分が)開口状の角断面筒形(筒体)であり、その筒体が電波吸収体17と表面材18を内装し、蓋状枠部材20とコーナー補強部材21とにより、補強用保持部材19の両端側部を施蓋し、ボルト等の固定手段によりパネル体として固定している。即ち、表面材18を一部露出状とし、電波吸収体17と表面材18とを補強用保持部材19のガイド部19a,19aが保持する構造としている。
また、この矩形板状の電波吸収パネルPには、縁部に沿って、その厚さ方向に貫通状の複数個の取付孔13…が、形成されている。
【0012】
次に、このような構造の電波吸収パネルPを、有料道路の料金所等の構造物の天井面部に取り付けるための取付構造について説明する。
【0013】
図3と図4は、第一の実施の形態の電波吸収パネルPの取付構造を示す正面図及び側面図であり、電波吸収パネルPは、料金所等の天井面部にある梁部材(固定部3)に取り付けられる。
本発明の取付構造は、固定部3に据付手段22を介在させて固着される第一レール部材1と、第一レール部材1に対して直交状にレール連結手段4により連結される第二レール部材2と、電波吸収パネルPを第二レール部材2に固着するパネル固定手段5と、を備えている。なお、第一・第二レール部材1,2は、金属製であり同一断面を有するレール部材である。
【0014】
さらに、据付手段22について説明すると、図3と図4に示すように、固定部3に溶接やボルト締結等により固定されるコ字状本体部23と、その両端部において本体部23にボルト・ナット部材25により固定されるアーム部24とを備えている。さらに説明すると、アーム部24はコ字状アーム部24aとボルトアーム部24bとを有し、コ字状アーム部24aの両端部が本体部23の両端部にボルト・ナット部材25により固定され、そして、ボルトアーム部24bの一端部がコ字状アーム部24aの中央部に懸架(固定)されるよう取着し、他端部で第一レール部材1を固定(保持)している。
【0015】
従って、この据付手段22は、ボルト・ナット部材25の締結により、第一レール部材1を固定部3に対して所定角度を有する(アーム部24が本体部23に対して折れ曲がり可能となる)よう、かつ、ボルトアーム部24bのナット位置の変更により、第一レール部材1と固定部3との相対距離を変更できるよう構成されている。なお第一レール部材1の位置決め後、据付手段22の可動部を溶接等により固定(弛み止め)してもよい。また、ボルトアーム部24bを直接、固定部3(天井面部または梁部材)へ固定してもよい。
【0016】
次に、第一レール部材1について説明すると、第一レール部材1は、図5に示すように、両端部(両片部)6a,6aに第一掛止鍔部7,7を備える下方開口状の開口溝部6を有している。即ち、第一レール部材1はコ字状断面を有する直線状長尺レールであり、第一掛止鍔部7,7により内方拡大状の空間部6cを形成している。さらに、この第一掛止鍔部7,7は上方───空間部6c(中央片部6b)───側へ鋭角となるよう折れ曲げられている。なお、下方とは電波吸収パネルPの配設側方向であり、上方はその反対方向となる。
また、第一レール部材1の中央片部6bには、上記据付手段22のボルトアーム部24bが挿通する貫通状の孔26が、長手方向に沿って複数個形成されており、孔26にボルトアーム部24のボルト頭部が掛止され、第一レール部材1が据付手段22に保持され固定される。
【0017】
第二レール部材2について説明すると、第二レール部材2は、第一レール部材1に対して直交状(90°)として、かつ、第一レール部材1の長手方向に沿って位置決め自在にレール連結手段4により連結されるものである。
なお、第一レール部材1は(複数箇所の)固定部3に相互が平行状となるよう複数本設置され、さらに、第二レール部材2が第一レール部材1に(直交状となるよう)相互が平行状となるよう複数本設置され、有料道路の料金所の天井面部が格子状又は井桁状となる。
【0018】
さらに、第二レール部材2は、図6に示すように、両端部(両片部)11a,11aに第二掛止鍔部12,12を備える下方開口状の開口溝部11を有している。即ち、第二レール部材2はコ字状断面を有する直線状長尺レールであり、第二掛止鍔部12,12により内方拡大状の空間部11cを形成している。さらに、この第二掛止鍔部12,12は上方───空間部11c(中央片部11b)───側へ鋭角となるよう折れ曲げられている。
また、第二レール部材2の中央片部11bには、図5に示すように、後述するレール連結部材4のボルト部材10が挿通する貫通状の孔8が長手方向に沿って複数個形成されている。
【0019】
次に、レール連結手段4について説明すると、レール連結手段4は、第二レール部材2を第一レール部材1に沿って移動させて第一レール部材1に位置決め自在に連結するものである。レール連結手段4は、図5に示すように、第一レール部材1の第一掛止鍔部7,7に掛止されるナット板片9と、第二レール部材2の孔8に挿通してナット板片9に螺合するボルト部材10と、を有している。即ち、ナット板片9は、第一レール部材1(開口溝部6)の空間部6c内において移動するもので、ナット板片9の両側辺部9a,9aが第一掛止鍔部7,7の上面側をスライドするよう、第一レール部材1の長手方向に沿って走行可能(位置変更可能)である。
【0020】
そして、第二レール部材2の孔8に挿通状としたボルト部材10を、第二レール部材2の空間部11c(下方位置)側から回転させて、上記ナット板片9のネジ孔と締結する。
従って、このボルト部材10の頭部とナット板片9との間に、第二レール部材2(中央辺部11b)と第一掛止鍔部7,7とが挟まれた状態となり、ボルト部材10とナット板片9とを完全に(所定トルクで)締めつけることで、第二レール部材2は、第一レール部材1に連結される。そして、このボルト部材10を(ナット板片9とは噛み合った状態で)弛めると、第二レール部材2を、第一レール部材1に沿って移動可能となり、位置決めが可能となる。
【0021】
次に、パネル固定手段5について説明すると、パネル固定手段5は、電波吸収パネルPを第二レール部材2の長手方向に沿って移動して位置決め自在とし、電波吸収パネルPを第二レール部材2に固着するものである。パネル固定手段5は、図6に示すように、第二レール部材2の第二掛止鍔部12,12に掛止されるナット板片14と、電波吸収パネルPの取付孔13に挿通してナット板片14に螺合するボルト部材10と、を有している。即ち、ナット板片14は、第二レール部材2(開口溝部11)の空間部11c内において移動するもので、ナット板片14の両側辺部14a,14aが第二掛止鍔部12,12の上面側をスライドするよう、第二レール部材2の長手方向に沿って走行可能(位置変更可能)である。
【0022】
そして、電波吸収パネルPの取付孔13に挿通状のボルト部材15を、電波吸収パネルPの下面27側から回転させて、上記ナット板片14のネジ孔と締結する。
従って、このボルト部材15の頭部とナット板片14との間に、電波吸収パネルPと第二掛止鍔部12,12とが挟まれた状態となり、ボルト部材15とナット板片14とを完全に(所定トルクで)締めつけることで、電波吸収パネルPは、第二レール部材2に固定(固着)される。そして、このボルト部材15を(ナット板片14とは噛み合った状態で)弛めると、電波吸収パネルPを、第二レール部材2に沿って移動可能となり、位置決めが可能となる。
従って、電波吸収パネルPは、直交状に固定された第一レール部材1の長手方向(縦方向)と第二レール部材2の長手方向(横方向)と、に位置変更が可能となると共に、位置固定が可能となる。即ち電波吸収パネルPの設置場所において簡単に、電波吸収パネルPの2次元方向の位置調整(微調整)が可能である。
【0023】
さらに、パネル固定手段5が有するナット板片14の形状は、図7の下方からの斜視図に示すように、略矩形で側辺部14a,14aが下方向きへ折り曲げられており、図6に示すように、傾斜状の第二掛止鍔部12,12に対応する(面により接触する)形状とし、強固に固定させることができる。
さらに、ナット板片14の幅寸法───側辺部14a,14a間寸法───は、第二レール部材2の空間部11cの幅方向寸法と略同一乃至少し小さく設定している。即ち、ナット板片14は、空間部11c内で(そのねじの軸心廻りに)回転できないよう構成している。これにより、ボルト部材15を電波吸収パネルPの下面27側から回転させれば、ナット板片14が共廻りせず、ネジの締結が簡単に行える。
【0024】
また、第二掛止鍔部12,12は、断面レ状に折り曲げられており、その先端部は電波吸収パネルPに接触していない。従って、ボルト部材15によるナット板片14との締め付け力により、ナット板片14の側辺部14a,14aが第二掛止鍔部12,12を押し下げ、僅かに弾性変形させることができるため、締め付け後、第二掛止鍔部12,12の復元力がボルト部材15(ナット板片14と)に軸力として作用するため、これらの廻り止めの作用を得ることができる。
【0025】
また、図5のレール連結手段4のナット板片9においても、パネル固定手段5のナット板片14と同様の形状としており、ナット板片9は、略矩形で側辺部9a,9aが下方向きへ折り曲げられており、図5に示すように、傾斜状の第一掛止鍔部7,7に対応する(面により接触する)形状とし、強固に固定させることができる。
さらに、ナット板片9の幅寸法───側辺部9a,9a間寸法───は、第一レール部材1の空間部6cの幅方向寸法と略同一乃至少し小さく設定している。即ち、ナット板片9は空間部6cで(そのねじの軸心廻りに)回転できないよう構成している。従って、ボルト部材10を第二レール部材2の下方位置側から回転させれば、ナット板片9が共廻りせず、ネジの締結が簡単に行える。
【0026】
また、第一掛止鍔部7,7も、断面レ状に折り曲げられており、ボルト部材10によるナット板片9との締め付け力により、ナット板片9の側辺部9a,9aが第一掛止鍔部7,7を押し下げ、僅かに弾性変形させることができるため、締め付け後、第一掛止鍔部7,7の復元力がボルト部材10(ナット板片9と)に軸力として作用するため、これらの廻り止めの作用を得ることができる。
【0027】
さらに、図6と図7に示すように、パネル固定手段5は、第二レール部材2と電波吸収パネルPとの間に介在されるスライド座部材16を有しており、スライド座部材16は、ボルト部材15が挿通する孔28を形成している。従って、図5と図6に示すように、電波吸収パネルPは、スライド座部材16を介在させて第二レール部材2に当接しており、電波吸収パネルPの位置調整(スライド移動)及び固定の際、緩衝材としての役目を有し、電波吸収パネルPに傷を付けることがない。なお、スライド座部材16は樹脂製や金属製としている。
【0028】
図8と図9は、第二の実施の形態の電波吸収パネルPの取付構造を示す正面図及び側面図であり、電波吸収パネルPは、第一の実施の形態と同様に料金所等の天井面部にある梁部材(固定部3)に取り付けられる。
この取付構造は、固定部3に据付手段22及び第一レール連結手段31を介して、一方向(第一方向)に沿って位置決め自在に接続される第一レール部材1′と、第一レール部材1′に対して直交状としてかつ第二レール連結手段32を介して(第一方向に直交する)一方向沿って位置決め自在に接続される第二レール部材2′と、第二レール部材2′に固着される電波吸収パネルPと、を備えている。なお、第一・第二レール部材1′,2′は、金属製であり同一断面を有するレール部材である。
【0029】
据付手段22は第一の実施の形態と同様であり、図3と図4で説明すると、固定部3に溶接やボルト締結等により固定されるコ字状本体部23と、その両端部において本体部23にボルト・ナット部材25により固定されるアーム部24とを備えている。さらに説明すると、アーム部24はコ字状であり、アーム部24の両端部が本体部23の両端部にボルト・ナット部材25により固定され、そして、後述する第一レール連結手段31のボルト部材10′の一端部34が、アーム部24の中央部に懸架(固定)されるよう取着し、他端部35で第一レール部材1′を保持している。
【0030】
次に、第一レール部材1′について説明すると、第一レール部材1′は、図8に示すように、両端部(両片部)6a′,6a′に第一掛止鍔部7′,7′を備える上方開口状の開口溝部6′を有している。即ち、第一レール部材1′はコ字状断面を有する直線状長尺レールであり、第一掛止鍔部7′,7′により内方拡大状の空間部6c′を形成している。さらに、この第一掛止鍔部7′,7′は下方───空間部6c′(中央片部6b′)───側へ鋭角となるよう折れ曲げられている。なお、下方とは電波吸収パネルPの配設側方向であり、上方はその反対方向となる。
また、第一レール部材1′の中央片部6b′には、図9に示すように、後述する第二レール連結手段32のボルト部材15′が挿通する貫通状の孔33が、長手方向に沿って複数個形成されている。
【0031】
第二レール部材2′について説明すると、第二レール部材2′は、第一レール部材1′に対して直交状(90°)として、かつ、第一レール部材1′の長手方向の直交方向に沿って位置決め自在に第二レール連結手段32により連結されるものである。なお、第一レール部材1′は(複数箇所の)固定部3に相互が平行状となるよう複数本設置され、さらに、第二レール部材2′が第一レール部材1′に(直交状となるよう)相互が平行状となるよう複数本設置され、有料道路の料金所の天井面部が格子状又は井桁状となる。
【0032】
さらに、第二レール部材2′は、図9に示すように、両端部(両片部)11a′,11a′に第二掛止鍔部12′,12′を備える上方開口状の開口溝部11′を有している。即ち、第二レール部材2′はコ字状断面を有する直線状長尺レールであり、第二掛止鍔部12′,12′により内方拡大状の空間部11c′を形成している。さらに、この第二掛止鍔部12′,12′は下方───空間部11c′(中央片部11b′)───側へ鋭角となるよう折れ曲げられている。
また、第二レール部材2′の中央片部11b′には、図9に示すように、電波吸収パネルP固定用ボルト部材36が挿通する貫通状の孔37が長手方向に沿って複数個形成されている。
【0033】
次に、第一レール連結手段31について説明すると、第一レール部材1′はその長手方向に沿って移動でき、第一レール連結手段31が第一レール部材1′の位置決めを行うものである。また、図8に示すように第一レール連結手段31は、第一レール部材1′の第一掛止鍔部7′,7′に掛止するナット板片9′と、一端部34が据付手段22を介して固定部3側に接続され他端部35がナット板片9′に螺合するボルト部材10′と、を有している。即ち、ナット板片9′は、第一レール部材1′(開口溝部6′)の空間部6c′内を走行し、第一掛止鍔部7′,7′がナット板片9′の両側辺部9a′,9a′の上面側をスライドして、第一レール部材1′が、その長手方向に沿って走行可能(位置変更可能)である。
【0034】
次に、第二レール連結手段32について説明すると、電波吸収パネルPと共に第二レール部材2′はその長手方向に沿って移動でき、第二レール連結手段32が第二レール部材2′の位置決めを行うものである。
第二レール連結手段32は、図9に示すように、第二レール部材2′の第二掛止鍔部12′,12′に掛止するナット板片14′と、第一レール部材1′に形成した孔33に挿通してナット板片14′に螺合するボルト部材15′と、を有している。即ち、ナット板片14′は、第二レール部材2′(開口溝部11′)の空間部11c′内を走行し、第二掛止鍔部12′,12′がナット板片14′の両側辺部14a′,14a′の上面側をスライドして、第二レール部材2′が、その長手方向に沿って走行可能(位置変更可能)である。
【0035】
そして、第一レール部材1′の孔33に挿通状としたボルト部材15′を、第一レール部材1′の空間部6c′(上方位置)側から回転させて、上記ナット板片14′のネジ孔と締結する。
従って、このボルト部材15′の頭部とナット板片14′との間に、第一レール部材1′(中央辺部6b′)と第二掛止鍔部12′,12′とが挟まれた状態となり、ボルト部材15′とナット板片14′とを完全に(所定トルクで)締めつけることで、第二レール部材2′(電波吸収パネルP)は、第一レール部材1′に固定される。そして、このボルト部材15′を(ナット板片14′とは噛み合った状態で)弛めると、第二レール部材2′は、その長手方向に沿って移動可能となり、位置決めが可能となる。
【0036】
そして、電波吸収パネルPの取付孔13と第二レール部材2′の孔37にボルト部材36を挿通させ、ナットにより締めつけて、第二レール部材2′と電波吸収パネルPとを固定する。
従って、電波吸収パネルPは、直交状に接続された第一レール部材1′の長手方向(縦方向)と第二レール部材2′の長手方向(横方向)と、に位置変更が可能となると共に、位置固定が可能となる。即ち電波吸収パネルPの設置場所において簡単に電波吸収パネルPの2次元方向の位置調整(微調整)が可能である。
【0037】
また、図8及び図9の第一レール連結手段31のナット板片9′及び第二レール連結手段32のナット板片14′においても、上述の第一の実施の形態と同様の形状としており、ナット板片9′及びナット板片14′は、略矩形で側辺部が上方向きへ折り曲げられており、傾斜状の第一掛止鍔部7′,7′及び第二掛止鍔部12′12′に対応する(面により接触する)形状とし、強固に固定させることができる。
【0038】
さらに、ナット板片9′及びナット板片14′の幅寸法───側辺部間寸法───は、第一レール部材1′の空間部6c′及び第二レール部材2′の空間部11c′の幅方向寸法と略同一乃至少し小さく設定している。即ち、ナット板片14′は空間部11c′で(そのねじの軸心廻りに)回転できないよう構成している。従って、ボルト部材15′を第一レール部材1′の上方位置側から回転させれば、ナット板片14′が共廻りせず、ネジの締結が簡単に行える。
【0039】
また、第二掛止鍔部12′,12′は、断面レ状に折り曲げられており、ボルト部材15′によるナット板片14′との締め付け力により、ナット板片14′の側辺部14a′,14a′が第二掛止鍔部12′,12′を押し上げ、僅かに弾性変形させることができるため、締め付け後、第二掛止鍔部12′,12′の復元力がボルト部材15′(ナット板片14′と)に軸力として作用するため、これらの廻り止めの作用を得ることができる。
【0040】
電波吸収パネルPの設置後の状態は、図4などに示すように、電波吸収パネルPの一対の縁部に沿ってパネル固定手段5により2本の第二レール部材2,2が平行状に配設され、その第二レール部材2が第一レール部材1…に直交状に固定される。また、第一の実施の形態では、レール連結手段4及びパネル固定手段5は、夫々、第二レール部材2及び電波吸収パネルPに予め取り付けておいた状態(仮組状態)で、施工が可能となる。即ち、例えば固定手段5を電波吸収パネルPに取付け(ボルト部材15とナット板片14とを仮止めし)、第二レール部材2の開口状の端部から、ナット板片14をスライドさせて空間部11cへ差し込み、ボルト部材15とナット板片14とを本締めすればよく、施工性を向上させることができる。
【0041】
【発明の効果】
本発明は上述の構成により次のような効果を奏する。
【0042】
(請求項1によれば)設置場所において、電波吸収パネルPを2次元に移動できるため、電波吸収パネルPの電波吸収特性を測定しながら布設するという作業を簡単に行うことができる。従って、工事期間を短縮でき、かつ、優れた特性を持つ電波吸収パネルP…の設置が可能となる
【0043】
(請求項2によれば)ナット板片9と第一掛止鍔部7,7とにより、第二レール部材2を第一レール部材1に沿って自由に位置決め可能となり、その調整代も大きく、また、特殊な工具を必要とせず、ボルト・ナットの締結により、電波吸収パネルPの位置調整(位置決め)が可能となる。
【0044】
(請求項3によれば)ナット板片14と第二掛止鍔部12,12とにより、電波吸収パネルPを第二レール部材2に沿って自由に位置決め可能となり、その調整代も大きく、また、特殊な工具を必要とせず、ボルト・ナットの締結により、電波吸収パネルPの位置調整(位置決め)が可能となる。
【0045】
(請求項4によれば)電波吸収パネル位置調整の際、電波吸収パネルPを直接第二レール部材2に接触させないでスライド移動できるため、電波吸収パネルPを傷つけることがない。
【0046】
(請求項5によれば)設置場所において、電波吸収パネルPを2次元に移動できるため、電波吸収パネルPの電波吸収特性を測定しながら布設するという作業を簡単に行うことができる。従って、工事期間を短縮でき、かつ、優れた特性を持つ電波吸収パネルP…の設置が可能となる。しかも、ナット板片9′と第一掛止鍔部7′,7′とにより、第一レール部材1′をその長手方向に自由に位置決め可能となり、その調整代も大きく、また、特殊な工具を必要とせず、電波吸収パネルPの位置調整(位置決め)が可能となる。
【0047】
(請求項6によれば)設置場所において、電波吸収パネルPを2次元に移動できるため、電波吸収パネルPの電波吸収特性を測定しながら布設するという作業を簡単に行うことができる。従って、工事期間を短縮でき、かつ、優れた特性を持つ電波吸収パネルP…の設置が可能となる。しかも、ナット板片14′と第二掛止鍔部12′,12′とにより、第二レール部材2′をその長手方向に沿って自由に位置決め可能となり、その調整代も大きく、また、特殊な工具を必要とせず、ボルト・ナットの締結により、電波吸収パネルPの位置調整(位置決め)が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電波吸収パネルの一例の斜視図である。
【図2】 電波吸収パネルの分解斜視図である。
【図3】 本発明の取付構造の実施の一形態を示す正面図である。
【図4】 図3の取付構造の側面図である。
【図5】 レール連結手段の正面図である。
【図6】 パネル固定手段の側面図である。
【図7】 パネル固定手段の下方位置からの斜視図である。
【図8】 本発明の取付構造の他の実施の形態を示す正面図である。
【図9】 図8の取付構造の側面図である。
【符号の説明】
1 第一レール部材
2 第二レール部材
3 固定部
4 レール連結手段
5 パネル固定手段
6 開口溝部
6a 端部
7 第一掛止鍔部
8 孔
9 ナット板片
10 ボルト部材
11 開口溝部
11a 端部
12 第二掛止鍔部
13 取付孔
14 ナット板片
15 ボルト部材
16 スライド座部材
31 第一レール連結手段
32 第二レール連結手段

Claims (6)

  1. 固定部3に固着される第一レール部材1と、該第一レール部材1に対して直交状としてかつ該第一レール部材1に沿って位置決め自在にレール連結手段4により連結される第二レール部材2と、電波吸収パネルPを該第二レール部材2に沿って位置決め自在に該第二レール部材2に固着するパネル固定手段5と、を備えたことを特徴とする電波吸収パネルの取付構造。
  2. 上記第一レール部材1が両端部6a,6aに第一掛止鍔部7,7を備える下方開口状の開口溝部6を有し、上記第二レール部材2が貫通状の孔8を有し、上記レール連結手段4が該第一掛止鍔部7,7に掛止されるナット板片9と該第二レール部材2の孔8に挿通して該ナット板片9に螺合するボルト部材10と、を有する請求項1記載の電波吸収パネルの取付構造。
  3. 上記第二レール部材2が両端部11a,11aに第二掛止鍔部12,12を備える下方開口状の開口溝部11を有し、上記電波吸収パネルPが貫通状の取付孔13を有し、上記パネル固定手段5が該第二掛止鍔部12,12に掛止されるナット板片14と該電波吸収パネルPの取付孔13に挿通して該ナット板片14に螺合するボルト部材15と、を有する請求項1又は2記載の電波吸収パネルの取付構造。
  4. 上記パネル固定手段5が、上記第二レール部材2と上記電波吸収パネルPとの間に介在されるスライド座部材16を有する請求項1,2又は3記載の電波吸収パネルの取付構造。
  5. 固定部3に第一レール連結手段31を介して位置決め自在に接続される第一レール部材1′と、該第一レール部材1′に対して直交状としてかつ第二レール連結手段32を介して位置決め自在に接続される第二レール部材2′と、該第二レール部材2′に固着される電波吸収パネルPと、を備え、さらに、上記第一レール部材1′が両端部6a′,6a′に第一掛止鍔部7′,7′を備える上方開口状の開口溝部6′を有し、上記第一レール連結手段 31 が該第一掛止鍔部7′,7′に掛止されるナット板片9′と一端部 34 が上記固定部3側に接続され他端部 35 が該ナット板片9′に螺合するボルト部材 10 ′と、を有することを特徴とする電波吸収パネルの取付構造。
  6. 固定部3に第一レール連結手段 31 を介して位置決め自在に接続される第一レール部材1′と、該第一レール部材1′に対して直交状としてかつ第二レール連結手段 32 を介して位置決め自在に接続される第二レール部材2′と、該第二レール部材2′に固着される電波吸収パネルPと、を備え、さらに、上記第二レール部材2′が両端部 11 a′, 11 a′に第二掛止鍔部 12 ′, 12 ′を備える上方開口状の開口溝部 11 ′を有し、上記第一レール部材1′が貫通状の孔 33 を有し、上記第二レール連結手段 32 が該第二掛止鍔部 12 ′, 12 ′に掛止されるナット板片 14 ′と該第一レール部材1′の孔 33 に挿通して該ナット板片 14 ′に螺合するボルト部材 15 ′と、を有することを特徴とする電波吸収パネルの取付構造。
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